JPH09324612A - 内燃機関の可変バルブタイミング機構 - Google Patents
内燃機関の可変バルブタイミング機構Info
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- JPH09324612A JPH09324612A JP8511797A JP8511797A JPH09324612A JP H09324612 A JPH09324612 A JP H09324612A JP 8511797 A JP8511797 A JP 8511797A JP 8511797 A JP8511797 A JP 8511797A JP H09324612 A JPH09324612 A JP H09324612A
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Abstract
と、同バルブタイミングの変更を許容する解除状態とを
選択可能な回動規制手段を備えた内燃機関の可変バルブ
タイミング機構であって、バルブタイミング変更中に同
回動規制手段を確実に解除状態に保持することができる
可変バルブタイミング機構を提供する。 【解決手段】可変バルブタイミング機構10は、ロック
ピン20と同ピン20が係合するロック凹部145とを
備える。ロックピン20がロック凹部145に係合する
とバルブタイミングの変更が規制され、ロックピン20
とロック凹部145との係合が解除されるとバルブタイ
ミングが変更可能となる。ロックピン20は、遅角室1
02のオイル圧が常に作用する第1の受圧面25と、進
角室101のオイル圧が常に作用する第2の受圧面26
とを有する。ロックピン20は各受圧面25,26に作
用するオイル圧により解除方向に付勢される。
Description
態に応じて内燃機関の吸気バルブ及び排気バルブの少な
くともいずれか一方のバルブタイミングを変更する内燃
機関の可変バルブタイミング機構に関する。
て、吸気バルブや、排気バルブのバルブタイミングを変
更する可変バルブタイミング機構が実用化されている。
この種の可変バルブタイミング機構として、例えば、ク
ランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相(変位
角度)を変更することにより、カムシャフトによって開
閉されるバルブのバルブタイミングを変更するようにし
た可変バルブタイミング機構が知られている。
は、クランクシャフトに駆動連結されたタイミングプー
リとカムシャフトに固定された内部ロータとを相対回動
させることにより、バルブタイミングを変更するように
した可変バルブタイミング機構が記載されている。この
可変バルブタイミング機構について図17を参照して説
明する。
ングプーリ91及び内部ロータ92を備えている。タイ
ミングプーリ91はその内面に形成された複数の突状部
911間に複数のオイル溝912を有する。内部ロータ
92はタイミングプーリ91の各オイル溝912に配置
されるベーン921を備えている。そして、各ベーン9
21の両側にはそれぞれ圧力室93が区画形成されてい
る。また、タイミングプーリ91はタイミングベルトを
介してクランクシャフトに連結され、内部ロータ92は
カムシャフト94に連結されている。
び内部ロータ92の通路97を介して各圧力室93に供
給される。そして、各ベーン921の両側にある圧力室
93内の圧力によって同ベーン921が保持されること
により、内部ロータ92及びカムシャフト94が一体に
回動される。
方向に延びる長孔913をそれぞれ有しており、各長孔
913内にはロックピン95が収容されている。各ロッ
クピン95はバネ951により、タイミングプーリ91
の軸心に向かって付勢されている。一方、内部ロータ9
2は各ロックピン95に対応する係合孔922を備え、
各ベーン921が各オイル溝912のいずれか一方の内
壁に係合する最変位位置に配置されたとき、いずれか一
方のロックピン95がバネ951の付勢力により係合孔
922に係合する。また、通路97にオイルが供給され
て、その圧力がバネ951の付勢力を越えたとき、ロッ
クピン95と係合孔922との係合が解除される。
いないため、ロックピン95はバネ951の付勢力によ
って係合孔922に係合し、ベーン921は最変位位置
にて係止されている。この結果、タイミングプーリ91
と内部ロータ92との相対回転が規制されている。
ル圧が発生すると、ロックピン95に作用するオイル圧
により、同ピン95はバネ951の付勢力に抗して係合
孔922から離脱する。そして、ベーン921の両側に
おける2つの圧力室93内のオイル圧に差が生じると、
ベーン921はオイル圧の低い圧力室93へ向かって移
動し、タイミングプーリ91と内部ロータ92は相対回
動する。
ては、タイミングプーリ91はクランクシャフトと同期
回転している。従って、タイミングプーリ91と内部ロ
ータ92との相対回動時には、内部ロータ92に連結さ
れたカムシャフト94の回転位相と、エンジンの基準回
転位相すなわちクランクシャフトの回転位相との間に位
相差が発生する。その結果、クランク角に対するバルブ
タイミングが、進角側、あるいは遅角側に変更される。
ング機構90において、ロックピン95の係合孔922
からの離脱に伴って、タイミングプーリ91と内部ロー
タ92とが相対回動すると、ロックピン95が係合孔9
22と対応する位置から外れる。すると、通路97内の
オイル圧が、ロックピン95に作用しなくなる。このた
め、ロックピン95は、バネ951の付勢力によって内
部ロータ92の周面に押し付けられた状態で、その周面
を摺動するようになる。
90にあっては、タイミングプーリ91と内部ロータ9
2との円滑な相対回動が妨げられたり、或いは、ロータ
92の周面が摩耗して、同面と突状部911との間にお
けるオイル漏れ量が許容量を越えてしまい、バルブタイ
ミング変更時における応答性の悪化を招いたりするとい
う問題があった。
にあっては、カムシャフト94に連結された内部ロータ
92の各ベーン921が、同カムシャフト94のトルク
変動によって揺動し、この揺動により圧力室93内のオ
イル圧が変動する。このため、ロックピン95に一定の
オイル圧を作用させることができず、同ピン95を安定
して係合孔922に係脱することができないという問題
があった。
であり、その目的は、バルブタイミングの変更を規制す
る規制状態と、同バルブタイミングの変更を許容する解
除状態とを選択可能な回動規制手段を備えた内燃機関の
可変バルブタイミング機構であって、バルブタイミング
変更中に同回動規制手段を確実に解除状態に保持するこ
とができる可変バルブタイミング機構を提供することに
ある。
に、請求項1記載の発明は、内周面に少なくとも1つの
凹部を有する第1回転体と、凹部を第1圧力室と第2圧
力室とに区画する複数のベーンを有するとともに相対回
動可能に第1回転体と組み合わせられる第2回転体と、
第1回転体または第2回転体の一方を内燃機関の基準回
転位相にて同期回転させる駆動軸と、第1回転体または
第2回転体の他方と連動する被駆動軸と、被駆動軸によ
って開弁位置または閉弁位置に選択的に駆動されるバル
ブとを備え、第1圧力室及び第2圧力室に印加される圧
力によって第1回転体と第2回転体とが相対回動させら
れ、内燃機関の基準回転位相に対する被駆動軸の回転位
相が変更させられることによって被駆動軸により駆動さ
れるバルブのバルブタイミングを変更する内燃機関の可
変バルブタイミング機構において、第1回転体と第2回
転体との相対回動を規制する規制状態と第1回転体と第
2回転体との相対回動を許容する解除状態とを選択可能
な相対回動規制手段を更に備え、同回動規制手段には、
第1圧力室及び第2圧力室に印加される両圧力が、同回
動規制手段を規制状態から解除状態に移行させるととも
に同解除状態に保持するための規制解除用圧力として供
給されることをその趣旨とする。
たは、第2回転体の一方を内燃機関の基準回転位相にて
同期回転させる。第1回転体と第2回転体とは組み合わ
せられているので、第1回転体、または、第2回転体の
他方もまた基準回転位相にて同期回転させられ、さらに
被駆動軸も基準回転位相にて同期回転させられる。そし
て、被駆動軸の回転に伴い所定のバルブタイミングをも
ってバルブが開閉される。
対回動が可能であるように組み合わせられており、第1
圧力室に印加される圧力と第2圧力室とに印加される圧
力の間に圧力差が発生し、ベーンが、両圧力室のうち圧
力の低い圧力室側へ移動すると第1回転体と第2回転体
とは相対回動する。そして、第1回転体と第2回転体が
相対回動すると、第1回転体の回転位相と第2回転体の
回転位相の間には位相差が発生する。
は、第2回転体の一方の回転位相は、第1回転体と第2
回転体とが相対回動することにより発生した位相差分だ
け変更されて他方の第1回転体、または、第2回転体に
伝達される。また、第1回転体、または、第2回転体の
他方に連結されている被駆動軸の回転位相も変更され、
基準回転位相とは異なることとなる。この結果、被駆動
軸によって駆動されるバルブのバルブタイミングも基準
回転位相に基づいたバルブタイミングから位相差分だけ
変更された回転位相に基づいたバルブタイミングに変更
される。
合に第1回転体と第2回転体との相対回動を規制する。
従って、バルブタイミングの変更はなされない。一方、
相対回動規制手段は、第1圧力室及び第2圧力室に印加
される両圧力が規制解除用圧力として供給されることに
より、規制状態から解除状態に移行し、同解除状態に保
持される。従って、バルブタイミングの変更が可能とな
る。
力室及び第2圧力室に印加される圧力の差圧に基づいて
行われる。従って、バルブタイミングの変更中は、両圧
力室のうち一方に印加される圧力は他方に印加される圧
力と比較して相対的に低下している。このため、相対回
動規制手段に対して両圧力室のうちいずれか一方の圧力
室に印加される圧力のみを規制解除用圧力として供給す
るようにした構成にあっては、バルブタイミングを進角
側或いは遅角側に変更する際に、規制解除用圧力が不足
する状況が発生し得る。
圧力として第1圧力室及び第2圧力室に印加される圧力
の双方を供給するようにしているため、バルブタイミン
グの変更中においても、相対回動規制手段に対しては規
制解除用圧力として十分な大きさの圧力が供給される。
の発明は、請求項1に記載の内燃機関の可変バルブタイ
ミング機構において、第1圧力室は、バルブタイミング
を進める進角圧力室として機能する一方で、第2圧力室
は、バルブタイミングを遅らせる遅角圧力室として機能
し、相対回動規制手段は、第1圧力室に印加される圧力
を受ける第1受圧面と第2圧力室に印加される圧力を受
ける第2受圧面とを有し各受圧面に作用する圧力に基づ
く位置変化に応じて規制状態と解除状態とを切り替える
作動部材を含み、更に、第1圧力室に印加される圧力が
第2圧力室に印加される圧力よりも大きく設定されると
ともに、第2受圧面の面積が第1受圧面の面積よりも大
きく設定されたことをその趣旨とする。
れるとバルブタイミングが進み、第2圧力室に圧力が印
加されるとバルブタイミングが遅れる。ここで、被駆動
軸は、バルブを駆動することによって常にバルブタイミ
ングが遅れる方向に反力を受けるため、バルブタイミン
グを進角側に変更する際の変更速度は同バルブタイミン
グを遅角側に変更する際の変更速度と比較して低下する
傾向にある。しかしながら、本発明にかかる構成では、
第1圧力室に印加される圧力を第2圧力室に印加される
圧力よりも大きく設定しているため、バルブタイミング
を進角側に変更する際における変更速度の低下が抑えら
れ、同バルブタイミングを進角側及び遅角側に変更する
際の応答差が小さくなる。
室に印加される圧力を受ける第1受圧面と第2圧力室に
印加される圧力を受ける第2受圧面とを有し、各受圧面
に作用する圧力に基づく位置変化に応じて規制状態と解
除状態とを切り替える。ここで、上記のように、第1圧
力室に印加される圧力を第2圧力室に印加される圧力よ
りも大きく設定した場合、第1受圧面に作用する圧力と
比較して第2受圧面に作用する圧力が小さくなる。この
ため、各受圧面の面積を等しくした構成にあっては、第
2受圧面に作用する圧力に基づいて作動部材を位置変化
させて、相対回動規制手段を規制状態から解除状態に移
行させる際の作動速度が、第1受圧面に作用する圧力に
基づいて相対回動規制手段を規制状態から解除状態に移
行させる際の作動速度と比較して小さくなる。
圧面の面積を第1受圧面の面積よりも大きく設定してい
るため、第2受圧面の圧力に基づいて作動部材に作用す
る力が大きくなり、前記作動速度の速度差が減少する。
の発明は、請求項1に記載の内燃機関の可変バルブタイ
ミング機構において、各圧力室に圧力を印加すべく内燃
機関の機関回転軸に連動して作動する圧力発生源と、圧
力発生源にて発生した圧力を調節して第1圧力室及び第
2圧力室に供給する圧力調節手段とを備え、更に、相対
回動規制手段は、前記規制解除用圧力として圧力供給源
からの圧力が圧力調節手段を介することなく直接供給さ
れることにより、内燃機関始動後において規制状態から
解除状態に移行させられて同解除状態に保持されるもの
であることをその趣旨とする。
関回転軸に連動して作動することにより、各圧力室に印
加する圧力を発生する。圧力調節手段は、圧力発生源に
て発生した圧力を調節して第1圧力室及び第2圧力室に
供給する。また、相対回動規制手段には、規制解除用圧
力として圧力供給源からの圧力が圧力調節手段を介する
ことなく直接供給される。その結果、回動規制手段は、
機関始動後時においては常に規制状態から解除状態に移
行させられ同解除状態に保持される。
源からの圧力を圧力調節手段を介することなく直接供給
することにより、同相対回動規制手段にはバルブタイミ
ングの変更に伴って変化しない圧力が規制解除用圧力と
して常に供給されるようになる。従って、バルブタイミ
ングの変更に伴う圧力変化の影響を考慮した圧力供給経
路を採用する必要がなくなる。
の発明は、請求項1に記載の内燃機関の可変バルブタイ
ミング機構において、第1圧力室に連通され、同第1圧
力室に印加される圧力を規制解除用圧力として相対回動
規制手段に対し供給する第1圧力供給路と、第2圧力室
に連通され、同第2圧力室に印加される圧力を規制解除
用圧力として相対回動規制手段に対し供給する第2圧力
供給路とを備え、更に、各圧力供給路のうち少なくとも
いずれか一方には、絞りが形成されていることをその趣
旨とする。
力室の圧力が変動すると、その圧力変動は第1圧力供給
路又は第2圧力供給路を通じて相対回動規制手段に伝播
しようとする。しかしながら、上記構成によれば、第1
圧力供給路又は第2圧力供給路に絞りが形成されている
ため、この絞りにより上記圧力変動の伝播が抑制され
る。
変バルブタイミング(VVT)機構を具体化した各実施
形態について図面を参照して説明する。
に係るVVT機構について図1〜図6を参照して説明す
る。
170は吸気側カムシャフト15、排気側カムシャフト
171及びクランクシャフト172を備えており、各シ
ャフト15,171,172は、スプロケット11,1
73,174及びチェーン175によって連結されてい
る。2つのアイドラ176はチェーン175にテンショ
ンを付与している。この実施形態のVVT機構10は、
吸気側カムシャフト15に設けられている。そして、ク
ランクシャフト172が回転することにより、チェーン
175及びスプロケット11,173,174を介し
て、両カムシャフト15,171がクランクシャフト1
72と同期して回転され、吸気バルブ177及び排気バ
ルブ178が所定のバルブタイミングで駆動される。
は、スプロケット11、ロータ12、フロントカバー1
3、リアプレート14及び吸気側カムシャフト15を備
えている。
ル151(一つのみ図示)を備えており、カムシャフト
15の先端に位置するジャーナル151には一対のフラ
ンジ151a,151bが形成されている。そして、カ
ムシャフト15は両フランジ151a,151b間にお
いてシリンダヘッド179及びベアリングキャップ18
0により回転可能に支持されている。
142を有し、その円盤部141に形成した凹部141
aにて前方のフランジ151aに嵌合されている。係合
ピン31はカムシャフト15のフランジ151aにおけ
るピン孔158に植設されて前方へ突出し、円盤部14
1のピン孔147に係合されている。従って、リアプレ
ート14はカムシャフト15と一体に回転する。
21を備え、その外周に等角度間隔をおいて放射方向へ
突出する4つのベーン122を備えている。ロータ12
はその貫通孔121においてリアプレート14のボス1
42に装着されている。また、複数の係合ピン30(一
つのみ図示)はリアプレート14の円盤部141におけ
るピン孔146に植設されて前方へ突出し、ベーン12
2のピン孔127にそれぞれ係合されている。従って、
ロータ12はリアプレート14及びカムシャフト15と
一体に回転する。更に、ボス142とロータ12との間
にはシール149が配置され、両者142、12間をシ
ールしている。
プレート14の円盤部141及びロータ12の外周に配
置されている。スプロケット11は円盤部141の外径
に応じた形状の凹部116を有し、その凹部116にて
円盤部141の外周に沿って相対回動可能に支持されて
いる。スプロケット11は、クランクシャフト172か
らチェーン175を介して回転力が付与されることによ
り、図3において時計回り方向に回転する。
前面及びロータ12の前面を覆うように、スプロケット
11の外周に相対回転可能に装着され、ボルト32によ
ってカムシャフト15に固定されている。従って、フロ
ントカバー13、ロータ12、リアプレート14及びカ
ムシャフト15は一体に回転可能である。
ように、スプロケット11の外周には複数の歯112が
形成され、それらの歯112の外周にチェーン175が
掛けられている。スプロケット12の内周には中心へ向
かって突出する4つの凸部115が等角度間隔をおいて
形成されている。それらの凸部115の間には、ロータ
12のベーン122を収容するための4つの凹部114
と、ロータ12の円筒部分を収容するための空間とが形
成されている。そして、各ベーン122が各凹部114
内に配置された状態では、各ベーン122の両側に進角
室101及び遅角室102が形成される。
23が装着され、同シール部材123は板ばね124に
よって各凹部114の内壁面に圧接されている。従っ
て、各シール部材123により、進角室101と遅角室
102とがシールされている。その結果、両室101、
102内にオイルが供給された状態においては、そのオ
イルの圧力により、ロータ12とスプロケット11とが
連結され、スプロケット11の回転がオイルを介してロ
ータ12に伝達されることにより、そのロータ12と共
にカムシャフト15が回転される。
圧力よりも大きくなって、各ベーン122が図3の反時
計方向へ回動し、対応する凸部115の内壁に係合した
とき、カムシャフト15はクランクシャフト172に対
して最も遅角した位置に配置される。逆に、進角室10
1内の圧力が遅角室102内の圧力よりも大きくなっ
て、各ベーン122が図3の時計方向へ回動し、対応す
る凸部115の内壁に係合したとき、カムシャフト15
はクランクシャフト172に対して最も進角した位置に
配置される。
1の一つの凸部115にはカムシャフト15の軸線と平
行に延びる段付きの収容孔117が形成されている。そ
の収容孔117に対向し得るように、リアプレート14
の円盤部141にはロック凹部145が形成されてい
る。この凹部145は放射方向に沿って長円状をなして
いる。
17bとを備えている。ロックピン20は前方に位置す
る大径部22と後方に位置する小径部21とを備え、段
付き孔117に摺動可能に挿入されている。ロックピン
20の大径部22は収容孔117の大径部117aより
も短く設定され、ロックピン20の小径部21は収容孔
117の小径部117bよりも長く設定されている。従
って、ロックピンの大径部22と収容孔117の小径部
117bとの間にはリング状の圧力室200が形成され
る。
力はロックピン20の段差部、即ち第1の受圧面25に
作用する。一方、ロックピン20の小径部21の後端面
は第2の受圧面26を構成している。また、ロックピン
20はその大径部22とフロントカバー13との間に介
装されたスプリング24により、ロック凹部145に係
合する方向へ付勢されている。従って、第1又は第2の
受圧面25、26に作用する圧力に基づく付勢力がスプ
リング24の付勢力よりも小さい場合、ロックピン20
はリアプレート14の円盤部141の前面またはロック
凹部145に係合する。
合した状態で、スプロケット11とリアプレート14と
の間に相対回動が生じた場合、ロックピン20がロック
凹部145に相対したときにそのロック凹部145に係
合する。このとき、スプロケット11はリアプレート1
4に機械的に連結される。
に係合したとき、ロータ12は図3に示す位置に配置さ
れ、各ベーン122が最遅角位置から所定角度αだけ進
角側に離間した位置に配置される。
面25、26に作用する圧力に基づく付勢力がスプリン
グ24の付勢力よりも大きい場合、ロックピン20は円
盤部141の前面から離間し、スプロケット11とリア
プレート14との間の相対回動が許容される。このと
き、ロックピン20は収容孔117内に没入しているた
め、円盤部141との接触によって磨耗することはな
い。
ロックピン20の第1及び第2の受圧面25,26への
オイルの供給経路について説明する。図2〜図6に示す
ように、各進角室101に連通するように、ロータ12
の前面には十字状の進角通路125が形成されている。
一方、ジャーナル151の外周において、シリンダヘッ
ド179及びベアリングキャップ180の内周面には環
状をなす進角溝191が形成され、その進角溝191が
通路192及びオイルコントロールバルブ(OCV)4
0を介して油圧ポンプ46に接続されている。
状の2つの接続通路155が形成され、ボス142とボ
ルト32との間には空隙143が設けられている。そし
て、進角溝191は接続通路155、空隙143及び進
角通路125によって進角室101に接続されている。
従って、油圧ポンプ46からOCV40を介して通路1
92に供給されるオイルは、進角溝191、接続通路1
55、空隙143及び進角通路125を介して進角室1
01に供給される。
ロータ12の後面には、進角通路125と略同形状の十
字状の遅角通路126が形成されており、この遅角通路
126は各遅角室102に連通されている。一方、ジャ
ーナル151の外周には環状をなす遅角溝157が形成
され、その遅角溝157が通路193及びOCV40を
介して油圧ポンプ46に接続されている。
ャフト15の軸線と平行に延びる直線状の2つの接続通
路156が形成され、リアプレート14にはその接続通
路156及び遅角通路126に連通する中間通路84が
形成されている。従って、油圧ポンプ46からOCV4
0を介して通路193に供給されるオイルは、遅角溝1
57、接続通路156、中間通路84及び遅角通路12
6を介して遅角室102に供給される。
内の圧力室200は、凸部115に形成した遅角接続路
119によって遅角室102に接続されている。従っ
て、遅角室102の圧力は接続路119を介してロック
ピン20の第1の受圧面25に作用する。
43はリアプレート14に形成した放射通路144を介
してロック凹部145に接続されている。従って、空隙
143内に供給されるオイルの圧力は進角室101を介
することなくロックピン20の第2の受圧面26に直接
作用する。
5においてリアプレート14との対向面には進角接続溝
118が形成されており、ロックピン20の後端面より
後ろ側に位置する収容孔117の内部は、この進角接続
溝118により進角室101に接続されている。進角室
101内のオイルは、接続溝118を介して、ロックピ
ン20の第2の受圧面26とリアプレート14の前面と
の間に供給される。従って、進角室101の圧力がロッ
クピン20の第2の受圧面26に作用する。
れるオイルの量を調整するための制御弁である。図4に
示すように、OCV40はケーシング45を備え、スプ
ール44はケーシング45内に往復動可能に収容されて
いる。電磁式アクチュエータ41はプランジャ43を備
え、そのプランジャ43はスプール44に当接してい
る。ケーシング45内のコイルスプリング42はスプー
ル44をプランジャ43側に付勢している。
ート45t、Aポート45a、Bポート45b、及びリ
ザーバポート45rを有している。そして、タンクポー
ト45tは、油圧ポンプ46を介してオイルパン47と
接続されている。Aポート45aは通路192を介して
進角溝191に接続され、Bポート45bは通路193
を介して遅角溝157に接続されている。また、リザー
バポート45rはオイルパン47と連通されている。
チュエータ41のデューティ制御に基づき、スプリング
42の付勢力に抗して又は補助されて移動される。スプ
ール44は複数のランド44aを備え、その移動に伴
い、複数のランド44aによって2つのポート(45
a,45t)、(45a,45r)、(45b,45
t)、(45b,45r)間におけるオイルの流れを遮
断する。また、スプール44はランド44a間に複数の
パセージ44b,44cを備え、それらのパセージ44
b,44cは、スプール44の移動に伴い、2つのポー
ト(45a,45t)、(45a,45r)、(45
b,45t)、(45b,45r)間におけるオイルの
流れを許容する。
づき、2つのポート間におけるオイル流路の断面積が調
整される。これは、2つのポート間におけるオイルの流
量を調整して、進角室101及び遅角室102に供給さ
れるオイルの圧力を調整する。
力は、デューティ制御におけるデューティ比を調節する
ことにより、即ち、2つのポート間におけるオイル流路
の断面積を調節することにより、遅角室102に供給さ
れるオイルの圧力よりも高い値に設定されている。カム
シャフト15は、吸気バルブ177を駆動する際にその
バルブ177からの反力に基づいて、回転位相を遅角
側、即ち図3の反時計方向へ変位させる力を受ける。こ
のため、カムシャフト15が進角側へ変位するときの速
度と遅角側へ変位するときの速度とを等しくするために
は、進角室101に供給されるオイルの圧力を、遅角室
102に供給されるオイルの圧力よりも高くする必要が
あるからである。
する圧力に基づき解除方向へ付勢する力と、ロックピン
20を第2の受圧面26に作用する圧力に基づき解除方
向へ付勢する力とが略等しくなるように、第1の受圧面
25の面積及び第2の受圧面26の面積が設定されてい
る。言い換えれば、第1の受圧面25の面積A1と第2
の受圧面26の面積A2との間には、下記の関係が成立
する。
室101内の圧力 即ち、進角室101への供給圧力が遅角室102への供
給圧力よりも高いので、ロックピン20における第1の
受圧面25に作用するオイルの圧力が第2の受圧面26
に作用するオイルの圧力より低くなる。しかし、ロック
ピン20の動作を安定させるためには、第1の受圧面2
5に作用する圧力に基づく付勢力と、第2の受圧面26
に作用する圧力に基づく付勢力とを略等しくする必要が
ある。また、上式を満たすように各受圧面25,26の
面積A1,A2が設定されることにより、第1の受圧面
25の面積A1は必然的に第2の受圧面の面積A2より
も大きくなる。
CV40は共に停止した状態に保たれている。従って、
進角室101及び遅角室102にオイルが供給されてお
らず、ロックピン20の各受圧面25,26にも油圧は
印加されていない。また、エンジンの始動時、即ち、ク
ランキング時にも十分な油圧が発生することはない。従
って、ロックピン20は、スプリング24の付勢力よっ
てリアプレート14のロック凹部145あるいはリアプ
レート14の前面に係合している。
回動されると、ロックピン20はリアプレート14上を
移動してロック凹部145に係合する。この状態におい
ては、スプロケット11はリアプレート14にロックさ
れ、よって、スプロケット11、ロータ12、リアプレ
ート14及びカムシャフト15が機械的に連結される。
従って、エンジンが始動される時、スプロケット11ひ
いてはクランクシャフト172に対する吸気側カムシャ
フト15の回転位相は変更されることはない。
アプレート14のロック凹部145に係合した状態で
は、カムシャフト15の位相は機械的に定められる。そ
の位相は最遅角のバルブタイミングを実現する位相より
も所定角度αだけ進角されており、エンジン始動に最適
なバルブタイミングを実現することができる。そして、
エンジン運転中のバルブタイミングを、エンジン始動時
のバルブタイミングよりも遅角側へ変更することができ
る。
な油圧を生成し、かつ、OCV40によってスプール4
4が図4の左方に移動されると、パセージ44bはタン
クポート45tとAポート45aとを連通する(以下、
このときのスプール44の位置を「進角位置」とい
う)。その結果、油圧ポンプ46の作動に伴って進角溝
191にエンジンオイルが供給される。このオイルは、
ジャーナル151内の接続通路155、空隙143及び
進角通路125を介して進角室101に供給され、進角
室101内の油圧が増加する。
ト45bとリザーバポート45rとを連通する。その結
果、遅角室102内のオイルは、ロータ12の遅角通路
126、リアプレート14の中間通路84、ジャーナル
151の接続通路156、遅角溝157及び通路193
を通り、OCV40のBポート45b及びリザーバポー
ト45rを介して、オイルパン47に排出される。その
結果、遅角室102内の油圧が減少する。
5に示すように、進角室101よりも上流において、空
隙143及びリアプレート14の放射通路144を介し
てロックピン20の第2の受圧面26に作用する。更
に、進角室101内に供給されたオイルも、接続溝11
8を介してロックピン20の第2の受圧面26に作用す
る。そして、進角室101へのオイルの供給量が増加し
て、第2の受圧面26に作用する圧力に基づく付勢力が
スプリング24の付勢力を上回った時、ロックピン20
は、ロック凹部145から離間して、収容孔117内に
格納される。従って、ロータ12とスプロケット11と
の円滑な相対回動が許容される。
ている場合には、ロックピン20は第1の受圧面25に
作用する油圧によって収容孔117内に収容されてい
る。第1の受圧面25に作用する油圧は、遅角室102
の圧力低下に伴い低下するが、第2の受圧面26に作用
する圧力が増大するので、ロックピン20は収容孔11
7内に収容された状態で保持される。
室102内の圧力が低下すると、各ベーン122の両側
に位置する進角室101及び遅角室102内における圧
力差に基づき、ロータ12は図3においてスプロケット
11に対して時計方向に相対回動する。それにより、リ
アプレート14を介して吸気側カムシャフト15に回転
力が付与される。その結果、スプロケット11、即ちク
ランクシャフト171に対する吸気側カムシャフト15
の回転位相が変更され、カムシャフト15は進角側へ回
動する。このカムシャフト15の回動により、吸気バル
ブ177のバルブタイミングが進められる。
177は、排気バルブ178が開いている間に開くこと
になり、吸気バルブ177と排気バルブ178とが同時
に開くバルブオーバラップ期間が拡大される。
ってスプール44が図4の右方に移動させられると、パ
セージ44bはタンクポート45tとBポート45bと
を連通する(以下、このときのスプール44の位置を
「遅角位置」という)。この状態では、ポンプ46の作
動により、オイルが通路193を介して遅角溝157に
供給される。そして、そのオイルは、接続通路156、
中間通路84及び遅角通路126を介して遅角室102
に供給される。その結果、遅角室102内の圧力が増大
する。
45aとリザーバポート45rとを連通する。その結
果、進角室101内のオイルが、ロータ12の進角通路
125、空隙143、ジャーナル151内の接続通路1
55、進角溝191及び通路192を通り、OCV40
のAポート45a及びリザーバポート45rを介して、
オイルパン47に排出される。従って、進角室101内
の圧力は減少する。
図3に示すように、接続路119を介してロックピン2
0の第1の受圧面25に作用する。そして、エンジン始
動後に最初に遅角室102にオイルが供給された場合
に、第1の受圧面25に作用するオイルの圧力に基づく
付勢力がスプリング24の付勢力を上回ると、ロックピ
ン20はロック凹部145から離間して、収容孔117
内に格納される。従って、ロータ12とスプロケット1
1との円滑な相対回動が許容される。
している場合には、ロックピン20は第2の受圧面26
に作用する油圧によって収容孔117内に収容されてい
る。第2の受圧面26に作用する油圧は、進角室101
の圧力低下に伴い低下するが、第1の受圧面25に作用
する圧力が増大するので、ロックピン20は収容孔11
7内に収容された状態で保持される。
室101内の圧力が低下すると、各ベーン122の両側
に位置する遅角室102内及び進角室101内の圧力差
に基づき、ロータ12は図3においてスプロケット11
に対して反時計方向に相対回動する。それにより、リア
プレート14を介して吸気側カムシャフト15に回転力
が付与される。その結果、スプロケット11、即ちクラ
ンクシャフト172に対するカムシャフト15の回転位
相が変更され、カムシャフト15は遅角側へ回動する。
そして、カムシャフト15によって駆動される吸気バル
ブ177のバルブタイミングが遅らされ、バルブオーバ
ラップ期間が縮小、或いは除去される。
ってスプール44が前述した「進角位置」と「遅角位
置」との略中間位置に移動させられると、Aポート45
a及びBポート45bがランド44aによっていずれも
閉塞される(以下、このときのスプール44の位置を
「保持位置」という)。従って、進角室101及び遅角
室102に対するオイルの供給、及び両室101,10
2からのオイルの排出が停止される。その結果、スプロ
ケット11に対するカムシャフト15の相対回転が停止
され、吸気バルブ177のバルブタイミングは現状のタ
イミングに保持される。
ては、上記のようにOCV40のスプール44の位置を
「進角位置」、「遅角位置」、及び「保持位置」に適宜
調節することにより、吸気バルブ177のバルブタイミ
ングを進角側、遅角側に変更するとともに、その変更し
た状態に保持することができる。
46は停止し、エンジンへのオイルの供給が停止され
る。また、OCV40のスプール44は、スプリング4
2の付勢力により、図4に示すBポート45bとタンク
ポート45tとを連通する位置、即ち、遅角室102へ
のオイル供給位置にて停止する。この時、ポンプ46は
停止しているので、遅角室102内のオイルのオイルパ
ン47への復流が許容される。また、スプール44が図
4に示す位置で停止しているため、進角室101内のオ
イルはAポート45a及びリザーバポート45rを介し
てオイルパン47へ復流する。
1の受圧面25又は第2の受圧面26に作用していた油
圧も低下し、ロックピン20は、スプリング24の付勢
力によってリアプレート14に向かって移動される。一
方、エンジン停止時には、吸気バルブ177からの反力
に基づいて、カムシャフト15及びリアプレート14と
ともにロータ12が、スプロケット11に対して遅角
側、即ち、図3の反時計方向へ相対回動する。その回動
に伴い、ロック凹部145がロックピン20に相対した
場合には、ロックピン20はロック凹部145に係合す
る。その結果、ロータ12とスプロケット11との相対
回動が規制される。また、両者20,145が相対しな
かった場合には、ロックピン20はリアプレート14の
前面に係合された状態に維持される。
VVT機構10では、ロータ12とスプロケット11と
が相対回動可能に保たれるバルブタイミング変更期間中
において、ロックピン20の第1の受圧面25又は第2
の受圧面26のいずれかに対して、常時、油圧が作用す
る。従って、バルブタイミング変更期間中にロックピン
20は収容孔117内に確実に保持されるため、同ロッ
クピン20とリアプレート14との摺動に伴う両者の磨
耗を防止することができる。しかも、ロックピン20と
リアプレート14との間に摩擦抵抗が生じないので、ロ
ータ12とスプロケット11との相対回転が円滑に行わ
れる。
の各ベーン122は、カムシャフト15のトルク変動の
影響を直接受ける。従って、進角室101及び遅角室1
02内のオイルと直接接触するベーン122が、カムシ
ャフト15のトルク変動によって揺動すると、進角室1
01及び遅角室102内のオイル圧が変動する。しか
し、本実施形態では、オイルが空隙143等を介して進
角室101に供給されるとき、空隙143に供給される
オイルの圧力が進角室101を介することなく、放射通
路144を通してロックピン20の第2の受圧面26に
直接作用する。この第2の受圧面26に作用するオイル
圧は、進角室101内のオイル圧の変動の影響を殆ど受
けないので、ロックピン20に作用するオイル圧が一定
に保持される。従って、ロックピン20は収容孔117
内に一層確実に保持される。従って、ロックピン20が
リアプレート14に当たって衝撃音が発生することを防
止することができる。
転位相を遅角側に変更する回転力が作用しているため、
バルブタイミングを進角側に変更させる場合には、同タ
イミングを遅角側に変更する場合と比較して、その変更
速度が低下する傾向がある。
1に供給されるオイルの圧力を、遅角室102に供給さ
れるオイルの圧力よりも高い値に設定しているため、バ
ルブタイミングを進角側に変更する際の変更速度を増大
させて、バルブタイミングを進角側に変更する場合で
も、或いは遅角側に変更する場合でも略同等の応答性を
確保することができる。
されるオイルの圧力が遅角室102に供給されるオイル
の圧力よりも高い値に設定されているため、第2の受圧
面26には十分な大きさの圧力が作用する。これに対し
て、第1の受圧面25に作用する圧力は小さいため、例
えば、各受圧面25,26の面積A1,A2を等しくし
た構成にあっては、第1の受圧面25に圧力を作用させ
てロックピン20とロック凹部145との係合状態を解
除する際に、その解除速度の大きさが不足する場合があ
る。
面25の面積A1を第2の受圧面の面積A2よりも大き
くすることにより、オイル圧によって各受圧面25,2
6に作用する付勢力を略等しくしている。従って、第1
の受圧面25に圧力を作用させてロックピン20とロッ
ク凹部145との係合状態を解除する場合であっても、
第2の受圧面26に圧力を作用させて同係合状態を解除
する場合と略同等の解除速度を確保して、迅速な解除動
作を実現することができる。 [第2の実施形態]次に、本発明の第2の実施形態に係
るVVT機構50について図7〜図10を参照して説明
する。尚、上記第1の実施形態と同等の部材には同一の
番号を付して、その説明を省略する。
含む動弁機構を示す平面図である。吸気側カムシャフト
15及び排気側カムシャフト171は、シリンダヘッド
179上に回転可能に支持されている。排気側カムシャ
フト171及びクランクシャフト172は、プーリ18
2、183及びタイミングベルト184によって作動連
結されている。吸気側カムシャフト15のドリブンギア
53は、排気側カムシャフト171のドライブギア18
5に噛み合わされてる。この実施形態のVVT機構50
は吸気側カムシャフト15に設けられている。
より、プーリ182、183及びベルト184を介して
排気側カムシャフト171が回転される。排気側カムシ
ャフト171のトルクはギア185、53を介して吸気
側カムシャフト15に伝達され、同カムシャフト15が
回転される。両カムシャフト15、171が回転される
ことにより、各カムシャフト15,171上のカム18
6によって吸気バルブ177及び排気バルブ178が所
定のバルブタイミングで駆動される。
ロータ51、ハウジング52、ドリブンギア53及び吸
気側カムシャフト15を備えている。図9に示すよう
に、ドリブンギア53は略円筒状をなし、カムシャフト
15の前側のフランジ151aの外周に相対回転可能に
支持されている。ドリブンギア53の外周には複数の歯
532が形成され、それらの歯532が排気側カムシャ
フト171のドライブギア185に噛み合わされてい
る。
2は略円筒状をなし、ボルト33によってドリブンギア
53の前面に固定されている。従って、ハウジング52
はドリブンギア53と一体に回転する。ハウジング52
の内周には中心へ向かって突出する4つの凸部521が
等角度間隔をおいて形成されている。それらの凸部52
1の間には4つの凹部522が形成されている。
を有する。ロータ51は、段付きの貫通孔511を備え
た円筒部510と、その円筒部510の外周に等角度間
隔をおいて放射方向へ突出する4つのベーン512とを
有する。ロータ51はその貫通孔511においてカムシ
ャフト15のボス15aに装着され、カムシャフト15
に一体回転可能に連結されている。ロータ51の円筒部
510はハウジング52の凸部521の間の空間内に収
容され、各ベーン512はハウジング52の各凹部52
2内に配置される。この状態で、各ベーン512の両側
に進角室101及び遅角室102が形成される。各ベー
ン512の外端面には、シール部材123及びそれを各
凹部522の内壁面に向かって付勢する板バネ124が
装着されている。
面及びロータ51の前面を覆うように、ハウジング52
の外周に相対回転可能に装着され、ボルト32によって
カムシャフト15に固定されている。従って、フロント
カバー13、ロータ51及びカムシャフト15は一体に
回転可能である。
1つのベーン512には、カムシャフト15の軸線と平
行に延びる段付きの収容孔513が形成されている。こ
の収容孔513に対向し得るように、ドリブンギア53
の前面にはロック凹部533が形成されている。
の実施形態と同様に、収容孔513は大径部513aと
小径部513bとを備えている。そして、大径部22と
小径部21とを備えたロックピン20が、この収容孔5
13に摺動可能に挿入され、ロックピン20の大径部2
2と収容孔513の小径部513bとの間にリング状の
圧力室200が形成されている。このロックピン20は
スプリング24によりロック凹部533に係合する方向
へ付勢されている。
ロックピン20の第1、第2の受圧面25,26へのオ
イルの供給経路について説明する。図8及び図9に示す
ように、ロータ51の貫通孔511とカムシャフト15
のボス15aとの間には、環状通路514が形成されて
いる。複数の進角通路515は、環状通路514と各進
角室101とを接続するように、ロータ51の後面に形
成されている。シリンダヘッド179及びベアリングキ
ャップ180の内周面には、通路192に連通するよう
に、環状の進角溝191が形成されている。略L字状の
接続通路541は、環状通路514と進角溝191とを
接続するように、ジャーナル151の内部に形成されて
いる。従って、油圧ポンプ46からOCV40を介して
通路192に供給されるオイルは、進角溝191、接続
通路541、環状通路514及び進角通路515を介し
て各進角室101に供給される。尚、OCV40は上記
第1の実施形態のものと同じ構成を有する。尚、進角室
101に供給されるオイルの圧力は、第1の実施形態と
同様、遅角室102に供給されるオイルの圧力よりも高
い値に設定されている。
51に形成した放射通路516を介して環状通路514
に接続されている。従って、環状通路514に供給され
るオイルの圧力は、進角室101を介することなく、ロ
ックピン20の第1の受圧面25に直接作用する。
するように、シリンダヘッド179及びベアリングキャ
ップ180の内周面に形成されている。環状の接続溝5
42は、ドリブンギア53の内周面と対向するように、
ジャーナル151のフランジ151aの外周面に形成さ
れている。接続通路543、544、545は、遅角溝
194を接続溝542に接続するために、ジャーナル1
51の内部に形成されている。複数の遅角通路534
は、接続溝542と各遅角室102とを接続するよう
に、ドリブンギア53に形成されている。従って、油圧
ポンプ46からOCV40を介して通路193に供給さ
れるオイルは、遅角溝194、接続通路543、54
4、545、接続溝542及び遅角通路534を介して
各遅角室102に供給される。
7は、収容孔513を遅角室102に接続するために、
ベーン512のドリブンギア53との対向面に形成され
ている。遅角室102内のオイルは、接続溝517を介
して、ロックピン20の第2の受圧面26とドリブンギ
ア53の前面との間に供給される。従って、遅角室10
2の圧力がロックピン20の第2の受圧面26に作用す
る。
形態とは逆に、進角室101に供給されるオイルの圧力
がロックピン20の第1の受圧面25に作用し、遅角室
102に供給されるオイルの圧力がロックピン20の第
2の受圧面26に作用する。従って、第1の受圧面25
の面積A1と第2の受圧面26の面積A2との間には、
下記の関係が成立する。
室102内の圧力 その結果、ロックピン20を第1の受圧面25に作用す
る圧力に基づき解除方向へ付勢する力と、ロックピン2
0を第2の受圧面26に作用する圧力に基づき解除方向
へ付勢する力とが略等しくなる。また、上式を満たすよ
うに各受圧面25,26の面積A1,A2が設定される
ことにより、第2の受圧面26の面積A2は必然的に第
1の受圧面25の面積A1よりも大きくなる。
ジン始動時には、ロックピン20がスプリング24の付
勢力によってドリブンギア53のロック凹部533に係
合する。従って、ロータ51、ハウジング52、ドリブ
ンギア53及びカムシャフト15が機械的に連結され、
ドリブンギア53ひいてはクランクシャフト172に対
するカムシャフト15の回転位相が変更されることはな
い。
油圧を発生し、且つ、OCV40のスプール44が図9
の左方、即ち、「進角位置」に移動されると、パセージ
44bはタンクポート45tとAポート45aとを連通
する。その結果、油圧ポンプ46の作動に伴って進角溝
191にオイルが供給される。このオイルは、接続通路
541、環状通路514及び進角通路515を介して各
進角室101に供給され、各進角室101の油圧が増大
する。
ト45bとリザーバポート45rとを連通する。その結
果、各遅角室102内のオイルは、遅角通路534、接
続溝542、接続通路、545、544、543、遅角
溝194及び通路193を通り、OCV40のBポート
45b及びリザーバポート45rを介して、オイルパン
47に排出される。その結果、遅角室102の油圧が減
少する。
角室101よりも上流側において、環状通路514及び
放射通路516を介して圧力室200に導かれる。この
圧力室200内のオイルの圧力は、ロックピン20の第
1の受圧面25に作用する。この第1の受圧面25に作
用する圧力に基づく付勢力がスプリング24の付勢力を
上回ったとき、ロックピン20は、ロック凹部533か
ら離間して、収容孔513内に格納される。従って、ロ
ータ51とドリブンギア53との円滑な相対回動が許容
される。
カムシャフト15のトルク変動に起因する進角室101
内のオイル圧の変動の影響を受けない。このため、ロッ
クピン20に作用するオイル圧が一定に保持され、ロッ
クピン20を収容孔513内に確実に保持することがで
きる。
している場合には、ロックピン20は第2の受圧面26
に作用する油圧によって収容孔513内に収容されてい
る。第2の受圧面26に作用する油圧は、遅角室102
の圧力低下に伴い低下するが、第1の受圧面25に作用
する圧力が増大するので、ロックピン20は収容孔51
3内に収容された状態で保持される。
室102内の圧力が低下すると、ロータ51は図8にお
いてハウジング52に対して時計方向に相対回動する。
その結果、ドリブンギア53、即ちクランクシャフト1
71に対する吸気側カムシャフト15の回転位相が変更
され、カムシャフト15は進角側へ回動する。このカム
シャフト15の回動により、吸気バルブ177のバルブ
タイミングが進められる。
ってスプール44が図9の右方、即ち「遅角位置」に移
動させられると、パセージ44bはタンクポート45t
とBポート45bとを連通する。この状態では、ポンプ
46の作動により、オイルが通路193を介して遅角溝
194に供給される。そして、そのオイルは、接続通路
543、544、545、接続溝542及び遅角通路5
34を介して各遅角室102に供給される。その結果、
各遅角室102内の圧力が増大する。
45aとリザーバポート45rとを連通する。その結
果、各進角室101内のオイルが、進角通路515、環
状通路514、接続通路541、進角溝191及び通路
192を通り、OCV40のAポート45a及びリザー
バポート45rを介して、オイルパン47に排出され
る。従って、進角室101内の圧力は減少する。
図10に示すように、接続溝517を介してロックピン
20の第2の受圧面26に作用する。そして、エンジン
始動後に最初に遅角室102にオイルが供給された場合
には、第2の受圧面26に作用するオイルの圧力に基づ
く付勢力がスプリング24の付勢力を上回ると、ロック
ピン20はロック凹部533から離間して、収容孔51
3内に格納される。従って、ロータ51とドリブンギア
53との円滑な相対回動が許容される。
している場合には、ロックピン20は第1の受圧面25
に作用する油圧によって収容孔513内に収容されてい
る。第1の受圧面25に作用する油圧は、進角室101
の圧力低下に伴い低下するが、第2の受圧面26に作用
する圧力が増大するので、ロックピン20は収容孔51
3内に収容された状態で保持される。
室101内の圧力が低下すると、ロータ51は図8にお
いてハウジング52に対して反時計方向に相対回動す
る。その結果、ドリブンギア53、即ちクランクシャフ
ト171に対する吸気側カムシャフト15の回転位相が
変更され、カムシャフト54は遅角側へ回動する。この
カムシャフト15の回動により、吸気バルブ177のバ
ルブタイミングが遅らされる。
ってスプール44が「進角位置」と「遅角位置」との略
中間位置、即ち、「保持位置」に移動させられると、A
ポート45a及びBポート45bがランド44aによっ
ていずれも閉塞される。従って、進角室101及び遅角
室102に対するオイルの供給、及び両室101,10
2からのオイルの排出が停止される。その結果、スプロ
ケット11に対するカムシャフト15の相対回転が停止
され、吸気バルブ177のバルブタイミングは現状のタ
イミングに保持される。
1及び遅角室102内のオイルがオイルパン47へ復流
すると、ロックピン20の第1の受圧面25又は第2の
受圧面26に作用していた油圧も低下する。このため、
ロックピン20は、スプリング24の付勢力によってド
リブンギア53に向かって移動される。そして、ロック
凹部533がロックピン20に相対したときに、ロック
ピン20はロック凹部533に係合する。
T機構50においても、上記第1の実施形態のVVT機
構10と同様に、ロータ51とドリブンギア53とが相
対回動可能に保たれるバルブタイミング変更期間中にお
いて、ロックピン20の第1の受圧面25又は第2の受
圧面26のいずれかに対して、常時、油圧が作用する。
従って、上記第1の実施形態と同様、ロックピン20は
収容孔117内に確実に保持されるため、同ロックピン
20とリアプレート14との摺動に伴う両者の磨耗を防
止することができるとともに、ロータ12とスプロケッ
ト11との円滑な相対回転を確保することができる。
形態と同等の作用及び効果を奏することができる。 [第3の実施形態]次に、本発明の第3の実施形態に係
るVVT機構60について図11〜図13を参照して説
明する。本実施形態のVVT機構60は、上記第2実施
形態のVVT機構50と同じく、上記図7に示す動弁機
構に好適に使用できる。尚、上記第1の実施形態と同等
の部材には同一番号を付して、その説明を省略する。
160の動作とは無関係に、ロックピン70の受圧面7
3に常に油圧が作用する。VVT機構60は、フロント
プレート61、ドリブンギア62、ロータ63、リアプ
レート64及び吸気側カムシャフト15を備えている。
形成した凹部641において、カムシャフト15におけ
るジャーナル151のフランジ151aに嵌合されてい
る。係合ピン646はフランジ151aから前方へ突出
し、リアプレート64のピン孔647に係合されてい
る。従って、リアプレート64はカムシャフト15と一
体に回転する。
筒部631と、その円筒部631の外周に等角度間隔を
おいて放射方向へ突出する4つのベーン632とを有す
る。ロータ63はリアプレート64の前面に係合ピン3
4を介して接合されている。従って、ロータ63はリア
プレート64及びカムシャフト15と一体に回転する。
プレート64及びロータ63の外周に配置されている。
ドリブンギア62はリアプレート64の外径に応じた形
状の凹部626を有し、その凹部626にてリアプレー
ト64の外周に沿って相対回動可能に支持されている。
ドリブンギア62の外周には複数の歯622が形成さ
れ、それらの歯622が、図7に示す排気側カムシャフ
ト171のドライブギア185に噛み合わされている。
1は、ドリブンギア62及びロータ63の前面を覆って
いる。複数のボルト35はフロントプレート61の前面
からロータ63のベーン632及びリアプレート64を
貫通してジャーナル151のフランジ151aに螺着さ
れている。このボルト35によって、フロントプレート
61、ロータ63及びリアプレート64が、カムシャフ
ト15に一体回転可能に固定されている。また、ドリブ
ンギア62はその前端の内周においてフロントプレート
61の外周に相対回動可能に支持されている。シール6
11はフロントプレート61とドリブンギア62との間
をシールするために、両者61,62間に配置されてい
る。
て突出する4つの凸部624が等角度間隔をおいて形成
されている。それらの凸部624の間には、ロータ63
のベーン632を収容するための4つの凹部623と、
ロータ63の円筒部631を収容するための空間とが形
成されている。そして、各ベーン632が各凹部623
内に配置された状態では、各ベーン632の両側に進角
室101及び遅角室102が形成される。
123及びそれを各凹部623の内壁面に向かって付勢
する板バネ124が装着されている。同様に、各凸部6
24の先端面には、シール部材123及びそれをロータ
63の円筒部631の外周面に向かって付勢する板バネ
124が装着されている。
は、カムシャフト15の軸線と平行に延びる収容孔62
7が形成されている。この収容孔627に対向し得るよ
うに、リアプレート64の前面にはロック凹部644が
形成されている。ロックピン70は収容孔627に摺動
可能に挿入され、スプリング71によりロック凹部64
4に係合する方向へ付勢されている。ロックピン70の
先端面は受圧面73を構成している。
の貫通孔631aに整合する凹部64aが形成されてい
る。OCV160は、カムシャフト15の回転軸線上に
位置するように、フロントプレート61の貫通孔61
a、ロータ63の貫通孔631a及びリアプレート62
の凹部64aに装着されている。
られる。先ず、リアプレート64がジャーナル151の
フランジ151aに装着される。続いて、ドリブンギア
62及びロータ63がリアプレート64に装着される。
次に、ロックピン70が収容孔627内に配置されると
ともに、OCV160が凹部64a及び貫通孔631a
内に配置される。この状態で、フロントプレート61が
ボルト35によって取り付けられる。
と、ケーシング161内に往復動可能に収容されたスプ
ール162とを有する。電磁式アクチュエータ163は
プランジャ164を備え、そのプランジャ164はスプ
ール162に一体形成されたロッド165に連結されて
いる。コイルスプリング166は、プランジャ164を
ケーシング161から離れる方向へ付勢している。アク
チュエータ163は、プランジャ164を図11の右方
向に付勢し、プランジャ164はこの付勢力とコイルス
プリング166の付勢力とが釣り合う位置に保持され
る。従って、OCV160はアクチュエータ163の付
勢力を調節することにより、スプール162の図11の
左右方向における位置を調節することができる。
ロックピン70の受圧面73へのオイルの供給経路につ
いて説明する。シリンダヘッド179内に形成された通
路195は、油圧ポンプ46を介してオイルパン47に
接続されている。環状溝159は、通路195に連通す
るように、ジャーナル151の外周に形成されている。
段付きの凹部653はジャーナル151の前端面に形成
され、リアプレート64との間にオイル室653aを形
成している。通路655及び一対の通路654は、オイ
ル室653aを環状溝159に接続するために、ジャー
ナル151の内部に形成されている。
631aの内周面に形成されている。接続通路643
は、供給溝633をオイル室653aに接続するため
に、ロータ63及びリアプレート64に形成されてい
る。供給孔642は、ロック凹部644と連通するよう
に、リアプレート64に形成されている。接続溝656
は供給孔642をオイル室653aに接続するために、
ジャーナル151のフランジ151aの前面に形成され
ている。
プール162の外周面に形成されている。複数の供給ポ
ート161aは、環状溝162aを供給溝633に接続
するために、ケーシング161に形成されている。複数
の進角ポート161b及び遅角ポート161cは、供給
ポート161aの両側に位置するように、ケーシング1
61に形成されている。
1を進角ポート161bに接続するために、ロータ63
の後面に形成されている。十字状の遅角通路637は、
各遅角室102を遅角ポート161cに接続するため
に、ロータ63の前面に形成されている。
が形成されている。スプール162の前端部とケーシン
グ161との間には空間167aが形成されている。複
数の透孔162bは、空間167aを排出通路166に
接続するために、スプール162に形成されている。ま
た、スプール162の後端部とケーシング161との間
には空間167bが形成されている。この空間167b
はスプール162の後端側において排出通路166と連
通されている。ケーシング161には空間167aに連
通する排出孔168が形成されており、同孔168から
排出されたオイルはオイルパン47に戻されるようにな
っている。
に、接続溝621は、収容孔627をロック凹部644
に常に接続するために、凸部624のリアプレート64
との対向面に形成されている。従って、ロータ63の進
角側への回動に伴って、ロック凹部644がロックピン
70と対向する位置から外れても、オイル室653aか
らロック凹部644に導入されたオイルは、接続溝62
1を介して、ロックピン70の受圧面73とリアプレー
ト64の前面との間に供給される。従って、ロック凹部
644内のオイルの圧力が、ロックピン70の受圧面7
3に常に作用する。
時には、ロックピン70がスプリング71の付勢力によ
ってリアプレート64のロック凹部644に係合する。
従って、フロントプレート61、ドリブンギア62、ロ
ータ63、リアプレート64及びカムシャフト15が機
械的に連結され、ドリブンギア62ひいてはクランクシ
ャフト172に対するカムシャフト15の回転位相が変
更されることはない。
ルが油圧ポンプ46によって、通路195、環状溝15
9及び通路654、655を介してオイル室653aに
供給される。このオイル室653a内のオイルは、接続
通路643、供給溝633及び供給ポート161aを介
して環状溝162aに供給される。更に、オイル室65
3a内のオイルは、接続溝656及び供給孔642を介
してロック凹部644に供給される。このオイルの圧力
は、ロックピン70の受圧面73に作用する。
に伴い、受圧面73に作用する圧力に基づく付勢力がス
プリング71の付勢力を上回ったとき、ロックピン70
はロック凹部644から離間して、収容孔627内に格
納される。従って、ロータ63とドリブンギア62との
円滑な相対回動が許容される。
室101又は遅角室102を介することなく、ロック凹
部644に直接導入される。このため、受圧面73に作
用するオイル圧は、カムシャフト15のトルク変動に起
因する進角室101又は遅角室102内のオイル圧の変
動の影響を受けない。従って、ロックピン70に作用す
るオイル圧が一定に保持され、ロックピン70は収容孔
627内に確実に保持される。
2が図11の右方に移動されると、環状溝162aが供
給ポート161aと進角ポート161bとを連通する。
その結果、環状溝162a内のオイルが、進角ポート1
61b及び進角通路636を介して各進角室101に供
給され、各進角室101の油圧が増大する。
167aに連通する。その結果、各遅角室102内のオ
イルが、遅角通路637、遅角ポート161c、空間1
67a及び排出孔168を介して、オイルパン47に排
出される。その結果、遅角室102の油圧が減少する。
室102内の圧力が低下すると、ロータ63は図12に
おいてドリブンギア62に対して時計方向に相対回動す
る。その結果、図13(a)に示すように、ドリブンギ
ア62、即ちクランクシャフト171に対する吸気側カ
ムシャフト15の回転位相が変更され、カムシャフト1
5は進角側へ回動する。このカムシャフト15の回動に
より、吸気バルブ177のバルブタイミングが進められ
る。
11の左方に移動されると、環状溝162aが供給ポー
ト161aと遅角ポート161cとを連通する。その結
果、環状溝162a内のオイルが、遅角ポート161c
及び遅角通路637を介して各遅角室102に供給さ
れ、各遅角室102内の圧力が増大する。
167bを介してスプール162内の排出通路166に
連通する。その結果、各進角室101内のオイルが、進
角通路636、進角ポート161b、空間167b、排
出通路166、透孔162b、空間167a及び排出孔
168を介して、オイルパン47に排出される。その結
果、進角室101の油圧が減少する。
室101内の圧力が低下すると、ロータ63は図13
(a)においてドリブンギア62に対して反時計方向に
相対回動する。その結果、図12に示すように、ドリブ
ンギア62、即ちクランクシャフト171に対する吸気
側カムシャフト15の回転位相が変更され、カムシャフ
ト15は遅角側へ回動する。このカムシャフト15の回
動により、吸気バルブ177のバルブタイミングが遅ら
される。
11に示すように、供給ポート161aが進角ポート1
61b及び遅角ポート161cの間に位置するように配
置されると、進角ポート161b及び遅角ポート161
cはいずれもスプール162によって閉塞される。従っ
て、進角室101及び遅角室102に対するオイルの供
給、及び両室101,102からのオイルの排出が停止
される。その結果、スプロケット11に対するカムシャ
フト15の相対回転が停止され、吸気バルブ177のバ
ルブタイミングは現状のタイミングに保持される。
構60にあっても、OCV160のスプール162の位
置をに適宜調節することにより、吸気バルブ177のバ
ルブタイミングを進角側、遅角側に変更するとともに、
その変更した状態に保持することができる。
動作時において、図13(b)に示すように、ロック凹
部644がロックピン70と対向する位置から外れて
も、オイル室653aからロック凹部644に導入され
たオイルは、接続溝621を介して、ロックピン70の
受圧面73とリアプレート64の前面との間に供給され
る。従って、ロック凹部644内のオイルの圧力が、ロ
ックピン70の受圧面73に常に作用する。
い、進角室101及び遅角室102内のオイルがオイル
パン47へ復流すると、ロックピン70の受圧面73に
作用していた油圧も低下する。このため、ロックピン7
0は、スプリング71の付勢力によってリアプレート6
4に向かって移動される。そして、ロック凹部644が
ロックピン70に相対したときに、ロックピン70はロ
ック凹部644に係合する。
機構60においても、上記各実施形態と同様に、ロータ
63とドリブンギア62とが相対回動可能に保たれるバ
ルブタイミング変更期間中において、ロックピン70の
受圧面73に対して、常時、油圧が作用する。従って、
上記各実施形態と同様の作用及び効果が得られる。特
に、この第3実施形態では、OCV160がVVT機構
60に一体的に設けられている。そして、油圧ポンプ4
6からのオイルは、OCV160、進角室101及び遅
角室102を介することなく、ロック凹部644に直接
導入される。このため、油圧ポンプ46が作動されてい
る期間中、ロックピン70の受圧面73には常に一定の
油圧が作用する。しかも、受圧面73に作用するオイル
圧は、進角室101又は遅角室102内のオイル圧の変
動の影響を受けないばかりでなく、OCV160の切替
動作に伴うオイル圧の変化の影響も受けない。このた
め、ロックピン70に作用するオイル圧が一層安定し、
ロックピン70は収容孔627内に一層確実に保持され
る。
0に設けられた1つの受圧面73に対して油圧を作用さ
せればよいことから、ロックピン70に対するオイルの
供給経路の構成を簡素化することができる。
実施形態に係るVVT機構80について図14及び図1
5を参照して説明する。本実施形態のVVT機構80
は、上記第2及び第3の実施形態のVVT機構50,6
0と同じく、上記図7に示す動弁機構に好適に使用でき
る。尚、上記第3の実施形態と同等の部材には同一番号
を付して、その説明を省略する。
3の実施形態と同じく、OCV160の動作とは無関係
に、ロックピン75の受圧面76に常に油圧が作用す
る。VVT機構80は、フロントプレート81、ドリブ
ンギア82、ロータ83、ハウジング84及び吸気側カ
ムシャフト15を備えている。
略円筒状をなし、カムシャフト15の前側のフランジ1
51aの外周に相対回転可能に支持されている。ドリブ
ンギア82の外周には複数の歯822が形成され、それ
らの歯822が図7に示す排気側カムシャフト171の
ドライブギア185に噛み合わされている。
グ84は略円筒状をなし、複数のボルト37によってド
リブンギア82の前面に固定されている。ハウジング8
4は係合ピン(図示せず)によって、ドリブンギア82
に固定されている。従って、ハウジング84はドリブン
ギア82と一体に回転する。ハウジング84の内周には
中心へ向かって突出する4つの凸部843が等角度間隔
をおいて形成されている。それらの凸部843の間には
4つの凹部842が形成されている。
筒部831と、その円筒部831の外周に等角度間隔を
おいて放射方向へ突出する4つのベーン832とを有す
る。ロータ83はカムシャフト15のフランジ151a
の前面に係合ピン(図示せず)を介して接合されてい
る。従って、ロータ83はカムシャフト15と一体に回
転する。
4の凸部843の間の空間内に収容され、各ベーン83
2はハウジング84の各凹部842内に配置される。こ
の状態で、各ベーン832の両側に進角室101及び遅
角室102が形成される。各ベーン832の外端面に
は、シール部材123及びそれを各凹部842の内壁面
に向かって付勢する板バネ124が装着されている。
1は、ハウジング84及びロータ83の前面を覆ってい
る。複数のボルト38はフロントプレート81の前面か
らロータ83のベーン832を貫通してフランジ151
aに螺着されている。このボルト38によって、フロン
トプレート81及びロータ83が、カムシャフト15に
一体回転可能に固定されている。また、ハウジング84
はその前端の内周においてフロントプレート81の外周
に相対回動可能に支持されている。シール811はフロ
ントプレート81とハウジング84との間をシールする
ために、両者81,84間に配置されている。
ムシャフト15の軸線と平行に延びる段付きの収容孔8
36が形成されている。この収容孔836に対向し得る
ように、ドリブンギア82の前面にはロック凹部823
が形成されている。
及び第2実施形態と同様に、収容孔836は大径部83
6aと小径部836bとを備えている。そして、大径部
75aと小径部75bとを備えたロックピン75が、こ
の収容孔836に摺動可能に挿入され、ロックピン75
の大径部75aと収容孔836の小径部836bとの間
にリング状の圧力室200が形成されている。この圧力
室200内の圧力は、ロックピン75の段差部、即ち受
圧面76に作用する。ロックピン75はスプリング75
1によりロック凹部823に係合する方向へ付勢されて
いる。
の貫通孔831aに整合する段付きの凹部854が形成
されている。OCV160は、カムシャフト15の回転
軸線上に位置するように、フロントプレート81の貫通
孔81a、ロータ83の貫通孔831a及びフランジ1
51aの凹部854に装着されている。このOCV16
0は、上記第3の実施形態のものと略同様の構造を有す
る。
み立てられる。先ず、ドリブンギア82がジャーナル1
51のフランジ151aに装着される。続いて、ハウジ
ング84がボルト37によりドリブンギア82に取り付
けられるとともに、ロータ83がフランジ151aに装
着される。次に、ロックピン75が収容孔836内に配
置されるとともに、OCV160が凹部854及び貫通
孔831a内に配置される。この状態で、フロントプレ
ート81がボルト38によって取り付けられる。
ロックピン75の受圧面76へのオイルの供給経路につ
いて説明する。ジャーナル151の前面の凹部854
は、OCV160との間にオイル室854aを形成して
いる。シリンダヘッド179内の通路195は、油圧ポ
ンプ46を介してオイルパン47に接続されている。ジ
ャーナル151に形成された環状溝159及び複数の通
路654,655は、オイル室854aを通路195に
接続している。
ける供給ポート161aに連通するように、ロータ83
の貫通孔831aの内周面に形成されている。接続通路
834は、供給溝833をオイル室854aに接続する
ために、ロータ83及びジャーナル151に形成されて
いる。供給通路837は、圧力室200を供給溝833
に接続するために、ロータ83に形成されている。
1をOCV160における進角ポート161bに接続す
るために、ロータ83の前面に形成されている。十字状
の遅角通路839は、各遅角室102をOCV160に
おける遅角ポート161cに接続するために、ロータ8
3の後面に形成されている。
時には、ロックピン75がスプリング751の付勢力に
よってドリブンギア82のロック凹部823に係合す
る。従って、フロントプレート81、ドリブンギア8
2、ロータ83、ハウジング84及びカムシャフト15
が機械的に連結され、ドリブンギア82ひいてはクラン
クシャフト172に対するカムシャフト15の回転位相
が変更されることはない。
ルが油圧ポンプ46によって、通路195、環状溝15
9及び通路654,655を介してオイル室854aに
供給される。このオイル室854a内のオイルは、接続
通路834、供給溝833及び供給ポート161aを介
して環状溝162aに供給される。更に、供給溝833
内のオイルは、供給通路837を介して圧力室200に
供給される。このオイルの圧力は、ロックピン75の受
圧面76に作用する。
に伴い、受圧面76に作用する圧力に基づく付勢力がス
プリング751の付勢力を上回ったとき、ロックピン7
5はロック凹部823から離間して、収容孔836内に
格納される。従って、ロータ83とドリブンギア82と
の円滑な相対回動が許容される。
又は遅角室102を介することなく、圧力室200に直
接導入される。このため、受圧面76に作用するオイル
圧は、カムシャフト15のトルク変動に起因する進角室
101又は遅角室102内のオイル圧の変動の影響を受
けない。従って、ロックピン75に作用するオイル圧が
一定に保持され、ロックピン75は収容孔836内に確
実に保持される。
2が図14の左方に移動されると、環状溝162aが供
給ポート161aと進角ポート161bとを連通する。
その結果、環状溝162a内のオイルが、進角ポート1
61b及び進角通路838を介して各進角室101に供
給され、各進角室101の油圧が増大する。
167bを介してスプール162内の排出通路166に
連通する。その結果、各遅角室102内のオイルが、遅
角通路839、遅角ポート161c、空間167b、排
出通路166、透孔162b、空間167a及び排出孔
168を介して、オイルパン47に排出される。その結
果、遅角室102の油圧が減少する。
室102内の圧力が低下すると、ロータ83は図15に
おいてハウジング84に対して時計方向に相対回動す
る。その結果、ドリブンギア82、即ちクランクシャフ
ト171に対する吸気側カムシャフト15の回転位相が
変更され、カムシャフト15は進角側へ回動する。この
カムシャフト15の回動により、吸気バルブ177のバ
ルブタイミングが進められる。
14の右方に移動されると、環状溝162aが供給ポー
ト161aと遅角ポート161cとを連通する。その結
果、環状溝162a内のオイルが、遅角ポート161c
及び遅角通路839を介して各遅角室102に供給さ
れ、各遅角室102内の圧力が増大する。
167aに連通する。その結果、各進角室101内のオ
イルが、進角通路838、進角ポート161b、空間1
67a及び排出孔168を介して、オイルパン47に排
出される。その結果、進角室101の油圧が減少する。
室101内の圧力が低下すると、ロータ83は図15に
おいてハウジング84に対して反時計方向に相対回動す
る。その結果、ドリブンギア82、即ちクランクシャフ
ト171に対する吸気側カムシャフト15の回転位相が
変更され、カムシャフト15は遅角側へ回動する。この
カムシャフト15の回動により、吸気バルブ177のバ
ルブタイミングが遅らされる。
14に示すように、供給ポート161aが進角ポート1
61b及び遅角ポート161cの間に位置するように配
置されると、進角ポート161b及び遅角ポート161
cはいずれもスプール162によって閉塞される。従っ
て、進角室101及び遅角室102に対するオイルの供
給、及び両室101,102からのオイルの排出が停止
される。その結果、スプロケット11に対するカムシャ
フト15の相対回転が停止され、吸気バルブ177のバ
ルブタイミングは現状のタイミングに保持される。
構80にあっても、OCV160のスプール162の位
置を適宜調節することにより、吸気バルブ177のバル
ブタイミングを進角側、遅角側に変更するとともに、そ
の変更した状態に保持することができる。
に伴い、進角室101及び遅角室102内のオイルがオ
イルパン47へ復流すると、ロックピン75の受圧面7
6に作用していた油圧も低下する。このため、ロックピ
ン75は、スプリング751の付勢力によってドリブン
ギア82に向かって移動される。そして、ロック凹部8
23がロックピン75に相対したときに、ロックピン7
5はロック凹部823に係合する。
T機構80においても、上記各実施形態と同様に、ロー
タ83とドリブンギア82とが相対回動可能に保たれる
バルブタイミング変更期間中において、ロックピン75
の受圧面76に対して、常時、油圧が作用する。従っ
て、上記各実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
60がVVT機構80に一体的に設けられている。そし
て、油圧ポンプ46からのオイルは、OCV160、進
角室101及び遅角室102を介することなく、圧力室
200に直接導入される。従って、上記第3の実施形態
と同様の作用及び効果が得られる。しかも、ロックピン
75に設けられた1つの受圧面76に対して油圧を作用
させればよいので、ロックピン75に対するオイルの供
給経路の構成を簡素化することができる。
することもできる。このような構成によっても上記各実
施形態と同等の作用効果を得ることができる。 ・上記第1の実施形態において、図16に示すように、
ロック凹部145にオイルを供給するための放射通路1
44中に絞り28を設けるようにしてもよい。このよう
に放射通路144中に絞り28を設けることにより、空
隙143から放射通路144を介してロック凹部145
に導入されるオイルの圧力変動を減少させることができ
る。その結果、ロックピン20の第2の受圧面26に作
用するオイルの圧力を一層安定させることができ、同ロ
ックピン20が軸方向に振動することを抑制することが
できる。また、このような絞りを、図8の第2実施形態
における放射通路516中に設けるようにしてもよい。
0を吸気側カムシャフト15に設けるようにした。これ
に対して、VVT機構を排気側カムシャフト171に設
け、排気バルブ178のバルブタイミングを変更するよ
うにしてもよい。
をロック凹部533に接続するための通路が、ドリブン
ギア53に形成されてもよい。この場合には、接続溝5
42に供給されるオイルの圧力が、遅角室102を介す
ることなく、ロックピン20の第2の受圧面26に直接
作用する。
機構50,60,80を備えた吸気側カムシャフト15
が、排気側カムシャフト171を介してクランクシャフ
ト172によって駆動される。この場合には、吸気側カ
ムシャフト15の回転位相がクランクシャフト172に
対して変更される。それとは逆に、排気側カムシャフト
171が、VVT機構50,60,80を備えた吸気側
カムシャフト15を介してクランクシャフト172によ
って駆動されてもよい。この場合、排気側カムシャフト
171の回転位相がクランクシャフト172に対して変
更される。
術的思想について、以下に効果とともに記載する。 ・請求項1または請求項2に記載の内燃機関の可変バル
ブタイミング機構において、第1圧力室に対応して相対
回動規制手段に対して規制解除用圧力を供給する第1圧
力供給路と、第2圧力室に対応して相対回動規制手段に
対して規制解除用圧力を供給する第2圧力供給路とを備
え、各圧力供給路のうち少なくともいずれか一方は各圧
力室を経由しないことを特徴とする内燃機関の可変バル
ブタイミング機構。
力供給路、あるいは第2圧力供給路によって圧力室にお
ける圧力変動の影響を受けない規制解除用圧力が相対回
動規制手段に供給される。従って、相対回動規制手段
は、圧力室における圧力変動の影響を受けることなく作
動することができる。
に対して、第1圧力室及び第2圧力室に印加される両圧
力を、同回動規制手段を規制状態から解除状態に移行さ
せるとともに同解除状態に保持するための規制解除用圧
力として供給するようにしている。従って、バルブタイ
ミングの変更中においても、相対回動規制手段に対して
は規制解除用圧力として十分な大きさの圧力が供給され
る。その結果、本発明によれば、回動規制手段を確実に
解除状態に保持することができる。
て機能する第1圧力室に印加される圧力を、遅角圧力室
として機能する第2圧力室に印加される圧力よりも大き
く設定し、更に、第2圧力室に印加される圧力が作用す
る作動部材の第2受圧面の面積を、第1圧力室に印加さ
れる圧力が作用する第1受圧面の面積よりも大きく設定
するようにしている。
する際における変更速度の低下が抑えられ、同バルブタ
イミングを進角側及び遅角側に変更する際の応答差が小
さくなる。更に、第2受圧面の圧力に基づいて作動部材
に作用する力が大きくなるため、第2受圧面に作用する
圧力に基づいて作動部材を位置変化させて、相対回動規
制手段を規制状態から解除状態に移行させる際の作動速
度と、第1受圧面に作用する圧力に基づいて相対回動規
制手段を規制状態から解除状態に移行させる際の作動速
度との速度差が小さくなる。
載した発明の効果に加えて、バルブタイミングを進角側
或いは遅角側に変更する際における応答性を略等しくす
ることができるとともに、相対回動規制手段を規制状態
から解除状態に略一定の作動速度をもって移行させるこ
とができる。
段に対し、前記規制解除用圧力として圧力供給源からの
圧力を圧力調節手段を介することなく直接供給するよう
にしている。従って、相対回動規制手段にはバルブタイ
ミングの変更に伴って変化しない圧力が規制解除用圧力
として常に供給されるようになり、同バルブタイミング
の変更に伴う圧力変化の影響を考慮した圧力供給経路を
採用する必要がなくなる。その結果、本発明によれば、
請求項1に記載した発明の効果に加えて、構造の簡素化
を図ることができる。
通され、同第1圧力室に印加される圧力を前記規制解除
用圧力として前記相対回動規制手段に対し供給する第1
圧力供給路と、前記第2圧力室に連通され、同第2圧力
室に印加される圧力を前記規制解除用圧力として前記相
対回動規制手段に対し供給する第2圧力供給路とのうち
少なくともいずれか一方に絞りを形成するようにしてい
る。従って、各圧力室に圧力変動が生じた場合であって
も、この絞りにより、その圧力変動が相対回動規制手段
へ伝播することが抑制される。その結果、本発明によれ
ば、請求項1に記載した発明の効果に加えて、相対回動
規制手段の良好な作動性を確保することができる。
ンジンの概略側面図。
機構の概略構成を示す斜視図。
状態を示す正面図。
面図。
機構を含む動弁機構を示す平面図。
グ機構の正面図。
グ機構の断面図。
タイミング機構のカバーを外した状態を示す正面図、
(b)は(a)に示す13b−13b線に沿った断面
図。
グ機構の断面図。
の変更例を示す断面図。
面断面図。
…吸気側カムシャフト、20,70,75…ロックピ
ン、25…第1の受圧面、26…第2の受圧面、28…
絞り、40,160…OCV、46…油圧ポンプ、10
1…進角室、102…遅角室、122,512,63
2,832…ベーン、144…放射通路、145,53
3,644…ロック凹部、172…クランクシャフト、
177…吸気バルブ。
Claims (4)
- 【請求項1】 内周面に少なくとも1つの凹部を有する
第1回転体と、凹部を第1圧力室と第2圧力室とに区画
する複数のベーンを有するとともに相対回動可能に第1
回転体と組み合わせられる第2回転体と、第1回転体ま
たは第2回転体の一方を内燃機関の基準回転位相にて同
期回転させる駆動軸と、第1回転体または第2回転体の
他方と連動する被駆動軸と、被駆動軸によって開弁位置
または閉弁位置に選択的に駆動されるバルブとを備え、
第1圧力室及び第2圧力室に印加される圧力によって第
1回転体と第2回転体とが相対回動させられ、内燃機関
の基準回転位相に対する被駆動軸の回転位相が変更させ
られることによって被駆動軸により駆動されるバルブの
バルブタイミングを変更する内燃機関の可変バルブタイ
ミング機構において、 前記第1回転体と前記第2回転体との相対回動を規制す
る規制状態と前記第1回転体と前記第2回転体との相対
回動を許容する解除状態とを選択可能な相対回動規制手
段を更に備え、同回動規制手段には、前記第1圧力室及
び第2圧力室に印加される両圧力が、同回動規制手段を
前記規制状態から前記解除状態に移行させるとともに同
解除状態に保持するための規制解除用圧力として供給さ
れることを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング
機構。 - 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関の可変バルブ
タイミング機構において、 前記第1圧力室は、前記バルブタイミングを進める進角
圧力室として機能する一方で、前記第2圧力室は、前記
バルブタイミングを遅らせる遅角圧力室として機能し、 前記相対回動規制手段は、前記第1圧力室に印加される
圧力を受ける第1受圧面と前記第2圧力室に印加される
圧力を受ける第2受圧面とを有し前記各受圧面に作用す
る圧力に基づく位置変化に応じて前記規制状態と前記解
除状態とを切り替える作動部材を含み、 更に、前記第1圧力室に印加される圧力が前記第2圧力
室に印加される圧力よりも大きく設定されるとともに、
前記第2受圧面の面積が前記第1受圧面の面積よりも大
きく設定されたことを特徴とする内燃機関の可変バルブ
タイミング機構。 - 【請求項3】 請求項1に記載の内燃機関の可変バルブ
タイミング機構において、 前記各圧力室に圧力を印加すべく前記内燃機関の機関回
転軸に連動して作動する圧力発生源と、 前記圧力発生源にて発生した圧力を調節して前記第1圧
力室及び第2圧力室に供給する圧力調節手段とを備え、 更に、前記相対回動規制手段は、前記規制解除用圧力と
して前記圧力供給源からの圧力が前記圧力調節手段を介
することなく直接供給されることにより、前記内燃機関
始動後において前記規制状態から前記解除状態に移行さ
せられて同解除状態に保持されるものであることを特徴
とする内燃機関の可変バルブタイミング機構。 - 【請求項4】 請求項1に記載の内燃機関の可変バルブ
タイミング機構において、 前記第1圧力室に連通され、同第1圧力室に印加される
圧力を前記規制解除用圧力として前記相対回動規制手段
に対し供給する第1圧力供給路と、 前記第2圧力室に連通され、同第2圧力室に印加される
圧力を前記規制解除用圧力として前記相対回動規制手段
に対し供給する第2圧力供給路とを備え、 更に、前記各圧力供給路のうち少なくともいずれか一方
には、絞りが形成されていることを特徴とする内燃機関
の可変バルブタイミング機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8511797A JP3317182B2 (ja) | 1996-04-03 | 1997-04-03 | 内燃機関の可変バルブタイミング機構 |
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JP8145696 | 1996-04-03 | ||
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JPH09324612A true JPH09324612A (ja) | 1997-12-16 |
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ID=26422477
Family Applications (1)
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JP8511797A Expired - Lifetime JP3317182B2 (ja) | 1996-04-03 | 1997-04-03 | 内燃機関の可変バルブタイミング機構 |
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