JPH0932249A - 畳及び畳床 - Google Patents

畳及び畳床

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JPH0932249A
JPH0932249A JP18289195A JP18289195A JPH0932249A JP H0932249 A JPH0932249 A JP H0932249A JP 18289195 A JP18289195 A JP 18289195A JP 18289195 A JP18289195 A JP 18289195A JP H0932249 A JPH0932249 A JP H0932249A
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tatami
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tatami mat
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Tsuneji Tamiya
恒司 田宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 畳床内部が過湿状態になることを防止し、カ
ビやダニの発生及び繁殖を抑制する。 【解決手段】 畳表2と、炭素粉と強化用充填材とを主
材とする混合物をバインダで固めて形成した炭素粉ボー
ド15からなる配層を、少なくとも1層以上含む畳床1
とを具備する。強化用充填材としては、切り藁、木質繊
維、パルプ材等を使用することができる。また、畳床1
を形成するその他の配層は、稲藁、或いは、合成樹脂発
泡体ボードまたはインシュレーションボードから形成す
ることができる。畳床1に染込んだ水分は炭素粉ボード
15に含まれる炭素粉によって吸収されるため、畳床1
内部が過湿状態になることが防止され、カビやダニの発
生及び繁殖が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は畳及びその本体を形
成する畳床に関するものであり、特に、カビやダニの発
生及び繁殖を抑制した畳及び畳床に関するものである。
【0002】
【従来の技術】畳は、稲藁を主原料として形成され、適
度な硬さと共に柔らかさを兼ね備え、足触り等の感触が
よく、また保温性や吸音性に富む等の特色を有する我が
国独特の床仕上げ材である。
【0003】その歴史は古く平安時代にまで遡り、身分
の象徴としての座具に始まり、やがて茶室等が建造され
るようになると床面全体に敷き詰められるようになり、
そして生活の場で一般に使用されるようになったのは江
戸時代中期であると言われている。以来、畳は日本人の
住生活に密着し、洋風化が進んだ現代においても、住居
には欠くことのできない建築材料の一つとなっている。
【0004】このような畳は、畳表(たたみおもて)
と、畳床(たたみとこ)から基本的に構成されている。
畳表はイグサを緯糸にし、麻糸や綿糸を経糸にして織ら
れたものであり、そのイグサの種類により『備後表』と
『琉球表』とがある。また、畳床は畳の本体を形成する
ものであり、一般に稲藁を縦横に交互に重ねたものを圧
搾し、麻糸等で糸締めして形成される。そして、畳の製
造は、畳床をまず所定の幅と長さの寸法に切取り、次い
で、その畳床の上側表面を覆い包むように畳表を被せ
て、その端を畳糸(麻糸)で畳床側面に縫い付けること
によって行われる。なお、この場合、一般には、畳表の
両側縁に絹、麻、木綿、或いは化繊等の織物からなる畳
縁(たたみへり)が備えられる。しかし、この畳縁は、
外観が重要でない場所または用途等で使用される畳の場
合には、省略されることもある。
【0005】ここで、より具体的には、畳の本体を形成
する畳床は、藁を層状に積層する段数により五段配、三
段配等があり、その種類によって積層する稲藁の段数や
重ね方が若干異なるが、一般に次のような積層構造に形
成される。まず、最下層として、稲藁を畳の長さ方向に
配列した配層、即ち下配(したばい)が裏面材の上に備
えられる。なお、この裏面材としては、古くは稲藁で編
んだコモが用いられており、これを裏コモまたはコモ配
と呼ぶが、近年では、防水シート、即ち、織布等で補強
されたビニルシート等が一般に用いられている。また、
この下配の上には、切断藁又は藁屑からなる比較的厚い
配層、即ち胴配(どうばい)が備えられる。更にその上
に、稲藁を畳の横手方向に配列した横配(よこばい)
と、稲藁を畳の長さ方向に配列した最上層である上配
(うわばい)が備えられる。これらの横配と上配は、畳
床の表面層を形成するものであり、比較的小さな厚さで
形成される。
【0006】なお、上記のような稲藁の各種の配層のみ
から形成された畳床は、それの製造のために多量の稲藁
が必要である。しかし、近年では、稲の刈取がコンバイ
ンによってなされる場合が多くなり、多量の稲藁を確保
することが次第に困難になっている。そこで、上記のよ
うな全てを稲藁から形成した畳床とは別に、その畳床を
形成する稲藁の配層の一部、或いは全てを、薄いベニヤ
板からなる耐圧板と共に、植物繊維を押固めて成形した
比較的軟質な繊維板であるインシュレーションボード、
或いは、ポリスチレンフォームボード、ポリエチレンフ
ォームボード、ウレタンフォームボード等の各種合成樹
脂発泡体ボード等に置換えた畳床も、広く製造され、用
いられている。そして、これらの畳床を使用した畳は
『化学畳』または『合成畳』とも呼ばれている。ただ
し、全てが稲藁から形成された畳床を使用した畳の方
が、現今では高級品である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、畳の畳床
は一般に稲藁を主原料として形成され、断熱性及び保温
性、衝撃吸収性及び吸音性、柔らかさ、感触のよさ等の
点において、床材として優れた長所を有している。しか
しながら、その反面、埃が溜まり易い、重量が重い、可
燃性である、吸湿性が高い等の欠点がある。そして、特
に、その吸湿性が高いことによって畳の内部は過湿状態
になり易く、その過湿状態が長く続くと、有機物である
ことと相俟って、カビやダニが発生し、また繁殖し易い
という短所を有している。
【0008】即ち、畳床は稲藁を縦横交互に重ねて圧搾
して形成されるため、内部の通気性が悪く、そのため、
水分はその内部に容易に浸透する一方、一旦内部に浸透
した水分は容易には再度揮散し難い。また、これに加え
て、稲藁は多糖類であるセルロースからなっているの
で、それに水分が長い間接触すると、その水分は水和さ
れて稲藁の組織内に保持される。そのため、雨水、或い
は結露水等の水分が畳の表面に付着すると、その水分は
畳表を通って畳床に浸透し、その内部に保持され易い。
そして、例えば、梅雨時等、室内の湿度が高く維持され
るような時には、畳床内の水分は更に蒸発され難いた
め、畳床内部は長い間過湿の状態に維持される。
【0009】こうして、長期間過湿状態に持続され易い
ことに加え、温度変化も少ないため、有機材料である稲
藁からなる畳床内部には、カビやダニの生育にとって恰
好の環境が形成されることになる。そのため、特に、梅
雨時等には、畳床内部にカビやダニが発生し、また繁殖
することがある。
【0010】ところで、最近、このような過湿による弊
害を防止するものとして、稲藁から形成された畳床の内
部に、炭素粉を封入した畳が知られている。具体的に
は、この炭素粉は顆粒状の備長炭(木炭粉)からなり、
畳床のほぼ中間に層状に封入されている。そして、この
畳によれば、炭素粉は多孔質であり、水分等の吸収性が
高いため、畳床内部の過剰な水分を吸収し、その内部が
過湿状態になることを防止することができ、それによっ
て、カビやダニの発生及び繁殖を抑制することができ
る。また、この畳によれば、炭素粉の吸着性によって悪
臭を除去する効果があり、更に、炭素粉は断熱性が高い
ので、室温を適度に調節する効果もある。
【0011】しかしながら、この炭素粉を封入した畳床
は、顆粒状の木炭粉を使用しているため、これを多量に
封入すると、畳の表面側から荷重が局部的に繰り返して
かけられた場合に、内部で流動して偏りを生じ、畳の表
面に凹凸を生じる可能性がある。また、この木炭粉を畳
床の側縁近くまで封入すると、木炭粉がその側面からこ
ぼれ落ちる可能性がある。そのため、この畳において
は、実際に木炭粉を封入することができるのは、畳床の
中央部周辺の比較的狭い範囲に限られ、しかも、その量
(厚さ)についても比較的少ない量に限定されるもので
あった。したがって、この炭素粉を封入した畳床は、炭
素粉を使用することによる効果を十分に発揮することが
できない傾向があり、特に、畳床の周辺部における過湿
状態を十分に防止することができず、カビやダニの発生
及び繁殖を十分に抑制することができないものであっ
た。
【0012】そこで、本発明は、かかる不具合に鑑みて
なされたもので、炭素粉の効果を有効に発揮させ、カビ
やダニの発生及び繁殖を抑制することができる畳及び畳
床の提供を課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる畳は、
畳表と、炭素粉と強化用充填材とを主材とする混合物を
バインダで固めて形成した炭素粉ボードからなる配層
を、少なくとも1層以上含む畳床とを具備するものであ
る。
【0014】請求項2にかかる畳床は、炭素粉と強化用
充填材とを主材とする混合物をバインダで固めて形成し
た炭素粉ボードからなる配層を、少なくとも1層以上含
むものである。
【0015】請求項3にかかる畳床は、裏面材の上に積
層され、畳の長さ方向に配列した稲藁からなる下配と、
下配の上に積層され、切断藁または藁屑からなる胴配
と、胴配の上に積層され、炭素粉と強化用充填材とを主
材とする混合物をバインダで固めて形成した炭素粉ボー
ドと、炭素粉ボードの上に積層され、畳の横手方向に配
列した稲藁からなる横配と、横配の上に積層され、畳の
長さ方向に配列した稲藁からなる上配とを具備するもの
である。
【0016】請求項4にかかる畳床は、裏面材の上に積
層され、畳の長さ方向に配列した稲藁からなる下配と、
下配の上に積層された切断藁または藁屑からなる胴配
と、胴配の上に積層された合成樹脂発泡体ボードと、合
成樹脂発泡体ボードの上に積層され、炭素粉と強化用充
填材とを主材とする混合物をバインダで固めて形成した
炭素粉ボードと、炭素粉ボードの上に積層され、畳の横
手方向に配列した稲藁からなる横配と、横配の上に積層
され、畳の長さ方向に配列した稲藁からなる上配とを具
備するものである。
【0017】請求項5にかかる畳床は、裏面材の上に積
層されたインシュレーションボードと、インシュレーシ
ョンボードの上に積層された合成樹脂発泡体ボードと、
合成樹脂発泡体ボードの上に積層されたインシュレーシ
ョンボードと、そのインシュレーションボードの上に積
層され、炭素粉と強化用充填材とを主材とする混合物を
バインダで固めて形成した炭素粉ボードと、炭素粉ボー
ドの上に積層された表面材とを具備するものである。
【0018】
【作用】請求項1の畳においては、炭素粉と強化用充填
材とを主材とする混合物をバインダで固めて形成した炭
素粉ボードからなる配層を、少なくとも1層以上含む畳
床を具備している。そのため、畳床に染込んだ水分は、
多孔質であり、水分の吸収性が高い炭素粉ボードの炭素
粉によって吸収される。したがって、畳床内部が過湿状
態になることが防止され、また、水分を吸収した炭素粉
自体は無機物であるため腐敗しないので、カビやダニの
発生及び繁殖を抑制することができる。なお、炭素粉に
吸収された水分は、室内の湿度が低下すると容易に放散
される。
【0019】また、ここで、炭素粉は、強化用充填材と
共にバインダで固めて炭素粉ボードとして形成されてい
るので、これを粉状体のまま使用した場合に比較して、
畳床に十分な量で且つ全体的に配層することができる。
そのため、畳床内部の過湿状態を十分に且つ全体的に防
止することができ、カビやダニの発生及び繁殖を有効に
抑制することができる。
【0020】請求項2の畳床においては、炭素粉と強化
用充填材とを主材とする混合物をバインダで固めて形成
した炭素粉ボードからなる配層が、少なくとも1層以上
含まれているので、請求項1の場合と同じ作用を得るこ
とができる。即ち、畳床に染込んだ水分はその炭素粉ボ
ードの炭素粉によって吸収されるので、畳床内部が過湿
状態になることが防止される。そのため、カビやダニの
発生及び繁殖を抑制することができる。
【0021】請求項3の畳床においては、胴配と横配と
の間に、炭素粉と強化用充填材とを主材とする混合物を
バインダで固めて形成した炭素粉ボードが配層されてい
る。そのため、請求項1及び請求項2の場合と同様の作
用を得ることができる。即ち、畳床に染込み、上配及び
横配を透過した水分は、その炭素粉ボードの炭素粉によ
って吸収されるので、畳床内部、特に、その炭素粉ボー
ド以下の配層が過湿状態になることが防止される。な
お、上配及び横配に付着した水分は、これらの配層が畳
床の表面層を形成するものであって、厚さの薄いもので
あるため、容易に蒸発し、揮散する。したがって、カビ
やダニの発生及び繁殖を抑制することができる。なお、
この請求項3にかかる畳床は、構成材料が全て実質的に
天然材料であるため、廃棄の際には、田畑の土壌改良等
に利用することができる作用も有する。
【0022】請求項4の畳床においては、合成樹脂発泡
体ボードと横配との間に、炭素粉と強化用充填材とを主
材とする混合物をバインダで固めて形成した炭素粉ボー
ドが配層されている。そのため、請求項3の場合と同様
の作用を得ることができる。即ち、畳床に染込み、上配
及び横配を透過した水分は、その炭素粉ボードの炭素粉
によって吸収されるので、畳床内部、特に、その炭素粉
ボード以下の配層が過湿状態になることが防止される。
したがって、カビやダニの発生及び繁殖を抑制すること
ができる。なお、この請求項4にかかる畳床は、合成樹
脂発泡体ボードが使用されているので、これが稲藁から
なる配層として形成された場合よりも、軽量となる作用
がある。
【0023】請求項5の畳床においては、インシュレー
ションボードと表面材との間に、炭素粉と強化用充填材
とを主材とする混合物をバインダで固めて形成した炭素
粉ボードが配層されている。そのため、請求項1乃至請
求項4の場合と同様の作用を得ることができる。即ち、
畳床に染込み、表面材を透過した水分はその炭素粉ボー
ドの炭素粉によって吸収されるので、畳床全体が過湿状
態になることが防止される。したがって、カビやダニの
発生及び繁殖を抑制することができる。なお、この請求
項4にかかる畳床は、インシュレーションボードと合成
樹脂発泡体ボードが使用されているので、これらを稲藁
からなる配層として形成した場合よりも、より一層軽量
となり、また製造作業が容易となる作用がある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により
更に詳細に説明する。
【0025】〔第一の実施の形態〕図1は本発明の第一
の実施の形態の畳を、一部を切断して模式的に示す斜視
断面図である。また、図2はこの畳の畳床を示す断面図
である。なお、これらの図において、理解を容易にする
ために、各層の厚さは実際の厚さとは若干異なって描か
れている。
【0026】図1及び図2のように、本実施の形態の畳
は、従来と同様に、全体を1で示す畳床(たたみとこ)
と、その上側表面に敷かれてそれを覆う畳表(たたみお
もて)2とからなっている。畳床1は畳の本体を形成す
るもので、厚みを有し、また適度な剛性を有する縦長矩
形状のマット状に形成されている。また、畳表2は、イ
グサを主材として造られたものであり、具体的には、イ
グサを緯糸とし麻糸を経糸とする織物として形成されて
いる。そして、この畳表2の両側縁には絹、麻、木綿、
或いは化繊等の織物からなる畳縁(たたみへり)3が備
えられ、この畳縁3を畳床1の側面に縫付けることによ
って、畳表2は畳床1に取付けられている。ただし、こ
の畳縁3は「縁無し」、「坊主畳表」の場合のように省
略されることもあり、この場合には、畳表2は畳床1の
側面に直接縫付けることによって、畳床1の表面を覆い
包むように取付けられる。なお、より詳細には、完成さ
れた畳においては、その畳縁3にはそれと同色の「縁下
紙」が芯材として用いられ、また畳縁3が備えられない
畳木口部分等には、その角を正しく保つための補強材と
して「頭板」が畳表2と畳床1との間に挿入されてい
る。しかし、これらの点は本実施の形態の畳の技術的特
徴ではないので、その詳細な説明は省略する。
【0027】そして、本実施の形態の畳において、その
本体である畳床1は、稲藁を主材とする従来と同様の各
種の配層を備えて形成されている。即ち、裏面材10を
配し、その上に、稲藁を畳の長さ方向に配列した配層か
らなる下配(したばい)11が備えられ、またその下配
11の上には、切断した稲藁または藁屑のような安価な
藁材料の配層からなる胴配(どうばい)12が設けられ
ている。なお、この胴配12は、下配11と同様な長さ
の揃った良質の稲藁から形成することもでき、その場
合、その稲藁は主に畳の横手方向に配列される。また、
畳床1の上面側には、稲藁を畳の横手方向に配列した配
層からなる横配(よこばい)13と、稲藁を畳の長さ方
向に配列した配層からなる上配(うわばい)14とが設
けられ、これらは5mm程度の比較的薄い配層を形成し
ている。
【0028】なお、裏面材10としては、旧来から稲藁
で編んだコモ等が用いられてきたが、近年では、畳が置
かれる床面からの湿気を遮断するために、麻等の織布で
補強されたビニールシート等の防湿シートが一般に用い
られている。更に、この裏面材10としては、活性炭或
いは木炭等の微細な粉末を、抄紙時に内填し、または抄
紙後に含浸して内填したパルプ紙からなる炭素粉シート
を使用することもできる。また、必要に応じて、上配1
4の表面には更に肌ゴモ、或いは上記のような炭素粉シ
ートを表面材として備えることができ、更に、この炭素
粉シートを裏面材10と下配11との間に配設すること
もできる。
【0029】ここで、本実施の形態においては、胴配1
2と横配13との間には、炭素粉と補強用充填材とを主
材とする混合物をバインダで固めて形成した炭素粉ボー
ド15が配層されている。つまり、従来からの一般的な
畳床における胴配の一部がこの炭素粉ボード15によっ
て置換えられている。なお、この炭素粉ボード15の上
面には、畳の表面側から局部的に荷重がかかった場合の
畳または畳床の変形を防止するために、そのような局部
的な荷重を受け止めて分散する耐圧板16が備えられて
いる。この耐圧板16は、ある程度の強度は有するが十
分な撓み変形が可能なように、一般に0.5mm程度の
薄いベニヤ板から形成されている。
【0030】〈炭素粉ボード〉この炭素粉、補強用充填
材、及びバインダを主成分とする炭素粉ボードについ
て、以下詳細に説明する。
【0031】この炭素粉ボードにおいて、炭素粉として
は活性炭を使用することができるが、燃料として一般に
利用されている木炭の粉末を、コストの点からも有利に
使用することができる。この木炭は、丸材等の木材或い
は一次製材の廃材等を、酸素量を制限した状態で350
〜500℃程度に加熱することによって一般に製造さ
れ、多孔性が高いものほど好ましいが、通常の木炭でも
十分に使用することができる。また、この木炭は粉末と
して使用され、50μm程度またはそれ以下の微細な粒
子状のものから数mmの顆粒状のものまで、任意の粒子
径のものを使用することができる。しかし、炭素粉ボー
ドの製造時において補強用充填材との均一な混合状態を
得るために、その粒子径は小さいほど好ましい。
【0032】補強用充填材は、炭素粉ボードを増量する
と共に、炭素粉ボードを補強して、それに曲げ変形等が
繰返して加えられた場合にも、その塊状の結合状態が維
持され、細粒状に粉砕されることを防止するために配合
される。そして、このような補強用充填材としては、一
般に可撓性のある細長い形状の材料を使用することがで
き、具体的には、切断藁または刈り取った芝草の乾燥物
等の乾燥植物材料、しゅろ毛またはやし毛等の毛状材
料、麻、木綿、或いは合成繊維等の織物繊維またはその
屑或いは布片、ロックウール等の鉱物繊維、ガラス繊維
等の無機繊維、そして、インシュレーションボーに使用
されるような木質繊維やパルプ等の植物繊維等が挙げら
れる。しかしこれらの中でも、切断藁は、最も低コスト
であると共に、形成される炭素粉ボードの通気性または
気孔率を良好に高めることができるため、補強用充填材
として最も好ましい材料である。そして、この切断藁
は、一般に5mm〜5cm程度の長さに切断したものを
使用することができる。また、木質繊維または比較的長
い繊維長さのパルプも、微細な炭素粉粒子の相互の結合
性を保持する上で、特に好ましい材料である。したがっ
て、補強用充填材として最も好ましい一例は、切断藁と
木質繊維またはパルプ材との組合わせであり、形成され
る炭素粉ボードの塊状状態を良好に維持することができ
る。
【0033】また、上記のような補強用充填材と合わせ
て、炭素粉ボードには、主にその気孔率を高め、またそ
の圧縮弾力性を高めるために、その他の種々の材料を充
填材として配合することができる。そのような材料とし
ては、もみ殻、木材チップ、製材時に生じるおが屑等の
廃材、杉、檜、松等の針葉樹の葉の乾燥物等を使用する
ことができる。更に、炭素粉ボードを更に補強するため
に、例えば、長いままの稲藁、或いは麻等を網状に織っ
た織物等を使用し、これを炭素粉ボード中或いは表層部
に埋設することもできる。これによって、炭素粉ボード
はより増強され、それの取扱時の折れまたは割れ等をよ
り確実に防止することができる。
【0034】そして、以上のような天然材料から形成さ
れる炭素粉ボードは、廃棄の際に廃材処理問題を生じる
ことなく、これを田畑に施すことにより、肥料としてま
たは土壌改良のために利用することができる。
【0035】なお、炭素粉とこれらの補強用充填材及び
その他の充填材との配合比率は、容量比で、一般に1:
0.5〜3の範囲が好ましい。しかし、これは限定的な
ものではなく、形成する炭素粉ボードの厚さ等に応じ
て、これらの配合比率は適宜増減することができる。そ
して、例えば、補強用充填材として切断藁と木質繊維ま
たはパルプ材とが用いられる場合、炭素粉と切断藁と木
質繊維またはパルプ材とは、それぞれ等容量で配合する
ことができる。
【0036】更に、バインダは、炭素粉と補強用充填材
と必要に応じて配合されるその他の充填材とを相互に結
合し、塊状に固めるために使用される。そして、このバ
インダとしては、一般に、接着性を有し、また水溶性で
ある各種の天然または合成ポリマを使用することができ
る。具体的には、ふのり(アルギン酸系)、澱粉のり、
グアーガム等の天然バインダまたはその誘導体、メチル
セルロース(MC)、カルボキシメチルセルロースナト
リウム塩(CMC)等のセルロースエーテル誘導体、ポ
リエチレンオキシド、ポリアクリルアミド等の合成水溶
性バインダ等を使用することができる。また、必要に応
じて、酢酸ビニルエマルジョン、アスファルトエマルジ
ョン等の水性エマルジョン系のバインダを使用すること
ができ、更には、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリ
ア樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂バインダも使用
することができる。しかし、この炭素粉ボードに使用さ
れるバインダは、炭素粉を補強用充填材等と共に分散し
ない程度に結合できるものであればよく、特に高い接着
性を有する必要はない。そのため、これらのバインダの
中でも、常温での粘着性が高く、また取扱いが簡易であ
る点で、CMC、MC等の水溶性バインダを最も好適に
使用することができる。
【0037】そして、炭素粉ボードは、これらの材料か
ら、繊維板またはパーチクルボード等の場合と同様な方
法によって製造することができる。
【0038】即ち、炭素粉と補強用充填材、及び必要に
応じて配合されるその他の充填材とをブレンダで均一に
混合した後、この混合物にバインダ、例えば、CMCの
5%水溶液を加えて、更に均一に混合する。そして、こ
の結着性のある混合物を離型処理がなされた適当な型内
に入れ、適度な圧力で押圧してボード状に成形する。次
いで、得られた成形体を自然乾燥または加熱乾燥する。
なお、この乾燥は、熱金型を用いることによって、ボー
ドの成形時に合わせて行うこともできる。また、バイン
ダとして熱硬化性樹脂が用いられる場合には、その硬化
に必要な温度と時間だけ加熱処理が施される。
【0039】このようにして炭素粉ボードを製造するこ
とができるが、ここで、形成された炭素粉ボードは、ハ
ードボードのように硬質である必要はなく、むしろ、撓
み変形が可能であり、またある程度の圧縮弾性変形が可
能なように軟質であることが好ましい。そのため、ボー
ドの成形時の押圧力は、用いる充填材の種類や配合量に
もよるが、一般に10kg/cm2 以下の比較的少ない
圧力であることが好ましく、場合によれば、表面を均す
程度の圧力であることもできる。また、バインダの量
も、炭素粉を補強用充填材等と共に塊状に固めることが
できる最小限の量とすることが好ましい。そのような量
は、例えば、CMCの5%水溶液の場合、炭素粉と補強
用充填材等の混合物3容量に対して、1容量程度の割合
である。そして、こうして形成された炭素粉ボードは、
稲藁が圧縮されて形成された配層と同様に、適度な剛性
を有する一方、弾性的な圧縮変形が可能であり、適度な
柔らかさを有する。また、そのような圧縮変形が繰返さ
れても、バインダで補強用充填材と共に結合された炭素
粉は、粉末状となって流動するようなことはなく、塊状
の状態に良好に維持される。
【0040】また、炭素粉ボードの厚さについては、そ
の具体的組成にもよるが、適度な剛性とある程度の撓み
変形性とを保有できる範囲であればよく、一般に5〜3
0mm程度とすることができる。具体的には、本実施の
形態の畳床1において、炭素粉ボード15は、畳床全体
の厚さ55mmに対し、例えば、25mm程度の厚さに
形成されている。
【0041】更に、この炭素粉ボードは、畳床の広さに
従う大きさの1枚のボードとして形成することが好まし
い。しかし、簡易に成形し且つ取扱うことができる程度
の大きさに、分割して形成することもできる。ただし、
この場合、畳床を形成するに際しては、その分割して形
成された複数の炭素粉ボードを、その側面を互いに密着
させて配層することが必要である。また、この場合に
は、本実施の形態のように、配層した複数の炭素粉ボー
ドの上面にベニヤ板からなる耐圧板16を載せること等
によって、それらの境界の段差等を吸収することが好ま
しい。
【0042】なお、このように、炭素粉ボードは炭素粉
と補強用充填材、及びバインダを主材として形成される
が、この炭素粉ボードには、必要に応じて、ダニの忌避
剤等の種々の薬剤を更に添加することができる。ただ
し、抗菌剤或いは防腐剤の添加は、炭素粉が高い防腐作
用を有し、炭素粉ボード自体にカビが発生することは殆
どないため、余り効果的ではない。また、炭素粉はダニ
に対して忌避性を有するため、炭素粉ボード内でダニが
発生し、繁殖することはないが、畳床の他の配層でのダ
ニの発生と繁殖とをより抑制するために、殺ダニ性、或
いはダニに対して繁殖抑制性または忌避性を有する物質
を添加することは有効なことである。そのような物質と
しては、アリルイソチオシアネート、ベンジルイソチオ
シアネート、シトラール、シトロネロール、ヒノキチオ
ール、ペリラアルデヒド、α−リモネン等が挙げられ
る。そして、これらの液状物質を炭素粉ボード15の成
形前または成形後に炭素粉に含浸し、吸収させておくこ
とにより、これらが炭素粉から少しずつ滲出し、長期に
亘ってその効能を発揮する。
【0043】〈畳の製造〉本実施の形態において、この
ような炭素粉ボード15の配層を含む畳床1は、従来と
同様に、一般に畳連続製造機械等を用いて機械的に製造
することができる。具体的には、畳床製造機の可動台上
等に裏面材10として防水シート等を敷き、この裏面材
10の上に、下配11を形成する稲藁を並べ、次いでそ
の上に胴配12を形成するための切断藁または屑藁を載
せ、更に、炭素粉ボード15と薄いベニヤ板からなる耐
圧板16とを載せた後、横配13及び上配14を形成す
るための稲藁を畳の横手方向及び長さ方向に順次配列す
る。そして、このように重ね合せた畳床材料をロールで
圧縮し、麻糸等の畳糸でミシン縫して糸締めする。こう
して、適度な硬さと柔かさとを有し、また炭素粉ボード
15の配層を備える畳床1が形成される。
【0044】また、完成品としての畳は、この形成され
た畳床1の縁を、畳が用いられる部屋の大きさ等に合わ
せて所定の寸法に截断し、次いで、これの表面に畳縁3
と共に(または畳縁3無しで)畳表2を取付けることに
よって、製造される。なお、この畳床1の截断の際、炭
素粉ボード15における炭素粉は、バインダによって補
強用充填材等と共に塊状に結合されているので、切断面
からこぼれ落ちるようなことはない。
【0045】〈効果〉このように、本実施の形態の畳は
畳表2と畳床1とを備え、そして、この畳の本体を形成
する畳床1は、裏面材10の上に積層され、畳の長さ方
向に配列した稲藁からなる下配11と、下配11の上に
積層され、切断藁または藁屑からなる胴配12と、胴配
12の上に積層され、炭素粉と強化用充填材とを主材と
する混合物をバインダで固めて形成した炭素粉ボード1
5と、炭素粉ボード15の上に積層され、畳の横手方向
に配列した稲藁からなる横配13と、横配13の上に積
層され、畳の長さ方向に配列した稲藁からなる上配14
とを備えるものである。
【0046】したがって、本実施の形態の畳は、その畳
床1が炭素粉ボード15からなる配層を含むため、次の
ような効果を有する。
【0047】(a)炭素粉ボード15に含まれる炭素粉
が多孔質で水分等の吸収性が高いことから、畳床1に雨
水等の水分が染込んだ場合、その水分は炭素粉に吸収さ
れるため、通気性の悪い畳床1の内部が過湿状態になる
ことを防止することができる。即ち、畳床1に染込んだ
水分は炭素粉ボード15に吸収されるため、これより下
層の胴配12と下配11は、その水分により過湿状態に
なることが防止される。なお、上配14及び横配13に
付着した水分は、これらの配層が畳床1の表面層を形成
するものであって、厚さの薄いものであるため、容易に
揮散する。また、炭素粉ボード15に強化用充填材とし
て含まれる稲藁についても、水分はより早く炭素粉に吸
収されるので、水分がその組織内に浸透し、またセルロ
ースと水和してそれに保持されることが防止される。
【0048】こうして、畳床1内部が過湿状態になるこ
とが防止され、また、炭素粉に吸収された水分は、室内
の湿度が低い場合には、再度容易に揮散する。なお、炭
素粉は腐敗を防止する作用があるため、室内の湿度が高
く維持され、炭素粉に水分が保持された状態が長く続い
ても、カビが発生したり、繁殖することはない。したが
って、カビやダニの発生及び繁殖を抑制することができ
る。
【0049】(b)炭素粉ボード15に含まれる炭素粉
は、多孔質であるため吸水性が高く、吸湿性にも優れて
いる。そのため、炭素粉ボード15は、室内の湿度が高
い場合にはその湿気を吸収し、また、室内の湿度が低く
なるとその吸収した湿気を放散する。したがって、室内
の湿度が適度に調整されるため、快適な住環境を形成す
ることができる。
【0050】(c)炭素粉ボード15に含まれる炭素粉
は、吸着性を有し、空気中の臭い成分を吸収する。した
がって、新築の際の家屋の臭いや、室内に染み付きがち
なペットの臭い等を除くことができる。
【0051】(d)炭素粉ボード15は、これに含まれ
る炭素の熱伝導率が低く、また炭素粉が多孔性であり、
更に充填材を混合して全体の気孔率を高めて形成されて
いることから、断熱性に優れ、また保温性が良い。その
ため、室内の温度を安定に保つことができる。したがっ
てまた、室内の温度制御に用いられる冷暖房機の運転エ
ネルギを節減することができる。
【0052】(e)炭素粉ボード15に含まれる炭素粉
は、バインダによって補強用充填材と共に塊状に結合さ
れているため、流動することがなく、また畳床1の端縁
からこぼれ落ちることがない。そのため、炭素粉をその
まま粉末状で使用する場合に比べて、畳床1の表面に凹
凸が生じることがなく、また、炭素粉ボード15を畳床
1の全体に配層することができるので、炭素粉の使用の
効果を十分に発現させることができる。更に、畳床1の
製造に際しては、予め形成した炭素粉ボード15を単に
積層すればよいので、作業性がよく、製造作業が容易で
ある。
【0053】また、炭素粉ボード15からなる配層を含
むことによって得られる上記の効果(a)〜(e)に加
え、本実施の形態の畳床1はその他の配層が稲藁から形
成されているので、伝統的な畳の感触と風合とをそのま
ま備えると共に、次の効果を有する。
【0054】(f)畳及び畳床1の構成材料が実質的に
全て天然材料であるため、廃棄の際には、自然環境を保
護できるだけでなく、これを田畑に施して肥料として利
用し、または土壌改良のために利用することができる。
【0055】ところで、本実施の形態では、炭素粉ボー
ド15を胴配12の一部と置換えて、胴配12と横配1
3との間に配層したが、この炭素粉ボード15を配層す
る位置はこれに特に限定されるものではなく、畳の具体
的用途等にも応じて、その他の任意の位置とすることが
できる。ただし、炭素粉ボード15の効果を十分に発揮
させるためには、その配層位置は、本実施の形態のよう
に畳床1の表面側に近い方が好ましい。
【0056】また、畳床1における炭素粉ボード15か
らなる配層は、本実施の形態のような1層のみに限定さ
れるものではなく、2層、或いはそれ以上とすることも
できる。例えば、本実施の形態の畳床1において、若干
厚さを少なくした炭素粉ボード15を、胴配12と横配
13との間だけでなく、胴配12と下配11との間にも
配層することができる。そして、このように炭素粉ボー
ド15を畳床1の上下にそれぞれ配層することによっ
て、床裏からの湿気によって胴配12内部が加湿状態に
なることを防止できると共に、床裏からの虫の侵入も防
止することができる。
【0057】なお、本実施の形態の畳及び畳床は、請求
項1、請求項2、請求項3の態様に相当する。
【0058】〔第二の実施の形態〕図3は本発明の第二
の実施の形態の畳に使用する畳床を示す断面図である。
【0059】なお、図3において、図1及び図2の第一
の実施の形態と同一または相当する部分には、同一の符
号を使用する。
【0060】図3のように、全体を1aで示す本実施の
形態の畳の畳床は、第一の実施の形態の畳床1における
胴配12の一部を軽量な合成樹脂発泡体ボードに置換え
て、畳床または畳全体の軽量化を図ったものである。
【0061】即ち、本実施の形態の畳床1aは、第一の
実施の形態と同様に、畳糸によって糸締めされた積層構
造体として形成され、裏面材10の上に下配11及び比
較的少ない厚さの胴配12が積層され、また、その上に
ポリスチレンフォームボードからなるその合成樹脂発泡
体ボード17が積層されると共に、薄いベニヤ板からな
る耐圧板16を介して炭素粉ボード15が備えられ、更
に、その上に横配13と上配14とが順次積層されてい
る。なお、完成品としての本実施の形態の畳は、第一の
実施の形態と同様に、この畳床1aに畳表2を、畳縁3
と共に(または畳縁3を省いて)、取付けることによっ
て形成される。
【0062】ここで、炭素粉ボード15を含めてこれら
の配層に関する技術的詳細は、第一の実施の形態の場合
と同じである。即ち、下配11は稲藁を畳の長さ方向に
配列した配層からなり、胴配12は切り藁または屑藁を
主に畳の横手方向に配列した配層からなり、また、横配
13及び上配14は稲藁をそれぞれ畳の長さ方向及び畳
の横手方向に配列した配層からなっている。薄いベニヤ
板からなる耐圧板16は、比較的強度の弱いポリスチレ
ンフォームボードからなる合成樹脂発泡体ボード17を
補強するために用いられ、その上面に敷かれているが、
その下面にも同様に配設することができる。また、この
耐圧板16は、第一の実施の形態のように、炭素粉ボー
ド15にかかる荷重を分散させるために、その上面に更
に配設することもできる。ただし、このように使用する
耐圧板16は、必ずしも必要なものではない。なお、裏
面材10としては、裏コモ或いは防水シートを使用する
ことができるが、空気や水に対して不透過性である合成
樹脂発泡体ボード17を配層した本実施の形態の畳床1
aにおいては、活性炭等の炭素粉を内填したパルプ紙か
らなる炭素粉シートが特に好ましい。これによって、下
配11及び胴配12の通気性を確保し、また、これらの
配層に湿気や虫が床下から侵入することを防止すること
ができる。
【0063】また、ポリスチレンフォームボードは、一
般に、ポリスチレン樹脂に発泡剤(溶剤)及び難燃化剤
を添加して製造した粒状原材料を、ボード状に融着発泡
成形して形成される。このようなポリスチレンフォーム
は、独立気泡形の発泡体であり、軽量であるだけでな
く、緩衝性と共に優れた断熱性等を有している。そし
て、このポリスチレンフォームボードからなる合成樹脂
発泡体ボード17の配層の厚さは、所望の軽量化の度合
等に応じて任意に定めることができるが、一般には10
〜30mm程度が好ましい。なお、この合成樹脂発泡体
ボード17は、他のポリオレフィン発泡体ボード、例え
ば、ポリエチレンフォームボード、ポリプロピレンフォ
ームボード等であることができ、更には、ポリウレタン
フォームボード等の他の任意の合成樹脂発泡体ボードで
あることができる。しかし、適度な剛性と共にある程度
の弾力性を有する点で、ポリスチレンフォームボードま
たはポリウレタンフォームボード(硬質)が特に好まし
い。
【0064】このように、本実施の形態の畳は畳表2と
畳床1aとを備え、そして、この畳の本体を形成する畳
床1aは、裏面材10の上に積層され、畳の長さ方向に
配列した稲藁からなる下配11と、下配11の上に積層
され、切断藁または藁屑からなる胴配12と、胴配12
の上に積層された合成樹脂発泡体ボード17と、合成樹
脂発泡体ボード17の上に積層され、炭素粉と強化用充
填材とを主材とする混合物をバインダで固めて形成した
炭素粉ボード15と、炭素粉ボード15の上に積層さ
れ、畳の横手方向に配列した稲藁からなる横配13と、
横配13の上に積層され、畳の長さ方向に配列した稲藁
からなる上配14とを備えるものである。
【0065】したがって、本実施の形態の畳は、その畳
床1aに炭素粉ボード15が配層されているため、第一
の実施の形態の場合と同じ効果(a)〜(e)が得られ
る。ただし、効果(a)に関して、ポリスチレンフォー
ムボードからなる合成樹脂発泡体ボード17は水分を透
過しないため、その内部でカビが発生することはない。
しかし、その表面が長期間湿った状態に置かれると、カ
ビが発生することがある。そのため、そのようなカビの
発生を炭素粉ボード15の配層によって防止できる点に
おいて、効果(a)には差異がない。また、ポリスチレ
ンフォームボードは吸湿性を有しないため、炭素粉ボー
ド15を配層した点は、特に、効果(b)を得るために
重要である。
【0066】また、本実施の形態の畳の畳床1aは、合
成樹脂発泡体ボード17の配層を含むものであるため、
更に次の効果を有する。
【0067】(g)稲藁からなる胴配12の一部が、密
度が小さく軽量な合成樹脂発泡体ボード17に置換えら
れているので、畳床1aまたは畳全体を軽量化すること
ができる。したがって、その取扱が容易になると共に、
建物の床上支持構造にかかる荷重を軽減することがで
き、建物の耐久性を向上することができる。
【0068】(h)合成樹脂発泡体ボード17は断熱性
が高いため、同様に断熱効果のある炭素粉ボード15と
相俟って、優れた断熱性を有する畳床1aが形成され
る。そのため、室内の温度をより安定に保つことがで
き、また、室内の温度制御に用いられる冷暖房機の運転
エネルギをより節減することができる。
【0069】ところで、本実施の形態では、炭素粉ボー
ド15を合成樹脂発泡体ボード17と横配13との間に
配層したが、必要に応じて、炭素粉ボード15を更に他
の位置に配層することもできる。例えば、胴配12と合
成樹脂発泡体ボード17との間、または下配11と胴配
12との間、或いは、胴配12に代えて、下配11と合
成樹脂発泡体ボード17との間等に、炭素粉ボード15
を更に配層することができる。そして、これによって、
畳床1aの下方部分でのカビやダニの発生及び繁殖をよ
り確実に抑制することができる。
【0070】なお、本実施の形態の畳及び畳床は、請求
項1、請求項2、及び請求項4の態様に相当する。
【0071】〔第三の実施の形態〕図4は本発明の第三
の実施の形態の畳に使用する畳床を示す断面図である。
【0072】なお、同図において、図1乃至図3の第一
の実施の形態及び第二の実施の形態と同一または相当す
る部分には同一の符号を使用する。
【0073】図4のように、全体を1bで示す本実施の
形態の畳の畳床は、第一の実施の形態及び第二の実施の
形態と同じく、炭素粉と強化用充填材とを主材とする混
合物をバインダで固めて形成した炭素粉ボード15から
なる配層を含むものであるが、特に、稲藁からなる各種
配層を含まないものとして形成し、軽量化と製造作業の
簡易化とを図ったものである。
【0074】即ち、本実施の形態の畳床1bは、第一の
実施の形態及び第二の実施の形態と同様に、畳糸によっ
て糸締めされた積層構造体として形成され、裏面材10
の上にインシュレーションボード18、ポリスチレンフ
ォームボードからなる合成樹脂発泡体ボード17、及び
インシュレーションボード18が順次積層され、次いで
この上に炭素粉ボード15が積層され、更に表面材19
として、例えば、活性炭等の炭素粉を内填したパルプ紙
からなる炭素粉シートが積層されている。そして、完成
品としての本実施の形態の畳は、この畳床1bに畳表2
を、畳縁3と共に(または畳縁3を省いて)、取付ける
ことによって形成される。なお、この畳表2としては、
イグサの織物である通常の畳表を使用することができる
が、畳床1bが成形ボード等から形成された本実施の形
態の畳においては、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂から形
成された畳表も適宜用いることができる。
【0075】ここで、インシュレーションボード18
は、一般に、木材チップから得られた植物繊維を押固め
てボード状に成形した比較的軟質の繊維板からなってい
る。そのため、インシュレーションボード18は、断熱
性と共に弾力性及び吸湿性等も有し、稲藁の代替材料と
して良好な特性を備えている。そして、その厚さは、使
用の具体的態様等に応じて任意に定めることができ、一
般に5〜20mm程度、好ましくは10〜15mm程度
とすることができる。また、合成樹脂発泡体ボード17
は主に軽量化のために使用されるが、第二の実施の形態
の場合と同様に、ポリスチレンフォームボードだけでな
く、ポリウレタンフォームボード等の他の合成樹脂発泡
体ボードを使用することもできる。
【0076】また、裏面材10としては、織布で補強さ
れたビニールシート等の耐水シートも用いることができ
るが、第二の実施の形態の場合と同様に、活性炭等の炭
素粉を内填したパルプ紙からなる炭素粉シートが好まし
い。また、炭素粉ボード15の上に横配及び上配が配層
されない本実施の形態の畳床1bにおいては、その炭素
粉ボード15に含まれる炭素粉が畳の表面に浮き出ない
ように表面材19が備えられ、その表面材19として
は、例えば、裏面材10としても使用される上記の炭素
粉シートが用いられる。そして、この炭素粉シートによ
れば、畳床1bの表面を平滑に仕上げることができるだ
けでなく、通気性を確保することができ、また、内填さ
れた炭素粉によりカビやダニの発生を防止することがで
きる。ただし、この表面材19としては、不織布シー
ト、或いは古紙から製造された厚紙シート(MMシー
ト)等の他の通気性のあるシート状物も使用することが
できる。なお、第一の実施の形態及び第二の実施の形態
の畳床1、1aで適宜使用されている耐圧板16は、本
実施の形態の場合においても必要に応じて使用すること
ができる。そして、例えば、炭素粉ボード15とインシ
ュレーションボード18との間、インシュレーションボ
ード18と合成樹脂発泡体ボード17との間等に、この
薄いベニア板からなる耐圧板16を補強のために配設す
ることができる。
【0077】このように、本実施の形態の畳は畳表2と
畳床1bとを備え、そして、この畳床1bは、裏面材1
0の上に積層されたインシュレーションボード18と、
このインシュレーションボード18の上に積層された合
成樹脂発泡体ボード17と、合成樹脂発泡体ボード17
の上に積層されたインシュレーションボード18と、こ
のインシュレーションボード18の上に積層され、炭素
粉と強化用充填材とを主材とする混合物をバインダで固
めて形成した炭素粉ボード15と、炭素粉ボード15の
上に積層された表面材19とを備えるものである。
【0078】したがって、本実施の形態の畳は、その畳
床1bに炭素粉ボード15が配層されているため、第一
の実施の形態及び第二の実施の形態の場合と同じ効果
(a)〜(e)が得られる。特に、効果(a)におい
て、インシュレーションボード18は植物繊維が緻密に
凝集されて形成されているため、その内部に一旦水分が
染込むと、その水分が再び揮散することは、稲藁の配層
の場合よりも更に容易ではない。炭素粉ボード15は、
特に、インシュレーションボード18の配層の内部がこ
のように過湿状態になることを防止し、カビやダニの発
生及び繁殖を有効に抑制する。
【0079】また、本実施の形態の畳の畳床1aは、合
成樹脂発泡体ボード17の配層を含み、また、稲藁の配
層に代わるインシュレーションボード18の配層を備え
るため、稲藁を使用した畳と同様の感触を維持すること
ができる一方、上記の効果(a)〜(e)に加えて、更
に次の効果を有する。
【0080】(i)合成樹脂発泡体ボード17は非常に
軽量であり、また、インシュレーションボード18も比
較的密度が小さく軽量であるため、畳床1bまたは畳全
体を非常に軽量化することができる。したがって、その
取扱が容易になると共に、建物の床上支持構造にかかる
荷重を軽減することができ、建物の耐久性を向上するこ
とができる。
【0081】(j)合成樹脂発泡体ボード17は断熱性
が高く、またインシュレーションボード18も優れた断
熱性を有するので、同様に断熱効果のある炭素粉ボード
15と相俟って、非常に優れた断熱性を有する畳床1b
が形成される。そのため、室内の温度をより安定に保つ
ことができ、また、室内の温度制御に必要とする冷暖房
機の運転エネルギをより一層節減することができる。
【0082】(k)畳床1bの製造に際しては、稲藁を
配列する必要がなく、予め成形されたボードを順次積重
ねるだけでよいので、製造作業が簡易となり、非常に容
易となる。
【0083】ところで、本実施の形態では、炭素粉ボー
ド15を、畳床1bの実質的に最上層として、表面材1
9とインシュレーションボード18との間に配層した
が、この炭素粉ボード15は、更に裏面材10とインシ
ュレーションボード18との間にも配層することができ
る。これによって、床裏からの湿気を吸収し、床裏側の
インシュレーションボード18が過湿状態となることを
防止することができる。なお、この場合、その畳床1b
は実質的に表側と裏側との差異がないものとなるため、
畳表2をその畳床1bの両面に備えて、いずれの側も使
用可能な両面形の畳を形成することができる。
【0084】また、本実施の形態では、合成樹脂発泡体
ボード17の上下の両側にインシュレーションボード1
8を配層したが、これらのインシュレーションボード1
8のうちのいずれか一方、例えば、上層側のインシュレ
ーションボード18は、適宜省略することもできる。そ
れによって、畳床の構造がより簡易となり、製造作業も
より容易となる。なお更に、場合によっては、合成樹脂
発泡体ボード17とインシュレーションボード18のい
ずれか一方のみと炭素粉ボード15とから、畳床を形成
することもできる。
【0085】なお、本実施の形態の畳及び畳床は、請求
項1、請求項2、及び請求項5の態様に相当する。
【0086】このように、本発明の畳とその本体を形成
する畳床について3つの実施の形態を挙げて説明した
が、本発明を実施する場合には、これらの例に限定され
るものではなく、種々の変形と変更が可能である。特
に、稲藁からなる配層について、その層数と各配層にお
ける稲藁の配列は適宜に変更することができる。例え
ば、稲藁を畳の長さ方向に配列した縦配(たてばい)
を、横配の下層側に更に配層することができ、また、上
配の稲藁の配列を畳の横手方向とし、その下層側の配層
を縦配とすること等も適宜に可能である。
【0087】
【発明の効果】以上のように、請求項1にかかる畳は、
畳表と、炭素粉と強化用充填材とを主材とする混合物を
バインダで固めて形成した炭素粉ボードからなる配層
を、少なくとも1層以上含む畳床とを具備するものであ
る。
【0088】したがって、この畳によれば、畳床に炭素
粉ボードが配層され、そして炭素粉ボードに含まれる炭
素粉は多孔質で、高い水分の吸収性を有するため、畳床
に染込んだ水分をこの炭素粉ボードによって吸収するこ
とができる。そのため、畳床内部が過湿状態になること
を防止でき、カビやダニの発生及び繁殖を抑制すること
ができる効果がある。また、炭素粉は優れた吸湿性、臭
成分の吸着性、及び断熱性等を有するので、室内の湿度
を適度に調整し、室内の空気を脱臭し、また室内の温度
を安定に保持する等の効果も有する。更に、炭素粉は強
化用充填材と共にバインダでボード状に固められて配層
されているので、炭素粉をそのまま粉体の状態で配層す
る場合に比べて、畳床の全体に十分な量で配層でき、ま
た作業性よく、容易に配層できる効果がある。
【0089】また、請求項2にかかる畳床は、炭素粉と
強化用充填材とを主材とする混合物をバインダで固めて
形成した炭素粉ボードからなる配層を、少なくとも1層
以上含むものである。
【0090】したがって、この畳床によれば、炭素粉ボ
ードの配層を含むので、この畳床に畳表を取付けて畳を
形成することにより、請求項1と同じ効果を得ることが
できる。即ち、畳床内部が過湿状態になることを防止で
き、カビやダニの発生及び繁殖を抑制することができる
等の効果がある。
【0091】更に、請求項3にかかる畳床は、裏面材の
上に積層され、畳の長さ方向に配列した稲藁からなる下
配と、下配の上に積層され、切断藁または藁屑からなる
胴配と、胴配の上に積層され、炭素粉と強化用充填材と
を主材とする混合物をバインダで固めて形成した炭素粉
ボードと、炭素粉ボードの上に積層され、畳の横手方向
に配列した稲藁からなる横配と、横配の上に積層され、
畳の長さ方向に配列した稲藁からなる上配とを具備する
ものである。
【0092】したがって、この畳床によれば、胴配と横
配との間に炭素粉ボードが配層されているので、請求項
1または請求項2と同じ効果を得ることができる。即
ち、畳床内部が過湿状態になることを防止でき、カビや
ダニの発生及び繁殖を抑制することができる等の効果が
ある。また、これに加えて、この畳床は全て実質的に天
然材料から形成されているので、廃棄の際には、田畑の
土壌改良等のために利用することができる効果がある。
【0093】請求項4にかかる畳床は、裏面材の上に積
層され、畳の長さ方向に配列した稲藁からなる下配と、
下配の上に積層された切断藁または藁屑からなる胴配
と、胴配の上に積層された合成樹脂発泡体ボードと、合
成樹脂発泡体ボードの上に積層され、炭素粉と強化用充
填材とを主材とする混合物をバインダで固めて形成した
炭素粉ボードと、炭素粉ボードの上に積層され、畳の横
手方向に配列した稲藁からなる横配と、横配の上に積層
され、畳の長さ方向に配列した稲藁からなる上配とを具
備するものである。
【0094】したがって、この畳床によれば、合成樹脂
発泡体ボードと横配との間に炭素粉ボードが配層されて
いるので、請求項1または請求項2と同じ効果を得るこ
とができる。即ち、畳床内部が過湿状態になることを防
止でき、カビやダニの発生及び繁殖を抑制することがで
きる等の効果がある。また、これに加えて、密度が小さ
く軽量な合成樹脂発泡体ボードが使用されているので、
畳床または畳全体を軽量化することができる効果があ
る。
【0095】請求項5にかかる畳床は、裏面材の上に積
層されたインシュレーションボードと、インシュレーシ
ョンボードの上に積層された合成樹脂発泡体ボードと、
合成樹脂発泡体ボードの上に積層されたインシュレーシ
ョンボードと、そのインシュレーションボードの上に積
層され、炭素粉と強化用充填材とを主材とする混合物を
バインダで固めて形成した炭素粉ボードと、炭素粉ボー
ドの上に積層された表面材とを具備するものである。
【0096】したがって、この畳床によれば、インシュ
レーションボードと表面材との間に炭素粉ボードが配層
されているので、請求項1または請求項2と同じ効果を
得ることができる。即ち、畳床内部が過湿状態になるこ
とを防止でき、カビやダニの発生及び繁殖を抑制するこ
とができる等の効果がある。また、これに加えて、密度
が小さく軽量な合成樹脂発泡体ボードと、同様に比較的
軽量なインシュレーションボードとが稲藁の配層に代え
て使用されているので、畳床または畳全体を軽量化する
ことができると共に、製造作業が容易となる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第一の実施の形態の畳を、一
部を切断して模式的に示す斜視断面図である。
【図2】 図2は図1の畳の畳床を示す断面図である。
【図3】 図3は本発明の第二の実施の形態の畳に使用
する畳床を示す断面図である。
【図4】 図4は本発明の第三の実施の形態の畳に使用
する畳床を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 畳床 2 畳表 3 畳縁 10 裏面材 11 下配 12 胴配 13 横配 14 上配 15 炭素粉ボード 16 耐圧板 17 合成樹脂発泡体ボード 18 インシュレーションボード 19 表面材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 畳表と、 炭素粉と強化用充填材とを主材とする混合物をバインダ
    で固めて形成した炭素粉ボードからなる配層を、少なく
    とも1層以上含む畳床とを具備することを特徴とする
    畳。
  2. 【請求項2】 炭素粉と強化用充填材とを主材とする混
    合物をバインダで固めて形成した炭素粉ボードからなる
    配層を、少なくとも1層以上含むことを特徴とする畳
    床。
  3. 【請求項3】 裏面材の上に積層され、畳の長さ方向に
    配列された稲藁からなる下配と、 前記下配の上に積層され、切断藁または藁屑からなる胴
    配と、 前記胴配の上に積層され、炭素粉と強化用充填材とを主
    材とする混合物をバインダで固めて形成した炭素粉ボー
    ドと、 前記炭素粉ボードの上に積層され、畳の横手方向に配列
    した稲藁からなる横配と、 前記横配の上に積層され、畳の長さ方向に配列した稲藁
    からなる上配とを具備することを特徴とする畳床。
  4. 【請求項4】 裏面材の上に積層され、畳の長さ方向に
    配列した稲藁からなる下配と、 前記下配の上に積層され、切断藁または藁屑からなる胴
    配と、 前記胴配の上に積層された合成樹脂発泡体ボードと、 前記合成樹脂発泡体ボードの上に積層され、炭素粉と強
    化用充填材とを主材とする混合物をバインダで固めて形
    成した炭素粉ボードと、 前記炭素粉ボードの上に積層され、畳の横手方向に配列
    した稲藁からなる横配と、 前記横配の上に積層され、畳の長さ方向に配列した稲藁
    からなる上配とを具備することを特徴とする畳床。
  5. 【請求項5】 裏面材の上に積層されたインシュレーシ
    ョンボードと、 前記インシュレーションボードの上に積層された合成樹
    脂発泡体ボードと、 前記合成樹脂発泡体ボードの上に積層されたインシュレ
    ーションボードと、 前記インシュレーションボードの上に積層され、炭素粉
    と強化用充填材とを主材とする混合物をバインダで固め
    て形成した炭素粉ボードと、 前記炭素粉ボードの上に積層された表面材とを具備する
    ことを特徴とする畳床。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112324086A (zh) * 2020-11-02 2021-02-05 同济大学 利用建筑废弃物制备的纳米碳纤维自发热木塑地板薄膜及方法
CN113510820A (zh) * 2021-05-07 2021-10-19 东北林业大学 一种轻质保温秸秆复合材料的制备方法

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