JPH09321415A - プリント配線板保護構造およびその製造方法ならびにその保護構造を用いた半田付け方法 - Google Patents

プリント配線板保護構造およびその製造方法ならびにその保護構造を用いた半田付け方法

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JPH09321415A
JPH09321415A JP12975196A JP12975196A JPH09321415A JP H09321415 A JPH09321415 A JP H09321415A JP 12975196 A JP12975196 A JP 12975196A JP 12975196 A JP12975196 A JP 12975196A JP H09321415 A JPH09321415 A JP H09321415A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半田付け前にテープを貼り付ける工程を不要
とする。 【解決手段】 プリント配線板1に貼り付けられた被覆
シート2において、シート部21と後付け部品用シート
部22とに分離する分離領域3を設ける。シート部21
は半田付け前に剥離させる。後付け部品用シート部22
はそのまま半田付け時の半田抑止部材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板保
護構造およびその製造方法ならびにその保護構造を用い
た半田付け方法に関し、特にプリント配線板の保存時お
よび輸送時ならびに半田付け工程においてプリント配線
板表面を保護するプリント配線板保護構造およびその製
造方法ならびにその半田付け方法に関する。
【0001】
【従来の技術】従来この種の保護構造では、プリント配
線板の保存時や輸送時におけるプリント配線板表面の半
田付け部品搭載用銅パッドの酸化により半田付け性が悪
くなり、部品の搭載が困難になるという問題があった。
この酸化を防ぐために、プリント配線板表面に対しフラ
ックスコートを行ったり、プリント配線板を真空包装し
たりしていた(従来技術1)。
【0002】また、特開平5−319675号公報に
は、上述のような問題を解決するために、プリント配線
板用積層板の表面に表面シート材を配設する技術が記載
されている(従来技術2)。
【0003】一方、プリント配線板への部品搭載のため
の半田付け方法としてリフロー方式や半田漕法が用いら
れると、リフロー炉やフロー半田づけ漕により熱が加え
られる。プリント配線板に搭載される部品のうち、この
ような熱に対して弱い部品は、上記方法による半田付け
の後に改めて半田付けが行われる。また、上記方法によ
る半田付けの後に行われる洗浄により破損する等の理由
により、部品搭載を洗浄後に行わねばならない部品もあ
る。このような構造的理由により、他の部品と同時に半
田付けが行えず、上記方法による半田付けの後に改めて
半田付けが行われる部品がある(以下、後付け部品とい
う)。これら後付け部品については、上記方法による半
田付けが行われる前に後付け部品の半田付け部分をテー
プで覆い、半田が付着することを抑止する必要があっ
た。また、金メッキ処理を施している部分についても、
同様にテープで覆い、上記方法による半田付け時の半田
付着を抑止する必要があった(従来技術3)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術1で
は、フラックスコートを施す場合に、半田付け前の前処
理として、フラックスを除去するための洗浄を行わねば
ならないという問題がある。また、真空梱包を行う場合
には、作業工程が増加するとともに梱包のための梱包装
置を用意しなければならないという問題がある。
【0005】また、上述の従来技術2では、表面シート
材を剥離した後、上述の従来技術3の後付け部品搭載部
をテープで覆う工程を経なければならないという問題が
ある。
【0006】また、上述の従来技術3では、後付け部品
が搭載される部分をテープで覆うための作業工程を要す
るという問題がある。
【0007】本発明の目的は、半田付け前に後付け部品
が搭載される部分をテープで覆うための作業工程を不要
とするプリント配線板保護構造およびその製造方法なら
びにその保護構造を用いた半田付け方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のプリント配線板保護構造は、プリント配線板
に貼り付けられた被覆シートと、この被覆シートを少な
くとも2つに分離する分離領域とを含む。
【0009】また、本発明の他のプリント配線板保護構
造は、前記被覆シートは、前記分離領域により分離され
たシート部を含み、前記シート部はスルーホールの半田
付け部を被覆していることを特徴とする。
【0010】また、本発明の他のプリント配線板保護構
造は、前記被覆シートは、前記分離領域により分離され
たシート部を含み、前記シート部は搭載部品の半田付け
部を被覆していることを特徴とする。
【0011】また、本発明の他のプリント配線板保護構
造は、前記被覆シートは、前記分離領域により分離され
たシート部を含み、前記シート部は金メッキ部を被覆し
ていることを特徴とする。
【0012】また、本発明の他のプリント配線板保護構
造は、前記シート部は、部品が搭載されたときに前記部
品のリードにより前記プリント配線板から剥離されるこ
とを特徴とする。
【0013】また、本発明のプリント配線板保護構造の
製造方法は、プリント配線板に被覆シートを貼り付ける
第1の工程と、前記被覆シートに分離領域を形成する第
2の工程とを含む。
【0014】また、本発明のプリント配線板保護構造の
製造方法は、前記第2の工程において、前記分離領域は
フォトエッチングにより形成されることを特徴とする。
【0015】また、本発明のプリント配線板の半田付け
方法は、分離領域により分離される第1のシート部と第
2のシート部とからなる被覆シートで被覆されたプリン
ト配線板に半田付けを行う方法において、前記第1のシ
ート部を剥離する第1の工程と、前記第1のシート部に
被覆されていた第1の領域に部品を搭載して半田付けを
行う第2の工程と、前記第2のシート部を剥離する第3
の工程と、前記第2のシート部に被覆されていた第2の
領域に部品を搭載して半田付けを行う第4の工程を含
む。
【0016】また、本発明の他のプリント配線板の半田
付け方法は、前記分離領域により分離された領域の少な
くとも1つに識別子を付すことを特徴とする。
【0017】また、本発明の他のプリント配線板の半田
付け方法は、前記分離領域により分離された領域の少な
くとも1つに色を塗布することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明のプリント配線板保護
構造について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】図1を参照すると、本発明の第一の実施例
であるプリント配線板保護構造は、プリント配線板1を
被覆する被覆シート2を含む。プリント配線板1には、
銅パッド41、後付け部品用銅パッド42、スルーホー
ル51および後付け部品用スルーホール52が設けられ
ている。これらの銅パッド41、後付け部品用銅パッド
42、スルーホール51および後付け部品用スルーホー
ル52は、被覆シート2により被覆される。後付け部品
用銅パッド42や後付け部品用スルーホール52は、銅
パッド41やスルーホール51のリフロー方や半田漕法
等による半田付け終了後に、半田付けが行われるもので
ある。この後付け部品用銅パッド42や後付け部品用ス
ルーホール52に搭載される部品としては、リフロー炉
やフロー半田づけ漕等により加えられる熱に対して弱い
部品や半田付けの後に行われる洗浄に対して弱い部品の
ような、構造上他の部品と同時に半田付けできない後付
け部品がある。
【0020】被覆シート2は、分離領域3を含む。被覆
シート2は、分離領域3によりシート部21と後付け部
品用シート部22とに分離される。被覆シート2の材質
は耐熱性、耐湿性および耐酸素性を有するものであれ
ば、どのような材質であってもよい。
【0021】シート部21は、銅パッド41とスルーホ
ール51とを被覆する。シート部21は、リフロー方式
や半田漕法等により半田付けが行われる前に剥離され
る。シート部21はプリント配線板1から剥離されると
きのつまみ部210を含む。つまみ部210はプリント
配線板1より外に出ているともにプリント配線板1に貼
り付けられていない部分である。
【0022】後付け部品用シート部22は後付け部品用
銅パッド42と後付け部品用スルーホール52とを被覆
する。後付け部品用シート部22は、リフロー方式や半
田漕法等による半田付け工程において、後付け部品用銅
パッド42や後付け部品用スルーホール52を被覆して
半田が付着するのを抑止する。このリフロー方式や半田
漕法等による半田付け工程が終了した後、後付け部品用
シート部22は剥離される。後付け部品用シート部22
を剥離するには、後付け部品が搭載されたときにこの部
品のリードにより前記プリント配線板から剥離されるこ
とを利用する。
【0023】図2を参照すると、分離領域3は被覆シー
ト2から後付け部品用銅パッド42や後付け部品用スル
ーホール52を含む領域を分離する。分離領域3は後付
け部品用銅パッド42や後付け部品用スルーホール52
を含む領域を取り囲むように成形される。
【0024】このように、本実施例では、被覆シート2
においてシート部21と後付け部品用シート部22とに
分離する分離領域3が設けられた。これにより、シート
部21を剥離させた後に、後付け部品用シート部22は
そのまま半田付け時の半田抑止部材とすることができ
る。
【0025】次に、本発明の第二の実施例について、図
面を参照して詳細に説明する。この第二の実施例の特徴
はプリント配線板1に設けられた金メッキ部6の保護構
造にある。
【0026】図3を参照すると、プリント配線板1は金
メッキ部6を含む。被覆シート2はプリント配線板1を
被覆しており、分離領域7を含む。分離領域7は被覆シ
ート2をシート部23と金メッキ部シート部24とに分
離する。
【0027】シート部23はリフロー方式や半田漕法等
による半田付けの前に剥離される。剥離を容易にするた
めに、シート部23はつまみ部230を有している。つ
まみ部230は、プリント配線板1の外へ出ているとと
もにプリント配線板1には貼り付けられていない部分で
ある。
【0028】金メッキ部シート部24は金メッキ部6を
被覆する。金メッキ部シート部24はリフロー方式や半
田漕法等による半田付けの工程において、金メッキ部6
を被覆して半田が付着するのを抑止する。半田付け工程
終了後に金メッキ部シート部24が剥離される。剥離を
容易にするために、金メッキ部シート部24はつまみ部
240を有している。このつまみ部240は、上述のつ
まみ部230と同様のものである。
【0029】このように、本実施例では、被覆シート2
においてシート部23と金メッキ部シート部24とに分
離する分離領域7が設けられた。これにより、シート部
23を剥離させた後に、金メッキ部シート部24はその
まま半田付け時の半田抑止部材とすることができる。
【0030】次に、本発明のプリント配線板保護構造の
製造方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0031】図4(a)を参照すると、第1のステップ
において、被覆シート2がプリント配線板1の表裏両面
に貼り付けられる。
【0032】図4(b)を参照すると、第2のステップ
において、分離領域3が被覆シート2に設けられる。分
離領域3は、後付け部品用銅パッド42や後付け部品用
スルーホール52を含む領域を取り囲む位置に、フォト
エッチングにより設けられる。この後付け部品用銅パッ
ド42や後付け部品用スルーホール52を含む領域が後
付け部品用シート部22となり、分離領域3によりシー
ト部21と後付け部品用シート部22とが分離される。
【0033】第2のステップにおいて、分離領域3が設
けられた後に、プリント配線板1が梱包され出荷され
る。
【0034】次に、本発明のプリント配線板保護構造を
用いた半田付け方法について図面を参照して詳細に説明
する。
【0035】図4(c)を参照すると、第3のステップ
において、シート部21が剥離された後、銅パッド41
やスルーホール51に部品が搭載され半田付けが行われ
る。半田付けは、リフロー方式や半田漕法等の方法によ
り行われる。この第3のステップにおいて、後付け部品
用シート部22はプリント配線板1に貼り付けられたま
まであり、後付け部品用銅パッド42や後付け部品用ス
ルーホール52に半田が付着するのを抑止する。
【0036】図4(d)を参照すると、第4のステップ
において、後付け部品用シート部22が剥離される。こ
の後、後付け部品用銅パッド42や後付け部品用スルー
ホール52に部品が搭載され半田付けが行われる。
【0037】このように、本実施例では、プリント配線
板保護構造の製造方法において、被覆シート2に分離領
域3が設けられるステップが実行される。これにより、
シート部21を剥離させた後に、後付け部品用シート部
22はそのまま半田付け時の半田抑止部材となり、後付
け部品搭載部をテープ等で覆わせることなく直ちに半田
付けを行うことができる。
【0038】上記保護構造の半田付け方法の実施例にお
いて、シート部21と後付け部品用シート部22とに、
これらが剥離される順序が示される番号等のような識別
子を付し、この識別子に示される順序にしたがってシー
ト部21と後付け部品用シート部22とを剥離させるこ
とができる。また、シート部21と後付け部品用シート
部22とに色を塗布させ、この色により剥離される順序
を識別させることもできる。
【0039】また、上述のプリント配線板保護構造の製
造方法の実施例において、プリント配線板設計用CAD
において、後付け部品に該当する部品のライブラリに対
し分離領域3の形状を定義することができる。分離領域
3の設計は、プリント配線板において部品配置のための
設計が行われた後に行われる。どの部品が後付け部品に
該当するものであるかはプリント配線板の設計段階にお
いて決定される。この後付け部品の搭載位置に基づいて
分離領域3の形状および位置が定義される。
【0040】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よると、プリント配線板を保護する被覆シートにおい
て、シート部と後付け部品用シート部とを分離させる分
離領域が設けられる。これにより、半田付け時にシート
部を剥離させたとき後付け部品用シート部は貼り付けら
れたままとなり、後付け部品用シート部を後付け部品の
半田抑止部材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の断面図である。
【図2】本発明の第一の実施例の上面図である。
【図3】本発明の第二の実施例の上面図である。
【図4】本発明の製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 プリント配線板 2 被覆シート 21 シート部 22 後付け部品用シート部 3 分離領域 41 銅パッド 42 後付け部品用銅パッド 51 スルーホール 52 後付け部品用スルーホール 6 金メッキ部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線板に貼り付けられた被覆シ
    ートと、 この被覆シートを少なくとも2つに分離する分離領域と
    を含むことを特徴とするプリント配線板保護構造。
  2. 【請求項2】 前記被覆シートは、前記分離領域により
    分離されたシート部を含み、 前記シート部はスルーホールの半田付け部を被覆してい
    ることを特徴とする請求項1記載のプリント配線板保護
    構造。
  3. 【請求項3】 前記被覆シートは、前記分離領域により
    分離されたシート部を含み、 前記シート部は搭載部品の半田付け部を被覆しているこ
    とを特徴とする請求項1記載のプリント配線板保護構
    造。
  4. 【請求項4】 前記被覆シートは、前記分離領域により
    分離されたシート部を含み、 前記シート部は金メッキ部を被覆していることを特徴と
    する請求項1記載のプリント配線板保護構造。
  5. 【請求項5】 前記シート部は、部品が搭載されたとき
    に前記部品のリードにより前記プリント配線板から剥離
    されることを特徴とする請求項2または3記載のプリン
    ト配線板保護構造。
  6. 【請求項6】 プリント配線板に被覆シートを貼り付け
    る第1の工程と、 前記被覆シートに分離領域を形成する第2の工程とを含
    むことを特徴とするプリント配線板保護構造の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記第2の工程において、前記分離領域
    はフォトエッチングにより形成されることを特徴とする
    請求項6記載のプリント配線板保護構造の製造方法。
  8. 【請求項8】 分離領域により分離される第1のシート
    部と第2のシート部とからなる被覆シートで被覆された
    プリント配線板に半田付けを行う方法において、 前記第1のシート部を剥離する第1の工程と、 前記第1のシート部に被覆されていた第1の領域に部品
    を搭載して半田付けを行う第2の工程と、 前記第2のシート部を剥離する第3の工程と、 前記第2のシート部に被覆されていた第2の領域に部品
    を搭載して半田付けを行う第4の工程を含むことを特徴
    とするプリント配線板の半田付け方法。
  9. 【請求項9】 前記分離領域により分離された領域の少
    なくとも1つに識別子を付すことを特徴とする請求項8
    記載のプリント配線板の半田付け方法。
  10. 【請求項10】 前記分離領域により分離された領域の
    少なくとも1つに色を塗布することを特徴とする請求項
    8記載のプリント配線板の半田付け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008078384A (ja) * 2006-09-21 2008-04-03 Toppan Printing Co Ltd プリント配線板の製造方法、保護シート及びプリント配線板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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