JPH0932651A - 排出ガス還流制御装置 - Google Patents
排出ガス還流制御装置Info
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- JPH0932651A JPH0932651A JP8042126A JP4212696A JPH0932651A JP H0932651 A JPH0932651 A JP H0932651A JP 8042126 A JP8042126 A JP 8042126A JP 4212696 A JP4212696 A JP 4212696A JP H0932651 A JPH0932651 A JP H0932651A
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Abstract
ンに用いて好適の排出ガス還流制御装置に関し、NOx
の生成を低減させた希薄燃焼エンジンを提供しつつ、予
混合による希薄又はストイキオ燃焼運転における燃焼安
定性を確保できるようにし、さらには、空燃比制御及び
排出ガス還流制御にかかる機関の安定性確保、EGR導
入量(排出ガス還流量)を変化させる場合の過渡的な燃
焼悪化の抑制をできるようにする。 【構成】 予混合燃焼と層状燃焼とを行なう内燃機関に
おいて、排出ガスの一部を該機関の吸気通路2内に還流
させる排出ガス還流通路29と、該排出ガス還流通路に
設けられ該吸気通路内に還流する排出ガスの流量を調整
する排出ガス量調整手段30と、該層状燃焼時に該排出
ガスの一部を吸気通路2内に還流させるように排出ガス
量調整手段30を制御する制御手段16とをそなえるよ
うに構成する。
Description
比での燃焼を行なうエンジンに用いて好適の、排出ガス
還流制御装置に関し、特に、燃焼モードの切替等により
還流量制御が必要とされる内燃機関に用いて好適の、排
出ガス還流制御装置に関する。
費向上の観点から、燃焼空燃比を理論空燃比よりも大き
く設定したリーンバーンエンジンが提案されている。と
ころで、リーンバーンエンジンは、一般にその燃焼空燃
比を大きくすればするほど燃費向上が図られる反面で、
燃焼悪化による限界が発生する。この限界を極力高める
手法として、燃焼室内の着火点近傍の空年比を極力小さ
くする一方、燃焼室内の総合空燃比は大きく維持して、
層状燃焼を行なう技術が提案されている。
転を行なえるようにするために、気筒内に直接燃料を噴
射するようにした筒内噴射型エンジンも開発されてい
る。特に、このような筒内噴射型エンジンでは、例えば
圧縮行程後期に燃料噴射を行なうことができるため、気
筒内にタンブル流等の層状の縦渦流を発生させ、この層
状縦渦流へ点火プラグの着火直前(例えば圧縮行程後
期)に燃料噴射を行なうことにより、点火プラグの近傍
のみをリッチな混合気の状態として燃焼性を確保しなが
ら、全体としては極めてリーンな混合気による低燃費運
転を実現できる。
を行なう場合には、その燃焼空燃比を大きくすればする
ほどNOx生成量が低下することが知られているが、リ
ーン層状燃焼を行なった場合には、着火点近傍の空燃比
は比較的小さいため、NOx生成量の低減にも一定の限
界がある。
費化の追求の許される定常運転のほかに、緩加速を含む
加速時などのように比較的高い出力が要求される場合が
あり、このような運転時には、定常運転時の限界的な空
燃比よりもある程度だけ燃焼空燃比を小さくすることが
必要となる。即ち、リーンバーンエンジンにおいては、
空燃比を極力大きくした第1リーン運転(例えば空燃比
24〜30程度またはそれ以上)と第1リーン運転より
は空燃比を小さくして出力確保を図った第2リーン運転
(例えば空燃比15〜23程度)やストイキオ運転とを
行なうことが考えられる。
オ運転においては、あえて層状燃焼を行なわなくても燃
焼が可能である上、第1リーン運転と同様に層状燃焼を
実施すると、着火点近傍の局所的空燃比が小さくなって
HC生成量が増大したり、また、局所的空燃比が極端に
小さくなった場合にはスモーク限界により却って燃焼が
悪化する。このため、第2リーン運転やストイキオ運転
においては、燃焼室内の空燃比を全体的に均質化するこ
とが望ましい。
混合燃焼(予混合燃焼)と希薄空燃比での層状燃焼とを
選択的に行なうことが考えられ、上述の筒内噴射型エン
ジンにおいても、燃料をより後期に噴射して層状縦渦流
を利用した層状燃焼によるリーン燃焼運転(層状リーン
燃焼運転)の他、層状燃焼の場合よりも燃料を前期に噴
射することで燃料の混合(予混合)を行ないながら、燃
料濃度は層状燃焼の場合よりも濃い(リッチ)状態で燃
焼運転を行なう予混合燃焼運転もエンジンの負荷状態や
回転速度状態等に基づいて使い分けことが考えられる。
なお、以下、層状リーン燃焼運転は燃料噴射が後期なの
で後期リーン燃焼運転ともいい、予混合燃焼運転のうち
で空燃比がストイキオよりもリーンの場合はこれに比べ
て燃料噴射が前期なので前期リーン燃焼運転ともいう。
うエンジンにおいては、特に層状燃焼運転時のNOxに
ついて特に低下させることが求められて、このNOx低
減を行なう手段としては、排出ガス還流(EGR)を用
いることが考えられる。ところで、前期リーン燃焼運転
やストイキオ運転の場合にEGRを大量に投入すると、
燃焼が悪化してしまうという不具合がある。つまり、図
11に示すように、空燃比を理論空燃比(ストイキオ)
からリーンへと増加させていく場合(即ち、理論空燃比
燃焼運転から前期リーン燃焼運転,後期リーン燃焼運転
へと変化させていく場合)、EGRを投入するとNOx
低減に有効であるとともに図11(B)に実線で示すよ
うにEGRを投入しない場合とほぼ同様に良好な燃費特
性が得られるが、燃焼安定性は、図11(A)に示すよ
うに、EGRを投入すると前期リーン燃焼運転で大きく
悪化し、ストイキオ運転でも後期リーン燃焼運転の場合
よりも若干悪化し、ストイキオ運転においても、特に大
量にEGRを導入されると燃焼安定性の悪化が著しい。
保する必要があり、EGRの導入又は停止制御等を行な
うことが考えられるが、例えば、前期リーン燃焼運転と
後期リーン燃焼運転との間で、運転モードの切替が行な
われると、切替時の出力変化を相殺させる吸気量制御を
行なう場合に、空燃比の切替に伴う吸気量の調整とEG
Rの導入(又は停止)を同時に行なうことになり、以下
のような不具合も考えられる。
ストイキオ運転から後期リーン燃焼運転に切り替えられ
ると、EGRを停止状態から導入状態に切り替えるとと
もに、吸気量を増加させて空燃比を高めるようにした
い。このときには、EGR導入によってスロットルバル
ブ下流の負圧が減少するようになるため、新気エアの導
入量が減少してしまい、急激な出力変動(トルクショッ
ク)を生じて、車両搭載のエンジンではドライバビリテ
ィを損ないやすい。
報記載には、バイパス通路とEGRとを装備した内燃機
関の空燃比制御装置が開示されているが、かかる装置
は、希薄空燃比制御から理論空燃比制御に切り替える際
にNOxの低減とトルク変動の抑制を図ろうとするもの
であるが、上述のような予混合運転(即ち、前期リーン
燃焼運転や前期ストイキオ運転)と後期リーン燃焼運転
との間等の運転状態の切替時の各課題を解決しうる技術
は示唆されていない。
ストイキオとの間のように、空燃比に応じて大量のEG
R流量をステップ的に変化させる場合を考えると、EG
R流量を減少させるときには速やかに変化させても燃焼
悪化を引き起こすことはないが、EGR流量を増大させ
るときには急激な増加は過渡的な燃焼悪化を引き起こす
虞がある。
ので、NOxの生成を低減させた希薄燃焼エンジンを提
供しつつ、予混合による希薄又はストイキオ空燃比燃焼
運転における燃焼安定性を確保できるようにし、さらに
は、空燃比制御にかかる運転状態の切替時に吸気量の切
り替えと排出ガス還流制御の制御状態の切り替えとを適
切に行なって効率よい運転と排気ガス浄化とを両立させ
ながらこの切替に伴う出力不足やトルクショックの発生
を回避できるようにし、さらには、EGR導入量(排出
ガス還流量)を変化させる場合の過渡的な燃焼悪化を抑
えることができるようにした、排出ガス還流制御装置を
提供することを目的とする。
の本発明の排出ガス還流制御装置は、予混合燃焼と層状
燃焼とを行なう内燃機関において、排出ガスの一部を該
機関の吸気通路内に還流させる排出ガス還流通路と、該
排出ガス還流通路に設けられ該吸気通路内に還流する排
出ガスの流量を調整する排出ガス量調整手段と、該層状
燃焼時に該排出ガスの一部を該吸気通路内に還流させる
ように該排出ガス量調整手段を制御する制御手段とをそ
なえていることを特徴としている。
比領域において、予混合燃焼と層状燃焼とのいずれかの
燃焼を行ないながら運転される。このとき、排出ガス量
調整手段により排出ガスの吸気通路内への還流を調整す
るが、制御手段により、層状燃焼時に該排出ガスの一部
を該吸気通路内に還流させるように該排出ガス量調整手
段が制御される。
装置は、請求項1記載の構成において、該内燃機関で
は、該予混合燃焼時の燃焼室内の総合空燃比よりも該層
状燃焼時の該総合空燃比の方が大きくなるように設定さ
れていることを特徴としている。したがって、層状燃焼
時には、予混合燃焼時よりも比較的少ない燃料で機関の
運転を行なうことができる。
装置は、請求項2記載の構成において、該内燃機関が、
該燃焼室内に直接燃料を噴射するように燃料噴射弁を配
設された筒内噴射型内燃機関であることを特徴としてい
る。したがって、かかる内燃機関では、吸気弁の開閉に
係わらず、燃料噴射を行なえ、超リーン状態で燃料噴射
を行なうことで、上記の層状燃焼又は予混合燃焼による
運転を、適宜の行程で瞬時に切り替えることができ、出
力向上と燃費向上とを両立させることができる。このよ
うに優れた内燃機関に、本装置を適用することで、効果
的なNOxの低減と燃焼の安定化とが可能になる。
装置は、請求項2又は3記載の構成において、該制御手
段が、該予混合燃焼時に、該吸気通路側へ還流する排出
ガスの流量をカット又は該層状燃焼時よりも減少させる
ように該排出ガス量調整手段を制御するように構成され
ていることを特徴としている。したがって、予混合燃焼
時には、排出ガスの還流が停止又は弱められることによ
り、安定燃焼に必要な新気導入量を確保しながら出力を
得ることができる。
装置は、請求項4記載の構成において、該予混合燃焼時
における該総合空燃比が、理論空燃比近傍を含む空燃比
領域であることを特徴としている。これにより、予混合
燃焼時には、適宜、総合空燃比を理論空燃比近傍とした
運転状態が選択されて、更に、機関の出力を十分に得ら
れる運転が可能となるとともに、従来より公知の三元触
媒を有効利用しうる。
装置は、請求項5記載の構成において、該内燃機関が、
該予混合燃焼時に理論空燃比近傍領域と希薄空燃比領域
との運転を行なうように構成されて、理論空燃比近傍領
域の時に排出ガス還流の導入を行ない、希薄空燃比領域
の時に排出ガス還流の導入を停止するか又は排出ガス還
流量を減少させることを特徴としている。
は、排出ガス還流の導入により吸気管内圧力の増大によ
る燃費の改善が図られ、希薄空燃比領域の時には、排出
ガス還流による燃焼の悪化を招きやすいので、排出ガス
還流の導入を停止するか又は排出ガス還流量を減少させ
ることで安定燃焼に必要な新気導入量を確保し、安定燃
焼しうる範囲で、運転を行なうことが可能となる。
装置は、請求項4記載の構成において、該排出ガス量調
整手段が、該内燃機関の運転状態によりアクチュエータ
に駆動されて排出ガス量を調整するバルブをそなえ、該
層状燃焼から該予混合燃焼に切り替わる第1燃焼変化の
場合には該バルブの速度を速くするとともに、該予混合
燃焼から該層状燃焼に切り替わる第2燃焼変化の場合に
は該バルブの速度を該第2燃焼変化の場合よりも遅くす
るように設定されていることを特徴としている。
ら、出力確保を重視した予混合燃焼に切り替わる第1燃
焼変化の場合には、機関の出力要求が高まっていると考
えられるが、このとき、排出ガスの流量をカット又は減
少すると、新気導入量が増加するようになるので、燃焼
の悪化を招くことはなく機関の出力増加を行なえるよう
になる。したがって、第1燃焼変化の場合に、バルブの
速度を速く即ち速やかに排出ガスの流量をカット又は減
少することで、燃焼悪化を招くことなく機関の出力要求
に素早く答えることができる。
る第2燃焼変化の場合には、排出がの浄化を考慮して排
出ガスの導入量(EGR量)は増加されることになる
が、第1燃焼変化と同じ速度でバルブを駆動すると、新
気エア導入量が急激に減少し、過渡時に燃焼の悪化を招
くおそれがある。しかし、この場合には、排出ガス量を
調整するバルブの速度を遅くすることで、排出ガスを大
量導入に切り替える場合にも、燃焼を安定させながら行
なえる。これにより、層状燃焼への切替を過渡時の燃焼
悪化を招くことなく排出ガス導入量による排気ガスの浄
化(NOx低減)を行なえる。
装置は、請求項4記載の構成において、該吸気通路のス
ロットル弁設置部分をバイパスするようにして該吸気通
路に両端部を連通されたバイパス通路と、該バイパス通
路内を流れる空気量を調整しうる吸気調整手段とをそな
え、該制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が該層状燃焼
と該予混合燃焼とで切り替わるときに、該吸気調整手段
の吸気量変更タイミングと該排出ガス量調整手段の排出
ガス量変更タイミングとをずらせて制御するように構成
されていることを特徴としている。
て空燃比の大きな状態(即ち、燃料濃度が極めて希薄な
状態)での燃焼運転と、予混合燃焼による層状燃焼より
も空燃比の小さな状態(即ち、燃料濃度がある程度希薄
な状態)での燃焼運転との切り替えが円滑に行なわれ
る。
装置は、請求項8記載の構成において、該制御手段が、
該内燃機関の燃焼状態が該予混合燃焼から該層状燃焼に
切り替わるときに、該吸気調整手段の吸気量変更を行な
った後に該排出ガス量調整手段の排出ガス量変更を行な
うよう各調整手段を制御するように構成されていること
を特徴としている。
リーンな燃焼運転から層状燃焼による極めてリーンな燃
焼運転に切り替える場合には、吸気量変更と排出ガス量
変更とを同時に行なうと新気導入量が減少してしまい、
急激な出力変動(トルクショック)を生じて、車両搭載
の機関ではドライバビリティを損ないやすいが、排出ガ
ス量変更を遅らせることで、新気導入量の減少が抑制さ
れて、出力変動を抑えながら燃焼状態を切り替えること
ができる。
御装置は、請求項4記載の構成において、点火時期を進
角又はリタードさせる点火時期制御手段をそなえ、該点
火時期制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が該層状燃焼
と該予混合燃焼とで切り替わるときに該点火時期制御を
行なうように構成されていることを特徴としている。こ
れにより、各燃焼状態に応じて、適切なタイミングで点
火を行なえるようになり、各燃焼状態で安定した燃焼を
行なうことができる。
御装置は、請求項10記載の構成において、該点火時期
制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が該層状燃焼から該
予混合燃焼に切り替わるときに該点火時期をリタード制
御するとともに、該内燃機関の燃焼状態が該予混合燃焼
から該層状燃焼に切り替わるときに該点火時期を進角制
御するように構成されていることを特徴としている。
入しないか又は導入が少ないので燃焼スピードが速まっ
て、点火時期をリタードさせて遅めに点火することが燃
焼効率上で有利となり、層状燃焼では排気ガスを導入す
るので燃焼スピードが遅くなるため、点火時期を進角さ
せて早めに点火することが燃焼効率上で有利となる。
御装置は、燃焼室内の総合空燃比が希薄空燃比領域であ
るときに層状燃焼を行なう内燃機関において、排出ガス
の一部を該機関の吸気通路内に還流させる排出ガス還流
通路と、該排出ガス還流通路に設けられ該吸気通路内に
還流する排出ガスの流量を調整する排出ガス量調整手段
と、該層状燃焼時に空燃比が大きくなるほど、該吸気通
路内に還流させる該排出ガスを大きくするように該排出
ガス量調整手段を制御する制御手段とをそなえているこ
とを特徴としている。
が希薄空燃比領域であるときに層状燃焼を行なう。ま
た、これと平行して制御手段が排出ガス量調整手段を制
御しながら排出ガスの吸気通路内への還流を制御する
が、制御手段では、該層状燃焼時に空燃比が大きくなる
ほど、該吸気通路内に還流させる該排出ガスを大きくす
るように該排出ガス量調整手段を制御する。
御装置は、請求項12記載の構成において、上記総合空
燃比が約23以上に設定されていることを特徴としてい
る。したがって、極めて希薄な燃料濃度で少ない燃料で
運転が行なわれる。請求項14記載の本発明の排出ガス
還流制御装置は、排気通路内から吸気通路に還流させる
排出ガス量を制御するバルブと、内燃機関の運転状態か
ら該バルブの開度を算出する制御部と、該制御部の出力
に応じて該バルブを駆動するアクチュエータとをそな
え、該制御部は、該バルブが開方向に駆動する駆動速度
に対して閉方向に駆動する駆動速度の方を高速に設定さ
れていることを特徴としている。
る場合には、比較的増加速度が遅くなって、排出ガス量
の急激な増加、即ち、新気エアの急激な減少が回避さ
れ、排出ガス量を減少させる場合には、減少速度が速く
なって、排出ガス量を速やかに減少させ、新気エアを速
やかに増加させることができる。
の形態について説明すると、図1〜図10は本発明の一
実施形態としての排出ガス還流制御装置及び本装置を有
する内燃機関に関して示すものである。なお、本実施形
態にかかる内燃機関(以下、エンジンという)はガソリ
ンエンジンである。
について説明すると、図1において、1はエンジン本
体、2は吸気通路、3はスロットル弁設置部分、4はエ
アクリーナ、5はバイパス通路(第1バイパス通路)、
6はバイパスバルブである。吸気通路2は、上流側から
吸気管7,サージタンク8,吸気マニホールド9の順で
接続された構成になっており、バイパス通路5はサージ
タンク8の上流側に設けられている。
スバルブ〔これを、エアバイパスバルブ(ABV)とよ
ぶ〕は、本実施形態では互いに並列に設けられた第1エ
アバイパスバルブ(第1バルブ)10と第2エアバイパ
スバルブ(第2バルブ)11とからなる。つまり、バイ
パス通路5のバイパスバルブ設置箇所は2つの通路部分
5a,5bに分岐しており、各通路部分5a,5bは互
いに等しい流路面積を有するように構成されている。
エアバイパスバルブ11も互いに大きさの等しい同規格
の電磁弁で構成されているが、第1エアバイパスバルブ
10は、オンオフ弁であり、第2エアバイパスバルブ1
1はデューティ制御弁である。したがって、第1エアバ
イパスバルブ10は全閉状態と全開状態とのいずれに切
り替えられ、第2エアバイパスバルブ11は設定された
デューティ比に応じるようにしてオンオフを繰り返しな
がら時間平均の弁開度が調整される。
ラ(ISC)であり、バイパス通路(第2バイパス通
路)13とバイパスバルブとしてのISCバルブ(第3
バルブ)14とからなり、ISCバルブ14は図示しな
いステッパモータで駆動されるようになっている。15
はスロットルバルブであり、バイパス通路13及びバイ
パス通路5は、吸気通路2のスロットルバルブ15の装
着部分をバイパスするようにしてそれぞれの上流端及び
下流端を吸気通路2に接続されている。
エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開度制御
は、これらの各バルブの開度による合計流量が所要のエ
アバイパス流量となるように相互関連しながら制御され
るようになっている。したがって、リーン燃焼運転とリ
ッチ燃焼運転との切替時には、第1エアバイパスバルブ
10のオンオフ制御により、速やかにエアバイパス流量
を変更でき、また、エアバイパス流量の微調整は第2エ
アバイパスバルブ11及びISCバルブ14により行な
うことができる。
2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の各開閉
制御は電子制御装置(ECU)16を通じて行なわれる
ようになっている。また、17は排気通路、18は燃焼
室であり、吸気通路2及び排気通路17の燃焼室18へ
の開口部、即ち吸気ポート2A及び排気ポート17Aに
は、吸気弁19及び排気弁20が装備されている。さら
に、21は燃料噴射弁(インジェクタ)であり、本実施
形態では、インジェクタ21が燃焼室18へ直接燃料噴
射するように配設されている。
Eは燃料供給路、24は低圧燃料ポンプ、25は高圧燃
料ポンプ、26は低圧レギュレータ、27は高圧レギュ
レータ、28はデリバリパイプであり、燃料タンク22
内の燃料を低圧燃料ポンプ24で駆動して更に高圧燃料
ポンプ25で加圧して所定の高圧状態で燃料供給路23
A,23B,デリバリパイプ28を通じてインジェクタ
21へ供給するようになっている。この際、低圧燃料ポ
ンプ24から吐出された燃料圧力は低圧レギュレータ2
6で調圧され、高圧燃料ポンプ25で加圧されてデリバ
リパイプ28に導かれる燃料圧力は高圧レギュレータ2
7で調圧されるようになっている。
路)、30はEGR29を通じた排気ガスの還流量を調
整するバルブ(EGRバルブ)であり、31はブローバ
イガスを還元する流路であり、32はクランク室積極換
気用の通路、33はクランク室積極換気用のバルブであ
り、34はキャニスタであり、35は排気ガス浄化用触
媒(ここでは、三元触媒)である。
すると、EGRバルブ30は、図2に示すように、バル
ブケース30A内に、流入路30B及び流出路30Cか
らなる流路をそなえ、この流入路30Bと流出路30C
との間に、バルブシート30D及びこのバルブシート3
0Dに密着当接しうる弁体(スプール弁)30Eが配設
されている。
要の開度に精度良く駆動されるが、このステッパモータ
30Fのフェイル時にそなえて弁体30Eを閉鎖側へ付
勢するリターンスプリング30Gが装備されている。こ
れにより、ステッパモータ30Fのフェイル時には、弁
体30Eが閉鎖され、EGRは停止状態になる。また、
30Hは、カーボン除去フィルタであり、弁体30Eの
摺動部へのカーボンを除去して弁体30Eの固着(ステ
ィック)を防止している。
うに、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパス
バルブ11,ISCバルブ14の開閉制御又は開度制御
を行なうほか、インジェクタ21や図示しない点火プラ
グのための点火コイルやEGRバルブの制御や高圧レギ
ュレータ27による燃圧制御も行なうようになってい
る。これらの制御のために、図1に示すように、エアフ
ローセンサ(図示略),吸気温度センサ36,スロット
ル開度を検出するスロットルポジションセンサ(TP
S)37,アイドルスイッチ38,ブーストセンサ3
9,エアコンスイッチ(図示略),変速ポジションセン
サ(図示略),車速センサ(図示略),パワーステアリ
ングの作動状態を検出するパワステスイッチ(図示
略),スタータスイッチ(図示略),第1気筒検出セン
サ40,クランク角センサ41,エンジンの冷却水温を
検出する水温センサ42,排気ガス中の酸素濃度を検出
するO2 センサ43等が設けられ、ECU16に接続さ
れている。なお、ここでは、O2 センサ43にヒータが
付設され、ECU16を通じたヒータ制御で温度調整さ
れるようになっている。ECU16を通じた制御につい
ては、さらに、後述する。
る制御内容について、図2の制御ブロック図に基づいて
説明する。なお、本エンジンでは、エンジンの運転モー
ドとして、後期リーン燃焼運転モード,前期リーン燃焼
運転モード,ストイキオフィードバック運転燃焼運転モ
ード,オープンループ燃焼運転モードがあり、各モード
において、EGRを作動させる場合とEGRを停止させ
る場合とが設定されており、エンジンの運転状態や車両
の走行状態等に応じてこれらのモードの何れかが選択さ
れる。
本実施形態では総合空燃比が約24以上の領域に設定さ
れており、最も希薄燃焼を実現できるが、このモードで
は、燃料噴射を圧縮行程後期のように極めて点火時期に
近い段階で行ない、しかも燃料を点火プラグの近傍に集
めて部分的にはリッチにし全体的にはリーンとしながら
着火性,燃焼安定性を確保しつつ節約運転を行なうよう
にしている。なお、後期リーン燃焼運転モード(層状燃
焼のリーン燃焼運転モード)の領域を本実施形態よりも
低く総合空燃比が約23以上程度の範囲に設定してもよ
く、また、本実施形態よりも高く設定してもよい。
焼を実現できるが、このモードでは、燃料噴射を後期リ
ーン燃焼運転モードよりも前に行ない、燃料を予混合し
て全体的には理論空燃比よりもリーンとしながら着火
性,燃焼安定性を確保しつつある程度の出力を得るよう
にしながら、節約運転を行なうようにしている。ここで
は、前期リーン燃焼運転モードの領域を、総合空燃比が
約24以下で理論空燃比以上の領域に設定されている。
は、O2 センサの出力に基づいて、空燃比をストイキオ
状態に維持しながら十分なエンジン出力を効率よく得ら
れるようにしている。また、オープンループ燃焼運転モ
ードでは、加速時や発進時等に十分な出力が得られるよ
うに、オープンループ制御によりストイキオ又はリッチ
な空燃比での燃焼を行なう。これらのモードでは、吸気
行程での燃料噴射に基づく予混合燃焼が行なわれる。
御から説明すると、図3に示すように、スロットルセン
サで検出されたスロットル開度θthとクランク角センサ
からの検出情報に基づいたエンジン回転速度Neとか
ら、マップに基づいて目標エンジン負荷(目標Pe)を
設定する(ブロックB1)。一方、エアコンスイッチか
らの情報に基づいてエアコンディショナがオンであれば
エンジン回転速度Neからマップに基づいてエアコン対
応補正量ΔPeacを設定し(ブロックB2)、パワステ
スイッチからの情報に基づいてパワーステアリングがオ
ンであればエンジン回転速度Neからマップに基づいて
パワステ対応補正量ΔPepsを設定し(ブロックB
3)、インヒビタスイッチからの情報に基づいて始動時
にはエンジン回転速度Neからマップに基づいてインヒ
ビタ対応補正量ΔPeinh を設定する(ブロックB
4)。
c,ΔPeps,ΔPeinh によって、目標Peを補正す
る。そして、この補正後目標PeをスイッチS1を通じ
て適宜フィルタリングし(ブロックB5)、このように
して得られた目標Peとエンジン回転速度Neとから、
マップに基づいて要求空気量(又は、目標吸入空気量)
Qに応じたバルブ開度に関する制御量Posを設定す
る。
ロックB7に示すように複数のマップからエンジンの運
転状態に応じたものを選択して用いられ、スイッチS
2,S3を通じて、エンジンの運転状態に応じて信号が
出力される。ここでは、エンジンの運転状態として、最
も希薄燃焼となる後期リーンモードと、これに次いだ希
薄燃焼となる前期リーンモードと、ストイキオ運転モー
ドの内のEGR作動中との3モードに関してマップが設
けられ、これらのモードの場合にのみ要求空気量を設定
する。
状態が成立した場合には、ブロックB8に示すようにエ
ンジン回転数のフィードバックに基づいた要求空気量
(又は、目標吸入空気量)ISCQの制御量ISCPo
s(この場合には、ISCバルブを主体とした目標開度
となる)を設定する。このようにして得られた制御量P
os又はISCPosに応じて、第1エアバイパスバル
ブ10をオンオフの何れにするかの判定(ブロックB
9)、第2エアバイパスバルブ11のデューティ比の設
定(ブロックB10)、ISCバルブ14の開度位置の
設定(ブロックB11)が行なわれ、第1エアバイパス
バルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISCバル
ブ14が所要の状態に制御される。なお、第2エアバイ
パスバルブ11のデューティ比の設定(ブロックB1
0)、ISCバルブ14の開度位置の設定(ブロックB
11)に関しては、ヒステリシスが設けられており、要
求空気量の増加時と減少時とで異なるマップを用いてい
る。
2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開度制
御は相互関連して行なう。さらに、図2,3に基づい
て、インジェクタ,点火コイル,EGRの各制御につい
て説明する。インジェクタの駆動のためには、インジェ
クタの噴射開始時期と噴射終了時期とを設定する必要が
あるが、ここでは、インジェクタ駆動時間Tinj とイン
ジェクタの噴射終了時期とを設定して、これに基づい
て、インジェクタの噴射開始時期を逆算しながら、イン
ジェクタの駆動のタイミングを決定している。
まず、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正
後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基
づいて空燃比A/Fを設定する(ブロックB12)。こ
の場合の設定マップも、後期リーンモードでEGR作動
中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーン
モードと、オープンループモードとの4モードに関して
設けられており、エンジンの運転状態に応じたものを選
択して用いられる。
トセンサで検出されたブースト圧pb,及び体積効率補
正値から得られる吸気量Qpbとから、インジェクタ駆動
時間Tinj を算出する(ブロックB13)。なお、体積
効率補正値は、エンジン回転速度Neから運転状態に応
じたマップに基づいて設定される(ブロックB19)。
この場合のマップ(ブロックB19)は、後期リーンモ
ードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止
中と、前期リーンモードと、オープンループ運転又はス
トイキオフィードバック運転でEGR作動中と、オープ
ンループ運転又はストイキオフィードバック運転でEG
R停止中との5モードに関して設けられている。
に、気筒別インジェクタ不均率補正(ブロックB14)
及び気筒別デッドタイム補正(ブロックB15)を施
す。また、一方、目標Peとエンジン回転速度Neとか
ら減速時用燃料噴射時間TDECを算出して(ブロックB
16)、減速時で且つ後期リーン燃焼運転時には、スイ
ッチS5を通じて、ブロックB13で得られたインジェ
クタ駆動時間Tinj とこの減速時用燃料噴射時間TDEC
とのうちの小さいほうを選択して(ブロックB17)、
これをインジェクタ駆動時間とする。
ィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標P
eとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて空
燃比A/Fを設定する(ブロックB18)。この場合の
設定マップも、後期リーンモードでEGR作動中と、後
期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモード
と、オープンループ運転又はストイキオフィードバック
運転のモードとの4モードに関して設けられており、エ
ンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられる。
ンモードの場合には水温補正を施して噴射終了時期を得
るようにしている。このようにして得られたインジェク
タ駆動時間Tinj 及び噴射終了時期に基づいて、インジ
ェクタの駆動を行なう。また、点火コイルによる点火プ
ラグの点火時期についても、フィルタリング処理(ブロ
ックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度N
eとから、マップに基づいて点火時期を設定する(ブロ
ックB20)。この場合の設定マップは、後期リーンモ
ードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止
中と、前期リーンモードと、ストイキオフィードバック
運転でEGR作動中と、オープンループ運転又はストイ
キオフィードバック運転でEGR停止中の5モードに関
して設けられている。こうして得られた点火時期に各種
リタード補正(進角補正も含む)を施して(ブロックB
21)、これに基づいて点火コイルの制御を行なう。
は、予混合燃焼による前期リーンモードでは所要量リタ
ードさせて、層状燃焼による後期リーンモードでは所要
量進角させるようになっており、これにより、排気ガス
を導入しないか又は導入が少ないので燃焼スピードが速
まる予混合燃焼では、点火時期をリタードさせることで
遅めに点火することがノッキング防止効果となり、排気
ガスを導入するので燃焼スピードが遅くなる層状燃焼で
は、点火時期を進角させて早めに点火することが燃費節
約上で有利となる。
3,図4に示すように、フィルタリング処理(ブロック
B6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neと
から、マップに基づいてEGRの流量を設定する(ブロ
ックB22)。この場合の設定マップは、Dレンジでの
後期リーンモードと、Nレンジでの後期リーンモード
と、Dレンジでのストイキオフィードバック運転モード
と、Nレンジでのストイキオフィードバック運転モード
との4モードに関して設けられている。
(ブロックB23)を施して、開度に応じた制御量(デ
ューティ比)を設定して(ブロックB24)、EGRの
流量制御を行なう。なお、水温補正(ブロックB23)
に関しても、エンジンの運転状態(ここでは、後期リー
ンモードとストイキオフィードバック運転モードとの2
モード)に応じたマップが用いられている。
は、ブロックB22で求められた、EGRの流量に対応
する基本開口度Ebtpと、ブロックB23で求められ
た水温補正係数Kwtとから、次式により度、算出する
ことができる。 Etp=Ebtp×数Kwt さらに、このようなEGRバルブの目標開口度Etpに
対して、EGRバルブの制御量(調整量)としての目標
ステップは、図4に示すようなマップから設定すること
ができる。
ストイキオ燃焼運転モードか後期リーン燃焼運転モード
かの場合のみ、EGR導入を行ない、他の場合、つま
り、前期リーン燃焼運転モードやオープンループモード
では、EGR導入を行なわないようになっている。これ
は、前期リーンの場合、EGRを投入すると、燃焼が悪
化して、NOx低減や燃費向上の効果が非常に小さいた
めであり、特に、EGR流量を増大すると失火に至るこ
とがあるため、このモードではEGRの大量導入は不可
能であるためである。また、オープンループモードで
は、なによりもエンジン出力の確保を優先させるためで
ある。
るEGRの導入量は、原則として後期リーンに比べ少な
く設定されている。これは、ストイキオ運転時には、主
として燃費向上を目的としてEGRの導入を行なうが、
大量にEGRを導入すると燃焼が悪化するからである。
そして、このストイキオ運転時のEGRの導入率は最大
で20〜25%程度であり、これは最小の場合は0であ
ってもかまわない。
ード時)には、空燃比が大きくなるほど、該吸気通路内
に還流させる該排出ガスを大きくするように設定されて
いる。この際のEGRの導入率は30〜60%程度で
る。なお、エンジンによっては、燃焼悪化を抑える観点
から、層状燃焼時のEGR導入率が特定運転時に例外的
にストイキオ運転時よりも少なく設定される場合もあ
る。
率及び空燃比の設定について、図7を参照して説明す
る。図7は、後期リーン燃焼運転としての一般的な運転
状態における例であり、例えばエンジン回転状態が15
00rpm ,正味平均有効圧が0.3MPaといった条件
下のものである。
あり、縦軸はNOx排出率であり、このNOx排出率は
ストイキオ運転時のNOx排出量に対する後期リーン燃
焼運転時のNOx排出量の割合である。また、図中、曲
線L1は安定燃焼限界を示し、この曲線の外側(つま
り、左方や下方)では後期リーン燃焼運転による安定燃
焼は行なえない。曲線L2は吸気(=新気エア+EG
R)が0.1MPa(即ち、約1気圧)の状態でのWO
T(スロットル全開)のものであり、この曲線の外側
(つまり、右方や下方)による運転は行なえない。
ち、ストイキオ運転時の燃費に対する後期リーン燃焼運
転時の燃費の向上率を示すもので、曲線a1は燃費向上
率10%,曲線a2は燃費向上率20%,曲線a3は燃
費向上率30%を示す。また、曲線b1〜b3はEGR
導入率、即ち、吸気量中のEGR導入量の割合を示すも
ので、曲線b1はEGR導入率0%,曲線b2はEGR
導入率20%,曲線b3はEGR導入率40%を示す。
1,L2よりも上方の領域で運転が可能であり、この領
域内で、燃費向上率が高く且つNOx低減率が高く(即
ち、NOx排出率が低く)なるように空燃比(A/F)
及びEGR導入率を設定すれば、燃費向上とNOx低減
とが両立する。例えば図7中にハッチングを付す領域の
ように、燃費向上率が30%以上で且つNOx低減率が
90%以上(即ち、NOx排出率が10%以上)の領域
で、後期リーン燃焼運転を行なうように、空燃比及びE
GR導入率を設定することが考えられる。なお、図7
中、L3はNOx低減率90%を示す。
33程度の範囲内のいずれかに設定し、EGR導入率を
30〜60%程度の範囲内のいずれかに設定して、燃費
向上率が30%以上で且つNOx低減率が90%以上を
達成しながら、安定燃焼による後期リーン燃焼運転を行
なうことができる。もちろん、図7は後期リーン燃焼運
転における一つの代表例を示すもので、このような特性
は、エンジンの負荷状態やエンジン回転数によって変化
し、各運転状態に応じて、燃費向上率が高く且つNOx
低減率が高くなるような空燃比及びEGR導入率を設定
し、この設定に基づいて制御を行なうようにすればよ
い。
%以上で且つNOx低減率が90%以上といった目標値
を常に達成できるわけではないが、運転状態によって
は、燃費向上率を重視して空燃比及びEGR導入率を設
定したり、また、NOx低減率を重視して空燃比及びE
GR導入率を設定したりすることが考えられる。なお、
エンジンの運転は常に定常運転とは限らず、運転状態は
時々変化していくことが多いが、このように、変化する
運転状態に応じて運転モードも適宜切り替えられるが、
後期リーン燃焼運転モード内でも、変化する運転状態に
応じて目標空燃比や目標EGR導入率が変更されていく
ことになる。この場合、目標空燃比や目標EGR導入率
を同時に変更する手法のほかに、目標空燃比制御を重視
して、例えば目標空燃比を変更して次に目標EGR導入
率を変更するという手法も考えられる。
態や回転数の変化に応じて、燃焼モードが切り替えられ
るが、通常は、低負荷状態から負荷が増加する場合に
は、後期リーン燃焼運転モードから前期リーン燃焼運転
モードを経てストイキオ燃焼運転モードへと切り替えら
れ、さらに負荷が増加すればオープンループモード(エ
ンリッチ燃焼運転モード)へと切り替えられる。逆に、
高負荷状態から負荷が減少する場合には、例えばストイ
キオ燃焼運転モードから前期リーン燃焼運転モードを経
て後期リーン燃焼運転モードへと切り替えられる。ただ
し、運転者から加速や発進の指令があった場合には、後
期リーンモードからストイキオモードへ直接切り替えら
れる。
荷に対して、図8に示すような領域傾向で、エンリッチ
燃焼運転モード,ストイキオ燃焼運転モード,前期リー
ン燃焼運転モード,後期リーン燃焼運転モードが設定さ
れる。
ストイキオ燃焼運転モードではEGR導入を行なうがそ
の他のモードではEGR導入を行なわない。したがっ
て、モード切替とともにEGRの切替(導入と停止との
間の切替)も行なわれる。ところが、予混合燃焼による
前期リーン燃焼運転或いは前期ストイキオ運転から、層
状燃焼による後期リーン燃焼運転への運転モードの切替
時や、予混合燃焼時の前期リーン燃焼運転から前期スト
イキオ運転への運転モードの切替時のようにEGRの導
入量が増加する場合には、新気エアの導入量が減少して
しまい、急激な出力変動(トルクショック)を生じて、
車両搭載のエンジンではドライバビリティを損ないやす
い。
よる前期リーン燃焼運転或いは前期ストイキオ燃焼運転
から層状燃焼による後期リーン燃焼運転への運転モード
の切替時、及び、予混合燃焼における前期リーン燃焼運
転から前期ストイキオ燃焼運転への運転モードの切替時
に、吸気量調整とEGR切替とをずらせるようにして、
空燃比の切替に伴う吸気量の調整を行なった後に、EG
Rの導入又は停止の切替を行なうようにしている。
ードが、前期ストイキオ燃焼運転から後期リーン燃焼運
転へ切り替えられた場合には、図5(B)にで示すよ
うにEGRの切替を遅らせるようにしている。このよう
な運転モードの切替は、加速が要求される運転に移行す
ることになるため、新気エアの導入量を確保し目標出力
を得ようとすることが望まれるが、吸気量の調整とEG
R量の調整とを同時に行なうと、EGR導入によって新
気エアの導入量を十分に確保できず、目標とするエンジ
ン出力が得られなくなり、ドライバビリティの悪化を招
く。このため、EGR導入を遅延させて、新気エアの導
入量を十分に確保してエンジン出力を十分に得られるよ
うにしているのである。
ドが、前期ストイキオ燃焼運転から後期リーン燃焼運転
へ切り替えられた場合には、図5(B)にで示すよう
にEGRの切替を遅らせるようにしている。このような
運転モードの切替の場合、その切替変化の過程で前期リ
ーン燃焼運転状態(即ち、燃焼状態が悪化する運転)が
存在し、この過程でEGRを導入してしまうと出力変化
が生じてドライバビリティの悪化を招く。このため、E
GR導入を遅延させて、途中の前期リーン燃焼運転状態
でのEGR導入を防止しているのである。
ードが、前期リーン燃焼運転から後期リーン燃焼運転へ
切り替えられた場合には、図5(B)にで示すように
EGRの切替を遅らせるようにしている。このような運
転モードの切替の場合にも、前期リーン燃焼運転から後
期リーン燃焼運転へ切替が瞬時に行なわれるものではな
く、切替過渡時には、後期リーン燃焼運転へ完全に移行
しないで前期リーン燃焼運転が残存している状態でEG
Rを導入してしまうことがあり、このような状況下では
上述と同様に出力変化が生じてドライバビリティの悪化
を招く。このため、EGR導入を遅延させて、途中の前
期リーン燃焼運転でのEGR導入を防止しているのであ
る。
ーン燃焼運転への切替に際しては、EGRの切替の遅延
を行なわないようにしてもよい。これは、前期リーン燃
焼運転から後期リーン燃焼運転への切替に際しては、設
定空燃比の変化が少なく、要求される空気量が少ない場
合には、EGR調整(ここでは、EGR導入)を吸気量
調整と同時に行なっても、吸気量の増量変化をEGRが
妨げることがないためてある。
ード切替後に燃焼が安定するまでの時間として各エンジ
ンの特性に応じて設定することができる。
期リーン燃焼運転から前期リーン燃焼運転への切替時、
及び、後期リーン燃焼運転からストイキオ燃焼運転への
切替時には、EGR切替の遅延は行なっていない。これ
は、このようなストイキオ燃焼運転,後期リーン燃焼運
転から前期リーン燃焼運転への切替時、及び、後期リー
ン燃焼運転からストイキオ燃焼運転への切替時には、E
GRを停止又は減少させることで、スロットルバルブ下
流の負圧が増加するため新気エアの導入量が増加して、
空燃比を上げるにはむしろ好都合となるため、空燃比の
切替(増加)のためのエアバイパスの流量増加と同時に
EGR切替を行なうのである。
ードか後期リーン燃焼運転モードかの場合にも、EGR
禁止条件が成立したとき、即ち、エンスト時,始動時,
エンジンの運転状態検出手段の異常時(例えば、大気圧
センサのフェール時),リーン燃焼運転モード以外での
減速時には、いずれもEGRバルブを全閉に切替制御す
るようになっている。また、このようなEGR禁止条件
が解除されたら、EGRバルブは全閉から所要の開度に
切替制御するようになっている。
の開閉駆動の具体的な制御手法について、図9,図10
のフローチャートを参照して説明する。なお、この説明
では、目標EGR弁開度PS が設定されるが、この目標
EGR弁開度PS は、前述のEGRバルブの目標開口度
Etpに対応する。まず、EGR弁開度の設定手法を図
9を参照して説明する。図9に示すようなEGR弁開度
設定ルーチンが考えられ、まず、エンジンが始動モード
か否か(ステップA10)が判定され、ここで、始動モ
ードでなければエンジンが冷態か否か(ステップA2
0)、ここで、エンジンが冷態でなければステッパモー
タのイニシャライズフラグがセットされているか否か
(ステップA30)が判定される。ここで、イニシャラ
イズフラグがセットされてなければ、ステップA50へ
進むが、エンジンが始動モードであるか、エンジンが冷
態であるか、ステッパモータのイニシャライズフラグが
セットされているか、のいずれかであれば、EGR導入
条件でないので、ステップA40へ進み、目標EGR弁
開度PS を全閉(即ち、PS =0)に設定する。
料噴射モードが、後期噴射モード(具体的には、後期リ
ーン燃焼運転モード)か否かが判定され、後期噴射モー
ドでなければ、ステップA60へ進んで、リーンモード
(具体的には、前期リーン燃焼運転モード)か否かが判
定される。ここで、リーンモード(前期リーン燃焼運転
モード)でなければ、次に、ステップA70へ進んで、
エンリッチモード(エンリッチ燃焼運転モード)か否か
が判定される。
トイキオモード(ストイキオ燃焼運転モード)であり、
まず、ステップA72でモードタイマ2が設定値に達し
ているか否かが判定される。ここで、モードタイマ2が
設定値に達していれば、ステップA74に進み、モード
タイマ3を初期値0に設定して、ステップA80に進
む。
3は、後述するモードタイマ1とともに、モード切替時
に、EGR制御の切替タイミングを吸気量調整よりも遅
れるようにするためのものである。すなわち、モードタ
イマ1は、前期リーン燃焼運転モードから後期リーン燃
焼運転モードへのモード切替時に、EGR制御の導入開
始タイミングを吸気量調整よりも遅れるようにするため
のものであり、このモードタイマ1は後述するステップ
A110で前期リーン燃焼運転モード時には常に0にリ
セットされるため、前期リーン燃焼運転モードから後期
リーン燃焼運転モードへと切り替わってから設定値に応
じた時間を経るまで、EGRの導入開始が遅延されるこ
とになる。なお、前述のように、前期リーン燃焼運転か
ら後期リーン燃焼運転への切替に際しては、EGRの切
替の遅延を行なわないようにしてもよいので、EGRの
切替の遅延を行なわない場合には、モードタイマ1にか
かる設定値は0となる。
ードから前期ストイキオ燃焼運転モードへのモード切替
時に、EGR制御の導入開始タイミングを吸気量調整よ
りも遅れるようにするためのものであり、このモードタ
イマ2もやはりステップA110で前期リーン燃焼運転
モード時には常に0にリセットされるため、前期リーン
燃焼運転モードから前期ストイキオ燃焼運転モードへと
切り替わってから設定値に応じた時間を経るまで、EG
Rの導入開始が遅延されることになる。
燃焼運転モードから後期リーン燃焼運転モードへのモー
ド切替時に、EGR制御の導入量増加タイミングを吸気
量調整よりも遅れるようにするためのものであり、この
モードタイマ3は前述のステップA74で前期ストイキ
オ燃焼運転モード時には常に0にリセットされるため、
前期ストイキオ燃焼運転モードから後期リーン燃焼運転
モードへと切り替わってから設定値に応じた時間を経る
まで、EGRの導入量増加開始が遅延されることにな
る。
ら前期ストイキオ燃焼運転モードへと切り替わってから
設定値に応じた時間を経ると、ステップA72で、モー
ドタイマ2が設定値に達したと判定され、ステップA7
4を経て、ステップA80に進み、前期ストイキオ燃焼
運転モードに応じたEGRの導入を行なうことになる。
つまり、ステップA80では、機関の運転状態、即ち、
エンジン回転数及びエンジン負荷に応じてストイキオモ
ードにおける設定特性で目標EGR弁開度PSSTOを設定
する。このストイキオ運転時の目標EGR弁開度PSSTO
は、前述のように、EGR導入率を最大で20〜25%
程度とするような開度であり、運転状態によっては、E
GR導入率が0即ち全閉状態が設定されることもある。
弁開度PSSTOを、EGR弁開度制御指令用の目標EGR
弁開度PS とする(ステップA90)。一方、ステップ
A72でモードタイマ2が設定値に達していないと判定
された場合や、ステップA70でエンリッチモードと判
定された場合には、ステップA120へ進んで、目標E
GR弁開度PS を全閉(即ち、PS =0)に設定して、
新気エアの導入率を増加させて出力要求に応じる。
期リーン燃焼運転モード)と判定された場合には、ステ
ップA110へ進んで、モードタイマ1,2を初期値つ
まり0にセットする。ステップA110の処理の後は、
ステップA120へ進んで、目標EGR弁開度PS を全
閉(即ち、PS =0)に設定して、新気エアの導入率を
増加させて、前期リーン燃焼運転モード即ち吸気行程リ
ーン燃焼運転での燃焼安定性を確保する。
ードが後期噴射モードと判定されると、ステップA13
0へ進んで、モードタイマ1が設定値になったか否かが
判定される。モードタイマ1は、前述のように、前期リ
ーン燃焼運転モード時には常に0にリセットされる(ス
テップA110)ため、前期リーンモードから後期リー
ンモードへ切り替わってから設定値に応じた時間を経る
まで、前期リーンモードと同様に目標EGR弁開度PS
が全閉(即ち、PS =0)に設定される。
時間を経たら、ステップA140へ進んで、モードタイ
マ3が設定値になったか否かが判定される。モードタイ
マ3は、前述のように、前期ストイキオ燃焼運転モード
時には常に0にリセットされる(ステップA74)た
め、前期ストイキオモードから後期リーンモードへ切り
替わってから設定値に応じた時間を経るまで、目標EG
R弁開度PS は、直前の前期ストイキオモードのステッ
プA90で設定された値(即ち、PS =PSSTO)が設定
される。
ドへ切り替わってから設定値に応じた時間を経ると、モ
ードタイマ3が設定値に達するので、ステップA150
へ進んで、機関の運転状態、即ち、エンジン回転数及び
エンジン負荷に応じて後期リーンにおける設定特性で目
標EGR弁開度PSLEAN を設定する。この後期リーン運
転時の目標EGR弁開度PSLEAN は、前述のように、実
際には、空燃比(A/F)に応じてEGR導入率を30
〜60%程度とするような開度である。
弁開度PSLEAN を、EGR弁開度制御指令用の目標EG
R弁開度PS とする(ステップA160)。このように
して、EGR弁の目標開度PS を設定することができる
が、さらに、EGR弁の駆動制御に関しては、図10に
示すような手法で行なうことができる。なお、ここで
は、EGR弁駆動用のステッパモータを正転させると開
方向へ駆動することになり、ステッパモータを逆転させ
ると閉方向へ駆動することになるように設定されてい
る。
期として、逆転駆動用周期(開駆動用周期)T1,正転
駆動用周期(閉駆動用周期)T2,イニシャライズ用駆
動周期T3の3通りが設定されており、これらはT3>
T1>T2の関係、即ち、正転駆動用周期(閉駆動用周
期)T2が最も短く、ついで、逆転駆動用周期(開駆動
用周期)T1が短く、イニシャライズ用駆動周期T3は
最も長く設定されている。
設定するのは、ステッパモータを例えばバルブの全閉位
置や全開位置などの機械的な限界位置へ駆動すると、被
駆動体即ちバルブ本体が機械的な衝突をしてバウンスす
るおそれがある。そのため、イニシャライズ時に全閉位
置や全開位置でバウンスしては、バルブ本体を確実に全
閉位置又は全開位置へと駆動することができない。
ように、イニシャライズ時用駆動周期T3を長く設定し
て、ステッパモータの実質的な駆動速度を緩やかにしよ
うとするものである。さらに、逆転駆動用周期(開駆動
用周期)T1を、正転駆動用周期(閉駆動用周期)T2
よりも長く設定するのは、EGRバルブの開駆動は、比
較的長い周期T1でステッパモータの実質的な駆動速度
を緩やかにして、EGRバルブの開動速度を遅くし、急
激なEGR導入を回避しようとするものである。一方、
EGRバルブの閉駆動は、比較的短い周期T2でステッ
パモータの実質的な駆動速度を速くして、EGRバルブ
の開動速度を速め、EGR導入の停止を速やかにするこ
とで、早急に新気エアの増加を実現させて、エンジン出
力の向上を速やかに高められるようにするためである。
タのイニシャライズフラグがセットされているか否か
(ステップB10)が判定される。ここで、イニシャラ
イズフラグがセットされていなければ、ステップB20
へ進み、ステッパモータ(STM)のイニシャライズ指
令が有るか否かが判定される。このイニシャライズ指令
は、エンジン停止直後やキースイッチオン直後に発せら
れる。
ズ指令が有れば、ステップB30へ進み、イニシャライ
ズフラグをセットして、ステップB40で、初期化用駆
動パルス数PPとして所定値βを設定して、ステップB
50へ進む。なお、この所定値βは、ステッパモータの
イニシャライズ時に駆動するステップ数であり、例えば
ステッパモータの全駆動ステップ数(即ち、弁の全開か
ら全閉まで駆動するステップ数)以上に設定すること
で、確実なイニシャライズを行なえる。
ラグがセットされていると判定された場合もこのステッ
プB50へ進むが、ステップB50では、初期化用駆動
パルス数PPが0か否かが判定される。もしも、初期化
用駆動パルス数PPが0ならば、イニシャライズフラグ
をリセットして(ステップB60)、ステップB80へ
進む。また、初期化用駆動パルス数PPが0でなけれ
ば、初期化用駆動パルス数PPを1ステップ分減じて
(ステップB70)、ステップB110へ進む。
目標駆動パルス周期データT0としてイニシャライズ用
駆動周期T3を設定する。一方、ステップB20でイニ
シャライズ指令がなしと判定されると、ステップB80
へ進み、EGR弁の目標開度(目標ポジション)PS と
実開度(実ポジション)Prとの差ΔP(=PS −P
r)を算出し、さらに、ステップB90で、差ΔPが所
定値−αよりも小さいか否かが判定される。
誤差範囲に相当し、差ΔPの大きさ(=|ΔP|)が所
定値αよりも小さければ(即ち、−α≦ΔP≦α)、E
GR弁が目標開度に達しているものとする。ステップB
90で、差ΔPが所定値−αよりも小さいと判定される
と、即ち、目標開度PS が実開度Prよりも小さくこの
差が所定値αよりも小さい場合には、ステッパモータを
正転させる必要があり、まず、ステップB100へ進
み、実開度(実ポジション)Prが所定値γ以下か否か
が判定される。実開度(実ポジション)Prが所定値γ
以下なら、ステップB110へ進み、目標駆動パルス周
期データT0としてイニシャライズ用駆動周期T3を設
定する。
になった場合、バルブ本体が正転駆動周期で全閉位置へ
と駆動されると、バルブ本体が機械的な衝突をしてバウ
ンスするおそれがあり、これを回避するためである。こ
のようなバルブ本体の衝突は、もしもステッパモータが
初期設定の段階で脱調していたらバルブ本体が実際の全
閉位置でなくても生じる虞があり、また、ステッパモー
タが脱調していなくても、バルブ本体の応答性を考えて
駆動速度が速い状態でバルブ本体が全閉位置へと駆動さ
れると、バルブ本体が機械的な衝突をしてバウンスする
おそれがある。特に、全閉位置への駆動時には、バウン
スするおそれが高い。そこで、このようなバウンスを回
避できるように、イニシャライズ用駆動周期T3を用い
て、ステッパモータの実質的な駆動速度を緩やかにしよ
うとするものである。
ップB120で、正転フラグをセット(このフラグはス
テッパモータの正転駆動時にセットされる)して、ステ
ップB130へ進む。一方、実ポジションPrが所定値
γ以下になっていなければ、ステップB210に進み、
比較的短い駆動パルス周期T2を目標駆動パルス周期デ
ータT0として設定する。そして、ステップB120へ
進み、正転フラグをセットして、ステップB130へ進
む。
−αよりも小さくないと判定された場合には、ステップ
B220へ進み、差ΔPが所定値αよりも大きいか否か
が判定される。ここで、差ΔPが所定値αよりも大きく
なければ、EGR弁が目標開度に達しているものとし
て、今回の駆動制御は行なわない。ステップB220
で、差ΔPが所定値αよりも大きいと判定されると、即
ち、目標開度PS が実開度Prよりも大きくこの差が所
定値αよりも大きい場合には、ステッパモータを逆転さ
せる必要があり、まず、ステップB230へ進み、正転
時(閉駆動時)よりも比較的長い駆動パルス周期T1を
目標駆動パルス周期データT0として設定する。つい
で、ステップB240へ進み、正転フラグをリセットし
て、ステップB130へ進む。
測用タイマ値Tが目標駆動パルス周期T0以上か否かが
判定される。周期計測用タイマ値Tが目標駆動パルス周
期T0以上でなければリターンするが、周期計測用タイ
マ値Tが目標駆動パルス周期T0以上になれば、ステッ
プB140へ進み、まず、駆動用タイマ値Tを0にリセ
ットして、ステップB150で、正転フラグがセットさ
れているか否かが判定される。
ステップB160で、逆転タイマが所定値TS以上か否
かが判定される。この逆転タイマは、逆転駆動時に0に
リセットされる(ステップB260)ので、逆転駆動状
態から正転駆動状態へ切り替える場合には、逆転駆動停
止後所定値TS以上経過しないと正転駆動を開始できな
いようになっている。この所定値TSは、正転・逆転切
替時に、弁体の慣性力による動きが収まるのを待って、
反転駆動しようとする正転・逆転切替用待機時間であ
り、所定値TSは前述の周期T1,T2,T3の何れよ
りも長く設定されている(つまり、TS>T3>T1>
T2)。
して正転・逆転切替用待機時間TSが経過したら、ステ
ップB170で、正転タイマを0にリセットした後、ス
テッパモータ(STM)に閉側駆動パルス(正転駆動パ
ルス)を1パルスだけ出力する(ステップB180)。
そして、実ポテンショデータが全閉位置(Pr=0)か
否かを判定して(ステップB190)、実ポテンショデ
ータが全閉位置出ない場合には、実ポテンショデータP
rを駆動パルス1だけ減じる(ステップB200)。
には、ステップB250で、正転タイマが所定値TS以
上か否かが判定される。この正転タイマは、前述のよう
に正転駆動時に0にリセットされる(ステップB17
0)ので、正転駆動状態から逆転駆動状態へ切り替える
場合には、正転駆動停止後所定値TS以上経過しないと
正転駆動を開始できないようになっている。この所定値
TSも、前出のように正転・逆転切替時に、弁体の慣性
力による動きが収まるのを待って、反転駆動しようとす
る正転・逆転切替用待機時間であり、所定値TSは前述
の周期T1,T2,T3の何れよりも長く設定されてい
る(つまり、TS>T3>T1>T2)。
して正転・逆転切替用待機時間TSが経過したら、ステ
ップB260で、逆転タイマを0にリセットした後、ス
テッパモータ(STM)に開側駆動パルス(逆転駆動パ
ルス)を1パルスだけ出力する(ステップB270)。
そして、ステップB280に進み、実ポテンショデータ
Prを駆動パルス1だけ増加するのである。
制御装置は、上述のように構成されているので、エンジ
ンの運転状態に応じて、エンジンの運転モードとして、
後期リーン燃焼運転モード,前期リーン燃焼運転モー
ド,ストイキオフィードバック運転燃焼運転モード,オ
ープンループ燃焼運転モードが選択されて、各モードに
応じて空燃比や燃料量や点火時期やEGRが制御され
る。
に応じて燃料噴射量として制御され、この燃料噴射量に
対応する空燃比の制御は、スロットルバルブ15に加え
て、エアバイパスバルブ10,11,ISCバルブ14
の開閉制御や開度制御等を通じて制御される。また、E
GRも運転モードに応じて、投入・停止が切り替えられ
るが、本装置では、図5に示すように、前期リーン燃焼
運転と後期リーン燃焼運転との間での運転モードの切替
時に、吸気量調整とEGR切替とをずらせるようにし
て、空燃比の切替に伴う吸気量の調整を行なった後に、
EGRの導入又は停止の切替を行なうようにしている。
期リーン燃焼運転では空燃比とともにNOxは低減し
て、後期リーン燃焼運転ではEGR無しでは空燃比とと
もにNOxが増大するところを、EGR導入によりNO
xを積極的に減少させることができるのである。また、
ストイキオ運転時には、燃焼安定性を確保しつつEGR
を適当に導入しながら、NOxを低減することができ
る。
燃焼運転やストイキオ運転に切り替えた場合には空燃比
の低下を速やかに実現できて、エンジン出力の不足を回
避して、望んでいる出力増加を速やかに実現できる。ま
た、前期リーン燃焼運転やストイキオ運転から後期リー
ン燃焼運転に切り替えた場合には、新気エアの導入量を
確保できて、急激な出力変動(トルクショック)を回避
して車両搭載のエンジンではドライバビリティの悪化を
回避することができる。
(新気エアに対するEGRの量の割合)に応じてNOx
低減効果が得られるが、後期リーン燃焼運転時には、E
GR率を高めることで十分なNOx低減効果を得ること
ができる。特に、層状燃焼時(後期リーン燃焼運転モー
ド時)には、空燃比が大きくなるほど、該吸気通路内に
還流させる排出ガスを大きくするように設定すること
で、十分なNOx低減効果を得ることができる。
では点火時期を所要量リタードさせて、層状燃焼による
後期リーンモードでは点火時期が所要量進角させるの
で、排気ガスを導入しないか又は導入が少ないので燃焼
スピードが速まる予混合燃焼では、点火時期をリタード
させることで遅めに点火することがノッキング防止効果
があり、排気ガスを導入するので燃焼スピードが遅くな
る層状燃焼では、点火時期を進角させて早めに点火する
ことが燃費節約上で有利となる。
バルブ10と第2エアバイパスバルブ11とを同規格の
ものとして部品を共用できるようにしているので、コス
ト低減効果もある。なお、本実施形態では、第1エアバ
イパスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11とIS
Cバルブ14との3つのバルブをそなえたが、例えば第
2エアバイパスバルブ11とISCバルブ14とのいず
れか一方を省略して、2つのバルブのみで、エアバイパ
スの流量を制御することも考えられる。例えば第1エア
バイパスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11のみ
からエアバイパスの流量を制御するように構成したり、
第1エアバイパスバルブ10とISCバルブ14のみか
ら構成することもできる。
へと切り替わる際には、主として第1エアバイパスバル
ブ10によるオフからオンへの切替で瞬時にエアバイパ
ス流量を増大でき、これに第2エアバイパスバルブ11
又はISCバルブ14による流量制御を加えることで、
応答性良く所要の新気吸入量の確保を実現することがで
きる。
R弁の駆動用ステッパモータを、閉動時には、駆動周期
を短くして速やかに閉鎖し、開動時には、駆動周期を長
くして緩やかに開放しているので、次のような利点があ
る。燃費節約を重視した層状燃焼(後期リーン運転)か
ら、出力確保を重視した予混合燃焼(ストイキオ運転や
前期リーン運転)に切り替わる燃焼変化の場合は、機関
の出力要求が高まっていると考えられるが、このときに
は、EGR弁を速やかに閉駆動して排出ガスの流量をカ
ット又は減少を素早く行なうことで、新気導入量が速や
かに増加するようになり、燃焼の悪化を招くことなく機
関の出力要求に素早く答えることができる。
リーン運転)から層状燃焼(後期リーン運転)に切り替
わる燃焼変化の場合は、EGR弁を緩やかに開駆動して
排出ガス量を緩やかに増加するので、過渡時の燃焼悪化
を招くことなく、排出ガス導入量による排気ガスの浄化
(NOx低減)を行ないながらの層状燃焼への切替を過
渡時の燃焼悪化を招くことなく行なえる。
は、ステッパモータに限らず、負圧弁やDCモータやリ
ニアソレノイド等が適用できることは勿論のことであ
る。そして、EGR弁のイニシャライズ時や、全閉駆動
時にステッパモータの駆動周期が長くされてゆるやかな
速度で駆動するので、弁のバウンスが防止され、ステッ
パモータの脱調を招くことなく、弁の駆動が確実に行な
われ、イニシャライズも正確に行なえる。
は、タイムラグ(TS)が与えられるので、EGR弁の
慣性力がEGR弁の作動に影響することなく、EGR弁
が確実に作動する利点がある。
本実施形態のように、筒内噴射型内燃機関に用いること
で大きな効果があるが、本排出ガス還流制御装置は、か
かる内燃機関に限定されるものでなく、この他の内燃機
関の吸気系にも広く適用しうるものである。
発明の排出ガス還流制御装置によれば、希薄空燃比領域
で予混合燃焼と層状燃焼とを行なう内燃機関において、
排出ガスの一部を該機関の吸気通路内に還流させる排出
ガス還流通路と、該排出ガス還流通路に設けられ該吸気
通路内に還流する排出ガスの流量を調整する排出ガス量
調整手段と、該層状燃焼時に該排出ガスの一部を該吸気
通路内に還流させるように該排出ガス量調整手段を制御
する制御手段とをそなえることにより、予混合燃焼によ
る希薄燃焼運転の場合に排出ガス導入を停止して、層状
燃焼燃焼による希薄燃焼運転の場合に排出ガス導入を行
なうようにし、燃焼の安定性を確保しながら、排出ガス
の浄化(NOx低減)を行なうことができる。
装置によれば、請求項1記載の構成において、該内燃機
関では、該予混合燃焼時の燃焼室内の総合空燃比よりも
該層状燃焼時の該総合空燃比の方が大きくなるように設
定されることにより、層状燃焼時には、極めて効率よい
燃焼を実現でき、燃費向上効果が著しい。
装置によれば、請求項2記載の構成において、該内燃機
関が、該燃焼室内に直接燃料を噴射するように燃料噴射
弁を配設された筒内噴射型内燃機関であることにより、
層状燃焼による希薄燃焼をより安定させながらしかもよ
り希薄な混合気で実現でき、燃焼の安定化を図りながら
効果的なNOxの低減効果と燃費向上効果を実現するこ
とができる。
装置によれば、請求項2又は3記載の構成において、該
制御手段が、該予混合燃焼時に、該吸気通路側へ還流す
る排出ガスの流量をカット又は該層状燃焼時よりも減少
させるように該排出ガス量調整手段を制御するように構
成されることにより、燃焼の安定性を確保して機関の出
力を確保しながら、排出ガスの浄化(NOx低減)を行
なうことができる。
装置によれば、請求項4記載の構成において、該予混合
燃焼時における該総合空燃比が、理論空燃比近傍を含む
空燃比領域であることにより、予混合燃焼時には、適
宜、総合空燃比を理論空燃比近傍とした運転状態が選択
されて、機関の出力を十分にに得られる運転が可能とな
るとともに、従来より公知の三元触媒を有効利用しうる
利点がある。
装置によれば、請求項5記載の構成において、該内燃機
関が、該予混合燃焼時に理論空燃比近傍領域と希薄空燃
比領域との運転を行なうように構成されて、理論空燃比
近傍領域の時に排出ガス還流の導入を行ない、希薄空燃
比領域の時に排出ガス還流の導入を停止するか又は排出
ガス還流量を減少させることにより、理論空燃比近傍領
域の時には、排出ガス還流の導入による吸気管内圧力の
増大で燃費の改善効果が得られ、希薄空燃比領域の時に
は、排出ガス還流の導入を停止するか又は排出ガス還流
量を減少させることで安定燃焼に必要な新気導入量を確
保し、燃焼の悪化を回避して安定燃焼しうる範囲で運転
を行なうことが可能となり、燃費節約と排気ガス浄化と
をバランスさせることができる利点がある。
装置によれば、請求項4記載の構成において、該排出ガ
ス量調整手段が、該内燃機関の運転状態によりアクチュ
エータに駆動されて排出ガス量を調整するバルブをそな
え、該層状燃焼から該予混合燃焼に切り替わる第1燃焼
変化の場合には該バルブの速度を速くするとともに、該
予混合燃焼から該層状燃焼に切り替わる第2燃焼変化の
場合には該バルブの速度を該第2燃焼変化の場合よりも
遅くするように設定されることにより、一般に、燃費節
約を重視した層状燃焼から、出力確保を重視した予混合
燃焼に切り替わる第1燃焼変化の場合には、バルブの速
度を速く即ち速やかに排出ガスの流量をカット又は減少
することで、燃焼悪化を招くことなく機関の出力要求に
素早く答えることができ、車載の機関の場合、ドライバ
ピリティが向上する。また、第2燃焼変化の場合には、
排出ガス導入量による排気ガスの浄化(NOx低減)を
行ないながらの層状燃焼への切替を過渡時の燃焼悪化を
招くことなく行なえ、運転性能を確保しつつ燃費節約と
排気ガス浄化とをバランスさせることができる。
装置によれば、請求項4記載の構成において、該吸気通
路のスロットル弁設置部分をバイパスするようにして該
吸気通路に両端部を連通されたバイパス通路と、該バイ
パス通路内を流れる空気量を調整しうる吸気調整手段と
をそなえ、該制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が該層
状燃焼と該予混合燃焼とで切り替わるときに、該吸気調
整手段の吸気量変更タイミングと該排出ガス量調整手段
の排出ガス量変更タイミングとをずらせて制御するよう
に構成されることにより、効率よい運転と排気ガス浄化
とを両立させながらこの切替に伴う出力不足やトルクシ
ョックの発生を回避できるようになる。
装置によれば、請求項8記載の構成において、該制御手
段が、該内燃機関の燃焼状態が該予混合燃焼から該層状
燃焼に切り替わるときに、該吸気調整手段の吸気量変更
を行なった後に該排出ガス量調整手段の排出ガス量変更
を行なうよう各調整手段を制御するように構成されるこ
とにより、効率よい運転と排気ガス浄化とを両立させな
がらこの切替に伴う出力不足やトルクショックの発生を
確実に回避できるようになり、ドライバビリティを向上
させることができる。
御装置によれば、請求項4記載の構成において、点火時
期を進角又はリタードさせる点火時期制御手段をそな
え、該点火時期制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が該
層状燃焼と該予混合燃焼とで切り替わるときに該点火時
期制御を行なうように構成されることにより、燃焼性を
安定させることができる。
御装置によれば、請求項10記載の構成において、該点
火時期制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が該層状燃焼
から該予混合燃焼に切り替わるときに該点火時期をリタ
ード制御するとともに、該内燃機関の燃焼状態が該予混
合燃焼から該層状燃焼に切り替わるときに該点火時期を
進角制御するように構成されることより、点火時期をリ
タードさせることでノッキング防止効果があり、点火時
期を進角させることが燃費節約上で有利となる。
御装置によれば、燃焼室内の総合空燃比が希薄空燃比領
域であるときに層状燃焼を行なう内燃機関において、排
出ガスの一部を該機関の吸気通路内に還流させる排出ガ
ス還流通路と、該排出ガス還流通路に設けられ該吸気通
路内に還流する排出ガスの流量を調整する排出ガス量調
整手段と、該層状燃焼時に空燃比が大きくなるほど、該
吸気通路内に還流させる該排出ガスを大きくするように
該排出ガス量調整手段を制御する制御手段とをそなえる
ことにより、層状燃焼燃焼による希薄燃焼運転の場合
に、燃焼の安定性を確保しながら、排出ガスの浄化(N
Ox低減)を十分に行なうことができる。
御装置によれば、請求項12記載の構成において、上記
総合空燃比が約23以上に設定されることにより、燃費
を大幅に向上させることができる。請求項14記載の本
発明の排出ガス還流制御装置によれば、排気通路内から
吸気通路に還流させる排出ガス量を制御するバルブと、
内燃機関の運転状態から該バルブの開度を算出する制御
部と、該制御部の出力に応じて該バルブを駆動するアク
チュエータとをそなえ、該制御部は、該バルブが開方向
に駆動する駆動速度に対して閉方向に駆動する駆動速度
の方を高速に設定されていることにより、還流排出ガス
量の急激な増加が回避されるため、機関の燃焼安定性を
確保でき、排出ガス量を減少させる場合には、排出ガス
量を速やかに減少させることができるため、速やかな新
気導入により、機関の出力増を素早く行なえ、ドライバ
ビリティを向上させることができる。
装置を有する内燃機関の要部構成を示す図である。
装置にかかる排出ガス還流制御弁の構成を示す断面図で
ある。
装置の制御ブロック図である。
装置を有する内燃機関の制御ブロック図である。
装置の制御例を示す図であり、(A)は運転モードに関
し、(B)はEGRの状態に関する。
装置の制御による効果を示す図であり、(A)は空燃比
制御に対する排気ガス中のNOx低減効果を示し、
(B)は排出ガス導入率(EGR率)に対する排気ガス
中のNOx低減効果を示す。
装置における後期リーン燃焼運転時のEGR導入率及び
空燃比の設定について説明する図である。
装置を有する内燃機関の運転モードについて説明する図
である。
装置におけるEGR弁の開度設定の例を示すフローチャ
ートである。
御装置におけるEGR弁の駆動手法の例を示すフローチ
ャートである。
燃焼安定性に関する特性を示し、(B)は燃料効率(燃
費)に関する特性を示す。
ブ) 15 スロットルバルブ 16 電子制御装置(ECU) 17 排気通路 17A 排気ポート 18 燃焼室 19 吸気弁 20 排気弁 21 燃料噴射弁(インジェクタ) 22は燃料タンク 23A〜23Eは燃料供給路 24 低圧燃料ポンプ 25 高圧燃料ポンプ 26 低圧レギュレータ 27 高圧レギュレータ 28 デリバリパイプ 29 排気ガス還流通路(EGR通路) 30 EGRバルブ 30A バルブケース 30B 流入路 30C 流出路 30D バルブシート 30E 弁体(スプール弁) 30F ステッパモータ 30G リターンスプリング 30H カーボン除去フィルタ 31 ブローバイガス還元流路 32 クランク室積極換気用通路 33 クランク室積極換気用バルブ 34 キャニスタ 35 排気ガス浄化用触媒 36 吸気温度センサ 37 スロットルポジションセンサ(TPS) 38 アイドルスイッチ 39 ブーストセンサ 40 第1気筒検出センサ 41 クランク角センサ 42 水温センサ 43 O2 センサ
Claims (14)
- 【請求項1】 予混合燃焼と層状燃焼とを行なう内燃機
関において、 排出ガスの一部を該機関の吸気通路内に還流させる排出
ガス還流通路と、 該排出ガス還流通路に設けられ該吸気通路内に還流する
排出ガスの流量を調整する排出ガス量調整手段と、 該層状燃焼時に該排出ガスの一部を該吸気通路内に還流
させるように該排出ガス量調整手段を制御する制御手段
とをそなえていることを特徴とする、排出ガス還流制御
装置。 - 【請求項2】 該内燃機関では、該予混合燃焼時の燃焼
室内の総合空燃比よりも該層状燃焼時の該総合空燃比の
方が大きくなるように設定されていることを特徴とす
る、請求項1記載の排出ガス還流制御装置。 - 【請求項3】 該内燃機関が、該燃焼室内に直接燃料を
噴射するように燃料噴射弁を配設された筒内噴射型内燃
機関であることを特徴とする、請求項2記載の排出ガス
還流制御装置。 - 【請求項4】 該制御手段が、該予混合燃焼時に、該吸
気通路側へ還流する排出ガスの流量をカット又は該層状
燃焼時よりも減少させるように該排出ガス量調整手段を
制御するように構成されていることを特徴とする、請求
項2又は3記載の排出ガス還流制御装置。 - 【請求項5】 該予混合燃焼時における該総合空燃比
が、理論空燃比近傍を含む空燃比領域であることを特徴
とする、請求項4記載の排出ガス還流制御装置。 - 【請求項6】 該内燃機関が、該予混合燃焼時に、理論
空燃比近傍領域と希薄空燃比領域との運転を行なうよう
に構成されて、 理論空燃比近傍領域の時に排出ガス還流の導入を行な
い、希薄空燃比領域の時に排出ガス還流の導入を停止す
るか又は排出ガス還流量を減少させることを特徴とす
る、請求項5記載の排出ガス還流制御装置。 - 【請求項7】 該排出ガス量調整手段が、該内燃機関の
運転状態によりアクチュエータに駆動されて排出ガス量
を調整するバルブをそなえ、該層状燃焼から該予混合燃
焼に切り替わる第1燃焼変化の場合には該バルブの速度
を速くするとともに、該予混合燃焼から該層状燃焼に切
り替わる第2燃焼変化の場合には該バルブの速度を該第
2燃焼変化の場合よりも遅くするように設定されている
ことを特徴とする、請求項4記載の排出ガス還流制御装
置。 - 【請求項8】 該吸気通路のスロットル弁設置部分をバ
イパスするようにして該吸気通路に両端部を連通された
バイパス通路と、 該バイパス通路内を流れる空気量を調整しうる吸気調整
手段とをそなえ、 該制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が該層状燃焼と該
予混合燃焼とで切り替わるときに、該吸気調整手段の吸
気量変更タイミングと該排出ガス量調整手段の排出ガス
量変更タイミングとをずらせて制御するように構成され
ていることを特徴とする、請求項4記載の排出ガス還流
制御装置。 - 【請求項9】 該制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が
該予混合燃焼から該層状燃焼に切り替わるときに、該吸
気調整手段の吸気量変更を行なった後に該排出ガス量調
整手段の排出ガス量変更を行なうよう各調整手段を制御
するように構成されていることを特徴とする、請求項8
記載の排出ガス還流制御装置。 - 【請求項10】 点火時期を進角又はリタードさせる点
火時期制御手段をそなえ、 該点火時期制御手段が、該内燃機関の燃焼状態が該層状
燃焼と該予混合燃焼とで切り替わるときに該点火時期制
御を行なうように構成されていることを特徴とする、請
求項4記載の排出ガス還流制御装置。 - 【請求項11】 該点火時期制御手段が、該内燃機関の
燃焼状態が該層状燃焼から該予混合燃焼に切り替わると
きに該点火時期をリタード制御するとともに、該内燃機
関の燃焼状態が該予混合燃焼から該層状燃焼に切り替わ
るときに該点火時期を進角制御するように構成されてい
ることを特徴とする、請求項10記載の排出ガス還流制
御装置。 - 【請求項12】 燃焼室内の総合空燃比が希薄空燃比領
域であるときに層状燃焼を行なう内燃機関において、 排出ガスの一部を該機関の吸気通路内に還流させる排出
ガス還流通路と、 該排出ガス還流通路に設けられ該吸気通路内に還流する
排出ガスの流量を調整する排出ガス量調整手段と、 該層状燃焼時に空燃比が大きくなるほど、該吸気通路内
に還流させる該排出ガスを大きくするように該排出ガス
量調整手段を制御する制御手段とをそなえていることを
特徴とする、排出ガス還流制御装置。 - 【請求項13】 上記総合空燃比が約23以上に設定さ
れていることを特徴とする、請求項12記載の排出ガス
還流制御装置。 - 【請求項14】 排気通路内から吸気通路に還流させる
排出ガス量を制御するバルブと、内燃機関の運転状態か
ら該バルブの開度を算出する制御部と、該制御部の出力
に応じて該バルブを駆動するアクチュエータとをそな
え、 該制御部は、該バルブが開方向に駆動する駆動速度に対
して閉方向に駆動する駆動速度の方を高速に設定されて
いることを特徴とする、排出ガス還流制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04212696A JP3460431B2 (ja) | 1995-05-16 | 1996-02-05 | 排出ガス還流制御装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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