JPH09323536A - ビスカスヒータ - Google Patents

ビスカスヒータ

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JPH09323536A
JPH09323536A JP14693796A JP14693796A JPH09323536A JP H09323536 A JPH09323536 A JP H09323536A JP 14693796 A JP14693796 A JP 14693796A JP 14693796 A JP14693796 A JP 14693796A JP H09323536 A JPH09323536 A JP H09323536A
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JP
Japan
Prior art keywords
viscous
viscous fluid
heat generating
fluid
rotor
Prior art date
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Pending
Application number
JP14693796A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ban
孝志 伴
Tatsuyuki Hoshino
辰幸 星野
Hidefumi Mori
英文 森
Tatsuya Hirose
達也 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP14693796A priority Critical patent/JPH09323536A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粘性流体の酸化による劣化を未然に防止してビ
スカスヒータに所期の発熱性能を持続的に発揮させるこ
と。 【解決手段】相互連結された前後ハウジング1,6内に
は発熱室7が形成されると共に、駆動軸12が回動可能
に支承されている。駆動軸12上には一体回転可能にロ
ータ13が設けられている。発熱室7内には、その全容
積の約70%を満たす量のシリコーンオイルが充填さ
れ、残りの約30%の残余空間には非酸化性ガスとして
の窒素ガスが封入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジング内に粘
性流体を収納し、ロータの回動による当該粘性流体の剪
断作用に基づいて発生した熱を放熱室の循環流体に熱交
換するビスカスヒータに関する。特に、本発明は、ハウ
ジング内での粘性流体の収納領域における内部雰囲気の
改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車載用の補助熱源として、自動車のエン
ジンの駆動力を利用するビスカスヒータが注目されてい
る。かかるビスカスヒータはそのハウジング内に、エン
ジンからの駆動力を伝達する駆動軸と、その駆動軸に作
動連結されたロータとを備えている。ハウジング内には
発熱室が区画され、当該発熱室内にはロータが収納され
ると共に所要量の粘性流体が充填されている。粘性流体
としてはシリコーンオイルが一般に用いられる。発熱室
の内壁面とロータの外面との間隙に介在される粘性流体
をロータが剪断することにより、流体摩擦に基づく熱が
発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】粘性流体としてのシリ
コーンオイルを充填した後の発熱室の残余空間には、空
気がやむなく満たされている。ところが、ビスカスヒー
タの運転によって粘性流体が発熱すると、その空気中の
酸素の一部がラジカル化し、連鎖ラジカル反応を誘発し
てシリコーンオイルの高温酸化を引き起こす。高温酸化
の進行によってシリコーンオイルは劣化し、その粘度を
低下させる。粘性流体の粘度低下は、剪断による発熱量
を低下させる。粘性流体の剪断作用に基づいて熱を発生
させるビスカスヒータでは、駆動軸の回転トルクを効率
良く熱エネルギーに変換する関係上、粘性流体の高温化
が他の機器と比較しても著しいものとなる。それ故、ビ
スカスヒータは連続運転によって次第にその発熱効率を
低下する傾向を呈す。
【0004】本発明の目的は、粘性流体の酸化による劣
化を未然に防止して所期の発熱性能を持続的に発揮する
ことができるビスカスヒータを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハウジング内
に粘性流体を収納すると共に、ロータの回動による当該
粘性流体の剪断作用に基づいて発生した熱を放熱室の循
環流体に熱交換するビスカスヒータにあって、粘性流体
の収納領域の内部雰囲気から酸素を排除することをその
要旨とする。当該内部雰囲気から酸素を排除すれば、粘
性流体が酸化されて劣化する虞がなくなる。
【0006】本発明で特に意図する粘性流体の収納領域
とは、粘性流体と共にロータを収納する発熱室である。
粘性流体を充填した後でも発熱室内には比較的多くの残
余空間が残されるのが通例であるため、この残余空間内
における酸素濃度の制御が重要となるためである。尚、
発熱室に連通する副オイル室等が配設される場合には同
副オイル室等も粘性流体の収納領域となる。
【0007】真空ポンプ等の気体排除装置の技術的な限
界から、粘性流体の収納領域から酸素分子を完全に排除
することは不可能に近いが、当該収納領域における残存
酸素の分圧が0.02気圧以下程度にまで酸素濃度を低
下させることができれば、本発明の目的たる粘性流体の
酸化防止は十分に達せられる。
【0008】前記粘性流体の収納領域の内部雰囲気から
酸素を排除する目的で、空気の代わりに当該収納領域に
非酸化性ガスを封入することは好ましい。この目的にか
なう非酸化性ガスとしては、窒素、炭酸ガス又は希ガス
があげられる。また、希ガスとしては、ヘリウム(H
e)、ネオン(Ne)又はアルゴン(Ar)があげられ
る。これら非酸化性ガスを封入した後に、当該内部雰囲
気の圧力を0.1気圧以下に保つことは更に好ましい。
【0009】尚、粘性流体の酸化による劣化を防止でき
ないまでも、そのような劣化を極力遅らせて、粘性流体
の交換サイクルを引き延ばすという観点から、次のよう
に発明を構成することも可能である。即ち、粘性流体の
収納領域に非酸化性ガスを封入するか否かにかかわら
ず、当該粘性流体の収納領域における内部雰囲気の圧力
を0.1気圧以下に設定することである。
【0010】この場合、仮に当該内部雰囲気が空気その
ものであったとしても、酸素濃度はかなり低くなるた
め、粘性流体の酸化による劣化が遅らされる。この着想
に基づけば、内部雰囲気が真空状態に近づくほど好まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両の暖房装置に
組み込まれるビスカスヒータに具体化した実施形態を図
1を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】図1に示すように、前部ハウジング1、区
画プレート2及び後部ハウジング本体3が、区画プレー
ト2と後部ハウジング本体3との間にガスケット4を介
しつつ、各々積層された状態で複数本のボルト5(1本
のみ図示)により締結されている。後部ハウジング6
は、区画プレート2及び後部ハウジング本体3によって
構成される。
【0013】前部ハウジング1の後端に設けられた凹部
は、区画プレート2の平坦な前端面と共に発熱室7を形
成している。一方、区画プレート2の後端面と後部ハウ
ジング本体3の内壁面とによって、発熱室7に隣接する
放熱室としてのウォータジャケット8が形成されてい
る。後部ハウジング本体3の後部外側には、車両内に設
けられた暖房回路(図示略)からジャケット8に循環水
を取り入れる入水ポート9と、当該ジャケット8から循
環水を暖房回路に送り出す出水ポート(図示略)とが並
設されている。
【0014】区画プレート2の中央部後端には円柱状の
凸部2aが突設され、また、プレート2の後端面には入
水ポートと出水ポートとの間において凸部2aから一径
方向に延在する隔壁2bが突設されている。更に、プレ
ート2の後端面には、入水ポート8近傍から出水ポート
近傍にわたり凸部2a回りに円弧状に延在する複数条の
フィン2c〜2fが突設されている。これらの凸部2
a、隔壁2b及びフィン2c〜2fの先端は後部ハウジ
ング本体の内壁面に当接され、ウォータジャケット8内
における循環流体としての循環水の循環経路を形成して
いる。
【0015】前部ハウジング1には、発熱室7に隣接し
て軸封装置10及び軸受装置11が設けられ、これらの
装置10,11を介して駆動軸12が回動可能に支承さ
れている。軸封装置10は主としてオイルシールのよう
な部材からなる。駆動軸12の後端部(右端部)には、
その軸方向に平行に延びる複数のスプライン溝12aが
形成されている。駆動軸12上には、発熱室7内に収納
される平らな円板形のロータ13が装着されている。ロ
ータ13の中心部に穿設されたハブ孔内には、前記スプ
ライン溝12aに対応する複数のスプラインキー13a
が形成されている。スプライン溝12aとスプラインキ
ー13aとの係合関係に基づき、ロータ13は駆動軸1
2に対して相対回動不能かつ駆動軸の軸芯方向(スラス
ト方向)に変位可能に嵌合されている。
【0016】駆動軸12の後端部及びロータ13を収納
する発熱室7には、粘性流体としてのシリコーンオイル
が充填され、発熱室7の内壁面とロータ13の外面との
隙間には、表面張力に基づいてシリコーンオイルが満遍
なく介在される。本実施形態では、発熱室7が粘性流体
の収納領域となる。発熱室7の全容積に対して、その約
70%を満たす量のシリコーンオイルが充填され、残り
の約30%の残余空間には非酸化性ガスとしての窒素ガ
スが封入されている。尚、窒素ガスに代えて、炭酸ガス
又は希ガス(ヘリウム、ネオン、アルゴン等)が封入さ
れてもよい。
【0017】窒素ガスの充填は次の手順に従う。即ち、
ハウジングに設けられた注入口(図示略)から発熱室7
内にシリコーンオイルを充填した後、当該注入口を真空
ポンプに連結し、発熱室7の内圧が例えば10mmHg
以下になるまで空気を排気する。その後、前記注入口を
窒素ボンベに連結し、擬真空状態の発熱室7に窒素ガス
を充填し、発熱室7の残余空間をほぼ大気圧(約1気
圧)の窒素で満たす。尚、残余空間内の窒素圧は、大気
圧以下(例えば0.1気圧以下)としてもよい。窒素ガ
スの充填終了後、前記注入口は封止され、粘性流体の収
納領域としての発熱室7は密封状態に保たれる。
【0018】駆動軸12の前端部(左端部)にはボルト
14によってプーリ15が固着されている。当該プーリ
15はその外周部にかけられるベルト(図示略)を介し
て、外部駆動源としての車両のエンジンと駆動連結され
る。従って、プーリ15を介してエンジンの駆動力によ
って駆動軸12が回転され、ロータ13が一体回転され
る。これに伴い、シリコーンオイルが発熱室内壁面とロ
ータ外面との間隙で剪断されて発熱する。この熱は、ウ
ォータジャケット8内の循環流体としての循環水に熱交
換され、加熱された循環水が暖房回路(図示略)を介し
て車室内の暖房に供される。
【0019】以下に、この実施形態の効果を列挙する。 (イ)発熱室7内の残存空気を窒素で置換することによ
り、粘性流体の収納領域から酸素が排除される。従っ
て、シリコーンオイルの酸化による劣化を防止してビス
カスヒータの発熱効率の低下を効果的に防止することが
できる。
【0020】(ロ)発熱室7内を窒素ガスで満たしほぼ
無酸素雰囲気としたため、駆動軸12及びロータ13の
酸化を危惧する必要がない。このため、駆動軸12やロ
ータ13の材料として、鉄や鋼等の硬くてじん性に富む
材料を使用でき、良好な耐久性を確保できる。ロータ1
3が酸化するとその表面の平滑性が低下し、発熱室内壁
面とのクリアランスを一定にできず、所要の発熱性能を
確保し得なかったり、接触損傷のおそれがあるため、ロ
ータ13の酸化は好ましくない。酸化防止の目的で部材
表面にクロムメッキを施したり、難酸化性の金属を用い
たりすることも考えられるが、かかる処置はコスト高や
耐久性の低下につながる。これに対し、本発明の酸化防
止対策は、これらの処置に比べてコスト面を含む種々の
点で極めて有利である。
【0021】(ハ)発熱室7の内圧を低気圧状態とした
場合、発熱室7内における粘性流体の移動、循環が容易
となり、粘性流体の移動に対する抵抗が低下し、停止状
態のロータ13を起動しやすくなる。
【0022】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、例えば次のような態様にて実施することも
可能である。 (a)前記実施形態では、発熱室7内の空気を真空ポン
プで排気した後、窒素ガスを充填しているが、窒素ガス
を充填することなく、発熱室7内を低気圧状態(例えば
0.1気圧以下)の空気雰囲気としてもよい。
【0023】(b)プーリ15と駆動軸12との間に電
磁クラッチを採用し、エンジンの駆動力をビスカスヒー
タの駆動軸12に断続的に伝達可能とすること。尚、本
明細書で言う「粘性流体」とは、ロータの剪断作用を受
けて流体摩擦に基づく熱を発生するあらゆる媒体を意味
するものであり、高粘度の液体や半流動体に限定され
ず、ましてやシリコーンオイルに限定されるものではな
い。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、各請求項に記載の
ビスカスヒータによれば、粘性流体の収納領域の内部雰
囲気から酸素が極力排除される。その結果、粘性流体の
酸化による劣化を未然に防止することができ、ビスカス
ヒータに所期の発熱性能を持続的に発揮させることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に従うビスカスヒータの縦断
面図。
【符号の説明】
1…前部ハウジング、6…後部ハウジング、7…発熱室
(ハウジング内において粘性流体の収納領域を区画す
る)、12…駆動軸、13…ロータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 達也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に粘性流体を収納し、ロー
    タの回動による当該粘性流体の剪断作用に基づいて発生
    した熱を放熱室の循環流体に熱交換するビスカスヒータ
    において、粘性流体の収納領域の内部雰囲気から酸素を
    排除したビスカスヒータ。
  2. 【請求項2】 前記粘性流体の収納領域とは、粘性流体
    と共にロータを収納する発熱室である請求項1に記載の
    ビスカスヒータ。
  3. 【請求項3】 前記粘性流体の収納領域に非酸化性ガス
    を封入してなる請求項1又は2に記載のビスカスヒー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記非酸化性ガスは、窒素、炭酸ガス又
    は希ガスである請求項3に記載のビスカスヒータ。
  5. 【請求項5】 前記希ガスは、ヘリウム、ネオン又はア
    ルゴンである請求項4に記載のビスカスヒータ。
  6. 【請求項6】 前記粘性流体の収納領域における内部雰
    囲気の圧力を0.1気圧以下とした請求項1〜5のいず
    れか一項に記載のビスカスヒータ。
  7. 【請求項7】 ハウジング内に粘性流体を収納し、ロー
    タの回動による当該粘性流体の剪断作用に基づいて発生
    した熱を放熱室の循環流体に熱交換するビスカスヒータ
    において、粘性流体の収納領域における内部雰囲気の圧
    力を0.1気圧以下としたことを特徴とするビスカスヒ
    ータ。
JP14693796A 1996-06-10 1996-06-10 ビスカスヒータ Pending JPH09323536A (ja)

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