JPH093258A - 結晶性ポリオレフィン組成物 - Google Patents
結晶性ポリオレフィン組成物Info
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- JPH093258A JPH093258A JP15196995A JP15196995A JPH093258A JP H093258 A JPH093258 A JP H093258A JP 15196995 A JP15196995 A JP 15196995A JP 15196995 A JP15196995 A JP 15196995A JP H093258 A JPH093258 A JP H093258A
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
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Abstract
する場合の製膜ロールへの汚れの付着や射出成形時の金
型汚染の問題なく優れた加工性を有する結晶性ポリオレ
フィン組成物を得る。 【構成】 結晶性ポリオレフィンに、0.1〜1000
wtppm、好ましくは0.5〜500wtppmの割
合で窒化硼素を含有してなる結晶性ポリオレフィン組成
物、並びにそれよりなるシートおよび延伸フィルム。
Description
フィン組成物、それよりなるシートおよび延伸フィルム
に関する。さらに詳しくは、結晶性ポリオレフィンに窒
化硼素粉を特定量含有させることにより、これを使用し
て得られる成形体の透明性、写像性等の特性が著しく改
良された結晶性ポリオレフィン組成物、並びに、該優れ
た特性を有するシート及び延伸フィルムである。
性、成形性、化学的安定性に優れた樹脂としてシート、
フィルム、ブロー等の押出成形体や射出成形体の材料と
して広く利用されている。しかしながら、透明性、写像
性についてはポリオレフィンの持つ高い結晶性のため
に、一般にポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の他の高透
明性熱可塑性樹脂よりも劣っている。
して、これまでにいくつかの提案がなされている。例え
ば、ポリオレフィンに、ソルビトール誘導体、芳香族カ
ルボン酸のアルカリ金属塩若しくはアルミニウム塩、ま
たはタルクなどの有機系や無機系の造核剤を添加するこ
とにより、成形体の球晶がより小さく均一になり、成形
体の透明性が改良されることが知られている(例えば、
特開昭58−80392号公報、特開昭55−1246
0号公報)。しかしながら、これら有機系の造核剤は、
押出成形時にポリオレフィンよりブリードしてロール汚
れの原因となったり、また加工時に臭気が発生するとい
う問題点があった。更に、芳香族カルボン酸塩では、そ
れ自体もしくはその加水分解物が他の添加剤と反応する
ことで添加剤の持つ本来の性能を劣化させたり、ポリオ
レフィンを着色させるという問題も生じていた。
いるタルクは配合時に分散不良を起こし、成形体の性能
にばらつきが生じたり、厚さが1mm以下の薄い成形体
を成形した場合、ブツやフィシュアイが発生するという
問題があった。
合体によって透明性を改良する試みがなされている(特
公昭45−32430号公報)。しかしながら、透明
性、写像性に関してはまだまだ充分とは言えない。
記のような方法によってポリオレフィン成形体の透明性
を改良する試みが行われていたが未だ満足のいくもので
はなかった。そこで、本発明の目的は、上記のような欠
点の解消された優れた透明性、写像性を持つポリオレフ
ィン成形体を得ることが可能な結晶性ポリオレフィン組
成物を提供することにある。
らは、透明性、写像性の改良されたポリオレフィン成形
体を得るための結晶性ポリオレフィン組成物について鋭
意検討を重ねた結果、驚くべきことに窒化硼素粉を少量
含有させるという簡便な手段によって、得られるポリオ
レフィン成形体の透明性、写像性が著しく改良され、押
出成形においては、押出時の添加物のブリードもなく成
形性に優れ、また、射出成形においては成形時の金型汚
染が著しく改良されることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
0.1〜1000wtppmの割合で窒化硼素粉が含有
されてなる結晶性ポリオレフィン組成物である。
は、結晶性を有するものであれば、特に制限されない
が、一般にアイソタクチックペンタッド分率は0.85
以上のものが使用される。
ッド分率とは、A.ZambelliらによってMac
romolecules,6,925(1973)に発
表された方法、即ち、13C−NMRを用いて測定された
プロピレンユニット5個が連続してメソに結合した分率
である。
ば、上記結晶性を有するエチレン、プロピレン、1−ブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1
−オクテン、1−ノネン、1−デセン、4−メチル−1
−ペンテン、3−メチル−1−ブテンなどのα−オレフ
ィンの単独重合体、およびこれらのα−オレフィンと他
の炭素数2〜18のα−オレフィンとのランダム共重合
体やブロック共重合体、または、これらの混合物等を挙
げることができる。
独重合体、プロピレンと他のα−オレフィンとのランダ
ム共重合体、又は、これらの混合物を用いた場合に透明
性および透視性の改良効果が大きく、これらの樹脂を好
適に使用することができる。この場合、共重合したα−
オレフィンの含有量は10モル%以下であることが結晶
性保持のために好ましい。
ンの分子量分布(重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn))は特に制限されるも
のではないが、フィルムおよびシート成形を考えると溶
融張力を増加させ加工性を向上させるためには6〜20
であることが好ましい。尚、分子量分布はo−ジクロル
ベンゼンを溶媒としたゲルパーミェーションクロマトグ
ラフィー法(以下、GPCともいう。)で測定された値
で、検量線は標準ポリスチレンで校正されたものが用い
られる。
のメルトフローレートは特に制限されるものではない
が、各種成形体への成形性を勘案すると、通常は0.0
1〜100g/10分の範囲のものが使用され、さら
に、0.1〜50g/10分の範囲であることが好まし
い。
ものが特に制限なく使用される。一般には、網目平面が
層状構造を保持している層状化合物である。該窒化硼素
粉の平均粒子径も、特に制限されるものではないが、2
0μm以下、好ましくは15μm以下のものが分散性が
良好であり、透明性、写像値などの特性の向上効果に優
れているため好ましい。特に、写像値の向上効果から、
0.01〜10μmの平均粒子径を有するものが好まし
い。
リオレフィンへの配合量は0.1〜1000wt(重
量)ppmの範囲であることが重要であり、0.5〜5
00wtppmであることが好ましく、さらに1〜30
0wtppmであることがより好ましい。
の場合は透明性、写像性の向上効果が十分でなく、逆に
1000wtppmを越えた場合は、成形体の弾性率が
上がり過ぎ、押出し成形用の原料樹脂とした場合に成形
時の成形体破断頻度が増える等の問題が生じるばかりで
なく、本発明の効果である透明性や写像性の更なる向上
は見られず経済的にも不利とある。
は、本発明の効果が阻害されない範囲において通常用い
られるポリオレフィン用の添加剤、例えば、酸化防止
剤、塩素捕捉剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、防曇剤、紫
外線吸収剤、滑剤、ブロッキング防止剤、顔料、他の樹
脂やフィラー等の添加剤を配合してもよい。
る際、窒化硼素粉と結晶性ポリオレフィンとの混合方法
は特に制限されず、公知の方法が制限なく用いられる。
具体的には、結晶性ポリオレフィンに窒化硼素を添加し
た後、一軸混練機、二軸混練機、ロール、ブラベンダー
プラストグラフ等を用いて混合する方法を挙げることが
できる。
成物を使用して成形されるシート及び該シートを少なく
とも一軸に延伸して得られる延伸フィルムは、窒化硼素
粉の作用により極めて良好な透明性、写像性等の特性を
有する。
制限されないが、通常は二軸延伸フィルムの場合は3〜
150μm、一軸延伸フィルムの場合は10〜254μ
m、シートの場合は254〜3000μmの範囲であ
る。
法は、公知の方法を何等制限なく採用することができ
る。例えば、テンター法による逐次二軸延伸法によって
延伸フィルムを製造する方法としては、上記結晶性ポリ
オレフィン樹脂組成物をTダイ法、インフレーション法
等でシート或いはフィルムに成形した後、縦延伸装置に
供給し、加熱ロール温度120〜170℃で4〜10倍
縦延伸し、つづいてテンターでテンター温度130〜1
80℃で4〜15倍横延伸する方法であり、さらに、必
要に応じて横方向に0〜25%の緩和を許しながら80
〜180℃で熱処理する方法を挙げることができる。も
ちろん、これらの延伸の後に再び延伸してもよく、また
縦延伸において多段延伸、圧延等の延伸法を組み合わせ
ることができる。また、一軸のみの延伸によっても延伸
フィルムとすることができる。また、ポリオレフィンシ
ートの製造方法としては、Tダイ法によって樹脂を溶融
押出し、エアーナイフを組み合わせた冷却ロール、ある
いはニップロールによりシートを成形する方法を挙げる
ことができる。
あるいは両面には、必要に応じてコロナ放電処理等の表
面処理が施されてもよい。さらに、ヒートシール性等の
機能を付与する目的で片面あるいは両面に結晶性ポリオ
レフィンよりも融点の低い他の樹脂よりなる層が積層さ
れてもよい。他の樹脂の積層方法は特に制限されない
が、共押出し法、ラミネート法等が好適である。
よれば、透明性、写像性が著しく改良された結晶性ポリ
オレフィン成形体を得ることができる。特に、延伸フィ
ルムおよびシートの透明性や写像性の改良効果が極めて
大きいという特徴を有する。
の汚れの付着の問題がなく優れた加工性をも有する。
を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。尚、以下の実施例および比較例で得られたポ
リオレフィン組成物の評価は次の方法にて行った。
48時間後にJIS−K6714に従い測定した。
AII型 射出成形機により、63.6mm×12.7
mm×3.1mmの試験片を作成しASTM:D−64
8に準じて行った。
温度80℃にて射出成形(新潟鉄工所社製SN150S
Nを用いた。)し、80×50×2(mm)の平板を1
サイクル30秒にて1,000ショット成形した後に金
型汚れを観察した。
25mmを使い、くし方向を二軸延伸フィルムの場合は
横延伸方法に、シートの場合は押出し方向に平行にし写
像値を測定した。
が0.95であり分子量分布が6.2のホモポリプロピ
レンのパウダー100重量部に、表1に示した粒径の異
なる窒化硼素0.2重量部を添加し、ヘンシェルミキサ
ーで5分間混合後、20mmφ2軸押出し機(東洋精機
社製)を用いて樹脂温度230℃で混練・造粒を行い、
マスターバッチA〜Cを作成した。次に、これらのマス
ターバッチA〜Cを用い、窒化硼素の含有量が10〜2
00wtppmとなるように、表2に示した結晶性ポリ
プロピレンで希釈を行った。得られたペレット状ポリプ
ロピレン組成物を樹脂温度230℃、金型温度80℃に
て射出成形(新潟鉄工所社製SN150SN使用)して
80×50×1(mm)の平板とし、透明性と写像性を
測定した。その結果を表2に示した。いずれの成形体も
外観は良好であった。
たこと以外は実施例1と同様に行い、結果を表2に示し
た。
性ポリプロピレン(プロピレン−α−オレフィンランダ
ム共重合体)を用い、窒化硼素を表3のように配合した
以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示し
た。いずれの成形体も外観は良好であった。
2と同様に行い、結果を表3に示した。
および安息香酸アルミニウムを0.1重量%それぞれ含
むメルトインデックス2.2のポリプロピレンを用いて
実施例1と同様に行った。その結果を表4に示した。
ッド分率が0.93であり分子量分布が6.8のホモポ
リプロピレンのパウダー100重量部に、酸化防止剤と
して2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエンを0.
1重量部、塩素捕捉剤としてステアリン酸カルシウムを
0.1重量部、および表1に示す窒化硼素を100pp
m添加し、ヘンシェルミキサーで5分間混合した後、ス
クリュー径65mmφの押出造粒機を用いて230℃で
押し出し、ペレットを造粒し原料ペレットを得た。
プロピレン組成物ペレットを用いて以下の方法で二軸延
伸フィルムの製膜実験を行なった。ポリプロピレン組成
物ペレットを、スクリュー径90mmφのTダイシート
押出機を用い、280℃で押し出し、30℃の冷却ロー
ルで厚さ2mmのシートを成形した。次いで、このシー
トをテンター方式の逐次二軸延伸装置を用いて、縦方向
に150℃で4.6倍縦延伸し、引き続いて165℃の
テンター内で横方向に機械倍率で10倍横延伸した後、
8%緩和させて熱処理を行ない、厚さ50μmの二軸延
伸ポリプロピレンフィルムを16m/分の速度で成形し
た。フィルム成形時のロール汚れは目視により評価し
た。得られたフィルムは、成形後48時間後にヘイズ、
写像値の測定を行なった。結果を表5に示した。
以外は実施例13と同様に行ない、その結果を表5に示
した。
量を表5に示すように変えたこと以外は実施例13と同
様に行ない、結果を表5に示した。
レットを1対1でドライブレンドして窒化硼素の含有量
を0.5倍に希釈(実施例19)、また、1対9でドラ
イブレンドして窒化硼素の含有量を0.1倍に希釈(実
施例20)して原料ペレットを得、以下、実施例13と
同様に行った。結果を表5に示した。
レットを1対9でドライブレンドしての窒化硼素含有量
を0.1倍に希釈(実施例21)、また、1対19でド
ライブレンドして窒化硼素の含有量を0.05倍に希釈
(実施例22)して原料ペレットを得、以下、実施例1
3と同様に行った。結果を表5に示した。
レットを1対999でドライブレンドして窒化硼素の含
有量を0.001倍に希釈して原料ペレットを得、以
下、実施例13と同様に行った。結果を表5に示した。
オレフィンランダム共重合体)と窒化硼素を使用したこ
と以外は実施例13と同様に行ない、その結果を表5に
示した。
結果を表5に示した。
ペレットを1対9でドライブレンドして窒化硼素含有量
を0.1倍に希釈して原料ペレットを得、以下、実施例
13と同様に行った。結果を表5に示した。
有ポリプロピレンペレットを用いて以下の方法でシート
押出成形実験を行なった。原料ペレットをスクリュー径
40mmφのTダイ押出機を用い、ダイ吐出後の樹脂温
度230℃で押し出し、外径150mmφの冷却ロール
を用い、冷却ロール温度20℃、引き取り速度5m/分
で厚み1.0mmのシートを成形した。シート成形時の
ロール汚れは目視により評価した。得られたシートは、
成形後48時間後にヘイズ、写像値の測定を行なった。
結果を表6に示した。
たこと以外は実施例29と同様に行ない、その結果を表
6に示した。
こと以外は実施例29と同様に行ない、その結果を表6
に示した。
Claims (3)
- 【請求項1】 結晶性ポリオレフィンに0.1〜100
0wtppmの割合で窒化硼素粉が含有されてなる結晶
性ポリオレフィン組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の結晶性ポリオレフィン組
成物よりなるシート。 - 【請求項3】 請求項1記載の結晶性ポリオレフィン組
成物よりなり、少なくとも一軸に延伸されてなる延伸フ
ィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15196995A JP3566404B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | 結晶性ポリオレフィン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15196995A JP3566404B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | 結晶性ポリオレフィン組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093258A true JPH093258A (ja) | 1997-01-07 |
JP3566404B2 JP3566404B2 (ja) | 2004-09-15 |
Family
ID=15530184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15196995A Expired - Fee Related JP3566404B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | 結晶性ポリオレフィン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3566404B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0997491A1 (en) * | 1996-04-10 | 2000-05-03 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | High speed extrusion |
-
1995
- 1995-06-19 JP JP15196995A patent/JP3566404B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0997491A1 (en) * | 1996-04-10 | 2000-05-03 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | High speed extrusion |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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