JPH09317686A - 送風機用ファンおよび送風機用ファンの回転バランス調整方法 - Google Patents

送風機用ファンおよび送風機用ファンの回転バランス調整方法

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JPH09317686A
JPH09317686A JP8135487A JP13548796A JPH09317686A JP H09317686 A JPH09317686 A JP H09317686A JP 8135487 A JP8135487 A JP 8135487A JP 13548796 A JP13548796 A JP 13548796A JP H09317686 A JPH09317686 A JP H09317686A
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JP
Japan
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fan
weight
balance
blower
adjusting
Prior art date
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JP8135487A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawasaki
拓 川▼崎▲
Gakuo Shimomura
岳夫 下村
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファン本体の例えばファンの種類によって特
定される所定重量調整対象部の重量を低減加工すること
によって回転バランスの調整を可能にし、従来の問題を
解決した送風機用ファンおよびその回転バランス調整方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】 バランシングマシンにより回転バランス
を判定し、ファン本体のハブ内側又は軸支プレート等送
風性能に影響のない所定の重量調整対象部の重量をレー
ザー加工又はドリル加工等の機械加工により部分的に削
除低減することにより、ファンの回転バランスを調整す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、送風機用ファン
およびその回転バランス調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばプロペラファンやクロスフ
ローファンなどの送風機用のファンでは、そのファン本
体の組立完了工程において羽根部の回転バランスを判定
し、同判定結果に応じて回転バランスを調整するように
なっている(例えば特開平5−172086号公報参
照)。
【0003】上記回転バランスの判定は、例えば周知の
バランシングマシンを用いて画像判定され、一方調整は
該画像判定によって指示されたアンバランス位置とアン
バランス重量に基き、当該ファン本体の所定のバランス
調整対象部に重錘を付設することによってなされてい
た。
【0004】この場合、例えば重錘40は、図12に示
すような断面三角形状のクリップ構造となっており、該
構造の重錘を例えば図13又は図14のようにプロペラ
ファン41の回転翼41a〜41d又はクロスフローフ
ァン42のブレード42a,42a・・・の両端および
中央部の上記特定された重量調整部に嵌合固定し、溶融
樹脂で被覆することにより、風切音等の騒音が生じない
ように対策していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の回
転バランス調整構造は、次の点で問題があった。
【0006】(1) 人手によって重錘を取付ける方法
であるために、回転バランスの調整に手間がかかる。
【0007】(2) 樹脂被覆を行ったとしても羽根面
に凸部が残るために、騒音の発生自体は解消できない。
【0008】(3) 重錘の種類には限界があるため
に、微小バランスの調整ができない。
【0009】(4) 重量を付加する構成であるため
に、ファン全体の重量が大きくなる。
【0010】本願発明は、これらの問題を解決するため
になされたもので、ファン本体の例えばファンの種類に
よって特定される所定重量調整対象部の重量を低減加工
することによって回転バランスの調整を可能にし、それ
によって、上述の従来の問題を解決した送風機用ファン
およびその回転バランス調整方法を提供することを目的
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】先ず本願発明の送風機用
ファンは、上記の目的を達成するために、次のような課
題解決手段を備えて構成されている。
【0012】すなわち、本願発明の送風機用ファンは、
回転バランスを判定し、送風性能に影響のない重量調整
対象部の重量を部分的に低減することにより、回転バラ
ンスが調整されて構成されている。
【0013】そして、上記重量調整対象部の重量の部分
的な低減は、例えば機械加工によりなされており、さら
に具体的には、同機械加工には、ドリルによる切削加工
又はレーザ光による溶融蒸発除去が採用されている。
【0014】また、送風機用ファンの例としては、例え
ばプロペラファン、クロスフローファン等が用いられ
る。そして、例えばプロペラファンの場合には、その重
量調整対象部が、当該ファン本体のハブの内側に円周方
向に等間隔で設けられた複数のリブの一部により構成さ
れ、また上記送風機用ファンが、例えばクロスフローフ
ァンである場合には、その重量調整対象部が、当該ファ
ン本体両端側の軸支プレートと該軸支プレート間中央部
の中間プレートとにより構成される。
【0015】以上のように、本願発明の送風機用ファン
の構成では、例えばバランシングマシン等の回転バラン
ス判定手段でファン本体の回転バランスの例えばアンバ
ランス位置とアンバランス量を判定し、例えばレーザ加
工又はドリル加工等の機械加工によりアンバランス部と
して特定された送風性能に影響しない所定重量調整対象
部部分の樹脂材を溶融蒸発させるか、又は切削穿孔して
超過重量分を除去し、最終的な回転バランスが簡単かつ
正確に調整されている。
【0016】したがって、従来のように羽根部に重錘を
付けた送風機用ファンの構成に比べて調整工数が大幅に
削減されるとともに、羽根部に凸部が生じないから風切
音も発生せず、またファン重量自体も軽くなる。
【0017】次に、本願発明の送風機用ファンの回転バ
ランス調整方法は、上記の目的を達成するために、次の
ような課題解決手段を備えて構成されている。
【0018】すなわち、本願発明の送風機用ファンの回
転バランス調整方法の構成では、回転バランスを判定
し、送風性能に影響のない重量調整対象部の重量を部分
的に低減することにより、回転バランスを調整するよう
に構成されている。
【0019】そして、上記重量調整対象部の重量の部分
的な低減は、例えば機械加工によりなされるようになっ
ており、さらに具体的に同機械加工が、例えばドリルに
よる切削加工、又はレーザ光による溶融蒸発除去により
なされるようになっている。
【0020】また、送風機用ファンの例としては例えば
プロペラファン又はクロスフローファン等が用いられ
る。そして、例えば送風機用ファンがプロペラファンの
場合には、その重量調整対象部が、当該ファン本体のハ
ブの内側に円周方向に等間隔で設けられた複数のリブの
一部によりなされ、また同送風機用ファンが、例えばク
ロスフローファンである場合には、その重量調整対象部
が、当該ファン本体両端側の軸支プレートと該軸支プレ
ート間中央部の中間プレートによりなされている。
【0021】さらに、以上において、上記回転バランス
の判定は、例えばバランシングマシンによってなされる
ようになっている。
【0022】さらに、また上述のレーザー光による溶融
蒸発除去は、例えばバランシングマシンによるファン本
体の回転アンバランス位置とアンバランス重量の判定
後、再び当該バランシングマシンによりファン本体の回
転バランスを判定しながらファン本体の回転に同期させ
てなされるようになっている。
【0023】以上のように、本願発明の送風機用ファン
の回転バランス調整方法の構成では、例えばバランシン
グマシン等の回転バランス判定手段でファン本体の回転
バランスの例えばアンバランス位置とアンバランス量を
判定し、レーザ加工又はドリル加工等の機械加工により
アンバランス部として特定された送風性能に影響しない
所定重量調整対象部部分の樹脂材を溶融蒸発させるか、
又は切削穿孔し、超過重量分を除去し、最終的な回転バ
ランスが簡単かつ正確に調整されるようになっている。
【0024】したがって、従来のように羽根部に重錘を
付ける送風機用ファンの回転バランス調整方法に比べて
調整工数が大幅に削減されるとともに、羽根部に凸部が
生じないから風切音も発生せず、またファン重量自体も
軽くなる。
【0025】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の送風機用ファン
および送風機用ファンの回転バランス調整方法による
と、前述した従来の問題点を確実に解決することがで
き、かつ微少バランスの調整が可能となるので、調整精
度自体も向上する。
【0026】また、ファン本体の重量が軽くなる結果、
低駆動力で十分な送風性能を得ることができるようにな
る。
【0027】
【発明の実施の形態】 (実施の形態1)図1〜図4は、送風機用ファンとして
例えばプロペラファンを採用して構成した本願発明の実
施の形態1に係る送風機用ファン本体部の構成およびそ
の回転バランス調整方法の構成を示している。
【0028】(1) 送風機用ファン本体部の構成 先ず図1〜図3は、本願発明の実施の形態1に係る送風
機用ファンの構成を示している。
【0029】図中符号1は、例えば合成樹脂材により形
成されたプロペラファンであり、該プロペラファン1は
例えば円筒形状のハブ2と、該ハブ2の外周部から半径
方向外方に所定の翼角を有して延出された複数枚(3
枚)の回転翼3a,3b,3c,3dとから構成されて
いる。
【0030】ハブ2は、その筒状の本体部2a内側中心
軸部分にファンモータ駆動軸への嵌合筒4が一体成形に
より形成されている。該嵌合筒4は、またハブ本体部2
aの筒壁と放射状のリブ5,5・・・で相互に一体に連
結されて補強支持されている。
【0031】そして、該リブ5,5・・・の途中には、
それぞれ成形時の突き出しに用いられるリブ厚よりも大
きい所定径の円柱部(突き出しピン部)6,6・・・が
半径方向中間の同じ位置に形成されている。
【0032】該円柱部6,6・・・は、ファン本体成形
後における回転バランス調整のための重量調整対象部と
して構成されており、後述するように、該円柱部6,6
・・・のアンバランスと判定された何れかの部分A,B
の所定量をアンバランス量に対応して例えばレーザ加工
により溶融して蒸発除去させることにより、同部分の超
過重量を適切に低減してファン全体の重量を調整し、そ
れによって最終的に回転バランスが適正に設定されて構
成されている。
【0033】(2) 送風機用ファンの回転バランス調
整方法 次に、図4は、上記構成よりなる送風機用ファンの回転
バランス調整方法を実施する回転バランス調整装置の構
成を示している。
【0034】該回転バランス調整装置は、バランシング
マシン(回転バランス判定手段)を中心として構成され
ている。バランシングマシンは、例えば図4に示すよう
に、モータ10によって回転駆動されるファン支持軸1
1を揺動可能に立設しているとともに、その軸部途中に
当該軸部の揺動角(360°方向)に対応した歪み出力
を発生するロードセル13と、ファンの回転角位置を検
出するロータリパルスエンコーダ14とを設けている。
そして、上記ファン支持軸11上部にプロペラファン1
を取付けて回転させた時の当該プロペラファン1の回転
角位置と揺動角とを検出して回転バランス判定制御ユニ
ット15に入力し、それらに基いて判定された回転バラ
ンス判定結果(上記円柱部6,6・・の重量のアンバラ
ンス位置と同位置の超過重量)を同判定制御ユニット1
5のモニタ画面15A上に例えば図4に示すように表示
するように構成されている。
【0035】一方、符号16は例えばエキシマレーザー
などの所定周期のパルス信号に同期してレーザー光を発
振照射するレーザー加工装置であり、上記プロペラファ
ン1の円柱部6,6・・の回転軌跡上に対向して設けら
れている。そして、例えば上述のようにしてアンバラン
ス位置と判定された円柱部6,6・・の何れかの樹脂材
を対応する回転角位置に来た時に上記超過重量分だけ溶
融蒸発させて重量を調整し、回転バランスを調整する。
【0036】該回転バランス調整装置を使用した送風機
用ファンの回転バランス調整方法は、例えば次の第1〜
第4の工程により形成されている。
【0037】 第1工程 プロペラファン1本体(成形完了品)を、上記バランシ
ングマシンのファン支持軸11上に裏返しにセットす
る。
【0038】 第2工程 上記ファン支持軸11上への上記プロペラファン1のセ
ット後、当該プロペラファン1を回転させて、その重量
のアンバランス位置とアンバランス量を検出判定する。
【0039】 第3工程 上記プロペラファン1を、上記バランシングマシンによ
るアンバランス位置およびアンバランス量の検出判定後
に、再び回転させながら、上記レーザー加工装置16を
駆動して当該回転に同期したパルスのレーザー光を照射
し、回転バランスがとられたと判定されるまで、上記ア
ンバランス位置と判定された円柱部6部分の樹脂材の溶
融による蒸発除去を実行する。
【0040】 第4工程 以上のようにして最終的に回転バランスがとられたこと
が判定されると、上記レーザー加工装置16の発振を停
止させるとともに上記バランシングマシンを停止させて
回転バランスの調整を終了する。
【0041】以上のように、本実施の形態における送風
機用ファンおよび送風機用ファンの回転バランス調整方
法では、バランシングマシンでファン回転バランスのア
ンバランス位置とアンバランス量を判定するとともに、
それに続いて、そのまま回転バランスの判定を行ないな
がら同時に当該ファンの回転に同期してレーザー光を照
射するレーザ加工によりアンバランス部として特定され
た送風性能に影響がない所定円柱部6部分の樹脂材を溶
融蒸発させて超過重量分を除去し、最終的な回転バラン
スが調整されるようになっている。
【0042】したがって、従来のように重錘を付ける構
成および方法に比べて工数が大幅に削減されるととも
に、羽根部に凸部が生じないから風切音も発生せず、フ
ァン重量自体も軽くなる。また、微小かつ高精度な調整
が可能となる。
【0043】(実施の形態2)次に図5〜図8は、送風
機用ファンとして例えばプロペラファンを採用して構成
した本願発明の実施の形態2に係る送風機用ファン本体
部の構成およびその回転バランス調整方法の構成を示し
ている。
【0044】(1) 送風機用ファン本体部の構成 先ず図5〜図7は、本願発明の実施の形態2に係る送風
機用ファンの構成を示している。
【0045】図中符号1は、上記実施の形態1のものと
同様の例えば合成樹脂材により形成されたプロペラファ
ンであり、該プロペラファン1は例えば円筒形状のハブ
2と、該ハブ2の外周部から半径方向外方に所定の翼角
を有して延出された複数枚(3枚)の回転翼3a,3
b,3cとから構成されている。
【0046】ハブ2は、その筒状の本体部2a内側中心
軸部分にファンモータ駆動軸への嵌合筒4が一体成形に
より形成されている。該嵌合筒4は、またハブ本体部2
aの筒壁と放射状のリブ5,5・・・で相互に一体に連
結されて補強支持されている。
【0047】そして、該リブ5,5・・・の途中には、
それぞれ成形時の突き出しに用いられるリブ厚よりも大
きい所定径の円柱部(突き出しピン部)6,6・・・が
半径方向中間の同じ位置に形成されている。
【0048】該円柱部6,6・・・は、ファン本体成形
後における回転バランス調整のための重量調整対象部と
して構成されており、後述するように、アンバランス位
置と判定された該円柱部6,6・・・の何れかの部分
C,Dを自動機のドリルを使用したドリル加工により切
削穿孔することにより、同部分の超過重量を適切に低減
してファン全体の重量を調整し、それによって最終的に
ファンの回転バランスが適正に設定されて構成されてい
る。
【0049】(2) 送風機用ファンの回転バランス調
整方法 次に、図8は、上記構成よりなる送風機用ファンの回転
バランス調整方法を実施する回転バランス調整装置の構
成を示している。
【0050】該回転バランス調整装置は、バランシング
マシン(回転バランス判定手段)を中心として構成され
ている。バランシングマシンは、例えば図8に示すよう
に、モータ10によって回転駆動されるファン支持軸1
1を揺動可能に立設しているとともに、その軸部途中に
当該軸部の揺動角(360°方向)に対応した歪み出力
を発生するロードセル13と、ファンの回転角位置を検
出するロータリパルスエンコーダ14とを設けている。
そして、上記ファン支持軸11上部にプロペラファン1
を図示の如く裏返しに取付けて回転させた時の当該ファ
ン支持軸11の回転角位置と揺動角とを検出して回転バ
ランス判定制御ユニット15に入力し、それらに基いて
判定された回転バランス判定結果(上記円柱部6,6・
・の重量のアンバランス位置と同位置の超過重量)を同
判定制御ユニット15のモニタ画面15A上に図に示す
ように表示するように構成されている。
【0051】一方、符号16は例えばドリル16aを備
えた自動機であり、上記プロペラファン1の円柱部6,
6・・の回転軌跡上に対向して設けられている。そし
て、例えば上述のようにしてアンバランス位置と判定さ
れた円柱部6,6・・の何れかをその送り量により所定
超過重量分だけ切削穿孔して重量を調整し、回転バラン
スを調整する。
【0052】該回転バランス調整装置を使用した送風機
用ファンの回転バランス調整方法は、例えば次の第1〜
第4の工程により形成されている。
【0053】 第1工程 プロペラファン1本体(成形完了品)を上記バランシン
グマシンのファン支持軸11上に裏返しにしてセットす
る。
【0054】 第2工程 上記ファン支持軸11上へのプロペラファン1セット
後、該プロペラファン1を回転させて、その重量のアン
バランス位置とアンバランス量を検出判定する。
【0055】 第3工程 上記プロペラファン1の上記アンバランス位置およびア
ンバランス量の検出判定後、当該プロペラファン1を停
止させて、上記自動機16のドリル16aを上記超過重
量に対応した所定送り量だけ作動させて該当する円柱部
6を切削穿孔し、上記アンバランス位置と判定された円
柱部6部分の樹脂材の重量を低減する。
【0056】 第4工程 次に、上記自動機16を停止して再びプロペラファン1
を回転させて回転バランスを判定する。
【0057】そして、最終的に回転バランスがとられた
ことが判定されると、上記バランシングマシンを停止さ
せて回転バランスの調整を終了する。
【0058】以上のように、本実施の形態における送風
機用ファンおよび送風機用ファンの回転バランス調整方
法では、バランシングマシンでファン回転バランスのア
ンバランス位置とアンバランス量を判定するとともに、
それに続いて、自動機16のドリル加工によりアンバラ
ンス部として特定された所定円柱部6部分の樹脂材を切
削穿孔して超過重量分を除去し、最終的な回転バランス
が調整されるようになっている。
【0059】したがって、従来のように重錘を付ける構
成および方法に比べて工数が大幅に削減されるととも
に、羽根部に凸部が生じないから風切音も発生せず、フ
ァン重量自体も軽くなる。また、微小重量の調整が可能
となり、調整精度が向上する。
【0060】(実施の形態3)図9〜図11は、送風機
用ファンとして例えばクロスフローファンを採用して構
成した本願発明の実施の形態3に係る送風機用ファン本
体部の構成およびその回転バランス調整方法の構成を示
している。
【0061】(1) 送風機用ファン本体部の構成 先ず図9および図10は、本願発明の実施の形態3に係
る送風機用ファンの構成を示している。
【0062】図中符号21は、例えば8連構造のクロス
フローファンであり、該クロスフローファン21は例え
ば左右両端側の軸支プレート22a,22bと該軸支プ
レート22a,22b間に所定の間隔を保って設けられ
た第1〜第7の中間プレート23a〜23gと、該軸支
プレート部22a,22bおよび第1〜第7の中間プレ
ート23a〜23g間に支持された多数本のブレード2
4,24・・とから構成されている。
【0063】上記軸支プレート22a,22bおよびそ
れらの中間の左右中央部に位置する中間プレート23d
は、ファン本体成形後における回転バランス調整のため
の重量調整対象部として構成されており、後述するよう
に、該プレート22a,22b,23d部分の側端面又
は外周面を例えば図10のX,Y,Zに示すようにレー
ザ加工により溶融して蒸発除去させることにより、同部
分の超過重量を適切に低減してファン全体の重量を調整
し、それによって最終的にファンの回転バランスが適正
に設定されている。
【0064】(2) 送風機用ファンの回転バランス調
整方法 次に、図11は、上記構成よりなる送風機用ファンの回
転バランス調整方法を実施する回転バランス調整装置の
構成を示している。
【0065】該回転バランス調整装置は、バランシング
マシン(回転バランス判定手段)を中心として構成され
ている。バランシングマシンは、例えば図11に示すよ
うに、モータ30によって回転駆動されるファン支持軸
31を軸周り360°方向に揺動可能に支持していると
ともに、その両端側軸部途中に当該軸部の揺動角に対応
した歪み出力を発生する第1,第2のロードセル33
a,33bと、クロスフローファン21の回転角位置を
検出するロータリパルスエンコーダ34とを設けてい
る。そして、上記ファン支持軸31にクロスフローファ
ン21を水平方向に支持して回転させた時の当該ファン
支持軸31の回転角位置と揺動角とを検出して回転バラ
ンス判定制御ユニット35に入力し、それらに基いて判
定された回転バランス判定結果(上記各プレート部22
a,22b,23dの重量のアンバランス位置と同位置
の超過重量)を同判定制御ユニット35のモニタ画面3
5A上に図に示すように表示するように構成されてい
る。
【0066】一方、符号36a〜36cは例えばエキシ
マレーザーなどのパルス発振型のレーザー光を照射する
レーザー加工装置であり、上記クロスフローファン21
の軸支プレート22a,22b、中間プレート23dの
各々に対向して設けられている。そして、例えば上述の
ようにしてアンバランス位置と判定された当該各プレー
ト22a,22b,23dの何れかの樹脂材を超過重量
分だけ溶融蒸発させて重量を調整し、回転バランスを調
整する。
【0067】該回転バランス調整装置を使用した送風機
用ファンの回転バランス調整方法は、例えば次の第1〜
第4の工程により形成されている。
【0068】 第1工程 クロスフローファン21本体(成形完了品)を上記バラ
ンシングマシンのファン支持軸31上にセットする。
【0069】 第2工程 上記ファン支持軸31上へのクロスフローファン1セッ
ト後、該クロスフローファン1を回転させて、その重量
のアンバランス位置とアンバランス量を検出判定する。
【0070】 第3工程 上記クロスフローファン21の上記アンバランス位置お
よびアンバランス量の検出判定後、再び回転させなが
ら、上記各レーザー加工装置36a〜36cの対応する
装置から当該クロスフローファン21の回転に同期した
パルスのレーザー光を照射し、バランスがとられたと判
定されるまで、上記アンバランス位置と判定されたプレ
ート部22a,22b,23g部分の樹脂材の溶融によ
る蒸発除去を実行する。
【0071】 第4工程 そして、以上の結果、最終的に回転バランスがとられた
ことが判定されると、上記レーザー加工装置36a〜3
6cの発振を停止させるとともに上記バランシングマシ
ンを停止させて回転バランスの調整を終了する。
【0072】以上のように、本実施の形態における送風
機用ファンおよび送風機用ファンの回転バランス調整方
法では、バランシングマシンでファン回転バランスのア
ンバランス位置とアンバランス量を判定するとともに、
それに続いて、そのまま回転バランスの判定を行ないな
がら同時に当該クロスフローファンの回転に同期してレ
ーザー光を照射するレーザ加工装置によりアンバランス
部として特定された所定プレート部22a,22b,2
3dの樹脂材を溶融蒸発させて超過重量分を除去し、最
終的な回転バランスが調整されるようになっている。
【0073】したがって、従来のように重錘を付ける構
成および方法に比べて工数が大幅に削減されるととも
に、羽根部に凸部が生じないから風切音も発生せず、フ
ァン重量自体も軽くなる。また、微小重量の調整が可能
となるので、調整精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る送風機用ファン
の背面図である。
【図2】同ファンの断面図である。
【図3】同ファンのハブ本体部の拡大背面図である。
【図4】本願発明の実施の形態1に係る送風機用ファン
の回転バランス調整方法を実施する回転バランス調整装
置の側面図である。
【図5】本願発明の実施の形態2に係る送風機用ファン
の背面図である。
【図6】同ファンの断面図である。
【図7】同ファンのハブ本体部の拡大背面図である。
【図8】本願発明の実施の形態2に係る送風機用ファン
の回転バランス調整方法を実施する回転バランス調整装
置の側面図である。
【図9】本願発明の実施の形態3に係る送風機用ファン
の背面図である。
【図10】同ファンの要部の拡大断面図である。
【図11】本願発明の実施の形態3に係る送風機用ファ
ンの回転バランス調整方法を実施する回転バランス調整
装置の側面図である。
【図12】従来の送風機用ファンの回転バランスの調整
に用いられる重錘の構造を示す斜視図である。
【図13】従来のプロペラファンの回転バランス調整状
態を示す正面図である。
【図14】従来のクロスフローファンの回転バランス調
整状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1はプロペラファン、2はハブ、2aはハブ本体部、3
a,3b,3cは回転翼、4は嵌合筒、5はリブ、6は
円柱部、10はモータ、11はファン支持軸、13はロ
ードセル、14はロータリパルスエンコーダ、15は回
転バランス判定制御ユニット、16はレーザー加工装
置、21はクロスフローファン、22a,22bは軸支
プレート、23a,23b,23c,23d,23e,
23f,23gは中間プレート、30はモータ、31は
ファン支持軸、33a,33bはロードセル、34はロ
ータリパルスエンコーダ、35は回転バランス判定制御
ユニットである。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転バランスを判定し、送風性能に影響
    のない重量調整対象部の重量を部分的に低減することに
    より、回転バランスが調整されていることを特徴とする
    送風機用ファン。
  2. 【請求項2】 重量調整対象部の重量の部分的な低減
    は、機械加工によりなされるようになっていることを特
    徴とする請求項1記載の送風機用ファン。
  3. 【請求項3】 機械加工が、ドリルによる切削加工であ
    ることを特徴とする請求項2記載の送風機用ファン。
  4. 【請求項4】 機械加工が、レーザ光による溶融蒸発除
    去であることを特徴とする請求項2記載の送風機用ファ
    ン。
  5. 【請求項5】 ファンが、プロペラファンであることを
    特徴とする請求項1,2,3又は4記載の送風機用ファ
    ン。
  6. 【請求項6】 重量調整対象部が、ファン本体のハブの
    内側に円周方向に等間隔で設けられた複数のリブの一部
    であることを特徴とする請求項5記載の送風機用ファ
    ン。
  7. 【請求項7】 ファンが、クロスフローファンであるこ
    とを特徴とする請求項1,2又は4記載の送風機用ファ
    ン。
  8. 【請求項8】 重量調整対象部が、ファン本体両端側の
    軸支プレートと該軸支プレート間中央部の中間プレート
    とであることを特徴とする請求項7記載の送風機用ファ
    ン。
  9. 【請求項9】 回転バランスを判定し、送風性能に影響
    のない重量調整対象部の重量を部分的に低減することに
    より、回転バランスを調整するようにしたことを特徴と
    する送風機用ファンの回転バランス調整方法。
  10. 【請求項10】 重量調整対象部の重量の部分的な低減
    は、機械加工によりなされるようになっていることを特
    徴とする請求項9記載の送風機用ファンの回転バランス
    調整方法。
  11. 【請求項11】 機械加工が、ドリルによる切削加工に
    よりなされるようになっていることを特徴とする請求項
    10記載の送風機用ファンの回転バランス調整方法。
  12. 【請求項12】 機械加工が、レーザ光による溶融蒸発
    除去によりなされるようになっていることを特徴とする
    請求項10記載の送風機用ファンの回転バランス調整方
    法。
  13. 【請求項13】 ファンが、プロペラファンであること
    を特徴とする請求項9,10,11又は12記載の送風
    機用ファンの回転バランス調整方法。
  14. 【請求項14】 重量調整対象部が、ファン本体のハブ
    の内側に円周方向に等間隔で設けられた複数のリブの一
    部であることを特徴とする請求項13記載の送風機用フ
    ァンの回転バランス調整方法。
  15. 【請求項15】 ファンが、クロスフローファンである
    ことを特徴とする請求項9,10又は12記載の送風機
    用ファンの回転バランス調整方法。
  16. 【請求項16】 重量調整対象部が、ファン本体両端側
    の軸支プレートと該軸支プレート間中央部の中間プレー
    トとであることを特徴とする請求項15記載の送風機用
    ファンの回転バランス調整方法。
  17. 【請求項17】 回転バランスの判定は、バランシング
    マシンによってなされるようになっていることを特徴と
    する請求項9,10,11,12,13,14,15又
    は16記載の送風機用ファンの回転バランス調整方法。
  18. 【請求項18】 レーザー光による溶融蒸発除去は、バ
    ランシングマシンによるファン本体の回転アンバランス
    位置とアンバランス重量の判定後、再び当該バランシン
    グマシンによりファン本体の回転バランスを判定しなが
    らファン本体の回転に同期させてなされるようになって
    いることを特徴とする請求項12記載の送風機用ファン
    の回転バランス調整方法。
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