JPH09320752A - 底穴出湯式浮揚溶解装置 - Google Patents
底穴出湯式浮揚溶解装置Info
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- JPH09320752A JPH09320752A JP13045596A JP13045596A JPH09320752A JP H09320752 A JPH09320752 A JP H09320752A JP 13045596 A JP13045596 A JP 13045596A JP 13045596 A JP13045596 A JP 13045596A JP H09320752 A JPH09320752 A JP H09320752A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】るつぼ流出口近辺に残った金属を容易に除去で
きるようにする。 【解決手段】溶湯２と同じ材質から成り、流出口１ａの
内径とほぼ同じ外径のパイプ形状のアダプタ７を流出口
１ａに装着する。
きるようにする。 【解決手段】溶湯２と同じ材質から成り、流出口１ａの
内径とほぼ同じ外径のパイプ形状のアダプタ７を流出口
１ａに装着する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶解金属を底部
から出湯した後るつぼ内に残った金属を容易に取り出せ
るようにした底穴出湯式浮揚溶解装置に関する。
から出湯した後るつぼ内に残った金属を容易に取り出せ
るようにした底穴出湯式浮揚溶解装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】浮揚溶解装置は、所定の分布になるよう
に生成された交番磁界中に溶解される材料を置き、電磁
誘導によって被溶解材に流れる渦電流を利用して誘導加
熱と電磁力による浮揚力との双方を同時に与えて、材料
が浮いてるつぼ等他の物に接触しない状態で溶解させて
所定の材質と寸法の製品を得る装置である。溶解時に他
の物と接触しないために異物の混入が極めて少ないこ
と、融点の高い材料でも溶解が可能であること、熱伝導
損失が小さいこと、などの特徴があることから、高融点
でしかも高純度が要求される材料、例えば、チタン、シ
リコン等の溶解材料に用いられる。
に生成された交番磁界中に溶解される材料を置き、電磁
誘導によって被溶解材に流れる渦電流を利用して誘導加
熱と電磁力による浮揚力との双方を同時に与えて、材料
が浮いてるつぼ等他の物に接触しない状態で溶解させて
所定の材質と寸法の製品を得る装置である。溶解時に他
の物と接触しないために異物の混入が極めて少ないこ
と、融点の高い材料でも溶解が可能であること、熱伝導
損失が小さいこと、などの特徴があることから、高融点
でしかも高純度が要求される材料、例えば、チタン、シ
リコン等の溶解材料に用いられる。
【０００３】図７は従来例の構成図を示す。この図７に
おいて、１は有底の円筒状に形成され円筒状部に放射状
に略等間隔で設けられた縦長のスリットを有する良導電
金属製のるつぼ、１ａは溶湯２の流出口、３ａは被溶解
材に、電磁誘導によって流れる渦電流を利用して主に溶
解、加熱電力を与える上誘導コイル、３ｂは被溶解材
に、電磁誘導によって流れる渦電流を利用して溶湯に浮
揚力を与える下誘導コイル、４ａは上誘導コイル３ａに
電流を供給する交流電源，４ｂは下誘導コイル３ｂに電
流を供給する交流電源，６は流出口１ａを塞ぐ栓を示
す。
おいて、１は有底の円筒状に形成され円筒状部に放射状
に略等間隔で設けられた縦長のスリットを有する良導電
金属製のるつぼ、１ａは溶湯２の流出口、３ａは被溶解
材に、電磁誘導によって流れる渦電流を利用して主に溶
解、加熱電力を与える上誘導コイル、３ｂは被溶解材
に、電磁誘導によって流れる渦電流を利用して溶湯に浮
揚力を与える下誘導コイル、４ａは上誘導コイル３ａに
電流を供給する交流電源，４ｂは下誘導コイル３ｂに電
流を供給する交流電源，６は流出口１ａを塞ぐ栓を示
す。
【０００４】上記の構成で、るつぼ１は電気的に絶縁さ
れた２つ以上のセグメントを誘導コイル３ａ，３ｂの内
側に並べて構成される。このるつぼ１内に被溶解材料が
入れられており、誘導コイル３ａ，３ｂで発生する磁束
はセグメント間のスリットの隙間からるつぼ内に進入し
て被溶解材料と鎖交する。るつぼ１を構成するセグメン
トは溶けないように水冷されている。
れた２つ以上のセグメントを誘導コイル３ａ，３ｂの内
側に並べて構成される。このるつぼ１内に被溶解材料が
入れられており、誘導コイル３ａ，３ｂで発生する磁束
はセグメント間のスリットの隙間からるつぼ内に進入し
て被溶解材料と鎖交する。るつぼ１を構成するセグメン
トは溶けないように水冷されている。
【０００５】誘導コイル３ａ，３ｂの電流は、電気的に
絶縁されたそれぞれのセグメントに渦電流を誘導すると
ともに、被溶解材料にも渦電流を誘導する。このるつぼ
１と被溶解材料とに流れる渦電流の方向は対向する表面
部分では互いに逆方向を向いているので磁気的に反発力
となり、るつぼ１は固定されているので被溶解材料には
浮揚力が働きこの浮揚力が被溶解材料の重量より大きけ
れば被溶解材料はるつぼ１から離れて浮揚する。被溶解
材料は抵抗損により熱を発生して加熱しつづける。この
ために被溶解材料は浮揚状態で溶解する。ここで被溶解
材料はるつぼ１への接触を防ぐために、るつぼ１の中央
部分に安定して位置することが望ましい。このるつぼ１
内で安定して浮揚させるために、るつぼ底部側になるほ
ど被溶解材料の重量に対抗するるつぼ１からの電磁反発
力を大きくする必要がある。この電磁反発力をるつぼ底
部で大きくするために、るつぼ底部に巻かれた下誘導コ
イル３ｂには上誘導コイル３ａに比べて大きい浮揚力が
得られるように低い周波数の交流電源４ｂから電流を供
給し、上誘導コイル３ａには被溶解材料を溶解する高周
波電流が別の交流電源４ａから供給されることが行われ
ている。
絶縁されたそれぞれのセグメントに渦電流を誘導すると
ともに、被溶解材料にも渦電流を誘導する。このるつぼ
１と被溶解材料とに流れる渦電流の方向は対向する表面
部分では互いに逆方向を向いているので磁気的に反発力
となり、るつぼ１は固定されているので被溶解材料には
浮揚力が働きこの浮揚力が被溶解材料の重量より大きけ
れば被溶解材料はるつぼ１から離れて浮揚する。被溶解
材料は抵抗損により熱を発生して加熱しつづける。この
ために被溶解材料は浮揚状態で溶解する。ここで被溶解
材料はるつぼ１への接触を防ぐために、るつぼ１の中央
部分に安定して位置することが望ましい。このるつぼ１
内で安定して浮揚させるために、るつぼ底部側になるほ
ど被溶解材料の重量に対抗するるつぼ１からの電磁反発
力を大きくする必要がある。この電磁反発力をるつぼ底
部で大きくするために、るつぼ底部に巻かれた下誘導コ
イル３ｂには上誘導コイル３ａに比べて大きい浮揚力が
得られるように低い周波数の交流電源４ｂから電流を供
給し、上誘導コイル３ａには被溶解材料を溶解する高周
波電流が別の交流電源４ａから供給されることが行われ
ている。
【０００６】浮揚溶解装置によって溶解された溶湯２の
取り出し方法は様々であるがるつぼ１の底に流出口１ａ
を設けてこの流出口１ａから連続的、または間欠的に溶
湯を取り出す方法が特開平５−１５９５０号公報に開示
されている。この公報によれば溶湯を取り出す方法は、
るつぼ１の底部に溶湯の流出口１ａを設けておき、誘導
コイル３の電流を略一定に制御しながらるつぼ内の材料
を溶解するとともに、固体材料の小片５をるつぼ１の上
部から連続的または間欠的に供給し、供給量に応じた溶
湯２を流出口１ａから連続的または間欠的に流出させて
取り出し、金型に注ぐ等の次工程に注入する方法であ
る。
取り出し方法は様々であるがるつぼ１の底に流出口１ａ
を設けてこの流出口１ａから連続的、または間欠的に溶
湯を取り出す方法が特開平５−１５９５０号公報に開示
されている。この公報によれば溶湯を取り出す方法は、
るつぼ１の底部に溶湯の流出口１ａを設けておき、誘導
コイル３の電流を略一定に制御しながらるつぼ内の材料
を溶解するとともに、固体材料の小片５をるつぼ１の上
部から連続的または間欠的に供給し、供給量に応じた溶
湯２を流出口１ａから連続的または間欠的に流出させて
取り出し、金型に注ぐ等の次工程に注入する方法であ
る。
【０００７】なお、るつぼの下部から出湯する浮揚溶解
装置では、溶解初期に少量の金属が溶け出して、その少
量の溶湯が浮揚力を受けて浮揚するほどの量に達しない
場合に、少量の溶湯がるつぼの流出口から落下する恐れ
があるので、これを防止するためと、溶解中に電源が切
れて溶湯が浮揚力を失い落下した場合に流出口から落下
するのを防止するためとに耐火物の栓６が使用される。
しかし、溶湯が耐火物の栓に接触した場合、耐火物が溶
湯に溶け込んで溶湯の純度を低下させるので、これを防
止するために溶湯に溶け込まない材質と構造の栓６が、
特開平７−２２７５９８号公報に開示されている。
装置では、溶解初期に少量の金属が溶け出して、その少
量の溶湯が浮揚力を受けて浮揚するほどの量に達しない
場合に、少量の溶湯がるつぼの流出口から落下する恐れ
があるので、これを防止するためと、溶解中に電源が切
れて溶湯が浮揚力を失い落下した場合に流出口から落下
するのを防止するためとに耐火物の栓６が使用される。
しかし、溶湯が耐火物の栓に接触した場合、耐火物が溶
湯に溶け込んで溶湯の純度を低下させるので、これを防
止するために溶湯に溶け込まない材質と構造の栓６が、
特開平７−２２７５９８号公報に開示されている。
【０００８】また、栓６を使用した浮揚溶解装置の出湯
に関しては特開平７−２４５１８２号公報に開示されて
いる。この公報によれば、流出口１ａを栓６で塞ぎ出湯
時に栓６を開放することで出湯の時期と出湯量を自在に
制御することが可能である。さらにこれによると出湯時
に栓６と溶湯２とは互いに反発力が働くので栓６に非接
触で出湯することが可能である。溶解材料を完全に溶解
後に栓６を開放して出湯を開始（図８参照）し、溶湯２
を途中で停止したり完全に出湯した後に栓６を閉じ溶解
材料を追加し溶解する工程の繰り返しにより連続運転が
可能になる。
に関しては特開平７−２４５１８２号公報に開示されて
いる。この公報によれば、流出口１ａを栓６で塞ぎ出湯
時に栓６を開放することで出湯の時期と出湯量を自在に
制御することが可能である。さらにこれによると出湯時
に栓６と溶湯２とは互いに反発力が働くので栓６に非接
触で出湯することが可能である。溶解材料を完全に溶解
後に栓６を開放して出湯を開始（図８参照）し、溶湯２
を途中で停止したり完全に出湯した後に栓６を閉じ溶解
材料を追加し溶解する工程の繰り返しにより連続運転が
可能になる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の構成で
はるつぼに対して誘導コイルが平行に巻かれていないた
めに、るつぼ内の磁界の分布が軸対称でないこと、るつ
ぼ流出口中心における磁界強度が零に近いこと、溶解材
料に含まれている酸化物等の不純物が溶湯の表面に存在
し完全出湯時にるつぼ内に残ること等により、出湯停止
時においてるつぼの流出口１ａ近辺に溶湯が湯垂れ１０
として残る場合がある（図９（ａ）参照）。出湯途中で
この湯の垂れが一度発生すると、これが凝固して種とな
りそこから湯垂れ１０が湯垂れ成長１０ａとして成長す
る（図９（ｂ）参照）。図９（ａ），（ｂ）の両者どち
らの場合も栓を再度閉じることができなくなり連続運転
が困難となる。るつぼ流出口近辺に残った溶湯は、るつ
ぼ流出口近辺が通電時最も渦電流が集中し加熱されるた
めにその部分は充分に冷却される設計となっておりその
近辺の残湯は多くの熱を奪われること、およびるつぼ流
出口近辺に残った金属中に流れる渦電流が、残った金属
の量が少ないために、通常溶解時に比べて小さいことか
らるつぼ流出口近辺に残った金属を通常状態の通電で溶
解することは困難である。
はるつぼに対して誘導コイルが平行に巻かれていないた
めに、るつぼ内の磁界の分布が軸対称でないこと、るつ
ぼ流出口中心における磁界強度が零に近いこと、溶解材
料に含まれている酸化物等の不純物が溶湯の表面に存在
し完全出湯時にるつぼ内に残ること等により、出湯停止
時においてるつぼの流出口１ａ近辺に溶湯が湯垂れ１０
として残る場合がある（図９（ａ）参照）。出湯途中で
この湯の垂れが一度発生すると、これが凝固して種とな
りそこから湯垂れ１０が湯垂れ成長１０ａとして成長す
る（図９（ｂ）参照）。図９（ａ），（ｂ）の両者どち
らの場合も栓を再度閉じることができなくなり連続運転
が困難となる。るつぼ流出口近辺に残った溶湯は、るつ
ぼ流出口近辺が通電時最も渦電流が集中し加熱されるた
めにその部分は充分に冷却される設計となっておりその
近辺の残湯は多くの熱を奪われること、およびるつぼ流
出口近辺に残った金属中に流れる渦電流が、残った金属
の量が少ないために、通常溶解時に比べて小さいことか
らるつぼ流出口近辺に残った金属を通常状態の通電で溶
解することは困難である。
【００１０】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、るつぼ流出口近
辺に残った金属を容易に除去できるようにして連続運転
を可能にする底穴出湯式浮揚溶解装置を提供することに
ある。
れたもので、その目的とするところは、るつぼ流出口近
辺に残った金属を容易に除去できるようにして連続運転
を可能にする底穴出湯式浮揚溶解装置を提供することに
ある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明によ
れば、有底の円筒状に形成されその底部に形成された溶
湯を出す流出口および円筒状部に放射状に略等間隔で設
けられた縦長のスリットを有する良導電金属製のるつぼ
と、るつぼの外径側に設けられた誘導コイルと、誘導コ
イルに高周波電流を供給する交流電源とを備えた底穴出
湯式浮揚溶解装置において、溶湯と同じ材質から成り、
流出口の内径とほぼ同じ外径のパイプ形状のアダプタを
流出口に装着する底穴出湯式浮揚溶解装置とする。
れば、有底の円筒状に形成されその底部に形成された溶
湯を出す流出口および円筒状部に放射状に略等間隔で設
けられた縦長のスリットを有する良導電金属製のるつぼ
と、るつぼの外径側に設けられた誘導コイルと、誘導コ
イルに高周波電流を供給する交流電源とを備えた底穴出
湯式浮揚溶解装置において、溶湯と同じ材質から成り、
流出口の内径とほぼ同じ外径のパイプ形状のアダプタを
流出口に装着する底穴出湯式浮揚溶解装置とする。
【００１２】上記構成により、アダプタは流出口と接触
して外径側から冷却されるので溶けないし、出湯後に出
湯口近辺に残って凝固した金属がアダプタのパイプ穴を
通して下側に垂れても垂れた金属の外径がアダプタの外
径以内であれば、凝固した金属とアダプタとを流出口か
ら取り出すことが可能になる。請求項２記載の発明によ
れば、請求項１記載の底穴出湯式浮揚溶解装置におい
て、アダプタは縦方向に一本以上のスリットが入った形
状である底穴出湯式浮揚溶解装置とする。
して外径側から冷却されるので溶けないし、出湯後に出
湯口近辺に残って凝固した金属がアダプタのパイプ穴を
通して下側に垂れても垂れた金属の外径がアダプタの外
径以内であれば、凝固した金属とアダプタとを流出口か
ら取り出すことが可能になる。請求項２記載の発明によ
れば、請求項１記載の底穴出湯式浮揚溶解装置におい
て、アダプタは縦方向に一本以上のスリットが入った形
状である底穴出湯式浮揚溶解装置とする。
【００１３】上記構成により溶解中に渦電流がアダプタ
を周回しなくなるのでアダプタの加熱が押さえられ溶解
時にアダプタが溶けることを防止することが可能にな
る。請求項３記載の発明によれば、請求項１または請求
項２に記載の底穴出湯式浮揚溶解装置において、アダプ
タは流出口の長さより長い底穴出湯式浮揚溶解装置とす
る。
を周回しなくなるのでアダプタの加熱が押さえられ溶解
時にアダプタが溶けることを防止することが可能にな
る。請求項３記載の発明によれば、請求項１または請求
項２に記載の底穴出湯式浮揚溶解装置において、アダプ
タは流出口の長さより長い底穴出湯式浮揚溶解装置とす
る。
【００１４】上記構成により湯垂れの下方への広がりを
防止することが可能になる。請求項４記載の発明によれ
ば、有底の円筒状に形成されその底部に形成された溶湯
を出す流出口および円筒状部に放射状に略等間隔で設け
られた縦長のスリットを有する良導電金属製のるつぼ
と、るつぼの外径側に設けられた誘導コイルと、誘導コ
イルに高周波電流を供給する交流電源とを備えた底穴出
湯式浮揚溶解装置において、先端部をテーパー付きとし
たパイプ形状のアダプタを流出口の下端に当接させて装
着する底穴出湯式浮揚溶解装置とする。
防止することが可能になる。請求項４記載の発明によれ
ば、有底の円筒状に形成されその底部に形成された溶湯
を出す流出口および円筒状部に放射状に略等間隔で設け
られた縦長のスリットを有する良導電金属製のるつぼ
と、るつぼの外径側に設けられた誘導コイルと、誘導コ
イルに高周波電流を供給する交流電源とを備えた底穴出
湯式浮揚溶解装置において、先端部をテーパー付きとし
たパイプ形状のアダプタを流出口の下端に当接させて装
着する底穴出湯式浮揚溶解装置とする。
【００１５】請求項５記載の発明によれば、請求項４記
載の底穴出湯式浮揚溶解装置において、アダプタは溶湯
と同じ材質の金属、若しくはセラミクッスのいずれかで
ある底穴出湯式浮揚溶解装置とする。上記請求項４およ
び請求項５に記載の構成によりアダプタの内径を流出口
の径に等しいか小さくしておけば湯垂れはアダプタ内で
凝固しるつぼ上部側に引き出すことが可能になる。
載の底穴出湯式浮揚溶解装置において、アダプタは溶湯
と同じ材質の金属、若しくはセラミクッスのいずれかで
ある底穴出湯式浮揚溶解装置とする。上記請求項４およ
び請求項５に記載の構成によりアダプタの内径を流出口
の径に等しいか小さくしておけば湯垂れはアダプタ内で
凝固しるつぼ上部側に引き出すことが可能になる。
【００１６】
【発明の実施の形態】図１はこの発明の実施の形態の主
要部の構成を示し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）
はアダプタを流出口に装着した図を示す。この図１にお
いて、従来例と同一の符号を付けた部材はおおよそ同一
の機能を有するのでその説明は省略する。この図１にお
いて、アダプタ７は円筒形をしており外径が流出口１ａ
の内径と略同じで高さも流出口１ａの高さと略同じであ
る。このアダプタ７をるつぼ１の流出口１ａに装着して
溶解、出湯を行うと溶湯の酸化物等の残りが流出口１ａ
の近辺に残った場合でも湯垂れはアダプタ７の外径以上
には広がらないので出湯管部１ｃの壁面に付着すること
がなく、湯垂れを凝固後に上方に取り出すことができ
る。
要部の構成を示し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）
はアダプタを流出口に装着した図を示す。この図１にお
いて、従来例と同一の符号を付けた部材はおおよそ同一
の機能を有するのでその説明は省略する。この図１にお
いて、アダプタ７は円筒形をしており外径が流出口１ａ
の内径と略同じで高さも流出口１ａの高さと略同じであ
る。このアダプタ７をるつぼ１の流出口１ａに装着して
溶解、出湯を行うと溶湯の酸化物等の残りが流出口１ａ
の近辺に残った場合でも湯垂れはアダプタ７の外径以上
には広がらないので出湯管部１ｃの壁面に付着すること
がなく、湯垂れを凝固後に上方に取り出すことができ
る。
【００１７】アダプタ７の材質は溶湯と同じ材質が選ば
れる。図２はこの発明の別の実施の形態の主要部の構成
図を示す。この図２のアダプタ７０が図１と異なる点は
アダプタの縦方向に一本以上のスリット９を設けた点で
ある。なお、図２ではスリット９は一本で円筒の周回を
完全に切るように設けられているが複数本のスリット９
を設ける場合には一本は完全に周回を切り、他のスリッ
ト９は高さ方向の中間までとしても良い。
れる。図２はこの発明の別の実施の形態の主要部の構成
図を示す。この図２のアダプタ７０が図１と異なる点は
アダプタの縦方向に一本以上のスリット９を設けた点で
ある。なお、図２ではスリット９は一本で円筒の周回を
完全に切るように設けられているが複数本のスリット９
を設ける場合には一本は完全に周回を切り、他のスリッ
ト９は高さ方向の中間までとしても良い。
【００１８】図３はこの発明の他の実施の形態の主要部
の構成を示し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はア
ダプタを流出口に装着した図を示す。この図３のアダプ
タ７０ａが図２と異なる点はアダプタの高さを高くして
アダプタ７０ａがるつぼ１の流出口１ａより下側にはみ
出して出湯管部１ｃ内に突出するようにした点である。
の構成を示し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はア
ダプタを流出口に装着した図を示す。この図３のアダプ
タ７０ａが図２と異なる点はアダプタの高さを高くして
アダプタ７０ａがるつぼ１の流出口１ａより下側にはみ
出して出湯管部１ｃ内に突出するようにした点である。
【００１９】図４はこの発明のさらにまた別の発明の主
要部で（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はアダプタを
流出口の下側に装着した図を示す。この図４において、
アダプタ８ａは先端部が出湯管部１ｃの形状に沿うよう
にテーパ状に形成された円筒形である。このアダプタ８
ａの材質は溶湯と同じ材質か、セラミクッスかのいずれ
かである。溶湯と同じ材質の場合は、図５に示すように
傘形のアダプタ８ｂとしてもよい。また、図６に示すよ
うに複数個のスリット９を設けてアダプタ８ｃ内の渦電
流の周回を切るようにしても良い。
要部で（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はアダプタを
流出口の下側に装着した図を示す。この図４において、
アダプタ８ａは先端部が出湯管部１ｃの形状に沿うよう
にテーパ状に形成された円筒形である。このアダプタ８
ａの材質は溶湯と同じ材質か、セラミクッスかのいずれ
かである。溶湯と同じ材質の場合は、図５に示すように
傘形のアダプタ８ｂとしてもよい。また、図６に示すよ
うに複数個のスリット９を設けてアダプタ８ｃ内の渦電
流の周回を切るようにしても良い。
【００２０】
【発明の効果】この発明によれば、溶解、出湯後に流出
口近辺に残った湯が凝固した後アダプタを流出口から容
易に取り出しできるので、連続運転時に湯垂れによる操
業停止時間が短縮されて装置の稼働率が向上するととも
に、生産性が向上する効果がある。
口近辺に残った湯が凝固した後アダプタを流出口から容
易に取り出しできるので、連続運転時に湯垂れによる操
業停止時間が短縮されて装置の稼働率が向上するととも
に、生産性が向上する効果がある。
【００２１】また、溶解前、または溶解中に発生した酸
化物を出湯時に残して出湯口近辺で凝固させて取り除け
ば出湯された溶湯は清浄な湯になり純度が高くなる効果
がある。さらに、アダプタの内径を変えることにより単
位時間当たりの出湯量を変えることができるので、内径
の異なるアダプタを用意しておけば所望の流出量での出
湯を可能にする効果がある。
化物を出湯時に残して出湯口近辺で凝固させて取り除け
ば出湯された溶湯は清浄な湯になり純度が高くなる効果
がある。さらに、アダプタの内径を変えることにより単
位時間当たりの出湯量を変えることができるので、内径
の異なるアダプタを用意しておけば所望の流出量での出
湯を可能にする効果がある。
【図１】この発明の実施の形態の主要部分の構成を示
し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はアダプタを流
出口に装着した図
し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はアダプタを流
出口に装着した図
【図２】この発明の別の実施の形態の主要部分の構成図
【図３】この発明の他の実施の形態の主要部の構成を示
し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はアダプタを流
出口に装着した図
し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はアダプタを流
出口に装着した図
【図４】この発明のさらにまた別の実施の形態の主要部
の構成を示し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はア
ダプタを流出口の下側に装着した図
の構成を示し、（ａ）はアダプタの外観図、（ｂ）はア
ダプタを流出口の下側に装着した図
【図５】傘形のアダプタの外観図
【図６】複数個のスリットを設けたアダプタの外観図
【図７】従来例の構成図
【図８】流出口からの出湯状態を示す図
【図９】流出口近辺に湯垂れが発生した状態を示す図
１ るつぼ １ａ 流出口 １ｃ 出湯管部 ７、７０、７０ａ アダプタ ８ａ，８ｂ，８ｃ アダプタ ９ スリット
Claims (5)
- 【請求項１】有底の円筒状に形成されその底部に形成さ
れた溶湯を出す流出口および円筒状部に放射状に略等間
隔で設けられた縦長のスリットを有する良導電金属製の
るつぼと、るつぼの外径側に設けられた誘導コイルと、
誘導コイルに高周波電流を供給する交流電源とを備えた
底穴出湯式浮揚溶解装置において、溶湯と同じ材質から
成り、流出口の内径とほぼ同じ外径を有するパイプ形状
のアダプタを流出口に装着することを特徴とする底穴出
湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項２】請求項１記載の底穴出湯式浮揚溶解装置に
おいて、アダプタは縦方向に一本以上のスリットが入っ
た形状であることを特徴とする底穴出湯式浮揚溶解装
置。 - 【請求項３】請求項１または請求項２に記載の底穴出湯
式浮揚溶解装置において、アダプタは流出口の長さより
長いことを特徴とする底穴出湯式浮揚溶解装置。 - 【請求項４】有底の円筒状に形成されその底部に形成さ
れた溶湯を出す流出口および円筒状部に放射状に略等間
隔で設けられた縦長のスリットを有する良導電金属製の
るつぼと、るつぼの外径側に設けられた誘導コイルと、
誘導コイルに高周波電流を供給する交流電源とを備えた
底穴出湯式浮揚溶解装置において、先端部をテーパー付
きとしたパイプ形状のアダプタを流出口の下端に当接さ
せて装着することを特徴とする底穴出湯式浮揚溶解装
置。 - 【請求項５】請求項４記載の底穴出湯式浮揚溶解装置に
おいて、アダプタは溶湯と同じ材質の金属、若しくはセ
ラミクッスのいずれかであることを特徴とする底穴出湯
式浮揚溶解装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13045596A JP3570084B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | 底穴出湯式浮揚溶解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13045596A JP3570084B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | 底穴出湯式浮揚溶解装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09320752A true JPH09320752A (ja) | 1997-12-12 |
| JP3570084B2 JP3570084B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=15034655
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13045596A Expired - Lifetime JP3570084B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | 底穴出湯式浮揚溶解装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3570084B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002147964A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-22 | Shinko Electric Co Ltd | 誘導加熱溶解炉およびその底部出湯機構 |
| JP2012521531A (ja) * | 2009-03-24 | 2012-09-13 | フレニ ブレンボ エス．ピー．エー． | 誘導炉及び浸透方法 |
| CN112392434A (zh) * | 2019-08-13 | 2021-02-23 | 中国石油天然气股份有限公司 | 有效降低盐穴储气库排卤过程中管柱堵塞的装置及方法 |
-
1996
- 1996-05-27 JP JP13045596A patent/JP3570084B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002147964A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-22 | Shinko Electric Co Ltd | 誘導加熱溶解炉およびその底部出湯機構 |
| JP2012521531A (ja) * | 2009-03-24 | 2012-09-13 | フレニ ブレンボ エス．ピー．エー． | 誘導炉及び浸透方法 |
| CN112392434A (zh) * | 2019-08-13 | 2021-02-23 | 中国石油天然气股份有限公司 | 有效降低盐穴储气库排卤过程中管柱堵塞的装置及方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3570084B2 (ja) | 2004-09-29 |
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