JPH09317815A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH09317815A
JPH09317815A JP16079196A JP16079196A JPH09317815A JP H09317815 A JPH09317815 A JP H09317815A JP 16079196 A JP16079196 A JP 16079196A JP 16079196 A JP16079196 A JP 16079196A JP H09317815 A JPH09317815 A JP H09317815A
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piston
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vibrator
driving
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Shigeki Takeo
茂樹 竹尾
Takashi Maeno
隆 前野
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボイスコイル等を用いずに、液体を振動させ
るようにする。 【解決手段】 液体を加振する振動子1を、往復運動す
るピストン11と、ピストン11を駆動する駆動手段5
と、からなるようにする。駆動手段5は、ピストン11
駆動用のロッド12につながる可動片51と、可動片5
1を、その中央部に有するものであって、ロッド12の
横振れを防止するとともに作動室55の一部を形成する
蛇腹状ダンパ52と、可動片51等を上下動させるもの
であって負圧等の導入される作動室55と、からなる。
駆動手段5の作動室55に負圧等を適宜タイミングをも
って導入するように切換作動をする切換手段3を設け
る。切換手段3の切換作動を制御する制御手段4を設け
る。これら振動子1を、連結金具91と取付ブラケット
95との間であって、インシュレータ8及び液体の封入
される主室6等に直列に設け、液体封入式の防振装置を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体封入式の防振
装置に関するものであり、特に、液体の封入される主室
内に振動子を設け、当該振動子を特定周波数にて振動さ
せるとともに、当該振動子の駆動を負圧を含む高圧の空
気圧の断続的な導入によって行なわせるようにした液体
封入式の防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】防振装置のうち、特に、自動車用のエン
ジンマウント等にあっては、動力源であるところのエン
ジンが、アイドリング運転の状態から最大回転速度まで
の間、種々の状況下で使用されるものであるため、広い
範囲の周波数に対応できるものでなければならない。ま
た、最近においては、比較的高周波の振動である100
Hzないし600Hz程度の振動に関連するこもり音の
遮断を目的とした、エンジンマウントのチューニングが
行なわれるようになっている。このような複数の条件に
対応させるために、内部に液室を設け、更には、当該液
室内に特定の周波数にて振動するボイスコイル等からな
る振動子を設けるようにした、いわゆるボイスコイルタ
イプの液体封入式防振装置がすでに案出されており、例
えば特開平5−149369号公報等により公知となっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの公
知のものは、液室内にピストン等からなる可動片を設
け、当該可動片を駆動する電磁石等からなるボイスコイ
ルを設け、当該ボイスコイル及び可動片を、アイドリン
グ振動を対象とした特定周波数、あるいは、こもり音に
関する振動を対象とした特定周波数等、特定の周波数を
対象として振動させ(加振し)、これによって、上記液
室内の液圧を変化させるようにしているものである。こ
のような現象により、低動バネ定数(低動バネ特性)を
形成させ、この低動バネ特性の作用により、上記アイド
リング振動等に関する振動の遮断を図ることとしている
ものである。しかしながら、これらの公知のものは、加
振コイル及び永久磁石を有する等、部品点数が多くな
り、装置として全体的に重くならざるを得ないという問
題点がある。また、電磁波に基づく磁力を、その動力源
としているものであるところから、磁気洩れ防止手段を
講じなければならず、これによっても装置全体が高価な
ものとならざるを得ないという問題点がある。このよう
な問題点を解決するために、振動子を駆動する駆動手段
の動力源として、負圧を含む高圧の空気圧を用いるよう
にした、液体封入式の防振装置を提供しようとするの
が、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、請求項1記載の発明においては、振動体
側に取り付けられる連結金具と、車体側のメンバ等に取
り付けられる取付ブラケットと、これら連結金具と取付
ブラケットとの間にあって上記振動体からの振動を遮断
するインシュレータと、当該インシュレータに対して直
列に設けられ、かつ、非圧縮性流体(液体)の封入され
る主室及び副室と、これら主室と副室との間において液
体を流動させるオリフィスと、上記主室と副室との間を
仕切る仕切板と、圧縮性流体である空気の導入される空
気室と、当該空気室と上記副室との間を仕切るダイヤフ
ラムと、上記主室に面する側に設けられるものであって
上記主室内の液体を特定の周波数にて加振する振動子
と、からなる液体封入式の防振装置に関して、上記振動
子を、主室内の液体を加振するピストンと、当該ピスト
ンを駆動するものであって負圧を含む空気圧の導入され
る駆動手段と、からなるようにするとともに、当該駆動
手段に負圧または空気圧のうちのいずれか一方のものを
断続的に導入するように切換作動をする切換手段を設
け、更に、当該切換手段の切換作動を制御する制御手段
を設けるようにした構成を採ることとした。
【0005】このような構成を採ることにより、本発明
においては次のような作用を呈することとなる。すなわ
ち、本発明のものにおいては、主室内の液体を特定の周
波数にて加振する振動子が設けられているとともに、当
該振動子は、その駆動が、当該振動子の下方部に設けら
れた駆動手段にて行なわれるようになっているものであ
る。そして、この駆動手段は、従来のもののような磁力
によって駆動されるものとは異なり、負圧または高圧の
空気圧にて駆動されるようになっているものである。従
って、従来のボイスコイルタイプのものにおいて必要と
されていた加振コイルや永久磁石等を設ける必要がな
い。その結果、部品点数が少なくなり、装置全体の質量
軽減等を図ることができるようになる。また、動力源に
負圧を用いるようにする場合には、車載エンジンの吸入
負圧を利用することができるようになり、動力源を簡単
な装置にて得ることができるようになる。また、磁力を
動力源としないようになったので、磁気洩れ防止手段等
を設ける必要がなくなり、装置全体の簡略化、更には質
量軽減化を図ることができるようになる。
【0006】次に、請求項2記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は、上記請求項1記載
のものと同じである。その特徴とするところは、上記請
求項1記載の発明に加えて、上記振動子のところに設け
られるピストンを駆動する、その駆動手段を、上記ピス
トンを上下動させるためのロッドに一体的に結合される
可動片と、上記ロッドの横振れを防止するものであっ
て、その中心部に上記可動片を有するとともに、当該可
動片を駆動するための負圧または空気圧の導入される作
動室の一部を形成する蛇腹状ダンパと、当該蛇腹状ダン
パ及び取付ブラケットにて形成されるものであって、上
記可動片を駆動する役目を果たす作動室と、からなるよ
うにするとともに、上記振動子を形成するピストンのと
ころに、当該ピストンを囲むようにシリンダ室を設け、
当該シリンダ室の下方部を閉鎖するように第一のダイヤ
フラムを設け、当該第一のダイヤフラムを、上記副室と
空気室との間を仕切るダイヤフラム(第二のダイヤフラ
ム)とは別の動きをする、非連成の構成からなるように
したことである。
【0007】このような構成を採ることにより、本発明
のものにおいては、上記請求項1記載の発明に加えて、
更に、次のような作用を呈することとなる。すなわち、
本発明の駆動手段を形成する作動室のところへは、上記
切換手段を介して、負圧または高圧の空気圧が適宜導入
されるようになっている。そして、この負圧または高圧
の空気圧の導入に関しては、上記制御手段にて制御され
るようになっているものである。すなわち、このような
切換手段の作動によって、上記作動室へは、上記負圧ま
たは高圧の空気圧が特定の周波数をもって周期的に導入
されたり、あるいは一定の負圧または高圧の空気圧が連
続的に導入されたりするようになる。従って、例えば、
振動体を形成するエンジンのアイドリング振動に対して
は、上記切換手段のON/OFF作動によって、上記作
動室の容積を変化させ、これによって、振動子のピスト
ンを特定周波数にて振動させ、上記主室内の液体を振動
させるとともに、上記インシュレータを介して入力され
るアイドリング振動に対して上記主室内の液圧上昇を抑
えることとしている。その結果、本防振装置全体の動バ
ネ定数が低下し、これらによって、アイドリング振動の
吸収及び遮断が図られることとなる。
【0008】一方、車両の走行中においては、上記切換
手段を固定して、上記作動室内を一定の負圧または一定
の空気圧に保つようにする。すなわち、作動室を一定容
積に固定し、上記振動子のピストンをロック状態にす
る。これによって、上記アイドリング振動よりも更に低
周波数の振動であるエンジンシェークに対しては、上記
主室内の液体を、上記オリフィスを通じて副室内へ流動
させるようにする。すなわち、本エンジンシェークに関
する振動は、約10Hz前後の周波数を有するものであ
り、これに対して、動バネ定数を低くすることによって
振動遮断を図ることは困難である。そこで、本発明にお
いては、上記ピストンの作動を固定し、主室内の容積変
化を少なくすることとしている。これによって、上記主
室と副室との間に形成されるオリフィス内を上記液体が
流動するようにし、この液体の流動に伴なう粘性抵抗に
よって、所定の減衰力を生じさせるようにしている。そ
して、この減衰力によって、上記エンジンシェークの減
衰を図ることとしている。
【0009】次に、請求項3記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は、上記請求項1記載
のものと同じである。その特徴とするところは、上記請
求項1記載の発明に加えて、上記振動子のところに設け
られるピストンを、主室と副室との間を連通する連通路
の途中に設けられるものであって、扇形の形状を有する
扇形ピストンからなるようにするとともに、当該扇形ピ
ストンを駆動する駆動手段を、当該扇形ピストンの一部
に、その一端が連結されるシャフトと、当該シャフトを
介して上記扇形ピストンを揺動運動させるものであっ
て、負圧を含む空気圧にて駆動されるロータリアクチュ
エータと、からなるようにしたことである。
【0010】このような構成を採ることにより、本発明
においては、装置全体をコンパクトに形成することがで
きるようになり、質量軽減化等を図ることができるよう
になる。また、アイドリング振動の遮断に関しては、上
記主室と副室との間を連結する連通路の途中に設けられ
た扇形ピストンを、ロータリアクチュエータを作動させ
ることによって揺動運動させ、これによって、上記主室
内の液体を振動させるとともに、上記アイドリング振動
の入力に対して上記主室内の液圧上昇を抑えるようにし
ている。これによって、低動バネ定数を形成させ、アイ
ドリング振動の遮断を図ることとしている。また、車両
走行中におけるエンジンシェークに対しては、上記ロー
タリアクチュエータに導入される負圧または高圧の空気
圧を一定の値に固定し、これによって上記ロータリアク
チュエータを非作動の状態とし、更には、上記扇形ピス
トンの揺動運動を停止させるようにする。これによっ
て、上記主室内の容積変化を少なくし、主室内の液体が
上記オリフィスを通って副室側へと流動するようにす
る。この液体の流動に基づく粘性抵抗の作用により、本
防振装置に高減衰機能を発揮させ、これによって上記エ
ンジンシェークを抑え込むこととしている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1ないし図4を基に説明する。本発明の実施の形態に関
するものの、その構成は、図1に示す如く、振動体側に
取り付けられる連結金具91と、車体側のメンバ等に取
り付けられる取付ブラケット95と、これら連結金具9
1と取付ブラケット95との間にあって、上記振動体か
らの振動を遮断するインシュレータ8と、当該インシュ
レータ8に対して直列に設けられ、かつ、非圧縮性流体
(液体)の封入される主室6及び副室7と、これら主室
6と副室7との間において液体を流動させるオリフィス
67と、上記主室6と副室7との間を仕切る仕切板2
と、圧縮性流体である空気の導入される空気室68と、
当該空気室68と上記副室7との間を仕切る第二のダイ
ヤフラム(外側ダイヤフラム)29と、上記主室6に面
する側に設けられるものであって上記主室6内の液体を
特定の周波数にて加振する振動子1と、当該振動子1の
ピストン11を作動させるものであって負圧あるいは高
圧の空気圧にて駆動される駆動手段5と、からなること
を基本とするものである。
【0012】このような基本構成において、上記振動子
1は、図1及び図2に示す如く、主室6に面して設けら
れるピストン11と、当該ピストン11に、その一端が
連結されるとともに、他端が負圧等にて駆動される駆動
手段5の可動部(可動片)51に連結されるロッド12
と、からなることを基本とするものである。そして、こ
のような構成からなる振動子1のピストン11は、上記
仕切板2の中央部に設けられたシリンダ室211内に収
納され、当該シリンダ室211内を上下方向に摺動運動
するようになっているものである。
【0013】このシリンダ室211は、図1及び図2に
示す如く、仕切板2の中央部に形成された開口部と、当
該開口部の周りに設けられた円筒部25と、当該円筒部
25の下方部に取り付けられたリング21とにて形成さ
れるようになっているものである。なお、このリング2
1は、円環状の部材からなるものであって、その上方部
は、上記円筒部25の下端部に結合されるようになって
いるものである。そして、このように形成された上記リ
ング21と上記円筒部25とによって、シリンダ室21
1が形成されるようになっているものである。
【0014】そして、このシリンダ室211の下方部に
は、中央部にロッド12を有した状態で、上記シリンダ
室211の下方部を塞ぐように、第一のダイヤフラムで
ある内側ダイヤフラム22が設けられるようになってい
る。そして、このような内側ダイヤフラム22の取り付
けられるシリンダ室211の外側である上記リング21
の外側には、上記副室7と空気室68との間を仕切る第
二のダイヤフラムである外側ダイヤフラム29が設けら
れるようになっている。なお、この外側ダイヤフラム
(第二のダイヤフラム)29と上記内側ダイヤフラム
(第一のダイヤフラム)22とは、別体のものからな
り、両者の作動は連成しないようになっているものであ
る。また、これら両ダイヤフラムは、外側ダイヤフラム
29の方が、内側ダイヤフラム22よりも柔らかく形成
されているものである。
【0015】このような構成からなるシリンダ室211
の下方部には、上記振動子1の一部を形成するロッド1
2を介して駆動手段5が設けられるようになっている。
そして、この駆動手段5は、当該駆動手段5を駆動する
(作動させる)動力源がエンジンの吸入負圧等を基礎と
する負圧源からなるものである場合には、図1に示す如
く、上記ロッド12の一端に取り付けられる可動片51
と、当該可動片51を、その中央部に有するものであっ
て、上記ロッド12の横振れを防止する蛇腹状ダンパ5
2と、当該蛇腹状ダンパ52及び上記取付ブラケット9
5等にて形成される空間であって導入路39を介して上
記エンジンからの吸入負圧が適宜導入される作動室55
と、からなることを基本とするものである。このような
基本構成において、上記可動片51の下方部には、当該
可動片51及び上記ロッド12の下方移動を規制すると
ともに、これら部材12、51並びに上記ピストン11
の上下動を規制するためのロック装置の役目を果たすス
トッパ59が設けられるようになっている。また、上記
蛇腹状ダンパ52は、上記ロッド12の横振れを防止す
るとともに、当該ロッド12につながる可動片51及び
当該ロッド12を介して上下動するピストン11の上下
往復運動を駆動するものであるので、上下方向には変形
し易く、かつ、その横方向(ラジアル方向)には変形し
にくい形態及び部材にて形成されるようになっているも
のである。一般には、エラストマ、あるいはプラスチッ
ク材、または金属製の板材等からなるものである。
【0016】なお、このような構成からなる本駆動手段
5に導入される動力源が、高圧の空気圧(高圧エア)か
らなるものである場合には、当該高圧エアの導入される
作動室55周りの構成は、図2に示すような構造とな
る。すなわち、当該作動室55には高圧の空気圧(高圧
エア)が導入路39を介して導入されることとなるの
で、当該作動室55の容積変化を基に駆動される可動片
51、及び当該可動片51と連動して作動する上記ロッ
ド12、更にはピストン11等は上向きの運動が基本と
なる。従って、これら可動部材51、12、11の上方
への移動規制並びにこれら可動部材51、12、11の
上下方向の固定(ロック)も、上記可動片51等を上方
に移動させた状態(位置)で行なわれるようになってい
る。そのため、本実施の形態のものにおいては、図2に
示す如く、上記可動片51の上方部にストッパリング5
3を設け、このストッパリング53の更に上方部に、当
該ストッパリング53と係合するものであって、その中
央部に上記ロッド12のガイド部58を有するストッパ
59が設けられるようになっている。
【0017】このような構成からなる上記駆動手段5の
作動室55に、負圧または高圧の空気圧を、適宜タイミ
ングをもって導入するように切換作動をする切換手段3
は、三方弁等からなるものである。そして、これら切換
作動は、一体的に設けられたソレノイドによって行なわ
れるようになっているものである。すなわち、本切換手
段3はソレノイドバルブにて形成されるようになってい
るものである。
【0018】このような切換手段3の切換作動を制御す
る制御手段4は、マイクロプロセッサユニット(MP
U)を基礎として形成されるマイクロコンピュータから
なるものである。そして、これら構成からなる制御手段
4の制御作用により、上記切換手段3が駆動され、これ
によって、エンジンの吸入負圧等にて形成される負圧、
あるいは高圧の空気圧等が、適当なタイミングをもって
断続的に上記作動室55に導入されるようになってい
る。そして、このような切換手段3を介しての負圧また
は高圧の空気圧(高圧エア)の導入によって、上記振動
子1の一部を形成するピストン11が上下振動をし、上
記主室6内の液体を加振するようになっているものであ
る。
【0019】次に、このような構成からなる本実施の形
態のものについての、その作動態様等について説明す
る。すなわち、本実施の形態のものにおいては、主室6
内に、当該主室6内の液体を加振する振動子1が設けら
れるようになっているとともに、当該振動子1は負圧ま
たは高圧の空気圧にて作動する駆動手段5によって駆動
されるようになっているものである。そして、この負圧
または高圧の空気圧の導入は、制御手段4にて制御され
る切換手段(ソレノイドバルブ)3を介して行なわれる
ようになっているものである。すなわち、このソレノイ
ドバルブ3の作動によって、上記駆動手段5の作動室5
5内へは、負圧または高圧の空気圧が特定の周波数をも
って周期的に導入されたり、あるいは一定の負圧または
高圧の空気圧が連続的に導入されたりするようになって
いるものである。従って、例えば、入力振動がエンジン
アイドリング振動である場合には、上記ソレノイドバル
ブ3のON/OFF作動によって、上記作動室55内の
容積を変化させ、これによって、主室6内の液体を振動
させ、上記インシュレータ8を介して入力されるアイド
リング振動による上記主室6内の液圧上昇を吸収するよ
うにしている。その結果、本防振装置にて形成されるバ
ネ系の動バネ定数が低下することとなる。これによっ
て、アイドリング振動の吸収及び遮断が行なわれること
となる。
【0020】また、上記アイドリング振動よりも更に低
周波数の振動であるエンジンシェークに対しては、当該
振動が約10Hz前後の低周波数を有するものであるの
で、これに対して、動バネ定数を低くすることによって
振動遮断を図ることは困難である。そこで、本実施の形
態のものにおいては、本防振装置における減衰特性の向
上によって、上記エンジンシェークに関する振動を抑え
込む(減衰させる)こととしている。すなわち、上記駆
動手段5を形成する上記作動室55に、図1及び図2に
示す如く、一定の負圧または一定の高圧エアを導入し、
当該作動室55内の容積を一定の状態にするようにして
いる。これによって、上記振動子1を形成するピストン
11は、その上下方向に固定された状態となり、上記主
室6内の容積変化に寄与しないようになる。その結果、
上記インシュレータ8を介しての入力振動に対して、上
記主室6内の液体はオリフィス67を通じて上記副室7
側へと流動するようになる。そして、この液体の流動に
伴なう粘性抵抗によって、所定の減衰力が生ずるように
なる。この減衰力によって、エンジンシェークの抑制が
図られることとなる。
【0021】次に、本発明の他の実施の形態に関するも
のについて、図3及び図4を基に説明する。このものの
特徴とするところは、振動子1を形成するピストンに扇
形のピストン(扇形ピストン)11’を採用するととも
に、当該扇形ピストン11’を駆動する駆動手段とし
て、負圧または高圧の空気圧にて作動するロータリアク
チュエータ5’を用いるようにしたことである。すなわ
ち、液体封入式の防振装置において、上記振動子1を形
成するピストンを、図4に示す如く、扇形の形態を有す
る扇形ピストン11’からなるようにするとともに、当
該扇形ピストン11’を、図3及び図4に示す如く、主
室6と副室7との間を連結する連通路26の、その途中
のところに設けるようにした構成を採ることとしたこと
である。具体的には、上記振動子1を形成する扇形ピス
トン11’は、図4に示す如く、主室6と副室7との間
を仕切る仕切板2のところに設けられた連通路26の、
その途中に設けられるようになっているものである。そ
して更に、当該扇形ピストン11’は、ロータリアクチ
ュエータ5’に連結されるシャフト56(図3参照)及
び当該シャフト56につながるレバー15を介して、上
記連通路26内の所定の場所にて揺動運動が可能なよう
に取り付けられるようになっているものである。
【0022】このような構成を採ることにより、本実施
の形態のものにおいては、上記主室6内の液体を特定の
周波数にて加振する振動子1の構造を簡略化することが
できるようになる。その結果、装置全体をコンパクトに
形成することができるようになる。すなわち、本防振装
置全体の小形化及び軽量化を図ることができるようにな
る。このような構成において、各種振動、例えばアイド
リング振動の入力に対しては、制御手段4の制御信号に
基づき作動する切換手段3の切換作動により、負圧また
は高圧の空気圧を特定の周期をもって断続的にロータリ
アクチュエータ5’に送るようにし、これによって、上
記扇形ピストン11’を作動(揺動運動)させ、上記主
室6内の液体を振動させるとともに、上記アイドリング
振動の入力によってもたらされる上記主室6内の液圧上
昇を吸収させるようにしている。その結果、本アイドリ
ング振動に対する本防振装置の動バネ定数が低下し、当
該アイドリング振動の遮断が行なわれることとなる。ま
た、当該アイドリング振動よりも、更に低周波数の振動
であるエンジンシェークに対しては、上記ロータリアク
チュエータ5’を所定の位置に停止させるようにして、
上記扇形ピストン11’を所定の位置に固定した状態に
保持するようにしている。これによって、上記インシュ
レータ8を介して主室6内に入力した振動エネルギー
は、本主室6内の液体をオリフィス67を介して副室7
側へと流動させるように作動する。このオリフィス67
内における液体の流動作用によって高減衰特性が得られ
るようになり、その結果、上記エンジンシェークに関す
る振動は減衰されることとなる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、振動体側に取り付けら
れる連結金具と、車体側のメンバ等に取り付けられる取
付ブラケットと、これら連結金具と取付ブラケットとの
間にあって上記振動体からの振動を遮断するインシュレ
ータと、当該インシュレータに対して直列に設けられ、
かつ、非圧縮性流体(液体)の封入される主室及び副室
と、これら主室と副室との間において液体を流動させる
オリフィスと、上記主室と副室との間を仕切る仕切板
と、圧縮性流体である空気の導入される空気室と、当該
空気室と上記副室との間を仕切るダイヤフラムと、上記
主室に面する側に設けられるものであって上記主室内の
液体を特定の周波数にて加振する振動子と、からなる液
体封入式の防振装置に関して、上記振動子を、主室内の
液体を加振するピストンと、当該ピストンを駆動するも
のであって負圧を含む空気圧の導入される駆動手段と、
からなるようにするとともに、当該駆動手段に負圧また
は空気圧のうちのいずれか一方のものを断続的に導入す
るように切換作動をする切換手段を設け、更に、当該切
換手段の切換作動を制御する制御手段を設けるようにし
た構成を採ることとしたので、従来のボイスコイルタイ
プのものに比べて、部品点数が少なくなり、装置全体の
簡略化を図ることができるようになった。その結果、装
置全体の小形化、軽量化を図ることができるようになっ
た。また、磁力を採用しないようにしたので、磁気洩れ
防止手段を設ける必要が無くなり、これらによっても装
置全体の小形化及び軽量化を図ることができるようにな
った。また、動力源に、エンジンの吸入負圧を利用する
ことにより、システム全体を、更に簡略化及び小形化す
ることができるようになった。これらの結果、システム
(装置)全体の製造原価の低減化を図ることができるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に関するものであって動
力源に高圧エアを用いるようにしたものについての、そ
の構造を示す縦断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に関するものの、その
全体構成を示す縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に関するものの、扇形
ピストン周りの構造を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 振動子 11 ピストン 11’ 扇形ピストン 12 ロッド 15 レバー 2 仕切板 21 リング 211 シリンダ室 22 第一のダイヤフラム(内側ダイヤフラム) 25 円筒部 26 連通路 29 第二のダイヤフラム(外側ダイヤフラム) 3 切換手段 39 導入路 4 制御手段 5 駆動手段 5’ ロータリアクチュエータ 51 可動片 52 蛇腹状ダンパ 53 ストッパリング 55 作動室 56 シャフト 58 ガイド 59 ストッパ 6 主室 67 オリフィス 68 空気室 7 副室 8 インシュレータ 91 連結金具 95 取付ブラケット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体側に取り付けられる連結金具と、
    車体側のメンバ等に取り付けられる取付ブラケットと、
    これら連結金具と取付ブラケットとの間にあって上記振
    動体からの振動を遮断するインシュレータと、当該イン
    シュレータに対して直列に設けられ、かつ、非圧縮性流
    体(液体)の封入される主室及び副室と、これら主室と
    副室との間において液体を流動させるオリフィスと、上
    記主室と副室との間を仕切る仕切板と、圧縮性流体であ
    る空気の導入される空気室と、当該空気室と上記副室と
    の間を仕切るダイヤフラムと、上記主室に面する側に設
    けられるものであって上記主室内の液体を特定の周波数
    にて加振する振動子と、からなる液体封入式の防振装置
    において、上記振動子を、主室内の液体を加振するピス
    トンと、当該ピストンを駆動するものであって負圧を含
    む空気圧の導入される駆動手段と、からなるようにする
    とともに、当該駆動手段に負圧または空気圧を断続的に
    導入するように切換作動をする切換手段を設け、更に、
    当該切換手段の切換作動を制御する制御手段を設けるよ
    うにした構成からなることを特徴とする液体封入式の防
    振装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の防振装置において、上記
    振動子のところに設けられるピストンを駆動する駆動手
    段を、上記ピストンを上下動させるためのロッドに一体
    的に結合される可動片と、上記ロッドの横振れを防止す
    るものであって、その中心部に上記可動片を有するとと
    もに、当該可動片を駆動するための負圧または空気圧の
    導入される作動室の一部を形成する蛇腹状ダンパと、当
    該蛇腹状ダンパ及び取付ブラケットにて形成されるもの
    であって、上記可動片を駆動する役目を果たす作動室
    と、からなるようにするとともに、上記振動子を形成す
    るピストンのところに、当該ピストンを囲むようにシリ
    ンダ室を設け、当該シリンダ室の下方部を閉鎖するよう
    に第一のダイヤフラムを設け、当該第一のダイヤフラム
    を、上記副室と空気室との間を仕切るダイヤフラム(第
    二のダイヤフラム)とは別の動きをする、非連成の構成
    からなるようにしたことを特徴とする液体封入式の防振
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の防振装置において、上記
    振動子のところに設けられるピストンを、扇形の形状を
    有する扇形ピストンからなるものであって、主室と副室
    との間を連通する連通路の途中に設けられるようにする
    とともに、当該扇形ピストンを駆動する駆動手段を、当
    該扇形ピストンの一部に、その一端が連結されるシャフ
    トと、当該シャフトを介して上記扇形ピストンを揺動運
    動させるものであって、負圧を含む空気圧にて駆動され
    るロータリアクチュエータと、からなるようにしたこと
    を特徴とする液体封入式の防振装置。
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