JPH0931670A - 回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高能率加工方法及びその装置 - Google Patents

回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高能率加工方法及びその装置

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JPH0931670A
JPH0931670A JP17647695A JP17647695A JPH0931670A JP H0931670 A JPH0931670 A JP H0931670A JP 17647695 A JP17647695 A JP 17647695A JP 17647695 A JP17647695 A JP 17647695A JP H0931670 A JPH0931670 A JP H0931670A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工電極と被加工物の間の加工ギャップへ反
応ガスを制御された状態で大量供給し、投入電力の限界
値を高めて、中性ラジカルの密度を高めて加工速度を1
0〜100倍と大幅に向上させることが可能であるとと
もに、アーク放電の防止並びに熱的な安定を図った回転
電極を用いた高密度ラジカル反応による高能率加工方法
及びその装置を提供する。 【構成】 反応ガスと不活性ガスを含むガス雰囲気中
に、無端状の加工電極1と被加工物2とを加工ギャップ
Gを形成して配設し、加工電極に高周波電力を供給する
とともに、該加工電極を高速に回転させてその加工電極
表面を被加工物の加工進行部10に対して高速移動させ
且つ加工電極表面でガスを巻き込むことによって加工ギ
ャップを横切るガス流を形成し、加工ギャップで発生さ
せたプラズマ中で生成した中性ラジカルと被加工物を構
成する原子又は分子とのラジカル反応によって生成した
揮発性物質を気化、除去させて加工を進行してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転電極を用いた高密
度ラジカル反応による高能率加工方法及びその装置に係
わり、更に詳しくはシリコン単結晶等の半導体若しくは
導体又はガラスやセラミックス等の絶縁体に欠陥や熱的
変質層を導入することなく高精度且つ高能率で加工する
ことができる回転電極を用いた高密度ラジカル反応によ
る高能率加工方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシリコン単結晶等の切断には、ダ
イヤモンドホイールによるダイシング加工法が用いられ
ている。この加工原理は、微細クラックによる脆性破壊
を利用したものであることから、加工表面の結晶学的な
制御性がなく、しかも必ず仕上加工厚さに匹敵する深い
ダメージを与え、このように切断したウェハーを用いて
半導体デバイスを製造した場合、歩留りが悪く、またそ
の電気的な性能を低下させることになり、更にその集積
度の限界を律する要因の一つにもなっていた。このこと
は、種々の機能性材料の加工に対し、全てあてはまるこ
とである。
【0003】そこで、本出願人は、特開平1−1258
29号公報にて開示される如く、高周波を印加した電極
によって発生させた高密度プラズマによる反応ガスの中
性ラジカルを被加工物の加工面に供給し、この中性ラジ
カルと加工面を構成する原子又は分子とのラジカル反応
によって生成した揮発性物質を気化させて除去し、シリ
コン単結晶等の半導体若しくは導体又はガラスやセラミ
ックス等の絶縁体に欠陥や熱的変質層を導入することな
く高精度に加工することが可能な無歪精密加工方法(プ
ラズマCVM法)を既に提案している。
【0004】即ち、被加工物と電極を反応ガスを含む雰
囲気ガス中に配し、被加工物と電極間に高周波電圧を印
加して、電極近傍に反応ガスに基づく中性ラジカルを発
生させるものである。この際、加工電極をワイヤー電極
となした場合には被加工物を切断加工若しくは溝切り加
工、平板状電極となした場合には平滑化加工若しくは鏡
面加工、更に複雑な形状の電極となしてその形状を被加
工物に転写する転写加工等を行うことができるものであ
る。
【0005】被加工物を切断する場合、ワイヤー電極を
用いて行う構成は有効ではあるが、通常のワイヤー電極
を用いた切断加工においては、その過程に形成される切
断溝内に反応ガスを十分に供給することができないとと
もに、電極への投入電力が低く、また広い面積の平滑面
を有する平面電極を用いた鏡面加工においては、その加
工ギャップ内の中央部に反応ガスを十分に供給できず、
その部分で中性ラジカルの密度が低くなる。その結果、
切断加工の場合はその加工の進行に伴い加工速度の低下
が生じ、また鏡面加工の場合には電極の周縁部と中央部
での加工速度の相違から加工量のムラが生じるのであ
る。
【0006】そのため、本発明者は、加工溝内に挿入可
能な偏平なガス供給ノズルを用いた切断方法(特開平4
−162523号公報)や、加工電極を保持する支持体
にガス供給孔を設けた加工方法(特開平4−33763
5号公報、特開平5−96500号公報、特開平6−1
68924号公報)や、加工電極自体にガス供給手段を
設け、加工電極と被加工物との間の加工ギャップに反応
ガスを強制的に供給する加工方法(特開平4−2461
84号公報、特開平5−234942号公報、特開平6
−85059号公報)を提案し、数10μm/分の最大
加工速度が達成されている。この加工速度は従来のプラ
ズマドライエッチングの常識を遙に越える値であるが、
工業的に肉厚の大きな被加工物を切断加工したり、大き
な面積をポリッシング加工するには不十分である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】加工速度は、被加工物
の加工進行部の近傍での中性ラジカルの密度、即ちそれ
を生成するための反応ガスの濃度及び投入電力に大きく
関係するので、従来の何れの方法でも加工速度の大幅な
向上が図れなかった原因は、反応ガスの供給及び使用済
みのガスの排気が不十分であり、また投入電力の限界値
が低かったことにあると推測される。反応ガスの供給及
び使用済みのガスの排気が不十分である理由は、本発明
に係るプラズマCVMではガス雰囲気の圧力が1気圧以
上と非常に高く、しかも加工ギャップが通常は10〜2
00μmと非常に狭いので、ガスの粘性抵抗が大きいた
めであると思われる。また、投入電力の限界値が低い原
因は、加工電極の電界集中部が加熱されて熱的なダメー
ジを受けるからである。例えば、1気圧のガス雰囲気中
でワイヤー電極を用いて切断加工する場合、反応ガス
(SF6 )の濃度は1〜数%、投入電力は約40W/c
mが限界であり、それによって達成される加工速度は2
0〜30μm/分である。その上、ガス供給ノズルやガ
ス供給孔から反応ガスを噴出させる場合には、反応ガス
密度に濃淡分布が生じて部分的に加工量が異なり、真に
均一な加工面が得られないといった欠点も内在してい
た。
【0008】そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決
しようとするところは、加工電極と被加工物の加工進行
部との間に形成される加工ギャップへの反応ガスの供給
及び排気機構を根本的に見直し、制御された状態で加工
ギャップへ反応ガスを大量に供給し、しかも加工電極に
対する投入電力の限界値を高めて、加工進行部の近傍で
の中性ラジカルの密度を高めて加工速度を10〜100
倍と大幅に向上させることが可能であるとともに、アー
ク放電の防止並びに熱的な安定を図った回転電極を用い
た高密度ラジカル反応による高能率加工方法及びその装
置を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、反応ガス及び不活性ガスを含むガス雰囲気
中に無端状の加工電極と被加工物を配設し、該加工電極
と被加工物の加工進行部との間に加工ギャップを維持し
つつ、加工電極を高速に回転させることで該加工電極表
面を加工進行部に対して高速移動させ且つ加工電極表面
でガスを巻き込むことによって前記加工ギャップを横切
るガス流を形成するとともに、加工電極に高周波電圧を
印加して加工ギャップでプラズマを発生し、反応ガスに
基づく中性ラジカルを生成し、該中性ラジカルと被加工
物の加工進行部を構成する原子又は分子とのラジカル反
応によって生成した揮発性物質を気化させて除去し且つ
加工電極と被加工物とを相対的に変移させて加工を進行
してなる回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高
能率加工方法を提供する。
【0010】ここで、前記加工電極が回転軸心に対して
回転対称形であり、該加工電極を回転軸心の回りに高速
回転させてその加工電極表面でガスを巻き込んで加工ギ
ャップに供給してなることが好ましい実施例である。
【0011】また、前記加工電極の表面に微細な凹凸又
は溝を形成してガスの巻き込みを促進してなることも好
ましい。
【0012】そして、前記被加工物の加工進行部を挟ん
で、前記加工電極と対向させて補助電極を被加工物の背
面又は側面に配設し、前記加工電極と補助電極間に高周
波電圧を印加してなることも被加工物の材質によっては
好ましい。
【0013】一方、前述の加工方法によって被加工物を
加工するために、無端状の加工電極と被加工物とを内部
に配設するとともに、反応ガス及び不活性ガスを含む雰
囲気ガスを密封若しくは循環させ得るチャンバーと;高
周波電力を加工電極へ供給する高周波電源と;前記高周
波電源と負荷のインピーダンスを整合させるマッチング
装置と;前記無端状の加工電極と被加工物の加工進行部
との間に加工ギャップを維持するとともに、加工電極と
被加工物とを相対的に変移させる送り駆動機構と;前記
加工電極を加工進行部に対して高速移動させ且つ加工電
極表面でガスを巻き込んで前記加工ギャップを横切るガ
ス流を形成するために、前記加工電極を高速に回転させ
る回転駆動機構と;を少なくとも備え、前記加工電極に
高周波電圧を印加して加工ギャップでプラズマを発生
し、反応ガスに基づく中性ラジカルを生成し、該中性ラ
ジカルと被加工物の加工進行部を構成する原子又は分子
とのラジカル反応によって生成した揮発性物質を気化さ
せて除去し且つ加工電極と被加工物とを相対的に変移さ
せて加工を進行してなる回転電極を用いた高密度ラジカ
ル反応による高能率加工装置を構成した。
【0014】本加工装置においても前記同様に、前記加
工電極が回転軸心に対して回転対称形であり、該加工電
極を回転軸心の回りに高速回転させてその加工電極表面
でガスを巻き込んで加工ギャップに供給してなること、
前記被加工物の加工進行部を挟んで、前記加工電極と対
向させて補助電極を被加工物の背面又は側面に配設し、
前記加工電極と補助電極間に高周波電圧を印加してなる
ことが好ましい。
【0015】そして、前記加工電極が偏平円盤形状で外
周部を電界集中部となして被加工物を切断加工してなる
こと、前記加工電極が中空の偏平リング形状で内周部を
電界集中部となして被加工物を切断加工してなること、
前記加工電極が厚肉円盤形状又は中空厚肉円盤形状若し
くは円柱形状又は円筒形状で外周面又は内周面に回転軸
心と平行な母線を有するもので、被加工物をポリッシン
グ加工してなること、前記加工電極が球形状又は外周部
に円弧状の膨らみを有する厚肉円盤形状又は偏平円盤形
状で外周部を電界集中部となして、加工電極と被加工物
との相対位置を数値制御して変移させ、被加工物の加工
進行部に対する電界集中部の平均滞在時間を加工進行部
の加工量に応じて長短決定して任意形状に加工してなる
こと、前記加工電極が円筒体又は円柱体の外周に単又は
複数のリング状ブレードを適宜間隔で突設した形状でブ
レードの外周部を電界集中部となして板状の被加工物を
ダイシング加工又は被加工物の表面に溝切り加工してな
ることが好ましい実施例である。
【0016】更に、偏平円盤形状若しくは中空の偏平リ
ング形状の前記加工電極の側面に、微細な凹凸又はスパ
イラル状の凹溝若しくは突条を形成し、あるいは偏平円
盤形状若しくは中空の偏平リング形状の前記加工電極の
外周部又は内周部に、一定間隔毎に歯車状の凹凸を形成
し、あるいは厚肉円盤形状又は中空厚肉円盤形状若しく
は円柱形状又は円筒形状で外周面又は内周面上に回転軸
心と平行な母線を有する前記加工電極表面に、微細な凹
凸又は回転軸心に対して傾斜角度を有する連続した螺子
状の凹溝若しくは突条を形成し、あるいは球形状又は外
周部に円弧状の膨らみを有する厚肉円盤形状又は偏平円
盤形状の前記加工電極表面に、微細な凹凸又は回転軸心
に対して傾斜角度を有する連続した螺子状の凹溝若しく
は突条を形成してなることがより好ましい実施例であ
る。
【0017】
【作用】以上の如き内容からなる本発明の回転電極を用
いた高密度ラジカル反応による高能率加工方法及びその
装置は、反応ガスを含むガス雰囲気中に加工電極と被加
工物とをその間に所定の加工ギャップを形成して配設
し、該加工電極に高周波電圧を印加することによってそ
の表面の近傍でプラズマを発生させ、そのプラズマ領域
内で反応ガスを励起して反応性に富んだ中性ラジカルを
生成し、該中性ラジカルと被加工物を構成する原子又は
分子とのラジカル反応によって生じた揮発性物質を気化
させて加工進行部から除去するとともに、所定の加工ギ
ャップを維持しながら加工電極と被加工物とを相対的に
変移させて加工を進行させるのである。尚、加工電極と
被加工物の加工進行部との間の加工ギャップでプラズマ
が発生維持されるのは、誘電率の違いによる電界集中の
ためである。
【0018】本発明が従来技術と大きく異なる点は、加
工電極を高速で回転させるところにある。それによって
期待できる効果は、反応ガスの高速度供給及び使用済
みガスの高速度排気による加工速度の大幅な向上、回
転電極表面の高精度な位置決め及び高精度なギャップ制
御による大幅なガス利用効率及び加工精度の向上、加
工電極の十分な冷却効果に基づく大電力の投入による加
工能率の大幅な向上である。以下それらについて物理的
な見地から説明を行う。については、流体力学の立場
から簡単に予測できることである。即ち流体力学として
取り扱えるものは、粘性を有する物質についてであり、
ガスもその一つである。ガスを流す場合、固定された境
界上では、ガスの移動速度は0である。その結果、粘性
により境界面はガスの流れに対する障害物となる。それ
ゆえ、固定された被加工物及び加工電極のギャップ間に
ガスを流す場合は、どちらも障害物となるのである。し
かるに高速で回転する加工電極表面上のガスの速度は、
電極表面と同じ速度になり、障害物どころかガスを加速
する原動力となる。以上のように、加工電極を高速で回
転すればするほど、ガスの供給は容易になるとともに使
用済みガスの排出も容易になり、中性ラジカルの大量供
給をすることが可能になる。についても、と同様に
流体力学の立場から説明することができる。固定された
境界の中をガスを流す場合は、境界条件によってガスの
流れは左右される。それゆえガスの流れを制御しようと
思えば、回転電極を用い、その表面の空間的位置及び速
度を制御すれば良い。加工ギャップをガスの平均自由工
程から見たプラズマの発生可能なギャップに近づければ
近づけるほど、分子運動の立場からいってラジカルの使
用効率は高くなることは当然であるし、加工精度も向上
するのは言うまでもない。については、本加工法で加
工能率を向上させるために必要な条件として、ガスの十
分な供給に見合う十分な電力の供給を意味する。これま
で、大電力の投入を妨げているのは、熱的要因に基づく
電極の損傷である。しかるに、高速回転電極を用いれ
ば、電極がプラズマに曝されている部分はほんの一部分
であり、大部分は冷却されている。それゆえ、大電力を
投入しても電極は損傷を受けずに高能率・高精度の加工
が可能になるのである。以上のように、回転電極を用い
ることにより、加工能率を従来の方法に比べ10〜10
0倍に高め得ることができるとともに、加工精度も寸法
精度及び表面粗さについても一桁向上させることができ
ることを、理論的にも予測し、実験的にも実証してい
る。
【0019】また、前記加工電極が回転軸心に対して回
転対称形であると、該加工電極をより安定に回転軸心の
回りに高速回転させることができ、それによって該加工
電極の表面でガスを巻き込んで加工ギャップに供給し、
排気する作用が増大するとともに、加工電極表面の空間
的位置が高精度に決まり、また加工ギャップの設定も安
定するので、高精度の加工が可能となる。
【0020】そして、前記加工電極の表面に微細な凹凸
又は溝を形成することによって、加工電極表面とガスと
の境界層の粘性抵抗が増大するとともに、凸部又は凹部
によるポンプ作用が増大し、それにより加工電極による
ガスの巻き込みを促進し、加工ギャップを横切るガス流
を効率良く発生でき、中性ラジカル源となる反応ガス及
び不活性ガスを大量に目的空間に供給し且つ排気するこ
とが可能となる。
【0021】また、加工ギャップを形成する加工電極の
外周部又は内周部に、凹凸又は溝を形成することによっ
て、所定間隔毎に形成された凸部の先端部分で電界集中
が起こってプラズマが局部的に発生し、加工電極が高速
回転することによって、プラズマを断続的に発生、消滅
させることができるので、プラズマがアーク放電に移行
することを防止できる。即ち、加工電極と被加工物とが
固定的であると見なされる場合には、加工電極からの熱
電子の放出と加工電極へのイオン衝突が加速度的に繰り
返し発生し、アーク放電へ移行するが、プラズマを断続
的に発生、消滅させることで大電力を導入した場合でも
それを防止することが可能である。
【0022】また、厚肉円盤形状又は中空厚肉円盤形状
若しくは円柱形状又は円筒形状の加工電極の外周面又は
内周面に、回転軸心に対して傾斜角度を有する連続した
螺子状の凹溝若しくは突条を形成することによって、プ
ラズマがアーク放電に移行することを防止でき且つ被加
工物の加工進行部をプラズマが軸方向に走査されること
になり、即ち加工進行部の一点から見ればプラズマが断
続的に発生、消滅するので、加工進行部が過度に加熱さ
れることを防止できる。
【0023】また、前記被加工物の加工進行部を挟ん
で、前記加工電極と対向させて補助電極を被加工物の背
面又は側面に配設し、前記加工電極と補助電極間に高周
波電圧を印加することによって、被加工物が絶縁体や半
導体であっても加工ギャップの領域のみで更にプラズマ
を集中して発生させることができ、もってこの領域での
中性ラジカル密度を増大させることが可能となる。勿
論、被加工物が導体であっても有効である。
【0024】
【実施例】本発明は、不対電子を有する反応性に富んだ
ラジカル(遊離基)を被加工物の加工進行部の近傍で発
生させ、この中性ラジカルと被加工物を構成する原子又
は分子とのラジカル反応(遊離基反応)を利用し、生成
した揮発性物質を気化させて除去し、加工電極と被加工
物とを相対的に移動させて加工を進行させる原理に基づ
き、加工電極の形状、特に直接加工に寄与する電界集中
部の形状によって被加工物の切断加工、ポリッシング加
工、任意形状の数値制御加工、ダイシング加工、更には
形状転写加工、自由曲線切断加工を行うことができるも
のである。
【0025】ここで、ラジカルを発生させる方法として
は、従来から1Torr以下(10-3〜1Torr)程度の真空
度で放電により容易に生成できるプラズマを利用するこ
とが、プラズマドライエッチングでは行われている。プ
ラズマドライエッチングは、その目的が被加工物の表層
部のみの除去であるため、加工速度は大して問題になら
ないが、本発明の目的とする加工では加工速度は非常に
重要であり、中性ラジカルの密度が低い前述の低密度プ
ラズマは利用できない。例えば、5インチ(直径約12
7mm)のシリコンウエハーを切断することを考える
と、加工速度が100μm/分では21時間を要し、加
工速度が1mm/分では2.1時間を要するので、工業
的に利用する切断加工では、少なくとも数百μm/分以
上の加工速度が必要である。
【0026】加工速度は、中性ラジカルの種類、即ち反
応ガスの種類とそれを希釈する不活性ガスの種類及び被
加工物の材質に大きく依存するので、被加工物に応じて
最適な反応ガス及び不活性ガスを選択する必要がある。
この反応ガスは高周波電力の投入によって発生するプラ
ズマ中で励起されて中性ラジカルを生成するのである。
更に詳しくは、反応ガスと不活性ガスとを含む0.1〜
10気圧、好ましくは1気圧以上のガス雰囲気中に、加
工電極と被加工物とを所定の加工ギャップを設けて配設
し、加工電極に高周波電圧を印加してプラズマを発生さ
せ、このプラズマ中で反応ガスに基づく中性ラジカルを
生成するのである。プラズマ中における反応ガスに基づ
く中性ラジカルの生成効率は、プラズマを構成する不活
性ガスの種類にも依存する。例えば、被加工物をシリコ
ン単結晶又は石英ガラスとした場合には、反応ガスはS
6 が適し、不活性ガスはHeが適している。その他の
反応ガスとしては、フッ素系ではCF4 等があり、塩素
系ではCl2 ,CCl4 ,PCl5 等があり、その他の
不活性ガスとしては、Ne、Ar等がある。これらのガ
スはそれぞれ1種類のみ又は混合して用いることも可能
である。
【0027】従って、被加工物の材質に応じて最適な反
応ガス及び不活性ガスの種類が選択されていることを前
提とすれば、加工速度を大きくするためには加工領域に
いかに反応ガスを効率よく大量供給し且つ排気するかと
いうことと、いかに反応ガスに効率良くエネルギーを与
えるかということが現実問題として重要である。
【0028】また、加工量(深さ)は、加工速度が一定
であるとした場合には、加工時間に比例するので、この
加工時間を制御することによって目的の加工量が得られ
る。加工時間は、被加工物の加工進行部に対する加工電
極の停止時間あるいは平均滞在時間によって決まる。
【0029】そこで、本発明の要旨とするところは、反
応ガス及び不活性ガスを含むガス雰囲気中に無端状の加
工電極と被加工物を配設し、該加工電極と被加工物の加
工進行部との間に加工ギャップを維持しつつ、加工電極
を高速に回転させることで該加工電極表面を加工進行部
に対して高速移動させ且つ加工電極表面でガスを巻き込
むことによって前記加工ギャップを横切るガス流を形成
するとともに、加工電極に高周波電圧を印加して加工ギ
ャップでプラズマを発生し、反応ガスに基づく中性ラジ
カルを生成し、該中性ラジカルと被加工物の加工進行部
を構成する原子又は分子とのラジカル反応によって生成
した揮発性物質を気化させて除去し且つ加工電極と被加
工物とを相対的に変移させて加工を進行させることにあ
る。
【0030】次に本発明の詳細を添付図面に示した実施
例に基づいて更に説明する。図1は本発明の代表的実施
例(第1実施例)を示す切断加工装置の簡略説明図であ
り、図中1は加工電極、2は被加工物、3は高周波電
源、4はマッチング装置、5は送り駆動機構、6は回転
駆動機構、7は制御装置、8はギャップ測定装置をそれ
ぞれ示している。
【0031】図示しないチャンバーの内部には、無端状
の加工電極1と被加工物2とが配設されているととも
に、被加工物2の材質に応じて決定された反応ガス及び
不活性ガスを含む雰囲気ガスが密封若しくは循環されて
いる。雰囲気ガスの圧力は、0.1〜10気圧程度が現
実的であり、加工能率の観点から見れば1気圧以上が好
ましい。前記加工電極1の無端状部分9と被加工物2の
加工進行部10との間には10〜数百μmの加工ギャッ
プGが形成されており、前記加工電極1に高周波電源3
から高周波電力が、該電源3と負荷のインピーダンスを
整合させるマッチング装置4を介して供給されている。
加工電極1に高周波電力を供給することによって、前記
加工電極1と加工進行部10との間の加工ギャップGに
高電界を形成し、その領域に存在する雰囲気ガスのプラ
ズマを発生させ、該プラズマ領域に存在する反応ガスを
励起、活性化して中性ラジカルを生成し、この中性ラジ
カルと被加工物2を構成する原子又は分子とのラジカル
反応によって発生した揮発性物質を気化させて加工進行
部10から除去するのである。そして、前記送り駆動機
構5によって、前記加工ギャップGを維持して前述のラ
ジカル反応を起こさせつつ、加工電極1と被加工物2と
を相対的に変移させて加工進行部10から揮発性物質を
気化させて加工を進行させるのである。
【0032】更に、前記加工電極1の加工に寄与する部
分は無端状(無端状部分9)となっており、回転駆動機
構6にて該加工電極1を高速に回転させることによっ
て、前記無端状部分9を加工進行部10に対して高速移
動させ且つ加工電極表面11でガスを巻き込んで前記加
工ギャップGを横切るガス流を形成し、中性ラジカルを
生成するための反応ガス及び不活性ガスを無端状部分9
と加工進行部10間の領域に大量供給するのである。
尚、回転駆動機構6によって加工電極1を高速且つ安定
に回転させるためには、該加工電極1の形状はその回転
軸心に対して回転対称形であることが好ましい。ここ
で、本切断加工装置の場合は、前記加工電極1は偏平円
盤形状であり、その外周部9aが前記無端状部分9とな
る。
【0033】また、前記高周波電源3と送り駆動機構5
は、パーソナルコンピュータから構成されている制御装
置7によって制御している。また、前記加工電極1と被
加工物2とが接触して高電圧回路が短絡しないように、
あるいは所定の加工ギャップGを維持するために、ギャ
ップ測定装置8によって回転駆動機構6の支持枠12と
被加工物2との変位を検出し、その信号を制御装置7に
送って前記送り駆動機構5を制御している。前記送り駆
動機構5は、昇降ステージ(加工ギャップGの調整と維
持)、XYステージ及び回転ステージとを適宜組み合わ
せた機構であり、加工電極1に対して被加工物2を三次
元的に相対的移動可能にしたものである。また、前記被
加工物2は、送り駆動機構5に組み込まれた絶縁体13
に固定された導電性の載置台14で保持されている。加
工対象とする被加工物2が絶縁体又は半導体である場合
には、高周波電力を加工電極1と載置台14との間に供
給、あるいは高周波電力を加工電極1に供給し且つ載置
台14を接地することによって、加工ギャップGに投入
電力を集中させる。この目的で使用される載置台14
は、補助電極としての働きをする。尚、被加工物2が導
体である場合には、加工電極1と被加工物2とに直接高
周波電力を供給できる。尚、図示しないが、ラジカル反
応によって生成した揮発性物質を含むガスを、加工電極
の近くに配した吸引口から排気し、それをフィルターに
通して揮発性物質を除去した後、雰囲気ガスとして前述
のチャンバー内に再投入することも可能である。
【0034】本実施例では、前記高周波電源3の周波数
は150MHzであり、電力は数百〜1,000Wまで
変化させて供給している。また、加工ギャップGにおけ
る電界強度は約106 V/mであるので、加工電極1の
無端状部分9に印加される電圧は、加工ギャップGの大
きさにもよるが、100〜1,000V程度である。ま
た、加工電極1の回転数は、周速(又は直径)にもよる
が大きければ大きい程加工速度が大きくなる傾向があ
り、本実施例では5,000〜18,000rpmで加
工している。
【0035】前述の切断加工装置を用いて単結晶シリコ
ンを切断する例を以下に示す。加工電極1は、直径12
0mm、厚さ0.5mmの偏平円盤形状のものを使用
し、回転数18,000rpmで加工電極1を高速回転
させた。反応ガスとしてSF6、不活性ガスとしてHe
を使用し、雰囲気ガスがSF6 とHeのみから構成され
た場合と、SF6 とHeにO2 (但し、O2 濃度はSF
6 濃度と同じに設定している。)を混合した場合とで、
それぞれ投入電力を600Wと1,000W供給して比
較した。
【0036】その結果を図2のグラフ(横軸はSF6
度〔%〕、縦軸は加工速度〔μm/分〕)に示す。この
グラフから、SF6 +He+O2 の混合ガスで、SF6
濃度が20%の雰囲気ガスを用い、投入電力が1,00
0Wの場合、最大加工速度600μm/分が得られた。
また、SF6 +Heの混合ガスで、SF6 濃度が20%
の雰囲気ガスを用い、投入電力が1,000Wの条件を
固定して切断加工して得られた結果を図3のグラフ(横
軸は加工時間〔分〕、縦軸は切断加工量〔μm〕)に示
す。このグラフから、加工溝(切断加工量)が深くなっ
ても、略一定の加工速度(400μm/分)で切断加工
できることが分かる。尚、現在、厚さ0.2mmのステ
ンレス製の円盤状加工電極を用いて、被加工物に幅0.
3mmの加工溝が形成されている。
【0037】これらのグラフから、本発明の加工電極1
を高速回転させることによるガスの供給機構の有効性が
実証された。また、反応ガス濃度を従来より1桁程度高
めたことが加工速度が大きくなった要因の一つでもある
が、これは反応ガス濃度が高くても投入電力を増大させ
てプラズマを安定に発生できたからであり、その根本的
な要因はやはり加工電極1の高速回転に帰するのであ
る。勿論、切断面には、微細クラックや熱的変質層が導
入されず、結晶学的にも電気物性的にも優れた表面が得
られることは、従来のプラズマCVMと同様である。
尚、被加工物2が円柱状である場合には、その軸心を中
心として被加工物2を回転させることも従来から提案さ
れているが、この回転は加工電極1の高速回転と比べて
無視できる程度のゆっくりした回転であり、送り駆動機
構5による被加工物2の送りと同じ意味である。
【0038】また、図4は前述の偏平円盤形状の複数枚
の加工電極1,…を一定間隔毎に同軸となして回転軸1
5に固定し、被加工物2を同時に複数箇所で切断する変
形例を示している。
【0039】また、図5は、断面積が大きな被加工物
2、例えば大口径の単結晶シリコンを切断する場合に有
効な切断加工装置を簡略化して示したものであり、この
場合に用いる加工電極1としては、中空の偏平リング形
状で内周部9bを無端状部分9となしたものである。
尚、加工電極1は、外周部を適宜な固定具を用いて回転
駆動機構6に連係している。また、この場合には、前述
のような載置台14は使用できないので、前記被加工物
2の加工進行部10を挟んで、前記加工電極1と対向さ
せて補助電極16を被加工物2の背面に配設して、被加
工物2と補助電極16とを一体的に加工電極1に対して
移動させるようにし、前記加工電極1と補助電極16間
に高周波電圧を印加するのである。しかし、この補助電
極16は、本発明の加工方法においては必ずしも必要で
はなく、補助電極16を用いることによって、加工ギャ
ップGでの電界集中が高まり、プラズマの発生を容易に
するのである。
【0040】また、図6は、断面積が大きな被加工物2
を同時に複数箇所で切断する切断加工装置を簡略化して
示したものであり、複数枚の中空偏平円盤形状の加工電
極1,…を一定間隔毎に同軸となして前記同様に図示し
ない固定具に固定して、回転駆動機構6に連係させてい
る。
【0041】次に、本発明の第2実施例としてポリッシ
ング加工装置について説明する。この場合の加工電極1
は、厚肉円盤形状又は中空厚肉円盤形状若しくは円柱形
状又は円筒形状で外周面9c又は内周面9dに回転軸心
と平行な母線を有するものを用いる。つまり、厚肉円盤
形状又は円柱形状の外周面9cが無端状部分9となり、
中空厚肉円盤形状又は円筒形状の内周面9dが無端状部
分9となる。ここでは、加工電極1として、図7に示し
た直径100mmφ、厚さ20mmの厚肉円盤形状のも
のを用いた加工例を示す。尚、加工電極1の外周面9c
の具体的な断面形状は、中央部に回転軸心に平行な幅1
0mmの平面を有し、その両縁部が半径5mmの円弧で
面取りされた形状である。ここで、図中15は回転駆動
機構6を構成する回転軸を示している。
【0042】加工条件は、雰囲気ガスとしてSF6 をH
eで希釈した混合ガスを用い、回転数を5,000rp
m、加工ギャップを200μm、加工時間を1分とし、
SF 6 濃度が5%と10%の場合について投入電力を変
化させてシリコンウエハーをポリッシング加工する場合
の加工速度(最大深さ)と除去体積を測定した。図8の
グラフは横軸を投入電力〔W〕、縦軸を加工速度(最大
深さ)〔μm/分〕として得られたものであり、図9の
グラフは横軸を投入電力〔W〕、縦軸を除去体積〔mm
3 /分〕として得られたものである。これらの結果か
ら、ポリッシング加工においても約200μm/分とい
った大きな加工速度が得られている。
【0043】図10〜図13はポリッシング加工装置の
変形例であり、図10に示したものは、円柱形状で外周
面9cを無端状部分9となした加工電極1を用いて平板
状の被加工物2の表面17(加工進行部10)をポリッ
シング加工する例を示し、図11は前記同様な加工電極
1を用いて円柱状の被加工物2の外周面18(加工進行
部10)をポリッシング加工する例を示し、また図12
は円筒形状でその内周部に部分的に環状厚肉部を形成し
その内周面9dを無端状部分9となした加工電極1を用
いて円柱状の被加工物2の外周面18をポリッシング加
工する例を示している。また、図13は図10及び図1
1に示したものと前記同様な加工電極1を用いて円筒状
の被加工物2の内周面19(加工進行部10)をポリッ
シング加工する例を示している。尚、前記加工電極1
は、被加工物2が円柱状又は円筒状である場合には、被
加工物2もその軸心の回りにゆっくり回転させることが
好ましい。また、これらの場合において、前記補助電極
16は、図10の場合には平板状となして被加工物2の
背面に密着させ、図11の場合には平板状となして被加
工物2の周面に非接触又は接触の状態で配設し、図12
の場合には図示しないが曲面状となして加工電極1の内
部であって被加工物2の外周面に非接触又は接触の状態
で配設し、図13の場合には曲面状となして被加工物2
の外周面に非接触又は接触の状態で配設している。尚、
被加工物2と補助電極16が接触する場合には、被加工
物2を回転させることによって該被加工物2に摺動傷が
付く場合もあるので非接触が好ましい。
【0044】次に、本発明の第3実施例として任意形状
の数値制御加工装置について説明する。この場合の加工
電極1としては、球形状又は外周部に円弧状の膨らみを
有する厚肉円盤形状又は偏平円盤形状で外周部9eを無
端状部分9となしたものを用い、該加工電極1と被加工
物2との相対位置及び加工時間を数値制御して変化させ
て被加工物2の表面を任意の形状に加工する例を示して
いる。この場合には、加工電極1の外周部9eであって
加工ギャップGに対応する部分が電界集中部となる。こ
こでは、図14に示すように直径30mmφの球形状の
加工電極1を用いて、単結晶シリコンの加工特性を実験
した結果を示す。
【0045】加工条件は、雰囲気ガスとしてSF6 (濃
度10%)をHeで希釈した混合ガスを用い、回転数を
18,000rpm、加工ギャップを100μmと20
0μmとし、加工時間を1分とした場合について投入電
力を変化させてシリコンウエハーを加工する場合の加工
速度(最大深さ)を測定するとともに、同じ雰囲気ガス
を用い、加工ギャップを100μm、投入電力を100
Wに固定した場合について回転数を変化させてシリコン
ウエハーを加工する場合の加工速度(最大深さ)を測定
した。図15のグラフは、横軸を投入電力〔W〕、縦軸
を加工速度(最大深さ)〔μm/分〕として得られたも
のであり、図16のグラフは横軸を回転数〔rpm〕、
縦軸を加工速度(最大深さ)〔μm/分〕として得られ
たものである。
【0046】これらの結果より、多少の測定誤差はある
ものの、他の条件が同じであれば、加工ギャップが小さ
い程、加工速度が大きく、また加工ギャップが100μ
mの場合には投入電力が大きい程、加工速度が大きく、
更に回転数が大きい程、加工速度が大きいことが分かっ
た。しかも、達成された加工速度は、300〜1,00
0μm/分であった。
【0047】図17は前述の数値制御加工装置によっ
て、被加工物2の表面を任意形状に加工する様子を示し
たものである。具体的には、被加工物2の材質に応じて
反応ガスと不活性ガスの種類、組み合わせ、混合比率を
選び、加工ギャップ、投入電力及び回転数を設定する
と、加工時間と加工量の関係、即ち加工速度の大きさが
決定される。加工時間と加工量が直線関係にある場合に
は加工速度が、また非直線関係にある場合には加工時間
と加工量の相関データが予め前記制御装置7に入力され
る。また、被加工物2の加工前の表面形状が正確に測定
されて、前記制御装置7に入力され、加工前の表面形状
と目的表面形状との差が演算されて、被加工物2の座標
上での加工量が演算され、それに応じて加工電極1が被
加工物2の特定位置に滞在する平均時間(加工時間)が
決定される。これらの数値データに基づいて、前記送り
駆動機構5を制御して加工電極1と被加工物2との相対
的に移動させて任意形状に加工するのである。
【0048】また、図18及び図19は数値制御加工装
置に使用できる他の形状の加工電極1を示し、図18の
加工電極1は外周部に円弧状の膨らみを有する厚肉円盤
形状のものであり、図19の加工電極1は切断加工装置
に用いるものと同様な偏平円盤形状のものであり、それ
ぞれ円弧状の膨らみを有する外周部9eが無端状部分9
となってこの部分に電界が集中する。
【0049】次に、本発明の第4実施例としてのダイシ
ング加工装置を図20に基づいて説明する。本実施例の
加工電極1としては、円筒体又は円柱体からなる電極基
体20の外周に単又は複数のリング状ブレード21を適
宜間隔で突設した形状でブレード21の外周部9fを無
端状部分9となしたものを用いる。そして、該ブレード
21にて板状の被加工物2をダイシング加工又は被加工
物2の表面に溝切り加工するのである。尚、溝切り加工
の場合には、電極基体20の外周面によって、被加工物
2の表面を緩やかにポリッシング加工することも可能で
ある。
【0050】次に、本発明の第5実施例としての球面加
工装置を図21に基づいて簡単に説明する。本実施例の
加工電極1は、切断加工装置の変形例において例示した
ものと同様であり、中空の偏平リング形状で内周部9g
を無端状部分9となしたものを用いる。また、予め真球
状に粗加工された被加工物2をその直径より十分に小さ
い直径の回転軸22に同心状に固定されている。また、
前記加工電極1の中心円孔(内周部9g)の直径は、被
加工物2の直径よりも小さく設定している。そして、加
工電極1の内周部9gを被加工物2の球面に所定の加工
ギャップを設けて近接させ、加工電極1を高速回転させ
るとともに、回転軸22を低速回転させながら、被加工
物2の中心に対して回転軸22の角度を変化させて、被
加工物2の表面をポリッシング加工するのである。ここ
で、加工電極1の側面には、スパイラル状の凹溝23が
一定間隔ごとに形成され、加工電極1の高速回転に伴っ
てその表面に巻き込まれたガスを該スパイラル状の凹溝
23,…で強制的に中心部へ送り、加工ギャップを横切
るガス流を形成するのである。尚、前記回転軸22を前
記補助電極として利用することも可能である。
【0051】また、図22に球加工装置の他の例を示し
ている。この場合の加工電極1は、一端が閉鎖された円
筒形状であり、その内周面9hが無端状部分9となって
おり、前記同様の球状の被加工物2を加工電極1の内部
に配設して、該加工電極1を高速に回転させるととも
に、被加工物2を低速回転させながら、回転軸22の角
度を変化させて表面をポリッシング加工するのである。
【0052】次に、本発明の第6実施例として形状転写
加工装置を図23〜図25に基づいて簡単に説明する。
本実施例の加工電極1は、被加工物2に形成する断面形
状と同じ形状が軸方向の断面においてその一部に形成さ
れたものであり、図示した例は加工電極1として軸方向
の断面が六角形の回転対称形の膨出部24を軸方向に二
つ形成したものであり、この膨出部24の外周面9iが
無端状部分9となる。それによって、図23に示すよう
に、円柱状の被加工物2をその回転軸22を中心として
低速回転させながら加工電極1を高速回転させることに
よって、被加工物2の外周面に断面三角形状の三角溝2
5,25が形成される。この場合は、被加工物2の中心
部に嵌挿した回転軸22の一部が補助電極16の働きを
する。また、図24に示すように、ブロック状の被加工
物2の表面部分に膨出部24,24を軸方向に平行な平
面で切断した形状の凹部26が形成される。そして、図
25に示すように、円筒状の被加工物2をその軸心回り
に低速回転させながら、その内周面に近接した前記加工
電極1を高速回転させて、膨出部24,24によって被
加工物2の内周面に三角溝25,25が形成される。
尚、前記加工電極1の断面形状は任意であり、その形状
が被加工物2に転写されるのである。
【0053】ここで、図26(a) は、前記切断加工装置
で用いた偏平円盤形状の加工電極1で、表面11(側面
と外周部9a)が平滑なものを示している。本発明の特
徴は、加工電極1を高速回転させることによって、その
表面でガスを巻き込んで加工ギャップを横切るガス流を
形成することにあるが、その作用を更に増強するための
実施例を例示する。図26(b) は、(a) の加工電極1の
側面に微細な凹凸27をランダムに多数形成したもので
あり、例えば加工電極1の表面11をブラスト処理して
形成することができる。図26(c) は、(a) の加工電極
1の側面に図示した回転方向Rに対して側面に巻き込ん
だガスが外周部9aへ送られる方向のスパイラル状の凹
溝28を多数一定間隔毎に形成したものである。図26
(d) は、(a) の加工電極1の外周部9aに一定間隔毎に
歯車状の凹凸を形成し、即ち一定間隔毎に凸部29,…
を形成したものである。この凸部29,…を形成した場
合には、この部分で電界が集中し、プラズマが断続的に
発生、消滅するので、プラズマがアーク放電に移行する
ことも防止できる。これは、加工電極1からの熱電子の
放出と、加工電極1へのイオンの衝突が加工電極1の特
定部分で繰り返すことを防止することにより、アーク放
電への移行を阻止することを意味する。また、図示しな
いが、前記(a) 〜(d) に示した加工電極1の表面11に
アルミナコーティング(Al2 3 のコーティング)
等、耐食性材料のコーティングを施せば、電極の耐食性
を向上させ且つプラズマがアーク放電に移行することも
防止できる。これは、アルミナコーティング層からは無
制限に二次電子が放出されず、表面が帯電された状態に
なるからである。更に、前述の各手段を適宜組み合わせ
て用いることも可能である。
【0054】同様に、図27には、大口径の被加工物2
を切断するための前記切断加工装置に用いることができ
る加工電極1の実施例を示している。図27(a) は、前
述の大口径の被加工物2の切断に用いた表面11が平滑
な加工電極1を示している。この加工電極1を用いた切
断加工でも、200μm/分の加工速度が得られている
が、更に加工速度を増大させるためにはガスの巻き込み
を促進させる必要がある。図27(b) は、(a) の加工電
極1の側面に微細な凹凸27をランダムに多数形成した
ものであり、例えば加工電極1の表面11をブラスト処
理して形成することができる。図27(c) は、(a) の加
工電極1の側面に図示した回転方向Rに対して側面に巻
き込んだガスが内周部へ送られる方向のスパイラル状の
凹溝28を多数一定間隔毎に形成したものである。図2
7(d) は、(a) の加工電極1の内周部に一定間隔毎に歯
車状の凹凸を形成し、即ち一定間隔毎に凸部29,…を
形成したものである。この凸部29,…を形成した場合
には、この部分で電界が集中し、プラズマが断続的に発
生、消滅するので、プラズマがアーク放電に移行するこ
とも防止できる。また、図示しないが、前記同様に図2
7(a) 〜(d) に示した加工電極1の表面にアルミナコー
ティング等を施せば、電極の耐食性を向上させ且つプラ
ズマがアーク放電に移行することも防止できる。更に、
前述の各手段を適宜組み合わせて用いることも可能であ
る。
【0055】また、図28には、前記ポリッシング加工
装置に用いることができる円柱形状の加工電極1の実施
例を示している。図28(a) は前述のポリッシング加工
装置に用いた表面11が平滑な加工電極1を示してい
る。図28(b) は、(a) の加工電極1の外周面9cに微
細な凹凸27をランダムに多数形成したものであり、例
えば加工電極1の表面11をブラスト処理して形成する
ことができる。図28(c) 及び(d) は、(a) の加工電極
1の外周面9cに回転軸心に対して傾斜角度を有する連
続した螺子状の凹溝30,…若しくは突条を形成したも
のであり、(c) の螺子状の凹溝30は回転軸心に対して
大きな傾斜角度を有し、(d) の螺子状の凹溝30は回転
軸心に対して小さな傾斜角度を有するものである。この
ように螺子状の凹溝30を外周面9cに形成した場合に
は、ガスの巻き込みを促進し且つプラズマを断続的に発
生、消滅させるのでプラズマがアーク放電に移行するこ
とを防止できる上に、プラズマの発生領域が被加工物2
の表面に沿って走査されるので、被加工物2の過度の加
熱が防止できる。図28(e) は、(c) 又は(d) の螺子状
の凹溝30をアルミナコーティング等の耐食性材料で埋
設するとともに、表面を平滑にした加工電極1を示す。
図中31はアルミナ層を示している。この加工電極1で
は、ガスの巻き込みの促進作用はないが、加工電極1の
耐食性を更に高め得るとともに、プラズマを断続的に発
生、消滅させることができる。更に、前述の各手段を適
宜組み合わせて用いることも可能である。また、図示し
ないが、円筒形状の加工電極1の内周面9dに前記同様
に、微細な凹凸27や螺子状の凹溝30を形成すること
も可能である。
【0056】また、図29には、前述の任意形状の数値
制御加工装置に用いることができる球状の加工電極1の
実施例を示している。図29(a) は、表面11が平滑な
球状の加工電極1を示している。図29(b) は、(a) の
加工電極1の球面(表面11)に微細な凹凸27をラン
ダムに多数形成したものである。図29(c) 及び(d)
は、(a) の加工電極1の球面(表面11)に回転軸心に
対して傾斜角度を有する連続した螺子状の凹溝30,…
若しくは突条を形成したものであり、(c) の螺子状の凹
溝30は回転軸心に対して大きな傾斜角度を有し、(d)
の螺子状の凹溝30は回転軸心に対して小さな傾斜角度
を有するものである。図29(e) は、(c)又は(d) の螺
子状の凹溝30をアルミナ層31で埋設するとともに、
表面11を平滑にした加工電極1を示す。更に、前述の
各手段を適宜組み合わせて用いることも可能である。
【0057】また、図30には、前述の任意形状の数値
制御加工装置に用いることができる外周部9eに円弧状
の膨らみを有する厚肉円盤形状の加工電極1の実施例を
示している。図30(a) は、円孔状の電界集中部9が平
滑な加工電極1を示している。図30(b) は、(a) の加
工電極1の外周面に微細な凹凸27をランダムに多数形
成したものである。図30(c) 及び(d) は、(a) の加工
電極1の外周面に回転軸心に対して傾斜角度を有する連
続した螺子状の凹溝30,…若しくは突条を形成したも
のであり、(c) の螺子状の凹溝30は回転軸心に対して
大きな傾斜角度を有し、(d) の螺子状の凹溝30は回転
軸心に対して小さな傾斜角度を有するものである。図3
0(e) は、(c) 又は(d) の螺子状の凹溝30をアルミナ
層31で埋設するとともに、表面を平滑にした加工電極
1を示す。また、前記加工電極1の側面に微細な凹凸2
7や、スパイラル状の凹溝28を形成することも可能で
ある。更に、前述の各手段を適宜組み合わせて用いるこ
とも可能である。
【0058】また、図31に示したものは、前述の加工
電極1とは全く異なるタイプの無端状の加工電極1を用
いた切断加工装置の概略説明図である。この場合の加工
電極1は、無端状のベルト又はワイヤーで形成し、当然
無端状部分9はその側縁に沿った部分に対応する。この
ベルト又はワイヤー33からなる加工電極1を複数のプ
ーリ32,…に張設されて、何れか一つのプーリ32を
回転駆動機構6に連係することで高速回転可能となって
いる。この加工電極1を用いて板状の被加工物2を任意
曲線に沿って切断することが可能である。尚、補助電極
16は被加工物2の背面側であって、加工電極1の無端
状部分9から若干離した位置、即ち加工進行部10より
も前方側に配設している。
【0059】図31の前記ベルト又はワイヤー33から
なる加工電極1の表面には、ガスの巻き込みを促進する
ための前述の各手段を設けることができる。
【0060】本実施例では、主として単結晶シリコンの
加工について説明したが、その他の半導体は勿論、セラ
ミックスを始めとする絶縁体や導体であっても同様に各
種加工することができる。
【0061】
【発明の効果】以上にしてなる本発明のラジカル反応に
よる高速加工方法及びその装置によれば、加工電極を高
速に回転させることによって、該加工電極表面で雰囲気
ガスを巻き込んで加工ギャップを横切るガス流を形成
し、それにより加工ギャップにおける中性ラジカルの密
度が非常に高くなって加工速度を大幅に大きくすること
ができるとともに、ラジカル反応により生成した揮発性
物質の排出も促進されて常に新しい反応ガスの供給が可
能となる。更に、前記加工電極が高速回転することによ
って、その無端状部分が加工進行部に対して加工ギャッ
プを維持しつつ高速移動するので、加工電極に供給した
高周波電力の集中が加工電極の一ヶ所に限定されず常に
移動し、しかも空冷されるので、投入電力の限界値が高
くなり、それにより加工電極に供給する高周波電力を高
めて中性ラジカルの生成効率を高めることができる。こ
のように、加工電極を高速回転させたことによる加工ギ
ャップにおける雰囲気ガスの供給増加と、投入電力の増
加との相乗作用による加工ギャップにおける中性ラジカ
ル密度の増大によって、従来の方法と比較して加工速度
を大幅(10〜100倍)に改善することが可能となっ
た。
【0062】更に、前記加工電極が回転軸心に対して回
転対称形であると、該加工電極をより安定に回転軸心の
回りに高速回転させることができ、それによって該加工
電極の表面でガスを巻き込んで加工ギャップに供給する
作用を増大させて加工速度の増加に寄与するとともに、
加工電極の回転が安定化することによって加工面の平坦
度が優れる。
【0063】そして、前記加工電極の表面に微細な凹凸
又は溝を形成することによって、加工電極表面とガスと
の境界層の粘性抵抗が増大し、それにより加工電極によ
るガスの巻き込みを促進し、加工ギャップを横切るガス
流を効率良く発生でき、中性ラジカル源となる反応ガス
及び不活性ガスの十分量を目的空間に供給することがで
きる。
【0064】また、加工ギャップを形成する加工電極の
表面に凹凸又は溝を形成することによって、所定間隔毎
に形成された凸部の先端部分に電界が集中してプラズマ
が発生し、加工電極が高速回転することによって、プラ
ズマを断続的に発生、消滅させることができるので、プ
ラズマがアーク放電に移行することを防止できる。
【0065】また、加工電極の表面に、回転軸心に対し
て傾斜角度を有する連続した螺子状の凹溝若しくは突条
を形成することによって、ガスの巻き込みが促進される
とともに、プラズマがアーク放電に移行することを防止
でき且つ被加工物の加工進行部をプラズマが軸方向に走
査されることになり、即ち加工進行部の一点から見れば
プラズマが断続的に発生、消滅するので、加工進行部が
過度に加熱されることを防止できる。
【0066】また、前記被加工物の加工進行部を挟ん
で、前記加工電極と対向させて補助電極を被加工物の背
面又は側面に配設し、前記加工電極と補助電極間に高周
波電圧を印加することによって、被加工物が絶縁体や半
導体であっても加工ギャップの領域のみでプラズマを集
中して発生させることができ、もってこの領域での中性
ラジカル密度を増大させることができ、加工速度の増加
に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す切断加工装置の簡略
説明図である。
【図2】図1の切断加工装置によって得られたSF6
度と加工速度の関係を示すグラフである。
【図3】同じく加工時間と切断加工量の関係を示すグラ
フである。
【図4】被加工物の複数箇所を同時に切断するための切
断加工装置の変形例を示す簡略斜視図である。
【図5】大口径の被加工物を切断するための切断加工装
置の変形例を示す簡略斜視図である。
【図6】同じく大口径の被加工物の複数箇所を同時に切
断するための切断加工装置の変形例を示す簡略斜視図で
ある。
【図7】本発明の第2実施例を示すラッピング加工装置
の要部の簡略斜視図である。
【図8】図7の装置によって得られた投入電力と加工速
度(最大深さ)の関係を示すグラフである。
【図9】同じく投入電力と除去体積の関係を示すグラフ
である。
【図10】ラッピング加工装置の変形例を示し、平板状
の被加工物の表面を円柱状の加工電極でラッピング加工
する場合を示す簡略斜視図である。
【図11】ラッピング加工装置の変形例を示し、円柱状
の被加工物の外周面を円柱状の加工電極でラッピング加
工する場合を示す簡略斜視図である。
【図12】ラッピング加工装置の変形例を示し、円柱状
の被加工物の外周面を円筒状の加工電極でラッピング加
工する場合を示し、(a) は簡略斜視図、(b) は断面図、
(c) は回転軸方向から見た側面図である。
【図13】ラッピング加工装置の変形例を示し、円筒状
の被加工物の内周面を円柱状の加工電極でラッピング加
工する場合を示す簡略斜視図である。
【図14】本発明の第3実施例を示す任意形状の数値制
御加工装置の簡略説明図である。
【図15】図14の装置によって得られた投入電力と加
工速度(最大深さ)の関係を示すグラフである。
【図16】同じく回転数と加工速度(最大深さ)の関係
を示すグラフである。
【図17】球形の加工電極を用いた図14の装置で被加
工物を加工する様子を示した簡略斜視図である。
【図18】外周部に円弧状の膨らみを有する厚肉円盤形
状の加工電極を用いた図14の装置で被加工物を加工す
る様子を示した簡略斜視図である。
【図19】偏平円盤形状の加工電極を用いた図14の装
置で被加工物を加工する様子を示した簡略斜視図であ
る。
【図20】本発明の第4実施例を示すダイシング加工装
置の簡略斜視図である。
【図21】本発明の第5実施例を示す球面加工装置の簡
略斜視図である。
【図22】同じく球面加工装置の変形例を示し、(a) は
簡略斜視図、(b) は断面図、(c)は回転軸方向から見た
側面図である。
【図23】本発明の第6実施例を示す形状転写加工装置
の簡略斜視図である。
【図24】同じくその他の使用例を示す簡略斜視図であ
る。
【図25】同じく更に他の使用例を示す簡略斜視図であ
る。
【図26】切断加工装置に用いる偏平円盤形状の加工電
極の実施例を示し、(a) は表面が平滑なもの、(b) は側
面に微細な凹凸を形成したもの、(c) は側面にスパイラ
ル状の凹溝を形成したもの、(d) は外周部に歯車状の凹
凸を形成したものをそれぞれ示す。
【図27】大口径の切断加工装置に用いる中空の偏平リ
ング形状の加工電極の実施例を示し、(a) は表面が平滑
なもの、(b) は側面に微細な凹凸を形成したもの、(c)
は側面にスパイラル状の凹溝を形成したもの、(d) は内
周部に歯車状の凹凸を形成したものをそれぞれ示す。
【図28】ポリッシング加工装置に用いる円柱形状の加
工電極の実施例を示し、(a) は外周面が平滑なもの、
(b) は外周面に微細な凹凸を形成したもの、(c) は外周
面に螺子状の凹溝を形成したもの、(d) は外周面に螺子
状の凹溝を形成したもの、(e) は螺子状の凹溝をアルミ
ナ層で被覆したものをそれぞれ示す。
【図29】任意形状の数値制御加工装置に用いる球状の
加工電極の実施例を示し、(a) は球面が平滑なもの、
(b) は球面に微細な凹凸を形成したもの、(c) は球面に
螺子状の凹溝を形成したもの、(d) は球面に螺子状の凹
溝を形成したもの、(e) は螺子状の凹溝をアルミナ層で
被覆したものをそれぞれ示す。
【図30】同じく数値制御加工装置に用いる外周部に円
弧状の膨らみを有する厚肉円盤形状の加工電極の実施例
を示し、(a) は外周面が平滑なもの、(b) は外周面に微
細な凹凸を形成したもの、(c) は外周面に螺子状の凹溝
を形成したもの、(d) は外周面に螺子状の凹溝を形成し
たもの、(e) は螺子状の凹溝をアルミナ層で被覆したも
のをそれぞれ示す。
【図31】本発明の任意曲線に沿った切断加工装置を示
す簡略斜視図である。
【符号の説明】
1 加工電極 2 被加工物 3 高周波電源 4 マッチング装置 5 送り駆動機構 6 回転駆動機構 7 制御装置 8 ギャップ測定装置 9 無端状部分 10 加工進行部 11 表面 12 支持枠 13 絶縁体 14 載置台(補助電極) 15 回転軸 16 補助電極 17 表面 18 外周面 19 内周面 20 電極基体 21 ブレード 22 回転軸 23 スパイラル状の凹溝 24 膨出部 25 三角溝 26 凹部 27 凹凸 28 スパイラル状の凹溝 29 凸部 30 螺子状の凹溝 31 アルミナ層 32 プーリ 33 ベルト又はワイヤー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/301 H01L 21/78 S

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応ガス及び不活性ガスを含むガス雰囲
    気中に無端状の加工電極と被加工物を配設し、該加工電
    極と被加工物の加工進行部との間に加工ギャップを維持
    しつつ、加工電極を高速に回転させることで該加工電極
    表面を加工進行部に対して高速移動させ且つ加工電極表
    面でガスを巻き込むことによって前記加工ギャップを横
    切るガス流を形成するとともに、加工電極に高周波電圧
    を印加して加工ギャップでプラズマを発生し、反応ガス
    に基づく中性ラジカルを生成し、該中性ラジカルと被加
    工物の加工進行部を構成する原子又は分子とのラジカル
    反応によって生成した揮発性物質を気化させて除去し且
    つ加工電極と被加工物とを相対的に変移させて加工を進
    行してなることを特徴とする回転電極を用いた高密度ラ
    ジカル反応による高能率加工方法。
  2. 【請求項2】 前記加工電極が回転軸心に対して回転対
    称形であり、該加工電極を回転軸心の回りに高速回転さ
    せてその加工電極表面でガスを巻き込んで加工ギャップ
    に供給してなる請求項1記載の回転電極を用いた高密度
    ラジカル反応による高能率加工方法。
  3. 【請求項3】 前記加工電極の表面に微細な凹凸又は溝
    を形成してガスの巻き込みを促進してなる請求項1又は
    2記載の回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高
    能率加工方法。
  4. 【請求項4】 前記被加工物の加工進行部を挟んで、前
    記加工電極と対向させて補助電極を被加工物の背面又は
    側面に配設し、前記加工電極と補助電極間に高周波電圧
    を印加してなる請求項1又は2又は3記載の回転電極を
    用いた高密度ラジカル反応による高能率加工方法。
  5. 【請求項5】 無端状の加工電極と被加工物とを内部に
    配設するとともに、反応ガス及び不活性ガスを含む雰囲
    気ガスを密封若しくは循環させ得るチャンバーと、 高周波電力を加工電極へ供給する高周波電源と、 前記高周波電源と負荷のインピーダンスを整合させるマ
    ッチング装置と、 前記無端状の加工電極と被加工物の加工進行部との間に
    加工ギャップを維持するとともに、加工電極と被加工物
    とを相対的に変移させる送り駆動機構と、 前記加工電極を加工進行部に対して高速移動させ且つ加
    工電極表面でガスを巻き込んで前記加工ギャップを横切
    るガス流を形成するために、前記加工電極を高速に回転
    させる回転駆動機構と、 を少なくとも備え、前記加工電極に高周波電圧を印加し
    て加工ギャップでプラズマを発生し、反応ガスに基づく
    中性ラジカルを生成し、該中性ラジカルと被加工物の加
    工進行部を構成する原子又は分子とのラジカル反応によ
    って生成した揮発性物質を気化させて除去し且つ加工電
    極と被加工物とを相対的に変移させて加工を進行してな
    ることを特徴とする回転電極を用いた高密度ラジカル反
    応による高能率加工装置。
  6. 【請求項6】 前記加工電極が回転軸心に対して回転対
    称形であり、該加工電極を回転軸心の回りに高速回転さ
    せてその加工電極表面でガスを巻き込んで加工ギャップ
    に供給してなる請求項5記載の回転電極を用いた高密度
    ラジカル反応による高能率加工装置。
  7. 【請求項7】 前記被加工物の加工進行部を挟んで、前
    記加工電極と対向させて補助電極を被加工物の背面又は
    側面に配設し、前記加工電極と補助電極間に高周波電圧
    を印加してなる請求項5又は6記載の回転電極を用いた
    高密度ラジカル反応による高能率加工装置。
  8. 【請求項8】 前記加工電極が偏平円盤形状で外周部を
    電界集中部となして被加工物を切断加工してなる請求項
    5又は6又は7記載の回転電極を用いた高密度ラジカル
    反応による高能率加工装置。
  9. 【請求項9】 前記加工電極が中空の偏平リング形状で
    内周部を電界集中部となして被加工物を切断加工してな
    る請求項5又は6又は7記載の回転電極を用いた高密度
    ラジカル反応による高能率加工装置。
  10. 【請求項10】 前記加工電極が厚肉円盤形状又は中空
    厚肉円盤形状若しくは円柱形状又は円筒形状で外周面又
    は内周面に回転軸心と平行な母線を有するもので、被加
    工物をポリッシング加工してなる請求項5又は6又は7
    記載の回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高能
    率加工装置。
  11. 【請求項11】 前記加工電極が球形状又は外周部に円
    弧状の膨らみを有する厚肉円盤形状又は偏平円盤形状で
    外周部を電界集中部となして、加工電極と被加工物との
    相対位置を数値制御して変移させ、被加工物の加工進行
    部に対する電界集中部の平均滞在時間を加工進行部の加
    工量に応じて長短決定して任意形状に加工してなる請求
    項5又は6又は7記載の回転電極を用いた高密度ラジカ
    ル反応による高能率加工装置。
  12. 【請求項12】 前記加工電極が円筒体又は円柱体の外
    周に単又は複数のリング状ブレードを適宜間隔で突設し
    た形状でブレードの外周部を電界集中部となして板状の
    被加工物をダイシング加工又は被加工物の表面に溝切り
    加工してなる請求項5又は6又は7記載の回転電極を用
    いた高密度ラジカル反応による高能率加工装置。
  13. 【請求項13】 偏平円盤形状若しくは中空の偏平リン
    グ形状の前記加工電極の側面に、微細な凹凸又はスパイ
    ラル状の凹溝若しくは突条を形成してなる請求項8又は
    9記載の回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高
    能率加工装置。
  14. 【請求項14】 偏平円盤形状若しくは中空の偏平リン
    グ形状の前記加工電極の外周部又は内周部に、一定間隔
    毎に歯車状の凹凸を形成してなる請求項8又は9記載の
    回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高能率加工
    装置。
  15. 【請求項15】 厚肉円盤形状又は中空厚肉円盤形状若
    しくは円柱形状又は円筒形状で外周面又は内周面上に回
    転軸心と平行な母線を有する前記加工電極表面に、微細
    な凹凸又は回転軸心に対して傾斜角度を有する連続した
    螺子状の凹溝若しくは突条を形成してなる請求項10記
    載の回転電極を用いた高密度ラジカル反応による高能率
    加工装置。
  16. 【請求項16】 球形状又は外周部に円弧状の膨らみを
    有する厚肉円盤形状又は偏平円盤形状の前記加工電極表
    面に、微細な凹凸又は回転軸心に対して傾斜角度を有す
    る連続した螺子状の凹溝若しくは突条を形成してなる請
    求項11記載の回転電極を用いた高密度ラジカル反応に
    よる高能率加工装置。
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