JPH0932239A - 外壁材のタイル貼り化粧方法 - Google Patents

外壁材のタイル貼り化粧方法

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JPH0932239A
JPH0932239A JP18401595A JP18401595A JPH0932239A JP H0932239 A JPH0932239 A JP H0932239A JP 18401595 A JP18401595 A JP 18401595A JP 18401595 A JP18401595 A JP 18401595A JP H0932239 A JPH0932239 A JP H0932239A
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JP
Japan
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adhesive
wall material
tile
silane coupling
tiles
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JP18401595A
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English (en)
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Masao Kishi
岸  正夫
Yoshiro Fuseya
善郎 布施谷
Takeshi Iwaki
武 岩城
Tomio Tsuchida
富雄 土田
Katsura Nagata
桂 永田
Kousuke Suewaka
耕介 末若
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】3官能ポリオール又は2官能と3官能のポ
リオールの混合物と高級脂肪酸とを過剰のポリイソシア
ネート化合物と反応させて得られる、活性イソシアネー
ト基を有するウレタンプレポリマーに、含水率0.1重
量%未満の充填剤、含水率0.1重量%未満の揺変剤、
可塑剤、硬化促進剤、アミノ系シランカップリング剤及
びグリシジル系シランカップリング剤を配合して成る、
揺変性を有する一液湿気硬化型ウレタン系接着剤を、外
壁材の表面に塗布し、タイルを接着することを特徴とす
る外壁材のタイル貼り化粧方法。 【効果】従来の2液型エポキシ系接着剤の問題点が解消
され、またエポキシ樹脂配合の変性シリコン系接着剤の
問題であった、湿潤した外壁材への接着剤の付着性及び
タイルとの密着性、低温硬化性を始め、温水浸漬劣化、
熱劣化等が著しく改善された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物外壁材のタイ
ル貼り化粧方法に関する。更に詳しくは戸建住宅、集合
住宅、オフィスビル等の外壁材を施工現場にて、一液湿
気硬化型ウレタン系接着剤を用いてタイル貼り化粧をす
る接着工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外壁材にタイルを貼る場合、もっ
ぱら無機系のセメントモルタルのいわゆる団子貼り工法
が主流であったが、近時タイル職人の減少、工期の短縮
化、タイルの脱落事故等の問題より、内装タイル用接着
剤として実績のある2液型エポキシ系接着剤や変性シリ
コーン系接着剤等の柔軟性(以下弾性という)を有した
有機系接着剤使用の方向にある。しかしながら、内装タ
イル用接着剤としてはJIS A−5548で接着剤の
物性値等は規格されているものの、外壁材用途に関して
は規格化されていない。そこで必須条件として前記内装
タイル用接着剤のJIS規格中、温水浸漬劣化、熱劣化
性、耐アルカリ性等の過酷な物性の要求されるタイプ−
Iグレードの試験に合格し、湿潤した外壁材でも接着可
能でかつ、低温でも硬化しタイルのズレが無いことを外
壁材用接着剤の目標としているが、これらの項目を全て
満足するものが無いのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記2液型のエポキシ
系接着剤については、湿潤した外壁材への塗布性及び接
着性には優れるものの、低温時での硬化が遅いことと、
2液混練作業の煩雑さ、計量ミス、2液配合物の可使時
間の制約、硬化剤による皮膚障害性等の使用時の問題
と、硬化物が硬いため風や地震等の揺れ応力や寒熱繰り
返しによる収縮膨張によるタイル脱落の危険性が問題視
されている。この問題の改良手段として弾性付与エポキ
シ系接着剤が紹介されているが、依然として前記の使用
時の問題があり、合わせて高価なため経済性面での問題
があった。
【0004】また、前記変性シリコーン系については、
弾性は優れるものの接着力の絶対値が低く、外壁材が雨
水等で濡れている場合、接着剤の塗布性が著しく低下す
る問題や、通常建築資材分野で用いられる2〜3倍の接
着剤価格であるため極限られた分野でしか使われていな
かった。これら問題を改善する目的で、月刊誌「接着」
(1994年、38巻12号)に記載のごとく、変性シ
リコーン中にエポキシ樹脂を配合した、いわゆる海島構
造を有するエポキシ樹脂配合の変性シリコーンをベース
とし、多量の充填剤で増量した変性シリコーン系接着剤
の提案がなされているが、湿潤した外壁材への接着剤の
付着性及びタイルとの密着性、低温硬化性を始め、温水
浸漬劣化、熱劣化等の環境試験での接着力低下が著し
く、外壁材用接着剤としては問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、弾性を有
する一液湿気硬化型ウレタン系接着剤で、内装タイル用
接着剤として制定されている前記JIS A−5548
に則り、特に外壁材として重要視される項目について、
湿潤した外壁材への接着剤の付着性及びタイルとの密着
性及び、低温硬化性を始め、温水浸漬劣化、熱劣化等の
環境試験を中心に鋭意検討した結果、外壁材の表面に2
官能及び、又は3官能ポリオールと過剰のポリイソシア
ネート化合物及び高級脂肪酸を反応して得られた、2〜
15重量%の活性イソシアネート基を有するウレタンプ
レポリマーに、含水率0.1重量%未満の充填剤及び揺
変剤と、可塑剤、硬化促進剤、更にアミノ系及びグリシ
ジル系シランカップリング剤の2種を配合して得られ
た、揺変性を有する一液湿気硬化型ウレタン系接着剤を
櫛目ゴテで塗布し、タイルを貼り合わせる接着工法が、
前記課題に対し、極めて有効であることを見い出し本発
明を完成させるに至った。
【0006】すなわち本発明は、次の1.〜4.の通り
である。 1.3官能ポリオール又は2官能と3官能のポリオール
の混合物と高級脂肪酸とを過剰のポリイソシアネート化
合物と反応させて得られる、活性イソシアネート基を有
するウレタンプレポリマーに、含水率0.1重量%未満
の充填剤、含水率0.1重量%未満の揺変剤、可塑剤、
硬化促進剤、アミノ系シランカップリング剤及びグリシ
ジル系シランカップリング剤を配合して成る、揺変性を
有する一液湿気硬化型ウレタン系接着剤を、外壁材の表
面に塗布し、タイルを接着することを特徴とする外壁材
のタイル貼り化粧方法。 2.活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ーの活性イソシアネート基が2〜10重量%で、接着剤
硬化物が柔軟性に富んでいることを特徴とする1.記載
の外壁材のタイル貼り化粧方法。 3.活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ー100重量部に対して、アミノ系シランカップリング
剤及びグリシジル系シランカップリング剤を各々0.0
5〜3.0重量部配合することを特徴とする1.記載の
外壁材のタイル貼り化粧方法。 4.一液湿気硬化型ウレタン系接着剤の粘度が300〜
800ポイズで、かつ揺変性指数が5以上であることを
特徴とする1.記載の外壁材のタイル貼り化粧方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の外壁材としては、窯業系
サイディングボード、珪酸カルシウム板、スレート、コ
ンクリートパネル、シラスボード、金属パネル、ALC
板、石膏ボード、合板、プラスチックボード等があげら
れるが、本発明はこれらに限定されない。一方、タイル
については磁器質タイル、半磁器質タイル、石器質タイ
ル、陶器質タイルがあげられ、特殊な物としてガラス建
材、大理石、御影石等があげられる。特に外装材に用い
られるタイルとしては、高温焼成した緻密で含水率の低
い、寒熱に対する耐久性を有する磁器質タイル及び半磁
器質タイルが主に用いられる。
【0008】本発明に用いる2官能ポリオールとしては
平均分子量が500〜3000ののポリオキシプロピレ
ンジオールが好ましい。弾性付与の面から平均分子量は
高い方が好ましい。また、3官能ポリオールとしてはポ
リオキシプロピレントリオールの平均分子量が500〜
5000のものが好ましく、弾性付与面から平均分子量
は高い方がより好ましい。
【0009】本発明に用いるポリイソシアネート化合物
としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)、リジンメチルエステルジイソシアネート等の脂
肪族ジイソシアネート類、水添ジフェニルメタンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、水添トリレ
ンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート類、ジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレン
ジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネ
ート等の芳香族ジイソシアネート類及びこれらの混合物
が挙げられる。これらのうち毒性や価格面よりMDIの
使用が好ましい。
【0010】具体的には前記ポリオールと過剰のポリイ
ソシアネート化合物及び後述の高級脂肪酸を窒素気流中
で仕込み、70〜100℃の温度条件下で1〜5時間反
応させることにより活性イソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマー(以下プレポリマーと略称する)が得
られる。本プレポリマーの活性イソシアネート基(以下
NCOと略称する)は2〜10%重量の範囲である。好
ましくは4〜8重量%の範囲である。2重量%未満の場
合、充填剤、揺変剤及び可塑剤配合時に、これらに含ま
れる若干の水分で接着剤の粘度が著しく増粘したり、場
合によっては接着剤製造中に硬化を起こす危険性があ
り、硬化物は弾性に富む反面、接着力の絶対値が低く外
壁用接着剤としては強度的に問題である。10重量%を
超すと接着剤を硬化させた場合、硬質で脆くなり前記の
応力緩和が難しくなり、外壁材に用いる接着剤としては
問題となる。
【0011】本発明の高級脂肪酸はプレポリマー製造時
の異常反応制御と、反応速度を早める目的で用いるもの
で、リシノレイン酸、リシノール酸、オレイン酸、ラウ
リン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等があげられ、中
でもシリノレイン酸が好ましい。併用量は特に限定する
ものではないが、得られるプレポリマー100重量部中
に0.5〜5重量部用いると良い。
【0012】本発明で用いる含水率が0.1重量%の充
填剤は、原石を焼成後直ちに防湿袋に包装したもので含
水率が0.1%未満のもの、もしくは別途100〜15
0℃乾燥機等で含水率を0.1%未満に調整された、例
えばクレー、タルク、炭酸カルシウム、ケイ砂、スレー
ト粉、マイカ、生石灰等の平均粒径1〜300μの無機
充填剤を意味する。含水率が0.1%を超えるものを用
いた場合、製造時の粘度が高くなり、かつ経時による粘
度上昇が顕しく、更にはアミノ系及びグリシジル系シラ
ンカップリング剤が加水分解を起こし、接着力を著しく
低下させる。
【0013】これらのうち経済性面より重質炭酸カルシ
ウムが好ましい。本充填剤の配合量は特に限定しない
が、プレポリマー100重量部に対して50〜200重
量部の範囲で用いると良い。更に好ましくは接着剤の適
性粘度面から、比較的平均粒子径の大きなもの1種、も
しくは粒径の異なるものの2種以上の配合が好ましい。
本充填剤は通常予め製造したプレポリマーにプラネタリ
ーミキサー等を用い撹拌混合するが、乾燥により含水率
0.1%未満の調整が困難の場合は、充填剤と共に水分
見合い分のイソシアネート化合物を過剰に仕込み、ポリ
オールと反応させてプレポリマーを製造しても良い。
【0014】本発明で配合する揺変剤は、含水率0.1
%未満に調整されたシリカ粉、石綿粉等の無機揺変剤を
始め、含水率が0、1重量%未満である有機ベントナイ
ト、変性ポリエステルポリオール、ポリ塩化ビニル粉
末、ヒマシ油脂肪酸系等の有機揺変剤があげられる。中
でも少量で揺変性付与効果の大きいシリカ粉が好まし
い。本揺変剤の配合量は特に限定するものではなく、粘
度が300〜700ポイズで揺変性指数が5以上となる
配合量であれば良く、具体的にはプレポリマー100重
量部に対して3〜15重量%の範囲の配合で前記の粘度
及び揺変性指数の接着剤が得られる。
【0015】本発明に用いる可塑剤としてはジメチルフ
タレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、
ジオクチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート等
のフタル酸誘導体、ジ−n−ブチルアジペート、ジオク
チルアジペートジイソデシルアジペート等のアジピン酸
誘導体、ジオクチルアゼレート、ジイソオクチルアゼレ
ート、等のアゼライン酸誘導体の他、イソフタル酸誘導
体、セバシン酸誘導体、マレイン酸誘導体、フマル酸誘
導体、オレイン酸誘導体、リシノール酸誘導体、ステア
リン酸誘導体、エポキシ誘導体、ポリエステル重合型可
塑剤、石油炭化水素系可塑剤等があげられる。プレポリ
マーとの相溶性、接着剤の低粘度高揺変性付与、低臭
気、更には経済性面からジオクチルフタレート、ジオク
チルアジペート、石油炭化水素系可塑剤から選ばれた1
種もしくは2種以上の配合が好ましい。可塑剤の配合量
は特に限定するものではなく、接着剤の塗布作業性及び
タイルのズレに支障のない、前記の粘度及び揺変性指数
の範囲に入るよう用いると良い。
【0016】本発明に用いる硬化促進剤は、一般にウレ
タン樹脂の硬化剤として用いられているジブチル錫ジラ
ウレート(DBTDL)、オクチル酸鉛等の有機金属塩
や、アミン系硬化促進剤があげられる。これらの内貯蔵
時の粘度安定性からDBTDLが最も好ましい。本硬化
促進剤量は特に限定するものではないが、四季を通じ、
いずれの気象条件下でも支障なく使用可能な配合量は、
プレポリマー100重量部に対して0.05〜0.20
重量%の範囲であり、好ましくは0.08〜0.12重
量%の範囲である。
【0017】本発明のアミノ系シランカップリング剤と
しては、例えばビス(トリメトキシシリルプロピル)シ
ラン、γ−N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、N−β(アミンエチル)γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピル−メチルジエトキシシラン等
があげられ、これらの内タイル、特に磁器質タイルとの
密着性よりトリメトキシシラン系が優れ、具体的にはγ
−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
【0018】本発明のグリシジル系シランカップリング
剤としてはγ−(β、4エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエ
トキシシラン等があげられ、これらの温水浸漬劣化性、
熱劣化等からγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランが好ましい。
【0019】本発明のアミノ系及びグリシジル系シラン
カップリング剤の配合量は、プレポリマー100重量部
に対して各々0.05〜3.0重量%の範囲で用いる。
更に好ましくは0.5〜1.0重量%の範囲である。ア
ミノ系とグリシジル系シランカップリング剤の併用割合
は特に限定する物ではないが、好ましくはアミノ系に対
して、グリシジル系シランカップリング剤を重量比で等
量以上用いると良い。0.05重量%未満の場合、湿潤
した外壁材への接着剤の付着性及びタイルとの密着性は
もとより、低温時の硬化速度が遅く、3.0重量%を超
えるとアミノ系シランカップリング剤のアミノ基とNC
Oの反応に基づく接着剤の増粘と、高価なため経済性面
で問題となる。
【0020】前記のごとく本発明は、アミノ系及びグリ
シジル系シランカップリング剤の併用が必須で、因にア
ミノ系のみを単独で用いた場合、湿潤した外壁材への接
着剤の付着性及びタイルとの密着性、低温時の硬化速度
は向上するものの、温水浸漬劣化性、熱劣化等の低下が
著しい。一方、グリシジル系を単独で用いた場合、アミ
ノ系とは全く逆に温水浸漬劣化性、熱劣化等は優れるも
のの、湿潤した外壁材への接着剤の付着性及びタイルと
の密着性、低温時の硬化速度に欠け、長時間の養生で接
着力の値は得られるものの、タイル界面から剥離する傾
向が増し問題となる。この相反する特性は両者の併用に
より克服される。
【0021】具体的なアミノ系及びグリシジル系シラン
カップリング剤の使用方法の一例としては、先ず、プレ
ポリマーと充填剤を撹拌混合し、アミノ系シランカップ
リング剤を配合し、約40℃の温度条件で15〜30分
間撹拌混合させ、プレポリマーとアミノ系シランカップ
リング剤を反応させる。次いで揺変剤、可塑剤、硬化促
進剤を仕込んだ後、グリシジル系シランカップリング剤
を仕込む方法があげられるが、仕込み順序及び混練温度
及び時間等は特に限定されるものではない。
【0022】本発明に用いる一液湿気硬化型ウレタン系
接着剤の粘度は300〜800ポイズの範囲であり、好
ましくは350〜700ポイズである。また、揺変性指
数は5以上であり、好ましくは6〜9の範囲である。こ
の粘度及び揺変性指数は、(株)東京計器製の3゜コー
ンのEHD型回転粘度計を用い、25℃の条件下で測定
した値である。ちなみに粘度については10回転の粘度
を意味し、揺変性指数については1回転の測定の粘度を
10回転の粘度で割った値を意味し、値が高い程揺変性
(以下TI値と略称する)が高く、垂直面での接着剤の
垂れがなく、ビード状に塗布した場合の形状が崩れ難
く、かつタイルのズレ抵抗性も良好であることを示す。
【0023】粘度が300ポイズ未満では、TIが低く
垂直な外壁材に接着剤を塗布した場合、接着剤の垂れが
著しく、タイルを貼り合わせた場合容易にタイルがズレ
を生じ実用性に欠ける。800ポイズを超えると接着剤
をのばす塗布作業に労力を要し施工作業上の問題とな
る。TIが5未満の場合、前記300ポイズ以下の粘度
の場合と全く同様の問題が発生する。ちなみに、前記粘
度とTIのバランスの採れる範囲は粘度が400〜50
0ポイズでTIが6〜9である。
【0024】本発明は前記外壁材に櫛目ゴテもしくは左
官ゴテを用い、前記のごとくして得られた一液湿気硬化
型ウレタン系接着剤を、1.5〜2.5Kg/m2の塗
布量の範囲でビード状、もしくは一定膜厚に均一に塗布
し、タイルを貼り合わせる。通常の接着に比し塗布量を
多くする理由は、外装材の反り、歪み等から発生するタ
イルの浮きによる密着不良によるタイルの脱落事故防止
と、タイル仕上げ面の凹凸矯正による美観付与に基づく
ものである。
【0025】以上のごとく、本発明の揺変性を有する一
液湿気硬化型ウレタン系接着剤を、乾燥もしくは湿潤し
た外装材に櫛目ゴテ、又は左官ゴテで塗布しタイルを接
着する作業に於いて、粘度及びTIが人手による塗布作
業に合った粘性であり、湿潤した外壁材に対しての接着
剤の付着性及びタイルとの密着性に優れ、かつタイルの
ズレも認められず、本発明の目的である接着力、温水浸
漬劣化性、熱劣化を始め、弾性を有することにより、揺
れ、歪み、振動等の応力に対する追従性も有しているこ
とから、外装材のタイル貼り化粧方法として極めて有用
である。
【0026】
【実施例】以下に本発明の一液湿気硬化型ウレタン系接
着剤を用いた、外装材のタイル貼り化粧方法を、製造
例、実施例及び比較例をあげて本発明を説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。また、特に限定
のない限り部は重量部を表わす。
【0027】製造例1〜10 撹拌機付きの2リッターフラスコに、表1に掲載してい
る量のポリオキシプロピレンジオール及び、又はポリオ
キシプロピレントリオール及びリシノレイン酸を仕込
み、次いで4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
トを仕込んで、窒素気流中もしくは真空減圧下で85℃
に昇温し、2時間反応せしめたのち40℃以下に冷却
し、本発明のプレポリマーを得た。
【0028】別途プラネタリーミキサーに表1に示した
割合の前記プレポリマーと、充填剤を仕込み、窒素シー
ル下で40℃に保温し15分間撹拌混合した。次いでア
ミノ系シランカップリング剤を仕込み、同温度条件で3
0分間撹拌混合しプレポリマーとアミノ系シランカップ
リング剤を反応させた。引き続き、揺変剤を仕込み30
分混練後粘度調整用の可塑剤を仕込み、30分間撹拌混
合し所定の粘度範囲であることを確認し、硬化促進剤、
グリシジル系シランカップリング剤の順で仕込み15分
混合し、最後に700mmHg以上で真空脱泡を行な
い、本発明に用いる一液湿気硬化型ウレタン系接着剤を
調整した。本接着剤の粘度及びTIは表−1に示した通
りである。
【0029】使用した原料は、次の通りである。 D-3000 :三井東圧化学(株)製、商品名PPGジオール 3
000 、ポリオキシプロピレンジオール、平均分子量3000 N-700 :三井東圧化学(株)製、商品名PPG-MN-700、
ポリオキシプロピレントリオール、平均分子量700 MN-5000:三井東圧化学(株)製、商品名PPG-MN-5000、
ポリオキシプロピレントリオール、平均分子量5000 MDI-PH:三井東圧化学(株)製、商品名MDI-PH、4,
4’ジフェニルメタンジイソシアネート、純度99.8〜9
9.9%の白色固体、NCO% 39〜40% リシノレイン酸:伊藤製油(株)製、ヒマシ油脂肪酸 炭酸カルシウム:丸尾カルシウム(株)製、商品名T重
タン、平均粒子径300μ、含水率0.05% DOA :ジオクチルフタレート シリカ粉:日本アエロジル(株)製、商品名アエロジル
200、含水率0.05% アミノシランカップリング剤:日本ユニカー(株)製、
商品名A-1110 グリシジルシランカップリング剤:日本ユニカー(株)
製、商品名A-187 硬化促進剤(DBTDL):日東化成(株)製、商品名ネオス
タンU-100
【0030】
【表1】
【0031】実施例1〜8 製造例1〜8で得た本発明の接着剤を、20℃、65%
の恒温恒湿室に24時間放置した窯業系サイディング材
(旭硝子(株)製、表品名ほんばん)に5mm溝の櫛目
ゴテを用いビード状に2Kg/m2塗布し、20分間オ
ープンタイムを採った後、タイル((株)INAX製、
商品名セラロング(磁器質外装ユニットタイル)、サイ
ズ145×45×5mm)を貼り合わせ、下記物性試験
に供し結果を表−2に示した。
【0032】実施例9〜16 製造例1〜8で得た本発明の接着剤と実施例で用いたタ
イルを5℃恒温室に24時間放置し、実施例で用いた窯
業系サイディング材は、5℃冷水に24時間浸漬し取り
出し後、直ちに表面をウエスで拭った後実施例同様に、
5℃の恒温室にて貼り合わせ、同温度で養生し実施例同
様の物性試験に供し、結果を表−2に示した。
【0033】物性試験方法 1)湿潤窯業系サイディング材への接着剤の付着性 表面の水を拭った後、接着剤を櫛目ゴテで塗布した際
の、窯業系サイデイング材への接着剤の付着性を目視観
察し、下記の通り表示した。 ○ 付着性良好 △ 2〜3回櫛目を往復させると付着する × スリップ現象を起こし付着せず
【0034】2)タイルのズレ 35℃の恒温室に、窯業系サイディング材と接着剤を2
4時間放置し、同室内で実施例で用いた櫛目ゴテで接着
剤をビード塗布し、実施例で用いたタイルの2枚重ね品
を貼り合わせ、接着後10秒間にタイルのズレた距離を
測定しmmで表示した。
【0035】3)初期接着力 実施例1〜8及び9〜16の接着体を、それぞれの温度
条件で48時間養生後、インテスコ引っ張り試験機に
て、3mmの引っ張り速度で平面引っ張り強度を測定
し、Kg/cm2で表示した。
【0036】4)タイルとの密着性 上記3)の平面引っ張り強度測定において、剥離面を目
視で観察し下記の通り表示した。 ◎ 窯業系サイディング材の材破壊 ○ 接着剤層の凝集破壊 × タイル界面からの剥離
【0037】5)温水浸漬劣化 実施例1〜8及び9〜16の接着体を、それぞれの温度
条件で1週間養生後、70℃温水に2週間浸漬し、取り
出し後室温に24時間放置し、上記3)に準じて試験し
た。 6)熱劣化 実施例1〜8接着体を、それぞれの温度条件で1週間養
生後、90℃熱風乾燥機中に2週間放置、取り出し後室
温に24時間放置後、上記3)に準じて試験した。
【0038】7)接着剤の弾性 製造例1〜8で得た本発明の接着剤を離型紙上に1mm
厚に塗布し、1週間室温養生し接着剤皮膜を作成した。
本皮膜を2号ダンベルで打ち抜き、インテスコ引っ張り
試験機を用いて50mmの引っ張り速度で皮膜強度を測
定し、元の長さに対しての伸び率%にて表示した。ちな
みに伸び率の大きいものは弾性(柔軟性)を有すること
を示す。
【0039】
【表2】
【0040】比較例1 製造例9で得た接着剤を実施例に準じて評価し結果を表
−3に示した。 比較例2 製造例10で得た接着剤を実施例に準じて評価し結果を
表−3に示した。 比較例3 製造例1において、炭酸カルシウム含水率が0.12%
品に代えた以外は全く同一に製造し、粘度950ポイズ
の接着剤を得た。本接着剤を実施例に準じ評価し結果を
表−3に示した。
【0041】比較例4 2液型エポキシ系接着剤(三井東圧化学(株)製、商品
名ストラクトボンドE−73)を用い、実施例同様に評
価し結果を表−3に示した。 比較例5 エポキシ配合変性シリコーン系接着剤(セメダイン
(株)製、商品名ワンパックボーイEG−1E)を実施
例同様に評価し結果を表−3に示した。
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】表2及び表3から明らかなごとく、本発
明の外装材のタイル貼り化粧方法は、揺変性を有する一
液湿気硬化型ウレタン系接着剤を、乾燥もしくは湿潤し
た外装材に櫛目ゴテ、又は左官ゴテで塗布しタイルを接
着する作業に於いて、粘度及びTIが人手による塗布作
業に合った粘性であり、湿潤した外壁材に対しての接着
剤の付着性及びタイルとの密着性に優れ、かつタイルの
ズレも認められず、本発明の目的である接着力、温水浸
漬劣化性、熱劣化を始め、弾性を有することにより揺
れ、歪み、衝撃等の応力に対する追従性も有しているこ
とから、外装材のタイル貼り化粧方法として極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土田 富雄 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 永田 桂 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 末若 耕介 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3官能ポリオール又は2官能と3官能のポ
    リオールの混合物と高級脂肪酸とを過剰のポリイソシア
    ネート化合物と反応させて得られる、活性イソシアネー
    ト基を有するウレタンプレポリマーに、含水率0.1重
    量%未満の充填剤、含水率0.1重量%未満の揺変剤、
    可塑剤、硬化促進剤、アミノ系シランカップリング剤及
    びグリシジル系シランカップリング剤を配合して成る、
    揺変性を有する一液湿気硬化型ウレタン系接着剤を、外
    壁材の表面に塗布し、タイルを接着することを特徴とす
    る外壁材のタイル貼り化粧方法。
  2. 【請求項2】活性イソシアネート基を有するウレタンプ
    レポリマーの活性イソシアネート基が2〜10重量%
    で、接着剤硬化物が柔軟性に富んでいることを特徴とす
    る請求項1記載の外壁材のタイル貼り化粧方法。
  3. 【請求項3】活性イソシアネート基を有するウレタンプ
    レポリマー100重量部に対して、アミノ系シランカッ
    プリング剤及びグリシジル系シランカップリング剤を各
    々0.05〜3.0重量部配合することを特徴とする請
    求項1記載の外壁材のタイル貼り化粧方法。
  4. 【請求項4】一液湿気硬化型ウレタン系接着剤の粘度が
    300〜800ポイズで、かつ揺変性指数が5以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の外壁材のタイル貼り
    化粧方法。
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