JPH09319751A - 翻訳装置 - Google Patents

翻訳装置

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JPH09319751A
JPH09319751A JP8134846A JP13484696A JPH09319751A JP H09319751 A JPH09319751 A JP H09319751A JP 8134846 A JP8134846 A JP 8134846A JP 13484696 A JP13484696 A JP 13484696A JP H09319751 A JPH09319751 A JP H09319751A
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JP8134846A
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Chinami Hino
ちなみ 日野
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の翻訳装置では、完全な訳文を得ること
はほとんど不可能であり、単語辞書を併用することが多
いが、わざわざ書籍の単語辞書を用意するのは不便であ
り、また電子化された辞書であっても、単語を再度入力
するのは繁雑な操作であり、また大量の情報から所望の
情報を選別するのは困難であった。 【解決手段】 翻訳処理の際に、解析情報を解析情報一
時記憶部8に記憶し、任意の単語に対する辞書情報を単
語辞書データベース7から検索して表示する際に、前記
解析情報一時記憶部8に記憶した解析情報を利用して出
力を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、翻訳機能と単語辞
書検索機能とを備えた外国語の理解を支援する翻訳装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】外国語の単語や文を理解するための手段
として、紙面上に編集された辞書を使用することが一般
的である(通常“書籍”としての“辞書”)。こういっ
た紙面の辞書に対して、これらを電子化し、ある言語
(以下第1言語とする)の単語に対するもうひとつの言
語(以下第2言語とする)の単語を高速に検索する電子
化辞書装置(電子辞書)があり、外国語を理解する支援
手段として機能している。
【0003】特に、海外での旅行や、ビジネスなどにお
いて分からない外国語を理解する手段として、また翻訳
作業や外国語学習のために、紙面の辞書に比べて格段に
検索速度の速い電子化辞書が携帯型の電子機器(電子手
帳など)やパーソナルコンピュータなどに搭載されてい
る。
【0004】また、一方、第1言語の文を第2言語の文
に自動的に翻訳する機械翻訳装置も文章の翻訳作業に広
く用いられ、電子化辞書装置と共に外国語理解を支援す
る手段として機能している。
【0005】しかしながら、機械翻訳装置の現状では、
100%正しい結果を得られるわけではなく、間違った
翻訳結果を出力してしまうことがほとんどである。翻訳
結果が正しいかどうかを認識する必要があるため、ある
程度第1言語についての知識を持った使用者が、翻訳す
る第1言語文に対して正しい翻訳結果が導けるように原
文を一部訂正などする前編集作業や、翻訳結果の不適切
な表現を修正する後編集作業を伴って使用することが一
般的な利用形態となっている。このため、海外での旅行
などではあまり使用されていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】第1言語をあまり理解
していない使用者にとっては、機械翻訳装置による自動
翻訳は、ユーザが辞書を利用するよりも、容易に訳語を
得ることができるため、外国語の理解を支援する手段と
して容易に利用できることが望まれる。
【0007】しかし、前述したように、現状の機械翻訳
装置では第1言語の知識のあるユーザによる多量の文書
の翻訳作業を支援することを前提としており、第1言語
の理解を第1の目的としたものではない。よって、翻訳
した原文中の単語に対する疑問をユーザが解消するため
には、別に紙面もしくは電子化された情報量の充実した
辞書を用意しなければならなかった。
【0008】別途電子化辞書を用意したとしても、翻訳
原文中の単語の辞書情報を得ようとする場合には、翻訳
原文の入力時に入力した単語を、辞書検索のために再度
入力する必要がある。また、電子化辞書が変化形入力に
よる検索に対応していない場合は、変化形入力による検
索に失敗した場合に、原形を入力して再検索する必要が
あり、ユーザが所望の情報にたどり着くまでに単語の入
力を何度も行う必要が生じるなど、非常に繁雑な操作と
なっている。
【0009】一方、電子化辞書は外国語の理解を支援す
る有効な手段ではあるが、第1言語をほとんど理解して
いない使用者にとっては、第1言語の辞書を用いて、分
からない言葉の意味につながる辞書情報を得るという作
業を繰り返して外国語の文を理解することは、非常にめ
んどうな作業であり実際に文を完全に理解することはほ
とんど不可能である。
【0010】また、特開平5−101098号公報に
は、外国文の読解を支援する情報を使用者に提供する方
法が提案されているが、使用者に提供される支援情報
は、文法知識などの第1言語の知識をある程度持たなけ
れば理解することが難しく、支援情報自体が正しいか否
かの判断も使用者が行わなければならないという問題も
あり、第1言語の知識をあまり備えていない使用者にと
っては有効な手段ではなかった。
【0011】そこで、本発明では機械翻訳機能と電子化
辞書機能を効果的に組み合わせて、第1言語の知識をあ
まり持たない使用者であっても、理解を容易に支援でき
る機能を備える。
【0012】また、第1言語の知識を持つ使用者は、疑
問を抱いた単語に対する辞書情報が多量であっても、文
法などの第1言語の知識により、多量の辞書情報から該
単語の意味を理解するための情報がどこにあるかの見当
を付けることができるので、比較的容易に疑問を解消す
ることが可能である。しかし、第1言語の知識をあまり
持たない使用者は多量の辞書情報か疑問を抱いた単語の
正しい意味を絞り込む方法を持たないので、第1言語の
知識を持つ使用者に比べて多量の辞書情報から疑問を抱
いた単語の正しい意味が何であるかを確認するまでに時
間を浪費してしまう。
【0013】そこで、本発明では、第1言語の知識のな
いユーザでも比較的簡単に、疑問のある単語の意味の理
解ができるように多量の辞書情報から単語の意味の理解
に役立つ情報に絞って使用者に提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願発明の請求項1によ
れば、第1の言語で記述された文を入力する入力指定部
と、翻訳に用いる単語辞書、文法辞書、構文規則などを
格納する辞書部と、前記入力指定部から入力された文
を、第2の言語に翻訳し、記憶部に記憶する翻訳処理部
と、前記入力文中の任意の単語に対する辞書情報を、前
記翻訳処理部による翻訳処理の際に得られた情報に基づ
いて単語辞書を検索し、記憶部に記憶する単語辞書検索
部と、前記記憶部の内容を出力する出力表示部を備える
ことによって上記課題を解決する。
【0015】本願発明の請求項2によれば、第1の言語
で記述された文を入力する入力指定部と、翻訳に用いる
単語辞書、文法辞書、構文規則などを格納する辞書部
と、前記入力指定部から入力された文を、第2の言語に
翻訳し、記憶部に記憶する翻訳処理部と、前記入力文中
の任意の単語に対する辞書情報を、前記翻訳処理部によ
る翻訳処理の際に得られた品詞情報に基づいて単語辞書
を検索し、一致する品詞の訳語のみを記憶部に記憶する
単語辞書検索部と、前記記憶部の内容を出力する出力表
示部を備えることによって上記課題を解決する。
【0016】本願発明の請求項3によれば、第1の言語
で記述された文を入力する入力指定部と、翻訳に用いる
単語辞書、文法辞書、構文規則などを格納する辞書部
と、前記入力指定部から入力された文を、第2の言語に
翻訳し、記憶部に記憶する翻訳処理部と、前記入力文中
において所定の条件を満たす単語に対する辞書情報を、
前記翻訳処理部による翻訳処理の際に得られた情報に基
づいて単語辞書を検索し、記憶部に記憶する単語辞書検
索部と、前記記憶部の内容を出力する出力表示部を備え
ることによって、上記課題を解決する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
を参照して詳細に説明する。
【0018】なお、本実施の形態の翻訳装置は、英語を
日本語に翻訳する機能と、英語の見出しに対応する日本
語の辞書情報を提供する英和辞書の機能とを備えた翻訳
装置を例にとり説明するが、言語対はこれに特定される
ものではない。
【0019】図1は本発明の請求項1の一実施の形態の
翻訳装置の機能構成図であり、図2は図1の翻訳装置の
回路ブロック図である。
【0020】図1において翻訳装置は、第1言語の単語
または文の入力及び各種処理の指示入力を行なう〔入力
指定部1〕と、翻訳用の辞書、文法規則及び木構造変換
規則等を格納している〔翻訳辞書部3〕と、第1言語か
ら第2言語への翻訳処理及び、各種制御処理を行なう
〔翻訳処理部2〕と、第1言語の見出し語および見出し
語に対応する辞書情報を格納する〔単語辞書データベー
ス7〕と、入力した見出し語に対応する辞書情報を〔単
語辞書データベース7〕から検索し、検索処理に関する
制御処理を行なう〔単語辞書検索処理部6〕と、翻訳結
果及び検索した辞書情報を一時的に記憶する〔表示情報
一時記憶部4〕と、入力した第1言語の単語、文及び検
索した辞書情報、翻訳結果、及びその他ユーザ選択用項
目を表示する〔出力表示部5〕と、翻訳処理の際に第1
言語の解析情報を一時的に記憶する〔解析情報一時記憶
部8〕によって構成されている。
【0021】図2において翻訳装置は、該装置を集中管
理および制御するための[CPU13]、ならびに[C
PU13]に接続される[ROM14]、[RAM1
5]、CRTなどの[出力装置16]、キーボードなど
の[入力装置17]および[作業用メモリ18]によっ
て構成されている。
【0022】図1の各部と図2の各部との対応関係を説
明する。〔入力指定部1〕は[入力装置17]により実
現され、〔翻訳辞書部3〕、〔単語辞書データベース
7〕及び〔単語検索条件テーブル12〕は[ROM1
4]により実現され、〔解析情報一時記憶部8〕は[R
AM15]により実現され、〔翻訳処理部2〕、〔単語
辞書検索処理部6〕及び〔翻訳/検索切替部11〕は
[CPU13]が[ROM14]および[RAM15]
のデータをアクセスしながら[ROM14]中に予め記
憶されたプログラムを実行することにより実現され、
〔出力表示部5〕は[出力装置16]により実現され、
〔表示情報一時記憶部4〕は[作業用メモリ18]によ
り実現される。
【0023】図3は、図1の〔翻訳処理部2〕で行なわ
れる第1言語から第2言語への翻訳処理の機能構成図で
ある。第1言語から第2言語への翻訳処理は、図1の
〔入力指定部1〕から第1言語が入力されると、〔翻訳
処理部2〕が〔翻訳辞書部3〕に記憶されている辞書、
文法規則および木構造変換規則等を用いて、入力された
第1言語を後に詳述するようにして第2言語に翻訳す
る。
【0024】以下、図3を用いて一般的な翻訳処理の動
作を説明する。まず、読み込まれた原文は<辞書引き形
態素解析部19>により、〔翻訳辞書部3〕の辞書を用
いて各単語の訳語等の各形態素列(単語列)に分割さ
れ、この各単語に対する品詞などの文法情報および訳語
が得られ、さらに、時制・人称・数などが解析される。
<構文解析部20>では辞書と文法規則にしたがって、
各単語間の係り受け関係を示す構造解析木が決定され
る。
【0025】<変換部21>では、〔翻訳辞書部3〕の
木構造変換規則を用いて、入力された原文に対する構文
解析木の構造に変換される。そして、<翻訳文生成部2
2>において、第2言語における翻訳文として適切な文
に生成された翻訳文は、〔翻訳処理部2〕から出力さ
れ、〔表示情報一時記憶部4〕に格納されると共に、
〔出力表示部5〕に表示される。
【0026】なお、<構文解析部20>の処理によって
決まる構造解析木は1種類とは限らず、係り受け関係が
複数あれば、複数の構造解析木ができる。一般に複数の
構造解析木から最も可能性の高い構造解析木から得られ
た翻訳文が〔出力表示部5〕に表示されることになる。
【0027】図11は図1の〔解析情報一時記憶部8〕
の記憶内容の一部を示す図である。図において〔解析情
報一時記憶部8〕は前記辞書引き形態素解析によって得
られる入力文を構成する単語情報(入力単語情報)が各
単語に対応する原形情報と共に連続した番号NO1に対
応させて記憶される。
【0028】翻訳原文中の単語について単語辞書検索を
行なうと、〔単語辞書検索処理部6〕は該入力単語情報
または原形情報を対象として単語辞書検索を行なう。
【0029】本実施の形態では、〔入力指定部1〕の
[入力装置17]に、図2に示されるように通常のキー
に加えて[電源ONキー171]、[電源OFFキー1
72]、第1言語を第2言語に翻訳するために押下され
る[翻訳指示キー173]、〔単語辞書データベース
7〕を検索するために押下される[検索指示キー17
4]、各種表示処理を終了するために押下される[表示
終了キー175]、入力単語または文に対し、翻訳処理
を行なうか、検索処理を行なうかを自動的に切り替える
処理を指示するために押下される[翻訳・検索自動切替
指示キー176]を備える。
【0030】装置が、[電源ONキー171]の押下に
より電源投入されると、以降オペレータがキー172〜
176のいずれかを押下することにより、押下キーに対
応の処理が実行される。この処理手順を図4〜10のフ
ローチャートに沿って説明する。
【0031】図4は図1の翻訳装置の全体処理Sのフロ
ーチャートで、[入力装置17]の[電源ONキー17
1]が押下されると(ステップS1)、〔翻訳処理部
2〕は初期入力画面を表示する(ステップS2)。次に
何らかのキー押下が行なわれる(ステップS3)。この
押下されたキーの種類によって以降の処理に分岐する。
[電源OFFキー172]が押下されると、処理Sは終
了する。
【0032】[翻訳指示キー173]が押下されると、
〔翻訳処理部2〕は、翻訳対象となる文字が既に入力さ
れているかを調べる(ステップS4)。翻訳対象となる
文字が入力されていない場合(ステップS4でNO)
は、翻訳処理は行なえないので、ステップS2へ戻り、
次のキー入力を待つ。
【0033】翻訳対象となる文字が入力されている場合
(ステップS4でYES)は、第1言語を第2言語に翻
訳すると共に、翻訳原文中の単語検索を行なうために必
要な解析情報を記憶するために図5の翻訳/解析情報記
憶処理Aのフローチャートに従う処理が開始される。
【0034】ステップS3で[検索指示キー174]が
押下されると、〔翻訳処理部2〕は、検索対象となる文
字が既に入力されているかを調べる(ステップS5)。
検索対象となる文字が入力されていない場合(ステップ
S5でNO)は、検索処理は行なえないので、ステップ
S2へ戻り、次のキー入力を待つ。
【0035】検索対象となる文字が入力されている場合
(ステップS5でYES)は、〔単語辞書データベース
7〕から、入力した単語に対応する辞書情報を検索する
ために図6の単語辞書情報検索処理Bのフローチャート
に従う処理が開始される。
【0036】ステップS3で[表示終了キー175]が
押下されると、翻訳結果の表示または、検索した辞書情
報の表示または、入力した文字の表示を終了して初期入
力画面へと戻るために図7の表示終了処理Cのフローチ
ャートに従う処理が開始される。
【0037】ステップS3で通常の入力装置の文字キー
が押下されると、入力された文字を表示して(ステップ
S6)ステップS3で次のキーの押下を待つ。
【0038】なお、文字キー以外の指示キーによる処理
が実行中は文字キーの押下による入力は行なえないこと
とする。
【0039】次に前記翻訳/解析情報記憶処理Aについ
て図5のフローチャートを用い、詳細に説明する。処理
S(図4)のステップS3で〔入力指定部1〕から文字
キーによって文字入力を何度か繰り返して行ない第1言
語を入力し、再度ステップS3で[翻訳指示キー17
3]が押下されると、ステップS4では翻訳対象となる
文字があることになるので、図5の処理Aが開始する。
【0040】まず、〔翻訳処理部2〕は入力された第1
言語に対し、図3に示す<辞書引き形態素解析部19>
により辞書引き形態素解析処理を行なう(ステップA
1)。
【0041】次に前記ステップA1により得られた辞書
引き形態素解析結果から、入力された文を構成する各単
語情報と各単語に対応する原形情報を〔解析情報一時記
憶部8〕に記憶する(ステップA2)。
【0042】なお、該記憶した解析情報は翻訳処理にお
ける表示処理が処理SのステップS3で[表示終了キー
175]によって終了されるまで〔解析情報一時記憶部
8〕に保持される。
【0043】例えば、“He looks taller than I.”と
いう文が入力されたとすると、この文の辞書引き形態素
解析処理の結果、該入力文を構成する各単語である[ H
e /looks / taller / than / I ]の5単語と、各単語
に対応する原形情報である[he / look / tall / than
/ I ]が図11に示すように、〔解析情報一時記憶部
8〕の番号NO1に対応させて、入力単語情報と原形情
報の”001”〜”005”にそれぞれ記憶される。
【0044】次に図3に示す通常の翻訳処理へと戻り、
構文解析処理(ステップA3)及び変換処理(ステップ
A4)及び生成処理(ステップA5)を経て、翻訳結果
を一旦〔表示情報一時記憶部4〕へ記憶すると共に〔出
力表示部5〕に表示して(ステップA6)、処理S(図
4)のステップS3へと戻り、次のキー入力を待つ。
【0045】次に前記単語辞書情報検索処理Bについて
図6のフローチャートを用い、詳細に説明する。前記処
理S(図4)のステップS3で[検索指示キー174]
が押下られ、ステップS5で検索対象となる文字が既に
入力されている場合に図6の処理Bが開始する。
【0046】まず、〔翻訳処理部2〕は〔解析情報一時
記憶部8〕に解析情報が記憶されているかを調べる(ス
テップB1)。解析情報が記憶されている場合(ステッ
プB1でYES)、〔単語辞書検索処理部6〕は〔翻訳
処理部2〕から解析情報があるという情報を受けて、
〔解析情報一時記憶部8〕に記憶した情報を表示する
(ステップB2)。このときの表示される画面の例が図
13である。
【0047】例えば、前記入力文”He looks taller th
an I.”を翻訳して表示画面例の図12が示すように
「彼は私より高い」という訳文を得た後、ユーザが、
[検索指示キー174]の押下によって、当該翻訳原文
中の単語の辞書検索を行なう場合、図11が示す〔解析
情報一時記憶部8〕に記憶された入力単語情報および原
形情報が番号NO1に対応して連続して記憶された番号
と共に、図13のように表示される。
【0048】なお、当表示画面例では、原形情報の記憶
内容の表示については入力単語情報と記憶内容が異なる
場合にだけ表示している。
【0049】次にユーザが前記表示された単語の内、検
索したい単語の番号を〔入力指定部1〕より指定入力す
ると(ステップB3)、〔単語辞書検索処理部6〕は該
指定入力した単語を辞書検索の検索対象として〔単語辞
書データベース7〕から、該指定した単語に対応する辞
書情報の検索を行ない(ステップB4)、指定入力した
単語の辞書情報が〔単語辞書データベース7〕に存在す
るか否かを調べる(ステップB5)。
【0050】存在する場合(ステップB5でYES)、
検索した辞書情報を〔表示情報一時記憶部4〕に一旦記
憶し(ステップB6)、〔出力表示部5〕に検索した辞
書情報を表示して(ステップB7)、処理S(図4)の
ステップS3へと戻り、次のキー押下を待つ。
【0051】例えば、005の”I”を選択し、〔単語
辞書データベース7〕に”I”に対する辞書情報が存在
する場合、”I”の辞書情報が図14の翻訳原文単語検
索結果表示画面例1に示すように、翻訳原文及び翻訳結
果と共に表示される。
【0052】ステップB3にて指定入力した単語の辞書
情報が〔単語辞書データベース7〕に存在しない場合
(ステップB5でNO)、〔単語辞書検索処理部6〕は
〔解析情報一時記憶部8〕に該指定した入力単語と同一
ではない原形情報が記憶されているか否かを調べる(ス
テップB9)。
【0053】記憶されている場合(ステップB9でYE
S)、〔単語辞書検索処理部6〕は前記入力指定単語の
原形を対象に再度〔単語辞書データベース7〕を検索す
る(ステップB10)。次に指定入力した単語の辞書情
報が〔単語辞書データベース7〕に存在するか否かを調
べる(ステップB11)。存在する場合(ステップB1
1でYES)、ステップB6以降の処理へと進む。
【0054】例えば、図13に示す辞書検索画面から、
ユーザが003の”taller”を選択したとする
と、”taller”を対象として単語検索を実施す
る。なお、本発明の翻訳装置における単語辞書検索機能
は、単語の変化形による検索ができない構成となってお
り、前記選択した”taller”の辞書検索は行なえ
ず、〔解析情報一時記憶部8〕に記憶されている原形”
tall”に対し再度辞書検索が行なわれ、”tal
l”に対する辞書情報が検索されて表示されることにな
る。
【0055】ステップB10にて単語の原形を対象に検
索した結果、辞書情報が〔単語辞書データベース7〕に
存在しない場合(ステップB11でNO)、ステップB
12で入力した単語の辞書情報は検索できない旨をユー
ザに提示して、処理S(図4)のステップS3へと戻
る。
【0056】ステップB3にて指定入力した単語の辞書
情報が〔単語辞書データベース7〕に存在せず(ステッ
プB5でNO)、〔解析情報一時記憶部8〕において指
定入力単語と同一ではない原形情報が記憶されている場
合(ステップB9でNO)、入力単語に対する辞書情報
は得られないので、入力した単語は検索できない旨をユ
ーザに提示して(ステップB12)、処理S(図4)の
ステップS3へと戻る。
【0057】ステップB1で、〔解析情報一時記憶部
8〕に解析情報が記憶されていない場合(ステップB1
でNO)、〔翻訳処理部2〕は〔単語辞書検索処理部
6〕に入力された第1言語を送り(ステップB8)、ス
テップB4以降の単語検索処理を行なう。
【0058】次に前記表示終了処理Cについて図7のフ
ローチャートを用い、詳細に説明する。前記処理S(図
4)のステップS3で[表示終了キー175]が押下さ
れると、図7の処理Cが開始する。
【0059】まず〔翻訳処理部2〕は、現在実行中の表
示処理が単語辞書情報検索処理Bにおける表示処理のス
テップB7またはB12によるものであるかどうかを調
べる(ステップC1)。単語辞書情報検索処理Bにおけ
る表示処理中でない場合(ステップC1でNO)、現在
実行中の表示処理が翻訳/解析情報記憶処理Aにおける
表示処理のステップA6によるものであるかどうかを調
べる(ステップC2)。
【0060】翻訳/解析情報記憶処理Aにおける表示処
理中である場合(ステップC2でYES)、〔翻訳処理
部2〕は〔解析情報一時記憶部8〕に記憶している解析
情報をクリアにし(ステップC3)、処理S(図4)の
ステップS2へと戻り、初期入力画面が表示される。
【0061】例えば、前記入力文“He looks taller th
an I.”を翻訳処理して「彼は私より高い」という訳文
を得た後[表示終了キー175]の押下を行なうと、該
入力文に対し、〔解析情報一時記憶部8〕の記憶内容
(図11)がクリアされ、初期入力画面が表示される。
【0062】ステップC2で現在実行中の表示処理が翻
訳/解析情報記憶処理Aにおける表示処理でない場合
(ステップC2でNO)、入力した文字の表示が終了さ
れ、処理S(図4)のステップS2へと戻り、初期入力
画面が表示される。例えば、単語を入力途中に[表示終
了キー175の押下を行なうと、入力した文字が消去さ
れて初期入力画面が表示されることになる。
【0063】ステップC1で現在実行中の処理が単語検
索処理における表示処理であれば(ステップC1でYE
S)、現在実行中の単語辞書検索結果の表示処理が終了
する(ステップC4)。次に現在翻訳処理による表示処
理が実行中であるかどうかを調べる(ステップC5)。
【0064】前記終了した単語検索処理における表示処
理が翻訳原文中の単語の検索処理による表示処理である
場合には翻訳処理による表示処理が実行中ということに
なり。つまりステップC5で、翻訳処理による表示処理
が実行中である場合(ステップC5でYES)、処理A
(図5)のステップA6の翻訳結果の表示状態へと戻
る。
【0065】例えば、図14に示す翻訳原文単語検索画
面において、[表示終了キー175]の押下を行なう
と、単語辞書情報検索処理における表示処理が終了し、
図12に示す翻訳結果表示画面へと戻る。
【0066】ステップC5で現在実行中の処理が翻訳処
理による表示処理でなければ(NO)、処理S(図4)
のステップS2へと戻り、初期入力画面が表示される。
例えば、ユーザが翻訳原文中の単語ではなく通常の単語
辞書情報検索を行なった後、[表示終了キー175]の
押下を行なうと、初期入力画面が表示される。
【0067】このように、翻訳原文中の単語に対する辞
書情報を検索する場合に、翻訳処理における解析処理の
情報を利用して単語辞書検索処理を行なうため、ユーザ
は、翻訳処理のために入力した単語を単語辞書検索のた
めに再度入力するのに簡単な指定操作を行なうだけでよ
いので、翻訳結果に疑問がある場合に即座に単語辞書を
検索することができる。また、翻訳処理の際の解析結果
を単語検索の入力対象とすることが可能であるので、単
語辞書検索機能において変化形による検索が実現されて
いなくても、翻訳処理における辞書引き形態素解析によ
って得ることのできる原形情報を単語辞書検索に利用で
きる。
【0068】次に、請求項2の翻訳装置の実施の形態を
図を参照しながら説明する。
【0069】本実施の形態の翻訳装置は、請求項1の翻
訳装置の〔単語辞書データベース7〕に格納されている
辞書情報が辞書情報を識別するための辞書情報識別子を
含み、前記〔解析情報一時記憶部8〕に構文解析による
品詞情報を記憶する手段と、前記〔翻訳辞書部3〕にお
ける品詞情報と前記辞書情報識別子との対応情報を格納
する〔品詞情報対応テーブル10〕と、翻訳原文中の任
意の単語に対する辞書情報を〔単語辞書データベース
7〕から検索して表示する際に、〔表示情報一時記憶部
4〕に記憶した辞書情報から、前記〔解析情報一時記憶
部8〕に記憶した品詞情報に対応する前記辞書情報識別
子で識別される辞書情報を抽出する〔単語辞書情報抽出
部9〕を備えた構成となっている。
【0070】ここで〔解析情報一時記憶部8〕の構成を
詳細に説明する。本実施の形態における〔解析情報一時
記憶部8〕は、請求項1における〔解析情報一時記憶部
8〕に、辞書引き形態素解析処理によって得られた各単
語の品詞情報を記憶する領域を設けている。
【0071】構文解析処理により決まる1つあるいは複
数の構文解析木から前記〔解析情報一時記憶部8〕に記
憶した各単語の品詞情報が絞りこまれる。該絞り込まれ
た品詞情報を確定品詞として、〔解析情報一時記憶部
8〕における品詞情報に、確定品詞であることを示すラ
ベル(以降、確定品詞ラベルと呼ぶ)が付与されて記憶
される構成となっている。
【0072】なお、構文解析処理に失敗した場合は、
〔解析情報一時記憶部8〕に確定品詞ラベルは付与され
ない。図15は、図1の〔解析情報一時記憶部8〕の記
憶内容の一部を示す図であり、請求項2における〔解析
情報一時記憶部8〕の記憶内容を示している。
【0073】図において〔解析情報一時記憶部8〕は辞
書引き形態素解析によって得られる入力文を構成する入
力単語情報に対応する品詞情報が、連続した番号NO1
に対応させて入力単語情報および原形情報と共に記憶さ
れる。
【0074】各入力単語情報に対応する品詞情報は構文
解析処理によって品詞が確定され、確定品詞に対し〔翻
訳処理部2〕によって確定品詞ラベルが付与されるが、
図15は当ラベルが付与されていない状態を示してい
る。
【0075】図17は図1の〔単語辞書データベース
7〕の構成を示す図である。図において〔単語辞書デー
タベース7〕には見出し語に対応する辞書情報が品詞別
に辞書情報を識別する辞書情報識別子である品詞ラベル
が付与されて記憶されており、品詞ラベル《名》,品詞
ラベル《動》及び品詞ラベル《形》が付与された3種類
の品詞の辞書情報を有する”film”の辞書情報が示
されている。
【0076】図18は図1の〔品詞情報対応テーブル1
0〕の構成を示す図である。図において〔品詞情報対応
テーブル10〕では〔翻訳辞書部3〕の翻訳辞書の品詞
情報とそれに対応する〔単語辞書データベース7〕の辞
書情報における品詞ラベルが対応づけて連続した番号N
O2で管理される。
【0077】まず、〔解析情報一時記憶部8〕に、辞書
情報を抽出するための確定品詞情報を記憶する確定品詞
情報記憶処理Dについて図8のフローチャートを用い、
詳細に説明する。
【0078】処理Dは、辞書情報を抽出するための確定
品詞情報を記憶する場合に翻訳/解析情報記憶処理Aの
ステップA3の処理の後に確定品詞情報を記憶する処理
D(図8)が加わる。
【0079】まず処理A(図5)のステップA1の辞書
引き形態素解析処理が行なわれると、ステップA2で
〔翻訳処理部2〕は辞書引き形態素解析処理によって得
た入力文を構成する入力単語情報と各入力単語情報に対
応する原形情報と共に品詞情報を〔解析情報一時記憶部
8〕に記憶する。
【0080】次に構文解析処理を行なう(ステップA
3)。この後処理Dが開始する。前記ステップA2で記
憶した単語の各品詞情報のうち、構文解析処理によって
絞りこんだ品詞情報に対し、〔翻訳処理部2〕は確定品
詞であることを示す確定品詞ラベルを付与し(ステップ
D1)、処理A(図5)のステップA4の変換処理以降
の処理を行なう。
【0081】例えば、“You saw that film yesterda
y.”という原文が入力された場合に、辞書引き形態素解
析の結果、図15が示すように入力文を構成する入力単
語情報である[ You / saw / that / film / yesterday
]の5単語と、各単語に対応する原形情報である[ yo
u / see / that / film / yesterday ]の5単語および
各単語に対応する品詞情報が記憶される。
【0082】続いて前記入力文に対する構文解析が2通
りの構文解析結果となり、その翻訳結果が「あなたはあ
れが昨日薄膜が張るのを見た」「あなたは昨日あの映画
を見た」の2通りになった場合、辞書引き形態素解析結
果から記憶された各単語に対応する品詞情報には、図1
6の〔解析情報一時記憶部8〕の内容例が示すように、
構文解析によって確定した品詞に『*』マークで示され
る確定品詞ラベルが付与される。図16では例えば、単
語”film”に関しては、3つの品詞情報の内、2つ
の品詞が構文解析によって確定されたことを示してい
る。
【0083】次に検索した単語の全辞書情報から〔解析
情報一時記憶部8〕に記憶した確定品詞の情報に基づ
き、辞書情報を抽出する処理Eについて図9のフローチ
ャートを用い、詳細に説明する。
【0084】処理E(図9)は、処理B(図6)のステ
ップB4で翻訳原文中の単語を検索する処理が行なわ
れ、ステップB5で検索した辞書情報を〔表示情報一時
記憶部4〕に記憶した後開始する。まず、ステップE1
で〔単語辞書情報抽出部9〕は〔解析情報一時記憶部
8〕に記憶している確定品詞情報に対応する〔単語辞書
データベース7〕における品詞ラベルを〔品詞情報対応
テーブル10〕を検索して認識する。続いて〔単語辞書
情報抽出部9〕はステップE2で前記認識した品詞ラベ
ルを有する辞書情報を前記処理B(図6)のステップB
4で〔表示情報一時記憶部4〕に記憶した辞書情報から
抽出する。次にステップE3で前記抽出した辞書情報を
〔出力表示部5〕に表示して処理S(図4)のステップ
S3へと戻る。
【0085】例えば、前記入力文“You saw that film
yesterday.”の翻訳結果表示後に、ユーザが原文中の”
film”の辞書内容を検索する場合、〔解析情報一時
記憶部8〕に確定品詞として記憶されている”動”(動
詞)および”名”(名詞)に対応する品詞ラベル《動》
および《名》が〔品詞情報対応テーブル10〕のNO2
で管理される番号”001”と”002”から得られ
る。
【0086】そして品詞ラベル《動》および《名》によ
って識別される辞書情報が”film”の全辞書情報か
ら抽出されて表示され、”形”(形容詞)に対応する品
詞ラベルで特定される辞書情報は表示されない。この時
表示される辞書情報の表示画面例が図19である。
【0087】このようにユーザは単語”film”に対
する3種類の品詞辞書情報から成る全辞書情報の内、名
詞と動詞の2種類の品詞の辞書情報から、原文の理解に
必要な情報を探せばよく、原文の理解のために必要のな
い形容詞の辞書情報には目を通す必要がない。
【0088】このように、翻訳原文中の単語に対する辞
書情報の内、構文解析によって絞り込まれた品詞に対す
る辞書情報のみを抽出して表示するため、ユーザは解釈
の可能性のない品詞に対する辞書情報にまで目を通すこ
となく速やかに原文理解を導く情報に到達することがで
きる。このため、第1言語を解さないユーザでも効率的
に外国語の理解を支援することができる。
【0089】なお、本実施の形態では、品詞ラベルで特
定される抽出情報だけを表示する方法を例にとり説明し
ており、以降の実施の形態も同様の場合を例にとり説明
するが、該抽出情報を特徴づけて他の辞書情報とは区別
して表示することももちろん可能である。
【0090】次に、請求項3の翻訳装置の実施の形態を
図を参照しながら説明する。本実施の形態の翻訳装置は
請求項1または2の構成の翻訳装置が、入力された第1
言語の内容によって、翻訳を行なうか、単語検索を行な
うかを切り替える〔翻訳/検索切替部11〕を備えてお
り、〔翻訳/検索切替部11〕が、翻訳処理と検索処理
を切り替える基準を決定するための〔単語検索条件テー
ブル12〕を備えた構成となっている。
【0091】図20は図1の〔単語検索条件テーブル1
2〕の構成を示す図である。図において〔単語検索条件
テーブル12〕では、入力された単語または文が〔翻訳
処理部2〕の解析処理の結果得られた解析情報の内容に
よって、翻訳処理から単語辞書検索処理へと処理を切り
替えるための条件が複数記憶されている。〔解析情報一
時記憶部8〕に記憶されている情報が、この条件のいず
れかに合致した場合は、翻訳処理が中断し、単語検索処
理へと処理が切り替わる。
【0092】処理S(図4)のステップS3で[翻訳・
検索自動切替指示キー176]が押下されると、〔翻訳
処理部2〕は単語辞書検索または翻訳処理対象となる文
字が既に入力されているかを調べる(ステップS7)。
検索または翻訳対象となる文字が入力されていない場合
(ステップS7でNO)は、検索または翻訳処理は行な
えないのでステップS3へ戻り、次のキー入力を待つ。
検索または翻訳対象となる文字が入力されている場合
(ステップS7でYES)は、翻訳処理と検索処理を切
り替える処理F(図10)が行なわれる。
【0093】図20は図1の〔単語検索条件テーブル1
2〕の構成を示す図である。図において〔単語検索条件
テーブル12〕では、翻訳処理から単語検索処理に処理
を切り替えるための条件が連続した番号NO3で管理さ
れる。
【0094】この条件は〔解析情報一時記憶部8〕に記
憶される情報から、翻訳処理よりも単語検索処理による
単語辞書情報を提示する方がユーザの原文理解の支援に
効果的である場合を規則化し、単語検索条件として設定
するものである。
【0095】次に、入力された第1言語の解析内容によ
って、翻訳処理から検索処理に切り替える処理F(図1
0)について説明する。
【0096】処理S(図4)のステップS3で〔入力指
定部1〕から文字入力を何度か繰り返して行ない第1言
語を入力し、再度ステップS3で[翻訳・検索自動切替
指示キー176]の押下を行うと、ステップS6では翻
訳または単語辞書検索対象となる文字があることになる
ので、図10の処理Fが開始する。
【0097】ここでは請求項2に記載の翻訳装置にもと
づき説明を行なうこととする。ステップF1で、処理A
(図5)のステップA1からA3までの処理を行ない、
まず辞書引き形態素解析処理による解析情報を〔解析情
報一時記憶部8〕に記憶し、次にステップF2で処理D
(図8)のステップD1の処理を行ない、構文解析処理
による確定品詞情報を〔解析情報一時記憶部8〕に記憶
する。次にステップF3で〔翻訳/検索切替部12〕
は、入力単語または文に対し単語検索処理を行なうかど
うかを決定するために、〔解析情報一時記憶部8〕に記
憶した解析情報が〔単語検索条件テーブル12〕の単語
検索条件に合致するかどうかを調べる。合致しない場合
(ステップF3でNO)は、処理A(図5)のステップ
A4へと戻り、変換処理以降の翻訳処理を続行する。
【0098】ステップF1及びF2にて〔解析情報一時
記憶部8〕に記憶した解析情報が〔単語検索条件テーブ
ル12〕の単語検索条件に合致する場合(ステップF3
でYES)、〔単語辞書検索処理部6〕は〔解析情報一
時記憶部8〕に記憶した単語情報を対象に単語辞書検索
を行なえるよう処理B(図6)のステップB2以降の処
理を行なう。
【0099】例えば、”second these ideas”という単
語列が入力されると、構文解析処理に失敗し、翻訳処理
を最後まで行なうと翻訳結果として「瞬間/これらのア
イデア。」というような、ユーザが理解しがたい翻訳結
果が得られると仮定する。〔解析情報一時記憶部8〕に
は入力単語情報および原形情報および品詞情報が記憶さ
れるが、構文解析処理に失敗しているため、品詞情報に
は確定品詞ラベルは付与されない。
【0100】本発明の装置においては、このように構文
解析に失敗し、確定品詞ラベルが付与されていない場合
は翻訳処理は続行せずに単語検索処理へと処理を切り替
えるために図20の〔単語検索条件テーブル12〕の構
成図のNO.002が示すように、単語検索条件の1つ
として設定している。
【0101】従い、前記入力文”second these ideas”
が入力された場合は、処理FのステップF3で〔解析情
報一記憶部8〕には確定品詞ラベルの付与された品詞情
報は存在しないため、〔単語検索条件テーブル11〕の
番号NO3に対応する番号”002” の条件に合致す
ることになり、「瞬間/これらのアイデア。」というよ
うな、理解しがたい翻訳結果をユーザに提示することな
く、入力文”second these ideas”を構成する各単語及
び原形情報をユーザに提示して、ユーザの単語指定によ
る単語辞書検索が行なわれる。この時の表示画面の例が
図21である。
【0102】このように翻訳結果を提示するよりも単語
辞書検索へ処理を切り替える方が効率的に外国語理解へ
ユーザを導ける場合を単語検索条件として設定してお
き、該条件に従い自動的に翻訳処理から単語辞書検索処
理に切り替えるので、ユーザを混乱させるような翻訳結
果を提示することなく、速やかにユーザを外国語理解へ
導くことができる。またユーザは入力する単語列が機械
翻訳処理に向くかどうかについて意識する必要がなく、
分からない外国語を入力すれば自動的に効率的な外国語
理解の支援の手段を得ることができるので、第1言語を
解さないユーザでも外国語の理解を十分支援することが
できると共に、第1言語の知識を有するユーザの外国語
理解も更に効率的に支援することができ、これまでかな
り限定されていた機械翻訳機能のユーザ層を大幅に広げ
ることができる。
【0103】また、必ずしも正しい翻訳結果を得ること
ができない技術的に未完成な機械翻訳機能でも十分効果
的に外国語理解の手段として利用することが可能にな
る。
【0104】
【発明の効果】本願発明によれば、翻訳原文中の単語の
辞書検索が簡単な操作により実現できるので、機械翻訳
による翻訳結果に対する疑問の解消が簡単な操作で行え
る。さらには、文法解析結果などにより、必要な情報に
絞り込んで表示するために、多量な辞書から効果的に所
望の情報を得ることが可能となる。さらに、一定の条件
を満たす単語に関して、辞書検索を行うので、不適切な
翻訳結果によって混乱することを回避することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における機能の構成を示す図である。
【図2】本発明における回路ブロック図である。
【図3】本発明における翻訳処理の機能構成を示す図で
ある。
【図4】本発明における全体処理のフローチャートであ
る。
【図5】本発明における翻訳/解析情報記憶処理のフロ
ーチャートである。
【図6】本発明における単語辞書情報検索処理のフロー
チャートである。
【図7】本発明における表示終了処理のフローチャート
である。
【図8】本発明における確定品詞情報記憶処理のフロー
チャートである。
【図9】本発明における単語辞書情報抽出処理のフロー
チャートである。
【図10】本発明における翻訳・検索切替処理のフロー
チャートである。
【図11】本発明における解析情報一時記憶部内容の例
を示す図である。
【図12】本発明における翻訳結果表示画面の例を示す
図である。
【図13】本発明における翻訳原文単語検索画面の例を
示す図である。
【図14】本発明における翻訳原文単語検索結果表示画
面の例を示す図である。
【図15】本発明における解析情報一時記憶部内容の例
を示す図である。
【図16】本発明における解析情報一時記憶部内容の例
を示す図である。
【図17】本発明における単語辞書データベース内容の
例を示す図である。
【図18】本発明における品詞情報対応テーブル内容の
例を示す図である。
【図19】本発明における翻訳原文単語検索結果表示画
面の例を示す図である。
【図20】本発明における単語検索条件対応テーブル内
容の例を示す図である。
【図21】本発明における単語辞書検索画面の例を示す
図である。
【符合の説明】
1 入力指定部 2 翻訳処理部 3 翻訳辞書部 4 表示情報一時記憶部 5 出力表示部 6 単語辞書検索処理部 7 単語辞書データベース 8 解析情報一時記憶部 9 単語辞書情報抽出部 10 品詞情報対応テーブル 11 翻訳/検索切替部 12 単語検索条件テーブル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の言語で記述された文を入力する入
    力指定部と、 翻訳に用いる単語辞書、文法辞書、構文規則などを格納
    する辞書部と、 前記入力指定部から入力された文を、第2の言語に翻訳
    し、記憶部に記憶する翻訳処理部と、 前記入力文中の任意の単語に対する辞書情報を、前記翻
    訳処理部による翻訳処理の際に得られた情報に基づいて
    単語辞書を検索し、記憶部に記憶する単語辞書検索部
    と、 前記記憶部の内容を出力する出力表示部を備えたことを
    特徴とする翻訳装置。
  2. 【請求項2】 第1の言語で記述された文を入力する入
    力指定部と、 翻訳に用いる単語辞書、文法辞書、構文規則などを格納
    する辞書部と、 前記入力指定部から入力された文を、第2の言語に翻訳
    し、記憶部に記憶する翻訳処理部と、 前記入力文中の任意の単語に対する辞書情報を、前記翻
    訳処理部による翻訳処理の際に得られた品詞情報に基づ
    いて単語辞書を検索し、一致する品詞の訳語のみを記憶
    部に記憶する単語辞書検索部と、 前記記憶部の内容を出力する出力表示部を備えたことを
    特徴とする翻訳装置。
  3. 【請求項3】 第1の言語で記述された文を入力する入
    力指定部と、 翻訳に用いる単語辞書、文法辞書、構文規則などを格納
    する辞書部と、 前記入力指定部から入力された文を、第2の言語に翻訳
    し、記憶部に記憶する翻訳処理部と、 前記入力文中において所定の条件を満たす単語に対する
    辞書情報を、前記翻訳処理部による翻訳処理の際に得ら
    れた情報に基づいて単語辞書を検索し、記憶部に記憶す
    る単語辞書検索部と、 前記記憶部の内容を出力する出力表示部を備えたことを
    特徴とする翻訳装置。
JP8134846A 1996-05-29 1996-05-29 翻訳装置 Pending JPH09319751A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100424009B1 (ko) * 2000-08-01 2004-03-22 박홍원 입력오류 표시기능을 가진 번역장치 및 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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