JPH04128393A - ラジカル反応による無歪精密加工装置 - Google Patents

ラジカル反応による無歪精密加工装置

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JPH04128393A
JPH04128393A JP2251522A JP25152290A JPH04128393A JP H04128393 A JPH04128393 A JP H04128393A JP 2251522 A JP2251522 A JP 2251522A JP 25152290 A JP25152290 A JP 25152290A JP H04128393 A JPH04128393 A JP H04128393A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラジカル(遊離基)反応を利用した無歪精密
加工装置に係わり、更に詳しくは半導体製造用のシリコ
ン及びゲルマニウム単結晶、又はガリウム−砒素化合物
又はその他各種セラミック材料等の難加工脆性材料の切
断加工、平面加工等の加工をすることの可能な精密加工
装置に関する。
〔従来の技術〕
近年の科学技術の進歩は著しく、特に材料学の分野では
、新機能物質の発見、開発が相次ぐなと非常に目覚まし
いものかある。例えば、高温超伝導セラミックスの開発
を始め、今後の科学技術の進むべき方向をも左右したと
いって過言ではない。
ところで、今日まで材料開発から工業的応用に結びつけ
るためのキーテクノロジーとして、加工か重要な立場を
持っていたわけであるか、上述したように今日の状況に
おいては、その重要性はますます高まるばかりである。
機能材料を加工し、素子化などを行う場合、材料本来の
性能を最終的に持たせるためには、如何に結晶学的な乱
れを導入せずに加工を進めて行くかか、重要な問題であ
る。更に、今日の現状を付は加えるならば、最終表面仕
上加工を行うためのいわゆる超精密加工の分野では、本
出願人か開発したE EM (ElasticEmis
sion Machining)  (特開平1−23
6939号公報)を始めとして、非常に優れたものか既
に開発されている。
しかし、その前加工段階をみると、今日の現状において
も用いられる加工法は、研削やラッピングといった古典
的加工法である。これらは、材料のマクロな破壊現象を
利用したものであることから、加工表面の結晶学的な制
御性かなく、確率的に仕上加工層を上回る非常に深いダ
メージを与えてしまい、素子の性能を劣化させることか
非常に多かった。そのため今後更に高信頼性を要求され
る分野への応用は困難である。例えば、切断に関して、
ダイヤモンドホイールによるダイシング加工法を用いた
場合、その加工原理は微細クラックによる脆性破壊であ
るため、切断面を厚さ100μm程度除去しなければ、
残留するクラックにより使用に耐える表面とはならない
。また、研磨加工に関して、砥粒を用いた従来の方法を
用いた場合も、脆性破壊を加工原理としている以上、前
述の問題を有する。更に、レーザの熱的溶融現象を利用
した穴加工及び溝加工等においても、加工面に熱的変質
層か残っていた。
〔発明か解決しようとする課題〕
本発明か前述の状況に鑑み、解決しようとするところは
、結晶学的な制御性を十分考慮し、更に多くの材料への
適用性及び高能率性まで考慮した加工法としてCVM 
(Chemical VaporizationMac
hining )法を確立し、極在した真に化学的な反
応を利用し、加工物の表面に確率的要因とじて製品の信
頼性を低下させていた残留クラック及び熱的変質層等の
欠陥を全く生じさせず、しかも空間分解能の高い高精度
の加工を行えるラジカル反応による無歪精密加工装置を
提供する点にある。
ここてCVMとは、電気陰性度の大きい原子を励起状態
にして、より化学反応性の強い中性ラジカルに変えて固
体と反応させ、これを揮発性物質に変えて除去を行う加
工法のことである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前述の課題解決の為に、高周波電圧を加工用
電極へ供給する高周波電源と、前記高周波電源と負荷と
のインピーダンスを整合させる整合器と、前記高周波電
源より供給される高周波電圧を昇圧する空洞共振器と、
前記空洞共振器を接続し、内部の反応室に加工種に応じ
た所望形状の電極及び被加工物を配するとともに、互い
の相対位置を可変となし、反応ガスを含む雰囲気気体を
1気圧以上の高圧力で密封若しくは流動させ得る反応容
器とよりなるラジカル反応による無歪精密加工装置を構
成した。
具体的には、整合器として各スタブの短絡終端と主伝送
線との距離を可変とした3−スタブチューナを用い、空
洞共振器として共振周波数チューナを内蔵した偏平な半
同軸型空洞共振器を用い、前記反応容器として反応室を
形成する少なくとも内壁を導体となした反応容器を用い
て加工用電極に効率良く電圧か印加できるようになした
また、反応容器として接地した反応容器内壁と反応室内
に絶縁配置した加工用電極間に前記空洞共振器からの電
圧を印加し、導体若しくは絶縁体の被加工物を加工し得
るようになした反応容器若しくは接地した反応容器内壁
に接続した導体の被加工物と反応室内に絶縁配置した加
工用電極間に前記空洞共振器からの電圧を印加し得る反
応容器を用いて、被加工物か導体でも絶縁体でも加工で
きるようになした。
更に、前記高周波電源の周波数と、加工用電極に印加さ
れる電圧と、加工用電極と被加工物間の加工ギャップと
を、少なくとも不活性ガスに基づくイオンが該加工ギャ
ップ内に捕捉されるように設定し、反応ガスに基つく中
性ラジカルを効率良く生成できるようになした。
〔作用〕
以上の如き内容からなる本発明のラジカル反応による無
歪精密加工装置は、反応ガスを含む1気圧以上の高圧の
気体雰囲気中に配した被加工物の近傍に、電極に印加し
た高周波電圧によって不活性ガスに基づくプラズマを発
生させ、その荷電粒子及び電子によって反応ガスを励起
して反応性に富んだ中性ラジカルを生成し、該中性ラジ
カルと被加工物を構成する原子又は分子とのラジカル反
応によって生じた揮発性物質を気化させて加工部分から
除去することにより、被加工物の切断加工、平面加工等
の加工を行うのである。
更に、具体的には、高周波電源より供給する高周波電圧
、電流を、整合器を通すことにより、任意の負荷に対し
てインピーダンス整合がとれ、伝送線及び空洞共振器と
の接続部での電力損失を最小限に抑制して供給すること
が可能となり、そして空洞共振器で不活性ガスを電離さ
せるのに十分な電圧に昇圧して、加工用電極に供給する
のである。そして、加工用電極に印加された高周波電圧
によって該電極近傍で不活性ガスに基づくプラズマを発
生させ、反応ガスを励起して中性ラジカルを生成するの
である。この場合、反応ガス及び不活性ガスを含む雰囲
気気体の圧力は、1気圧以上の高圧力に設定しているの
で、発生するプラズマは電極近傍に限定され、また中性
ラジカルの分布も該電極近傍に限定され、そのため加工
精度か高く、微細な加工も行えるのである。
また、高周波電源の周波数と、加工用電極に印加される
電圧と、加工用電極と被加工物間の加工ギャップとを、
少なくとも不活性ガスに基づくイオンが該加工ギャップ
内に捕捉されるように設定し、加工ギャップ内でプラズ
マによって反応ガスを励起して中性ラジカルを効率良く
生成するとともに、電界によって高速に加速されたイオ
ンか被加工物に衝突してスパッタリングを生じないよう
にしている。
〔実施例〕
(1)プラズマCVMの基礎概念 (加工原理) 本発明の加工装置の加工原理は、プラズマCvM (C
hemical Vaporization  Mac
hining)てあり、加工の素過程はケミカルエツチ
ングやプラズマエツチングと同様に化学反応によるもの
であり、加工は被加工物(試料)にダメージを与えるこ
となく行われる。
加工の進行は、反応ガスと試料の組合わせに大きく依存
する。反応ガスとしては、試料と反応を起こし易く、し
かも生じた反応生成物か蒸気圧の高い、揮発性物質にな
るようなものを選ぶことか必要で、加工の高能率化を考
えた場合、試料と反応ガスの組合わせを決定することが
重要となる。
本発明では、CVMを実現するために高周波プラズマを
用いている。プラズマ内には活性化した中性ラジカルか
多数存在している。これを用いて加工を行うわけである
が、この中性ラジカルと同時に電子、イオンといった荷
電粒子が電界による作用で電極と試料の間を運動してい
る。電子、イオンか大きなエネルギーをもって試料に衝
突するとスパッタリングや熱的作用により、表面は損傷
し、加工変質層か形成されることになる。これは、荷電
粒子を電極間に閉じ込めることで、試料への衝突を防ぐ
ことかできる。この時、加工は純粋に化学反応だけで進
行することになり、電極、試料間において荷電粒子を捕
捉することか重要になる。
(プラズマCVMの特徴) 電気陰性度の大きい原子が被加工物表面の原子と結合す
ると、結合部に電子分極を生じ、被加工物表面の第1層
と第2層の間の結合力か弱くなるために、表面原子の除
去が容易になる。また、中性ラジカルを固体と反応させ
て揮発性物質に変える反応は、ケミカルエツチングと同
じく純粋に化学的作用のみを利用しており、中性ラジカ
ルの種類を変えることによって被加工物の材料も種々な
ものを選択できる。従って、CVMは材料内部に存在す
る種々の欠陥に基づ〈従来の機械的加工法と異なり、理
想的な加工法である。
CVMにおいて、中性ラジカルの生成は、重要な過程で
あり、この過程にプラズマを利用したものをプラズマC
VMと呼び、高圧力雰囲気気体中の微小空間内にプラズ
マを発生させることにより、加工の空間分解能を向上さ
せることか可能となる。
つまり、ケミカルエツチングでは表面層の微小量の除去
しかできないが、プラズマCVMてはプラズマ発生領域
を加工の進行とともに走査制御することにより、被加工
物の切断をも可能にするものである。このようにしてプ
ラズマCVMては、従来の機械的加工法と比べて加工変
質層か極めて少ない加工か、また、ケミカルエツチング
にはないような空間分解能を持った加工か可能となる。
プラズマの発生は、放電やレーザ照射なとて実現できる
が、本発明の加工原理であるプラズマCVMでは、電極
と被加工物との間に高周波電界をかけることにより、電
離度の小さい弱電離プラズマを得る。弱電離プラズマ内
の粒子は、大部分か中性ラジカルとなっており、この活
性化した中性ラジカルとの表面反応を利用して加工を行
うのである。この時、残り少数の荷電粒子か不必要に大
きな運動エネルギーを持ち、それか被加工物との衝突に
よって熱エネルギーに変わり、またスパッタリングを生
じるのを防ぐため、電極に印加される電圧はプラズマを
持続させるのに必要最小限にすることか重要である。
高周波電圧の周波数を上げると、電極間に存在する電子
やイオンは電界の変化に追従てきな(なり、電極に到達
できなくなる。これを電子、イオンの捕捉というか、こ
の状態では被加工物への電子、イオンの衝突か殆どない
ため、加工は純粋に化学的作用のみによって起こり得る
。また、高周波電界を用いた場合、荷電粒子の捕捉と同
時に、5in2、Al2O,のような絶縁体の加工か可
能となる。
更に、機械加工では困難であったセラミックスの加工を
無歪に行えるようになる。
また、加工種に応じて様々な形状の電極を採用すること
ができる。例えば、ワイヤーを張ってこれを電極とし、
加工の進行とともに被加工物との間で相対運動させると
、切断加工(カッティング)を行うことができ、平板の
電極を用いる場合には、平面加工(ポリッシング)を行
うことかできる。更に、複雑な形状の電極を用いて、そ
の電極形状を被加工物に転写する加工も可能である。
ここで、電極としては、反応性雰囲気内において腐食さ
れてはならず、各反応ガスに対して耐蝕性をもつ材料を
電極として使用し、又は電極表面にコーティングするこ
とか必要である。
(プラズマCVMにおける化学反応) 次に、プラズマ内て起こる反応について述へる。
プラズマは、電子とイオンの電荷密度か等しく、全体と
して電気的中性か保たれた状態であるか、高圧力におけ
るプラズマ中では、電離度か低く大部分か中性分子(原
子)のままである。プラズマ発生領域内では、中性分子
や電子、イオンか衝突を繰り返しながら、エネルギーの
受渡しを行っており、電離、励起、解離の他に電子の付
着や再結合、またこれらが組合わさった反応か起こって
いる。プラズマ内の中性分子は、印加された電界によっ
て加速された電子やイオンの衝突を受け、その殆とか励
起状態になることから、通常の分子よりも活性で化学反
応性か高い。しかし、通常の励起状態は不安定でその寿
命は短< (10−”秒程度)、光子(フォノン)を放
出してその基底状態に戻る。
ところか、中には寿命の長い励起状態、即ち準安定状態
を持つものか存在する。第1表に主な気体のイオン化エ
ネルギーと励起準位を示す。
二の準安定状態は、光学的遷移が禁止、あるいは非常に
小さい確率でしか起こらない状態であり、この状態から
の脱出は、他の粒子等との衝突によって相手粒子からエ
ネルギーをもらって更に励起あるいは電離したり、逆に
エネルギーを与えてこれを励起、又は電離させることに
より行われる。
プラズマCVMにおける反応種は、主にこの準安定状態
にある中性ラジカルである。
また、中性ラジカルは気体分子か解離するときにも生成
する。気体分子の結合エネルギーは、般に電離電圧や励
起電圧よりも小さく、分子の解離は容易に起こり、この
解離に伴って原子は励起したり、電子付着が生じたりす
る。第2表に主な反応ガスの結合エネルギーを示す。
第2表 主な反応ガスの結合エネルギーこのように、反
応ガスに用いる分子の結合エネルギーは、不活性ガス等
の気体のイオン化エネルギー及び励起準位若しくは準安
定準位より遥かに低く、衝突により反応ガスに基づく中
性ラジカルが容易に生成する。
シリコン(Si) 、アルミニウム(AI)とその酸化
物のエツチングは、半導体プロセスの中で特に重要であ
り、その化学反応を以下に述へる。
Siのプラズマエツチングには、主にCF、 、SF。
等のフッ素系ガスが使われている。フッ素は化学作用が
極めて高く(電気陰性度4.0)、またこのときの反応
生成物であるSiF4の蒸気圧か高いことから化学反応
後の表面からの脱離か速やかに行われる。プラズマ内で
解離生成したフッ素ラジカルF′と表面のSi原子はつ
ぎの反応を起こす。
S  i  +  4F’   −5IF4 1表面S
i原子と反応するのは、プラズマ中で解離したF*だけ
ではなく、SF、 、F、 、C1t等が表面に吸着し
た場合、1〜2eV程度の解離エネルギーの減少が起こ
る。これはSi側から吸着分子へ電子か流入することに
よって分子の局所エネルギーか減少し、分解に至るため
である。このように解離していないSF、やプラズマ内
で発生したSF。
(x=1〜5)が表面に吸着した場合でも、エツチング
に必要なフッ素原子を供給することになる。
またSiO□をエツチングする場合、電気陰性度の大き
い酸素原子があることから、表面のSi原子は正に帯電
しており、フッ素原子か表面に接近しても容易に結合し
ないと予想される。そこで還元性気体を用いてSiO□
表面を還元する必要がある。還元性気体として一般にC
Oか用いられる。尚、CF。
を用いる場合は酸素は炭素と反応することから還元性気
体と不用である。この他に、H2も添加されることかあ
り、この場合にはプラズマ中でフッ素ガスと反応するこ
とでHFが生成され、これによりSiO□がエツチング
されることになる。
また、SiのエツチングはCCt、、PCl4等の塩素
系ガスによっても可能である(塩素の電気陰性度は3.
0)。フッ素との反応と同様に、プラズマ内で解離生成
した塩素ラジカルCI’と表面のSi原子は次の反応を
起こして5iC14を生成する。
Si   +  4CI’   →  S  i C1
4↑ここで、第3表に5jF4と5jCLの化学的性質
を示す。
AIのエツチングには、主にCCl4やBCl3、C1
2等の塩素系ガスか用いられる。フッ素系ガスを用いな
いのは、AlF3の蒸気圧が低いからである。ここで、
AIF、とAlCl5の化学的性質も第3表に示す。
この場合もSiのエツチングと同様に、プラズマ中で解
離したり、表面で解離したりして生成される塩素ラジカ
ルC1’により反応か進行する。
AI   +  3CI’    −AlC1,↑また
、Al2O,のエツチングにも還元剤か必要で、塩素系
のガスにCOを混せたり、ホスケンCOCl 2を用い
てエツチングを行ことか可能である。また、CCl4単
体てもAIJsをエツチングすることか可能である。但
し、この場合はCCl3”か表面を衝撃しAl2O3を
還元することによって行われる。
Al2O3+ 3 C12+3 C(1”” 2 Al
Cl3↑+3CO□↑Al2O3+3COC12−2A
IC13↑ +3CO□↑Al2O2+2 CCl3“
−2AIC13↑+CO↑+CO2↑次に、プラズマC
VMては、フッ素系、塩素系等の腐食性ガス雰囲気で加
工か行われるため、加工用電極には耐蝕性のある適切な
材料を用いる必要かある。
電極材料を選択する場合に重要なことは、ハロゲンとの
反応性の小さなもの、若しくは反応してもその反応生成
物(ハロゲン化物)の蒸気圧か低いものを選ぶというこ
とである。この条件を満たす材料として金属フッ化物か
挙げられる。第4表に空気中で安定で、 比較的高融点のフッ化物の蒸 気圧をいくつか示す。
これらの材料は既にフッ素と反応しているため、ハロゲ
ンガス雰囲気中でも安定であり、蒸気圧も 低いことからプラズマ中ての蒸発も少ないと予測される
。これらフッ化物は絶縁体であるため電極そのものとし
て使用てきないため、電極表面へのコーティング材料と
して用いる必要かある。この場合、電極とコーテイング
膜との密着性や、コーテイング膜の緻密性か重要である
AIの自然酸化膜は緻密で、これにより内部への酸化が
進まないことから、フッ素に対しても同様に緻密なフッ
化物の膜がその表面に形成されると推測される。更に、
フッ化物(AIF3)自身の蒸気圧も低いことから、A
I単体でも十分に電極として使用できると予想される。
また、フッ化物以外にもAl2O+ 、MgOなとの酸
化物もプラズマエツチングのマスクにマスキング材料と
して用いられていることから、コーティング材料として
の利用か可能であると予想される。
(高周波プラズマ内での荷電粒子の捕捉)本発明におい
て電極に印加する高周波電圧は、1気圧以上の高圧力の
不活性ガスを電離し、発生したプラズマを維持するのに
十分な大きさを有し、そのためその電界中の荷電粒子の
運動は、電界方向にのみ加速され、熱速度を無視して近
似的に記述できる。
高周波電界E=Eo s in (2πf t)内での
荷電粒子のドリフト速度Uは、 u= (eλEo sin (2yr f t)/2m
) ””と表せられる。ここで、E、は最大電界強度、
eは電荷素置、λは荷電粒子の平均自由行程、fは周波
数、tは時間、mは荷電粒子の質量である。
また、半周期の間の移動距離lは、 1=0.38/f ・(eλEo/2m)1/2と計算
さる。
従って、荷電粒子を電極ギャップd(加工ギャップ)内
に捕捉するためには、l≦dとなる条件により、 f≧0.38/d ・(eλE0/2m)I/2を満た
すことか必要である。
プラズマCVMでは、荷電粒子を電極と被加工物間で捕
捉することか必要であることは前述の通りである。そこ
で、1気圧のHe雰囲気における加工ギャップdと捕捉
周波数fの関係について以下に述へる。
先ず、電子の捕捉周波数を求める。電子かその平均自由
行程λ、だけ進む間に、He原子の電離か可能となるよ
うな電界中(eλ、 E o ” 24.58eV)て
電子を捕捉するために必要な周波数f、は、f、  (
GHz)≧558/d (μm)となる。これより、加
工ギャップdが10μmで55゜8GHz、50μmで
11.2GHzとなり、電子を捕捉するためにはマイク
ロ波以上の高周波電源が必要になる。
次に、イオンの捕捉周波数を求める。捕捉したイオンに
He原子を励起(eλ1Eo =1、82 eV(He
の最低励起電圧))するだけのエネルギーを与えること
によって、プラズマ内でのラジカル密度を増加させるこ
とかできると推測される。このようなイオンの捕捉周波
数f、を求めると、f、(MHz)≧5870/d(μ
m)となる。これより、加工ギャップdか10μmで5
87 MHz、50μmで117 MHzとなる。この
場合、電子は捕捉できないか該電子の持つ最大エネルギ
ーはl 12eVであるが、この程度のエネルギーを持
つ電子の衝突では被加工物表面へのダメージは殆と生じ
ない。
実際の荷電粒子の自由行程は、分布を持つため完全な捕
捉は行えないか、これらの計算で得られた周波数の電源
を使用することて、被加工物表面へのダメージをかなり
減少させて加工できると推測される。
(2)カッティング装置 (装置の概略) 本発明のラジカル反応による無歪精密加工装置は、被加
工物1と加工用電極2との相対位置関係及び加工用電極
2の形状によって切断加工(カッティング装置)、平面
加工(ポリッシング装置)、溝加工、穿孔加工等の種々
の装置を構成できるが、ここではカッティング装置につ
いて説明する。
カッティング装置Aは、第1図に示す如く前記加工用電
極2に高周波電圧を印加する高周波電源10と、該高周
波電源10と負荷とのインピーダンスを整合させる整合
器20と、前記高周波電源IOより供給される高周波電
圧を昇圧する空洞共振器30と、前記空洞共振器30を
接続し、内部に前記被加工物1及び加工用電極2を配す
るとともに、反応ガスを含む雰囲気気体を1気圧以上の
高圧力で密封若しくは流動させ得る反応容器40と、前
記被加工物1と加工用電極2との相対位置を変化させる
送り装置50と、前記反応容器40に反応ガス等を供給
するガス供給ユニット60と、各部の状態を検知するセ
ンサ70と、該センサ70の信号か入力され、各部に制
御信号を出力するコンピュータからなる制御装置80と
から構成される。
各部の可動部はステッピングモータ又はサーボモータ等
の駆動用モータで駆動され、その変化を各種センサ70
にて検知し、その情報を制御装置80にフィードバック
して、予め設定した最適状態になるように制御装置80
で前記駆動用モータを制御するのである。
そして、前記高周波電源lOの周波数を制御し、整合器
20のチューニングを行うとともに、反応ガス等の流量
を調節して反応容器40内の圧力を調整し、更に送り装
置50を制御して、被加工物lと加工用電極2の相対位
置を変化させ被加工物lを切断するのである。
本発明では、高圧力ガス雰囲気中でプラズマを発生、維
持することでプラズマ領域を微小空間内に限定し、加工
の空間分解能を高めている。そのため反応ガスを含む高
圧力の混合気体内でプラズマを維持する必要があるか、
一般に反応ガス(SFS、 Ct、等)単体の高圧プラ
ズマを発生、維持することは困難である。そこで、プラ
ズマの発生、維持の容易な不活性ガス(He、 Ne等
)により反応雰囲気の加圧を行うことで、プラズマ発生
領域を空間的に限定し、この領域内に反応ガスを供給混
合する。この場合、プラズマを構成する荷電粒子は略不
活性ガスにより、この中には準安定状態にある不活性原
子が多数存在することから、これによる反応ガスの励起
や解離が促進され、中性ラジカル密度が増加する。
この場合、不活性ガスと反応ガスの組合わせにより、加
工速度か変化すると予想されるか、これは励起又は解離
した不活性ガスから反応ガスにエネルギーを与える場合
、その反応断面積はそれぞれの準位構造の間の関係に依
るからである。また、加工雰囲気の圧力が高いほと荷電
粒子の平均自由行程か短くなるので、プラズマ領域は小
さくなり、加工の空間分解能か高まるか、この時ガス圧
力と、被加工物1と加工用電極2との間隔(加工キャッ
プ)の関係によりプラズマの分布か変化するため加工特
性も変化する。
(高周波電源10) 前述したように、加工ギャップ間に不活性ガスに基づく
イオンを捕捉する必要があり、そのために100 MH
z以上の周波数の高周波電圧を加工用電極2に印加する
必要があり、そのために用いる高周波電源10は、発振
器11と高周波増幅器12からなり、発振器11で発生
された146 MHz帯高周波信号を、高周波増幅器1
2て所望電力に増幅するものである。本実施例では、加
工ギャップを10〜200μm程度の範囲に設定したの
で、前述の如くイオン捕捉を可能とする電源として、周
波数146 MHzのものを使用している。前記発振器
11は、周波数範囲を1〜520 MHzで可変となし
、出力レベルは−20〜123 d B tt開放端(
−133〜+10d Bm)であり、−出力インピーダ
ンスハ50Ω、VSWRl、2以下のものである。前記
高周波増幅器12は、144MHz帯のものであり、そ
の周波数帯域は144〜148 MHz、高周波電力は
最大250W、励振電力はOd Bm (@146 M
Hz) 、周波数特性は±4.5dB(@144〜14
8 M翫)、入力インピーダンスは50Ω、VSWRl
、2以下のものである。
本発明では、高周波を扱うため通常の集中定数回路理論
は適用できず、高周波電源IOから負荷(加工用電極2
)へ電力を効率的で供給するには種々の工夫が必要であ
る。例えば、高周波電源10と負荷を導線(伝送線)で
接続した場合、電源を出発した正の半サイクルの電圧の
波が負荷に達するまでに、電源は次の負の半サイクルの
波を送り込むというような事態が発生する。その現象を
うま(利用して様々な回路素子か考えられ、後述する整
合器20や空洞共振器30なとかその例である。
こうして高周波電源lOで発生された高周波電圧、電流
は特性インピーダンスか50Ωの同軸線13にて負荷に
供給される。
(整合器20) 高周波回路では、高周波電圧、電流は、伝送線上を波の
形で伝搬するか、電源10から負荷に向かう入射波(前
進波)と反対に負荷から電源に戻ってくる反射波(後進
波)か存在し、入射波、反射波それぞれの電圧と電流の
比をとると伝送線路の特性インピーダンス2゜か求めら
れる。
反射波か存在するということは、負荷に投入された電力
の一部が消費されずに電源に戻ってくることを意味する
。これを防ぐために伝送線に並列又は直列に容量又はイ
ンダクタンスを入れることによって、みかけのインピー
ダンスを特性インピーダンスZ0と一致させ、反射波を
消すことかできる。これをインピーダンス整合と呼び、
この場合、容量又はインダクタンスでは電力消費は起き
ないため、投入電力は全て負荷で消費されることになる
本実施例では整合器20として代表的な3−スタブチュ
ーナを採用し、第1図及び第2図に概略示してあり、整
合器20は、前記同軸線13と同じ特性インピーダンス
の主伝送線21から3本のスタブ22・・・を所定間隔
を隔てて分岐し、各スタブ22を構成する伝送線の特性
インピーダンスを前記主伝送線21の特性インピーダン
スに合わせてZoとしている。主伝送線21及びスタブ
22は、内導体23の外径9謳、外導体24の内径20
mmに設定し、略同゛軸線13の特性インピーダンスに
合わせている。そして、各スタブ22の内導体23と外
導体24の間には、その軸方向に慴動可能な円筒形導体
からなる短絡体25を介装し、該可動体25は、パルス
モータ26によって回転される螺軸27に螺合した可動
体28に固定した操作杆29にて軸方向に移動させ、実
質的なスタブ22の長さを調節している。
その等価回路は第3図に示してあり、負荷のインピーダ
ンスをZLN点Cから負荷の方を見たときのインピーダ
ンスをZc、スタブの方を見たときのインピーダンスを
Ze とすると、 Ze = jZ 6  jan kl。
となる。
ここで、 であり、 λ8 はこの線路を伝搬する高周波の波長 である。
従って点Cより負荷とスタブの両方を見たときのインピ
ーダンスZc は次のようになる。
同様にして点Bより負荷とスタブを見たときのインピー
ダンスZ。
は、 となる。
ここで、 Z。
jZ。
jan klz’ である。また、点Aより負荷とスタブを見たときのイン
ピーダンスZ、”は、 となる。ここで、 Z a ’  =j Z o  tan klzである
。結局、点へより負荷側にはZ、”なる負荷かあるよう
に見えることになる。そこで、1112’   Lxo
を適当に選ぶことにより、即ち短絡体25を適当な位置
に設定することにより、Z。
=20とすれば、インピーダンス整合か行われ、投入電
力か有効に負荷で消費されるようになる。
本実施例では、前記短絡体25の可動範囲は、使用電源
周波数146 MHzの波長の半分(103cm)で、
この範囲において並列に付加できるリアクタンスは−j
■〜+jooである。また、各スタブ22.・・・はλ
/4の間隔で配置されている。実際の使用においては、
前記高周波電源10と整合器20の間にパワーモニタ7
1を配し、反射電力を検出してその信号を制御装置80
に入力し、該制御装置80にて前記パルスモータ26を
回転制御して、様々な負荷に対して完全に反射波をなく
することかできる。
(空洞共振器30) 高圧力の反応ガス雰囲気中でプラズマを維持するために
、高電圧電源か必要であるか、小さい出力電力の電源で
もこれを昇圧すれば、使用することができる。その手段
として、本実施例では空洞共振器30を用いた。
共振器は低い周波数においてはコイルとコンデンサによ
って構成されるか、周波数が高い場合には導体壁で囲ま
れた空間よりなる空洞によって構成され、電磁界が外部
に漏れず放射損失が少ないので空洞共振器の共振特性は
鋭くなる。
第4図に本実施例で用いた空洞共振器30を示している
。空洞共振器30は、導体からなる偏平な半同軸型空洞
共振器であり、容量性負荷空洞共振器と呼ばれるもので
あり、外側円筒壁31の軸方向両端を軸と直交する円板
壁32.33で閉塞し、一方の円板壁32の中心から他
方の円板壁33へ向けて同軸状に内側円筒壁34を延設
し、該内側円筒壁34の内端を閉塞する中心円板壁35
を前記円板壁33に対向させて平行なギャップbを形成
し、該ギャップbにはギャップ容量を調節するためにテ
フロンシート36(比誘電率ε、=2.0)を挿入して
いる。また、前記外側の円筒壁31と内側の円筒壁34
間にはリング状の短絡板37を密装するとともに、該短
絡板37を調節具38にて軸方向に移動させることかで
きるようになしている。該調節具38は、前記短絡板3
7に固定し円板壁32から外部に導出した複数の操作杆
381.・・・と、該操作杆381を連結する連結板3
82と、該連結板382に螺合するとともに、円板壁3
2に定位置回動可能に取付けられた調節螺軸383とよ
りなり、該調節螺軸383を回転させることで、前記連
結板382及び操作杆381を介して短絡板37を軸方
向に移動させるのである。そして、前記中心円板壁35
の中心に円板壁33を貫通し且つ該円板壁33に導通ず
ることなく加工用電極2に電圧を供給するロッド39を
接続している。更に、前記整合器20に接続されるN型
コネクタ14を円板壁33の外面所定位置に接続固定し
、その中心同軸線を該円板壁33の内面に銅箔て形成し
た結合コイル15にで接続している。
そして、第4図に示す如く中心軸から内側円筒壁34の
外面までの半径をrl、外側円筒壁31の内面までの半
径をr2とし、円板壁33と短絡板37の間隔をす、と
し、本実施例では2 r 2 =486.6 mm、2
r+=100an、b+ MAX =85mmに設定し
た。共振器内側は、表皮抵抗による損失を小さくするた
めに銅板、銅箔を用いて形成した。
第5図(a)には、空洞共振器30を簡略化して示し、
第5図(b)にその等価回路を示している。
前記コネクタ14から高周波電圧、電流か供給されると
、前記ギャップbに電界Eか集中するため容量として働
き、この容量Cとそれを取巻く導体壁によるインダクタ
ンスLとて決まる周波数で共振する。共振器の高さす、
に対して半径r2か大きい場合、インダクタンスしは主
に上下の円板壁33と短絡板37によって決まる。そこ
で、分布定数回路としてとらえる場合、高周波の伝搬方
向を半径方向にとったラジアル伝送線路を対象とする。
ラジアル伝送線路は、伝搬するに従ってその形状が変わ
ってくるため、同軸線路等の一般の伝送線路とは異なっ
た性質を持ち、特性インピーダンスZ0は半径rの関数
として次のように表される。
但し、hはラジアル伝送線路の高さである。ここで、半
径rにおけるアドミッタンスY (r)を、伝送線路の
特性アドミッタンスY。(r) (= 1 / Z 。
(r))で除した規格化アドミッタンスY (r)を定
義する。
ここで、V (r)、l (r)は、r=rにおける電
圧、電流の値である。ラジアル伝送線路におけるインピ
ーダンス変換は次のように表せる。
但し、 x=kr  、y=kr。
である。ここで1.L (x) 、Nm (x)(m=
0゜1)は、それぞれm次のベッセル関数、ノイマン関
数である。そこで、r ” r oで短絡終端している
ラジアル伝送線路をr=rて見たときの規格化アドミッ
タンスY (r)を求めると、Y(re)=■より、 Y(r) = −j t (X、Y) となる。また、r=rから中心方向(ro=0)を見た
ときの規格化アドミッタンスは、Y(r) #−jkr
/2  、kr<1となる。
次に、この空洞共振器30の共振周波数を求める。
等価回路より、この共振器は異なる特性アドミッタンス
Yo(r)と、Yo’(r)を持つ開回路と閉回路か結
合した形となっている。また、結合部の結合アドミッタ
ンスjB1は次のように表される。
二こで、r =r +から見た開回路、閉回路のそれぞ
れのサセプタンス成分と結合アドミッタンスの和が零に
なれば、この回路は共振することから、Yo’(r+)
に対するアドミッタンスの和としてこれを表すと、 となる。x = k r 1< 1の条件で近似を行う
と、となり、更にギャップb (r=0〜r+)に比誘
電率ε、の誘電体を挿入した場合、特性インピーダンス
Zo(r)はfε、倍になる。また、ギヤツブb内の容
量をCとすると、前式の第2項は、となるので、ギヤツ
ブb内に誘電体を挿入するとε7倍になることかわかる
。以上から、ギャップbに誘電体か挿入された共振器の
共振周波数は次式で求められる。
共振周波数は、短絡板37を変位させてす、を変化させ
ることによって変えることかできる。共振条件を決定す
る容量Cは、共振器側の容量C6と加工ギャップによる
容量C1の合成容量となる。
ここで、容量C7は加工の進行とともに変動する可能性
かあるため、共振器側の容量C6か大きいほど合成容量
Cの変化か少なく、共振周波数か安定することになる。
しかし、逆に容量C8か小さいほど投入電力に対して得
られる電圧は大きくなる。ここで、容量C1の変化は数
pFと見積もられるから、容量C6を100〜300 
pFと設定し、前述の寸法か定められた。
そして、本実施例の空洞共振器30を用いることにより
、投入電力10Wの場合に得られる電圧は、容量107
 pFノ場合は約1kV、容量347 pFノ場合は約
400Vと計算されるか、実際に高周波電圧を計測する
のは困難である。実際にこの空洞共振器30を用いて約
10気圧のHe、 Ne雰囲気内でプラズマを発生(ブ
レークダウン)、維持することかできたことから、加工
を行うのに必要な電圧が得られていることがわかる。
(反応容器40) 反応容器40は導体で形成し、内部に反応室41となる
空間を設け、反応ガスを含む雰囲気気体を10気圧程度
までの高圧力で密封若しくは流動させ得るとともに、低
真空度まで減圧可能な気密容器であり、下部に前記空洞
共振器30を取付け、反応室41内には被加工物1と加
工用電極2が相対的に移動可能に設けられるものである
加工用電極2は、加工の種類によって変わるものてあり
、切断加工する場合にはワイヤー2aか用いられる。そ
して、前記加工用電極2には、前記空洞共振器30から
絶縁状態で反応室41内に導かれた電圧供給用のロッド
39か接続されるとともに、加工用電極2は周囲とは絶
縁状態にされ、また反応容器40は接地されている。
本実施例ては、反応容器40は円筒状の容器本体42の
上下に上蓋43と下蓋44が取付けられ、下蓋44は前
記空洞共振器30の円板壁33を兼用している。
そして、下蓋44の内面には絶縁体45を介してワイヤ
ー送り装置46か設けられ、該ワイヤー送り装置46は
、繰り送りドラムを有する供給部461 と該供給部4
61から送られるワイヤー2aの巻き取りドラムを有す
る回収部462からなり、該ワイヤー2aに一定の張力
を持たせるものであり、その張力を常時検知する張力計
72か設けられている。
また、前記上蓋43には、被加工物lを取付けて前記ワ
イヤー2aに対して接近若しくは離間する方向に変位さ
せる送り装置50が取付けられている。
更に、容器本体42の周囲にはプラズマの発生状態及び
加工状態を目視するための覗き窓47か適宜設けられて
いる。
また、反応容器40には、真空排気するためにロータリ
ーポンプが取付けられ、真空度か0.I Torr以下
の状態で反応ガスの導入が行えるようになし、更にガス
フローをするためには、反応性、毒性の強い反応ガスを
扱うこともあるので、該反応ガスの処理装置を備えた排
気装置か適宜取付けられる。
(送り装置50) 送り装置50は、被加工物1を加工用電極2に対して接
近又は離間させるためのもので、該送り装置50の下端
の駆動部51は反応室41内に位置し、その先端に被加
工物1を取付けるステージ52が連結され、そして駆動
部51及び軸受部が反応ガスによって腐食しないように
、送り装置50と反応室41はベローズ53で隔離して
いる。
前記駆動部51は、パルスモータ54の回転によって軸
方向、即ち垂直方向に移動可能にされ、ステージ52に
固定した被加工物lの送りは、制御装置80で速度制御
している。
そして、被加工物1と加工用電極2との間隔、即ち加工
ギャップdはギャップセンサ73で検知して、前記制御
装置80にてパルスモータ54を制御し、所定幅の加工
ギャップdか形成されるようにしている。
更に、パルスモータ、ハーモニツクドライフ、ボールね
し、スプラインの組合せによる精密微小送り機構を採用
すれば、ミクロンオーダの精密送りを行うことができる
。この送り装置50による寸法精度は、被加工物1の加
工仕上りに大きく影響する。
(ガス供給系) 本実施例のカッティング装置のガス供給ユニット60は
、第6図に示している。前記反応室41には、反応ガス
ボンベ61と不活性ガスボンベ62からそれぞれ流量計
63.64及び制御装置80にて制御可能な電動バルブ
631 、641を介してガスを供給する。
反応ガス及び不活性ガスを供給する前に、反応室41は
予め0.I Torr程度まで減圧して、反応室41内
の空気を排気するか、それにはバルブ65を介してロー
タリーポンプ66で減圧し、また反応室41円か1気圧
以上の反応ガス等で充満している場合には、制御装置8
0で排気量を調節可能なリークバルブ67で反応カス等
を排出し、反応室41内の雰囲気気体の圧力を所望の値
に設定できるようにしている。
また、前記送り装置50のベローズ53内の圧力は、ス
テージ52の位置設定を高精度に行うために、反応室4
1内の圧力と常に等しいことが望ましく、そのため窒素
ガスボンベ68からバルブ681 、682を介して送
り装置50に供給できるようにしてあり、またバルブ6
82とバルブ683を通じてロータリーポンプ66又は
リークバルブ67から排気できるようになしている。前
記ベローズ53内の圧力と反応室41内の圧力差は差圧
計74で検知し、それらの圧力差が零にあるように制御
装置8oでバルブ682,683を開閉制御している。
反応カストしテハ、SFg、 CF4. Hx、 C1
*等カ用イられ、不活性ガスとしては、He、 Ne、
 Ar等が用いられる。また、被加工物1が酸化物の場
合には還元ガスも併用される。
(制御系) 制御系は、各部の状態を検知するセンサ70と、該セン
サ70からの信号を受けて予め設定された状態になるよ
うに各部に制御信号を出力するマイクロコンピュータか
らなる制御装置80とで構成される。
第7図は、高周波電源10の出力及びその周波数を制御
する制御回路のブロック図を示している。
制御装置80にて発生周波数が制御された発振器11で
発生された高周波信号は、高周波増幅器12て増幅され
た後、その高周波電圧、電流はパワーモニタ71を介し
て整合器(3−スタブチューナ)20に通して、更に加
工用電極2に印加される。高周波電源10の出力はパワ
ーモニタ71で測定し、その出力信号を受けた制御装置
80が、設定した出力になっているかどうかを判断して
、設定値になるように発振器11の出力を調節するので
ある。また、反応ガスと不活性ガスのそれぞれの流量や
反応ガスと不活性ガスの混合雰囲気気体の圧力等、ガス
の各種状態を検出するガスセンサ75と、加工ギヤップ
d間で発生されるプラズマの密度、温度等を検出するプ
ローブ76が設けられ、それらからの信号か制御装置8
0に入力され、それに基づき加工に最適な状態になるよ
うに各種バルブの調節又は高周波電源10の出力の調節
を行うのである。
第8図は、インピーダンスのマツチング制御回路のブロ
ック図を示している。前記整合器20にて負荷とのイン
ピーダンス整合がとれてない場合には、整合器20から
電源側への反射波か発生して、投入電力か負荷で効率的
に消費されないので、前記パワーモニタ71によって反
射波を検出し、その反射波の電力に比例する信号を受け
た制御装置80が、整合器(3−スタブチューナ)20
のパルスモータ26.・・・を制御して、反射波が零に
なるように短絡体25の位置を調節するのである。
第9図は、被加工物lの送り制御回路のブロック図を示
している。送り装置50は、パルスモータ54を回転さ
せて駆動部51を作動させ、そして該駆動部51にて被
加工物(試料)1を下面に固定したステージ52を加工
用電極(ワイヤー2a)2に対して相対的に移動させる
のである。ここで、加工の進行と共に被加工物1と加工
用電極2の間隔、即ち加工ギャップの間隔dは変化する
ので、その間隔をギャップセンサ73て検出し、その信
号を制御装置80に入力して加工ギャップdか10〜2
00μmの範囲内の設定値になっているかとうかを判断
し、前記パルスモータ54に正転又は逆転の方向信号及
び回転数(回転角)の信号等の指令信号を入力し、加工
ギャップdか常に設定値になるようにするのである。
第10図は、各種ガス圧の制御回路のブロック図である
。前記反応室41には反応ガスボンベ61及び不活性ガ
スボンベ62から流量計63及び流量計64を通してそ
れぞれガスが供給され、該流量計63及び流量計64を
通るガス量を調節することによって反応室41の全圧力
及び各ガスの分圧を設定するのである。図示したものは
、流量計63.64とそれぞれ電動バルブ631 、6
41か一体となったものを示し、特に電動バルブ631
 、641は示さなかったか、流量計63.64からの
ガス流量に関する信号を制御装置80に入力し、その信
号に基づいて電動バルブ631.641に信号を送り、
開閉操作して反応室41内のガス圧を制御するのである
。また、送り装置50のベローズ53内には前述の如く
窒素ガスボンベ68から窒素ガスが供給され、反応室4
1の圧力と略−致させるように、反応室41と送り装置
50間に差圧計74が設けられ、該差圧計74からの信
号を受けた制御装置80は、窒素ガスの供給量、排気量
を調節するコントロールバルブ682 、683を開閉
制御するのである。尚、送り装置50の駆動部51にガ
スの圧力差で駆動させる気体軸受機構を採用した場合に
は、前記差圧計74と併せて送り装置50に圧力計75
を接続し、差圧計74と圧力計75の信号を受けて制御
装置80が同様にそれにガスを供給するコントロールバ
ルブを開閉制御するのである。
第11図は、加工用電極2としてのワイヤー2aの送り
制御回路のブロック図である。ワイヤー2aは、ワイヤ
ー送り装置46の供給部461から回収部462に繰り
送られ、それぞれの間に張られワイヤー2aの露出部分
で被加工物1を切断するのであるが、精度よく直線状に
切断するには所定以上の張力で、ワイヤー2aが断線し
ない張力以下に設定する必要かあり、それを張力計72
で検知して制御装置80に入力し、該制御装置80から
の信号でワイヤー送り装置46の駆動モータを制御する
とともに、ワイヤー2aは反応ガスによって浸食される
ので、駆動モータの回転数を制御して、ワイヤー2aの
送り速度を制御し、常時有効な部分を露出させるのであ
る。
(3)ポリッシング装置 (装置の概略) ポリッシング装置Bの構成は、基本的には前述のカッテ
ィング装置へと同じてあり、高周波電源10、整合器2
0、空洞共振器30及び反応容器40は全く同じである
ので説明を省略する。
ポリッシング装置Bは、第12図に示す如く反応容器4
0内に、ステージ52に固定された平面状の被加工物l
と、下蓋44に取付けた絶縁体45に固定した平面状の
加工用電極2とを平行に対向させて配置し、該加工用電
極2に高周波電源10、整合器20及び空洞共振器30
を通して高周波電圧を印加し、加工用電極2の近傍でガ
ス供給ユニット60によって反応室41内に供給された
反応ガスと不活性ガスの混合雰囲気気体に基つく高圧プ
ラズマを発生、維持して、反応ガスに基づく中性ラジカ
ルを生成し、該ラジカルと被加工物1の表面に有する微
小突出部分との選択的ラジカル反応によって生じた揮発
性反応物質を昇華除去して、被加工物1の表面を平滑化
するものである。また、送り装置50て被加工物1と加
工用電極2との間隔を調節することによって加工深さを
変化させることか可能である。また、加工用電極2とし
てワイヤー2aを被加工物lの加工面に対して平行に走
査することによって、平面加工することも可能である。
前記カッティング装置へと若干相違する点を以下に述べ
る。尚、カッティング装置Aと同一構成には同一符号を
付して説明を省略する。
(送り装置50) 送り装置50のステージ52は、図示しない駆動部51
を介して複数のパルスモータ54.・・・で5紬調節可
能となし、被加工物lと加工用電極2との相対位置は勿
論、平行度をも調節できるようになしたものである。ポ
リッシング装置Bにおいて、被加工物lと加工用電極2
か平行でない場合には、加工面の加工深さか不均一とな
り仕上りに大きく影響するので、両者を平行に維持する
ことは重要な二とである。
本実施例では、ステージ52に気体軸受的運動機構を採
用し、バルブ55を通して供給した作動気体により負荷
56でステージ52に流体力学的負荷を与え、それを検
出する負荷センサ77と、作動気体の圧力を検出する流
圧センサ78を備えている。
(ガス供給系) 第12図及び第13図にポリッシング装置Bのガス供給
系を示している。ポリッシング装置Bにおいて、加工面
の面積は比較的広いのて、反応室41内に反応ガスと不
活性ガスか均一に拡散されることか要求され、そのため
反応ガスボンベ61と不活性ガスボンベ62から流量計
63.64を介してリザーブタンク69に導き、その内
部で混合した後、反応室41内に供給するのである。
(制御系) 第14図は、各種ガス圧力の制御回路のブロック図を示
している。前述の如くリザーブタンク69に供給する反
応ガスと不活性ガスの流量は、流量計63、64で検出
され、混合ガスの全圧力と分圧を所望値に設定するため
、流量計63.64からの信号を受けた制御装置80か
ら、その電動バルブ631 、641を開閉操作するの
である。
第15図はステージの制御回路のブロック図を示してい
る。バルブ55を通して供給された作動気体と負荷55
によってステージ52は変位するか、この変位を制御す
るために負荷センサ77と流圧センサ78で状態を検出
し、その信号を受けた制御装#8゜が前記バルブ55と
負荷55を制御して、定められた状態になるようにステ
ージ52の姿勢を制御するものである。
第16図は、加工用電極2としてワイヤー2aを走査す
る場合の制御回路のブロック図を示している。
本実施例のワイヤー送り装置46は、ワイヤー2aを送
ることは勿論、送り方向と直交する方向に移動可能なも
のであり、該ワイヤー送り装置46から送られるワイヤ
ー2aの張力は張力計72にて検出し、その信号を制御
装置80に入力して、張力を最適状態に設定する。一方
、パルスモータ54て移動されるステージ52と、前記
ワイヤー2aとの平行度をギャップ平行度センサ79て
検出し、その信号を制御装置80に入力する。該信号を
受けた制御装置80は、前記ワイヤー送り装置46とパ
ルスモータ54に信号を入力してその平行度を常に保よ
うにするものである。尚、第12図に示したものは、加
工用電極2を固定するものであり、ワイヤー送り装置4
6は示していないか、被加工物1と加工用電極2の平行
度を検出するギャップ平行度センサ79は備えている。
(4)加工用電極 プラズマCVMでは、フッ素系、塩素系等の腐食性ガス
雰囲気で加工か行われるため、加工用電極2には耐食性
のある適切な材料を用いる必要があることは既に述べた
従来の放電加工機のワイヤー電極として利用されてきた
タングステンは、フッ素に対して容易に腐食され、加工
時間をあまり長くとれない。そこで、ワイヤーの材質と
しては耐食性があり、また張力をかけるため機械的強度
お大きなものを選ぶ必要かある。
フッ素に対して耐食性を示す材料としては、例えばAI
かあるが、AIのワイヤーは機械的強度が弱いため実用
的でない。耐食性材料として第4表の1及び第4表の2
に示したフッ化物には導電性かなく、そのものでは電極
として使えないが、タングステン、モリブデン等の表面
にこれらのフッ化物をコーティングすれば、電極として
使える可能性かあることを実験により確認した。即ち、
AI、Al2O3、MgF2のバルクに対して、タング
ステンワイヤーを用い、ガス雰囲気はHe(3気圧) 
+5F6(0,1気圧)で、加工時間は20〜30分て
加工実験を行った結果、AIの表面は薄いフッ化物の膜
で覆われており、またAl2O3、MgF2の表面は、
全く変化しないことを確認したのである。これにより、
緻密なコーテイング膜を機械的強度を有し且つ導電性の
ワイヤー表面に形成することかできれは、耐食性を有す
る電極を得ることかできる。
これらのコーティングの効果は、前述のポリッシング装
置Bを用いて、加工ギャップ内でSF、プラズマを発生
させ、この中に(a)真空蒸着(膜厚4μm)と(b)
イオンブレーティング(膜厚1μm)によってAlをコ
ーティングした銅ワイヤ−(50μmφ)と、(C)コ
ーティングを行っていない銅ワイヤーを曝して調べた。
実験条件は、Heを100 Torr、SF、をI T
orr以下とし、電カフ5W、時間120分とした。そ
の結果は第17図に示している。これにより、Atコー
ティングを行っていない銅ワイヤー表面はフッ素に侵さ
れ荒れている(第17図(C))が、Atコーティング
を行ったワイヤーは、両者ともAIの光沢が残っており
、表面に腐食の跡は見られない(第17図(al、 (
b))。これより、Alのコーティングを行うことでワ
イヤーの耐食性か大幅に向上することが判った。
以上により、ワイヤーに限らず加工用電極2の表面に耐
食材料をコーティングすることで、電極の消耗を防ぐこ
とができる。
電極材料としては、フッ素系の反応ガスに対しては、前
述のAIの他に、反応生成物の蒸気圧か低い元素、N1
5Ni−Cr、 Mg、 Mn、 Ca、 Ce、 B
a、 Sr等かあり、塩素系の反応ガスに対しては、T
i、 Ni、Ni −Cr、インコネル、モネル、グラ
ファイト(C)を用いることができる。
また、電極のコーティングに関しては、低蒸気圧のフッ
化物、塩化物のコーティング(プラズマCVD、イオン
ブレーティング、真空蒸着)や、表面処理(プラズマ酸
化、熱酸化、フッ化、塩化)や、複合電極(不活性元素
士高張力、高融点材料)、例えばWの表面にNiを電気
メツキしたり、W又はMoの表面にカーボン(C)をプ
ラズマCVD等による処理、反応ガス供給用高蒸気圧フ
ッ化物(NaHF2. KHFt、 NbFs、 Br
F5. IF5 、 HF等)又は塩化物(HCI 、
 CCl4.52C12、5C12等)ノコ−ティング
及びデイツプしたものが使用できる。
更に、ポリッシング装置Bの電極として、導電性多孔質
電極を用いることにより、該多孔質を通して雰囲気ガス
を加工ギャップ間に送るフローシステムを構成すること
も可能である。
(5)加工特性 (加工面の一般的特性) 前述のカッティング装置Aによって50μmφのワイヤ
ーを用いて実際に切断加工を行った結果を以下に示す。
切断途中における加工溝の形状をタリサーフで測定し、
また加工溝底部の表面粗さをタリステップで測定した。
第18図には、加工条件としてHe9atm +SFg
  I Torr、電力14W、加工時間3分、加工ギ
ャップ20μmとした場合の加工溝の形状を示し、第1
9図には加工条件としてHe3atm +SFs  I
Torr、電力34W、加工時間3分、加工ギャップ8
0μmとした場合の加工溝底部の表面状態を示している
。それぞれのグラフは、横軸に表面に沿った長さ、縦軸
に表面の凹凸の深さを示し、スケール及び単位はグラフ
中に示している。
また、ノマルスキー型微分干渉顕微鏡によって、加工条
件として第19図に示したものと同様にHe3atm 
+SFs  ITorr、電力34W、加工時間3分、
加工ギャップ80μmとした場合の加工溝を観察した結
果を第20図に示している。
この結果、加工溝の開口幅はワイヤー電極の直径50μ
mの略2倍の100μm程度であり、その加工溝底部の
表面の凹凸は0.1μm以下に抑えられていることか判
る。
(雰囲気気体の種類による加工速度の変化)加工速度は
、被加工物1の材質に合った雰囲気気体の選択と、その
圧力、投入電力、加工ギャップ等によって大きく影響す
る。その中で最も重要なパラメータは、雰囲気気体の選
択である。
そこで、Siの加工を、反応ガスとしてSF、を用いて
行う場合、加工効率が最も上がる不活性ガスを選択する
ため、先ずHe、 Ne、 Arの単体の性質を調べる
ためにワイヤー電極のまわりにプラズマを発生、維持す
るのに必要な電力を求めた。この結果を第5表に示す。
圧カニ3atm ワイヤー電極:Ni−Cr  50μmφこれより、H
eのプラズマを発生、維持するためには多くの電力か必
要であり、Neはその逆で発生、維持ともに容易に行え
ることか判る。また、Arの場合は、プラズマの発生は
困難であるか、その維持は容易に行えることか判った。
この傾向はこれらのガスを混合した場合も同じで、例え
ばHeとNeを混合する場合、発生電力、維持電力とも
にHeの分圧とともに上昇する。
次に、不活性ガスとSF、の混合気体を用いて、P型S
i (比抵抗0.01〜0.02Ωcm)の加工を行っ
た。
ワイヤー電極はNi−Cr:50μmφのものを用い、
加工時間は4〜6分、加工ギャップは280μmとした
場合の加工において、不活性ガスの種類によって加工速
度が変化することを第6表に示す。表中の投入電力は、
それぞれのプラズマを維持するための最小限の電力であ
る。
このとき、プラズマ内には不必要に大きなエネルギーを
持つ荷電粒子は少な(、主に化学的な作用により加工が
進行すると考えられる。この結果により、SP、の解離
、励起を起こすためにはHeの方が適していることが判
る。また、ArとNeについても同様な実験を行った結
果、ArとNeでは加工速度に差はないことか判った。
また、加工速度は、当然反応ガスの種類によっても影響
を受ける。前記同様の加工条件で、反応ガスとして、S
F、の代わりにCI、を用いてP型Si(比抵抗0.0
1〜0.02Ωcm)の加工実験を行った。
投入電力は14Wで、その他の条件は全く同しである。
その結果をSF、と比較して第7表に示す。
この結果、C1,を反応ガスとして用いた場合、Siの
加工は殆ど進行しないことが判った。これは、フッ素と
塩素の反応性の違いか挙げられ、またSF6とCI□の
同体積中に含まれるハロゲン原子の数も異なるためであ
る。また、SF、に対してHeか最も加工能率を高める
ことは既に述べたが、C12をあまり活性化できず、ま
た反応生成物の蒸気圧も比較的低いからであると思われ
、それぞれの要因によってCI、の方が加工速度が低く
なる。
(ガス圧力と加工ギャップによる影響)ここでは、反応
ガスとしてSF、を用い、不活性ガスとしてHeを用い
てガス圧力と加工ギャップか加工特性に及ぼす影響を調
へた。加工ギャップを20〜180t1mと直線的に変
化させ、一定量のSF。
(l Torr)に対してHeを1.3.9気圧混合し
た雰囲気の中、加工時間を3分間として、P型Si(比
抵抗0.01〜0.02Ωcm)を加工した。ワイヤー
電極は50μmφのタングステンを使用した。
この加工の結果、被加工物の表面にできた加工溝の幅と
圧力の関係を第21図に示す。この時、プラズマは1気
圧と3気圧では全ギャップにわたって存在していたが、
9気圧では20−100μmのギャップの間だけに存在
していた。全体的にみて圧力の増加に伴って加工溝の幅
が小さくなる傾向を有し、これはガス圧力の増加に伴っ
てプラズマの半径方向の広がりか小さくなることを示し
、従って加圧することで加工の空間分解能か向上する。
また、1気圧と3気圧において、ギャップの狭いところ
では、ギャップ内に存在している粒子密度が小さいため
、ワイヤー電極、被加工物面上で失われてゆく電荷に対
してプラズマを維持するために必要な電荷の生成か十分
でないためにプラズマを維持できなくなり、電極と被加
工物間にはプラズマが存在せず、プラズマはそのまわり
の空間に存在しており、そのため加工溝幅が広くなった
ものと思われる。一方、ギャップか広くなると、プラズ
マはギャップ内に集中するようになり加工溝幅は小さく
なる。更にギャップが広かると、プラズマは主にワイヤ
ー電極のまわりに集中し、被加工物面上でのラジカル密
度分布がなだらかになるため、加工溝幅は再び広くなる
。これは、ワイヤーまわりの形状による電界の集中によ
っても、プラズマの維持が可能なためであるが、9気圧
雰囲気においてはこの程度の電力ではワイヤーまわりの
電界集中だけではプラズマが維持できなくなり、そのた
めギャップの狭い側だけでプラズマが存在していたもの
と思われる。このとき、プラズマはギャップ間に集中し
ていることから加工溝幅は狭いが、ギャップが広がるに
つれて電界の集中が少なくなり、プラズマはその領域を
減少させながら電極の方へ移動してゆき、更に加工溝幅
が狭くなったのである。
第22図は前記と同じ条件で加工した場合の深さ方向の
加工速度を測定した結果を示したものである。全般的に
見てギャップか広がるにつれて加工速度か減少している
。これはプラズマの集中部分が被加工物表面から離れて
いくに従って、被加工物表面でのラジカル密度が減少す
るためである。
この傾向はガス圧の増加に伴ってラジカルの拡散が起こ
り難くなり、被加工物表面とラジカルとの反応で該ラジ
カルが消費され、表面ラジカル密度か減少してくるため
、加工速度か低下するためである。しかし、3気圧と9
気圧の加工速度の大きさに逆転が見られることから、ギ
ャップの狭いところでは9気圧の方がラジカル密度か高
くなっている。それは電極と被加工物間のラジカル密度
は、まわりのプラズマ領域からの拡散によって決まり、
3気圧雰囲気ではラジカル密度か低いか、9気圧雰囲気
ではプラズマ領域がギャップ内に集中して存在している
ため、ラジカル密度が逆に高くなっているからである。
また、1気圧雰囲気においてギャップが狭(なるに従っ
て、加工速度が低下、若しくは飽和しているように見え
るが、これはプラズマの存在できない空間か広がってゆ
くため、ラジカル密度が減少したと推測される。
(絶縁体の加工特性) 本発明の装置は、高周波を用いているので、導体のみな
らず絶縁体でも加工をすることが可能であり、その1例
を次に示す。
被加工物として絶縁体である5te2を選び、加工ギャ
ップを2808m1加工時間を4〜6分に設定して加工
を行った結果を第8表に示す。その他の加工条件は表中
に記載している。
これにより、還元剤としてCOを用いて、絶縁体である
5102を十分に加工できることが実証された。
また、その還元剤の効果も顕著に現れている。今回の条
件では、加工速度はP型Siの場合よりも小さいが、こ
れがCO濃度による表面の還元速度で加工速度が律速さ
れている可能性かあり、反応速度を更に高めることがで
きる可能性がある。
ここでは絶縁体としてSiの酸化物を示したか、各種セ
ラミックスの加工も行うことができ、その場合には反応
ガス等に新たな反応促進ガスを混合すれば、実用的に十
分な反応速度が得られる。
(ガスフローの効果) ラジカルと反応した被加工物の構成原子は、揮発性の反
応生成物としてその表面から除去されるが、ガスフロー
を行ってない場合には、加工溝内にその反応生成物若し
くは被加工物の構成原子のCVD (化学気層成長)に
よって再付着したものと思われる粒子の付着か見られる
ことかある。
ポリッシング装置Bを用いて、ガスフローの効果を調べ
た。その結果、ガスフローを行わなかった場合、被加工
物の表面は付着物で覆われていたが、ガスフローを行っ
た場合には付着物が明らかに減少した。その表面の状態
をタリステ・ノブで測定した結果を第23図に、またノ
マルスキー型微分干渉顕微鏡で観察した結果を第24図
に示している。
加工条件は、He : 10atm 、 SF6  :
 0. l atm 、それらの混合ガスを1分間に6
.81!の割合で流し、また電力は100 W、加工時
間は3分、加工ギヤ・ノブは便宜上800μmとし、加
工速度は5μm/minである。この結果を、ガスフロ
ーを行っていない第19図及び第20図に示した結果と
比較した場合、カッティングとポリッシングの違いはあ
るか、ガスフローによって表面の付着物はなくなり、表
面の粗さが減少していることか判る。
(6)加工面の評価 前述のように、被加工物1の加工面の粗さをタリステッ
プで測定するとともに、ノマルスキー型微分干渉顕微鏡
で観察して、その表面状態か優れていることを既に示し
たか、更に5PVS(Surface Photo V
oltage 5pectroscopy)を用いて、
プラズマCVM加工面の表面準位の分布を測定し、更に
他の加工方法である機械研磨面とケミカルエツチング面
とArイオンスパッタリング面のそれぞれの表面準位密
度との比較を行って、本発明によるプラズマCVM加工
面の評価を行った。
金属や半導体の結晶の表面は、結晶内部の周期性、連続
性が失われる一種の巨大な欠陥であり、局在する電子準
位が現れる。更に、表面のステップや転移、空孔等の格
子欠陥や吸着原子等に起因する電子準位もある。このよ
うに表面に局在する電子準位を広義に表面準位と呼んで
いる。半導体材料を加工した場合、加工面には、表面粗
さや加工変質層が存在し、物性的、結晶学的に鏡面でな
いものには、禁止帯内の様々なレベルに表面準位が現れ
、また結晶学的に悪い加工面はど、表面準位密度も高く
なる。そして、表面準位が存在すると、電子と正孔の散
乱、捕獲、放出、再結合か起こり、表面近傍のキャリア
数の変化、易動度の減少、再結合速度の増加等、デバイ
スの特性に影響する原因になるので、ウェハーの表面は
特に高精度な研磨が施されている。
プラズマCVM面と比較する機械研磨面とじては、最も
優れた機械研磨面と考えられている通常のSiウェハー
の最終研磨面を用いた。また、物性的乱れの最も少ない
と考えられる液中エツチング(化学エツチング)面と、
更にArイオンスノ々ツタリング面との比較も行った。
5pvsの測定原理は、Siのバンドギャップ以下のエ
ネルギーを持つ赤外線を測定面に照射したときの表面で
の電子遷移の有無を測定するものである。もし、加工時
にダメージか入ると、このとき生じる原子配列の乱れに
対応した電子準位か、本来準位の存在しないバンドギャ
ップ内に形成されることから、赤外線による電子遷移が
可能となり、大きな信号が得られる。逆に、加工が理想
的で表面の結晶性を乱すものでなければ、新たな準位か
生じることはなく、信号は小さいものとなる。
第25図は、得られたデータから加工表面に形成された
電子準位密度を求めたものである。この図からも判るよ
うに、最も穏やかな機械研磨による場合でも多くの準位
か形成されているか、プラズマCVM面では非常に少な
く、最も理想的な加工法と考えられる液中エツチング面
と殆と変わらない結果か得られている。
以上のように、数lOμm/mlnという非常に激しい
機械加工に相当する加工速度を得ながらも、その表面物
性は、最も穏やかな機械加工面より優れており、化学研
磨面に匹敵する特性を有することか判る。このことは、
現状では機械加工に頼らざるを得ないセラミックスの加
工において、本発明の装置により、高い信頼性を有する
面を極めて高能率に得ることか可能となるのである。
〔発明の効果〕
以上にしてなる本発明のラジカル反応による無歪精密加
工装置によれば、高周波電源によって発生された高周波
電圧、電流を、整合器を通すことにより、任意の負荷に
対してインピーダンス整合を取り、伝送線路等における
電力損失を最小限に抑制して加工用電極に高周波電圧を
印加することかでき、しかも空洞共振器を介しているの
で、電圧を昇圧することができ、少ない電力で被加工物
と加工用電極間に効果的に高圧プラズマを発生、維持す
ることかできるのである。
また、反応ガス及び不活性ガスを含む雰囲気気体の圧力
を1気圧以上となしているので、プラズマの発生領域が
空間的に限定され、ひいては反応ガスに基づくラジカル
密度の分布を局在され、空間分解能の高い加工か可能と
なるのである。即ち、従来のプラズマエツチング等では
考えられなかった高圧力ガス雰囲気中でのプラズマ生成
により、従来の機械加工に匹敵する高い空間分解能か得
られたのである。
その上、加工面の表面粗さは、0.1μm以下の鏡面に
仕上げることか可能であり、特に、ポリッシング装置に
よる加工面は、ガスフローを用いた場合、反応生成物の
再付着による面の荒れは全くなく、表面粗さ0.O1μ
m程度の極めて優れた鏡面が得られるのである。このと
きの加工面は、物性的、結晶学的な観点から、従来量も
優れた加工面か得られるとされている化学エツチング面
に匹敵するものである。しかも、加工速度を数lOμm
/minとすることかでき、機械加工によって行う場4
゜ 合より早いばかりてなく、通常のプラズマエツチングと
比べても2桁以上大きい加工速度か得られるのである。
更に、高周波を用いているので、雰囲気気体の圧力か1
気圧以上でもプラズマを発生させることかできるととも
に、それを安定に維持することかでき、更に被加工物も
導体に特定されることなく、絶縁体にまでその加工種を
広げることかできるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるカッティング装置の簡略説明図、
第2図は整合器の部分断面図、第3図は同じく整合器の
等価回路、第4図は空洞共振器の断面図、第5図(a)
は同じく空洞共振器の簡略図、第5図1(b)はその等
価回路、第6図はカッティング装置のガス導入系を示し
たブロック図、第7図〜第11図はカッティング装置の
各種制御回路のブロック図であり、第7図は高周波電源
出力の制御回路のゾロツク図、第8図はインピーダンス
のマツチング制御回路のブロック図、第9図は被加エフ
″ 物の送り制御回路の弊ロック図、第1O図は各種ガス圧
の制御回路のブロック図、第11図はワイヤー電極の送
り制御回路のブロック図、第12図は本発明によるポリ
ッシング装置の簡略説明図、第13図〜第16図はポリ
ッシング装置の各種制御回路のブロック図であり、第1
3図はガス導入系を示したブロック図、第14図は各種
ガス圧の制御回路のブロック図、第15図はステージの
制御回路のブロック図、第16図はワイヤー電極の走査
制御回路のブロック図、第17図(a)、 fbl、 
(C)は加工に用いたワイヤー電極の表面状態を示す穎
微鏡写真、第18図はカッティング装置による加工溝の
形状をタリサーフで測定した結果のグラフ、第19図は
同じく加工溝底部の表面粗さをタリステップで測定した
結果のグラフ、第20図は同じく加工溝底部の表面状態
をノマルスキー型微分干渉顕微鏡で撮影した写真、第2
1図は加工ギャップと圧力に対する加工溝の幅の変化を
示したグラフ、第22図は加工ギャップと圧力に対する
加工速度の変化を示したグラフ、第23図はポリッシン
グ装置により加工した加工面の表面粗さをタリステップ
で測定した結果のグラフ、第24図は同じくその表面状
態をノマルスキー型微分干渉顧微鏡で撮影した写真、第
25図は各種方法で作成した加工面と本発明の加工面を
表面準位密度で比較したグラフである。 A:カッティング装置、B:ポリッシング装置、1:被
加工物、2:加工用電極、2a:ワイヤー10:高周波
電源、11:発振器、12:高周波増幅器、13:同軸
線、20:整合器、21:主伝送線、22ニスタブ、3
吐空洞共振器、401反応容器、41:反応室、42:
容器本体、43:上蓋、44:下蓋、45:絶縁体、4
6:ワイヤー送り装置、50.送り装置、52:ステー
ジ、60:ガス供給ユニット、61:反応ガスボンベ、
62:不活性ガスボンベ、70:センサ、80:制画装
置。 特許出願人  株式会社味覚糖精密工学研究所第 図 7J、ル 1(11″。 第 図 第 図 I 第 図 第 図 第 図 μ 第 図 第 図 第 図 bγ 第 図 第 図 第 図 e F6 第 下7 因 4a) 第 図 第 図 第20図 100.lJm 第18 図 第 図 第 図 第24 図 oOpm 第 国 第 図 加工ギヤ プ(9m) 第 図 エ ネ ル ギ (eV) ラジカル反応による無歪精密加工装置 3゜ 補正をする者 事件との関係:特許出願人 株式会社 ユーハ味覚糖精密工学研究所 (外1名) 代 理 人 ■533 大阪市東淀用区東中島1丁目20番14号東ロスチージ
ョンビル (1)明細書の図面の簡単な説明の欄 ’*□ 」ri戸)\3!  fM J−,3eイi 
7−91 QAf+ K T、1=t−L ’  1T
(2)図面の第17図、第20図及び第24図7、補正
の内容 (1)明細書の第74頁第10行から第11行にかけて
「第17図(a)、 (b)、 (C)は加工に用いた
ワイヤー電極の表面状態を示す顕微鏡写真Jとあるを、
[第17図(a)。 (b)、 (C)は加工に用いるワイヤー電極の耐久試
験後の表面状態を示し、(a)は直径50μmの銅ワイ
ヤーの表面に真空蒸着によってアルミニウムを4μmの
膜厚でコーティングしたものの側面図、(b)は直径5
0μmの銅ワイヤーの表面にイオンブレーティングによ
ってアルミニウムを1μmの膜厚てコーティングしたも
のの側面図、(C)はコーティングを行っていない直径
50μmの銅ワイヤーの側面図」と補正します。 (2)明細書の第74頁第15行から第16行にかけて
「第20図は同じく加工溝底部の表面状態をノマルスキ
ー型微分干渉顕微鏡で撮影した写真」とあるを、[第2
0図は同じく加工溝底部の表面状態をノマルスキー型微
分干渉顕微鏡で撮影した結果を示した部分平面図Jと補
正します。 (3)明細書の第75頁第2行から第3行にかけて「第
24図は同じくその表面状態をノマルスキー型微分干渉
顕微鏡で撮影した写真」とあるを、「第24図は同じく
その表面状態をノマルスキー型微分干渉顕微鏡で撮影し
た結果を示した部分平面図」と補正します。 (4)図面の第17図、第20図及び第24図を別紙の
通り補正します。 第 20(!1 第 24図 第 図 (b)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)高周波電圧を加工用電極へ供給する高周波電源と、 前記高周波電源と負荷とのインピーダンスを整合させる
    整合器と、 前記高周波電源より供給される高周波電圧を昇圧する空
    洞共振器と、 前記空洞共振器を接続し、内部の反応室に加工種に応じ
    た所望形状の電極及び被加工物を配するとともに、互い
    の相対位置を可変となし、反応ガス及び不活性ガスを含
    む雰囲気気体を1気圧以上の高圧力で密封若しくは流動
    させ得る反応容器と、よりなることを特徴とするラジカ
    ル反応による無歪精密加工装置。 2)前記整合器として、各スタブの短絡終端と主伝送線
    との距離を可変となした3−スタブチューナを用いてな
    る請求項1記載のラジカル反応による無歪精密加工装置
    。 3)前記空洞共振器として、共振周波数チューナを内蔵
    した偏平な半同軸型空洞共振器を用いてなる請求項1記
    載のラジカル反応による無歪精密加工装置。 4)前記反応容器として、反応室を形成する少なくとも
    内壁を導体となした反応容器を用いてなる請求項1記載
    のラジカル反応による無歪精密加工装置。 5)前記反応容器として、接地した反応容器内壁と反応
    室内に絶縁配置した加工用電極間に前記空洞共振器から
    の電圧を印加し、導体若しくは絶縁体の被加工物を加工
    し得るようになした反応容器を用いてなる請求項1又は
    4記載のラジカル反応による無歪精密加工装置。 6)前記反応容器として、接地した反応容器内壁に接続
    した導体の被加工物と反応室内に絶縁配置した加工用電
    極間に前記空洞共振器からの電圧を印加し得る反応容器
    を用いてなる請求項1又は4記載のラジカル反応による
    無歪精密加工装置。 7)前記高周波電源の周波数と、加工用電極に印加され
    る電圧と、加工用電極と被加工物間の加工ギャップとを
    、少なくとも不活性ガスに基づくイオンが該加工ギャッ
    プ内に捕捉されるように設定してなる請求項1記載のラ
    ジカル反応による無歪精密加工装置。
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