JPH01125829A - ラジカル反応による無歪精密加工方法 - Google Patents

ラジカル反応による無歪精密加工方法

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JPH01125829A
JPH01125829A JP12462688A JP12462688A JPH01125829A JP H01125829 A JPH01125829 A JP H01125829A JP 12462688 A JP12462688 A JP 12462688A JP 12462688 A JP12462688 A JP 12462688A JP H01125829 A JPH01125829 A JP H01125829A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラジカル(遊離基)反応を利用した無歪精密
加工方法に係わり、更に詳しくは半導体製造用のシリコ
ン及びゲルマニウム単結晶、又はガリウム−砒素化合物
、又はその他各種セラミックス材料等の難加工脆性材料
の無歪切断、穿孔、研摩加工をすることの可能な精密加
工方法に関する。
(従来の技術〕 従来の半導体製造用のシリコン及びゲルマニウム単結晶
、又はガリウム−砒素化合物、又はその他各種セラミッ
クス材料等の難加工脆性材料の精密加工方法は、例えば
切断に関しては、ダイヤモンドホイールによるダイシン
グ加工しかなく、その加工原理は微細クラックによる脆
性破壊であるので、切断面を厚さ平均100μm程度除
去しなければ、残留するクランクにより使用に耐える表
面とはならない。しかも、クラックによる脆性破壊は、
かなり確率的な所があり残留するクラックの中には非常
に大きなものが存在する場合があり、これは得られた表
面の信頼性を大きく低下させるものである。その為、前
記被加工物の切断面を約100μmの厚みにわたって除
去加工しなければならず、それにはラッピング加工が用
いられるが、これも加工原理は脆性破壊による加工であ
るので、前記のダイシング加工と比べれば少ないが残存
変質層はかなり深く、従って更にエツチング、ポリッシ
ング等の後処理工程を必要とするものであった。また、
被加工物表面の研磨加工の場合も、前記同様のラッピン
グ加工を行うが、該ラッピング加工はラップ工具の平面
度を被加工物に転写することを行っており、この場合砥
粒を用いた従来方法では前記同様の脆性破壊によるので
、表面粗さ並びに表面物性ともに最終目的に耐えるもの
ではなかった。更に、穴加工及び溝加工等においても従
来の加工技術ではレーザーによる熱的溶融現象を利用し
たものであり、加工面には熱的な変質層又は熱応力によ
り発生した残留クランクが存在していた。このように、
従来の加工技術では、加工面に残留クラックや熱的変質
層が存在するばかりでなく、加工部分をかなり多く除去
していたので、被加工物の歩留まりが多く、更に加工工
程が多くなって高価なシリコン及びゲルマニウム単結晶
、又はガリウふ一砒素化合物を使用する半導体素子等の
コスト低減の妨げになっていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは
、加工物の表面に確率的要因として製品の信頼性を低下
していた残留クラック及び熱的変質層等の残留欠陥を全
く生じさせず、しかも後工程として従来は必ず行われて
いたラッピング加工、即ち被加工物表面を約100μm
以上の厚みの除去作業を必要とせず、後工程が非常に簡
単になるばかりでなく、被加工物の有効利用が可能とな
るラジカル反応による無歪精密加工方法を提供する点に
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前述の問題解決の為に、気体雰囲気中に配し
た被加工物近傍で、放電又はレーザー光励起により選択
的に気体を活性化させ、前記被加工物を構成する原子又
は分子とのラジカル反応によって生じた化合物を気化さ
せて被加工物を加工してなるラジカル反応による無歪精
密加工方法を構成した。
〔作用〕
以上の如き内容からなる本発明のラジカル反応による無
歪精密加工方法は、気体雰囲気中に配した被加工物の加
工部分近傍の気体を、放電又はレーザー光励起により選
択的に活性化させて反応性に富んだラジカルを発生させ
、該ラジカルと前記被加工物を構成する原子又は分子と
のラジカル反応によって生じた化合物を気化させて、加
工部分から除去することにより難加工物等からなる被加
工物の切断、平滑化、穿孔及び溝切り加工を行うことの
できるものである。
〔実施例〕
本発明は、不対電子を有する反応性に冨んだラジカル(
遊離基)と被加工物を構成する原子又は分子とのラジカ
ル反応(遊離基反応)を利用して無歪精密加工を行うも
のである。
ここで、ラジカルを発生させる方法としては、l To
rr以下(10−” 〜I Torr)程度の真空度で
放電により容易に生成できるプラズマ(plasma)
を利用することも考慮されるが、発生するラジカルの密
度が低く加工速度が遅いことから、本発明では1気圧以
上の高圧下で高周波電界により荷電粒子を振動させるこ
とによって高密度のプラズマ状態を作り、これを加工に
用いるが、勿論直流放電やレーザー光照射により発生す
るラジカルを用いることも可能である。
具体的には、半導体製造用のシリコン及びゲルマニウム
単結晶、又はガリウム−砒素化合物、又はその他各種セ
ラミックス材料等の難加工脆性材料の被加工物を塩素(
C12)又はフッ素(F2)等の雰囲気気体中に配し、
導体の被加工物に対しては、該被加工物と微小間隔をお
いて配したタングステン(W)又は白金(Pt)等の塩
素ガスとの反応温度の比較的高い材料の電極との間に直
流電圧又は高周波電圧を印加し、絶縁体の被加工物に対
しては前記電極と被加工物近傍に配した新たな電極間に
高周波電圧を印加して、被加工物の表面近傍で放電を起
こさせて雰囲気気体から化学的に反応性に冨んだラジカ
ルを発生させ、また導体又は絶縁体の被加工物の表面近
傍に存在する前記気体に、固体レーザー、気体レーザー
及び液体、・−ザーによって発振されたレーザー光を照
射してラジカルを発生させて、例えば被加工物としてシ
リコンを用い、気体として塩素ガスを用いた場合、シリ
コンの加工部分表面でラジカル反応が起こりシリコン塩
化物が発生し、該シリコン塩化物を常温又は高々200
℃以下で気化させて除去することにより無歪精密加工を
行うのである。
次に添付図面に示した実施例に基づき更に本発明の詳細
な説明する。第1図は、本発明の加工方法の原理を図解
的に示したもので、図中1は被加工物、2は気体分子、
3はラジカル(遊離基)、4は被加工物1の構成原子又
は分子、5は化合物である。雰囲気気体2中に配した被
加工物1の表面近傍で該気体分子2を放電又はレーザー
光励起させてラジカル3を発生させ、該ラジカル3と被
加工物1の構成原子又は分子4とのラジカル反応により
比較的低温で気化し得る化合物5を生成し、該化合物5
を常温で又は図示しないヒーター等によって被加工物1
を比較的低温、例えば200℃以下の設定温度まで昇温
させて気化させて、加工表面から除去して該被加工物1
に原子又は分子単位の空所6を順次形成してマクロ的な
凹所となし無歪切断、穿孔及び′a掘り加工等を行うの
である。
同様に無歪平滑化加工においても、被加工物1の表面か
ら突出した微小部分で確率的に最もラジカル反応が起こ
り易いので、結果的にこの突出部分が選択的に除去され
て原子又は分子レベルで平滑化されるのである。
第2図は、被加工物1を放電により発生したラジカル3
を用いて無歪切断加工する装置の原理図であり、タング
ステン又は白金等のワイヤー電極7を所定間隔をおいて
設置した供給用と巻取用のリール8,8に巻回するとと
もに、複数の案内ローラ9.・・・によって、該ワイヤ
ー電極7を被加工物1に対して微小間隔を隔てて張設し
、被加工物lが導体である場合は、該被加工物1とワイ
ヤー電極7との微小間隔間に、図示しない直流電源又は
RF(高周波)電源によって印加された直流電圧又は高
周波電圧により放電を起こさせて、雰1気気体2(図示
せず)を活性化させ、発生したラジカル3と被加工物1
の構成原子又は分子4とのラジカル反応により、第1図
中に示したようにラジカル3の存在する領域のみで空所
6を発生させ、更にワイヤー電極7と被加工物1の距離
を相対的に変化させて切断するものである。また、被加
工物1が絶縁体である場合は、前記ワイヤー電極7に印
加した高周波電圧により放電を起こさせて、同様にラジ
カル反応させるものである。ここで、精密加工において
前記ワイヤー電極7は、通常数μmから数十μmの細線
が使用されるので、前記リール8を回転させて一方に巻
きつけて常時供給し、同一箇所での放電によって該ワイ
ヤー電極7が切断するのを防止している。そして、前記
被加工物1とワイヤー電極7とをコンピューター制御等
で相対的に移動させて、順次ラジカル反応領域を変化さ
せて被加工物1を切断するのである。
また、第3図は前記と同様に放電により発生したラジカ
ル3を用いて被加工物1の表面を無歪平滑化加工する装
置の原理図であり、定盤10上に固定した平面状被加工
物1の上面に対して平行でしかも微小間隔dをおいて平
面形状のラップ状電極11を配し、該ランプ状電極11
と被加工物1との間に、前記同様に被加工物lが導体又
は絶縁体によって直流又は高周波電圧を印加し、放電を
起こさせてラジカル3を発生させて該被加工物1の構成
原子又は分子4を除去するものである。ここで、前記ラ
ップ状電極11と被加工物1との間で、該被加工物1の
表面に存在する凸部12の部分で尖端効果により選択的
に放電が起こり、この部分でラジカル反応による構成原
子又は分子4の除去が進行して、被加工物1表面の平滑
化加工を行えるのである。尚、前記ランプ電極11と被
加工物1との間隔dは、ギャップセンサー等によって最
適な間隙を維持し、加工効率の向上を図ることもでき、
またランプ状電極11の放電によるダメージを軽減する
為及び広い面積の面を加工する為に、該ランプ状電極1
1と被加工物1を相対的に移動させることも可能である
。また、曲面状被加工物1に対しては、その曲面に応じ
た曲面形状のラップ状電極11を用いて、該被加工物1
の曲面を平滑化加工することも可能である。
更に、第4図及び第5図に示すように、被加工物1の加
工部分へ誘導したレーザー光13によって雰囲気気体分
子2を光励起してラジカル3を発生させて無歪精密加工
をすることも可能である。第4図は、円板状のホイール
14に中心部から周縁方向に放射状に光ファイバー15
を埋設し、中央部にレーザー光13の入射口16を集中
形成するとともに、周縁部には外方へ向けて射出口17
.・・・を形成して、被加工物1の表面に対して直交状
態に配した該ホイール14の周縁からレーザー光13を
該被加工物工の表面近傍に存在する気体分子2に照射で
きるようにしてあり、該レーザー光13によって発生さ
れたラジカル3と被加工物1の構成原子又は分子4との
ラジカル反応により生じた化合物5を除去して、無歪切
断又は溝切り加工等を行えるものである。また、第5図
に示したように平面状のラップ板18の一側面にレーザ
ー光13の入射口16を集中形成するとともに、被加工
物1と対向する地側面には所定間隔で均一に分散させて
射出口17.・・・を形成し、前記入射口16と射出口
17.・・・を内部に埋設した光ファイバー15.・・
・で光学的に連結してあり、該ランプ板18を被加工物
1に対して平行に微小間隔をおいて配置して、該被加工
物1の表面近傍の気体分子2にレーザー光13を照射し
て前記同様にラジカル反応によって被加工物1の表面に
存在する凸部12を平滑化するものである。ここで、前
記射出口17からのレーザー光13の出射角は大きく、
出射されたレーザー光13は該ラップFi18からの距
離が大きくなるにつれてパワー密度が低下することを利
用して、被加工物1で最もラップ板18に近い前記凸部
12の構成原子又は分子4を除去して、結果として該凸
部12を選択的に平滑化するのである。尚、前記同様に
前記ホイール14又はランプ板エ8と被加工物lとを相
対的に移動させて連続的な加工を行うことができ、また
前記ホイール14を回転させて、レーザー光13を照射
する位置を連続的に変化させて極めて−様な加工面を得
ることも可能である。そして、レーザー光13の光励起
を利用したラジカル反応による加工は、導体又は絶縁体
を問わず各種物性の被加工物lに通用できるものである
。また、穿孔及び溝切り加工に関しては、収束レーザー
光の定位置照射や走査により前記同様に無歪精密加工を
行うことができる。
次に、前述した放電による加工原理を利用して更に各種
の加工方法の実施例を述べる。
第6図は、第2図に示したものと同様に切断加工する方
法を示し、平面状の被加工物1に平行に配したワイヤー
電極7をX方向に繰り送るとともに、該ワイヤー電極7
と被加工物1をX方向に相対的に移動させて該被加工物
1を切断加工し、更にY方向に移動させて新たな箇所の
切断加工又は溝切り加工する方法を示している。尚、そ
の切断面は張設したワイヤー電極7の直線性により平面
出しが行われている。
第7図は、被加工物1に対して直交状態となしてその先
端を近接配した針状電極19を、X方向にに移動させて
被加工物1を穿孔加工する方法を示し、また咳針状電極
19又は被加工物1をX方向及びY方向に移動させて溝
切り加工する方法を示している。
第8図は、所定の断面形状を有する柱状電極20(図示
したものは三角柱形状)を被加工物1に対して直交状態
となして配し、X方向に移動させて被加工物1に該柱状
電極20と同じ断面形状の凹所を形成する加工方法、即
ち転写加工する方法を示している。
第9図〜第11図は、回転対称形状の被加工物1を回転
させて、その外周面を加工する方法を示している。第9
図は、円柱状の被加工物1の外周近傍に平面を有するバ
イト状電極21を平行配し、前記被加工物1を回転させ
るとともに、バイト状電極21を軸方向、即ちX方向に
移動させ、更にX方向に移動させてその間隔を調節して
被加工物lの外周面を平滑化加工する方法を示し、また
第10図は、先端がポイント形状に近いバイト状電極2
1を用いて被加工物1の外周面を任意の回転対称形状に
前記同様に平滑化加工する方法を示し、更に第11図は
、直線的に一定間隔の突起22.・・・を有する鋸歯状
電極23を用い、被加工物1の回転角速度ωと同調して
該鋸歯状電極23を軸方向に速度Vで移動させて該被加
工物1の外周にネジ切り加工する方法を示している。
第12図及び第13図は、回転対称形状の中空被加工物
1を回転させて、その内周面を加工する方法を示してい
る。第12図は、中空円筒の被加工物1の内周面近傍に
平面を有するバイト状電極21を平行配し、前記被加工
I$AIを回転させるとともに、バイト状電極21を軸
方向、即ちX方向に移動させ、更にX方向に移動させて
その間隔を調節して被加工物1の内周面を平滑化加工す
る方法を示し、また第13図は、先端がポイント形状に
近いバイト状電極21を用いて被加工物1の内周面を任
意の回転対称形状に前記同様に平滑化加工する方法を示
している。
第14図は、円板の外周に一定間隔の突起24.・・・
を有する歯車状電極25と円板形状の被加工物1を互い
の外周が接近し且つ互いの軸を同一方向となして配し、
該歯車状電極25を角速度ω1で一方向に回転させると
ともに、被加工物1を角速度ω2で逆方向に回転させて
、該被加工物1の外周を歯車加工する方法を示している
。ここで、前記角速度ω1及びω2を調節することによ
り、被加工物lに形成する歯車のピッチを適宜設定でき
る。
第15図は、第8図に示した加工方法と同様の転写加工
を示し、内周面に加工に必要な適宜形状の凹凸26を形
成したリング状電極27を用い、該リング状電極27の
中空内に配した円柱又は角柱形状の被加工物1を軸方向
に移動させることで、該被加工物1の外周面に軸方向に
沿って前記凹凸26の形状を転写し、もってリング状電
極27の断面形状を被加工物1に転写加工する方法を示
している。
第16図は、先端に被加工物1の部分的な形状補正が可
能な形状及び大きさを有する補正電極28を用いて、被
加工物1の加工面上の各点で所定の取りしるだけ加工を
行いながら加工面全体の形状補正する加工法を示してい
る。尚、この加工法は、従来加工法の一つであるフライ
ス加工におけるエンドミル様な加工法に対応するもので
ある。
第17図は、先端を半球面となした棒状電極29を用い
、被加工物1を複雑な形状に加工する方法を示している
。尚、この加工法は、従来のボールミル様な加工法に対
応するものである。
このように、本発明は雰囲気気体2中で放電又はレーザ
ー光励起によって発生したラジカル3により被加工物1
を原子又は分子レベルで除去して加工するものであり、
被加工物1の材質及び加工面積により、最適な条件設定
が必要である。例えば、放電を利用して加工する場合、
雰囲気気体2の圧力に関しては、低圧の場合は放電範囲
が広いので大面積でゆっくりとした加工をすることが可
能で平滑化加工に通しており、また高圧の場合は放電範
囲が狭(ラジカル3の発生確率が高いので局部的で加工
効率のよい加工が可能でワイヤー電極7による切断加工
及び針状電極19による穿孔加工に通している。また、
被加工物1の材質に対して最も適した雰囲気気体2を選
択する必要があり、更に発生したラジカル3と構成原子
又は分子4とのラジカル反応が起こり易い温度及び該ラ
ジカル反応により生じた化合物5の気化温度によっては
、被加工物lを熱変質しない程度の温度に加熱すること
も必要になる。例えば、被加工物1として半導体素子の
材料として最も多く使用されているシリコン単結晶を選
べば、雰囲気気体2として通常塩素ガスが使用され、比
較的低温でラジカル反応が起こり、昇華性のあるシリコ
ン塩化物が生成し、該シリコン塩化物を常温又は高々2
00℃以下の温度で気化させることができる。
〔発明の効果〕
以上にしてなる本発明のラジカル反応による無歪精密加
工方法によれば、気体雰囲気中に配した被加工物近傍で
、放電又はレーザー光励起により選択的に気体を活性化
させ、前記被加工物を構成する原子又は分子とのラジカ
ル反応によって生じた化合物を気化させてなるので、原
理的に無接触な加工を行うことができ、従って従来の微
細クラックによる脆性破壊を用いた加工では回避するこ
とができず確率的要因として加工面の信頼性を下げてい
たクランク等の残留欠陥及び熱的変質層が全くない無歪
加工ができ、加工製品の信頼性を著しく向上させること
ができ、また被加工物を構成原子又は分子レベルで除去
する加工であるので、原理的に非常に微細な部分の加工
を比較的簡単に超精密に行うことができるものであり、
更に被加工物に全くダメージを与えないことから、従来
切断面を100μm以上の厚みにわたって除去していた
後工程を必要としないことから、後工程が非常に簡単に
なるばかりでなく、材料の有効利用が可能である。以上
のように優れた無歪精密加工にもかかわらず、その加工
方法は気体雰囲気中に配した被加工物の加工部分近傍の
気体を、放電又はレーザー光励起により選択的に活性化
させて反応性に富んだラジカルを発生させ、該ラジカル
と前記被加工物を構成する原子又は分子とのラジカル反
応にって生じた化合物を、自発的又は被加工物を変質さ
せない程客の加熱により気化させて、加工部分から除去
するだけの簡単なものであり、それによって無歪切断、
平滑化、穿孔及び溝掘り加工等の精密加工を行うことの
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のラジカル反応による無歪精密加工方法
の原理を図解的に示した説明用断面図、第2図はワイヤ
ー電+iの放電を用いた切断加工を示した簡略断面図、
第3図はラップ状電極の放電を用いた平滑化加工を示し
た簡略断面図、第4図は放射状に射出したレーザー光の
光励起を用いた切断加工を示す簡略断面図、第5図は平
面状に均一に射出したレーザー光の光励起を用いた平滑
化加工を示す簡略断面図、第6図は第2図と同様にワイ
ヤー電極を用いて切断及び溝切り加工を示した簡略斜視
図、第7図は針状電極を用いた穿孔加工を示した簡略斜
視図、第8図は柱状電極を用いてその断面形状を被加工
物に転写する転写加工を示した簡略斜視図、第9図はバ
イト状電極を用いた円柱状被加工物外周面の平滑化加工
を示した簡略側面図、第10図はバイト状電極を用いて
被加工物外周面を回転対称形状に加工する平滑化加工を
示した簡略側面図、第11図は鋸歯状電極23を用いた
円筒状被加工物のネジ切り加工を示す簡略側面図、第1
2図はバイト状電極を用いた円筒状被加工物内周面の平
滑化加工を示した簡略斜視図、第13図はバイト状電極
を用いて円筒状被加工物の内周面を任意の回転対称形状
に加工する平滑化加工を示した簡略斜視図、第14図は
歯車状電極を用いた歯車加工を示した簡略側面図、第1
5図はリング状電極を用いた第8図と同様な転写加工を
示した簡略斜視図、第16図は補正電極を用いた形状補
正加工を示した簡略斜視図、第17図は先端に半球面を
有する棒状電極を用いた任意形状加工を示した簡略斜視
図である。 1:被加工物、    2:気体分子、3:ラジカル、
   4:構成原子又は分子、5:化合物、    6
:空所、 7:ワイヤー電橋、 8:リール、 9:ローラ、    10:定盤、 11ニラツブ状電極、 12:凸部、 13:レーザー光、  14:ホイール、15:光ファ
イバー、 16:入射口、17:射出口、    18
ニラツブ板。 19:針状電橋、   20:柱状電極、21:バイト
状電極、 22:突起、 23:鋸歯状電極、  24:突起、 25:歯車状電極、  26:凹凸、 27:リング状電極、 28:補正電極、29:棒状電
極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)気体雰囲気中に配した被加工物近傍で、放電又はレ
    ーザー光励起により選択的に気体を活性化させ、前記被
    加工物を構成する原子又は分子とのラジカル反応によっ
    て生じた化合物を気化させて被加工物を加工してなるラ
    ジカル反応による無歪精密加工方法。 2)前記被加工物に対して微小間隔をおいて加工形態に
    応じた所定形状の電極を配し、導体の被加工物に対して
    は直流電圧又は高周波電圧を印加し、絶縁体の被加工物
    に対しては高周波電圧を印加して、前記電極と被加工物
    間に放電を発生させてラジカルを生成するとともに、該
    被加工物と電極を相対的に移動させて加工してなる特許
    請求の範囲第1項記載のラジカル反応による無歪精密加
    工方法。 3)円板状のホィール又は平面状のラップ板に、前記被
    加工物に対向する部位に射出口を位置させて光ファイバ
    ーを埋設してなり、該光ファイバーによって導かれたレ
    ーザー光を被加工物に照射してなる特許請求の範囲第1
    項記載のラジカル反応による無歪精密加工方法。 4)前記電極としてワイヤー電極を用い、被加工物を切
    断加工してなる特許請求の範囲第2項記載のラジカル反
    応による無歪精密加工方法。 5)前記電極として平面又は曲面を有するラップ状電極
    を用い、被加工物を平滑化加工してなる特許請求の範囲
    第2項記載のラジカル反応による無歪精密加工方法。 6)前記電極として被加工物に対して直交状態となした
    針状電極を用い、被加工物を穿孔加工してなる特許請求
    の範囲第2項記載のラジカル反応による無歪精密加工方
    法。 7)前記電極として所定の断面形状を有する柱状又はリ
    ング状電極を用い、被加工物に前記形状を転写する転写
    加工してなる特許請求の範囲第2項記載のラジカル反応
    による無歪精密加工方法。 8)前記電極としてバイト状電極を用い、被加工物を回
    転させるとともに、該バイト状電極を軸方向に移動させ
    て被加工物を回転対称形状に平滑化加工してなる特許請
    求の範囲第2項記載のラジカル反応による無歪精密加工
    方法。 9)前記電極として直線的に一定間隔の突起を有する鋸
    歯状電極を用い、回転対称形状の被加工物を回転させる
    とともに、該被加工物と電極を軸方向に相対的に移動さ
    せて被加工物をネジ切り加工してなる特許請求の範囲第
    2項記載のラジカル反応による無歪精密加工方法。 10)前記電極として円板の外周に一定間隔の突起を有
    する歯車状電極を用い、円板形状の被加工物と該鋸歯状
    電極を互いに逆回転させて被加工物を歯車加工してなる
    特許請求の範囲第2項記載のラジカル反応による無歪精
    密加工方法。 11)前記電極として先端を半球面となした棒状電極を
    用い、被加工物を任意形状に加工してなる特許請求の範
    囲第2項記載のラジカル反応による無歪精密加工方法。
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