JPH09319221A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09319221A
JPH09319221A JP8157628A JP15762896A JPH09319221A JP H09319221 A JPH09319221 A JP H09319221A JP 8157628 A JP8157628 A JP 8157628A JP 15762896 A JP15762896 A JP 15762896A JP H09319221 A JPH09319221 A JP H09319221A
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toner
voltage
developing
image
image forming
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Application number
JP8157628A
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English (en)
Inventor
Hidetoshi Yano
英俊 矢野
Yasufumi Nakazato
保史 中里
Naoyuki Kimura
尚之 木村
Masako Yoshii
雅子 吉井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体上の転写残トナーをクリーニングロー
ラに静電的に回収し、この回収トナーを感光体に静電的
に再付着させ、その再付着トナーを現像装置の現像ロー
ラに静電的に回収する画像形成装置において、現像ロー
ラに対する現像電圧の印加から、回収電圧の印加への切
り換えに伴い、現像ローラ上の現像剤中のキャリアとト
ナーが感光体上に付着することを防止する。 【解決手段】 感光体1上の画像形成領域後端が現像領
域6を通過した後であって、帯電領域の後端が現像領域
6に至る前に、現像ローラ5に印加する電圧を、現像電
圧から0Vに落し、帯電領域の後端が現像領域6を通過
し終えた後に、現像ローラ5に回収電圧を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動される像
担持体と、該担持体の表面をその周方向の所定の範囲に
亘って第1の極性に帯電させる帯電装置と、その帯電領
域内の画像形成領域に静電潜像を形成する潜像形成手段
と、前記第1の極性に帯電したトナーとその極性とは反
対の第2の極性に帯電したキャリアとを有する現像剤を
現像剤担持搬送部材上に担持し、当該現像剤を現像領域
へ搬送すると共に、該現像剤担持搬送部材に第1の極性
の現像電圧を印加しつつ、現像領域において、現像剤中
のトナーを静電潜像に静電的に移行させて当該静電潜像
をトナー像として可視像化する現像装置と、像担持体上
のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、トナー像
転写後の像担持体上の転写残トナーを静電的に回収し、
次いでその回収したトナーを、像担持体上の静電潜像の
形成に影響のない表面部分に静電的に再付着させるクリ
ーニング部材とを有し、前記現像装置の現像剤担持搬送
部材に第2の極性の回収電圧を印加しながら、像担持体
上の再付着トナーを現像剤担持搬送部材の側に静電的に
回収する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ又はそ
の複合機などとして構成される上記形式の画像形成装置
は従来より公知である(例えば、特公昭61−3027
4号公報参照)。この画像形成装置においては、トナー
像の転写後に像担持体表面に残留付着する転写残トナー
をクリーニング部材に静電的に付着させて一時的に回収
し、次いでこの回収トナーを、像担持体上の静電潜像の
形成に影響のない表面部分に静電的に再付着させ、さら
に像担持体表面に再付着させたトナーを、現像装置で静
電的に回収し、これを現像装置において再使用するの
で、回収したトナーを収容する廃トナータンクや、回収
トナーを現像装置に移送する専用の手段が不要となり、
画像形成装置のコストを下げることができ、しかもトナ
ーをリサイクル使用できるので、廃棄トナーをなくすこ
とができる。
【0003】この種の画像形成装置においては、像担持
体上の再付着トナーを現像剤担持搬送部材の側に回収す
べく、現像剤担持搬送部材に印加する電圧の極性を切り
換える必要がある。すなわち、現像剤担持搬送部材に印
加する電圧を現像電圧から回収電圧に切り換え、第1の
極性に帯電した再付着トナーを現像剤担持搬送部材の側
に回収するのである。その際、従来の画像形成装置にお
いては、像担持体上の帯電領域後端が現像領域を通過し
終えた後に、現像剤担持搬送部材への電圧の切り換えを
行っていた。このため、帯電領域の後端よりも像担持体
の回転方向上流側の表面に、現像剤担持搬送部材上の現
像剤中のトナーが付着する不具合を免れなかった。この
ように像担持体表面に不要なトナーが付着すると、これ
が像担持体まわりの他の要素に付着して、当該要素をト
ナーで汚したり、クリーニング部材のトナーの回収に要
する負担が大きくなる欠点を免れない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の欠点を除去した冒頭に記載した形式の画像形成装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置におい
て、像担持体上の再付着トナーを現像剤担持搬送部材の
側に回収すべく、当該現像剤担持搬送部材に印加する電
圧の極性を切り換えるに当り、画像形成領域の後端が像
担持体と現像剤担持搬送部材との間の現像領域を通過し
終えた後であって、帯電領域の後端が現像領域に至る前
に、現像剤担持搬送部材に印加する電圧を、前記現像電
圧から、当該現像電圧と前記回収電圧の間の中間電圧に
切り換え、前記帯電領域の後端が現像領域を通過し終え
た後、現像剤担持搬送部材に対して前記回収電圧を印加
するように、当該現像剤担持搬送部材への電圧印加タイ
ミングを設定したことを特徴とする画像形成装置を提案
する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って説明し、併せて前述の従来の欠点を図面に即し
てより具体的に明らかにする。
【0007】図1は、本発明に係る画像形成装置の一例
を示す概略構成図である。同図において、像担持体の一
構成例であるドラム状の感光体1は、図示されない駆動
装置によって一定の方向、本例では図1における時計方
向に回転駆動され、この回転時に、除電装置の一例であ
る除電ランプ13によって除電作用を受けて初期化さ
れ、次いで帯電ローラ2の作用により、感光体1の表面
が第1の極性に均一に帯電される。帯電ローラ2は、感
光体1より成る像担持体の表面をその周方向の所定の範
囲に亘って第1の極性に帯電させる帯電装置の一例を構
成する。第1の極性は、マイナスであってもプラスであ
ってもよいが、本例ではこれがマイナスであるとする。
すなわち本例では、帯電ローラ2は電圧電源E10に接続
され、感光体1と接触回転する間で、感光体1の表面
を、例えば−850Vのマイナス極性に均一に帯電す
る。感光体1を均一帯電させる帯電装置として、感光体
から離間して配置される帯電装置、例えばコロナ放電器
などを用いることもできる。
【0008】次いで、露光部3において、図1には示し
ていないレーザ装置(図19参照)を含む露光装置によ
って、上述のように帯電された感光体1の帯電領域内に
光変調されたレーザ光11による光書き込み走査が行わ
れることにより、感光体1の表面には所定の静電潜像が
形成される。感光体1上のレーザ光11の照射された部
分A、すなわち静電潜像の表面電位は、例えば−150
V程度となり、レーザ光11が照射されない部分B、す
なわち静電潜像の地肌部の表面電位はほぼ−850Vに
維持される。かかる潜像が形成される領域が画像形成領
域である。このように、本例では上述の露光装置が、感
光体1より成る像担持体の帯電領域内の画像形成領域に
画信号に応じた光を選択的に照射し、その画像形成領域
に静電潜像を形成する潜像形成手段を構成している。
【0009】現像装置4は感光体1に対向配置された現
像剤担持搬送部材の一例である現像ローラ5と、一対の
撹拌パドル10A,10Bとを具備し、これらは現像容
器9内にそれぞれ設けられ、その現像容器9に回転自在
に支持されている。現像ローラ5は、導電性の非磁性
体、例えばアルミニウムより成るスリーブ状に形成さ
れ、かかる現像ローラ5には、電圧電源E1により、例
えば−650Vの第1の極性の現像電圧が印加される。
この現像装置4では、トナーと磁性キャリアを有する二
成分系現像剤Dが使用され、この現像剤Dは現像容器9
内に収容されている。撹拌パドル10A,10Bの回転
により、そのトナーはキャリアとの摩擦により感光体1
の帯電極性と同極性の第1の極性(本例ではマイナス)
に帯電され、キャリアは第1の極性と反対の第2の極性
(本例ではプラス)に帯電される。これにより個々のキ
ャリア粒子のまわりにトナー粒子が静電的に付着し、か
かる状態で粉体状の現像剤Dが構成される(図16乃至
図18参照)。
【0010】現像ローラ5は、図1には示していない現
像ローラ用モータ(図19)によって、図1における反
時計方向に回転駆動され、その現像ローラ5に内設され
た図示していないマグネットの磁力の作用により、現像
ローラ5の周面上に担持された現像剤は、現像ローラ5
の回転方向に搬送され、該ローラ5に対して所定のギャ
ップをあけて対置された現像剤規制部材15によって掻
き取り作用を受ける。現像剤規制部材15によって搬送
量を規制された現像剤は、現像ローラ5と感光体1とが
互いに対向した現像領域6に運ばれ、ここで、現像剤中
のトナーが感光体1上の静電潜像に静電的に引き寄せら
れ、その部分に付着する。すなわち、第1の極性の現像
電圧の印加された現像ローラ5と、レーザ光を照射され
て電位の下げられた感光体1上の静電潜像との間に形成
される電界の作用により、第1の極性に帯電したトナー
がその静電潜像に静電的に移行し、該潜像をトナー像と
して可視像化する。レーザ光の当てられない部分Bには
トナーは付着しない。かかる現像方式は、反転現像と称
せられている。
【0011】このように現像装置4は、第1の極性に帯
電したトナーと、その極性とは反対の第2の極性に帯電
したキャリアとを有する現像剤を現像ローラ5より成る
現像剤担持搬送部材上に担持し、その現像剤を現像領域
6へ搬送すると共に、その現像剤担持搬送部材に第1の
極性の現像電圧を印加しつつ、現像領域6において、現
像剤中のトナーを静電潜像に静電的に移行させて当該静
電潜像をトナー像として可視像化する。
【0012】感光体1の下位には転写ローラ7が配設さ
れている。転写ローラ7は、その表面が感光体1との対
向部で、感光体の表面と同方向に移動する順方向に回転
し、この転写ローラ7と、これが対向する感光体1との
間の転写部8に向けて、転写紙16より成る記録媒体が
矢印方向Pに送られる。転写部8に送られた転写紙16
を介して転写ローラ7が感光体1の表面に圧接し、この
とき転写ローラ7の機能により、感光体1上に形成され
ているトナー像が転写紙16上に転写される。すなわ
ち、電源E3により、転写ローラ7に対して、感光体1
上のトナーの帯電極性と反対の第2の極性の電圧、例え
ば+950Vの電圧が印加され、このとき、感光体1上
のトナー像を形成する第1の極性のトナーTが、転写紙
16の側に静電的に引き寄せられ、該転写紙16に付着
する。このように転写ローラ7は、感光体1より成る像
担持体上のトナー像を、転写紙より成る記録媒体に転写
する転写装置の一例を構成する。感光体1に対して離間
した転写装置、例えばコロナ放電器より成る転写装置を
用いることもできる。
【0013】トナー像を転写された転写紙16は、図示
していない分離装置によって感光体1から分離され、次
いで図示していない搬送装置によって定着装置19に送
られ、ここで転写紙16上のトナー像が定着される。定
着装置19は、互いに平行に位置し、かつ所定の圧力で
ころがり接触する定着ローラ30と加圧ローラ31を有
し、定着ローラ30にはヒータ32が内設されている。
トナー像を転写された転写紙16は、定着ローラ30と
加圧ローラ31の間を搬送され、このときヒータ32か
らの熱の作用と、両ローラ30,31による加圧作用と
によって、トナー像が転写紙16上に永久像として定着
される。このようにして、転写紙16はコピー紙として
画像形成装置本体外に排出される。
【0014】上述のように、本例の画像形成装置は、感
光体1より成る像担持体と、帯電ローラ2より成る帯電
装置と、その帯電領域内の画像形成領域に静電潜像を形
成する潜像形成手段と、その静電潜像をトナー像として
可視像化する現像装置4と、像担持体上のトナー像を転
写紙16より成る記録媒体に転写する転写ローラ7より
成る転写装置とを有していると共に、次に説明するクリ
ーニングローラ12より成るクリーニング部材、及び前
述の除電ランプ13より成る除電装置を具備している。
帯電装置、潜像形成手段による像担持体への露光部3、
現像装置4、転写装置、クリーニング部材及び除電装置
が、この順に像担持体の回転方向に沿って配置されてい
る。
【0015】感光体1上のトナー像は転写部8で転写紙
16に転写されるが、そのトナー像転写後に、感光体1
の表面には、転写紙16に転写されずに感光体1上に残
留したトナーが付着している。かかる転写残トナーT1
がクリーニング部14に至ると、クリーニング部材の一
例であるクリーニングローラ12の表面に一時的に回収
される。
【0016】クリーニングローラ12は、例えば、剛体
より成る導電性の芯部材12aと、その芯部材12aの
表面に固設された中抵抗の弾性体12bとを有してい
て、図示した例では芯部材12aが丸軸状の金属より成
り、弾性体12bは、その芯部材12aと同心の円筒状
に形成された発泡体より成る。かかるクリーニングロー
ラ12はケーシング17に収容され、かつ芯部材12a
の各端部が、ケーシング17の前後の側壁にそれぞれ回
転可能に支持されている。このように、クリーニング装
置18は、クリーニングローラ12より成るクリーニン
グ部材と、これを収容するケーシング17とを有してい
て、そのクリーニングローラ12は、現像ローラ5、帯
電ローラ2、及び転写ローラ7と共に、感光体1に対し
て実質的に平行に位置している。
【0017】ここで、図1において、現像領域6から転
写部8に向かうトナー像のトナーTは、そのほとんどの
ものが、現像時の帯電極性、すなわち第1の極性(本例
ではマイナス)のトナーとなっている。これに対し、転
写ローラ7にはトナー像の転写時に、現像時のトナー帯
電極性と反対の第2の極性、本例ではプラスの電圧が印
加されるため、そのトナー像転写後において感光体1上
に残留付着するトナー、すなわち転写残トナーT1は、
第1の極性(マイナス)のものに第2の極性(プラス)
のものが混在したトナーとなる。転写残トナーは、プラ
スとマイナスの両方の極性のトナーが混在した状態で、
クリーニングローラ12と感光体1との圧接部、すなわ
ちクリーニング部14に移送されるのである。
【0018】クリーニングローラ12は、感光体1上の
転写残トナーT1を回収するとき、図1には示していな
いクリーニングローラ用モータ(図19)によって、適
宜な方向に回転駆動され、図示した例では図1における
時計方向(矢印a方向)に回転する。このとき、クリー
ニングローラ12は、その表面が感光体1の表面に摺擦
しながら回転し、その弾性体12bが、感光体1によっ
て弾性変形させられるように、感光体1に圧接する。ク
リーニングローラ12と感光体1とが互いに圧接したク
リーニング部14に至った第1及び第2の極性の混在す
る転写残トナーT1は、クリーニングローラ12と感光
体1の表面に接触しながら現像時のトナーと同じ極性、
すなわち第1の極性(本例ではマイナス)のトナーに揃
うように、摩擦帯電される。
【0019】転写紙16へのトナー像転写後の感光体1
上の転写残トナーT1は、感光体1に対して圧接しなが
ら回転するクリーニングローラ12に回収されるが、そ
の回収時にクリーニングローラ12の芯部材12aに
は、当該ローラ12と感光体1との間で摩擦帯電された
トナーの帯電極性と逆の第2の極性、本例ではプラスの
電圧、例えば+200Vの電圧が電圧電源E4により印
加される。従って、転写部8を通過し、感光体1とクリ
ーニングローラ12の間で摩擦帯電された第1の極性の
転写残トナーT1は、第2の極性の電圧が印加されたク
リーニングローラ12の表面に静電的に引き寄せられ
て、該ローラ12の表面に付着し、このローラに回収さ
れる。
【0020】転写ローラ7を通過した感光体1の表面の
電位は、正極性の電圧を印加された転写ローラ7の影響
により、例えばゼロないしは−50V程度となっている
が、+200Vの第2の極性の電圧が印加されているク
リーニングローラ12と、転写残トナーT1が付着して
いる感光体表面との間の電位差によって、第1の極性の
転写残トナーT1が、クリーニングローラ12の表面に
静電的に引き寄せられる。これにより、感光体1の表面
はクリーニング状態にされる。
【0021】このように、本例のクリーニングローラ1
2には、感光体1との間で、感光体上の転写残トナーT
1が、クリーニングローラ12の表面に静電的に吸引さ
れ得る電界が形成されるように、現像時におけるトナー
の帯電極性と反対の第2の極性の電圧が印加される。
【0022】上述のようにしてクリーニングローラ12
の表面に回収されたトナーに関して、図では符号T2
付して示してある。図2乃至図10は、感光体1上の転
写残トナーT1をクリーニングローラ12に回収し、次
いで後述するようにその回収トナーT2を感光体1の表
面に再付着させ、これを現像装置4に回収する動作の一
例を示す説明図であり、これらの図のうち図2は、感光
体1上のトナー像が、矢印P方向に搬送される転写紙1
6に転写され、その転写残トナーT1がクリーニングロ
ーラ12の表面に回収され始めたときの様子を示す概略
図である。
【0023】なお、図面では、感光体1上又はクリーニ
ングローラ12上のトナーを模式的に拡大して示してあ
り、また、図2乃至図10において、帯電ローラ2、現
像ローラ5、転写ローラ7及びクリーニングローラ12
に付した符号+,−は、これらに印加される電圧のプラ
スとマイナスの極性をそれぞれ示している(図11及び
図12においても同じ)。同様に図1において、トナー
に対して付した+,−の符号はそのトナーの帯電極性を
示している。
【0024】クリーニングローラ12によってクリーニ
ングされた感光体1の表面部分は、図2に示すように除
電ランプ13によって除電作用を受け、その表面電位が
基準値まで下げられる。除電ランプ13は画像形成動作
中、点灯し続けている。除電作用を受けた感光体表面
は、引き続き帯電ローラ2によって帯電され、前述した
画像形成動作が続けられる。
【0025】このようにして、感光体1が例えば、数回
転する間に1枚分のトナー像が感光体1上に形成され、
これが転写紙16に連続的に転写されるのであるが、こ
のときの静電潜像と、これが可視像化されたトナー像が
形成される感光体1上の周方向領域が画像形成領域であ
り、この画像形成領域は、帯電ローラ2によって帯電さ
れた感光体1上の帯電領域内に位置する。図2には、こ
の画像形成領域に符号X1を付し、またその感光体回転
方向先端、すなわち当該画像形成領域X1における感光
体回転方向の最下流側の位置に符号Y1を付してある。
同様に、図3には、この画像形成領域X1の感光体回転
方向後端、すなわち、当該画像形成領域X1における感
光体回転方向の最上流側の位置に符号Z1を付してあ
る。
【0026】図2に示した時点よりも少し前の時点にお
いて、画像形成領域X1の先端Y1がクリーニングロー
ラ12に達したときに、クリーニングローラ12への転
写残トナーT1の回収動作が開始され、また図示した例
では、画像形成領域X1の後端Z1が、図6に示すよう
にクリーニングローラ12に達するまで、転写残トナー
の回収動作が続けられる。
【0027】ここで、前述のようにクリーニングローラ
12より成るクリーニング部材は、回転しながら、トナ
ー像転写後の感光体1より成る像担持体上の転写残トナ
ーT1を静電的に一時的に回収して感光体1の表面を清
掃するが、次いで当該クリーニング部材は、回転しなが
ら、その回収したトナーT2を、像担持体上の静電潜像
の形成に影響のない表面部分に静電的に再付着させる。
【0028】すなわち、図3に示すように画像形成領域
X1の感光体回転方向後端Z1が帯電ローラ2を通過し
たあと、例えばその直後に、帯電ローラ2は感光体1の
表面から離れる(図4参照)。同時に、図1に示したス
イッチS10が切り換わって、帯電ローラ2への電圧の印
加がオフされる。
【0029】画像形成領域後端Z1が、図4に示すよう
に、現像装置4の現像ローラ5と感光体1との間の現像
領域6を通過したあと、図1に示したスイッチS1が切
り換えられ、現像ローラ5は電圧電源E2の方に接続さ
れ、その現像ローラ5には、トナーの帯電極性と反対の
第2の極性(本例ではプラス)の電圧、例えば+500
Vの回収電圧が印加される。実際には、現像ローラ5に
は、現像電圧の印加と、回収電圧の印加の間に中間電圧
が印加されるが、これについては後に詳しく説明する。
引き続き、図5に示すように画像形成領域後端Z1が転
写部8を通過すると、このとき転写ローラ7への電圧印
加が停止される。
【0030】図6は、先にも述べたように、クリーニン
グローラ12への転写残トナーの回収を終了した状態を
示すものであるが、この図に示した画像形成領域X1の
後端Z1がクリーニングローラ12を通過したとき、図
1に示したスイッチS2が切り換えられ、クリーニング
ローラ12は電源E5の方に接続され、そのクリーニン
グローラ12の芯部材12aには、感光体1とクリーニ
ングローラ12との間で摩擦帯電されたトナーの帯電極
性と同じ第1の極性の、例えば−3000Vの電圧が印
加される。
【0031】このようにして、クリーニングローラ12
上のトナーT2は、図7に示すように画像形成領域X1
の後端Z1よりも感光体1の回転方向後方(上流側)の
非画像形成領域Wに再付着して戻される。クリーニング
ローラ12に対して前述した−3000Vの第1の極性
の電圧が印加されることにより、クリーニングローラ1
2と、画像形成領域後端Z1よりも感光体1の回転方向
後方側の感光体表面の非画像形成領域Wとの間に、クリ
ーニングローラ12上のトナーが感光体1の方に放出さ
れる方向の電界が形成されるのであるが、この電界によ
って、クリーニングローラ12から、トナーが静電的に
感光体1の方に転移するのである。クリーニングローラ
12上の回収トナーT2の感光体1への再付着時にも、
クリーニングローラ12は適宜な方向、例えば図7に示
すように、反時計方向(矢印b方向)に回転駆動され
る。
【0032】感光体1上に再付着したトナーT3は、図
8に示すように、引き続く感光体1の回転によって、除
電ランプ13及び感光体1から離れた帯電ローラ2の下
を通過し、図9に示す如く現像装置4に至る。このと
き、その現像ローラ5には、前述のように、現像時のト
ナーの帯電極性と反対の第2の極性の回収電圧が印加さ
れているので、感光体1上に再付着した第1の極性のト
ナーT3は、その現像ローラ5の側に静電的に移行し、
現像装置内の現像剤中に回収される。このようにして、
感光体1より成る像担持体の表面に再付着させたトナー
を現像装置4に静電的に回収し、その回収トナーを現像
装置4において再利用する。かかる構成により、廃棄ト
ナーをなくすことができ、しかもクリーニングローラ1
2で回収したトナーを現像装置4へ戻すトナー搬送パイ
プなどを設ける必要もない。
【0033】上述のように、現像装置4の現像ローラ5
より成る現像剤担持搬送部材に第2の極性の回収電圧を
印加しながら、感光体1より成る像担持体上の第1の極
性の再付着トナーを現像剤担持搬送部材の側に静電的に
回収するのである。
【0034】画像形成動作が引き続き行われるときは、
図8及び図9に示した次の静電潜像が形成されるべき画
像形成領域X2が連続して除電ランプ13による除電作
用を受け、その感光体回転方向先端Y2が帯電ローラ2
のところに至る少し前に、帯電ローラ2が感光体1の表
面に当接し、感光体表面を第1の極性(マイナス)に帯
電し、次いで前述したところと全く同様にして、その帯
電領域内の次の画像形成領域X2に静電潜像が形成さ
れ、これが図10に示すように現像装置4においてトナ
ー像として可視像化される。このとき、現像ローラ5に
は第1の極性の電圧が印加されており、その画像形成領
域先端Y2が転写部8に至ったとき、次の転写紙16a
の先端が転写部8に達し、第2の極性の電圧を印加され
た転写ローラ7によって、次の画像形成領域X2に形成
されたトナー像がその転写紙16aに転写される。この
ときの転写残トナーも、先に説明した通り、クリーニン
グローラ12に回収され、前述した動作が繰返される。
なお、図8に示すように、静電潜像が形成されるべき次
の画像形成領域先端Y2がクリーニングローラ12に達
すると、そのクリーニングローラ12には再び第2の極
性、すなわちプラスの電圧が印加され、該ローラ12は
時計方向に回転する。このようにして、画像形成動作が
所定回数繰返されるのである。
【0035】前述のようにクリーニングローラ12に回
収されたトナーは、感光体1上の非画像形成領域Wに再
付着するので、その再付着トナーT3によって、上述し
た画像形成動作時の静電潜像はもとより、次に形成され
る静電潜像にも影響が与えられることはない。
【0036】以上の説明では、図3に示した画像形成領
域X1の感光体回転方向後端Z1が、帯電ローラ2を通
過したあと、図4に示したように、帯電ローラ2が感光
体1から離間するようになっている。そして、図8に示
す次の画像形成領域X2の感光体回転方向先端Y2が帯
電ローラ2の対向部位に達する少し前に、帯電ローラ2
が感光体1に接して感光体表面を第1の極性に帯電させ
る(図9参照)。帯電ローラ2の、かかる離間動作によ
って、感光体1上の再付着トナーT3(図8)の、帯電
ローラ2の部位での通過が許されるのである。このよう
に、この例では、各画像形成領域X1,X2…の転写残
トナーをクリーニングローラ12に回収し、各回収した
トナーを、各画像形成領域の感光体回転方向後端側に位
置した各非画像形成領域Wにそれぞれ再付着させ、画像
形成動作毎に、転写残トナーの回収と、回収トナーの再
付着とを繰り返して行うのである。
【0037】これに対して、画像形成動作を連続して複
数回行うとき、各動作時に生じる各転写残トナーをクリ
ーニング部材に連続して回収し、これをまとめて保持す
ることもできる。転写残トナーを所定回数回収した後
に、その転写残トナーを一括して感光体1の非画像形成
領域に付着させるのである。
【0038】例えば、図11及び図12において、最初
に行われる画像形成動作の画像形成領域X1を第1画像
形成領域、これに続く画像形成領域X2を第2画像形成
領域とし、n番目に行われる画像形成動作の画像形成領
域Xn(図12)をn番目の画像形成領域と称するもの
として、第1画像形成領域X1の転写残トナーをクリー
ニングローラ12に回収したあと、回収トナーの感光体
への再付着を行わずに、第2画像形成領域X2の転写残
トナーを連続してクリーニングローラ12に回収し、か
ような回収動作を、n番目の画像形成領域Xn(図1
2)にある転写残トナーの回収まで続け、n個の画像形
成領域の各転写残トナーを全てクリーニングローラ12
に回収する。そして、この回収したトナーを感光体1に
一度にまとめて再付着させて戻す。かかるトナーは、図
12に示した、n番目の画像形成領域Xnの後端Znよ
りも感光体1の回転方向上流側の非画像形成領域Wnに
戻されるのである。符号T3で示すものが、n個の画像
形成領域分の再付着トナーである。かかる再付着トナー
3は、前述の例と同じく現像装置4側に静電的に回収
される。
【0039】この例の場合、n番目の画像形成領域Xn
より上流側の非画像形成領域Wn(図12)に再付着さ
せたトナーT3が、帯電ローラ2の部位を通過するとき
のみ、該ローラ2を感光体1から離間させれば良く、例
えば、図11に示すように第1画像形成領域X1と第2
画像形成領域X2との間の非画像形成領域Wが帯電ロー
ラ2を通過するとき、該ローラを感光体1に当接させた
ままとし、これに第1の極性(マイナス極性)の電圧を
印加したままとする。転写ローラ7についても同様であ
る。また、図12に示した再付着トナーT3を現像ロー
ラ5に回収するときに、その現像ローラ5に第2の極性
の回収電圧を印加し、第1画像形成領域X1と第2画像
形成領域X2の間の非画像形成領域Wが現像ローラ5を
通るときは、その現像ローラ5に第1の極性の現像電圧
を印加したままとしてよい。他の互いに隣接する画像形
成領域の間の感光体表面部分についても同様である。
【0040】転写残トナーの回収と、その感光体1への
再付着動作を、図11及び図12に示したタイミングで
行うと、各画像形成領域の間の非画像形成領域Wを非常
に小さくでき、この非画像形成領域Wをなくすことも可
能である。但し、n番目の画像形成領域Xnよりも後方
の非画像形成領域Wnには再付着トナーを担持するの
で、この場合の非画像形成領域は図2乃至図10の場合
と同じ大きさとなる。このように画像形成領域の間の非
画像形成領域Wを小さくできるので、図11に示すよう
に、第1画像形成領域X1のトナー像が転写される転写
紙16と、第2画像形成領域X2のトナー像の転写され
る次の転写紙16aとの間の間隔を狭くでき、これによ
り、画像形成動作を連続して複数回行うときの画像形成
スピードを速くすることができる。
【0041】以上が、画像形成装置と、これによる画像
形成方法の基本構成例である。
【0042】ここで、図13は図1に示した現像領域6
において観察した感光体1の表面電位と、現像ローラ5
への印加電圧を示す説明図である。その縦軸は感光体1
の表面電位と現像ローラ5の印加電圧(V)を示し、横
軸tは時間を示している。また図13における実線は感
光体1の表面電位を示し、破線は現像ローラ5への印加
電圧を示す。さらに帯電ローラ2によって感光体1が帯
電されたときの帯電領域の感光体回転方向先端、すなわ
ち感光体1の回転方向における帯電領域の最下流側位置
をQ1で示し、帯電領域の感光体回転方向後端、すなわ
ち感光体1の回転方向における帯電領域の最上流側位置
をQ2で示してある。また図13におけるY1は、図2
にも示した通り、画像形成領域の感光体回転方向先端、
すなわち感光体1の回転方向における画像形成領域の最
下流側位置を示し、Z1は画像形成領域の感光体回転方
向後端、すなわち感光体1の回転方向における画像形成
領域の最上流側位置を示している。これらの符号は、従
来例を示す図14及び図15においても同じとする。
【0043】図13に示した例では、t1の時点で、現
像ローラ5に対して−650Vの第1の極性の現像電圧
の印加が開始され、続くt2の時点で帯電領域の先端Q
1が現像領域6に至り、次いでt3の時点で画像形成領
域の先端Y1が現像領域6に至る。同様にt4の時点で
画像形成領域の後端Z1が、そしてt6の時点で帯電領
域の後端Q2が現像領域6に至る。これから判るよう
に、画像形成領域は帯電領域の先端Q1と後端Q2を除
く、当該帯電領域内に位置する。画像形成領域をその感
光体周方向全長に亘って、確実に帯電させるため、帯電
領域内に現像領域が位置するように、感光体1への帯電
開始とその終了、及び感光体への露光開始とその終了の
タイミングを設定したのである。
【0044】帯電領域の表面電位は前述のように−85
0Vであり、現像ローラ5に印加される現像電圧は−6
50Vであって、前者の方が第1の極性の側に大きく、
また画像形成領域の静電潜像の表面電位は−150V
で、現像ローラ5の電位よりも低い第1の極性となって
いる。しかも画像形成領域の地肌部の電位は−850V
に維持され、現像ローラ5の電位よりも第1の極性の側
に大きくなっている。これにより、静電潜像にのみ、現
像剤中の第1の極性のトナーが静電的に移行し、地肌部
と、画像形成領域以外の帯電領域にトナーが静電的に移
行することはない。このようにして静電潜像がトナー像
として可視像化されるのである。なお、図13において
は、画像形成領域の全体が−150Vであるように示さ
れ、地肌部の電位については示していない。図を判りや
すくするため、画像形成領域の全体が静電潜像(ベタ画
像)であるとして示したものである。これは図14及び
図15においても同じである。
【0045】ここで、図2乃至図10を参照して先に説
明したように、感光体1上の再付着トナーT3を現像ロ
ーラ5側へ静電的に回収すべく、例えば、再付着トナー
3が現像領域6へ来る前に、現像ローラ5に印加する
電圧を、第1の極性の現像電圧から、第2の極性の回収
電圧に切り換える必要がある。図13乃至図15では、
現像電圧をVDで示し、回収電圧をVKで示してある
(図16乃至図18においても同じ)。
【0046】その際、従来は図14に示すように、帯電
領域の後端Q2が現像領域6を通過し終えたあとのT51
の時点で、現像ローラ5への印加電圧を第1の極性の現
像電圧VD(−650V)から、第2の極性の回収電圧
VK(+500V)に切り換えていた。この切り換え
後、現像領域6を通過する感光体1の表面電位は、例え
ばほぼ0Vの基準電位であるため、第1の極性に帯電し
た再付着トナーT3が現像領域6に至ったとき、そのト
ナーT3は、前述のように現像ローラ5側に静電的に移
行して回収される。
【0047】ここで、現像ローラ5への電圧の切換時点
を、帯電領域の後端Q2が現像領域6を通過し終えた後
に設定していた理由は以下の通りである。
【0048】図15に示すように、画像形成領域の後端
Z1が現像領域6を通過し終えた後であって、帯電領域
の後端Q2が現像領域6を通過し終える前に、現像ロー
ラ5への印加電圧を回収電圧に切り換えたとすると、そ
の切換時点t52から帯電領域の後端Q2が現像領域6を
通過し終えるまでの時間S1においては、感光体1上の
帯電領域の表面電位が−850Vとなり、現像ローラ5
の電圧が+500Vとなるので、両者の電位差は135
0Vと非常に大きなものとなり、現像ローラ5に担持さ
れた現像剤中の第2の極性(プラス極性)のキャリアが
−850Vの第1の極性に帯電した感光体表面に付着し
てしまう。このように感光体表面にキャリアが付着する
と、感光体表面がそのキャリアによって傷を付けられる
おそれがある。通常、感光体の表面電位極性がキャリア
の帯電極性と逆極性であり、このときの現像ローラ5と
感光体1との電位差が、例えば、ほぼ1000V以上と
なると、現像剤中のキャリアが感光体1の表面に付着す
る。
【0049】このような理由で、従来は図14に示した
ように、帯電領域の後端Q2が現像領域6を通過し終え
た後に、現像ローラ5への電圧を回収電圧VKに切り換
えていたのである。このようにすれば、帯電領域の後端
Q2が現像領域6を通過し終えてから、現像ローラ5へ
の電圧極性の切り換えが行われるまでの時間S2の間、
現像領域6に存する感光体表面部分の電位はほぼゼロV
で、現像ローラ5の電圧は−650Vに維持されるの
で、第2の極性、すなわちプラスに帯電したキャリアが
感光体1の表面に付着することはない。
【0050】ところが、このとき現像剤中のトナーは第
1の極性、すなわちマイナスに帯電しているので、−6
50Vの現像電圧の現像ローラ5と、ほぼゼロVの感光
体表面との間に形成される電界の作用によって、現像剤
中のトナーが感光体表面に付着する。このように感光体
上にトナーが付着すると、これが図1に示した転写ロー
ラ7を通るとき、そのローラ7に付着し、これが次の転
写紙に付着して転写紙をトナーで汚す不具合が発生す
る。またこのトナーは、クリーニングローラ12で静電
的に回収することができるが、この付着トナーは本来無
用のものであって、かかるトナーをクリーニングローラ
12で回収するとすれば、そのクリーニングローラ12
の負荷を徒らに増大させることになる。
【0051】従来は、このようなトナー付着を容認し、
感光体1に傷の付けられるおそれのあるキャリア付着の
方を確実に防止すべく、現像ローラ5に対する電圧印加
の切換タイミングを図14に示すように設定していたの
である。この構成では、確かに感光体1へのキャリア付
着は防止できるものの、トナー付着を防止することはで
きない。
【0052】そこで、図13に示した例では、画像形成
領域の後端Z1がt4の時点で現像領域6を通過し終え
た後であって、帯電領域の後端Q2が現像領域6に至る
6の時点よりも前のt5で示した時点で、現像ローラ5
に印加する電圧を、−650Vの現像電圧VDから、一
旦、その現像電圧VDと回収電圧VKの間の中間電圧V
Eに切り換える。図13の例では、その中間電圧が0V
に設定されていて、図1に示したスイッチS1が鎖線で
示すようにアースされる。そして、帯電領域の後端Q2
が現像領域6を通過し終えた後のt7で示した時点で、
現像ローラ5に対して+500Vの回収電圧VKを印加
するのである。
【0053】図16乃至図18は、上述の現像ローラ5
への電圧の切り換えタイミングと、このときの感光体1
と現像ローラ5の様子をより具体的に示す模式図であ
る。これらの図において、感光体1と現像ローラ5との
間には、鎖線で範囲を示したように、感光体の周方向に
所定の幅を持つ現像領域6が位置し、ここに存する現像
剤によって前述のように静電潜像が可視像化される。こ
れらの図では、現像領域6に存する現像剤を、模式的に
拡大して示した1つのキャリアCと、そのまわりに付着
したトナーTとして示してあり、当該トナーも模式化し
て拡大して示してある。X1は前述のように画像形成領
域であり、Z1はその後端を示す。またTWは前述の帯
電領域を示し、その後端はQ2である。
【0054】図16は、画像形成領域X1の感光体回転
方向後端Z1がまだ現像領域6内に存る状態を示し、こ
のときは現像ローラ5には現像電圧VD(−650V)
が印加され、これによって、画像形成領域に形成された
静電潜像に現像剤中のトナーTが付着して、その潜像が
トナー像として可視像化される。
【0055】図17は、現像領域X1の感光体回転方向
後端Z1が現像領域6を通過し終えた後の状態であっ
て、帯電領域TWの感光体回転方向後端Q2が現像領域
6に至る前の状態を示している。この状態の時点t
5に、現像ローラ5に印加する電圧が、現像電圧VD
(−650V)から、例えば0Vの中間電圧VEに切り
換えられる。このとき、現像領域6に存する感光体表面
は、帯電領域TWであり、その表面電位は−850Vで
あるから、現像ローラ5への電圧が切り換えられる前
も、またそのあとも、感光体1へのトナー付着とキャリ
ア付着が共に防止される。
【0056】すなわち、現像ローラ5の電圧切り換えの
直前では、その電圧は現像電圧VD(−650V)であ
り、帯電領域TWの表面電位は−850Vであるから、
マイナス極性のトナーTが感光体側へ移行することはな
い。しかもこのときの感光体1と現像ローラ5の電位差
は小さく、かかる電位差では、プラス極性のキャリアC
が感光体1に付着することはない。また現像ローラ5の
電圧切り換え後は、その電圧は中間電圧VE(0V)と
なり、帯電領域TWの表面電位は−850Vであるか
ら、トナーTが感光体1に付着することはなく、しかも
このときの感光体1と現像ローラ5の電位差でも、キャ
リアCが感光体1に付着することはない。
【0057】ここで仮に、帯電領域TWの感光体回転方
向後端Q2が現像領域6中に存する状態で現像ローラ5
への電圧印加を現像電圧VDから中間電圧VEへ切り換
えたとすれば、この後端Q2よりも感光体回転方向上流
側の感光体表面Qは、表面電位がほぼ0Vであるため、
現像ローラ5への電圧切り換えが行われる前の時期、す
なわち現像ローラ5へ現像電圧VDが印加されている時
期に、感光体表面QにトナーTが静電的に付着する。本
例の画像形成装置では、このような不具合は発生しな
い。
【0058】次に、図18に示すように帯電領域TWの
感光体回転方向後端Q2が現像領域6を通過し終えた
後、現像ローラ5には回収電圧VK(+500V)が印
加される。このとき現像領域6中にある感光体表面Qの
表面電位はほぼ0Vであるため、現像ローラ5に+50
0Vの回収電圧VKが印加されても、トナーTは現像ロ
ーラ側へ引かれて感光体表面Qには付着せず、しかもこ
のときの感光体1と現像ローラ5の電位差も小さく、か
かる電位差では、プラス極性のキャリアCが感光体表面
Qに付着することはない。
【0059】仮に、帯電領域TWの後端Q2が現像領域
6内に存する時点で現像ローラ5への電圧を中間電圧V
Eから回収電圧VKへ切り換えたとすると、このとき現
像領域6中にある帯電領域TWの表面電位は−850V
であるから、回収電圧VK(+500V)に切り換えら
れた現像ローラ5との間に大きな電位差ができ、キャリ
アCが感光体表面に静電的に移行して付着する。本例の
画像形成装置ではこのような不具合は発生しない。
【0060】上述のようにして現像ローラ5への電圧を
切り換えた後に、感光体1上に付着して現像領域6に運
ばれた再付着トナーT3(図9)が、支障なく現像ロー
ラ5の側に静電的に回収される。
【0061】上述した構成によって、現像ローラ5への
電圧を現像電圧VDから中間電圧VEへ切り換え、さら
に回収電圧VKに切り換えるまでの全体の時間S3,S
4(図13)、さらにはそれ以降も、またそれ以前も感
光体1へのトナー付着とキャリア付着を防止することが
できる。
【0062】上述のように、本例の画像形成装置におい
ては、感光体1より成る像担持体上の再付着トナーを現
像ローラ5より成る現像剤担持搬送部材の側に回収すべ
く、当該現像剤担持搬送部材に印加する電圧の極性を切
り換えるに当り、画像形成領域の後端Z1が像担持体と
現像剤担持搬送部材との間の現像領域6を通過し終えた
後であって、帯電領域の後端Q2が現像領域6に至る前
に、現像剤担持搬送部材に印加する電圧を、現像電圧V
Dから、当該現像電圧VDと回収電圧VKの間の中間電
圧VEに切り換え、帯電領域の後端Q2が現像領域6を
通過し終えた後、現像剤担持搬送部材に対して回収電圧
VKを印加するように、当該現像剤担持搬送部材への電
圧印加タイミングを設定するのである。
【0063】現像電圧と回収電圧の間の中間電圧は、上
述した例からも判るように、ゼロVをも含むものであ
り、現像剤中のトナーとキャリアが共に感光体1上に静
電的に移行することのない電圧範囲VS(図13)内の
適宜な値に設定される。その際、キャリアが感光体1へ
静電的に移行を開始する感光体1と現像ローラ5との電
位差は、トナーが感光体1へ移行を開始する同電位差よ
りも大きいのが普通であるため、中間電圧VEを、0V
から回収電圧側よりの範囲の電圧VS1(図13)に設
定することが望ましく、またこの中間電圧VEが0Vで
あることが、感光体1へのトナー付着とキャリア付着を
防止する上で特に好ましい。中間電圧を0V以外に設定
するときは、それに相当する図示していない電源に、図
1に示したスイッチS1を接続できるようにする。
【0064】第19図は、上述のように現像ローラ5へ
の印加電圧の切り換えを制御する電圧切換手段を備えた
画像形成制御装置の一例を示すブロック図である。同図
において、画像形成のスタートに伴って、外部から画像
形成装置に対して画像データが送付されてくると、イン
ターフェース20を介して画像展開回路21の作用によ
り、ビデオメモリ22上に画像信号が1ページ分形成さ
れる。
【0065】次いで、CPUを含む制御部23からの指
令により、メカトロドライバ24を介して、画像形成準
備動作が実行される。すなわち、クリーニングローラ用
のモータ25が作動を開始すると共に、クリーニングロ
ーラ用電源E4(図1)によってクリーニングローラ1
2に第2の極性(プラス)の電圧が印加され、現像ロー
ラ5に対して、電源E1によって第1の極性(マイナ
ス)の電圧が印加され、現像ローラ用のモータ33の作
動によって現像ローラ5が回転を開始する。図19にお
ける「その他」は、図1に示したクリーニングローラと
現像ローラ以外の各要素のモータや、これに電圧を印加
する電源等を示しており、これらの要素もメカトロドラ
イバ24を介して駆動される。図1に示した感光体1、
帯電ローラ2、転写ローラ7等が回転を開始すると共
に、これらのローラ2,7及び照明ランプ13などに電
圧が供給されるのである。
【0066】次いで、ビデオメモリ22に記憶された画
像信号が制御部23の指令によりビデオ信号作成回路2
8を介して先に説明した露光装置のレーザ装置29に入
力され、そのレーザ光が感光体1に照射され、感光体1
上の画像形成領域に静電潜像が形成される。これに伴っ
て、制御部23からの指令により、メカトロドライバ2
4を介して、図1に示した各要素が駆動制御され、これ
らが前述の所定の動作を実行する。すなわち、トナー像
の形成、該トナー像の転写紙16への転写、及びその転
写残トナーのクリーニングローラ12への回収、帯電ロ
ーラ2への電圧印加オフ、現像ローラ5への現像電圧か
ら中間電圧へ、さらに回収電圧への切り換えなどが行わ
れ、クリーニングローラ12上の回収トナーを感光体1
へ戻すトナー再付着動作が実行され、引き続きその再付
着トナーが現像ローラ5の側に回収される。
【0067】上述のように、図19に示した例では、制
御部23とメカトロドライバ24とが、現像ローラ5よ
り成る現像剤担持搬送部材への電圧印加を、図13及び
図16乃至図18に例示したタイミングで切換制御する
電圧切換制御手段を構成している。
【0068】本発明は、クリーニング部材や現像剤担持
搬送部材としてローラ状のものの他、無端ベルト状のも
のなどを用いる画像形成装置、或いは、像担持体として
ドラム状のものの他に、無端ベルト状のものを用いる画
像形成装置にも適用でき、また、記録媒体として中間転
写体を用い、像担持体から、この中間転写体にトナー像
を転写し、次いでこれを転写材に転写する形式の画像形
成装置にも適用できる。
【0069】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、現像剤担持搬送部材への電圧印加を現像電圧から回
収電圧へと切り換える際に、像担持体上に、現像剤担持
搬送部材に担持された現像剤中のキャリアのみならず、
トナーも静電的に付着することを防止でき、像担持体表
面にキャリアによって傷が付けられたり、不用なトナー
が像担持体に付着して、これが他の要素に付着する不具
合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態例の画像形成装置の部分断面
説明図であって、感光体とクリーニングローラ上のトナ
ーを模式化して大きく示した図である。
【図2】帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ及びクリ
ーニングローラと、感光体との相対位置関係を示し、感
光体上の転写残トナーをクリーニングローラに回収して
いるときの様子を説明する説明図である。
【図3】帯電ローラへの電圧の印加をオフするときのタ
イミングを示す説明図である。
【図4】現像ローラへの電圧印加を切り換えるときのタ
イミングを示す説明図である。
【図5】画像形成領域後端が転写ローラに対向する部位
に至ったときの様子を示す説明図である。
【図6】画像形成領域後端がクリーニングローラに対向
する部位に至ったときの様子を示す説明図である。
【図7】クリーニングローラ上の回収トナーを感光体上
に再付着させる様子を示す説明図である。
【図8】感光体上の再付着トナーが現像装置へ向けて搬
送される様子を示す説明図である。
【図9】感光体上の再付着トナーが現像装置に回収され
る様子を示す説明図である。
【図10】次の画像形成領域先端が転写ローラに対向す
る部位に至ったときの様子を示す説明図である。
【図11】クリーニングローラに回収したトナーを感光
体に再付着させずに複数回の画像形成動作を連続して行
うときの様子を示す説明図である。
【図12】複数回にわたって画像形成動作を連続して行
った後、クリーニングローラに回収したトナーを感光体
に再付着させたあとの様子を示す説明図である。
【図13】現像ローラに対する電圧印加のタイミングを
説明する図である。
【図14】現像ローラに対する電圧印加のタイミングの
従来例を説明する図である。
【図15】現像ローラに対する電圧印加タイミングの他
の従来例を説明する図である。
【図16】現像ローラに対して現像電圧を印加している
ときの様子を模式的に示す説明図である。
【図17】現像ローラに対する印加電圧を、現像電圧か
ら中間電圧に切り換えるときの様子を模式的に示す説明
図である。
【図18】現像ローラに対する印加電圧を、中間電圧か
ら回収電圧に切り換えるときの様子を模式的に示す説明
図である。
【図19】制御装置の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
4 現像装置 6 現像領域 C キャリア D 現像剤 T トナー T1 トナー T2 トナー T3 トナー TW 帯電領域 Q2 後端 X1 画像形成領域 X2 画像形成領域 Xn 画像形成領域 Z1 後端 Zn 後端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉井 雅子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される像担持体と、該担持体の
    表面をその周方向の所定の範囲に亘って第1の極性に帯
    電させる帯電装置と、その帯電領域内の画像形成領域に
    静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記第1の極性に
    帯電したトナーとその極性とは反対の第2の極性に帯電
    したキャリアとを有する現像剤を現像剤担持搬送部材上
    に担持し、当該現像剤を現像領域へ搬送すると共に、該
    現像剤担持搬送部材に第1の極性の現像電圧を印加しつ
    つ、現像領域において、現像剤中のトナーを静電潜像に
    静電的に移行させて当該静電潜像をトナー像として可視
    像化する現像装置と、像担持体上のトナー像を記録媒体
    に転写する転写装置と、トナー像転写後の像担持体上の
    転写残トナーを静電的に回収し、次いでその回収したト
    ナーを、像担持体上の静電潜像の形成に影響のない表面
    部分に静電的に再付着させるクリーニング部材とを有
    し、前記現像装置の現像剤担持搬送部材に第2の極性の
    回収電圧を印加しながら、像担持体上の再付着トナーを
    現像剤担持搬送部材の側に静電的に回収する画像形成装
    置において、 像担持体上の再付着トナーを現像剤担持搬送部材の側に
    回収すべく、当該現像剤担持搬送部材に印加する電圧の
    極性を切り換えるに当り、画像形成領域の後端が像担持
    体と現像剤担持搬送部材との間の現像領域を通過し終え
    た後であって、帯電領域の後端が現像領域に至る前に、
    現像剤担持搬送部材に印加する電圧を、前記現像電圧か
    ら、当該現像電圧と前記回収電圧の間の中間電圧に切り
    換え、前記帯電領域の後端が現像領域を通過し終えた
    後、現像剤担持搬送部材に対して前記回収電圧を印加す
    るように、当該現像剤担持搬送部材への電圧印加タイミ
    ングを設定したことを特徴とする画像形成装置。
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