JPH04162523A - ラジカル反応による無歪精密切断方法及びその装置 - Google Patents

ラジカル反応による無歪精密切断方法及びその装置

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JPH04162523A
JPH04162523A JP28927190A JP28927190A JPH04162523A JP H04162523 A JPH04162523 A JP H04162523A JP 28927190 A JP28927190 A JP 28927190A JP 28927190 A JP28927190 A JP 28927190A JP H04162523 A JPH04162523 A JP H04162523A
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blade electrode
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラジカル反応を利用した無歪精密切断方法及
びその装置に係わり、更に詳しくは半導体製造用のシリ
コン及びゲルマニウム単結晶、又はガリウム−砒素化合
物等を切断してウエノ\−を製造するラジカル反応によ
る無歪精密切断方法及びその装置に関する。
〔従来の技術〕
従来のシリコン単結晶等の切断には、ダンヤモンドホイ
ールによるダイシング加工法が用いられている。この加
工原理は、微細クラックによる脆性破壊を利用したもの
であることから、加工表面の結晶学的な制御性がなく、
しかも確率的に仕上加工層を上回る非常に深いダメージ
を与え、このように切断したウェハーを用いて半導体素
子を製造した場合、歩留りが悪く、またその電気的な性
能を劣化させることになり、更にその集積度の限界を律
する要因の一つにもなっていた。
そこで、本出願人は、特開平1−125829号公報に
て開示される如く、反応ガスを含む雰囲気気体中に被加
工物とワイヤー電極を配し、該ワイヤー電極に高周波電
圧を印加して、被加工物と電極間に反応ガスに基づくラ
ジカルを発生させ、そのラジカルと被加工物を構成する
原子又は分子とのラジカル反応によって生成した揮発性
物質を気化、除去して切断する方法を提案した。
しかし、高価なシリコン単結晶等を切断してウェハーを
製造する場合、材料を効率よく使用するために、その切
断加工幅はできるだけ狭くすることか要求され、そのた
めには可能な限り細いワイヤー電極を使用しなければな
らないが、ワイヤー電極の強度に問題がある。即ち、反
応ガスとして腐食性の高いフッ素系、塩素系等が用いら
れるが、ワイヤー電極の周囲に発生する反応性に富んだ
ラジカルによってワイヤー電極自体も消耗し、また多結
晶のものであれば粒界強度が低下して、ワイヤー電極の
引張り強度が低下し、電極が切断するといった問題を有
する。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は前述の状況に鑑み、解決しようとするところは
、電極としてリボン状のブレード電極を用いることによ
り、シリコン単結晶等の切断加工幅を狭くして材料の有
効利用を図るとともに、腐食性の高い反応ガスによって
もその引張り強度か低下することがなく、従って電極か
切断する恐れがないラジカル反応による無歪精密切断方
法及びその装置を提供する点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前述の課題解決のために、反応ガスを含む気
体雰囲気中に配した被加工物を回転させ、その回転軸に
対して直交する面に平行に張設したリボン状のブレード
電極に高周波電圧を印加して該ブレード電極の端縁と加
工部間に反応ガスに基づく中性ラジカルを発生させ、こ
の中性ラジカルと加工部の原子又は分子とのラジカル反
応によって生成した揮発性物質を気化させて除去し、該
加工部の後退に応じてブレード電極を平行に前進させて
被加工物を切断してなるラジカル反応による無歪精密切
断方法を確立した。
また、上記方法を実現するために、リボン状のブレード
電極と、前記ブレード電極に高周波電圧を印加する高周
波電源と、反応ガスを含む雰囲気気体を1気圧以上の高
圧力て密封若しくは流動させ得る反応容器と、前記反曲
容器内に配した被加工物を装着して回転させる被加工物
保持手段と、前記ブレード電極を張設する保持具を備え
るとともに、該ブレード電極を前記被加工物の回転軸と
直交する面に平行に移動させる送り装置を備えた電極保
持手段と、前記ブレード電極と被加工物の加工部間に反
応ガスを含む雰囲気気体を供給するガス供給手段とより
なるラジカル反応による無歪精密切断装置を構成した。
また、被加工物の狭い加工溝内に反応ガスを含む雰囲気
気体を供給するために、該加工溝内に挿入可能な偏平ノ
ズルを備えたガス供給手段あるいは前記反応容器内に被
加工物の加工溝の一部を浸漬する液化反応ガス溜を設け
るとともに、反応容器内の圧力を液化反応ガスの蒸気圧
より低く設定してなるガス供給手段を用いた。
また、同時に複数箇所で切断できるように、ブレード電
極を複数枚平行に張設し得る保持具を備えた電極保持手
段を用い、更に被加工物の熱膨張又は収縮に応じてブレ
ード電極の間隔を増減させ得る電極保持手段を用いた。
〔作用〕
以上の如き内容からなる本発明のラジカル反応による無
歪精密切断方法及びその装置は、リボン状のブレード電
極に高周波電源にて高周波電圧を印加すると、該ブレー
ド電極の端縁に電界か集中し、この端縁の近傍にのみ反
応ガスを含む雰囲気気体のプラズマか発生し、それによ
って反応ガスに基づく中性ラジカルかこの端縁の近傍に
のみ生成し、そして回転している被加工物の回転軸と直
交する面に平行に該ブレード電極を接近させ、中性ラジ
カルと被加工物の加工部を構成する原子又は分子とのラ
ジカル反応によって生じた揮発性物質を気化させて該加
工部から除去することによって加工溝を形成し、その加
工部の後退に応じてブレード電極を前進させて被加工物
を切断するのである。
また、非常に狭い加工溝内に偏平なノズルを挿入し、該
ノズルから噴出させた反応ガスを含む雰囲気気体をブレ
ード電極と加工部間に効率よく供給するのである。
また、反応容器内の圧力を液化反応ガスの蒸気圧より低
く設定した状態で、液化反応ガス溜に被加工物の加工溝
の一部を浸漬し、被加工物の回転によって加工溝内に導
かれた液化反応ガスが気化してブレード電極と加工部間
に供給されるのである。
そして、ブレード電極を複数枚平行に張設することによ
って、同時に複数箇所で被加工物を切断するのであり、
更に被加工物の熱膨張又は収縮に応じてブレード電極の
間隔を増減させることによって、常に平行な切断面か得
られるのである。
〔実施例〕 次に添付図面に示した実施例に基づき更に本発明の詳細
な説明する。
第1図は本発明の代表的実施例を示す概念図であり、第
2図はその切断加工原理を示し、第3図は切断加工状態
を示している。図中Wは被加工物、lはリボン状のブレ
ード電極、2は高周波電源、3は反応容器、4は被加工
物保持手段、5は電極保持手段、6はガス供給手段をそ
れぞれ示している。
本発明は、1気圧以上の反応ガスを含む雰囲気気体を密
封若しくは流動させ得る反応容器3内に、電極保持手段
5に張設したブレード電極1と、被加工物保持手段4に
装着した被加工物Wを配し、そして被加工物Wを回転さ
せるとともに、その回転軸に対して直交する面に平行に
前記ブレード電極1を接近させ、前記反応容器3内に反
応ガスを含む1〜10気圧の高圧力の雰囲気気体を充填
若しくは少なくとも被加工物Wの加工部7の近傍に供給
した状態で、前記ブレード電極1に高周波電源2から高
周波電圧を印加して、該ブレード電極1と加工部7間に
反応ガスに基づく中性ラジカルを発生させ、この中性ラ
ジカルと加工部7を構成する原子又は分子とのラジカル
反応によって生成した揮発性物質を気化、除去して環状
の加工溝8を形成し、更に加工部7の後退に応じてブレ
ード電極1を前進させ、やがて加工溝8か連続して切断
するのである。
ここで、前記ブレード電極1の厚さは、10〜30μm
と非常に薄く設定されており、それにより被加工物Wに
形成される加工溝8の幅は、100μm程度と狭いので
、反応容器3内に雰囲気気体を充満させただけでは、こ
の狭い加工溝8を通してその底部の加工部7に必要量の
雰囲気気体を供給することか不可能である。そのため、
本発明では前記加工溝8内に必要量の雰囲気気体を供給
できるようにガス供給手段6を別途設けている。
そして、雰囲気気体は、中性ラジカルの源となる反応ガ
スと、高圧力のプラズマの発生、維持を容易にし、該反
応ガスと衝突して活性化させる不活性ガスの混合気体で
ある。反応ガスと不活性ガスの組合せ及び混合比率は被
加工物Wの材質、加工条件に応じて最適に決定される。
本発明の切断加工対象としての被加工物Wは、シリコン
単結晶、ゲルマニウム単結晶又はガリウム−砒素化合物
等の半導体製造用のインゴットか用いられ、その円柱状
のインゴットを約0.5北の厚さの薄い円板状に切断し
てウェハーを製造する際に適用すればその効果は特に顛
著になるか、本発明は前記インゴットに限らず、広くセ
ラミック材料等の難加工脆性材料の切断に適用できるも
のである。
前記ブレード電極1は、その厚みに比べて十分幅の広い
リボン状のもので、その端縁9は半円形若しくは半楕円
形等の電界か集中可能な形状に形成されたもので、材質
は使用する反応ガスの種類に応じて決定される。
前記反応ガスは、フッ素系(SF、 、CF、)、塩素
系(C12)等の腐食性ガスを使用するか、シリコン単
結晶を切断するにはシリコンとの反応性に優れたフッ素
系のガスが使用される。フッ素系ガスとしては、反応速
度の観点からSF、が適している。
このSF、に対して耐食性を示す代表的な材料はAtで
あるが、AIは機械的強度が弱いため実用的ではないの
で、本実施例では機械的強度が高く且つリボン状に圧延
容易であり、その反応生成物の蒸気圧が低いNiを用い
ている。しかし、Niは機械的強度に優れているが、S
F、の成分であるS(硫黄)の存在下では脆くなる性質
を有する。ところか、本発明ではリボン状のブレード電
極lを用いたことにより、該電極によって生成される中
性ラジカルの領域は、その端縁9の近傍にのみ限定され
るので、例えこの端縁9がSによって脆くなっても、電
極全体としての機械的強度は殆ど低下することかないの
で、総合的な観点からブレード電極1の材質としてはN
iが適しているのである。
また、SF、に対して腐食性のある材質を用いた場合で
も、その表面にAl2O3やMgF2等の耐食性を有す
る材料をコーティング及びデイツプすることによって腐
食の問題は解決できる。
従って、前記ブレード電極1の材料として、フッ素系の
反応ガスに対しては、前述のNiの他に、Ni−Cr、
 Mg、 Mn、 Ca5Ce、 Ba5Sr等があり
、また塩素系の反応ガスに対しては、Ti、 Ni−C
r、インコネル、モネル、グラファイトを用いることが
できる。
また、不活性ガスとしては、He、 Ne、 Ar等が
用いられ、それを一種類又は二種類以上混合して用いる
。ここで、シリコン単結晶を切断する際に用いる反応ガ
ス(SF、)に適した不活性ガスはHeである。他の不
活性ガスを単独又は混合して用いたものと比較して、そ
の加工速度は2倍以上の開きかある。
高周波電源2は、前記ブレード電極1に高周波電圧をイ
ンピーダンス整合させて印加して、該ブレード電極1の
電界が集中する端縁9の近傍に不活性ガスのプラズマを
発生、維持するためにそのイオンを捕捉可能な周波数の
ものであり、通常100MHz以上の周波数の電圧、電
流を発生し得るものである。該高周波電源2は、発振器
10と高周波増幅器11からなり、本実施例では発振器
10で発生された146 MHz帯高周波信号を、高周
波増幅器11で所望電力に増幅するものである。前記発
振器10は、1〜520 M)[zで可変となし、この
周波数及び出力を加工条件及び装置の各部の状態が入力
されたコンピュータ12で制御して、ブレード電極lに
印加する最適周波数及び電力を決定している。
被加工物保持手段4は、所望形状の被加工物Wを装着し
て、それを所定回転数で回転させるものであれば、片持
ち方式又は両持ち方式等のどのような公知のものも採用
できる。
電極保持手段5は、前記ブレード電極工に所定の張力を
持たせた状態でその両端部を保持する側面視路コ字形の
保持具13と、該保持具13を平行移動させる送り装置
14を備えたものであり、反応容器3の内部に取付けら
れている。尚、この保持具13の形状限定は不要である
。前記保持具13には、送り装置14の移動方向と平行
にブレード電極lの平面部が配向するように該ブレード
電極1が張設されている。また図示していないが、ブレ
ード電極1に所定の張力を持たせて取付ける構造は適宜
のものが採用される。そして、前記送り装置14による
ブレード電極lの移動方向は、被加工物Wの回転軸Rと
直交する面に平行となるように設定されている。
ガス供給手段6は、本実施例では第4図及び第5図に示
す如く、前記加工溝8内に挿入可能な偏平なノズル15
を有するものであり、第4図に示した構造は、筒状に巻
いた薄い金属箔16の内部に所定厚さの多数のスペーサ
ー17.・・・を介在させた状態で、偏平に加圧成形し
たものであり、スペーサー17.・・・の間の空間に反
応ガス及び不活性ガスからなる雰囲気気体を通し、加工
溝8内の底部の加工部7に必要量を供給するようになし
ている。尚、前記金属箔16とスペーサー17は接着剤
等の適宜固着手段にて互いに固定されている。また、第
5図に示したものは二枚のリボン状の金属箔16.16
間に少な(とも二本以上の長尺スペーサー17.・・・
をその長さ方向に沿って間隔をおいて介在させた構造の
ものである。この他にも、マイクロバイブや多孔質の心
材を金属箔で被覆した構造のものも採用できる。
しかして、第2図に基づき本発明の切断加工原理を説明
すれば、前述のように反応容器3内で回転している被加
工物Wの回転軸Rに対して直交する面に平行に張設した
ブレード電極lに高周波電圧を印加し、そしてブレード
電極lを送り装置14にて被加工物Wとの間に所定加工
ギャップ(約10〜100μm)を設けて接近させる。
すると、ブレード電極lの端縁9に集中した電界(図中
に点線で電気力線を表示している。)によって先ず不活
性ガスが電離してプラズマ状態となり、その構成イオン
は高周波電界により前記端縁9の近傍に捕捉され、この
領域に存在する反応ガスと衝突を繰り返し、反応ガスを
活性化して中性ラジカルがこの近傍に生成される。そし
て、この中性ラジカルと加工部7を構成する原子又は分
子とのラジカル反応によって揮発性物質Vが生成され、
この揮発性物質Vを気化させて加工部7から除去するこ
とによって加工部7が後退し、環状の加工溝8が形成さ
れる。
ここで、被加工物Wをシリコン単結晶とし、反応ガスを
SF、とじた場合、生成される揮発性物質Vは5IF4
であり、この物質は昇華性を育する蒸気圧の高い特性を
有する。この揮発性物質Vを気化させるには、常温以下
で気化するもの以外は適宜加熱し、その蒸気圧を高めて
気化を促進させる必要がある。但し、その加熱温度は被
加工物Wの物性を損なうことがない程度の温度である。
この加工溝8には前記ガス供給手段6のノズル15が挿
入され、該ノズル15から反応ガスを含む雰囲気気体が
順次供給されており、この加工部7の後退に応じて所定
加工ギャップを維持した状態でブレード電極1を前進(
回転軸Rに直交する方向)させて加工溝8を成長させ、
最後に被加工物Wの回転を停止させて加工し、加工溝8
を連続させて切断するのである。
また、ガス供給手段6の他の例としては、1〜10気圧
で液化する反応ガス、例えばCI、を用いた場合には、
その液化反応ガス溜18を前記反応容器3内の底部に設
け、被加工物Wの下部を該液化反応ガス溜18に浸漬す
るとともに、反応容器3内の圧力をこの液化反応ガスの
蒸気圧より低く設定したものであり、被加工物Wの回転
によってその加工溝8内に侵入した液化反応ガスを該加
工溝8内に分散させ、それが蒸発することによってブレ
ード電極lの端縁9と加工部7間に供給されるようにな
したものである。
尚、ガス供給手段6の例として二側記載したか、本発明
はこの例に限定されることはなく、各種のガス供給手段
を採用し得る。
以上説明した実施例は、−枚のブレード電極1を用いて
被加工物Wを一箇所で切断する装置であるが、同時に複
数箇所で切断すると加工時間の短縮が図れる。第7図は
電極保持手段5の保持具13に複数枚のブレード電極l
、・・・を等間隔に正確に平行度を保って張設したもの
を示している。第8図にはこれを用いて被加工物Wを切
断する状態を示してあり、これにより同時に複数枚のウ
ェハーを製造することができ、その切断原理は前述した
通りである。
ここで、被加工物Wは、温度変化によって熱膨張又は収
縮し、同様に各ブレード電極l、・・・の間隔も保持具
13の熱膨張又は収縮によって増減する。
両者の熱膨張又は収縮量が異なる場合には、切断加工中
にブレード電極lが被加工物Wの回転軸方向に相対的に
変化して、その切断面に凹凸か形成される。シリコン単
結晶を切断してウェハーを製造する際、従来はその切断
面を厚さ100μm程度ポリッシングによって除去して
いたので、その僅かな凹凸はさほと問題ではなかったか
、本発明の如く加工原理上その表面に微細なりラックを
導入することなく切断できるものにあっては、切断面の
ポリッシング量は極めて少なくて済み、その特徴を生か
すには、この僅かな凹凸でも問題となる。
そのため、被加工物Wの熱膨張又は収縮率に応じて保持
具13の熱膨張又は収縮率を調整し、もってブレード電
極1.1間の間隔の増減を一致させて、常に平滑度の高
い平行な切断面を有するようになしている。それには、
以下に示すように幾つかの方法かある。
先ず、第7図に示したように保持具13を一体形成した
ものにあっては、その該保持具13の熱膨張率を被加工
物Wの熱膨張率と一致するか又は近い材質にすることで
ある。
次に、第9図に示したように、独立した保持具13を多
数連結した構造のものにあっては、その連結部に該保持
具13の側面視形状と同一形状の熱膨張調節部材19を
介在させて、隣接するブレード電極1. 1間の間隔の
増減を調節することである。
更に、第10図に示したように、独立した保持具13を
多数連結する際に、その間に部分的に熱膨張調節部材1
9.・・・を介在させ、更にブレード電極1゜1間の間
隔を微調節するために、図示しないが前記熱膨張調節部
材19に・印加電圧によって厚みが変化するピエゾ効果
を利用した圧電板を直列に接合することも実用的である
また、以上のように本発明の切断装置によって切断して
製造したウェハー20は、その切断面に微細なりラック
が導入されてなく、物性的に優れた面を有するが、その
切断面を更にポリッシング等によって平滑度を高める必
要がある。そのためには、第11図に示すようなラジカ
ル反応を利用したポリッシング装置を用いる。基本的に
は切断と同じ加工原理であるが、その電極形状が相違す
る。
前記ウェハー20は、反応容器21内でその一切断面を
回転可能な真空チャック22に吸着固定する。そして、
該ウェハー20に対面させて平面状のラップ電極23を
平行に配するとともに、該ラップ電極23に前記同様に
高周波電圧を印加し、ウェハー20の切断面に有する微
小な突起部分を選択的に除去して、その切断面を鏡面加
工する。この加工の際に、ウェハー20を回転させると
ともに、ラップ電極23に対して平行に移動させる。こ
こで、前記ラップ電極23とウェハー20との加工ギャ
ップは10〜100μmと非常に狭いので、反応容器2
1内に反応ガス等を充填しただけでは、そのギャップの
中央部にまで反応ガス等を十分に供給できない場合があ
る。
そのため、ラップ電極23に多数の微細貫通孔24゜・
・・を形成し、その裏面側から貫通孔24を通して反応
ガス等を加工ギャップに供給するようになしている。ま
た、反応ガス等を供給する構造としてラップ電極23に
貫通孔24を設けた例を示したが、この構造に限定され
るものではなく、多孔質の電極を用いたり、強制的に反
応ガス等を流動させて加工ギャップ間に供給するもの等
、適宜な構造か採用される。
〔発明の効果〕
以上にしてなる本発明のラジカル反応による無歪精密切
断方法及びその装置によれば、リボン状のブレード電極
を用いたことにより、該ブレード電極に高周波電圧を印
加すると、該ブレード電極の端縁に電界が集中し、この
端縁の近傍にのみ反応ガスに基づく中性ラジカルを生成
することができるので、その反応性の高い中性ラジカル
によってこの端縁のみの強度か低下しても主要な大部分
の強度が低下することがないので、張設している場合で
も電極が切断するといった恐れが全くないのである。
また、従来のワイヤー電極の直径に比べてブレード電極
の厚みを薄くしても、引張り強度を高めることか可能で
あり、従って切断によって除去される加工溝の幅を最小
限に抑えることができ、高価な被加工物を切断する場合
には、その材料の有効利用が図れるのである。
更に、被加工物を回転させ、その回転軸に対して直交す
る面に平行に、ブレード電極を加工部の後退に応じてブ
レード電極を前進移動させるので、その切断面は優れた
平滑面となすことかできるのである。
また、加工溝内に偏平なノズルを挿入し、該ノズルから
噴出させた反応ガスを含む雰囲気気体をブレード電極と
加工部間に供給するので、又は反応容器内の圧力を液化
反応ガスの蒸気圧より低く設定した状態で、液化反応ガ
ス溜に゛被加工物の加工溝の一部を浸漬し、被加工物の
回転によって加工溝内に導かれた液化反応ガスを気化さ
せてブレード電極と加工部間に供給するので、非常に狭
い加工溝内の底部の加工部に反応ガスを含む雰囲気気体
を効率よく供給でき、加工速度を落とすことなく切断が
できる。
そして、ブレード電極を複数枚平行に張設することによ
って、同時に複数箇所で被加工物を切断することができ
、加工時間の短縮化が図れるのである。
更に、ブレード電極を複数枚平行に張設した場合におい
て、被加工物の熱膨張又は収縮に応じてブレード電極の
間隔を増減させることによって、常に平行で平滑な切断
面か得られるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の切断装置の概念図、第2図はその加工
原理を説明する要部の断面図、第3図は切断加工中の被
加工物の回転軸と直交する省略断面図、第4図はノズル
の部分斜視図、第5図は同じくノズルの他の例を示す部
分斜視図、第6図は被加工物の下部を液化反応ガス溜に
浸漬して切断加工する状態を示した切断装置の簡略断面
図、第7図は複数のブレード電極を電極保持手段に平行
に張設した状態の斜視図、第8図は複数枚のブレード電
極を用いて同時に複数箇所で切断する状態を示した縦断
側面図、第9図は複数枚のブレード電極を張設する電極
保持手段の他の実施例を示す断面図、第10図は同じく
更に他の実施例を示す斜視図、第11図は切断した後の
ウェハーの切断面を平滑化加工するポリッシング装置の
簡略断面図である。 W:被加工物、R:回転軸、V:揮発性物質、1ニブレ
ード電極、2:高周波電源、3:反応容器、4:被加工
物保持手段、5:電極保持手段、6:ガス供給手段、7
:加工部、8:加工溝、9:端縁、10:発振器、11
:高周波増幅器、12:コンピュータ、13:保持具、
14:送り装置、15:ノズル、16:金属箔、17:
スペーサー、18:液化反応ガス溜、19:熱膨張調節
部材、20:ウェハー、21:反応容器、22:真空チ
ャック、23ニラツブ電極、24:貫通孔。 特許出願人  株式会社ユーハ味覚糖精密工学研究所

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)反応ガスを含む気体雰囲気中に配した被加工物を回
    転させ、その回転軸に対して直交する面に平行に張設し
    たリボン状のブレード電極に高周波電圧を印加して該ブ
    レード電極の端縁と加工部間に反応ガスに基づく中性ラ
    ジカルを発生させ、この中性ラジカルと加工部の原子又
    は分子とのラジカル反応によって生成した揮発性物質を
    気化させて除去し、該加工部の後退に応じてブレード電
    極を平行に前進させて被加工物を切断してなることを特
    徴とするラジカル反応による無歪精密切断方法。 2)前記ブレード電極によって被加工物に形成された加
    工溝内に偏平なノズルを挿入し、該ノズルから反応ガス
    を含む気体を噴出させてなる請求項1記載のラジカル反
    応による無歪精密切断方法。 3)前記被加工物の加工溝の一部を液化反応ガス中に浸
    漬し、その雰囲気の圧力を液化反応ガスの蒸気圧より低
    く設定してなる請求項1記載のラジカル反応による無歪
    精密切断方法。 4)リボン状のブレード電極と、 前記ブレード電極に高周波電圧を印加する高周波電源と
    、 反応ガスを含む雰囲気気体を1気圧以上の高圧力で密封
    若しくは流動させ得る反応容器と、前記反応容器内に配
    した被加工物を装着して回転させる被加工物保持手段と
    、 前記ブレード電極を張設する保持具を備えるとともに、
    該ブレード電極を前記被加工物の回転軸と直交する面に
    平行に移動させる送り装置を備えた電極保持手段と、 前記ブレード電極と被加工物の加工部間に反応ガスを含
    む雰囲気気体を供給するガス供給手段と、よりなること
    を特徴とするラジカル反応による無歪精密切断装置。 5)前記ガス供給手段として、前記ブレード電極によっ
    て被加工物に形成された加工溝内に挿入可能な偏平ノズ
    ルを備えたガス供給手段を用いてなる請求項4記載のラ
    ジカル反応による無歪精密切断装置。 6)前記ガス供給手段として、前記反応容器内に被加工
    物の加工溝の一部を浸漬する液化反応ガス溜を設けると
    ともに、反応容器内の圧力を液化反応ガスの蒸気圧より
    低く設定してなるガス供給手段を用いてなる請求項4記
    載のラジカル反応による無歪精密切断装置。7)前記電
    極保持手段として、前記ブレード電極を複数枚平行に張
    設し得る保持具を備えた電極保持手段を用いてなる請求
    項4記載のラジカル反応による無歪精密切断装置。 8)前記電極保持手段として、複数枚平行に張設したブ
    レード電極の互いの間隔を、被加工物の熱膨張又は収縮
    に応じて増減させ得る電極保持手段を用いてなる請求項
    7記載のラジカル反応による無歪精密切断装置。
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