JPH09319148A - 電子写真用トナー、その製造方法および画像形成方法 - Google Patents

電子写真用トナー、その製造方法および画像形成方法

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JPH09319148A
JPH09319148A JP13617696A JP13617696A JPH09319148A JP H09319148 A JPH09319148 A JP H09319148A JP 13617696 A JP13617696 A JP 13617696A JP 13617696 A JP13617696 A JP 13617696A JP H09319148 A JPH09319148 A JP H09319148A
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toner
kneading
binder resin
image
temperature
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JP13617696A
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Inventor
Hiroyoshi Okuno
広良 奥野
Toyofumi Inoue
豊文 井上
Hiroe Okuyama
浩江 奥山
Kotaro Yoshihara
宏太郎 吉原
Masahiro Uchida
正博 内田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたり画像濃度の変動、低現像性、カ
ブリ等の問題を発生することがなく、優れた画質の画像
を長期にわたって得ることが可能な電子写真用トナーお
よびその製造方法、それを用いる画像形成方法の提供。 【解決手段】 電子写真用トナーの製造方法は、結着樹
脂と着色剤と帯電制御剤を溶融混練する工程を有するも
のであって、結着樹脂と着色剤と帯電制御剤として下記
式で示される化合物とを混合し、得られた混合物を混練
温度が該化合物のDSC吸熱ピークよりも30℃以上低
い温度で混練することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性一成分トナ
ーよりなる電子写真用トナー、その製造方法および画像
形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在実用化されている種々の静電複写方
式における乾式現像法としては、トナーおよび鉄粉等の
キャリアを用いる二成分現像方式とキャリアを用いる一
成分トナー現像方式が知られている。
【0003】二成分現像方式においては、トナー粒子が
キャリア表面に付着することにより現像剤が劣化し、ま
た、トナーのみが消費されるため、現像剤中のトナーの
濃度割合が低下するので、キャリアとの混合割合も一定
に保たなければならず、そのため、現像装置が大型化す
るという欠点があるが、一成分現像方式では上記の欠点
がなく、装置の小型化等の利点を有し、現像方式の主流
になりつつある。
【0004】一成分トナー現像方式は、磁性トナーを用
いる磁性一成分現像方式と、非磁性トナーを用いる非磁
性一成分現像方式とに分類される。磁性一成分現像方式
は、内部にマグネット等の磁界発生手段を設けた現像剤
担持体を用いて磁性トナーを保持し、現像するものであ
って、近年小型プリンター等で数多く実用化されてい
る。しかしながら、用いられる磁性トナーは、その内部
にマグネタイト等の黒色の磁性体を含むため、カラー化
ができないという欠点がある。
【0005】一方、非磁性一成分現像方式は、トナーに
磁性体を用いないため、カラー化が可能であり、また、
現像剤担持体にマグネットを用いないため、より軽量、
低コスト化が可能となり、近年小型フルカラープリンタ
ー等で実用化され始めている。しかしながら、例えば、
二成分現像方式ではキャリアという安定した帯電、搬送
部材があり、非磁性一成分現像方式は、そのような安定
した帯電、搬送手段がなく、トナーを主に静電気力で現
像剤担持体上に保持する必要があるため、トナーに対し
てはより高帯電で安定した帯電特性が要求される。
【0006】従来よりトナーの帯電を安定化させるため
に、トナー内部への帯電制御剤の添加がなされている。
代表的な負帯電性帯電制御剤としては、含クロムアゾ染
料を始めとする含金属モノアゾ染料、クロム、鉄、亜鉛
等の含金属サリチル酸化合物等があげられる。これらの
帯電制御剤の中で、含金属アゾ染料は比較的迅速で高い
帯電量が得られるものの、帯電維持性が劣るため、非磁
性一成分現像用として用いた場合、長期使用による帯電
量低下に起因するカブリやダートの問題が生じやすいと
いう欠点がある。一方、含金属サリチル酸化合物は、含
金属アゾ染料に比べて帯電維持性がよく、中でも含クロ
ムサリチル酸化合物が、立上がりが早く、高帯電である
ため、最も一般的に用いられてきた。しかしながら、非
磁性一成分現像剤用として用いた場合は、帯電分布が広
く電荷交換性が悪いため、長期使用によりトナー劣化が
生じた場合、逆極性トナーの増加によるカブリや低画像
濃度の問題が生じやすいという欠点があった。一方、ク
ロム以外の含金属サリチル酸化合物の数種類について、
含クロムサリチル酸化合物に比べて帯電分布がシャープ
であるものが確認されているが、これらは帯電維持性が
必ずしも十分とはいえず、特に5000枚以上の長期使
用におけるカブリや低画像濃度の問題には未だ課題が残
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の実情
に鑑み、その問題点を解決することを目的として成され
たものである。すなわち、本発明の目的は、長期にわた
りトナー帯電、搬送を安定化し、カブリや濃度ムラのな
い安定した画像濃度が得られる非磁性一成分トナーおよ
びその製造方法を提供することにある。本発明の他の目
的は、上記の非磁性一成分トナーを用いる画像形成方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解決すべく、種々検討を重ねた結果、帯電制御剤と
して含金属サリチル酸化合物を用い、トナーの原料成分
の押出し混練機により、溶融混練する際、混練温度を特
定の温度に設定することにより、長期にわたりトナー帯
電、搬送が安定化し、カブリや濃度ムラのない安定した
画像濃度が得られることを見出だし、本発明を完成する
に至った。
【0009】すなわち、本発明は、結着樹脂と着色剤と
帯電制御剤を溶融混練する工程を有する電子写真トナー
の製造方法において、結着樹脂と着色剤と帯電制御剤と
して下記式で示される化合物とを混合し、得られた混合
物を混練温度が該化合物のDSC吸熱ピークよりも30
℃以上低い温度で混練することを特徴とする。
【0010】
【化3】 (式中、Mは、亜鉛、鉄、ニッケルまたはコバルトを表
し、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子または炭素数
1〜6のアルキル基を表す。) また、本発明の電子写真用トナーは、上記の製造方法に
よって形成されたものであることを特徴とする。
【0011】さらに本発明の画像形成方法は、現像剤担
持体上の現像剤層を用いて、静電潜像保持体上の静電潜
像を現像し、形成されたトナー像を転写材上に転写、定
着するものであって、現像剤として、上記の製造方法で
作製された電子写真用トナーを使用することを特徴とす
る。
【0012】なお、本明細書において、「混練温度」と
は、混練機より排出された直後のトナー温度を意味し、
「DSC吸熱ピーク」とは、示差走査熱量測定器DSC
−50(島津製作所社製、昇温速度10℃/min、基
準物質アルミナ)によるDSC曲線におけるピーク温度
を意味する。
【0013】混練温度が帯電制御剤のDSC吸熱ピーク
よりも30℃以上低いとトナー帯電維持性が向上し、カ
ブリや濃度ムラのない高画質の画像が継続して得られる
理由は明確ではないが、上記帯電制御剤はDSC吸熱ピ
ーク付近で一部分解が開始され、本来の帯電付与能力が
低下するためと思われる。したがって、トナー混練温度
を帯電制御剤のDSC吸熱ピーク温度より十分に低い温
度とすることが必要である。また、混練温度は結着樹脂
の軟化点以上とすることが好ましい。混練温度が結着樹
脂の軟化点より低いと、着色剤等の分散が著しく低下す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳記する。本発明における結着樹脂と着色剤と帯電制
御剤を溶融混練する工程において使用する混練機として
は、1軸式、2軸式等の押出し混練機が好ましく使用さ
れる。これらは、スクリュー径、形状等、特に規定はな
いが、混練条件として、混練機スクリーの直径をD、ス
クリューの全長をLとしたとき、L/Dが20〜50
(特に30〜45)、スクリュー中の全ニーディングゾ
ーン長さをL1 としたとき、L1 /L=0.1〜0.4
(特に0.15〜0.3)、スクリュー周速0.2〜
1.0m/s(特に0.2〜0.8m/s)、バレル設
定温度が結着樹脂のガラス転移点Tg以上、軟化点Tm
+10℃以下であるのが好ましい。L/Dが20よりも
小さい場合には、着色剤等の分散を十分に行うことがで
きず、また50よりも大きい場合には、混練機内のトナ
ー滞留時間が長くなり、混練温度の上昇により帯電性能
が低下して好ましくない。また、同様にL1 /Lが0.
1よりも低く、スクリュー周速が0.2m/sよりも遅
く、バレル設定温度が結着樹脂のガラス転移点Tgより
も低い場合には、着色剤の分散を十分に行うことができ
ず、また、L1 /Lが0.4よりも高く、スクリュー周
速が1.0m/sよりも速く、バレル設定温度が軟化点
Tm+10℃よりも高い場合には、トナーの混練温度が
上昇して帯電性能が低下し、好ましくない。スクリュー
中のニーディングゾーンは、L1 /L=0.1〜0.4
の範囲であれば、何か所存在してもよいが、1か所また
は2か所が好ましい。また、着色剤の分散と、トナーの
混練温度とを両立させるために、混練機の後半部に混練
材料の1〜10重量%の範囲で水を添加し冷却してもよ
い。なお、上記のガラス転移点Tgは、示差走査熱量測
定器DSC−50(島津製作所社製、昇温速度10℃/
min、基準物質アルミナ)にて測定し、そのDSC曲
線から求めたショルダー値をいう。
【0015】次に、本発明の電子写真用トナーの製造に
用いられトナー成分について説明する。本発明におい
て、帯電制御剤としては、前記一般式(1)で示される
含金属サリチル酸化合物が使用され、そして一般式
(1)中、Mは亜鉛、鉄、ニッケル、コバルトの中のい
ずれかの金属を表すが、中でもMが亜鉛である化合物が
最も好ましい。また、R1 およびR2 は水素原子または
炭素数1〜6のアルキル基を示すが、結着樹脂への分散
性および定着性の点から、水素原子または炭素数4以下
のアルキル基がより好ましい。これらの帯電制御剤は、
必要とする帯電量に応じて、0.1〜10重量%の範囲
で混合されるが、好ましくは1〜6重量%の範囲であ
る。
【0016】着色剤としては、例えば、カーボンブラッ
ク、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロ
ー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キ
ノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシ
アニン、無金属フタロシアニン、マラカイトグリーンオ
キサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.
I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント
・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:
1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグ
メント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー
17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.
ピグメント・ブルー15:3等をあげることができる。
これらの着色剤は、混練機において直接結着樹脂中に分
散させてもよいが、樹脂中の分散を向上させ、発色性を
良好にするためにマスターバッチ法やフラッシング法に
よる色材を形成して使用するのが好ましい。
【0017】また、結着樹脂としては、スチレン、クロ
ロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブ
チレン、イソブチレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル
等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アク
リル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン
酸のエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチル
エーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル
類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニ
ルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類などの単独
重合体および共重合体を例示することができ、特に代表
的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アク
リル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アル
キル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等があげ
られる。更に、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジ
ン、パラフィンワックス等もあげることができるが、中
でも、軟化点90〜120℃のポリエステル樹脂が好ま
しい。なお、本明細書においていう軟化点とは、フロー
テスター(島津製作所製、ノズル1×1mm、荷重10
kg)において測定した溶融粘度104 Pas(105
ポイズ)における温度をいう。なお、結着樹脂の軟化点
が90℃よりも低くなると、定着時のホットオフセット
や、トナーブロッキング性が悪化し、好ましくない。ま
た、120℃よりも高くなると、混練時の剪断発熱が大
きくなり、混練温度が上昇し、帯電性能が低下するので
好ましくない。
【0018】また、本発明においては、画像のグロス、
トナーのオフセット性を向上させる目的で、離型剤を添
加してもよい。離型剤としては、炭素数8以上のパラフ
ィン、ポリオレフィン等が好ましく、例えば、パラフィ
ンワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリスタ
リンワックス等、またはポリプロピレン、ポリエチレン
等があげられ、これらは単独または2種以上併用して用
いることができる。これら離型剤の添加量は、0.3〜
10重量%の範囲で使用するのが望ましい。
【0019】本発明の電子写真トナーを製造するには、
上記のトナー成分を用い、上記した混練機によって溶融
混練するが、その際、混練温度を、上記の帯電制御剤の
DSC吸熱ピークよりも30℃以上低い温度、好ましく
は40℃以上低い温度で混練すればよい。混練物は冷却
した後、粉砕、分級してトナー粒子を得ることができ
る。粉砕、分級は公知の方法によって実施すればよく、
例えば、ジェットミル、KTMの如き機械式粉砕機が使
用でき、分級機としてはターボクラシファイアのような
気流式分級機、エルボジェット分級機等が使用できる。
【0020】本発明において、トナー粒子の粒子径は、
体積平均粒子径4〜12μmの範囲が好ましく、より好
ましくは6〜10μmの範囲に設定する。体積平均粒子
径が4μmよりも小さくなるなると、流動性が著しく悪
化するため、層形成が満足に行われなくなり、カブリや
ダートの原因となりやすい。また12μmよりも大きく
なると、解像度が低下して高画質の画像が得られなくな
るばかりでなく、現像剤の単位重量当りの帯電量が低下
するため、層形成維持性が悪く、カブリやダートが発生
しやすくなる。
【0021】本発明の上記の電子写真用トナーは、適度
な流動性および帯電性を与える目的で、流動化剤微粒子
を外添剤として添加して用いられる。添加される流動化
剤微粒子としては、疎水性シリカ、酸化チタン、アルミ
ナ等の無機微粉末、脂肪酸またはその誘導体および金属
塩等の有機微粉末、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂また
はスチレン系樹脂等の樹脂微粉末があげられ、これらは
単独または2種以上併用して用いることができる。特
に、平均粒子径7〜100nmの疎水性シリカや酸化チ
タンが好ましく用いられる。これらは、トナー100重
量部に対して0.1〜3重量部、好ましくは0.3〜
1.5重量部の範囲で用いられる。外添量が0.1重量
部より少ないと、流動化剤微粒子によるトナー表面被覆
率が低いため、トナーに十分な流動性を与えることがで
きない。また、外添量が3重量部より多いと、流動化剤
微粒子が感光体に付着し、コメットやフィルミングを起
こしやすくなる。なお、外添剤の添加は公知の方法で行
うことができ、例えば、ヘンシェルミキサーの如き円筒
型混合機によって行うことができる。
【0022】本発明の上記した電子写真用トナーは、潜
像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、現像担持体
上にトナー薄層を形成して、潜像保持体上の潜像を現像
する現像工程、潜像保持体上に形成されたトナー画像を
転写体に転写する転写工程、および転写体上のトナー画
像を熱の定着工程を有する画像形成装置に用いられ、特
に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色トナ
ーを用いるフルカラー現像装置に用いられる。図1は、
その一例を示すのものであって、潜像保持体(感光体)
1の周辺に、コロトロン帯電器2、レーザー光学系3、
イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒色の各トナーを導
入した4つの現像器4(4a、4b、4c、4d)、転
写ロール5、およびクリーナー6を配置し、更に定着器
7を設けた構造のものである。各現像器は、現像剤担持
体(現像ロール)8および現像剤供給ロール9を備えて
おり、現像剤担持体が潜像保持体との間に一定の間隙を
形成するように配置されている。
【0023】画像形成に際して、潜像保持体(感光体)
1をコロトロン帯電器2により一様帯電させた後、レー
ザー光で露光して潜像保持体1上に静電潜像を形成し、
現像剤担持体8と現像剤供給ロール9に交流電圧と直流
電圧を重畳して印加して現像を行う。この場合、現像剤
担持体でのトナー層形成は、ゴム製の層形成ブレードを
現像剤担持体に一定の線圧で当接させることにより行
う。4色のそれぞれについて、上記帯電、露光および現
像のサイクルを繰り返して、潜像保持体1上に4色トナ
ー像を重ね合わせて形成した後、転写ロール5を用いて
転写材、例えば転写紙に一括して転写し、次いで定着器
7で定着して複写画像を形成する。なお、潜像保持体上
に残留するトナーは、クリーナー6、例えば、ブレード
式クリーナーによって除去される。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明する。な
お、「部」は「重量部」を意味する。 実施例1 結着樹脂:ポリエステル樹脂(テレフタル酸−ビスフェノールA 84部 −エチレンオキサイド付加物)(重量平均分子量: 約12,000、Tm:100℃、Tg:65℃) 着色剤: 銅フタロシアニンブルー30重量%含有フラッシング 13部 色材(フラッシングポリマーは、上記ポリエステル 樹脂を使用) 帯電制御剤:3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸亜鉛 3部 (DSCによる吸熱ピーク温度170℃) 上記材料をヘンシェルミキサーにより予備混合した後、
図2に示す構成のエクストルーダー(L/D=41.
7、L1 /L=0.20)にて、スクリュー回転数20
0rpm(周速0.5m/s)、バレル設定温度80
℃、供給速度100kg/hの条件で混練した。その場
合、混練物の混練温度(すなわち、排出時温度)は13
0℃であった。なお、図2において11はスクリュー、
12はニーディングゾーンを形成するニーディングディ
スク、13は原料導入口(原料入口)、14は排出口、
15は排気孔(ベント)である。得られた混練物を圧延
ロールで冷却圧延した後、粗粉砕し、その後、ジェット
ミルで微粉砕し、粉砕物を風力分級機によって分級し
て、体積平均粒子径D50が9.0μmのトナー粒子を得
た。得られたトナー粒子100部に、平均粒子径12n
mのシリコーンオイル処理シリカ0.5部および平均粒
子径15nmの酸化チタン0.7部を添加し、ヘンシェ
ルミキサーにて混合した。得られたトナー組成物を図1
に示す構造の画像形成装置のシアントナー現像器に入
れ、感光体の周速80mm/s、現像ロールの周速12
0mm/sの条件下で現像を行い、1000枚毎に、評
価環境を28℃、85%RHの高温高湿条件下および1
0℃、30%RHの低温低湿条件下に変えて、全部で1
万枚の複写を行った。その結果、最後まで濃度ムラ、カ
ブリのない高画質の画像が継続して得られた。その結果
を表1に示す。
【0025】実施例2 実施例1と同様の材料を実施例1と同様の構成のエクス
トルーダーを用いて、スクリュー回転数100rpm
(周速0.25m/s)、バレル設定温度90℃、供給
速度100kg/hの条件で混練した。その場合、混練
物の混練温度(すなわち、排出時温度)は126℃であ
った。得られた混練物を圧延ロールで冷却圧延した後、
実施例1と同様に粉砕、分級して、体積平均粒子径D50
が9.2μmのトナー粒子を得た。得られたトナー粒子
100部に、平均粒子径12nmのシリコーンオイル処
理シリカ0.5部および平均粒子径15nmの酸化チタ
ン0.7部を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し
た。得られたトナー組成物を用い、実施例1と同様に画
像評価を実施したところ、最後まで濃度ムラ、カブリの
ない高画質の画像が継続して得られた。その結果を表1
に示す。
【0026】実施例3 実施例1と同様の材料を実施例1と同様の構成のエクス
トルーダーを用いて、スクリュー回転数300rpm
(周速0.75m/s)、バレル設定温度70℃、供給
速度100kg/hの条件で混練した。その場合、混練
物の混練温度(すなわち、排出時温度)は136℃であ
った。得られた混練物を圧延ロールで冷却圧延した後、
実施例1と同様に粉砕、分級して、体積平均粒子径D50
が8.8μmのトナー粒子を得た。得られたトナー粒子
100部に、平均粒子径12nmのシリコーンオイル処
理シリカ0.5部および平均粒子径15nmの酸化チタ
ン0.7部を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し
た。得られたトナー組成物を用い、実施例1と同様に画
像評価を実施したところ、最後まで濃度ムラ、カブリの
ない高画質の画像が継続して得られた。その結果を表1
に示す。
【0027】実施例4 実施例1と同様の材料を図3に示す構成のエクストルー
ダー(L/D=41.7、L1 /L=0.27)を用い
て、スクリュー回転数200rpm(周速0.5m/
s)、バレル設定温度100℃、供給速度100kg/
h、水添加量5kg/hの条件で混練した。その場合、
混練物の混練温度(すなわち、排出時温度)は115℃
であった。なお、図3において16は水を供給するため
の水添加ノズルであり、他の符号は図2の場合と同様で
ある。得られた混練物を圧延ロールで冷却圧延した後、
実施例1と同様に粉砕、分級して、体積平均粒子径D50
が9.1μmのトナー粒子を得た。得られたトナー粒子
100部に、平均粒子径12nmのシリコーンオイル処
理シリカ0.5部および平均粒子径15nmの酸化チタ
ン0.7部を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し
た。得られたトナー組成物を用い、実施例1と同様に画
像評価を実施したところ、最後まで濃度ムラ、カブリの
ない高画質の画像が継続して得られた。その結果を表1
に示す。
【0028】比較例1 実施例1と同様の材料を実施例1と同様の構成のエクス
トルーダーを用いて、スクリュー回転数300rpm
(周速1.0m/s)、バレル設定温度130℃、供給
速度100kg/hの条件で混練した。その場合、混練
物の混練温度(すなわち、排出時温度)は144℃であ
った。得られた混練物を圧延ロールで冷却圧延した後、
実施例1と同様に粉砕、分級して、体積平均粒子径D50
が9.2μmのトナー粒子を得た。得られたトナー粒子
100部に、平均粒子径12nmのシリコーンオイル処
理シリカ0.5部および平均粒子径15nmの酸化チタ
ン0.7部を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し
た。得られたトナー組成物を用い、実施例1と同様に画
像評価を実施したところ、5000枚を越えた辺りから
帯電量の低下によるカブリが発生した。その結果を表1
に示す。
【0029】比較例2 実施例1と同様の材料を図4に示す構成のエクストルー
ダー(L/D=41.7、L1 /L=0.45)を用い
て、スクリュー回転数200rpm(周速0.5m/
s)、バレル設定温度80℃、供給速度100kg/h
の条件で混練した。その場合混練物の混練温度(すなわ
ち、排出時温度)は143℃であった。なお、図4にお
ける各符号は、図2と同様である。得られた混練物を圧
延ロールで冷却圧延した後、実施例1と同様に粉砕、分
級して、体積平均粒子径D50が9.0μmのトナー粒子
を得た。得られたトナー粒子100部に、平均粒子径1
2nmのシリコーンオイル処理シリカ0.5部および平
均粒子径15nmの酸化チタン0.7部を添加し、ヘン
シェルミキサーにて混合した。得られたトナー組成物を
用い、実施例1と同様に画像評価を実施したところ、5
000枚を越えた辺りから帯電量の低下によるカブリが
発生した。その結果を表1に示す。
【0030】
【表1】 ディフェクト ○:なし 濃度ムラ ○:濃度差0.1未満、△:濃度差0.1以
上ないし0.3未満、×:濃度差0.3以上 カブリ ○:良好、△:ややカブリあり、×:問題あ
り 総合評価 ○:良好、×:実用上問題あり
【0031】
【発明の効果】本発明により製造される電子写真用トナ
ーを画像形成のために用いると、連続使用によりトナー
が劣化しても、トナー帯電分布がシャープであって帯電
量の低下が少ないため、長期にわたり画像濃度の変動、
低現像性、カブリ等の問題を発生することがなく、優れ
た画質の画像を長期にわたって得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子写真用トナーを使用するフルカ
ラー画像形成装置の概略の構成図である。
【図2】 実施例1で使用したエクストルーダーの構成
を示す図である。
【図3】 実施例4で使用したエクストルーダーの構成
を示す図である。
【図4】 比較例2で使用したエクストルーダーの構成
を示す図である。
【符号の説明】 1…潜像保持体(感光体)、2…コロトロン帯電器、3
…レーザー光学系、4…現像器、5…転写ロール、6…
クリーナー、7…定着器、8…現像剤担持体(現像ロー
ル)、9…現像剤供給ロール、11…スクリュー、12
…ニーディングディスク、13…原料導入口、14…排
出口、15…排気孔(ベント)、16…水添加ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 宏太郎 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 内田 正博 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂と着色剤と帯電制御剤を溶融混
    練する工程を有する電子写真トナーの製造方法におい
    て、結着樹脂と着色剤と帯電制御剤として下記式で示さ
    れる化合物とを混合し、得られた混合物を混練温度が該
    化合物のDSC吸熱ピークよりも30℃以上低い温度で
    混練することを特徴とする電子写真用トナーの製造方
    法。 【化1】 (式中、Mは、亜鉛、鉄、ニッケルまたはコバルトを表
    し、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子または炭素数
    1〜6のアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】 結着樹脂と着色剤と帯電制御剤として下
    記式で示される化合物とを混合し、得られた混合物を混
    練温度が該化合物のDSC吸熱ピークよりも30℃以上
    低い温度で混練することによって製造されたトナーから
    なることを特徴とする電子写真用トナー。 【化2】 (式中、Mは、亜鉛、鉄、ニッケルまたはコバルトを表
    し、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子または炭素数
    1〜6のアルキル基を表す。)
  3. 【請求項3】 現像剤担持体上の現像剤層を用いて、静
    電潜像保持体上の静電潜像を現像し、形成されたトナー
    像を転写材上に転写、定着する画像形成方法において、
    現像剤として、請求項2に記載の電子写真用トナーを使
    用することを特徴とする画像形成方法。
JP13617696A 1996-05-30 1996-05-30 電子写真用トナー、その製造方法および画像形成方法 Pending JPH09319148A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001265060A (ja) * 2000-03-17 2001-09-28 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用カラートナーの製造方法および画像形成方法
JP2008076537A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Casio Electronics Co Ltd 電子写真用トナーの製造方法及び混練装置

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