JP2010141194A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理面の加工精度を向上させることが可能なプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供すること。
【解決手段】放電用ガスに励起電圧を印加してプラズマを発生させる電極と、被処理面との間で相対的に移動可能に設けられ、前記プラズマを前記被処理面に噴射する噴射機構と、前記プラズマの噴射方向を回転軸方向として前記電極を回転移動させる回転機構とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に関する。
材料の表面を加工する方法の1つとして、電圧または高周波を印加した電極間に反応ガスを供給し、反応ガスに基づくラジカルを発生させ、該ラジカルとワークとのラジカル反応によって生成された生成物質を除去することで加工を行う、いわゆるプラズマChemical Vaporization Machining(以下、「プラズマCVM」と略す。)が知られている。
このようなプラズマCVMでは、電極またはワークを走査するなどして、互いの位置関係を変化させながらワークの被処理面に対しプラズマ処理する方法が行われている(例えば、特許文献1)。
また、ワークの被処理面のプラズマ処理前の形状データ(座標データ)と目標形状データ(座標データ)とに基づいて、プラズマ放出部とワークとの相対的走査速度(移動速度)や停止時間(処理時間)等の移動機構の駆動を制御して、プラズマ処理を行うプラズマ処理装置が提案されている(例えば、特許文献2)。
具体的な装置構成としては、放電用ガスに励起電圧を印加してプラズマを発生させ、発生したプラズマをワークの被処理面に向けて噴射し、プラズマの噴射位置とワークとを相対移動させながらプラズマ処理を行う構成が提案されている。このような装置を用いて、例えばステージ上に載置されたワークのエッチングを行う。
特開平1−125829号公報 特開平4−246184号公報
しかしながら、上記構成においては、例えば被処理面上に噴射されたプラズマの分布や被処理面の状態など、処理状況にバラつきがある場合、処理部分の断面形状にもバラつきが生じてしまう。当該処理部分の断面形状にバラつきがあると、処理後のワークの形状と目標形状との間にズレが生じる虞があるため、加工精度向上の妨げとなる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、被処理面の加工精度を向上させることが可能なプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るプラズマ処理装置は、放電用ガスに励起電圧を印加してプラズマを発生させる電極と、被処理面との間で相対的に移動可能に設けられ、前記プラズマを前記被処理面に噴射する噴射機構と、前記プラズマの噴射方向を回転軸方向として前記電極を回転移動させる回転機構とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、プラズマの噴射方向を回転軸方向として電極を回転移動させながらプラズマを被処理面に噴射することができるため、被処理面上でプラズマを回転させることができる。当該プラズマの回転により、被処理面が回転切削されるように処理されるため、処理部分の断面形状を滑らかにすることとなる。処理部分の断面形状を滑らかにすることにより、各処理における断面形状にバラつきが生じにくくなる。これにより、被処理面の加工精度を向上させることができる。
上記のプラズマ処理装置は、前記電極は、前記被処理面を挟む位置に設けられる第1電極及び第2電極を有し、前記第1電極は、前記被処理面に対して前記噴射機構と同一側に設けられ、前記第2電極は、前記被処理面に対して前記噴射機構と反対側に設けられ、前記回転機構は、前記第1電極を回転移動させることを特徴とする。
本発明によれば、回転機構が、被処理面に対して噴射機構と同一側に設けられる第1電極を回転移動させることとしたので、被処理面の状態を安定させつつ被処理面に処理を行うことができる。これにより、加工精度を一層向上させることができる。
上記のプラズマ処理装置は、前記第1電極は、前記プラズマの噴射方向に延在するように形成されており、前記第1電極の延在方向に沿って前記放電用ガスを流通させる流通機構を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1電極の延在方向をプラズマの噴射方向と平行にし、放電用ガスを第1電極の回転軸方向に沿って流通させることとしたので、放電用ガスの流通方向とプラズマの噴射方向とを同一にすることができる。これにより、電極の回転をプラズマに伝えやすくすることができる。
上記のプラズマ処理装置は、前記回転機構は、前記第1電極自身が回転軸となるように当該第1電極を回転させることを特徴とする。
本発明によれば、第1電極自身が回転軸となって回転するため、第1電極自体が回転の径方向へ移動するのを回避することができる。これにより、より安定的にプラズマを発生させることができる。
本発明に係るプラズマ処理方法は、電極を用いて放電用ガスに励起電圧を印加してプラズマを発生させるプラズマ発生ステップと、前記プラズマを被処理面に噴射して前記被処理面を加工する加工ステップとを含み、前記加工ステップは、前記プラズマの噴射方向を回転軸方向として前記電極を回転移動しながら前記プラズマを噴射することを特徴とする。
本発明によれば、プラズマの噴射方向を回転軸方向として電極を回転移動させながらプラズマを被処理面に噴射することができるため、被処理面上でプラズマを回転させることができる。当該プラズマの回転により、被処理面が回転切削されるように処理されるため、処理部分の断面形状を滑らかにすることとなる。処理部分の断面形状を滑らかにすることにより、各処理における断面形状にバラつきが生じにくくなる。これにより、被処理面の加工精度を向上させることができる。
上記のプラズマ処理方法は、前記加工ステップは、前記被処理面の所定領域毎に前記プラズマを噴射すると共に、前記回転移動ステップは、前記所定領域毎に前記電極を等しい回転数で回転することを特徴とする。
本発明によれば、被処理面の所定領域毎にプラズマを噴射するので、当該被処理面を効率的に処理することができる。加えて、所定領域毎に電極を等しい回転数で回転するので、被処理面の処理部分の断面形状をより安定化させることができる。
上記のプラズマ処理方法は、前記被処理面と同一状態のデータ取得用処理面に、前記プラズマの噴射方向を回転軸方向として前記電極を回転移動しながら前記プラズマを噴射し、噴射後の前記データ取得用処理面の断面形状に関するデータを取得する形状データ取得ステップを更に備え、前記加工ステップは、前記形状データ取得ステップにおいて取得された前記データに基づいて行うことを特徴とする。
本発明によれば、データ取得ステップにおいてプラズマを噴射する場合においても、囲うステップと同様に電極を回転させるので、取得されるデータの精度を向上させることができる。このように取得したデータに基づいて加工ステップを行うため、被処理面の加工精度を一層向上させることができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向、Z軸まわりの回転(傾斜)方向をθZ方向とする。
図1は、本発明に係るプラズマ処理装置の構成を概略的に示す図である。プラズマ処理装置1は、例えばテーブルT上に水平に載置されたワークW等の表面(被処理面)WfにプラズマPLを照射して局所的に表面処理するための装置である。プラズマ処理装置1は、プラズマ発生機構2、電源電極(第1電極)3、接地電極(第2電極)4、回転機構5及び制御装置CONTを備えている。テーブルTは、例えばX方向及びY方向に移動可能に設けられている。ワークWとしては、例えば液晶装置を構成するガラス基板や、水晶基板などが挙げられる。
プラズマ発生機構2は、ジャケット部材20及びノズル機構21を有している。
ジャケット部材20は、例えばセラミックなどの絶縁体によって形成された円筒状部材である。ジャケット部材20は、ガス導入口20aを有している。ガス導入口20aは、放電用ガスを導入する部分である。ガス導入口20aは、不図示のガス供給部に接続されている。
ガス供給部から供給される放電用ガスとしては、例えばCF、C、C、C、CClF、SF等のフッ素原子含有化合物ガスやCl、BCl、CCl等の塩素原子含有化合物ガスなどの各種ハロゲン系ガスを用いることができる。放電用ガスは、ジャケット部材20によって囲まれた空間20K内を図中+Z側から−Z側へと流通するようになっている。ジャケット部材20は、+Z側の端部に貫通孔20bを有している。
ノズル機構21は、放電用ガスのプラズマを噴射する部分であり、ジャケット部材20の−Z側端部に取り付けられている。ノズル機構21は−Z側端部に開口部21aを有している。放電用ガスのプラズマは、当該開口部21aを介して−Z方向に噴出されるようになっている。例えば開口部21aの周囲に、噴出されたプラズマの一部を吸引するための不図示の吸引機構が設けられていても構わない。
電源電極3及び接地電極4は、ワークWを挟んで配置された電極部材である。電源電極3と接地電極4とを異なる電位にすることにより、空間20K内に電圧を印加することができるようになっている。空間20K内に電圧が印加されることにより、空間20K内を流通する放電用ガスが励起されてプラズマPLが発生するようになっている。
電源電極3は、例えば金属などの導体によってZ方向に延在するように棒状に形成された電極である。電源電極3は、ジャケット部材20の貫通孔20bを介して空間20K内に挿入された状態になっている。電源電極3の上端3aは、例えばカップリング機構などの回転伝達機構7を介して回転機構5に接続されている。電源電極3のうち空間20Kの内部に挿入された部分3bは、絶縁膜30によって覆われている。絶縁膜30は、例えばジャケット部材20と同一の材質であるセラミックによって構成されている。勿論、他の材料によって構成されていても構わない。
電源電極3のうち貫通孔20b内の部分3cは、シール機構8によって保持されている。シール機構8としては、例えばウィルソンシールなどを用いることができる。シール機構8は、電源電極3の延在方向を回転軸方向として当該電源電極3を回転可能に保持している。空間20Kの上端部分は、ジャケット部材20、電源電極3及びシール機構8によって塞がれた状態になっている。
電源電極3のうちジャケット部材20の外側の部分3dには、電源に接続される接続機構9が設けられている。接続機構9は導体によって構成されていると共に、電源電極3が回転可能となるように当該電源電極3に当接されている。接続機構9としては、例えばスリップリングなどを用いることができる。
接地電極4は、電源電極3との間でワークWを挟む位置に設けられている。本実施形態では、ワークWを載置させるテーブルT自体が接地電極4を兼ねた構成になっている。テーブルTと接地電極4とが別個に設けられた構成であっても勿論構わない。接地電極4は例えばリード線41などの導電体を介して接地された状態になっている。
回転機構5は、駆動部50及び回転軸部材51を有している。駆動部50としては、例えばモータ装置などを用いることができる。回転軸部材51は、上端が駆動部50に接続され、下端が回転伝達機構7に接続されている。回転軸部材51は、図中上下方向を回転軸方向として回転するようになっている。駆動部50の駆動により回転軸部材51が軸方向に回転し、当該回転が回転伝達機構7を介して電源電極3に伝達されるようになっている。
制御装置CONTは、プラズマ処理装置1の各部を統括的に制御する。制御装置CONTは、移動制御部60、電源制御部61及び回転制御部62を有している。移動制御部60は、テーブルTのX方向及びY方向への移動を制御する。電源制御部61は、例えば不図示の高周波電源及び整合器を有しており、接続機構9を介して電源電極3に電気的に接続されている。電源制御部61は、電源電極3の電位を制御する。回転制御部62は、駆動部50の回転を制御する。
これら各部の他、制御装置CONTは、不図示のガス供給源からの放電用ガスの供給を制御するガス供給制御部、各種データを記憶させる記憶部、プラズマ処理装置1を用いてワークWの加工を行う際の加工計画を生成する加工計画生成部などを有している。上記各種データとしては、例えば加工を行う際に用いられるデータなどが挙げられる。
このようなデータとしては、例えば加工痕データや加工量データ、加工前形状データ、目標形状データ、加工計画データなどが挙げられる。
加工痕データは、静止状態のワークWにプラズマ処理装置1を用いてプラズマを照射するときの処理時間と加工深度との関係を示すデータである。
加工量データは、ワークWとノズル機構21との間で相対移動を行いながらワークWにプラズマを照射するときの加工深度を示すデータである。
加工前形状データは、加工する前のワークWをテーブルT上に載置した状態におけるワークWの表面のZ座標を示すデータである。加工前形状データは、例えば不図示の検出器などによって検出されるようになっている。
目標形状データは、プラズマ処理装置1を用いて加工するワークWの目標形状を示すデータである。
加工計画データは、上記加工痕データ、加工量データ、加工前形状データ及び目標形状データに基づいて生成されるデータであり、主としてプラズマ処理装置1の各部を制御する際の制御量や制御時間などに関するデータである。
次に、上記のように構成されたプラズマ処理装置1の基本動作を説明する。
制御装置CONTは、ワークWが載置されたテーブルTを移動させ、ワークWの加工位置とプラズマ処理装置1のノズル機構21との間で位置合わせを行わせる。位置合わせの後、制御装置CONTは、放電用ガスをジャケット部材20の空間20K内へ供給させ、電源電極3と接地電極4との間に高周波電圧を印加させる。
高周波電圧が印加されると、空間20K内の放電用ガスは高周波電圧のエネルギーによって励起状態となり、空間20K内部に放電用ガスのプラズマが生成される。生成されたプラズマは、空間20K内を−Z方向に流通し、ノズル機構21の開口部21aから噴射される。噴射されたプラズマとワークWの表面Wfとの間では化学反応が発生し、ワークWの表面Wfの一部が除去される。このように、ワークWの表面Wfが加工される。
制御装置CONTは、テーブルTを移動させながら上記プラズマの照射を行わせる。テーブルTを移動させることにより、ワークWのプラズマ照射位置が移動する。制御装置CONTは、テーブルTの移動速度を調整することにより、ワークWの各部分におけるプラズマの照射時間を調整する。テーブルTの移動速度が比較的速い箇所では、プラズマの照射される時間が短くなり、加工深度が浅くなる。テーブルTの移動速度が比較的遅い箇所では、プラズマの照射される時間が長くなり、加工深度が深くなる。
制御装置CONTは、図2に示すように、ワークWが例えばマトリクス状の複数の領域ARに区分されているものとして、当該領域AR毎にテーブルTの移動速度を制御する。具体的には、制御装置CONTは、ノズル機構21がワークWの領域ARを最も−X側の行(最下行)から1行ずつ+X側にアクセスしていくようにテーブルTを移動させる。
テーブルTの移動の際、制御装置CONTは、ノズル機構21がワークWの各領域ARに対して一筆書きの要領で順にアクセスするようにテーブルTを移動させる。制御装置CONTは、この制御を行うにあたり、区分された領域AR毎に必要に応じて移動速度を変化させる。制御装置CONTは、この動作を繰り返し行わせることで、ワークWの各領域ARに対して加工深度を調整しながらワークWを加工する。
上記動作を行わせる際、ワークWに噴射されたプラズマの分布やワークWの表面Wfの状態(Z座標)など、処理状況にバラつきがある場合、例えば図3(a)に示すように、プラズマ照射部分の断面形状Waにもバラつきが生じてしまう。当該処理部分の断面形状Waにバラつきがあると、処理後のワークWの形状と目標形状との間にズレが生じる虞があるため、加工精度向上の妨げとなる。
これに対して、本実施形態では、上記動作を行わせる際、制御装置CONTは、プラズマの噴射方向(Z軸方向)を回転軸方向として電源電極3をθZ方向に回転移動させながらプラズマをワークWの表面Wfに噴射させる。電源電極3を回転させることにより、ワークWの表面Wf上でプラズマが回転するため、ワークWの表面Wfが回転切削されるように加工される。このため、図3(b)に示すように、ワークWの処理部分の断面形状Wbが滑らかになる。当該断面形状Wbが滑らかになることによって、加工痕の断面形状が均一になる。
制御装置CONTは、例えば各領域ARについて1回転ずつ電源電極3を回転させるようにする。テーブルTの移動速度を領域AR毎に変化させる場合、制御装置CONTは、電源電極3の回転速度を調整し、領域ARごとに1回転ずつ電源電極3を回転させることが好ましい。
次に、上記のプラズマ処理装置1が加工計画データの生成する手順を説明する。図4は、加工計画データの生成手順を示すフローチャートである。
図4に示すように、プラズマ処理装置1の動作として、加工痕データ取得ステップ、加工量データ取得ステップ、加工前形状データ取得ステップ、目標形状データ入力ステップ、加工計画データ生成ステップが行われる。
加工痕データ取得ステップ及び加工量データ取得ステップは、例えば実際に加工するワークWと同一材料で構成された同一寸法のデータ取得用ワークを用いて行われる。加工前形状データ取得ステップ、目標形状データ入力ステップ及び加工計画データ生成ステップは、ワークWを対象として行われる。以下、各ステップを順に説明する。
これら各ステップを行う際、プラズマを噴射する場合には、制御装置CONTは、プラズマの噴射方向を回転軸方向として電源電極3を回転移動させながらプラズマを噴射させる。噴射されたプラズマがデータ取得用ワークの表面上で回転するため、滑らかな断面形状が形成されることになる。
加工痕取得ステップは、データ取得用ワークの加工痕データを求めるステップである。例えば制御装置CONTは、プラズマの噴射時間の異なる複数の処理についてのデータ取得用ワークの断面形状を取得させる。制御装置CONTは、取得させた各断面形状に基づいて、例えば一次関数による近似などの処理を行わせることで、処理時間と加工深度との関係を求め、加工痕データとして取得する。一般的に、プラズマによるワークWの処理時間が長くなるほど、加工深度の大きい加工痕が形成される。制御装置CONTは、取得した加工痕データを不図示の記憶部に記憶させる。
加工量データ取得ステップは、データ取得用ワークの加工量データを求めるステップである。例えば制御装置CONTは、ノズル機構21とデータ取得用ワークとを一定速度で相対移動させながらデータ取得用ワークにプラズマを照射し、データ取得用ワークの形状の加工深度を取得する。制御装置CONTは、データ取得用ワークがワークWと同様のマトリクスによって複数の領域に区分されているものとして、当該領域毎に加工深度を求めさせる。制御装置CONTは、領域毎の加工深度の平均値を求め、当該平均値を加工量データとして取得する。制御装置CONTは、取得した加工量データを不図示の記憶部に記憶させる。
加工前形状データ取得ステップは、ワークWの加工前形状データを求める取得するステップである。ワークWをテーブルT上に載置して処理を行う場合、テーブルTの表面形状によってワークWの表面形状が異なる場合がある。このため、加工を行うにあたり実際のワークWの表面形状を予め取得しておく。制御装置CONTは、上記同様のマトリクスに区分された領域毎にワークWの表面のZ座標を検出させる。制御装置CONTは、求めた各領域のZ座標を個別のデータとして不図示の記憶部に記憶させる。
目標形状データ入力ステップは、ワークWの目標形状データを制御装置CONTに入力するステップである。入力される目標形状データは、例えば上記同様のマトリクスに区分された各領域のZ座標である。制御装置CONTは、入力された目標形状データを個別のデータとして不図示の記憶部に記憶させる。
加工計画データ生成ステップは、上記加工痕データ、加工量データ、加工前形状データ及び目標形状データに基づいて、ワークWの加工計画データを生成するステップである。本実施形態における加工計画データは、例えばノズル機構21とワークWとの間の相対移動の速度などの設定データが挙げられる。制御装置CONTは、上記同様のマトリクスに区分された各領域について移動速度を設定する。制御装置CONTは、生成した加工計画データを不図示の記憶部に記憶させる。
加工計画データ生成ステップにより加工計画データが生成された後、制御装置CONTは、当該加工計画データに基づいてワークWを加工する。制御装置CONTは、上記のプラズマ処理装置1の基本動作を行わせることでワークWを加工する。制御装置CONTは、基本動作を行わせる際、プラズマの噴射方向を回転軸方向として電源電極3を回転移動させながらプラズマを噴射させる。加えて、制御装置CONTは、マトリクスに区分された領域毎にノズル機構21とワークWとの間の相対移動の移動速度を変化させる。この動作により、ワークWが目標形状データに沿って微細に加工されることになる。
本実施形態によれば、プラズマの噴射方向を回転軸方向として電源電極3を回転移動させながらプラズマをワークWに噴射することとしたので、ワークWでプラズマを回転させることができる。当該プラズマの回転により、ワークWが回転切削されるように処理されるため、ワークWの処理部分の断面形状を滑らかにすることとなる。処理部分の断面形状を滑らかにすることにより、ワークWの断面形状にバラつきが生じにくくなる。これにより、ワークWの加工精度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、加工計画データを生成するために必要なデータを取得するステップにおいてプラズマを噴射する場合においても、加工ステップと同様に電源電極3を回転させるので、取得される各データの精度を向上させることができる。このように取得したデータに基づいて加工ステップを行うため、ワークWの加工精度を一層向上させることができる。
以上、本発明のプラズマ処理装置について、図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。プラズマ処理装置1を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。また、本発明では、電源は、高周波電源に限らず、例えば、低周波電源であってもよい。
また、上記実施形態では、電源電極3がワークWの+Z側、接地電極4がワークWの−Z側に配置された構成として説明したが、これに限られることは無く、例えばワークWの+Z側に電源電極3及び接地電極4が配置された構成であっても、本発明の適用は勿論可能である。
上記実施形態のプラズマ処理装置1の用途は特に限定されない。上記実施形態のプラズマ処理装置1は、例えば、酸化絶縁膜の加工、除去、ガラス(石英)などの無歪加工、水晶加工などに適用することができる。また、上記実施形態のプラズマ処理装置1をMEMS等の加工に適用することも可能である。
また、上記実施形態においては、ワークW及びデータ取得用ワーク上をそれぞれマトリクス状に複数の領域に区分されているものとして、領域毎にデータを取得あるいは加工を行うようにしたが、これに限られることは無く、ワークW上及びデータ取得用ワーク上に連続的にデータを取得あるいは加工を行うようにしても、勿論構わない。
また、上記実施形態においては、電源電極3自体が回転軸となるように当該電源電極3を回転させる構成としたが、これに限られることは無い。例えば電源電極3をジャケット部材20の平面視中央部から外れた位置に配置させ、電源電極3が偏心回転移動するようにしても構わない。
本発明の実施の形態に係るプラズマ処理装置の構成を示す概略図。 本実施形態に係るプラズマ処理装置の動作を示す図。 本実施形態に係るプラズマ処理装置による加工痕を示す図。 本実施形態に係るプラズマ処理装置の動作手順を示すフローチャート。
符号の説明
T…テーブル W…ワーク CONT…制御装置 1…プラズマ処理装置 2…プラズマ発生機構 3…電源電極 4…接地電極 5…回転機構

Claims (7)

  1. 放電用ガスに励起電圧を印加してプラズマを発生させる電極と、
    被処理面との間で相対的に移動可能に設けられ、前記プラズマを前記被処理面に噴射する噴射機構と、
    前記プラズマの噴射方向を回転軸方向として前記電極を回転移動させる回転機構と
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記電極は、前記被処理面を挟む位置に設けられる第1電極及び第2電極を有し、
    前記第1電極は、前記被処理面に対して前記噴射機構と同一側に設けられ、
    前記第2電極は、前記被処理面に対して前記噴射機構と反対側に設けられ、
    前記回転機構は、前記第1電極を回転移動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第1電極は、前記プラズマの噴射方向に平行に延在するように形成されており、
    前記第1電極の延在方向に沿って前記放電用ガスを流通させる流通機構を更に備える
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記回転機構は、前記第1電極自身が回転軸となるように当該第1電極を回転させる
    ことを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 電極を用いて放電用ガスに励起電圧を印加してプラズマを発生させるプラズマ発生ステップと、
    前記プラズマを被処理面に噴射して前記被処理面を加工する加工ステップと
    を含み、
    前記加工ステップは、前記プラズマの噴射方向を回転軸方向として前記電極を回転移動しながら前記プラズマを噴射する
    ことを特徴とするプラズマ処理方法。
  6. 前記加工ステップは、前記被処理面の所定領域毎に前記プラズマを噴射すると共に、
    前記回転移動ステップは、前記所定領域毎に前記電極を等しい回転数で回転する
    ことを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記被処理面と同一状態のデータ取得用処理面に、前記プラズマの噴射方向を回転軸方向として前記電極を回転移動しながら前記プラズマを噴射し、噴射後の前記データ取得用処理面の断面形状に関するデータを取得する形状データ取得ステップを更に備え、
    前記加工ステップは、前記形状データ取得ステップにおいて取得された前記データに基づいて行う
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のプラズマ処理方法。
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