JPH09323755A - 熱収縮フィルム包装物 - Google Patents

熱収縮フィルム包装物

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JPH09323755A
JPH09323755A JP8137007A JP13700796A JPH09323755A JP H09323755 A JPH09323755 A JP H09323755A JP 8137007 A JP8137007 A JP 8137007A JP 13700796 A JP13700796 A JP 13700796A JP H09323755 A JPH09323755 A JP H09323755A
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JP
Japan
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heat
shrinkable film
perforations
package
notches
Prior art date
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JP8137007A
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English (en)
Inventor
Kozaburo Toshima
耕三郎 戸島
Takaaki Kobayashi
貴晃 小林
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 副資材や高価な設備を必要とすることなく得
ることができ、開封作業が容易であり、かつ外観の仕上
がりも良好な熱収縮フィルム包装物を提供する。 【解決手段】 内容物を熱収縮フィルムで包装してなる
熱収縮フィルム包装物において、熱収縮フィルムには、
該フィルムの長さ方向に沿って、長さL=2.5〜3.
0mmの複数のノッチ2が2.0〜2.5mmの間隔P
を隔てて形成されたミシン目が設けられている熱収縮フ
ィルム包装物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内容物を熱収縮フ
ィルムで包装してなる熱収縮フィルム包装物に関し、特
に、該熱収縮フィルムによる包装を簡易に開封し得る構
造が設けられた熱収縮フィルム包装物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、様々な商品を包装するに際し、内
容物である商品を簡易に包装する方法として、熱収縮フ
ィルムが多用されている。すなわち、内容物を熱収縮フ
ィルムで被覆し、加熱により熱収縮フィルムを収縮させ
て商品の外形に沿うように包装するものである。
【0003】熱収縮フィルムで包装された物品を開封す
るにあたっては、上記熱収縮フィルムを破らねばならな
い。ところが、収縮された熱収縮フィルムは物品の外形
に密着するように沿わされているため、熱収縮フィルム
を手で簡単に破り去ることができないことがある。ま
た、カッター等を用いてフィルムを破ろうとした場合に
は、包装されている内容物に傷が付くおそれがある。
【0004】そこで、従来、熱収縮フィルムによる包装
を簡易に開封するための構造として、熱収縮フィルム
に、少なくとも一端を除いてカットテープや細紐を融着
させておき、カットテープや細紐の端部を指で掴み、カ
ットテープや細紐を引っ張ることにより熱収縮フィルム
をカットテープや細紐と共に破り、開封する構造、粘
着性のタック紙を熱収縮フィルム包装物のフィルム表面
に貼り付け、開封にあたってはタック紙を引っ張ること
により、タック紙に粘着されている熱収縮フィルム部分
を他のフィルム部分から引っ張って破り、開封する構
成、熱収縮フィルムの一部にミシン目を入れておき、
該熱収縮フィルムのミシン目が設けられている部分に開
封部分であることを表示する印刷を設けた構造などが採
用されている。
【0005】しかしながら、カットテープや細紐を熱
収縮フィルムに融着させた構成では、カットテープや細
紐を引っ張って熱収縮フィルムからなる包装を開封しよ
うとしても、目的通りにカットテープや紐に沿って熱収
縮フィルムが裂けないことがあったり、あるいはカット
テープや紐の端部が熱収縮フィルムに融着し、指先でカ
ットテープや紐を掴み辛いことがあった。すなわち、実
際に熱収縮フィルム包装物に適用した場合、開封作業が
容易に行い得ない場合が少なからずあった。
【0006】また、の粘着性タック紙を熱収縮フィル
ムの包装物のフィルム表面に貼り付ける方法では、タッ
ク紙と熱収縮フィルムとの間の粘着力に限度があり、タ
ック紙を引っ張ったとしても、タック紙のみが熱収縮フ
ィルムから剥離し、熱収縮フィルムが破れないことが多
かった。
【0007】また、熱収縮フィルムの一部にミシン目
を形成し、該ミシン目が形成されている部分を両側から
広げるように力を加えることにより開封する方法では、
開封作業は容易に行い得る。しかしながら、ミシン目を
形成するだけでは、開封箇所が分かりずらいため、上記
のように開封部分である表示とを熱収縮フィルムに印刷
するのが普通である。しかしながら、熱収縮フィルムに
開封部分であることを印刷表示するのに、印刷加工費が
高くついていた。加えて、ミシン目の形成される位置と
印刷表示位置とを対応させる必要があり、このような位
置合わせのための設備コストが高くつくという問題もあ
った。
【0008】なお、開封部分が制限される内容物を包装
する場合には、上述したの方法においても、カットテ
ープや紐を所定の位置において熱収縮フィルムに融着し
なければならないため、同様に位置合わせのための設備
が必要となる。すなわち、カットテープや紐を供給し、
熱収縮フィルムに融着させる装置において、上記のよう
な位置決めをさらに必要とするため、包装コストが高く
つくという問題があった。
【0009】また、のタック紙を利用した方法におい
ては、熱収縮フィルム以外に、タック紙を必要とし、か
つ該タック紙を自動的に貼り付けるのに際しそれに応じ
た設備が必要となるため、やはり包装コストが高くつく
という問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、タック紙やカットテープなどの副資材を要すること
なく、確実かつ容易に開封し得る構造を備えた熱収縮フ
ィルム包装物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、上記課題
を達成すべく鋭意検討した結果、熱収縮フィルムにおい
て、包装時に該熱収縮フィルムの流れる方向に、特定の
長さのノッチを特定の間隔隔てて形成したミシン目を形
成すれば、上記課題を達成し得ることを見出し、本発明
をなすに至った。
【0012】すなわち、本発明は、内容物を熱収縮フィ
ルムで包装してなる熱収縮フィルム包装物であって、前
記熱収縮フィルムには、包装に際しての該熱収縮フィル
ムの流れ方向に沿って、長さ2.5mm〜3.0mmの
複数のノッチが、2.0〜2.5mmの間隔を隔てて形
成されたミシン目が連続してまたは間欠的に設けられて
いることを特徴とする熱収縮フィルム包装物である。
【0013】本発明にかかる熱収縮フィルム包装物にお
いて、上記ミシン目のノッチの長さを2.5mm〜3.
0mmとしたのは、2.5mm未満及び3.0mmを超
えると、加熱により熱収縮包装された状態の仕上がりが
十分でないことがあったり、開封性が悪くなったりす
る。また、ノッチの間隔を2.0〜2.5mmの範囲と
したのは、2.0mm未満では、開封性は低下しないも
のの、熱収縮フィルムによる包装の外観性が悪化し、
2.5mmを超えると、開封性が低下するからである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明に
かかる熱収縮フィルム包装物の具体的な例を説明する。
【0015】本発明にかかる熱収縮フィルム包装物は、
上述したように、上記特定の長さの複数のノッチをフィ
ルムの流れ方向に、かつ上記特定の間隔を隔てて形成し
たことを特徴とする。このようなミシン目は、特殊な設
備を必要とすることなく容易に形成することができる。
【0016】例えば、熱収縮フィルムを繰り出す包装装
置において、上記ノッチの長さ及び間隔に応じた刃先が
周方向に整列形成されている丸刃を取り付けておき、該
丸刃をフィルムの搬送速度に応じて回転させることによ
り、上記特定の長さのノッチを上記特定の間隔を隔てて
容易に形成することができる。
【0017】また、本発明では、好ましくは、上記ミシ
ン目は、複数形成され、該ミシン目間の間隔が40〜5
0mmとされる。すなわち、好ましくは、2.5〜3.
0mmの複数のノッチが2.0〜2.5mmの間隔を隔
てて形成されたミシン目が、40〜50mmの間隔を隔
てて熱収縮フィルムの流れ方向に列をなすように形成さ
れる。このように、複数のミシン目をフィルムの流れ方
向に沿って上記特定の間隔を隔てて形成した場合には、
熱収縮フィルム包装物においてミシン目が上記特定の間
隔を隔てて存在することになる。従って、開封部分であ
ることを表示する印刷を施さずとも、何れかのミシン目
の存在を容易に把握できるので、把握したミシン目部分
を用いて容易に開封し得る。
【0018】また、上記のように特定の間隔を隔てて複
数のミシン目を形成するに際しても、特殊な設備を必要
としない。例えば、図1に示す丸刃1を用いて、上記複
数のミシン目を容易に形成することができる。
【0019】丸刃1は、周方向に4等分された第1〜第
4の外周部分1a〜1dのうち、外周部分1a,1cに
おいて、上記ノッチの長さ及び間隔に応じた複数の刃先
1eが形成されている。この場合、丸刃1の円周を16
0〜200mmの範囲とすることにより、ミシン目間の
間隔を40〜50mmとすることができる。
【0020】丸刃1を用いて形成されるミシン目の形状
を、図2及び図3を参照して説明する。図2は、丸刃1
の複数の刃先1eが設けられている部分により構成され
るミシン目の一部を示す略図的平面図である。図2から
明らかなように、複数のノッチ2が所定の間隔を隔てて
一列に形成されている。ノッチ2は、その長さLが上述
したように2.5〜3.0mmの寸法を有するように構
成されており、間隔Pは2.0〜2.5mmの範囲とさ
れている。
【0021】また、丸刃1を用いて構成された複数のミ
シン目は、図3に略図的に示すように、所定の間隔を隔
てて形成されている。すなわち、図3において、ミシン
目3とミシン目4とが40〜50mmの間隔P2を隔て
て形成されている。なお、丸刃1を用いた場合には、各
ミシン目3,4の長さGも40〜50mmの長さを有す
ることになる。
【0022】好ましくは、上述したミシン目が設けられ
る位置は、供給される熱収縮フィルムの幅方向の中央部
であって、例えばピロー包装ではセンターシールと反対
側の位置となるように形成される。この場合、複数のミ
シン目が所定のピッチを隔てて形成されているため、包
装物の長さ方向に対し、ミシン目間のピッチを合わせる
必要はなく、エンドレス状に包装することができる。
【0023】上記熱収縮フィルムで内容物を被覆し、加
熱により熱収縮フィルムを収縮させて包装を完了する
と、収縮により上記ミシン目の各ノッチが変形すること
になる。すなわち、図4に示すように、ノッチ2は、略
楕円形状を有するように長さ方向中央部において若干膨
らんだ形状となる。
【0024】上記ミシン目3の各ノッチ2を利用して開
封するに際しては、指でミシン目3の両側を押さえ、ミ
シン目3の両側が遠ざかるように押し広げればよい。そ
の結果、図5に示すように、ミシン目3が容易に開封さ
れる。
【0025】なお、本発明では、ノッチの長さが上記の
ように2.5mm〜3.0mmとされているため、上記
作業により容易に開封し得るが、例えば、図6に示すよ
うに、平面形状が円形の孔5を複数形成してミシン目を
構成した場合には、開封に際し、孔5間の部分でフィル
ムが無理なく破けることができない。すなわち、丸い孔
5を形成した場合には、容易に開封することはできず、
上記特定の長さの複数のノッチ2を設けてミシン目3,
4を形成することにより、容易に開封作業を行い得る。
【0026】上述したように、本発明にかかる熱収縮フ
ィルム包装物では、上記特定の寸法の複数のノッチを形
成することによりミシン目が構成され、それによって熱
収縮フィルム包装物の開封作業を容易に行うことができ
る。従って、カットテープや細紐などを必要とせずに、
安価に開封の容易な熱収縮フィルム包装物を適用し得る
ことがわかる。また、上記のように、複数のミシン目を
所定のピッチを隔てて形成する場合であっても、そのよ
うなピッチに応じた刃先を有する丸刃を用意するだけで
よく、既存の包装機に設けられている空気孔ピンをセッ
トしたフィルム繰り出しロールに上記丸刃を取り付ける
だけでよく、複雑な位置決めを必要とせずに、目的とす
る熱収縮フィルム包装物を得ることができる。
【0027】また、熱収縮フィルム包装物では、加熱収
縮に際し内部の空気を逃がしてフィルムを内容物表面に
密着させるために、通常、空気孔が設けられている。し
かしながら、本発明にかかる熱収縮フィルム包装物で
は、上記特定の形状の複数のノッチを設けて開封部分を
構成することにより、上記複数のノッチが空気孔の作用
をも果たす。特に、上記特定の寸法のノッチを形成した
ミシン目では、通常の空気孔に比べて、空気の抜け方が
遅いため、熱収縮フィルムの収縮に際しフィルムが全体
として風船状に膨れ、部分的に皺や縒り等が生じ難い。
よって、収縮後の外観性も良好となる。
【0028】上記熱収縮フィルム包装物の外観の仕上が
りについては、従来、空気孔の形状と数が深く関係して
いた。通常の空気孔は、図7に平面図で示すように、略
くの字状の複数のピン6を用い熱収縮フィルムを突き破
ることにより形成されている。この場合、各ピン6間の
間隔は約50mm程度とされている。また、実際に熱収
縮フィルムに空気孔を形成するにあたっては、上記複数
のピン6を用い、かつ図8に平面図で示すように熱収縮
フィルム7の幅方向に4〜5列の空気孔8をほぼ全面に
形成していた。
【0029】従って、上記のような空気孔8を形成した
場合、包装物の全外表面から均等に空気が抜ける。その
結果、コーナー部分において収縮不足気味となり、最終
的に得られる熱収縮フィルム包装物の外表面に皺や縒り
が生じ易かった。すなわち、図9に示すように、矩形の
内容物9に熱収縮フィルム10を用いて被覆した場合、
収縮不足となる部分Aにおいて「角(ツノ)」と称され
ている現象が生じがちであった。
【0030】これに対して、本発明にかかる熱収縮フィ
ルム包装物では、上記特定の長さ寸法を有する複数のノ
ッチが上記特定の間隔を隔ててミシン目が形成されてお
り、各ノッチから緩やかに空気が抜ける。従って、図1
0に示すように、熱収縮フィルム12に「角」が生じ
ず、良好な仕上がりの熱収縮フィルム包装物11を得る
ことができる。
【0031】もっとも、上記外観仕上がりについては、
内容物の大きさ、熱収縮フィルムからなる袋の内容物に
対する大きさ、加熱に際してのトンネル炉における温度
・風量、搬送速度などの様々な条件により空気の抜け方
が異なり、影響される。従って、包装の外観仕上がりも
これらの条件によって変動する。その場合には、1つの
ミシン目の長さ、ミシン目間の間隔を構成することによ
り、外観仕上がりを容易に調整することができ、その場
合であっても、上述した丸刃1においてミシン目の長さ
を適宜変更したものに変更することにより、容易に調整
可能である。
【0032】また、場合によっては、図11にミシン目
が形成された熱収縮フィルム13を例として示すよう
に、熱収縮フィルム13の流れ方向に沿って全長にミシ
ン目14を形成することが必要な場合もある。
【0033】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を説明するこ
とにより、本発明を明らかにする。
【0034】実施例1,2及び比較例1〜4 包装すべき内容物として、200×150×100mm
の箱を用意し、ポリオレフィン系樹脂からなり、幅80
0mm×厚さ15μmの熱収縮フィルムを用い、熱収縮
フィルム包装物を作製した。熱収縮フィルムにおいて
は、各内容物を被覆するに先立ち、下記の表1に示す長
さ、間隔を有するように複数のノッチを形成し、表1に
示す長さのミシン目を形成しておいた。また、熱収縮フ
ィルムで内容物を被覆した後、包装に際しては、130
℃の温度の加熱炉を8秒通過させることにより熱収縮フ
ィルムを収縮させ、包装を行った。
【0035】比較例5 比較例5では、実施例1で用いたのと同じ内容物及び熱
収縮フィルムを用い、ノッチは形成せずに熱収縮フィル
ムに、長さ505mm×幅2mmのカットテープを熱融
着し、包装を行った。
【0036】比較例6 比較例6では、実施例1で用いた内容物に、実施例1で
用いた熱収縮フィルムで包装するに際し、複数のノッチ
は形成せずに、従来から用いられていた長さ505mm
×径1mmの合成樹脂よりなる細紐を融着させた。
【0037】比較例7 比較例7では、ノッチの長さ2mm、ノッチの間隔2m
m、ミシン目全体の長さを40mmとし、該ミシン目を
1か所にのみ形成したことを除いては、実施例1と同様
にして包装を行った。なお、この場合、ミシン目が設け
られている部分が1か所だけであるため、開封場所を表
示するためにフィルムに開封場所であることを印刷する
必要がある。
【0038】比較例8 実施例1で用いた内容物に、実施例1で用いた熱収縮フ
ィルムをノッチを形成せずに用い、他の実施例1と同様
にして熱収縮フィルム包装物を得、さらに基材に粘着剤
層を設けてなる20×10×厚み0.1mmのタック紙
を貼り付けた。
【0039】実施例1,2及び比較例1〜8の評価 上記のようにして得られた熱収縮フィルム包装物につい
て、包装仕上がり、設備費用、ランニングコス
ト、及び開封性のそれぞれについて、評価した。結果
を下記の表1に合わせて示す。
【0040】なお、包装仕上がり及び開封性につい
ては、以下の基準で評価した。 包装仕上がり…包装仕上がりは熱収縮フィルム包装物
における収縮後の外観状態を目視により観察することに
より行い、熱収縮フィルムの表面に皺や縒りが存在する
か否かにより判断した。下記の表1においては、仕上が
り状態を、皺が存在しない場合については「良好」と
し、皺が存在している場合には「悪い」とした。
【0041】開封性…開封性については、得られた熱
収縮フィルム包装物を開封するに際し、目的とする位置
から容易に開封することができた場合については「良
好」とし、目的とする位置で開封できなかったり、開封
自体が困難である場合は「不良」とした。また、目的と
する位置では開封し難かったり、他の部分で開封された
場合については「やや不良」とした。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、比較例1では、
1mmの長さの複数のノッチを1mmの間隔を隔てて形
成したためか、包装仕上がりが十分でなく、熱収縮フィ
ルムに皺が生じており、かつ開封作業も困難であった。
【0044】比較例2においては、ノッチの長さが2m
m、ノッチの間隔が2mmであったためか、包装仕上が
りは良好でありフィルムは皺は発生していなかったが、
開封作業性があまり良好ではなかった。
【0045】比較例3ではノッチのサイズが5mm、ノ
ッチの間隔が10mmと大きすぎたためか、収縮後に大
きな皺が発生し、包装仕上がりが不十分であり、かつ開
封作業も困難であった。
【0046】比較例4では、ノッチではなく1mm径の
丸孔を1mmピッチで形成していたため、包装仕上がり
が悪く、フィルム表面に皺が発生しており、かつ開封作
業性も悪かった。
【0047】比較例5,6は、それぞれカットテープ及
び細紐を用いたものであるため、包装仕上がりは良好で
あったが、カットテープを用いた比較例5では開封作業
性があまり良好ではなく、細紐を用いた比較例6では開
封作業性が悪かった。加えて、比較例5,6では、カッ
トテープや細紐などの副資材を用いていたため、ランニ
ングコストが高くつき、かつ設備費用も高くつく。
【0048】比較例7では、従来の長さ2mmの複数の
ノッチを間隔2mmで全体の長さが40mmとなるよう
に1か所のみ形成していたため、包装仕上がりは良好で
あるものの、開封作業性が不十分であった。また、比較
例7では、ミシン目が1か所にのみ形成されているた
め、開封作業位置を明示するための印刷を行わねばなら
ず、そのための印刷費用だけでなく位置決めのためのコ
ストも高くつく。
【0049】比較例8では、熱収縮フィルム包装物を得
た後にタック紙を貼り付けるものであるため、包装仕上
がりは良好であるが、タック紙が必要であり、タック紙
を貼り付けるための設備が必要であるためコストが高く
つく。加えて、開封作業性も不十分であり、タック紙の
みが剥がれることがあった。
【0050】これに対して、実施例1,2では、上記特
定の長さのノッチが上記特定の間隔を隔てて形成されて
いるため、包装仕上がりが良好であり、開封作業性も良
好であった。加えて、副資材を必要とせず、従って副資
材に必要なコストを低減することができる。加えて、複
数のミシン目を形成した場合には、開封作業位置を表示
する印刷を施す必要はないため、その点からも設備費用
を低減することができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる熱収縮フ
ィルム包装物では、熱収縮フィルムに長さ2.5〜3.
5mmの複数のノッチが2.0〜2.5mmの間隔を隔
ててフィルムの流れ方向に沿って形成されているため、
例えば円板状の丸刃でミシン目を入れることにより容易
に開封構造を形成することができる。
【0052】また、上記特定の寸法の複数のノッチを上
記特定のピッチを隔てて形成することによりミシン目を
形成しているため、開封作業も容易に行い得る。加え
て、上記複数のノッチは収縮時の空気孔も兼ねるため、
従来の熱収縮包装物の包装に際して必要であった空気孔
形成用ピンを省略することができ、かつ上記複数のノッ
チからは空気がゆっくりと押し出されることになるた
め、熱収縮フィルムの包装物の外観の仕上がりも良好と
なり、所望でない皺が発生し難い。
【0053】さらに、従来のカットテープ、細紐あるい
はタック紙を用いた方法では、副資材を必要とするため
コストが高くつくのに対し、これらの副資材を必要とせ
ず、かつ副資材を取り付けるための装置をも必要としな
いため、その点からも安価に熱収縮フィルムの包装物の
コストを低減することができ、さらにこれらの方法に比
べて開封作業性においても優れている。
【0054】また、上記ミシン目を所定の間隔を隔てて
複数形成した場合には、開封作業を行い得る位置を熱収
縮フィルム包装物の複数の位置に形成し得るため、開封
作業位置をフィルムに印刷表示する必要がないため、よ
り一層熱収縮フィルム包装物のコストを低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる熱収縮フィルム包装物の製造に
あたり用いられるノッチ形成用の丸刃を示す正面図。
【図2】図1に示した丸刃で形成される1つのミシン目
内の複数のノッチを示す模式的平面図。
【図3】図1に示した丸刃を用いて構成される複数のミ
シン目間の間隔を説明するための平面図。
【図4】図2に示したミシン目の熱収縮フィルムの包装
物形成後の形状の変化を示す平面図。
【図5】図4に示したミシン目が開封された状態を示す
平面図。
【図6】本発明とは異なり、複数の丸孔でミシン目を構
成した場合のミシン目の形状を説明するための平面図。
【図7】従来の熱収縮フィルム包装物で用いられている
空気孔を形成するための複数のピンを示す略図的平面
図。
【図8】従来の熱収縮フィルム包装物に用いられる熱収
縮フィルムに形成されている複数の空気孔を説明するた
めの部分切欠平面図。
【図9】従来の熱収縮フィルム包装物において、コーナ
ー部に角が生じている状態を説明するための平面断面
図。
【図10】本発明にかかる熱収縮フィルム包装物におい
てフィルムに皺が生じていない状態を説明するための断
面図。
【図11】本発明にかかる熱収縮フィルム包装物に用い
られる熱収縮フィルムにおいて全長にわたりミシン目を
形成した状態を示す部分切欠平面図。
【符号の説明】
2…ノッチ 3,4…ミシン目 11…内容物 12…熱収縮フィルム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容物を熱収縮フィルムで包装してなる
    熱収縮フィルム包装物であって、 前記熱収縮フィルムには、包装に際しての該熱収縮フィ
    ルムの流れ方向に沿って、長さ2.5mm〜3.0mm
    の複数のノッチが、2.0〜2.5mmの間隔を隔てて
    形成されたミシン目が連続してまたは間欠的に設けられ
    ていることを特徴とする熱収縮フィルム包装物。
JP8137007A 1996-05-30 1996-05-30 熱収縮フィルム包装物 Pending JPH09323755A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8137007A JPH09323755A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 熱収縮フィルム包装物

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JP8137007A JPH09323755A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 熱収縮フィルム包装物

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JPH09323755A true JPH09323755A (ja) 1997-12-16

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007168830A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Asahi Breweries Ltd 樽型容器用天板付きキャップシール
JP2009173340A (ja) * 2007-12-28 2009-08-06 Asahi Kasei Chemicals Corp シュリンク包装体の製造方法及びシュリンク包装体

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