JPH0932451A - 水中機械の圧力バランス装置及び潤滑油供給方法 - Google Patents

水中機械の圧力バランス装置及び潤滑油供給方法

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JPH0932451A
JPH0932451A JP20039095A JP20039095A JPH0932451A JP H0932451 A JPH0932451 A JP H0932451A JP 20039095 A JP20039095 A JP 20039095A JP 20039095 A JP20039095 A JP 20039095A JP H0932451 A JPH0932451 A JP H0932451A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大気中において水中機械とアキュームレータに
潤滑油を充填しても、残存空気の圧縮分及び潤滑油の熱
膨張分による増減に対応できる水中機械の圧力バランス
装置及び潤滑油供給方法を提供すること。 【解決手段】減速歯車装置を介して油圧モータによって
駆動される回転ドラムカッタからなる水中掘削機の掘削
機械本体と、ピストン側と他方側との間をゴムと布とで
形成された薄い膜を用いて分離し、該シリンダーの他方
側は水中掘削機が受ける水頭圧を受けるようにしたシリ
ンダーとを横方向に上下関係に設置し、前記掘削機械本
体のケーシングの下部とシリンダー上部に設けた開口と
を連通管によって連結した後、前記掘削機械本体のケー
シングの上面に穿設した潤滑油の供給口から潤滑油を供
給し、前記シリンダー内と掘削機械本体内がほぼ充填さ
れた後、シリンダーの他方側開口からピストンをロッド
側へ押圧して該ピストンを所定の位置に移動させて余分
な潤滑油と残存空気とを供給口から排出させてから前記
潤滑油の供給口を閉塞することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中機械の圧力バラ
ンス装置に係り、特に水中で使用される水中掘削機等の
水中機械のシールの内外圧力をバランスさせて機械内部
への砂、泥水等の侵入を防止するとともに、潤滑油内の
残存空気をなくし、また潤滑油の熱膨張分にも対応でき
る水中機械の圧力バランス装置及び潤滑油供給方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に地中に丸い孔を掘削する場
合、掘削深さが増すにつれ地下水圧が上昇し掘削孔の孔
壁を崩壊させる恐れがある。このため掘削時は掘削孔内
を泥水で満たし、その水圧で孔壁の崩壊を押えながら掘
削が行なわれるが、掘削された土砂は掘削孔内の泥水と
共に孔の底から地上へ排出され、土砂分を分離した泥水
を再び掘削孔内に戻し循環させることで掘削作業が連続
的に行なわれる。また、水中掘削においても掘削時に発
生する土砂は、掘削孔内で泥水と混合され泥水と共に孔
の底から地上へ排出され、土砂分を分離した泥水を再び
掘削孔内に戻し循環させることで掘削作業が連続的に行
なわれる。
【0003】したがって、掘削機本体の切削ドラムを回
転させるための軸とケーシングとの間などには常に水頭
圧がかかるので、掘削機本体を構成するケーシング等の
接合部や、切削ドラムを回転させるための軸とケーシン
グとの間などからの土砂の侵入を防ぐための工夫が行な
われている。しかし、軸とケーシングとの間のシールな
どには、常に水頭圧が作用しその耐久性の低下を余儀な
くされていた。
【0004】そこで、一般的に従来から掘削の際、アキ
ュームレータを使用することが行なわれてきた。すなわ
ち、図4に示した特公平7−23675号公報により提
案された圧力バランス装置では、密封型に形成した掘削
機本体1内に潤滑油を充満し、掘削機本体1とは別置き
にしたアキュームレータ2内には収縮袋3とその中に透
孔を有するマスク4とを設けておき、掘削機本体1とア
キュームレータ2の上記収縮袋3内にパイピングホース
5とキャップ6を介してその潤滑油を導き、その収縮袋
3内にアキュームレータ2内に必要な量だけ充填する。
キャップ6には空気抜き栓8が設けられている。一方、
アキュームレータのキャップ6と反対側に設けた開口7
から掘削孔内に満たされた泥水をアキュームレータ2内
に導き、掘削作業時にアキュームレータ2のストッパー
9を備えた収縮袋3を介して水頭圧を掘削機本体1内の
潤滑油に作用させて、軸とケーシングとの間のシール部
分に内外の圧力差が働かないようにし、機構内部に砂、
泥水が侵入しないようにしたものである。
【0005】また、上記アキュームレータ以外にもピス
トンを使用したものには特公昭51−17321号公報
に記載された圧力バランス装置が知られており、さらに
伸縮可能に形成された円筒状のダイヤフラムを利用した
ものでは実公昭56−37030号公報や特公昭62−
40506号公報に記載された圧力バランス装置が知ら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな圧力バランス装置では、水中機械が受ける水頭圧と
水中機械本体内の圧力とをバランスさせる水中機械の圧
力バランス装置では、水中機械本体内と圧力バランス装
置として使用するアキュームレータなどに潤滑油を充満
しておく必要があるが、実際には水中機械本体内の多少
の空気が残る可能性があり、この空気が水頭圧の作用で
圧縮され、その結果、見かけ上潤滑油の体積が減少する
ことになる。また、反対に水中機械本体内の潤滑油は温
度上昇によりその体積が増加する性質があるが、潤滑油
の温度上昇は掘削作業中より休止中の太陽の直射熱等に
よる影響の方が大きい。
【0007】したがって、前記のアキュームレータなど
においては、これらの潤滑油の体積変化を吸収すること
が必要となる。すなわち、アキュームレータのダイヤフ
ラムを介して水頭圧を水中機械内部の潤滑油に作用させ
ようと計画しているが、潤滑油を充填するときアキュー
ムレータのダイヤフラムを押し広げ充填した潤滑油の体
積以上に残った空気の水頭圧による体積減少があれば、
ダイヤフラムが縮んでしまい水中機械本体内部の潤滑油
に水頭圧を作用させることができなくなり、結果的に圧
力バランスの機能を発揮できなくなる欠点がある。ま
た、逆に、先に述べたことを避けるため水中機械内部と
アキュームレータに潤滑油を充填する際、アキュームレ
ータのダイヤフラムを十分押し広げた場合、温度上昇に
よる潤滑油の体積増加がアキュームレータのダイヤフラ
ムの拡張限度一杯以上であれば、潤滑油の膨張は水中機
械のケーシングとアキュームレータとで規制されケーシ
ング内部には内圧が発生することになり、水中機械の軸
とケーシングとの間のシールには大きな圧力が加わり、
場合によってはシールが破損する恐れも考えられる。
【0008】以上のことから、圧力バランスに使用する
アキュームレータの容量(容積)Qaqは、 Qaq
>Q1+Q2 にする必要がある。 但し Q1;水中機械本体内に残った空気が水頭圧で
圧縮される体積 Q2;温度上昇による潤滑油の膨張体積 したがって、アキュームレータの容積は、アキュームレ
ータ外筒内面の体積により決まるが、先に述べたよう
に、水中機械内部とアキュームレータに潤滑油を充填す
る際には、予想される内部に残った空気が水頭圧により
圧縮され見かけ上の潤滑油の体積減少分を見込んで充填
する必要があり、アキュームレータ内の残りの体積が潤
滑油の温度上昇による膨張分として十分かどうかも見き
わめなければならないが、アキュームレータの外形は、
一般的にダイヤフラムの膨張した時の形に合わせて球形
をしており、予め幾何学的な計算でもしていなければ、
その充填量、残りの容量を算定するのは困難である。そ
の上に、潤滑油の充填作業等は、通常工事現場等で行な
うことが多く非常に不確実な作業となる確率が高い。
【0009】また、アキュームレータのダイヤフラムを
押し広げると言っても、これは水中機械内部に充填され
た潤滑油に圧力を加えなければならず、実際の作業とし
ては非常に困難な作業である。そのため水中機械の圧力
バランスは、水中機械装置として重要な意味を持つもの
であるにもかかわらず、それが上記のような不確実な作
業または困難な作業によらなければならないのでは安心
して水中機械を使用することはできない。そこで、近年
特に水中機械の圧力バランス装置における残存空気の圧
縮及び潤滑油の熱膨張の問題を解決した装置の開発が望
まれていた。
【0010】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、大気中において水中機械とアキュームレータに潤滑
油を充填しても、残存空気の圧縮分及び潤滑油の熱膨張
分による増減に対応できる水中機械の圧力バランス装置
及び潤滑油供給方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、水中機械が受ける水頭圧と、水中機械本
体内の潤滑油の圧力とをバランスさせるようにした水中
機械の圧力バランス装置において、前記水中機械本体内
部とシリンダー内のロッド付きピストン側とを連通させ
て、水中機械内部の潤滑油が自由に連通できるように
し、該シリンダー内のピストン側と他方側との間をゴム
と布とで形成された薄い膜を用いて分離し、該シリンダ
ーの他方側は水頭圧を受けるように構成したことを特徴
とし、また水中掘削機本体内の旋回可能な内筒の旋回支
持部材に掘削部を揺動アームにより揺動可能に設け、該
掘削部は油圧モータによって駆動される一対の回転ドラ
ムカッタからなり、該一対の回転ドラムカッタの中間付
近に排泥管のズリ吸い込み先端部を臨ませた水中掘削機
の掘削機械本体内の潤滑油の圧力と、水中掘削機が受け
る水頭圧とをバランスさせるようにした水中掘削機の圧
力バランス装置において、前記水中掘削機の掘削機械本
体内部とシリンダー内のロッド付きピストン側とを連通
させて、水中掘削機の掘削機械本体内部の潤滑油が自由
に連通できるようにし、該シリンダー内のピストン側と
他方側との間をゴムと布とで形成された薄い膜を用いて
分離し、該シリンダーの他方側は水中掘削機が受ける水
頭圧を受けるように構成したことを特徴とし、さらに前
記シリンダー内のピストン側にピストンロッドを支承す
る円筒部を突設し、該円筒部の基部に小孔を穿設したこ
とを特徴としている。
【0012】一方、減速歯車装置を介して油圧モータに
よって駆動される回転ドラムカッタからなる水中掘削機
の掘削機械本体と、ピストン側と他方側との間をゴムと
布とで形成された薄い膜を用いて分離し、該シリンダー
の他方側は水中掘削機が受ける水頭圧を受けるようにし
たシリンダーとを横方向に上下関係に設置し、前記掘削
機械本体のケーシングの下部とシリンダー上部に設けた
開口とを連通管によって連結した後、前記掘削機械本体
のケーシングの上面に穿設した潤滑油の供給口から潤滑
油を供給し、前記シリンダー内と掘削機械本体内がほぼ
充填された後、シリンダーの他方側開口からピストンを
ロッド側へ押圧して該ピストンを所定の位置に移動させ
て余分な潤滑油と残存空気とを供給口から排出させてか
ら前記潤滑油の供給口を閉塞することを特徴とし、さら
にその後にシリンダーの他方側からピストンをロッド側
へ水中掘削作業時の水頭圧相当の圧力により押圧して、
その際のピストンの位置を確認することを特徴とする圧
力バランス装置への潤滑油供給方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明すると、水中機械本体内と、ピストンとシリンダ
ーとの間をゴムと布とで形成された薄い膜を用いたシリ
ンダーとの内部に潤滑油を大気中で充填する際、水中機
械本体と上記シリンダーとを横方向に上下関係に設置
し、掘削機械本体のケーシングの上面に穿設した潤滑油
の供給口から潤滑油を供給し、水中機械本体内の空気を
潤滑油で押しだしながら充填していくが、その充填量は
水中機械本体内に100%とシリンダーの中へ水中機械
本体内の残存空気が水頭圧により圧縮され、見かけ上潤
滑油の体積が減少する量に見合った量以上を充填すれば
よいが、実際には、水中掘削機本体ケーシング内の空気
をできるだけ完全に排出してしまいたいため、潤滑油を
一旦、水中掘削械本体ケーシング内と前記シリンダー内
とに100%充填し、暫く間をおいて、ある程度空気が
抜けたところで更に充填する方法を採り、最終的に前記
シリンダーのピストンを木の棒のようなものでロッド側
へ押し込み、供給口から余分な潤滑油と僅かに残った空
気を押し出してピストンの位置をセットするが、その際
のピストンの位置により前記シリンダー内に、見かけ上
潤滑油の体積が減少する量に見合った量以上が充填され
たか確認でき、かつシリンダーの残りの容量が潤滑油の
熱膨張分として充分か確認しながら、充填作業を行なう
ことができる。
【0014】さらに、充填が終わった後、給油口のネジ
栓を閉めて、シリンダーのピストンを水中掘削作業時の
水頭圧相当の圧力(力)でロット側へ押圧すれば、残っ
た空気が圧縮され前記ピストンがロット側へ移動する
が、その時ピストンがストロークエンドまで移動しない
ことが確認できれば、たとえ掘削機本体のケーシングの
中に空気が残っていても、実際の掘削作業に於て確実に
圧力バランスの機能を果たすであろうことが確認でき
る。
【0015】したがって、水中掘削機等の水中機械が掘
削作業中に受ける水頭圧により水中機械本体内の潤滑油
の中に残存する空気が圧縮され、見かけ上潤滑油の体積
が減少しても水中機械本体内の潤滑油と掘削孔内の泥水
の水頭圧との圧力バランスが十分保たれる。また、水中
機械を空気中に引き上げた時にも、太陽の直射熱等によ
る潤滑油の熱膨張分をピストンとシリンダーとの間をゴ
ムと布とで形成された薄い膜を用いた上記シリンダーの
作用により水中機械本体内に油の膨張による内圧が発生
することもない。
【0016】
【実施例】本発明に係る水中機械の圧力バランス装置及
び潤滑油供給方法を実施例によって図面を参照して説明
する。図1は本実施例の潤滑油を供給する際の断面説明
図、図2は本実施例の縦断面図、図3は要部拡大図であ
る。
【0017】図2および図3において、水中掘削機Aは
杭打船のリーダで支持された鋼管杭11の中をワイヤロ
ープ12で海底地盤まで吊り降ろされる。水中掘削機A
には前記鋼管杭11の内壁に着脱可能に固定するための
上下2つのグリッパ13を備えており、またこの掘削機
Aにはその内筒14を旋回駆動するための油圧モータ1
5と旋回用減速機16が配設されており、この旋回用減
速機16の出力歯車は上記内筒14の上部に固設された
歯車16Aと噛み合っている。一方、この内筒14の下
部先端には旋回支持部材17が取付けられており、その
旋回支持部材17にアーム揺動用液圧シリンダー18を
具備した揺動アーム19の上端部が横軸19Aにより枢
着され、揺動アーム19には旋回支持部材17に対して
油圧モータ20、歯車装置21、軸受け部22、掘削部
23などが一体として揺動可能に設けられている。
【0018】さらに、上記揺動アーム19には上部に図
3に示した圧力バランス装置Bが設置されており、また
油圧モータ20と歯車装置21とからなる駆動装置によ
り互いに反対方向に回転される一対の掘削部23が取付
けられている。したがって、掘削機Aに設けられた油圧
モータ15の駆動力により内筒14、旋回支持部材17
及び揺動アーム19を介して掘削部23が竪孔の中心線
の周りに旋回されると共に、揺動アーム19の油圧モー
タ20の駆動力により歯車装置21を介して掘削部23
が互いに反対方向に回転される。そしてこの2つの掘削
部23の中間には上記掘削機本体Aの内筒14の下端部
に可撓管24によって連通された排泥用のズリ吸い込み
部の先端開口25が配設されている。
【0019】次に、上記圧力バランス装置Bを図1によ
って詳細に説明すると、圧力バランス装置Bのシリンダ
ー26内にはピストンロッド27付きピストン28が収
容されており、そのピストンロッド27は円筒部29に
よって支承されている。そしてシリンダー26内はピス
トン28側とその反対側とはゴムと布とで形成された薄
いベロフラム30によって2箇所で完全に分離されてい
る。また前記円筒部29の基部には小孔31が穿設され
ている。
【0020】上記圧力バランス装置Bへの潤滑油を充填
する方法について説明すると、先ず油圧モータ20、歯
車装置21、軸受け部22からなる掘削機械本体Cと圧
力バランス装置Bのシリンダー26とを図に示したよう
にそれぞれ横方向に載置し、かつ空気抜きが便利なよう
に掘削機械本体Cを上方に、圧力バランス装置Bを下方
にして互いに上下関係に設置する。次いで、前記掘削機
械本体Cの歯車装置21ケーシングの下部とシリンダー
26上部に設けた開口とをパイプホースなどの連通管3
2によって連結し、掘削機械本体Cの歯車装置21ケー
シングの上面に穿設した潤滑油の供給口に取り付けたね
じ栓33をはずし、潤滑油Oを供給口から注入する。
【0021】前記シリンダー26内と掘削機械本体C内
がほぼ充填された時、シリンダー26の一端のフィルタ
ー34を取外し、開口35から木の棒のようなものでピ
ストン28を図1において右方へ押し込んで前記掘削機
械本体C内に残った空気を押し出す。この操作を数回繰
り返せば、掘削機械本体C内の余分な潤滑油とわずかに
残った空気をほぼ100%押し出すことができる。この
際、ピストンロッドが円筒部によって支承されているか
ら、円滑に移動し確実な操作ができる。さらに、潤滑油
Oはシリンダー26内にも充填されていくが、その充填
量は水中機械本体C内に100%とシリンダーの中へ水
中機械本体内の残存空気が水頭圧により圧縮され、見か
け上潤滑油の体積が減少する量に見合った量以上を充填
すことが必要である。その量は、上記シリンダー26の
ピストン28のストロークS1 により算定できるととも
に、先に述べた方法によって確認することができる。
【0022】すなわち、シリンダーへの充填油量Q3
よび残りの容量Q4の計算式は、 Q3=D×S14=D×S2 D;シリンダー断面積 したがって、その際のピストンの位置により潤滑油の熱
膨張分としてシリンダーの残りの容量がストロークS2
によって十分かどうか確認できる。さらに充填が終わり
給油口のネジ栓を閉めた後、確認のためにシリンダーの
ピストンを水中掘削作業時の水頭圧相当の圧力(力)で
ロット側へ押圧すれば、僅かに残った空気が圧縮され前
記ピストンがロット側へ移動するが、その時ピストンが
ストロークエンドまで移動しないことが確認できれば、
たとえ掘削機本体のケーシングの中に空気が残っていて
も、実際の掘削作業において確実に圧力バランスの機能
を果たすであろうことが確認できる。この際、ピストン
ロッドが円筒部によって支承されているから、円滑に移
動し正確な確認作業ができる。このようにして、潤滑油
の充填が終わればねじ栓33を取り付けて潤滑油の充填
と圧力バランス装置Bの準備が終了し、圧力バランス装
置Bと前記掘削機械本体Cとを前記水中掘削機Aの揺動
アーム19に組み込む。
【0023】本実施例によれば、圧力バランス装置Bの
シリンダー26内と水中機械本体C内との残存空気をほ
ぼ完全に排除でき、さらに水中機械本体C内に100%
とシリンダー26の中へ水中機械本体内の残存空気が水
頭圧により圧縮され、見かけ上潤滑油の体積が減少する
量に見合った量以上を充填することができ、実際の水中
作業時において確実に圧力バランス装置の機能を発揮で
きるため安全に水中作業ができる。また、太陽熱による
潤滑油Oの膨張の際にも水中機械の軸とケーシングとの
間のシールに大きな圧力が加わることがなく、そのシー
ル破損が防止できる。
【0024】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、水中機械
本体内部の潤滑油とシリンダー内のロッド付きピストン
側とを連通させて、水中機械内部の潤滑油が自由に連通
できるようにし、このシリンダー内のピストン側と他方
側との間をゴムと布とで形成された薄い膜を用いて分離
し、かつピストンロッドがシリンダー内に完全に収納さ
れているから、水と潤滑油が完全に分離され、潤滑油中
に水や泥水が混入することが完全に防止できる。
【0025】潤滑油をシリンダーに供給する際、掘削機
械本体のケーシングの上面に穿設した供給口から潤滑油
を注入し、前記シリンダー内と掘削機械本体内がほぼ充
填された後、シリンダーの他方側からピストンをロッド
側へ所定の位置まで押し込み、余分な潤滑油と僅かに残
った空気とを潤滑油の供給口から排出させるから、大気
中において水中機械とアキュームレータに潤滑油を充填
する際、アキュームレータにセットすべき残存空気の圧
縮分及び潤滑油の熱膨張分に相当する容積をピストンの
押し込み量を調節することにより自在に調節することが
でき、実際の掘削作業に於て確実に圧力バランス装置の
機能を発揮し、安全に水中掘削作業ができる効果があ
る。また、太陽熱による潤滑油の膨張の際にも水中機械
の軸とケーシングとの間のシールに大きな圧力が加わる
ことがなく、そのシール破損が防止できる。
【0026】さらに、充填が終わり給油口のネジ栓を閉
めた後、確認のためにシリンダーのピストンを水中掘削
作業時の水頭圧相当の圧力(力)でロット側へ押圧すれ
ば、僅かに残った空気が圧縮され前記ピストンがロット
側へ移動するが、その時ピストンがストロークエンドま
で移動しないことが確認できれば、たとえ掘削機本体の
ケーシングの中に空気が残っていても、実際の掘削作業
において確実に圧力バランスの機能を果たすであろうこ
とが大気中で確認できる。しかも、この際ピストンロッ
ドがシリンダー内の円筒部によって支承されているか
ら、円滑に移動し正確な確認作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の圧力バランス装置Bと水中機械本体
Cとの断面説明図である。
【図2】本実施例の縦断面図である。
【図3】本実施例の要部拡大側面図である。
【図4】従来例の要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
11 鋼管杭 12 ワイヤーロープ 13 グリッパ 14 内筒 15 油圧モータ 16 旋回用減速機 17 旋回支持部材 18 液圧シリンダー 19 揺動アーム 20 油圧モータ 21 歯車装置 22 軸受け部 23 掘削部 24 可撓管 25 先端開口 26 シリンダー 27 ピストンロッド 28 ピストン 29 円筒部 30 ベロフラム 31 小孔 32 バイブホース 33 ねじ栓 34 フィルター A 水中掘削機 B 圧力バランス装置 C 水中機械本体 O 潤滑油

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中機械が受ける水頭圧と、水中機械本
    体内の潤滑油の圧力とをバランスさせるようにした水中
    機械の圧力バランス装置において、前記水中機械本体内
    部とシリンダー内のロッド付きピストン側とを連通させ
    て、水中機械内部の潤滑油が自由に連通できるように
    し、該シリンダー内のピストン側と他方側との間をゴム
    と布とで形成された薄い膜を用いて分離し、該シリンダ
    ーの他方側は水頭圧を受けるように構成したことを特徴
    とする水中機械の圧力バランス装置。
  2. 【請求項2】 水中掘削機本体内の旋回可能な内筒の旋
    回支持部材に掘削部を揺動アームにより揺動可能に設
    け、該掘削部は油圧モータによって駆動される一対の回
    転ドラムカッタからなり、該一対の回転ドラムカッタの
    中間付近に排泥管のズリ吸い込み先端部を臨ませた水中
    掘削機の掘削機械本体内の潤滑油の圧力と、水中掘削機
    が受ける水頭圧とをバランスさせるようにした水中掘削
    機の圧力バランス装置において、前記水中掘削機の掘削
    機械本体内部とシリンダー内のロッド付きピストン側と
    を連通させて、水中掘削機の掘削機械本体内部の潤滑油
    が自由に連通できるようにし、該シリンダー内のピスト
    ン側と他方側との間をゴムと布とで形成された薄い膜を
    用いて分離し、該シリンダーの他方側は水中掘削機が受
    ける水頭圧を受けるように構成したことを特徴とする水
    中掘削機の圧力バランス装置。
  3. 【請求項3】 減速歯車装置を介して油圧モータによっ
    て駆動される回転ドラムカッタからなる水中掘削機の掘
    削機械本体と、ピストン側と他方側との間をゴムと布と
    で形成された薄い膜を用いて分離し、該シリンダーの他
    方側は水中掘削機が受ける水頭圧を受けるようにしたシ
    リンダーとを横方向に上下関係に設置し、前記掘削機械
    本体のケーシングの下部とシリンダー上部に設けた開口
    とを連通管によって連結した後、前記掘削機械本体のケ
    ーシングの上面に穿設した潤滑油の供給口から潤滑油を
    供給し、前記シリンダー内と掘削機械本体内がほぼ充填
    された後、シリンダーの他方側開口からピストンをロッ
    ド側へ押圧して該ピストンを所定の位置に移動させて余
    分な潤滑油と残存空気とを供給口から排出させてから前
    記潤滑油の供給口を閉塞することを特徴とする圧力バラ
    ンス装置への潤滑油供給方法。
  4. 【請求項4】 減速歯車装置を介して油圧モータによっ
    て駆動される回転ドラムカッタからなる水中掘削機の掘
    削機械本体と、ピストン側と他方側との間をゴムと布と
    で形成された薄い膜を用いて分離し、該シリンダーの他
    方側は水中掘削機が受ける水頭圧を受けるようにしたシ
    リンダーとを横方向に上下関係に設置し、前記掘削機械
    本体のケーシングの下部とシリンダー上部に設けた開口
    とを連通管によって連結した後、前記掘削機械本体のケ
    ーシングの上面に穿設した潤滑油の供給口から潤滑油を
    供給し、前記シリンダー内と掘削機械本体内がほぼ充填
    された後、シリンダーの他方側開口からピストンをロッ
    ド側へ押圧して該ピストンを所定の位置に移動させて余
    分な潤滑油と残存空気とを供給口から排出させてから前
    記潤滑油の供給口を閉塞した後、シリンダーの他方側か
    らピストンをロッド側へ水中掘削作業時の水頭圧相当の
    圧力により押圧して、その際のピストン位置を確認する
    ことを特徴とする圧力バランス装置への潤滑油供給方
    法。
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JP2014512495A (ja) * 2011-03-07 2014-05-22 ムーグ インコーポレーテッド 海中の作動システム

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