JPH09320745A - 保温台 - Google Patents

保温台

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JPH09320745A
JPH09320745A JP13394896A JP13394896A JPH09320745A JP H09320745 A JPH09320745 A JP H09320745A JP 13394896 A JP13394896 A JP 13394896A JP 13394896 A JP13394896 A JP 13394896A JP H09320745 A JPH09320745 A JP H09320745A
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JP
Japan
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heat
plate
heat insulating
heating element
sheet
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Withdrawn
Application number
JP13394896A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Shiba
弘和 芝
Hiroyuki Yoshimoto
洋之 吉本
Koji Fukuyama
幸治 福山
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度むらを小さくした焼鳥などの保温台を提
供すること。 【解決手段】 ステンレス鋼製保温板7の保温部14の
下面に、熱伝導率が大きいアルミニウム製均熱板8を固
定し、その均熱板8の下面に、ニクロム線などの抵抗線
を電気絶縁製被覆層で被覆して構成された線状発熱体9
をジグザグに屈曲して配置し、両面粘着性シート10を
介してアルミニウム製である均熱シート11を貼着し、
断熱部材12を介して、カバー手段13で覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、食品などの物品を
一定の温度に保つための保温台に関し、特に、たとえば
串刺しされた焼鳥などの食品を保温するために好適に実
施することができる保温台に関する。
【0002】
【従来の技術】このような保温台では食品が乗載される
板状保温部の温度が均一であって温度むらが生じないこ
とが望まれる。本件出願人は特開平1−161594お
よび特開平3−17991などにおいて、面状発熱体を
用いた保温台を提案した。この先行技術では、カウンタ
用金属板の下面に、耐熱性電気絶縁性シート、面状発熱
体および耐熱性電気絶縁性シートをこの順序で積層して
貼着構造を有する。この先行技術では、面状発熱体がカ
ウンタ用金属板に直接に接触しないようにして安全性を
図るために、および組立を容易にするために、面状発熱
体の平面形状は、カウンタ用金属板に貼着される耐熱性
電気絶縁性シートよりも充分小さく形成する必要があ
る。したがってカウンタ用金属板の中央部分に比べてそ
の周辺部分では、温度が低くなり、温度むらが大きいと
いう問題がある。
【0003】他の先行技術では、カウンタ用金属板の下
面に、コードヒータと呼ぶことができる線状発熱体を配
置して固定する。線状発熱体は、抵抗線を耐熱性電気絶
縁性材料から成る被覆層で被覆して形成される。温度む
らを生じないようにするために、線状発熱体は密に屈曲
して配置される必要があり、したがって作業に手間がか
かるとともに熟練を必要とし、生産性が悪い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、食品
などの物品が乗載される領域の温度むらをできるだけ生
じないようにし、しかも生産性を向上することができる
ようにした保温台を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属製保温板
の下面に、保温板よりも大きい熱伝導率を有する金属か
ら成る均熱板を配置し、この均熱板の下面に加熱手段を
配置したことを特徴とする保温台である。また本発明
は、加熱手段に関して均熱板と反対側には、金属製均熱
シートを配置したことを特徴とする。また本発明は、保
温板は、ステンレス鋼製であり、均熱板は、アルミニウ
ム製であることを特徴とする。また本発明は、加熱手段
は、抵抗線を、耐熱性電気絶縁性材料から成る被覆層で
被覆されて構成される線状発熱体であることを特徴とす
る。また本発明は、加熱手段は、耐熱性合成樹脂と無機
導電性材料との混合物から成り、偏平に形成された面状
発熱体であり、均熱板と面状発熱体との間に、耐熱性両
面粘着性シートが介在されることを特徴とする。また本
発明は、(a)食事をする人の前方で左右に細長く延び
る保温板であって、手前に低くなるように傾斜した板状
保温部と、保温部の手前の連続部から立上る立上り部と
を有するステンレス鋼製保温板と、(b)保温部の下面
に固定され、左右に延び、保温部と立上り部との連続部
近傍まで手前に延びて配置されるアルミニウム製均熱板
と、(c)均熱板の下面にジグザグに屈曲してかつほぼ
等間隔をあけて配置される線状発熱体であって、抵抗線
を、耐熱性電気絶縁性材料から成る被覆層で被覆して構
成される線状発熱体と、(d)線状発熱体の下面と線状
発熱体に重なっていない均熱板の下面とに貼着されて覆
う耐熱性両面粘着性シートと、(e)両面粘着性シート
の下面に貼着されるアルミニウム製均熱シートと、
(f)均熱シートの下面を全面にわたって覆う断熱部材
と、(g)保温板の下面に固定され、断熱部材を覆って
開閉可能に保持するカバー手段とを含むことを特徴とす
る保温台である。
【0006】本発明に従えば、ステンレス鋼などの金属
製保温板の下面に、その保温板よりも大きい熱伝導率を
有するたとえばアルミニウムなどの金属から成る均熱板
を配置して、この均熱板の下面に線状発熱体または面状
発熱体などの電気ヒータである加熱手段を配置したの
で、その加熱手段からの熱は、均熱板によって均一な熱
流で伝導され、この均熱板によって保温板が加熱され
る。こうして保温板の均熱板が配置されている食品など
の物品が乗載される保温部のほぼすべての領域を、温度
むらが生じることなく均一な温度分布で加熱することが
できるようになる。さらに本発明に従えば、加熱手段に
関して均熱板と反対側に、たとえばアルミニウム製薄膜
などから成る金属製均熱シートを配置することによっ
て、加熱手段から外方に放散される熱が反射されて均熱
板に伝熱される。このことによってもまた、均熱板によ
る保温板の均一な温度分布で加熱することが一層確実に
なるとともに、無駄な熱放散が防がれる。粘着性シート
が劣化して面状発熱体が均熱板から離間して空間が生じ
たとしても、前記均熱シートが設けられていることによ
って、前記空間に熱がたまるのを防ぐことができ、局部
的に高温度になることが防がれ、このことは線状発熱体
を用いたときなどにおいても同様である。加熱手段とし
て、線状発熱体を用いる構成では、前述の先行技術に関
連して述べたように密に布設する必要はなく、相互に間
隔をあけてジグザグに屈曲して配置すればよく、その間
隔はばらつきがあっても、均熱板の働きによって保温板
を均一な温度分布で加熱することができる。これによっ
て生産性が向上される。加熱手段として面状発熱体を用
いる構成では、その面状発熱体を均熱板に固定するため
に耐熱性両面粘着性シートを用いる。この両面粘着性シ
ートに比べて面状発熱体の平面形状を小さくして両面粘
着性シートの周辺部から面状発熱体が内方に間隔をあけ
て設けられていても、均熱板の働きによって保温板の温
度分布を均一にすることができ、しかも面状発熱体は両
面粘着性シートの周辺部から間隔をあけて小さく形成さ
れているので、その面状発熱体が均熱板に接触して漏電
したり感電したりする危険性がなく安全であり、しかも
面状発熱体と両面粘着性シートとの位置決めが容易であ
り、生産性が良好である。また本発明に従えば、保温板
は、手前に低くなるように傾斜した板状保温部と、その
保温部の手前の連続部から立上る立上り部とを有し、焼
鳥などの食品は前記連続部付近近傍から保温部上で乗載
され、均熱板はこの連続部近傍まで手前に延びて配置さ
れるので、食品などの物品を、温度むらを生じることな
く均一な温度分布で加熱することができるようになり、
食品の提供時の品質の向上を図ることができるようにな
る。均熱板は、その厚みを、たとえば約1.5mmt〜
約2.5mmに選ぶことによって、熱容量を大きくし、
保温板の食品などが乗載される保温部の温度むらをさら
に一層少なくすることができる。この保温部の保温され
るべき温度は、たとえば60〜70℃であってもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態の保
温台1の横断面図であり、図2はその保温台1をカウン
タテーブル2に装着する状態を示す分解斜視図であり、
図3は保温台1の斜視図である。これらの図面を参照し
て、保温台1は、ユニット化され、串刺しされた焼鳥を
提供する食堂などのカウンタテーブル2に装着され、保
温された焼鳥などの食品を、図2の下方側である食事を
する客が食べることができ、図2の上方である背後側に
は、料理を提供する調理人などがいる。
【0008】カウンタテーブル2には、U字状の溝3を
形成するステンレス鋼などから成る保持部材4が設けら
れる。この保持部材4の外周には、断熱材5が設けられ
る。保持部材4の上方には、ユニット化された保温台1
が食事をする人の左右に延びて隣接して配置される。各
保温台1の温度は、制御手段6によって一斉に制御する
ことができる。
【0009】保温台1は基本的には、ステンレス鋼から
成る保温板7と、アルミニウム製均熱板8と、線状発熱
体9と、電気絶縁性であっても、またはなくてもよい耐
熱性両面粘着性シート10と、この両面粘着性シート1
0に貼着されるアルミニウム製シート状の薄膜である均
熱シート11と、均熱シート11の下面を全面にわたっ
て覆う断熱部材12とを含む。保温台1は、さらに断熱
部材12を覆うカバー手段13が設けられる。
【0010】保温板7は、手前(図1の左方、図2の下
方)になるにつれて低くなるように傾斜した板状の保温
部14と、この保温部14の手前(図1の左方)の連続
部16から立上る立上り部15とを有する。さらに立上
り部15は、手前(図1の左方)に延びる延在部17を
有し、保温板7の背後(図1の右方、図2の上方)には
立下り部18が連なる。保温部14上に、食品などが乗
載され、制御手段6の制御によって一定の温度に保温さ
れる。
【0011】保温部14の下面には、均熱板8が固定さ
れる。この均熱板8は、食事をする人の左右方向(図1
の紙面に垂直方向、図2の左右方向)に延び、その手前
の端部19は、連続部16近傍まで図1の左方の手前に
延びて配置される。
【0012】図4は、保温部14に均熱板8を固定した
状態を示す一部の断面図である。均熱板8の長手方向中
央位置でその周辺部は、耐熱性接着剤20によって固着
される。これによって均熱板8の加熱時に弯曲などの変
形をすることが防がれる。耐熱性接着剤20は、たとえ
ばポリプロピレン系またはシリコン系などの接着剤であ
り、また加熱して上方か垂らして固化するいわゆるホッ
トメルト式の接着剤であってもよい。
【0013】本発明の実施の他の形態では、図5に示さ
れるように均熱板8の周縁部を保温部14の下面に耐熱
性テープ21によって貼着して固定してもよい。耐熱性
テープ21は、フッ素系、ポリプロピレン系またはポリ
エステル系などの合成樹脂製帯状シートの表面に粘着剤
を付着した構成を有してもよい。
【0014】図6は、保温台1の簡略化した底面図であ
る。均熱板8の下面には、線状発熱体22が、ジグザグ
に屈曲してかつほぼ等間隔Δdをあけて配置される。線
状発熱体22の一端部23は、一方のリード線24aに
接続され、他端部25は、均熱板8の下面に当接された
サーモスタット26を介してもう1つのリード線24b
に接続される。リード線24a,24bは、総括的には
添え字a,bを省略して数字24だけで表すことがあ
り、このことは他の参照符に関しても同様である。均熱
板8の下面にはまた、サーミスタ27が設けられ、その
出力はリード線28から導出される。サーモスタット2
6は、たとえば80℃で遮断する構成を有し、これによ
って安全性を確保する。サーミスタ27は線状発熱体2
2、したがって保温板7の保温部14の表面が一定の温
度になるように温度制御するために用いられる。
【0015】両面粘着性シート10は、線状発熱体22
と、サーモスタット26とサーミスタ27とリード線2
4,28の一部分とを覆い、さらに前記各構成要素2
2,26,27,24,28に重なっていない均熱板8
の下面を覆って貼着されて覆う。この両面粘着性シート
10の下面には、その周辺部よりもわずかに小さい平面
形状を有する均熱シート11が貼着される。均熱シート
11は両面粘着性シート10よりも大きい形状を有して
いてもよい。
【0016】図7は保温台1の側面図であり、図8は保
温台1の正面図であり、図9は保温台1の底面図であ
り、図10は保温台1の一部を示す分解斜視図である。
これらの図面を参照して、保温板7の保温部17の下面
には、取付け部材30の保持部31がスポット溶接など
によって固定される。取付け部材30は、保持部31に
連なる立下り部32を有し、さらにその立下り部32の
下部から幅方向内方(図1および図7の右方)に延びる
取付け部33を有する。取付け部33には、バーリング
加工されたねじ孔33aが形成される。
【0017】保温板7の保温部17における立上り部1
8寄りには、もう1つの取付け部材34の保持部35が
スポット溶接されて固定される。取付け部材34は、保
持部35に連なる立下り部36と立下り部36の下部か
ら幅方向内方(図1および図7の左方)に延びる係止部
37とを有する。
【0018】カバー部材38は、係止部37から取付け
部33にわたって延びるカバー部39と、カバー部39
に連なり、取付け部材30の立下り部32をその幅方向
外方(図1および図7の左方)で部分的に覆う当接部4
0とを有する。カバー部39には、ボルト41の軸部4
2が挿通するボルト挿通孔43が形成される。ボルト4
1の軸部42は、ねじ孔33aに螺合される。カバー部
39の幅方向の端部39aは、係止部37の上方にあ
る。こうしてカバー部材38は取付け部材30,34に
着脱可能に装着される。
【0019】取付け部材30,34とカバー部材38と
両端の一対の端部材53とによって形成される空間44
内には、断熱部材12が収納される。断熱部材12は、
均熱シート11の下面を全面にわたって覆う。
【0020】空間44を、保温板7の長手方向両端部で
閉じるための一対の端部材53が設けられる。この端部
材53は、垂下部54と、長手方向外方に突出した取付
け部55とを有し、取付け部55はスポット溶接によっ
て保温板7の保温部14の下面に固定される。スポット
溶接の部分が、保温板7の外方(図1および図7の上
方)から目立たなくするために、これらの保温板7の上
表面には、ヘアライン加工されてもよい。取付け部材3
0,34、カバー部材38および端部材54は、ステン
レス鋼などの金属製であり、カバー手段13を構成す
る。
【0021】図11は、図10の切断面線XI−XIか
ら見た断面図である。この断熱部材12は、収納空間が
ほぼ大略的に直方体状である収納空間を形成する袋体4
7と、その袋体47内に充填される断熱体48とから成
る。袋体47は、たとえばガラス繊維から成る布によっ
て構成されてもよい。断熱体48は、たとえばガラス繊
維から成ってもよい。この断熱部材12にはその側方か
ら切欠き49が形成され、リード線24,28が挿通さ
れる。
【0022】図12は、保温台1の電気的構成を示す電
気回路図である。サーモスタット26には直列に、たと
えば温度109℃で溶断される温度ヒューズ50が直列
に接続される。リード線24cは、保温板7に接続さ
れ、接地される。これらのリード線24a〜24cは、
接続プラグ51に接続される。サーミスタ27に接続さ
れたリード線28は、コネクタ52に接続される。
【0023】再び図2を参照して、リード線24には、
接続プラグ51に接続されるコンセント101が電源ラ
イン102を介して接続される。またコネクタ52は、
もう1つのコネクタ103を介してライン104に接続
される。
【0024】図13は、複数のユニット化された保温台
1a,1b,1cに関連する電気的構成を示す電気回路
図である。これらの保温台1a,1b,1cは、接続プ
ラグ51a,51b,51cとコンセント101a,1
01b,101cとを介して、さらにスイッチング手段
58を介して漏電遮断器59が3相交流電源に接続され
る。制御手段6は、コネクタ52を介して複数の保温台
1a,1b,1cのうちの1つ1aに設けられたサーミ
スタ27に、コネクタ52,103を介してライン10
4から接続され、つまみ60によって設定された予め定
める温度となるように、スイッチング手段58をオン/
オフ制御する。
【0025】保温板7を構成するステンレス鋼の熱伝導
率は、27[W/mK]程度であり、均熱板8を構成す
るアルミニウムの熱伝導率は、235[W/mK]程度
である。このように、保温板7に比べて均熱板8の熱伝
導率は、1桁以上異なることが好ましい。均熱板8の材
料としては、アルミニウムのほかに、銅などであっても
よく、銅の熱伝導率は、398[W/mK]程度であ
る。アルミニウムは、錆にくいという点で好ましい。
【0026】図14は、線状発熱体9の軸線に垂直な断
面図である。たとえばニクロム線などから成る抵抗線9
8を、耐熱性電気絶縁性材料から成る被覆層99で被覆
して構成される。被覆層99は、たとえばシリコンゴム
などの耐熱性ゴムであってもよく、またはポリプロピレ
ンなどの耐熱性合成樹脂から成ってもよい。
【0027】図15は、本発明の実施の他の形態の一部
の分解斜視図である。この実施の形態は、前述の実施の
形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。
均熱板8を保温板7の保温部14の下面に密着して固定
するために、均熱板8の下面には、全体の形状がL字状
に形成されたブラケット61の取付け片62が固定され
る。このブラケット61の立上り片63には、ねじ孔6
4が形成される。保温板7の保温部14の下面には、幅
方向に沿って細長く延びる端部材53が固定される。こ
の端部材53の立上り部54には上下に延びる細長い長
孔65が形成される。ボルト66の軸部67は、長孔6
5を挿通してねじ孔64に螺合する。こうしてボルト6
6のボルト頭68を締付けることによって、均熱板8の
上面が保温板7の保温部14の下面に面接触した状態で
固定することができる。その他の構成は前述の実施の形
態と同様である。
【0028】図16は本発明の実施のさらに他の形態の
簡略化した底面図であり、図17は図16に示される実
施の形態の横断面図である。この実施の形態は、前述の
実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を
付す。注目すべきはこの実施の形態では、線状発熱体9
に代えて面状発熱体71,72を有する。面状発熱体7
1,72は、耐熱性合成樹脂と無機導電性材料との混合
物からなり、偏平に形成される。この面状発熱体71,
72は、たとえば耐熱性に優れた4フッ化エチレン樹脂
と無機導電性材料である粉粒状または繊維状の導電性カ
ーボンとの混合物であってもよく、たとえば0.2mm
以下の厚みを有し、偏平に形成することができる。この
面状発熱体71,72を細長い帯状に形成し、複数枚
(この実施の形態では2)を平行に並べ、両端部に電極
73,74;75,76を直交するように配置し、ミシ
ンで縫付けて機械的および電気的に接続する。電極7
4,76は単一本から成り、電気的に接続される。電極
73はリード線24aに接続され、もう1つの電極75
は、前述の実施の形態と同様にサーモスタット26に接
続される。その他の構成は前述の実施の形態と同様であ
る。
【0029】図18は本発明の実施のさらに他の形態の
分解斜視図であり、図19は図18に示す実施の形態の
横断面図であり、図20は図18および図19に示され
る保温台81をテーブル82に装着する状態を示す分解
斜視図である。保温台81は、テーブル82上に形成さ
れた収納凹所83を有する取付け枠84に部分的に上方
から嵌め込まれて取付けられる。保温板85は、底を構
成する保温部86と、その外周を囲んで連続部で立上る
立上り部87と、外向き鍔部88とを有する。鍔部88
の下部には、カバー手段89を有する取付け部材90が
固定され、その下部にカバー体91が設けられる。その
他の構成は前述の実施の形態と同様であり、同一の参照
符を付す。
【0030】図21は、本件発明者の実験結果を示す。
図1〜図14に示される実施の形態において、L1=6
00mm、L2=166mmであり、保温部14の図心
位置の直上に第1の温度計94を設け、さらに保温部1
4の長手方向の一方の端部にもう1つの温度計95を設
け、これらの温度計を用いて、時間経過に伴う温度の変
化は図21のとおりとなった。保温板7は、厚み2mm
を有するステンレス鋼製であり、均熱板8は、1.5m
mの厚みを有するアルミニウム製である。或る定常状態
では、温度計94,95の各検出温度は、73℃および
45℃であり、その温度差ΔT(=73−45=28
℃)は比較的小さい。
【0031】これに対して均熱板8を除去し、他の構成
は、図21の場合と同様にしたとき、図22に示される
ように温度計94,95の各検出温度は80℃、35℃
であり、その温度差ΔT(=80−35=45℃)は大
きい。したがってこの実験結果から、本発明によれば、
均熱板8は、保温部14の温度を均一にするのに重要で
あることが確認された。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ステンレス鋼などの金
属製保温板の下面に、それよりも大きい熱伝導率を有す
るたとえばアルミニウムなどの金属から成る均熱板を配
置し、この均熱板の下面に、線状発熱体または面状発熱
体などの加熱手段を配置したので、加熱手段からの熱が
均熱板を経て保温板のたとえば食品などのような物品が
乗載される保温部に伝導され、温度むらが生じないよう
にして均一な温度分布で加熱して保温することができる
ようになる。
【0033】しかもこの均熱板を用いることによって、
加熱手段として線状発熱体を用いるとき、前述の先行技
術に関連して述べたようにその線状発熱体を密に屈曲し
て並べて配置する必要はなく、ジグザグに屈曲してほぼ
等間隔をあけて配置すればよく、これによって製造時の
手間が簡略化され、熟練を必要とせず、生産性が向上さ
れることになる。また加熱手段として面状発熱体を用い
るとき、均熱板と面状発熱体とを貼着するための耐熱性
を有する両面粘着性シートの周辺部から内方に小さく形
成された面状発熱体を用いて、電気絶縁性の観点から安
全性を向上し、また面状発熱体と両面粘着性シートとの
製造時の位置合せを容易にして生産性を向上することが
でき、しかも温度むらを上述のように無くすことができ
る。
【0034】本発明によれば、金属製均熱シートを用い
ることによって、粘着性シートが劣化してその粘着力が
低下することによって、加熱手段が均熱板から離脱して
空間が生じ、その空間に熱がたまることを、金属製均熱
シートによって防ぐことができ、これによって局部的に
高温になることが防がれ、安全である。
【0035】さらに本発明によれば、保温板の手前に低
くなるように傾斜した板状保温部と、その保温部の手前
の連続部から立上る立上り部とを有するステンレス鋼製
保温板の前記連続部近傍まで手前に延びてアルミニウム
製均熱板を配置することができるので、保温部の前記連
続部近傍から保温部上で乗載されて上方に延びる細長い
串刺しされた焼鳥などの食品などであっても、均一な温
度分布で保温することが容易に可能であるという優れた
効果もまた、達成される。
【0036】保温板は、ステンレス鋼製とすることによ
ってさらに、長寿命とすることができる。均熱板は、ス
テンレス鋼よりもたとえば1桁以上熱伝導率が良好であ
る金属、たとえばアルミニウムおよび銅などから成り、
特にアルミニウムは錆びにくいので好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の保温台1の横断面図で
ある。
【図2】保温台1をカウンタテーブル2に装着する状態
を示す分解斜視図である。
【図3】保温台1の斜視図である。
【図4】保温部14に均熱板8を固定した状態を示す一
部の断面図である。
【図5】本発明の実施の他の形態の均熱板8の周縁部を
保温部14の下面に耐熱性テープ21によって貼着して
固定してもよい。
【図6】保温台1の簡略化した底面図である。
【図7】保温台1の側面図である。
【図8】保温台1の正面図である。
【図9】保温台1の底面図である。
【図10】保温台1の一部を示す分解斜視図である。
【図11】図10の切断面線XI−XIから見た断面図
である。
【図12】保温台1の電気的構成を示す電気回路図であ
る。
【図13】複数のユニット化された保温台1a,1b,
1cに関連する電気的構成を示す電気回路図である。
【図14】線状発熱体9の軸線に垂直な断面図である。
【図15】本発明の実施の他の形態の一部の分解斜視図
である。
【図16】本発明の実施のさらに他の形態の簡略化した
底面図である。
【図17】図16に示される実施の形態の横断面図であ
る。
【図18】本発明の実施のさらに他の形態の分解斜視図
である。
【図19】図18に示される実施の形態の横断面図であ
る。
【図20】保温台81をテーブル82に装着する状態を
示す分解斜視図である。
【図21】本発明の図1〜図14に示される実施の一形
態における本件発明者の実験結果を示すグラフである。
【図22】均熱板8が設けられていない構成における本
件発明者の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,81 保温台 2 カウンタテーブル 7,85 保温板 8 均熱板 9 線状発熱体 10 両面粘着性シート 11 均熱シート 12 断熱部材 13,89 カバー手段 14 保温部 15,87 立上り部 16 連続部 20 耐熱性接着剤 21 耐熱性テープ 26 サーモスタット 27 サーミスタ 30,34 取付け部材 38 カバー部材 47 袋体 48 断熱体 53 端部材 71,72 面状発熱体 86 保温部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製保温板の下面に、保温板よりも大
    きい熱伝導率を有する金属から成る均熱板を配置し、 この均熱板の下面に加熱手段を配置したことを特徴とす
    る保温台。
  2. 【請求項2】 加熱手段に関して均熱板と反対側には、
    金属製均熱シートを配置したことを特徴とする請求項1
    記載の保温台。
  3. 【請求項3】 保温板は、ステンレス鋼製であり、均熱
    板は、アルミニウム製であることを特徴とする請求項1
    または2記載の保温台。
  4. 【請求項4】 加熱手段は、抵抗線を、耐熱性電気絶縁
    性材料から成る被覆層で被覆されて構成される線状発熱
    体であることを特徴とする請求項1〜3のうちの1つに
    記載の保温台。
  5. 【請求項5】 加熱手段は、耐熱性合成樹脂と無機導電
    性材料との混合物から成り、偏平に形成された面状発熱
    体であり、 均熱板と面状発熱体との間に、耐熱性両面粘着性シート
    が介在されることを特徴とする請求項1〜3のうちの1
    つに記載の保温台。
  6. 【請求項6】 (a)食事をする人の前方で左右に細長
    く延びる保温板であって、 手前に低くなるように傾斜した板状保温部と、 保温部の手前の連続部から立上る立上り部とを有するス
    テンレス鋼製保温板と、 (b)保温部の下面に固定され、左右に延び、保温部と
    立上り部との連続部近傍まで手前に延びて配置されるア
    ルミニウム製均熱板と、 (c)均熱板の下面にジグザグに屈曲してかつほぼ等間
    隔をあけて配置される線状発熱体であって、抵抗線を、
    耐熱性電気絶縁性材料から成る被覆層で被覆して構成さ
    れる線状発熱体と、 (d)線状発熱体の下面と線状発熱体に重なっていない
    均熱板の下面とに貼着されて覆う耐熱性両面粘着性シー
    トと、 (e)両面粘着性シートの下面に貼着されるアルミニウ
    ム製均熱シートと、 (f)均熱シートの下面を全面にわたって覆う断熱部材
    と、 (g)保温板の下面に固定され、断熱部材を覆って開閉
    可能に保持するカバー手段とを含むことを特徴とする保
    温台。
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