JP2003124187A - 表面加工方法及び表面加工装置 - Google Patents
表面加工方法及び表面加工装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被加工物に電気的損傷および物理的損傷を与
えることなく、微小幅の溝加工をすることができる表面
加工方法及び装置を提供する。 【解決手段】 活性ラジカルの供給源となる反応性ガス
を含むガス雰囲気中で、外周端に放電部を有する円板状
の回転電極と固定電極とを対向配置し、回転電極の放電
部と固定電極との間にプラズマを発生させると同時に、
回転電極の回転運動を利用してプラズマ中で解離した活
性ラジカルを粘性によって被加工物表面に供給すると共
に、2軸方向に移動可能な軸数を有する被加工物移動手
段上に被加工物を搭載し、該被加工物移動手段を移動さ
せることによって被加工物表面における活性ラジカル供
給位置を被加工物表面に対して相対的に移動させ、被加
工物表面から所定深さの凹部を形成する溝加工または被
加工物を表面から裏面に貫通する切断加工を行う。
えることなく、微小幅の溝加工をすることができる表面
加工方法及び装置を提供する。 【解決手段】 活性ラジカルの供給源となる反応性ガス
を含むガス雰囲気中で、外周端に放電部を有する円板状
の回転電極と固定電極とを対向配置し、回転電極の放電
部と固定電極との間にプラズマを発生させると同時に、
回転電極の回転運動を利用してプラズマ中で解離した活
性ラジカルを粘性によって被加工物表面に供給すると共
に、2軸方向に移動可能な軸数を有する被加工物移動手
段上に被加工物を搭載し、該被加工物移動手段を移動さ
せることによって被加工物表面における活性ラジカル供
給位置を被加工物表面に対して相対的に移動させ、被加
工物表面から所定深さの凹部を形成する溝加工または被
加工物を表面から裏面に貫通する切断加工を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラック、転位、
残留応力あるいは熱影響層といった物理的なダメージが
被加工物の致命的な欠陥となる、例えば各種の半導体デ
バイスや太陽電池を製造するために用いられる表面加工
方法及び表面加工装置に関する。
残留応力あるいは熱影響層といった物理的なダメージが
被加工物の致命的な欠陥となる、例えば各種の半導体デ
バイスや太陽電池を製造するために用いられる表面加工
方法及び表面加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平6−342772号公報に記載さ
れた発明(以下、先願発明1という)の装置の概要を図
10に示す。先願発明の装置では、半導体薄膜102の
材質に応じて選択された反応ガスを含んだ雰囲気中に、
コ字型の電極支持フレーム104に張設されたワイヤ電
極103を加工用電極として配置し、さらに、基板10
1上に半導体薄膜102を形成した被加工物をワイヤ電
極103に対向して配置している。ワイヤ電極103に
高周波電源105から高周波電力を印加すると、ワイヤ
電極103の周辺には局在化したライン状プラズマが発
生する。このライン状プラズマ中では、雰囲気に含まれ
た反応ガスを起源とする中性ラジカルが生成されるた
め、半導体薄膜102をライン状プラズマに近付けるこ
とで、中性ラジカルと半導体薄膜102の表面とが化学
的に反応し揮発性の高い反応生成物を生成する。反応生
成物は容易に被加工物表面から脱離するため、半導体薄
膜102に物理的な損傷を与えること無くライン状の除
去加工部として溝102aが形成される。
れた発明(以下、先願発明1という)の装置の概要を図
10に示す。先願発明の装置では、半導体薄膜102の
材質に応じて選択された反応ガスを含んだ雰囲気中に、
コ字型の電極支持フレーム104に張設されたワイヤ電
極103を加工用電極として配置し、さらに、基板10
1上に半導体薄膜102を形成した被加工物をワイヤ電
極103に対向して配置している。ワイヤ電極103に
高周波電源105から高周波電力を印加すると、ワイヤ
電極103の周辺には局在化したライン状プラズマが発
生する。このライン状プラズマ中では、雰囲気に含まれ
た反応ガスを起源とする中性ラジカルが生成されるた
め、半導体薄膜102をライン状プラズマに近付けるこ
とで、中性ラジカルと半導体薄膜102の表面とが化学
的に反応し揮発性の高い反応生成物を生成する。反応生
成物は容易に被加工物表面から脱離するため、半導体薄
膜102に物理的な損傷を与えること無くライン状の除
去加工部として溝102aが形成される。
【0003】上記加工方法により非晶質シリコン薄膜
(厚み0.58μm)を加工した結果では、アルミブレ
ード(幅1cm,厚み300μm)を加工用電極として
用い、雰囲気ガス組成比He:SF6=99:1,ガス
流量10リットル/分で、周波数144MHz,電力1
5Wの高周波電力を加工用電極に投入し、加工時間5秒
で加工幅300μmのライン状の除去加工部が得られ、
下地の金属膜への損傷も無いことが開示されている。
(厚み0.58μm)を加工した結果では、アルミブレ
ード(幅1cm,厚み300μm)を加工用電極として
用い、雰囲気ガス組成比He:SF6=99:1,ガス
流量10リットル/分で、周波数144MHz,電力1
5Wの高周波電力を加工用電極に投入し、加工時間5秒
で加工幅300μmのライン状の除去加工部が得られ、
下地の金属膜への損傷も無いことが開示されている。
【0004】以上のように先願発明1の加工方法は、プ
ラズマを局在化して数百μm程度の加工幅を有するライ
ン状の溝を形成できると共に、ワイヤ電極と被加工物と
のギャップを適正に調整することができれば、中性ラジ
カルと被加工物表面との化学的な反応によって被加工物
の一部を除去できるようになる。このため、被加工物へ
物理的な損傷を加えること無く、被加工物の構成材質に
対し選択的な加工を実現できる可能性がある。このよう
な長所により先願発明1の加工方法を、多層膜構造を有
する集積型アモルファスシリコン太陽電池(a−Si太
陽電池)のような半導体装置のモジュール化工程に適用
した場合には、被加工物表面及び下地膜に対する物理的
なダメージを回避でき、電池効率の劣化を未然に回避す
ることができる。
ラズマを局在化して数百μm程度の加工幅を有するライ
ン状の溝を形成できると共に、ワイヤ電極と被加工物と
のギャップを適正に調整することができれば、中性ラジ
カルと被加工物表面との化学的な反応によって被加工物
の一部を除去できるようになる。このため、被加工物へ
物理的な損傷を加えること無く、被加工物の構成材質に
対し選択的な加工を実現できる可能性がある。このよう
な長所により先願発明1の加工方法を、多層膜構造を有
する集積型アモルファスシリコン太陽電池(a−Si太
陽電池)のような半導体装置のモジュール化工程に適用
した場合には、被加工物表面及び下地膜に対する物理的
なダメージを回避でき、電池効率の劣化を未然に回避す
ることができる。
【0005】しかし、実際の被加工物の表面は完全に平
坦ではなく、面外変形としてうねりが存在している。特
に大面積の被加工物を対象とした場合にはこのうねりが
非常に大きいので、先願発明1の加工方法を用いた場合
にワイヤ電極103と被加工物102とのギャップを空
間的に適正な状態に保つことができず、ワイヤ電極10
3の長手方向に発生するプラズマの空間的な強度分布が
不均一となり、最悪の場合にはワイヤ電極103と被加
工物102との接触が発生することで、被加工物102
に対して電気的あるいは物理的損傷が発生することにな
る。
坦ではなく、面外変形としてうねりが存在している。特
に大面積の被加工物を対象とした場合にはこのうねりが
非常に大きいので、先願発明1の加工方法を用いた場合
にワイヤ電極103と被加工物102とのギャップを空
間的に適正な状態に保つことができず、ワイヤ電極10
3の長手方向に発生するプラズマの空間的な強度分布が
不均一となり、最悪の場合にはワイヤ電極103と被加
工物102との接触が発生することで、被加工物102
に対して電気的あるいは物理的損傷が発生することにな
る。
【0006】一方、集積型a−Si太陽電池のモジュー
ル化の際に形成されたライン状除去加工部102aは、
電池として機能しない、いわゆる無効領域となりモジュ
ール化による電池効率の劣化要因となる。このため、こ
の無効領域をできるだけ小さくする必要があり、現状の
集積型a−Si太陽電池のモジュール化工程で適用され
ているレーザビームを用いたアブレーション加工でも、
ライン状除去加工部の加工幅が数十μmのオーダにあ
る。先願発明1に開示された加工幅(300μm)で
は、レーザビームを用いたアブレーション加工と比較し
ても、一桁程度加工幅が広く、これに伴うモジュール化
時の電池効率の劣化は否めない。
ル化の際に形成されたライン状除去加工部102aは、
電池として機能しない、いわゆる無効領域となりモジュ
ール化による電池効率の劣化要因となる。このため、こ
の無効領域をできるだけ小さくする必要があり、現状の
集積型a−Si太陽電池のモジュール化工程で適用され
ているレーザビームを用いたアブレーション加工でも、
ライン状除去加工部の加工幅が数十μmのオーダにあ
る。先願発明1に開示された加工幅(300μm)で
は、レーザビームを用いたアブレーション加工と比較し
ても、一桁程度加工幅が広く、これに伴うモジュール化
時の電池効率の劣化は否めない。
【0007】したがって、先願発明1の加工方法を太陽
電池のような半導体装置のモジュール化工程へ適用して
いく上で、加工幅の微小化は非常に重要な解決すべき課
題となっている。すなわち、先願発明1の加工方法を用
いて加工幅を微小化するためには、第1に加工用電極と
して用いられるワイヤ電極103の細線化あるいはアル
ミブレードの薄肉化を図る必要があり、第2に雰囲気の
高圧力化あるいは反応ガスの高濃度化といった加工条件
の適正化により、加工用電極周辺に生成されるプラズマ
の更なる局在化を図る必要がある。
電池のような半導体装置のモジュール化工程へ適用して
いく上で、加工幅の微小化は非常に重要な解決すべき課
題となっている。すなわち、先願発明1の加工方法を用
いて加工幅を微小化するためには、第1に加工用電極と
して用いられるワイヤ電極103の細線化あるいはアル
ミブレードの薄肉化を図る必要があり、第2に雰囲気の
高圧力化あるいは反応ガスの高濃度化といった加工条件
の適正化により、加工用電極周辺に生成されるプラズマ
の更なる局在化を図る必要がある。
【0008】しかし、上記第1の問題点に関して、微細
径で長尺の加工用電極は製作上極めて困難であり、これ
に伴う製作コストも非常に高くなる。仮に微細径で長尺
の加工用電極が製作できたとしても、細線化あるいは薄
肉化によって加工用電極の機械的な強度が低下し、高周
波電力を投入した際に生じる加工用電極の発熱によっ
て、ワイヤ電極の断線あるいはブレードの変形が発生す
るため、ワイヤ電極を頻繁に交換する必要があり、実用
的ではない。
径で長尺の加工用電極は製作上極めて困難であり、これ
に伴う製作コストも非常に高くなる。仮に微細径で長尺
の加工用電極が製作できたとしても、細線化あるいは薄
肉化によって加工用電極の機械的な強度が低下し、高周
波電力を投入した際に生じる加工用電極の発熱によっ
て、ワイヤ電極の断線あるいはブレードの変形が発生す
るため、ワイヤ電極を頻繁に交換する必要があり、実用
的ではない。
【0009】上記第2の問題点に関して、雰囲気圧力の
高圧化、反応ガスの高濃度化を図ると、加工用電極に安
定したプラズマを発生させる上で投入電力を増大させる
ことが必要となるが、投入電力の増大に伴い上述したよ
うな加工用電極に対する熱的損傷が誘起される結果、投
入可能な電力が制限され、実質的には加工幅の微小化を
図ることは極めて困難である。
高圧化、反応ガスの高濃度化を図ると、加工用電極に安
定したプラズマを発生させる上で投入電力を増大させる
ことが必要となるが、投入電力の増大に伴い上述したよ
うな加工用電極に対する熱的損傷が誘起される結果、投
入可能な電力が制限され、実質的には加工幅の微小化を
図ることは極めて困難である。
【0010】特開平11−176808号公報に記載さ
れた発明(以下、先願発明2という)の装置の概要を図
11に示す。反応容器205の底部には、ワークテーブ
ル204を上下方向に移動させるZステージ209が配
置されている。ワークテーブル204は、Zステージ2
09の移動方向に対して直角な水平面内で移動可能な1
軸または2軸ステージとなっている。ワークテーブル2
04上に被加工物202が載置されている。被加工物2
02の上方には、加工用電極201が配置されている。
加工用電極201は、2個の円柱形状の放熱部212の
相互間に円板状回転電極部211を挟み込むように組み
立てられている。
れた発明(以下、先願発明2という)の装置の概要を図
11に示す。反応容器205の底部には、ワークテーブ
ル204を上下方向に移動させるZステージ209が配
置されている。ワークテーブル204は、Zステージ2
09の移動方向に対して直角な水平面内で移動可能な1
軸または2軸ステージとなっている。ワークテーブル2
04上に被加工物202が載置されている。被加工物2
02の上方には、加工用電極201が配置されている。
加工用電極201は、2個の円柱形状の放熱部212の
相互間に円板状回転電極部211を挟み込むように組み
立てられている。
【0011】円板状回転電極部211は、その外周側に
おいて三角形状の断面を有し、その先端は先鋭状になっ
ている。加工用電極201は軸線B−Bを中心として図
中にてDS方向に回転している。円板状回転電極部21
1の先端と被加工物202との間には、10〜数10μ
mのギャップGが形成されており、加工用電極201に
は反応容器205の外部に配置した高周波電源203よ
り高周波電力が印加されることによって円板状回転電極
部211の先端部213に局在化したプラズマが発生す
る。
おいて三角形状の断面を有し、その先端は先鋭状になっ
ている。加工用電極201は軸線B−Bを中心として図
中にてDS方向に回転している。円板状回転電極部21
1の先端と被加工物202との間には、10〜数10μ
mのギャップGが形成されており、加工用電極201に
は反応容器205の外部に配置した高周波電源203よ
り高周波電力が印加されることによって円板状回転電極
部211の先端部213に局在化したプラズマが発生す
る。
【0012】反応容器205は、ガス排気手段207に
よって一旦減圧を行った後、ガス供給手段206により
不活性ガスと反応ガスとから成る混合ガスが1気圧以上
充填されているため、プラズマ中で反応ガスを起源とし
たラジカルが発生する。この生成ラジカルが被加工物2
02の表面と化学反応を起こし、揮発性の高い反応生成
物を生成することで被加工物202の表面が物理的なダ
メージを受けること無く加工される。この際、ワークテ
ーブル204を回転軸B−Bと直交する方向に移動させ
れば、加工物表面にはライン状の溝が形成されることに
なる。
よって一旦減圧を行った後、ガス供給手段206により
不活性ガスと反応ガスとから成る混合ガスが1気圧以上
充填されているため、プラズマ中で反応ガスを起源とし
たラジカルが発生する。この生成ラジカルが被加工物2
02の表面と化学反応を起こし、揮発性の高い反応生成
物を生成することで被加工物202の表面が物理的なダ
メージを受けること無く加工される。この際、ワークテ
ーブル204を回転軸B−Bと直交する方向に移動させ
れば、加工物表面にはライン状の溝が形成されることに
なる。
【0013】先願発明2による加工方法では、円板状電
極201が回転することによる放熱作用を利用して、電
極の先端部213にプラズマが集中することによって生
じる発熱を緩和している。これにより、上記先願発明1
の加工方法において問題となった発熱に起因した加工用
電極の損傷の問題を解決し、雰囲気高圧化あるいは反応
ガス高濃度化といったプラズマの微小化を狙った加工条
件の適正化に際しての投入電力の増大に対応できるよう
になっている。
極201が回転することによる放熱作用を利用して、電
極の先端部213にプラズマが集中することによって生
じる発熱を緩和している。これにより、上記先願発明1
の加工方法において問題となった発熱に起因した加工用
電極の損傷の問題を解決し、雰囲気高圧化あるいは反応
ガス高濃度化といったプラズマの微小化を狙った加工条
件の適正化に際しての投入電力の増大に対応できるよう
になっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先願発
明2の加工方法においては、加工用電極201と被加工
物202との間に高周波電力を投入し、両者間のギャッ
プGにプラズマを発生させるため、先願発明1で指摘し
た被加工物202の表面のうねり(面外変形)に加え
て、被加工物202を搭載しているワークテーブル20
4の真直度誤差の影響によりギャップGの変動が生じ、
これに伴ってプラズマが不安定になり、被加工物202
に対して電気的あるいは最悪の場合は物理的な損傷を与
えるおそれがある。
明2の加工方法においては、加工用電極201と被加工
物202との間に高周波電力を投入し、両者間のギャッ
プGにプラズマを発生させるため、先願発明1で指摘し
た被加工物202の表面のうねり(面外変形)に加え
て、被加工物202を搭載しているワークテーブル20
4の真直度誤差の影響によりギャップGの変動が生じ、
これに伴ってプラズマが不安定になり、被加工物202
に対して電気的あるいは最悪の場合は物理的な損傷を与
えるおそれがある。
【0015】また、先願発明2の加工方法を用いた場合
に、雰囲気高圧化あるいは反応ガス高濃度化による加工
幅の微小化は可能となるが、投入電力の増大はランニン
グコストを引き上げると共に、装置が非常に扱い難くな
るという欠点がある。
に、雰囲気高圧化あるいは反応ガス高濃度化による加工
幅の微小化は可能となるが、投入電力の増大はランニン
グコストを引き上げると共に、装置が非常に扱い難くな
るという欠点がある。
【0016】そこで、一般に雰囲気高圧化及び反応ガス
高濃度化はプラズマが発生し難くすると共に不安定な状
態とするため、投入電力を増大させることなくプラズマ
を微小化させ、加工幅を微小化できる方法の開発実用化
が関係各方面から強く要望されている。
高濃度化はプラズマが発生し難くすると共に不安定な状
態とするため、投入電力を増大させることなくプラズマ
を微小化させ、加工幅を微小化できる方法の開発実用化
が関係各方面から強く要望されている。
【0017】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、被加工物に電気的損傷および物理的損
傷を与えることなく、微小幅の溝加工をすることができ
る表面加工方法及び表面加工装置を提供することを目的
とする。
れたものであり、被加工物に電気的損傷および物理的損
傷を与えることなく、微小幅の溝加工をすることができ
る表面加工方法及び表面加工装置を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る表面加工方
法は、活性ラジカルの供給源となる反応性ガスを含むガ
ス雰囲気中で、外周端に放電部を有する円板状の回転電
極と固定電極とを対向配置し、回転電極および固定電極
のうちいずれか一方をアースとして高周波電力を印加す
ることにより前記回転電極の放電部と固定電極との間に
プラズマを発生させると同時に、回転電極の回転運動を
利用してプラズマ中で解離した活性ラジカルを粘性によ
って前記回転電極の放電部に対向して配置された被加工
物表面に供給すると共に、少なくとも被加工物の表面に
対して平行な面内における2軸方向に移動可能な軸数を
有する被加工物移動手段上に被加工物を搭載し、該被加
工物移動手段を移動させることによって被加工物表面に
おける活性ラジカル供給位置を被加工物表面に対して相
対的に移動させ、活性ラジカルの作用により被加工物表
面から所定深さの凹部を形成する溝加工または被加工物
を表面から裏面に貫通する切断加工を行うことを特徴と
する。
法は、活性ラジカルの供給源となる反応性ガスを含むガ
ス雰囲気中で、外周端に放電部を有する円板状の回転電
極と固定電極とを対向配置し、回転電極および固定電極
のうちいずれか一方をアースとして高周波電力を印加す
ることにより前記回転電極の放電部と固定電極との間に
プラズマを発生させると同時に、回転電極の回転運動を
利用してプラズマ中で解離した活性ラジカルを粘性によ
って前記回転電極の放電部に対向して配置された被加工
物表面に供給すると共に、少なくとも被加工物の表面に
対して平行な面内における2軸方向に移動可能な軸数を
有する被加工物移動手段上に被加工物を搭載し、該被加
工物移動手段を移動させることによって被加工物表面に
おける活性ラジカル供給位置を被加工物表面に対して相
対的に移動させ、活性ラジカルの作用により被加工物表
面から所定深さの凹部を形成する溝加工または被加工物
を表面から裏面に貫通する切断加工を行うことを特徴と
する。
【0019】本発明に係る表面加工方法は、活性ラジカ
ルの供給源となる反応性ガスを含むガス雰囲気中で、外
周端に放電部を有する円板状の回転電極と固定電極とを
対向配置し、回転電極および固定電極のうちいずれか一
方をアースとして高周波電力を印加することにより前記
回転電極の放電部と固定電極との間にプラズマを発生さ
せると同時に、回転電極の回転運動を利用してプラズマ
中で解離した活性ラジカルを粘性によって前記回転電極
の放電部に対向して配置された被加工物表面に供給する
と共に、少なくとも被加工物表面に対して平行な面内に
おける2軸方向に移動可能な軸数を有する電極送り手段
上に回転電極及び固定電極を搭載し、該電極送り手段を
移動させることによって被加工物表面における活性ラジ
カル供給位置を被加工物表面に対して相対的に移動さ
せ、活性ラジカルの作用により被加工物表面から所定深
さの凹部を形成する溝加工または被加工物を表面から裏
面に貫通する切断加工を行うことを特徴とする。
ルの供給源となる反応性ガスを含むガス雰囲気中で、外
周端に放電部を有する円板状の回転電極と固定電極とを
対向配置し、回転電極および固定電極のうちいずれか一
方をアースとして高周波電力を印加することにより前記
回転電極の放電部と固定電極との間にプラズマを発生さ
せると同時に、回転電極の回転運動を利用してプラズマ
中で解離した活性ラジカルを粘性によって前記回転電極
の放電部に対向して配置された被加工物表面に供給する
と共に、少なくとも被加工物表面に対して平行な面内に
おける2軸方向に移動可能な軸数を有する電極送り手段
上に回転電極及び固定電極を搭載し、該電極送り手段を
移動させることによって被加工物表面における活性ラジ
カル供給位置を被加工物表面に対して相対的に移動さ
せ、活性ラジカルの作用により被加工物表面から所定深
さの凹部を形成する溝加工または被加工物を表面から裏
面に貫通する切断加工を行うことを特徴とする。
【0020】なお、ラジカル拡散抑制機構を被加工物表
面のラジカル供給位置近傍に設け、該ラジカル拡散抑制
機構を用いて被加工物表面に供給された活性ラジカルの
被加工物表面における拡散を抑制するか、又は該活性ラ
ジカルの被加工物への衝突時における散乱を抑制するこ
とが好ましい。
面のラジカル供給位置近傍に設け、該ラジカル拡散抑制
機構を用いて被加工物表面に供給された活性ラジカルの
被加工物表面における拡散を抑制するか、又は該活性ラ
ジカルの被加工物への衝突時における散乱を抑制するこ
とが好ましい。
【0021】また、ラジカル拡散抑制機構および拡散抑
制ガス吹き付け機構を被加工物表面のラジカル供給位置
近傍にそれぞれ設け、該ラジカル拡散抑制機構を用いて
被加工物表面における活性ラジカルの拡散および散乱を
抑制するとともに、これと併せて前記拡散抑制ガス吹き
付け機構を用いてラジカル供給位置に拡散抑制ガスを吹
き付け、被加工物表面における活性ラジカルの拡散ある
いは前記被加工物への衝突時の散乱を抑制することが好
ましい。
制ガス吹き付け機構を被加工物表面のラジカル供給位置
近傍にそれぞれ設け、該ラジカル拡散抑制機構を用いて
被加工物表面における活性ラジカルの拡散および散乱を
抑制するとともに、これと併せて前記拡散抑制ガス吹き
付け機構を用いてラジカル供給位置に拡散抑制ガスを吹
き付け、被加工物表面における活性ラジカルの拡散ある
いは前記被加工物への衝突時の散乱を抑制することが好
ましい。
【0022】また、複数の回転電極の外周に複数の先端
部を回転電極の回転軸に平行な方向に任意の間隔で配置
し、これら複数の先端部と固定電極との間にプラズマを
それぞれ発生させ、発生した複数のプラズマ中で解離し
た活性ラジカルを被加工物表面に同時に供給することに
より被加工物表面に複数のラジカル供給位置を生じさせ
ることが好ましい。
部を回転電極の回転軸に平行な方向に任意の間隔で配置
し、これら複数の先端部と固定電極との間にプラズマを
それぞれ発生させ、発生した複数のプラズマ中で解離し
た活性ラジカルを被加工物表面に同時に供給することに
より被加工物表面に複数のラジカル供給位置を生じさせ
ることが好ましい。
【0023】さらに、複数のラジカル供給位置に対応し
て複数のラジカル拡散抑制機構および複数の拡散抑制ガ
ス吹き付け機構をそれぞれ配置し、各ラジカル拡散抑制
機構を用いて被加工物表面における活性ラジカルの拡散
および散乱を抑制するとともに、これと併せて各拡散抑
制ガス吹き付け機構を用いて各ラジカル供給位置に拡散
抑制ガスを吹き付けることが好ましい。
て複数のラジカル拡散抑制機構および複数の拡散抑制ガ
ス吹き付け機構をそれぞれ配置し、各ラジカル拡散抑制
機構を用いて被加工物表面における活性ラジカルの拡散
および散乱を抑制するとともに、これと併せて各拡散抑
制ガス吹き付け機構を用いて各ラジカル供給位置に拡散
抑制ガスを吹き付けることが好ましい。
【0024】本発明に係る表面加工装置は、活性ラジカ
ルの供給源となる反応性ガスを供給するガス供給源と、
外周端に放電部を有する回転電極と、前記回転電極の外
周端に近接対面配置され、前記反応性ガスを含む雰囲気
中において前記回転電極の外周端との間に局部的な放電
プラズマを発生させる固定電極と、前記回転電極および
前記固定電極のうちいずれか一方をアースとして両電極
間に高周波電力を印加する高周波電力供給手段と、被加
工物を搭載し、少なくとも被加工物の表面に対して平行
な面内における2軸方向に移動可能な軸数を有する被加
工物移動手段とを具備する。前記高周波電力供給手段に
より前記回転電極と前記固定電極との間にプラズマを発
生させると同時に、前記回転電極の回転運動を利用して
プラズマ中で解離した活性ラジカルを粘性によって前記
回転電極の外周端に対向して配置された被加工物表面に
供給すると共に、前記被加工物移動手段上に被加工物を
搭載して前記被加工物移動手段を移動させることによっ
て、被加工物表面における活性ラジカル供給位置を被加
工物表面に対して相対的に移動させ、活性ラジカルの作
用により被加工物表面から所定深さの凹部を形成する溝
加工または被加工物を表面から裏面に貫通する切断加工
を行う。
ルの供給源となる反応性ガスを供給するガス供給源と、
外周端に放電部を有する回転電極と、前記回転電極の外
周端に近接対面配置され、前記反応性ガスを含む雰囲気
中において前記回転電極の外周端との間に局部的な放電
プラズマを発生させる固定電極と、前記回転電極および
前記固定電極のうちいずれか一方をアースとして両電極
間に高周波電力を印加する高周波電力供給手段と、被加
工物を搭載し、少なくとも被加工物の表面に対して平行
な面内における2軸方向に移動可能な軸数を有する被加
工物移動手段とを具備する。前記高周波電力供給手段に
より前記回転電極と前記固定電極との間にプラズマを発
生させると同時に、前記回転電極の回転運動を利用して
プラズマ中で解離した活性ラジカルを粘性によって前記
回転電極の外周端に対向して配置された被加工物表面に
供給すると共に、前記被加工物移動手段上に被加工物を
搭載して前記被加工物移動手段を移動させることによっ
て、被加工物表面における活性ラジカル供給位置を被加
工物表面に対して相対的に移動させ、活性ラジカルの作
用により被加工物表面から所定深さの凹部を形成する溝
加工または被加工物を表面から裏面に貫通する切断加工
を行う。
【0025】本発明に係る表面加工装置は、活性ラジカ
ルの供給源となる反応性ガスを供給するガス供給源と、
外周端に放電部を有する回転電極と、前記回転電極の外
周端に近接対面配置され、前記反応性ガスを含む雰囲気
中において前記回転電極の外周端部との間に局部的な放
電プラズマを発生させる固定電極と、前記回転電極およ
び前記固定電極のうちいずれか一方をアースとして両電
極間に高周波電力を印加する高周波電力供給手段と、前
記回転電極及び固定電極を搭載し、少なくとも被加工物
表面に対して平行な面内における2軸方向に移動可能な
軸数を有する電極送り手段とを具備する。前記高周波電
力供給手段により前記回転電極と前記固定電極との間に
プラズマを発生させると同時に、前記回転電極の回転運
動を利用して前記プラズマ中で解離した前記活性ラジカ
ルを粘性によって前記回転電極の外周端に対向して配置
された被加工物表面に供給すると共に、前記電極送り手
段上に前記回転電極及び固定電極を搭載して前記電極送
り手段手段を移動させることによって、被加工物表面に
おける活性ラジカル供給位置を被加工物表面に対して相
対的に移動させ、活性ラジカルの作用により被加工物表
面から所定深さの凹部を形成する溝加工または被加工物
を表面から裏面に貫通する切断加工を行う。
ルの供給源となる反応性ガスを供給するガス供給源と、
外周端に放電部を有する回転電極と、前記回転電極の外
周端に近接対面配置され、前記反応性ガスを含む雰囲気
中において前記回転電極の外周端部との間に局部的な放
電プラズマを発生させる固定電極と、前記回転電極およ
び前記固定電極のうちいずれか一方をアースとして両電
極間に高周波電力を印加する高周波電力供給手段と、前
記回転電極及び固定電極を搭載し、少なくとも被加工物
表面に対して平行な面内における2軸方向に移動可能な
軸数を有する電極送り手段とを具備する。前記高周波電
力供給手段により前記回転電極と前記固定電極との間に
プラズマを発生させると同時に、前記回転電極の回転運
動を利用して前記プラズマ中で解離した前記活性ラジカ
ルを粘性によって前記回転電極の外周端に対向して配置
された被加工物表面に供給すると共に、前記電極送り手
段上に前記回転電極及び固定電極を搭載して前記電極送
り手段手段を移動させることによって、被加工物表面に
おける活性ラジカル供給位置を被加工物表面に対して相
対的に移動させ、活性ラジカルの作用により被加工物表
面から所定深さの凹部を形成する溝加工または被加工物
を表面から裏面に貫通する切断加工を行う。
【0026】さらに、被加工物表面における活性ラジカ
ル供給位置の近傍に活性ラジカルの拡散ならびに活性ラ
ジカルが被加工物表面に衝突する際の飛散を抑制するた
めの物理的抑制機構を具備することが好ましい。物理的
抑制機構を用いて被加工物表面における活性ラジカルの
拡散および散乱を抑制することにより活性ラジカルが被
加工物表面に集中し、局部プラズマによるエッチングレ
ートが向上する。
ル供給位置の近傍に活性ラジカルの拡散ならびに活性ラ
ジカルが被加工物表面に衝突する際の飛散を抑制するた
めの物理的抑制機構を具備することが好ましい。物理的
抑制機構を用いて被加工物表面における活性ラジカルの
拡散および散乱を抑制することにより活性ラジカルが被
加工物表面に集中し、局部プラズマによるエッチングレ
ートが向上する。
【0027】また、さらに、ラジカル供給位置に拡散抑
制ガスを吹き付ける拡散抑制ガス吹き付け機構を具備す
ることが好ましい。拡散抑制ガス吹き付け機構を用いて
拡散抑制ガスをラジカル供給位置に吹き付けることによ
り、活性ラジカルの拡散が抑制され、被加工物表面に活
性ラジカルが集中し、局部プラズマによるエッチングレ
ートが更に向上する。なお、拡散抑制ガスには窒素、ア
ルゴン、キセノン等の不活性ガスを用いる。これらの不
活性ガスは活性ラジカルとの反応性が低く、かつ活性ラ
ジカルとの相互拡散係数が低いからである。
制ガスを吹き付ける拡散抑制ガス吹き付け機構を具備す
ることが好ましい。拡散抑制ガス吹き付け機構を用いて
拡散抑制ガスをラジカル供給位置に吹き付けることによ
り、活性ラジカルの拡散が抑制され、被加工物表面に活
性ラジカルが集中し、局部プラズマによるエッチングレ
ートが更に向上する。なお、拡散抑制ガスには窒素、ア
ルゴン、キセノン等の不活性ガスを用いる。これらの不
活性ガスは活性ラジカルとの反応性が低く、かつ活性ラ
ジカルとの相互拡散係数が低いからである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
【0029】(第1の実施形態)図1及び図2を用いて
本発明の第1の実施形態として基板の表面(例えば、板
厚数mmのガラス基板上に形成された膜厚500〜70
0nmのアモルファスシリコン層および透明電極膜)を
エッチング加工する場合について説明する。
本発明の第1の実施形態として基板の表面(例えば、板
厚数mmのガラス基板上に形成された膜厚500〜70
0nmのアモルファスシリコン層および透明電極膜)を
エッチング加工する場合について説明する。
【0030】図1に示す装置全体は図示しない密閉され
たチャンバ内に設置されている。チャンバには排気口お
よびガス導入口がそれぞれ設けられ、排気口を介して真
空排気ポンプによりチャンバ内が真空排気され、ガス導
入口を介してガス供給装置から所定のガスがチャンバ内
に導入されるようになっている。具体的にはガス供給装
置からは不活性ガス(ヘリウムHe,アルゴンArな
ど)によって数%から10%(体積%)程度の濃度に希
釈された反応性ガス(SF6,CF4など)がチャンバ
内に導入され、図示しないコントローラによりチャンバ
内圧が数Torrから大気圧程度までの範囲内で所定の
圧力になるようにガス供給装置と真空排気ポンプとを制
御することにより、そのような圧力状態に保持されたチ
ャンバ内雰囲気11が形成されている。
たチャンバ内に設置されている。チャンバには排気口お
よびガス導入口がそれぞれ設けられ、排気口を介して真
空排気ポンプによりチャンバ内が真空排気され、ガス導
入口を介してガス供給装置から所定のガスがチャンバ内
に導入されるようになっている。具体的にはガス供給装
置からは不活性ガス(ヘリウムHe,アルゴンArな
ど)によって数%から10%(体積%)程度の濃度に希
釈された反応性ガス(SF6,CF4など)がチャンバ
内に導入され、図示しないコントローラによりチャンバ
内圧が数Torrから大気圧程度までの範囲内で所定の
圧力になるようにガス供給装置と真空排気ポンプとを制
御することにより、そのような圧力状態に保持されたチ
ャンバ内雰囲気11が形成されている。
【0031】回転電極2は、ニッケル等の耐腐食性の高
い金属でつくられたディスク状の円板からなり、図示し
ない回転モータ等の回転駆動装置の回転駆動軸に連結さ
れた導電性シャフト3に取り付けられ、図中にて符号R
Dで表示した回転方向に例えば数千rpm(代表的には
3000rpm)の回転速度で回転されるようになって
いる。
い金属でつくられたディスク状の円板からなり、図示し
ない回転モータ等の回転駆動装置の回転駆動軸に連結さ
れた導電性シャフト3に取り付けられ、図中にて符号R
Dで表示した回転方向に例えば数千rpm(代表的には
3000rpm)の回転速度で回転されるようになって
いる。
【0032】導電性シャフト3はスリップリング4を介
して高周波電力供給装置5に接続されており、本実施例
の場合、高周波電力供給装置5から代表的には周波数1
3.56MHz、投入電力200W程度の高周波電力が
回転電極2に供給されるようになっている。
して高周波電力供給装置5に接続されており、本実施例
の場合、高周波電力供給装置5から代表的には周波数1
3.56MHz、投入電力200W程度の高周波電力が
回転電極2に供給されるようになっている。
【0033】絶縁体6が回転電極2の外周端の一部(放
電部)に対面配置されている。この絶縁体6は固定電極
7の先端側に取り付けられたものであり、回転電極2の
外周端に近接するところに位置している。
電部)に対面配置されている。この絶縁体6は固定電極
7の先端側に取り付けられたものであり、回転電極2の
外周端に近接するところに位置している。
【0034】図2に示すように、本実施形態では固定電
極7はプラズマ10に流れる高周波電流量を制御するた
めのコンデンサ21を介して接地された状態となってい
る。
極7はプラズマ10に流れる高周波電流量を制御するた
めのコンデンサ21を介して接地された状態となってい
る。
【0035】固定電極7は図中にてXYZの3軸方向に
それぞれ移動可能な固定電極位置調整機構8の上に搭載
されている。本実施形態では固定電極位置調整機構8と
して可動テーブルの微小駆動が可能なステッピングモー
タを組み込んだ市販のXYZステージを用いているが、
本発明はこれのみに限られるものではなく、DCサーボ
モータ等のようにサブミクロンオーダの精度と適正なス
トロークを有する移動機構を用いることもできる。この
ような固定電極位置調整機構8により回転電極2の外周
端と絶縁体6との間に形成される第1の間隙G1が数百
μm程度(代表的には200μm)となるように調整さ
れるとともに、回転電極2に対する固定電極7の位置が
調整されるようになっている。
それぞれ移動可能な固定電極位置調整機構8の上に搭載
されている。本実施形態では固定電極位置調整機構8と
して可動テーブルの微小駆動が可能なステッピングモー
タを組み込んだ市販のXYZステージを用いているが、
本発明はこれのみに限られるものではなく、DCサーボ
モータ等のようにサブミクロンオーダの精度と適正なス
トロークを有する移動機構を用いることもできる。この
ような固定電極位置調整機構8により回転電極2の外周
端と絶縁体6との間に形成される第1の間隙G1が数百
μm程度(代表的には200μm)となるように調整さ
れるとともに、回転電極2に対する固定電極7の位置が
調整されるようになっている。
【0036】また、被加工物としての基板1は固定電極
7から回転電極2の回転方向RDに、角度にして30°
〜60°離れた位置に、回転電極2の外周端縁に対して
その加工面が対向するように配置されている。また、被
加工物1は図中XYZの3軸方向に移動可能なスライド
9上に搭載されているため、被加工物1を回転電極2に
対して所定ストロークの範囲内で任意の位置に自由に移
動させることができるようになっている。なお、スライ
ド9の移動可能な自由度の数については3軸のみに限定
されるものではなく、被加工物1の表面加工に要求され
る自由度に応じて2軸又は4軸〜6軸に増減させるよう
にしてもよい。
7から回転電極2の回転方向RDに、角度にして30°
〜60°離れた位置に、回転電極2の外周端縁に対して
その加工面が対向するように配置されている。また、被
加工物1は図中XYZの3軸方向に移動可能なスライド
9上に搭載されているため、被加工物1を回転電極2に
対して所定ストロークの範囲内で任意の位置に自由に移
動させることができるようになっている。なお、スライ
ド9の移動可能な自由度の数については3軸のみに限定
されるものではなく、被加工物1の表面加工に要求され
る自由度に応じて2軸又は4軸〜6軸に増減させるよう
にしてもよい。
【0037】次に、本実施形態の装置を用いて被加工物
1の表面を加工する場合について説明する。
1の表面を加工する場合について説明する。
【0038】スライド9を上方(図中のZ方向)へ移動
させ、回転電極2と被加工物1との間に形成される第2
の間隙G2を数百μm(代表的には約200μm)とな
るように調整する。次いで、高周波電力供給装置5より
回転電極2および固定電極7に高周波電力を印加する
と、両電極の間隙G1にプラズマ10が発生する。
させ、回転電極2と被加工物1との間に形成される第2
の間隙G2を数百μm(代表的には約200μm)とな
るように調整する。次いで、高周波電力供給装置5より
回転電極2および固定電極7に高周波電力を印加する
と、両電極の間隙G1にプラズマ10が発生する。
【0039】プラズマ10中では、ガス雰囲気11に含
まれた反応ガスの解離によって、例えばフッ素ラジカル
(F*)のような中性ラジカルが生成される。この中性
ラジカルは、被加工物1の表面に回転電極2の回転運動
を利用した流体の粘性により図中の矢印RTの方向に輸
送される。このとき、例えば、被加工物1がシリコンS
iの場合は、その反応の始・終状態において次式(1)
に示す反応が進む。
まれた反応ガスの解離によって、例えばフッ素ラジカル
(F*)のような中性ラジカルが生成される。この中性
ラジカルは、被加工物1の表面に回転電極2の回転運動
を利用した流体の粘性により図中の矢印RTの方向に輸
送される。このとき、例えば、被加工物1がシリコンS
iの場合は、その反応の始・終状態において次式(1)
に示す反応が進む。
【0040】Si + 4F*→SiF4 …(1)
反応の進行により四弗化シリコンSiF4が反応生成物
として生成される。反応生成物SiF4は極めて揮発性
の高い物質であるため、上式(1)の化学反応によって
被加工物1の表面から該被加工物1の構成原子が原子オ
ーダでなおかつ被加工物1に対し物理的な損傷を与える
こと無く除去され、被加工物1の表面に微小な凹部が形
成される。
として生成される。反応生成物SiF4は極めて揮発性
の高い物質であるため、上式(1)の化学反応によって
被加工物1の表面から該被加工物1の構成原子が原子オ
ーダでなおかつ被加工物1に対し物理的な損傷を与える
こと無く除去され、被加工物1の表面に微小な凹部が形
成される。
【0041】なお、以上の反応に関しては、シリコンに
限ったものではなく、被加工物が中性ラジカルとの反応
によってハロゲン化合物を生成し、その蒸気圧が高くな
るものであれば、いかなる材料に対しても成立するもの
である。
限ったものではなく、被加工物が中性ラジカルとの反応
によってハロゲン化合物を生成し、その蒸気圧が高くな
るものであれば、いかなる材料に対しても成立するもの
である。
【0042】本実施形態では、回転電極2の回転軸と直
交した長手方向(Y方向)に、スライド9を移動させる
ことによって、被加工物1へのラジカル供給位置を被加
工物1の表面に対して相対的に移動させ、被加工物1の
表面に直線状の溝を加工した。
交した長手方向(Y方向)に、スライド9を移動させる
ことによって、被加工物1へのラジカル供給位置を被加
工物1の表面に対して相対的に移動させ、被加工物1の
表面に直線状の溝を加工した。
【0043】具体的には、ガラス基板上に製膜した微結
晶Si薄膜に対して上述した加工を行い、間隙G1,G
2を各々200μm、雰囲気圧力1atm、SF6濃度
4%(体積%)、送り速度7.5mm/秒、投入電力2
00Wの加工条件で、幅約1mm×深さ約250nmの
溝加工を行うことができた。
晶Si薄膜に対して上述した加工を行い、間隙G1,G
2を各々200μm、雰囲気圧力1atm、SF6濃度
4%(体積%)、送り速度7.5mm/秒、投入電力2
00Wの加工条件で、幅約1mm×深さ約250nmの
溝加工を行うことができた。
【0044】なお、本実施形態においてはスライド9上
に被加工物1を搭載して該スライド9を被加工物1の表
面に対して平行な面内に移動させて溝加工を行う方法に
ついて示したが、これの代わりとして、被加工物1を固
定して、回転電極2ならびに絶縁体6、固定電極7を被
加工物1の表面に平行な面内で移動させるようにしても
よい。このようにすると、被加工物1を移動させる本実
施形態の装置よりもフットプリントが小さくなるという
利点がある。
に被加工物1を搭載して該スライド9を被加工物1の表
面に対して平行な面内に移動させて溝加工を行う方法に
ついて示したが、これの代わりとして、被加工物1を固
定して、回転電極2ならびに絶縁体6、固定電極7を被
加工物1の表面に平行な面内で移動させるようにしても
よい。このようにすると、被加工物1を移動させる本実
施形態の装置よりもフットプリントが小さくなるという
利点がある。
【0045】(第2の実施形態)次に、図3〜図5を用
いて第2の実施形態について説明する。なお、本実施形
態が上記第1の実施形態と重複する部分は説明を省略す
る。
いて第2の実施形態について説明する。なお、本実施形
態が上記第1の実施形態と重複する部分は説明を省略す
る。
【0046】本実施形態の装置では、第1の間隙G1に
おけるプラズマ発生部から第2の間隙G2における被加
工物1の表面へのラジカル供給部以降に至るラジカル供
給路RTの、X方向へのラジカルの拡散を抑制するた
め、回転電極2を挟み込む構成にてラジカル拡散抑制機
構12を配置したこと以外は、第1の実施例と同様の構
成となっている。
おけるプラズマ発生部から第2の間隙G2における被加
工物1の表面へのラジカル供給部以降に至るラジカル供
給路RTの、X方向へのラジカルの拡散を抑制するた
め、回転電極2を挟み込む構成にてラジカル拡散抑制機
構12を配置したこと以外は、第1の実施例と同様の構
成となっている。
【0047】図4は、図3中の矢印B方向より本実施形
態の加工装置を見て示す図である。回転電極2と固定電
極7との間に第1の間隙G1が形成され、この間隙G1
にプラズマ10が発生する。プラズマ10内で生成され
たラジカルは、ラジカルが有する粘性により回転電極2
の回転運動に伴って供給路RTに沿って被加工物1の表
面に輸送されていく。
態の加工装置を見て示す図である。回転電極2と固定電
極7との間に第1の間隙G1が形成され、この間隙G1
にプラズマ10が発生する。プラズマ10内で生成され
たラジカルは、ラジカルが有する粘性により回転電極2
の回転運動に伴って供給路RTに沿って被加工物1の表
面に輸送されていく。
【0048】本実施形態の装置では、第1の間隙G1の
プラズマ発生部から第2の間隙G2の被加工物1表面へ
のラジカル供給部以降に至るまでのラジカル供給路RT
にラジカル拡散抑制機構12を設けている。このラジカ
ル拡散抑制機構12は、回転電極2の一部(周長の約三
分の一)を両面側から挟み込むように設けられ、ラジカ
ルのX方向への拡散を抑制しつつ、回転電極2周りの供
給路RTに沿ってラジカルを被加工物1まで確実に導く
ガイド機能を有するものである。
プラズマ発生部から第2の間隙G2の被加工物1表面へ
のラジカル供給部以降に至るまでのラジカル供給路RT
にラジカル拡散抑制機構12を設けている。このラジカ
ル拡散抑制機構12は、回転電極2の一部(周長の約三
分の一)を両面側から挟み込むように設けられ、ラジカ
ルのX方向への拡散を抑制しつつ、回転電極2周りの供
給路RTに沿ってラジカルを被加工物1まで確実に導く
ガイド機能を有するものである。
【0049】図5を参照してラジカル拡散抑制機構12
について説明する。
について説明する。
【0050】ラジカル拡散抑制機構12と固定電極7と
の間には絶縁体6が挿入されている。ラジカル拡散抑制
機構12は、回転電極2を両側から挟む一対の壁12
a,12bを備えている。壁12a,12bは、アルミ
ナのようなラジカルとの反応性の少ないセラミックス系
の材料からなり、壁12a,12bの相互間には幅0.
2〜0.5mmのスリット13が形成されている。この
スリット13は、上方のプラズマ発生部の上流側から下
方の被加工物1の表面上に至るまでの区間にわたり延び
出しており、ラジカルの粘性を利用した移動に寄与する
ものである。
の間には絶縁体6が挿入されている。ラジカル拡散抑制
機構12は、回転電極2を両側から挟む一対の壁12
a,12bを備えている。壁12a,12bは、アルミ
ナのようなラジカルとの反応性の少ないセラミックス系
の材料からなり、壁12a,12bの相互間には幅0.
2〜0.5mmのスリット13が形成されている。この
スリット13は、上方のプラズマ発生部の上流側から下
方の被加工物1の表面上に至るまでの区間にわたり延び
出しており、ラジカルの粘性を利用した移動に寄与する
ものである。
【0051】ここで、第1の間隙G1に発生するプラズ
マ10は、大気圧下で空間的な制約の無い状態での放電
体積が幅1mm程度の回転楕円体となるのに対して、ラ
ジカル拡散抑制機構12を設けた本実施形態において
は、該スリット13によって0.2〜0.5mmの幅に
空間的に局所化された状態となる。
マ10は、大気圧下で空間的な制約の無い状態での放電
体積が幅1mm程度の回転楕円体となるのに対して、ラ
ジカル拡散抑制機構12を設けた本実施形態において
は、該スリット13によって0.2〜0.5mmの幅に
空間的に局所化された状態となる。
【0052】また、供給路RTはラジカル拡散抑制機構
12によって溝幅方向(X方向)へのラジカルの拡散が
規制された状態となる。このため、ラジカルの供給幅が
微小化されると同時に、被加工物1の表面に輸送される
ラジカルの密度も殆ど変化せず、溝幅が微小化するとと
もに、加工速度が増大化する。
12によって溝幅方向(X方向)へのラジカルの拡散が
規制された状態となる。このため、ラジカルの供給幅が
微小化されると同時に、被加工物1の表面に輸送される
ラジカルの密度も殆ど変化せず、溝幅が微小化するとと
もに、加工速度が増大化する。
【0053】ちなみに、上記第1の実施形態において示
したような溝を被加工物1の表面に加工する場合は、溝
の幅方向に対して供給路RTが規制された状態となって
いないため、ラジカルの拡散及びラジカルが被加工物1
の表面に入射、衝突するときの散乱によって、加工条件
によって若干の相違はあるが、大気圧下での加工におい
ては約1mm以下に溝幅を微小化することが困難にな
る。また、拡散及び散乱により被加工物1の表面に輸送
された際のラジカル密度が低下して、加工速度が低下す
るおそれがある。
したような溝を被加工物1の表面に加工する場合は、溝
の幅方向に対して供給路RTが規制された状態となって
いないため、ラジカルの拡散及びラジカルが被加工物1
の表面に入射、衝突するときの散乱によって、加工条件
によって若干の相違はあるが、大気圧下での加工におい
ては約1mm以下に溝幅を微小化することが困難にな
る。また、拡散及び散乱により被加工物1の表面に輸送
された際のラジカル密度が低下して、加工速度が低下す
るおそれがある。
【0054】これに対して本実施形態では、第1の間隙
G1のプラズマ発生部から第2の間隙G2の被加工物1
表面へのラジカル供給部以降に至るまでのラジカル供給
路RTにラジカル拡散抑制機構12を設けることによ
り、ラジカルのX方向への拡散を抑制しているので、被
加工物1の表面上でのラジカル密度が増大し、加工速度
が上昇する。
G1のプラズマ発生部から第2の間隙G2の被加工物1
表面へのラジカル供給部以降に至るまでのラジカル供給
路RTにラジカル拡散抑制機構12を設けることによ
り、ラジカルのX方向への拡散を抑制しているので、被
加工物1の表面上でのラジカル密度が増大し、加工速度
が上昇する。
【0055】(第3の実施形態)次に、図6〜図8を参
照して第3の実施形態について説明する。なお、本実施
形態が上記実施形態と重複する部分は説明を省略する。
照して第3の実施形態について説明する。なお、本実施
形態が上記実施形態と重複する部分は説明を省略する。
【0056】本実施形態では、図6に示すように、ラジ
カル拡散抑制機構12を構成する壁12a,12bに対
して、拡散抑制ガス16を被加工物1の表面に供給する
ための供給ポート14及び連通路15を設けている。
カル拡散抑制機構12を構成する壁12a,12bに対
して、拡散抑制ガス16を被加工物1の表面に供給する
ための供給ポート14及び連通路15を設けている。
【0057】図7に示すように、供給ポート14は壁1
2a,12bにそれぞれ形成され、被加工物1の表面側
に開口する連通路15に連通している。拡散抑制ガス1
6は、供給ポート14及び連通路15をそれぞれ通過し
た後に、被加工物1の表面に到達するようになってい
る。
2a,12bにそれぞれ形成され、被加工物1の表面側
に開口する連通路15に連通している。拡散抑制ガス1
6は、供給ポート14及び連通路15をそれぞれ通過し
た後に、被加工物1の表面に到達するようになってい
る。
【0058】図8に示すように、被加工物1の表面に到
達した拡散抑制ガス16は被加工物1の表面に吹き付け
られ、ラジカル拡散抑制機構12と被加工物1の表面間
に存在する第3の間隙G3を流れた後雰囲気に放出され
る。本実施例では、第3の間隙G3に拡散抑制ガス16
による流れを形成することで圧力場を形成し、被加工物
1の表面におけるラジカルの拡散をより効果的に抑制す
る。
達した拡散抑制ガス16は被加工物1の表面に吹き付け
られ、ラジカル拡散抑制機構12と被加工物1の表面間
に存在する第3の間隙G3を流れた後雰囲気に放出され
る。本実施例では、第3の間隙G3に拡散抑制ガス16
による流れを形成することで圧力場を形成し、被加工物
1の表面におけるラジカルの拡散をより効果的に抑制す
る。
【0059】このような拡散抑制ガス16としては、プ
ラズマ10内で生成されるラジカルとの反応性が低く、
かつラジカルとの相互拡散係数の低いガスを用いること
が好ましく、窒素、アルゴン、キセノンといった不活性
ガスが推奨される。本実施形態では例えば窒素ガスを用
いる。
ラズマ10内で生成されるラジカルとの反応性が低く、
かつラジカルとの相互拡散係数の低いガスを用いること
が好ましく、窒素、アルゴン、キセノンといった不活性
ガスが推奨される。本実施形態では例えば窒素ガスを用
いる。
【0060】以上のように、本実施形態では拡散抑制ガ
ス16を第3の間隙G3に吹き付けることによって、さ
らに溝幅方向(X方向)への拡散が抑制された状態とな
るため、上述した第2の実施形態と比較しても、より効
果的にラジカルの供給幅が微小化されると同時に、被加
工物1の表面に輸送されるラジカルの密度もほとんど変
化しない状態となる。このため、被加工物1表面に形成
される溝の幅が小さくなるとともに、加工速度が向上す
る。
ス16を第3の間隙G3に吹き付けることによって、さ
らに溝幅方向(X方向)への拡散が抑制された状態とな
るため、上述した第2の実施形態と比較しても、より効
果的にラジカルの供給幅が微小化されると同時に、被加
工物1の表面に輸送されるラジカルの密度もほとんど変
化しない状態となる。このため、被加工物1表面に形成
される溝の幅が小さくなるとともに、加工速度が向上す
る。
【0061】(第4の実施形態)次に、図9を参照して
第4の実施形態について説明する。なお、本実施形態が
上記実施形態と重複する部分は説明を省略する。
第4の実施形態について説明する。なお、本実施形態が
上記実施形態と重複する部分は説明を省略する。
【0062】本実施形態では、n枚の回転電極2a,2
b…2nを共用の導電性シャフト3に平行に取り付け、
この複列化した回転電極2a,2b…2nの各々と固定
電極7との間で同時に複数のプラズマを発生させ、各プ
ラズマで生成されたラジカルによって、被加工物1の表
面に複数のラジカル供給部を同時に生成させるものであ
る。
b…2nを共用の導電性シャフト3に平行に取り付け、
この複列化した回転電極2a,2b…2nの各々と固定
電極7との間で同時に複数のプラズマを発生させ、各プ
ラズマで生成されたラジカルによって、被加工物1の表
面に複数のラジカル供給部を同時に生成させるものであ
る。
【0063】これにより、例えば上述の第1の実施形態
で示したような溝加工を被加工物1の表面に対して多数
加工する場合に、タクトタイムを短縮することが可能に
なる。
で示したような溝加工を被加工物1の表面に対して多数
加工する場合に、タクトタイムを短縮することが可能に
なる。
【0064】なお、本実施形態では上記第1の実施形態
の回転電極を複列化した場合について説明したが、本発
明はこれのみに限定されるものではなく、上記第2の実
施形態の回転電極あるいは第3の実施形態の回転電極を
複列化するようにしてもよい。これらのラジカル拡散抑
制機構を備えた回転電極を複列化することにより、エッ
チング溝の幅をさらに微細化することができ、加工速度
をさらに向上させることができる。
の回転電極を複列化した場合について説明したが、本発
明はこれのみに限定されるものではなく、上記第2の実
施形態の回転電極あるいは第3の実施形態の回転電極を
複列化するようにしてもよい。これらのラジカル拡散抑
制機構を備えた回転電極を複列化することにより、エッ
チング溝の幅をさらに微細化することができ、加工速度
をさらに向上させることができる。
【0065】以上のことから、従来技術に見られた雰囲
気圧力の増大や反応ガスの高濃度化に伴う高周波電力の
増大を回避しながら、比較的簡単にプラズマの局在化を
実現でき、その結果として被加工物の加工部の微小化を
実現することができる。
気圧力の増大や反応ガスの高濃度化に伴う高周波電力の
増大を回避しながら、比較的簡単にプラズマの局在化を
実現でき、その結果として被加工物の加工部の微小化を
実現することができる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、活性ラジカルの供給源
となる反応性ガスを含むガス雰囲気中で発生させたプラ
ズマ内で、反応性ガスが解離することで生じる活性ラジ
カルを被加工物表面に供給することによって、活性ラジ
カル及び被加工物表面とを反応させて揮発性の高い反応
生成物を生じさせると同時に、被加工物表面への活性ラ
ジカル供給位置を相対的に移動させることで、被加工物
表面において局所的に反応生成物の除去を行い、これに
よって被加工物表面に任意パターンの凹形状を加工する
ことにより、物理的なダメージがその機能に致命的な影
響を与える半導体デバイスや太陽電池の薄膜構造にダメ
ージを与えることなく加工できるようになる。
となる反応性ガスを含むガス雰囲気中で発生させたプラ
ズマ内で、反応性ガスが解離することで生じる活性ラジ
カルを被加工物表面に供給することによって、活性ラジ
カル及び被加工物表面とを反応させて揮発性の高い反応
生成物を生じさせると同時に、被加工物表面への活性ラ
ジカル供給位置を相対的に移動させることで、被加工物
表面において局所的に反応生成物の除去を行い、これに
よって被加工物表面に任意パターンの凹形状を加工する
ことにより、物理的なダメージがその機能に致命的な影
響を与える半導体デバイスや太陽電池の薄膜構造にダメ
ージを与えることなく加工できるようになる。
【0067】また、本発明によれば、プラズマ内で発生
した活性ラジカルが被加工物表面に輸送されるまでの供
給路の幅を、活性ラジカル供給位置近傍に設けたラジカ
ル拡散抑制機構によって物理的に規制することで、ラジ
カルの拡散及びラジカルが被加工物表面へ入射、衝突す
る際の散乱を抑制できるようになるため、被加工物表面
に輸送されるラジカルの空間的な局在化を図れ、またラ
ジカルを高密度に維持することができるようになる。こ
れにより被加工物表面に形成される凹部を微細化できる
と共に、加工速度の向上を図ることが可能となる。
した活性ラジカルが被加工物表面に輸送されるまでの供
給路の幅を、活性ラジカル供給位置近傍に設けたラジカ
ル拡散抑制機構によって物理的に規制することで、ラジ
カルの拡散及びラジカルが被加工物表面へ入射、衝突す
る際の散乱を抑制できるようになるため、被加工物表面
に輸送されるラジカルの空間的な局在化を図れ、またラ
ジカルを高密度に維持することができるようになる。こ
れにより被加工物表面に形成される凹部を微細化できる
と共に、加工速度の向上を図ることが可能となる。
【図1】本発明の第1の実施形態に係る表面加工装置の
概要を示す斜視図。
概要を示す斜視図。
【図2】図1の装置を矢印A方向から見て示す図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る表面加工装置の
概要を示す斜視図。
概要を示す斜視図。
【図4】図3の装置を矢印B方向から見て示す図。
【図5】第2の実施形態の装置が具備するラジカル抑制
機構を示す分解斜視図。
機構を示す分解斜視図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る表面加工装置が
具備するラジカル抑制機構を示す分解斜視図。
具備するラジカル抑制機構を示す分解斜視図。
【図7】図6のラジカル抑制機構を矢印C方向から見て
示す図。
示す図。
【図8】図6のラジカル抑制機構をD−D線に沿って切
断して示す断面図。
断して示す断面図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る表面加工装置の
概要を示す斜視図。
概要を示す斜視図。
【図10】従来のラジカル反応を利用した表面加工方法
に用いられる装置の概要を示す斜視図。
に用いられる装置の概要を示す斜視図。
【図11】従来のラジカル反応を利用した他の表面加工
方法に用いられる装置の概要を示す構成ブロック図。
方法に用いられる装置の概要を示す構成ブロック図。
1…被加工物(基板)、
2…回転電極、
3…導電性シャフト、
4…スリップリング、
5…高周波電力供給装置、
6…絶縁体、
7…固定電極、
8…固定電極位置調整機構、
9…スライド、
10…プラズマ、
11…ガス雰囲気、
12…ラジカル拡散抑制機構、
13…スリット、
14…供給ポート、
15…連通路、
16…拡散抑制ガス、
21…コンデンサ。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 津野 武志
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社基盤技術研究所内
(72)発明者 舩山 正宏
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社基盤技術研究所内
(72)発明者 後藤 崇之
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社基盤技術研究所内
Fターム(参考) 5F004 AA01 BA06 BB13 CA05 DA01
DA18 DA22 DA23 DB02 EB04
Claims (10)
- 【請求項1】 活性ラジカルの供給源となる反応性ガス
を含むガス雰囲気中で、外周端に放電部を有する円板状
の回転電極と固定電極とを対向配置し、回転電極および
固定電極のうちいずれか一方をアースとして高周波電力
を印加することにより前記回転電極の放電部と固定電極
との間にプラズマを発生させると同時に、回転電極の回
転運動を利用してプラズマ中で解離した活性ラジカルを
粘性によって前記回転電極の放電部に対向して配置され
た被加工物表面に供給すると共に、 少なくとも被加工物の表面に対して平行な面内における
2軸方向に移動可能な軸数を有する被加工物移動手段上
に被加工物を搭載し、該被加工物移動手段を移動させる
ことによって被加工物表面における活性ラジカル供給位
置を被加工物表面に対して相対的に移動させ、活性ラジ
カルの作用により被加工物表面から所定深さの凹部を形
成する溝加工または被加工物を表面から裏面に貫通する
切断加工を行うことを特徴とする表面加工方法。 - 【請求項2】 活性ラジカルの供給源となる反応性ガス
を含むガス雰囲気中で、外周端に放電部を有する円板状
の回転電極と固定電極とを対向配置し、回転電極および
固定電極のうちいずれか一方をアースとして高周波電力
を印加することにより前記回転電極の放電部と固定電極
との間にプラズマを発生させると同時に、回転電極の回
転運動を利用してプラズマ中で解離した活性ラジカルを
粘性によって前記回転電極の放電部に対向して配置され
た被加工物表面に供給すると共に、 少なくとも被加工物表面に対して平行な面内における2
軸方向に移動可能な軸数を有する電極送り手段上に回転
電極及び固定電極を搭載し、該電極送り手段を移動させ
ることによって被加工物表面における活性ラジカル供給
位置を被加工物表面に対して相対的に移動させ、活性ラ
ジカルの作用により被加工物表面から所定深さの凹部を
形成する溝加工または被加工物を表面から裏面に貫通す
る切断加工を行うことを特徴とする表面加工方法。 - 【請求項3】 ラジカル拡散抑制機構を被加工物表面の
ラジカル供給位置近傍に設け、該ラジカル拡散抑制機構
を用いて被加工物表面に供給された活性ラジカルの被加
工物表面における拡散を抑制するか、又は該活性ラジカ
ルの被加工物への衝突時における散乱を抑制することを
特徴とする請求項1又は2のいずれか一方に記載の方
法。 - 【請求項4】 ラジカル拡散抑制機構および拡散抑制ガ
ス吹き付け機構を被加工物表面のラジカル供給位置近傍
にそれぞれ設け、該ラジカル拡散抑制機構を用いて被加
工物表面における活性ラジカルの拡散および散乱を抑制
するとともに、これと併せて前記拡散抑制ガス吹き付け
機構を用いてラジカル供給位置に拡散抑制ガスを吹き付
け、被加工物表面における活性ラジカルの拡散あるいは
前記被加工物への衝突時の散乱を抑制することを特徴と
する請求項1又は2のいずれか一方に記載の方法。 - 【請求項5】 複数の回転電極の外周に複数の先端部を
回転電極の回転軸に平行な方向に任意の間隔で配置し、
これら複数の先端部と固定電極との間にプラズマをそれ
ぞれ発生させ、発生した複数のプラズマ中で解離した活
性ラジカルを被加工物表面に同時に供給することにより
被加工物表面に複数のラジカル供給位置を生じさせるこ
とを特徴とする請求項1、2、4のうちのいずれか1記
載の方法。 - 【請求項6】 前記複数のラジカル供給位置に対応して
複数のラジカル拡散抑制機構および複数の拡散抑制ガス
吹き付け機構をそれぞれ配置し、各ラジカル拡散抑制機
構を用いて被加工物表面における活性ラジカルの拡散お
よび散乱を抑制するとともに、これと併せて各拡散抑制
ガス吹き付け機構を用いて各ラジカル供給位置に拡散抑
制ガスを吹き付けることを特徴とする請求項5記載の方
法。 - 【請求項7】 活性ラジカルの供給源となる反応性ガス
を供給するガス供給源と、 外周端に放電部を有する回転電極と、 前記回転電極の外周端に近接対面配置され、前記反応性
ガスを含む雰囲気中において前記回転電極の外周端との
間に局部的な放電プラズマを発生させる固定電極と、 前記回転電極および前記固定電極のうちいずれか一方を
アースとして両電極間に高周波電力を印加する高周波電
力供給手段と、 被加工物を搭載し、少なくとも被加工物の表面に対して
平行な面内における2軸方向に移動可能な軸数を有する
被加工物移動手段と、を具備し、 前記高周波電力供給手段により前記回転電極と前記固定
電極との間にプラズマを発生させると同時に、前記回転
電極の回転運動を利用してプラズマ中で解離した活性ラ
ジカルを粘性によって前記回転電極の外周端に対向して
配置された被加工物表面に供給すると共に、前記被加工
物移動手段上に被加工物を搭載して前記被加工物移動手
段を移動させることによって、被加工物表面における活
性ラジカル供給位置を被加工物表面に対して相対的に移
動させ、活性ラジカルの作用により被加工物表面から所
定深さの凹部を形成する溝加工または被加工物を表面か
ら裏面に貫通する切断加工を行うことを特徴とする表面
加工装置。 - 【請求項8】 活性ラジカルの供給源となる反応性ガス
を供給するガス供給源と、 外周端に放電部を有する回転電極と、 前記回転電極の外周端に近接対面配置され、前記反応性
ガスを含む雰囲気中において前記回転電極の外周端部と
の間に局部的な放電プラズマを発生させる固定電極と、 前記回転電極および前記固定電極のうちいずれか一方を
アースとして両電極間に高周波電力を印加する高周波電
力供給手段と、 前記回転電極及び固定電極を搭載し、少なくとも被加工
物表面に対して平行な面内における2軸方向に移動可能
な軸数を有する電極送り手段と、を具備し、 前記高周波電力供給手段により前記回転電極と前記固定
電極との間にプラズマを発生させると同時に、前記回転
電極の回転運動を利用して前記プラズマ中で解離した前
記活性ラジカルを粘性によって前記回転電極の外周端に
対向して配置された被加工物表面に供給すると共に、前
記電極送り手段上に前記回転電極及び固定電極を搭載し
て前記電極送り手段手段を移動させることによって、被
加工物表面における活性ラジカル供給位置を被加工物表
面に対して相対的に移動させ、活性ラジカルの作用によ
り被加工物表面から所定深さの凹部を形成する溝加工ま
たは被加工物を表面から裏面に貫通する切断加工を行う
ことを特徴とする表面加工装置。 - 【請求項9】 さらに、被加工物表面における活性ラジ
カル供給位置の近傍に活性ラジカルの拡散ならびに活性
ラジカルが被加工物表面に衝突する際の飛散を抑制する
ための物理的抑制機構を具備することを特徴とする請求
項7又は8のいずれか一方に記載の装置。 - 【請求項10】 さらに、ラジカル供給位置に拡散抑制
ガスを吹き付ける拡散抑制ガス吹き付け機構を具備する
ことを特徴とする請求項7又は8のいずれか一方に記載
の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001315676A JP2003124187A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 表面加工方法及び表面加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001315676A JP2003124187A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 表面加工方法及び表面加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003124187A true JP2003124187A (ja) | 2003-04-25 |
Family
ID=19133801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001315676A Withdrawn JP2003124187A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 表面加工方法及び表面加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003124187A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150056837A (ko) * | 2012-09-17 | 2015-05-27 | 섀플러 테크놀로지스 게엠베하 운트 코. 카게 | 가공할 작업편 표면에 하나 이상의 공구 유닛을 이용하여 리세스를 제공하기 위한 방법 및 장치 |
-
2001
- 2001-10-12 JP JP2001315676A patent/JP2003124187A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150056837A (ko) * | 2012-09-17 | 2015-05-27 | 섀플러 테크놀로지스 게엠베하 운트 코. 카게 | 가공할 작업편 표면에 하나 이상의 공구 유닛을 이용하여 리세스를 제공하기 위한 방법 및 장치 |
KR102125752B1 (ko) | 2012-09-17 | 2020-06-23 | 섀플러 테크놀로지스 아게 운트 코. 카게 | 가공할 작업편 표면에 하나 이상의 공구 유닛을 이용하여 리세스를 제공하기 위한 방법 및 장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050104 |