JPH09316411A - グリーンシート用表面保護フィルム - Google Patents

グリーンシート用表面保護フィルム

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JPH09316411A
JPH09316411A JP8137014A JP13701496A JPH09316411A JP H09316411 A JPH09316411 A JP H09316411A JP 8137014 A JP8137014 A JP 8137014A JP 13701496 A JP13701496 A JP 13701496A JP H09316411 A JPH09316411 A JP H09316411A
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JP
Japan
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green sheet
sensitive adhesive
surface protective
protective film
film
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JP8137014A
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English (en)
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Yoshinori Mizunoue
美徳 水野上
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 打抜き加工性、寸法安定性、耐湿性、耐溶剤
性、粘着力、貼付作業性などの諸特性を満足するグリー
ンシート用表面保護フィルムを提供する。 【解決手段】 基材層を構成するタテ方向及びヨコ方向
の引張破断伸びがいずれも100%以下である、二軸延
伸ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム又は少なくとも一
面に防湿層が設けられているセロハン紙の片面に、タテ
方向及びヨコ方向の引張破断伸びがいずれも30〜25
0%である粘着剤層が積層されてなることを特徴とする
グリーンシート用表面保護フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリーンシート用
表面保護フィルムに関し、更に詳しくは、ICパッケー
ジ製造工程などの高度な加工精度が要求される分野で用
いられるグリーンシート用表面保護フィルムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】セラミックICパッケージなどの高度な
加工精度が要求される分野で用いられるグリーンシート
用表面保護フィルムは、集積回路に対応して高精度で打
抜き加工ができ、貼付されている未焼結セラミック組成
物シート上で、湿度などの環境条件に対する高い寸法安
定性及び上記未焼結セラミック組成物シート上に導電ペ
ーストを印刷する工程などに対する高い耐溶剤性が要求
される。
【0003】即ち、上記セラミックICパッケージに用
いる回路基板の製造工程は、アルミナなどのセラミック
原料とバインダー及びアルコール、トルエン、メチルエ
チルケトンなどの溶剤などからなるセラミック組成物を
フィルムや紙などの工程紙上にキャストして100℃以
上に加熱して乾燥し、ロール状に巻取るグリーンシート
作製工程、上記グリーンシートに集積回路を導電ペース
トで印刷して形成する工程、上記集積回路が形成された
未焼結セラミック組成物シートを多段に積層し、スルー
ホールを形成して1000℃程度の温度で焼結する工程
などからなる。
【0004】上記セラミックICパッケージの製造工程
において、グリーンシートの両面もしくは回路印刷面に
グリーンシート用表面保護フィルムを積層して仮着し、
工程中の塵、埃、油滴などの不純物がグリーンシートに
付着して汚染することを防止するのである。従って、仮
着されたグリーンシート用表面保護フィルムは、上記焼
結工程の前の多段に積層する工程もしくは焼結工程の直
前に、不要となるので剥離除去される。
【0005】積層型ICパッケージは、グリーンシート
を多段に積層した後、回路を高密度化するために各段に
形成された2次元回路を、各段内に設けられたスルーホ
ールに導電剤を注入して形成された導電路によって接続
し、3次元回路に拡張されたものである。上記スルーホ
ールは、各段のグリーンシート毎にパンチングによって
穿設される。上記パンチングによるスルーホールの穿設
工程において、グリーンシート用表面保護シートの打抜
き加工性が悪いと、グリーンシートに仮着されてグリー
ンシートと共に穿孔される上記グリーンシート用表面保
護フィルムがパンチング刃によって引き延ばされたり、
回路間を連通するスルーホールが部分的に塞がれたりす
るなどして、設計通りに正確な状態でスルーホールが形
成されないために、導電剤が充填されず接続不良となっ
たり、スルーホールをはみ出した導電剤が微細な配線間
を短絡したりする。
【0006】また、グリーンシート用表面保護フィルム
の吸湿が大きかったり、或いは、耐溶剤性が乏しいと、
環境の湿気を吸収して寸法変化し、上記スルーホールに
導電剤を注入する際に、上記グリーンシート表面の回路
間を連通するスルーホールと、これと同位置に穿孔され
たグリーンシート用表面保護フィルム上の穿孔がずれた
り、上記導電剤に含有する有機溶剤によって、グリーン
シート用表面保護フィルムが部分的に溶解して、前記パ
ンチングによるスルーホールの穿設工程と同様に、正確
な状態でスルーホールが形成されないため、不必要な位
置に導電膜を形成したり、回路を短絡したりする。
【0007】このようなグリーンシート用表面保護フィ
ルムとして、従来、ジアセテート系もしくはトリアセテ
ート系のセルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、
ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムなどを基材層とするものが用いられて
きた。
【0008】しかし、グリーンシート用表面保護フィル
ムの基材層として、ジアセテート系もしくはトリアセテ
ート系のセルロースフィルムは、打抜き加工性には優れ
るが、吸湿性が高いので寸法安定性に問題がある。ポリ
スチレンフィルムは、例えば、特開平4−261485
号公報にも開示されているが、上記セルロースフィルム
同様、打抜き加工性には優れるが、耐溶剤性に乏しく問
題がある。ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸
延伸ポリプロピレンフィルムなどのフィルムは、耐湿性
には優れるが、打抜き加工性が悪く、パンチングによる
スルーホールの穿設工程において、パンチング刃により
完全に打ち抜かれず、穿孔滓がグリーンシート用表面保
護フィルム側に残り易く問題がある。
【0009】また、上記基材層に積層される粘着剤層
も、グリーンシート用表面保護フィルムのパンチングに
よるスルーホールの穿設工程における打抜き加工性に大
きく影響を及ぼす。粘着剤層は一般に必要な粘着力を確
保するため粘性に富むものであるが、該層が若干柔らか
いものでは、前記する如くパンチング刃によって粘着剤
層が引き延ばされたり、パンチング刃に粘着剤が付着し
たりして、グリーンシート上の回路間を連通するスルー
ホールが部分的に塞がれたりするなどして、グリーンシ
ート用表面保護フィルムのパンチングによるスルーホー
ルの穿設工程における打抜き加工性を悪くするものであ
った。
【0010】更に、上記グリーンシート用表面保護フィ
ルムのパンチングによるスルーホールの穿設工程におけ
る打抜き加工性を改善する目的で基材層のフィルムの厚
さを若干薄くする試みもあるが、基材層のフィルムの厚
さを薄くすると、グリーンシートに貼付する際に、空気
を巻き込み易くなり、却ってスルーホールの穿設工程の
穿孔精度を低下させたり、外観品質を著しく低下させ、
甚だしい場合には、表面保護機能を果たさなくなるおそ
れがある。
【0011】叙上の如く、従来のグリーンシート用表面
保護フィルムは、打抜き加工性、寸法安定性、耐湿性、
耐溶剤性、粘着力、貼付作業性などを充分に満足するも
のはなく、これらの諸特性を満足するグリーンシート用
表面保護フィルムの速やかな開発が熱望されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の事実
に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、打抜き加工性、寸法安定性、耐湿性、耐溶剤性、粘
着力、貼付作業性などの諸特性を満足するグリーンシー
ト用表面保護フィルムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材層を構成
するタテ方向及びヨコ方向の引張破断伸びがいずれも1
00%以下である、二軸延伸ポリ塩化ビニリデン系樹脂
フィルム又は少なくとも一面に防湿層が設けられている
セロハン紙の片面に、タテ方向及びヨコ方向の引張破断
伸びがいずれも30〜250%であり、且つ、ステンレ
ス鋼板(SP)粘着力が10〜200g/25mmであ
る粘着剤層が積層されてなることを特徴とするグリーン
シート用表面保護フィルムをその要旨とする。
【0014】本発明のグリーンシート用表面保護フィル
ムの基材層は、タテ方向及びヨコ方向の引張破断伸び
が、いずれも100%以下、好ましくは70%以下であ
る二軸延伸ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム又は少な
くとも一面に防湿層が設けられているセロハン紙であ
る。上記タテ方向及びヨコ方向の引張破断伸びが、いず
れか一方でも100%を超えると、パンチングによるス
ルーホールの穿設工程において、パンチング刃によって
グリーンシート用表面保護フィルムが引き延ばされ、設
計通りに正確な状態でスルーホールが形成されない。
【0015】また、ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム
を、タテ及びヨコに二軸延伸処理することによりグリー
ンシート用表面保護フィルムに上記引張破断伸び特性を
付与し得るものである。更に、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂フィルムは、耐湿性及び耐溶剤性に優れるものである
ので、セラミックICパッケージに用いられる積層回路
基板を製造する諸工程においてグリーンシート用表面保
護フィルムに必要な寸法安定性を付与し得るものであ
る。
【0016】上記ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム
は、塩化ビニリデンホモポリマー、塩化ビニリデンとア
クリル酸アルキルエステル、塩化ビニル、アクリロニト
リルなどのコモノマーとの塩化ビニリデン系共重合体か
らなるものであってもよい。上記ポリ塩化ビニリデン系
樹脂フィルムは、製造方法を特に限定するものではない
が、例えば、上記ポリ塩化ビニリデン系樹脂を常法によ
り溶融押出し、延伸原反を製膜した後、逐次二軸延伸法
或いは同時二軸延伸法によって得ることができる。ま
た、上記ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムには、必要
に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、帯電防
止剤、可塑剤、滑剤、充填剤、着色剤などが添加されて
もよい。
【0017】上記基材層を構成するポリ塩化ビニリデン
系樹脂フィルムの厚さは、好ましくは8〜50μm、更
に好ましくは12〜30μmである。上記基材層の厚さ
が50μmを超えて厚くなり過ぎると、打抜き加工性が
低下し、上記厚さが8μm未満と薄くなり過ぎると、グ
リーンシートへの貼付作業性が悪化し、空気を巻き込み
易くなる。
【0018】上記セロハン紙の厚さは、用いられるグリ
ーンシートの用途によって適宜決定されるが、あまり厚
過ぎると、パンチングによるスルーホールの穿設工程に
おいて、打抜き性が悪くなり、薄過ぎると、グリーンシ
ートへの貼付作業性が悪くなるので好ましくは8〜50
μm、より好ましくは12〜30μmである。
【0019】上記セロハン紙の少なくとも一面に設けら
れる防湿層は、必要な防湿性能を有するものであれば材
質、形成方法共に特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル、アクリロニトリ
ル、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどをコモノ
マーとする塩化ビニリデン系共重合体、ポリビニルアル
コール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリア
クリロニトリル、アクリロニトリルと(メタ)アクリル
酸アルキルエステル、スチレンなどの共重合体、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル−ブタジエン共重合
体、上記以外のアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂など
の防湿性能を有する樹脂類を、メチルアルコール、エチ
ルアルコールなどのアルコール類、ケトン類、炭化水素
類、ハロゲン化炭化水素類、セロソルブ類、フェノール
類、エステル類、水などの単独溶剤もしくは混合溶剤に
溶解した防湿処理剤を塗工して得られる。
【0020】上記防湿処理剤の塗工方法は特に限定され
るものではないが、例えば、グラビアコーター、マイヤ
ーバーコーター、ダイコーターなどの塗布機を用いて塗
布し、60〜150℃程度の温度で乾燥し、上記セロハ
ン紙上の少なくとも一面に防湿層が設けられる。上記防
湿処理剤として光重合性組成物など重合性組成物を塗工
した後、該重合性組成物を重合して防湿層を形成するタ
イプのものが用いられる場合には、上記塗工装置の一部
もしくは全部に替えて、UV照射やEB照射による重合
手段を含む塗工装置を用いることができる。
【0021】また、上記防湿層は、押出コーティング法
によって前記する防湿性能を有する樹脂類を溶融押出
し、上記セロハン紙上の少なくとも一面に防湿層を形成
することもできる。上記防湿層には、必要に応じて、界
面活性剤、柔軟剤、架橋剤、架橋反応触媒、シリカ粉末
などの充填剤が添加されてもよい。また、上記防湿層の
厚さは、あまり厚過ぎると、パンチングによるスルーホ
ールの穿設工程において、打抜き性が悪くなり、薄過ぎ
ると、所期の防湿効果が得られないので好ましくは0.
01〜10μmである。
【0022】上記粘着剤層のタテ方向及びヨコ方向の引
張破断伸びが、いずれも30〜250%、好ましくは5
0〜100%である。上記粘着剤層のタテ方向及びヨコ
方向の引張破断伸びが30%未満では、パンチングによ
るスルーホールの穿設工程において、粘着剤の滓が出易
くなり、この粘着剤の滓が穿設したスルーホールを塞い
でしまうおそれがあり、上記引張破断伸びが250%を
超えると、パンチング刃によって粘着剤層が引き延ばさ
れたり、パンチング刃に粘着剤が付着したりして、グリ
ーンシート上の回路間を連通するスルーホールが部分的
に塞がれたりするなどして、グリーンシート用表面保護
フィルムのパンチングによるスルーホールの穿設工程に
おける打抜き加工性を悪くする。
【0023】また、ステンレス鋼板(SP)粘着力は、
10〜200g/25mmである。上記ステンレス鋼板
(SP)粘着力は、JIS Z 0237に準拠して測
定されるステンレス鋼板に対する180度剥離力であ
り、g/25mmの単位で示された値である。上記SP
粘着力が10g/25mm未満では、被着体であるグリ
ーンシート表面でグリーンシート用表面保護フィルムが
浮き上がったり、剥離したりする。また、上記SP粘着
力が200g/25mmを超える場合、再剥離や不要と
なって剥離する際に糊残りやグリーンシート用表面保護
フィルムを破損してしまうおそれがある。
【0024】上記粘着剤としては、粘着剤層のタテ方向
及びヨコ方向の引張破断伸び及びSP粘着力が上記する
値をそれぞれ満足するものであれば特に限定されるもの
ではなく、溶剤型、無溶剤型、エマルジョン型、紫外線
(UV)硬化型、電子線(EB)硬化型など粘着剤性状
を問わないが、就中、溶剤型アクリル系粘着剤は耐久性
その他の観点から好適に使用される。
【0025】上記溶剤型アクリル系粘着剤は、少なくと
も2種類以上のモノマーからなるアクリル系共重合体
を、通常、架橋剤によって架橋したものである。上記ア
クリル系共重合体に用いられるモノマーとしては、例え
ば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレートなど
のC2 〜C17のアルキルアクリレート類を主成分(50
〜99重量%)とし、メチルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレートなどのC1 〜C10のアルキル
メタクリレート類、エチルアクリレート、酢酸ビニルな
どのC1 〜C3 のビニルエステル類、アクリロニトリ
ル、スチレン、塩化ビニリデンなどのビニルモノマー
類、アクリル酸、無水マレイン酸などの不飽和カルボン
酸類、アクリルアミドなどの不飽和カルボン酸アミド及
びその変性体、ヒドロキシエチルアクリレートなどの水
酸基含有モノマー類などからなる改質成分1〜50重量
%が配合された構成となる。主成分の上記C2 〜C17
アルキルアクリレート類の群から選ばれるモノマー及び
改質成分の上記群から選ばれるモノマーは、各々1種類
であってもよいが、2種以上が併用されてもよい。
【0026】上記溶剤型アクリル系粘着剤は、前記する
粘着剤層のタテ方向及びヨコ方向の引張破断伸び及びS
P粘着力を満足させるため、重合されたアクリル系共重
合体のガラス転移温度を−50〜−10℃の範囲に設定
され、同時に、架橋剤で架橋し、ゲル分率を80%以上
にされる。上記ゲル分率は、粘着剤に用いられたアクリ
ル系共重合体中の溶剤に不溶成分の重量百分率である。
【0027】上記架橋剤としては、例えば、イソシアネ
ート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋
剤などが挙げられる。これらの架橋剤は単独で用いられ
てもよいが、2種以上が併用されてもよい。
【0028】上記アクリル系共重合体は、重合体ブロッ
ク、重合体エマルジョン又は重合体溶液として得られる
が、これらのアクリル系共重合体が溶液型粘着剤もしく
はエマルジョン型粘着剤として用いられる場合には、溶
剤によって溶解もしくは希釈して使用される。上記溶解
もしくは希釈に際しては、例えば、水、アルコール類、
ケトン類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、セロソ
ルブ類、フェノール類、エステル類などが溶剤もしくは
希釈剤として好適に用いられる。
【0029】上記粘着剤には、必要に応じて粘着付与樹
脂、界面活性剤、帯電防止剤、充填剤、触媒などの添加
剤が添加されてもよい。
【0030】また、基材の上記少なくとも一面に防湿層
が設けられたセロハン紙に粘着剤層を積層する面は、粘
着剤の上記基材層に対する粘着力を勘案して設定される
が、通常、上記防湿層が設けられていないセロハン紙の
面に粘着剤層が設けられる。また、グリーンシートの用
途によって上記基材の両面に防湿層が設けられている場
合には、これに対応した粘着剤を選定して使用する。
【0031】上記粘着剤を粘着剤層として上記基材層に
積層する手段は、特に限定されるものではないが、溶剤
型粘着剤である場合、例えば、ロールコーター、グラビ
アコーター、コンマコーター、ブレードコーター、キス
ロールコーター、マイヤーバーコーター、ダイコーター
などのコーターを用いて上記基材層上に塗布、乾燥して
粘着剤層を形成する。
【0032】上記粘着剤が光重合性組成物である場合、
該光重合性組成物を重合し、上記基材層上に積層する手
段として、紫外線、可視光線などの活性光線もしくは電
子線の照射の工程のみが用いられてもよいが、溶剤型粘
着剤で用いられる加熱乾燥工程が併用されてもよい。
【0033】上記粘着剤層の厚さは、表面保護フィルム
の用途によって適宜決定されるが、好ましくは1〜15
μm程度である。
【0034】叙上の如く構成されている本発明のグリー
ンシート用表面保護フィルムは、長尺の基材層フィルム
の片面に粘着剤層を連続的に積層して形成し、ロール状
に巻回して製品とし、保管されてもよいが、上記長尺の
グリーンシート用表面保護フィルムを適当なサイズに切
断し、枚葉の製品として保管されてもよい。
【0035】上記グリーンシート用表面保護フィルム
は、粘着剤層の露出している表面に、該表面の汚損防止
と、使用時の便利のためなどの目的で、更にセパレータ
ーを仮着してもよい。上記セパレーターは特に限定され
るものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィ
ルム、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィンフィルムなどやこれらの延伸フィルムの表面を、シ
リコーン系離型剤、フッ素樹脂系離型剤、その他の有機
系離型剤などによって離型処理したセパレーターが挙げ
られる。
【0036】本発明のグリーンシート用表面保護フィル
ムは、叙上の如く構成されているので、基材層と粘着剤
層の特性が相俟つて、打抜き加工性、寸法安定性、耐湿
性、耐溶剤性、粘着力、貼付作業性などの優れた諸特性
を示し、パンチング刃によってフィルムが引き伸ばされ
たり、糊滓の発生や糊滓などのパンチング刃への付着が
実質的になく、高い穿孔精度でパンチングによる穿孔が
なされるので、セラミックICパッゲージなどの高度な
加工が要求される分野で用いられるグリーンシート用表
面保護フィルムに好適に使用できる。
【0037】また、基材の上記少なくとも一面に防湿層
が設けられたセロハン紙に粘着剤層を積層する面は、粘
着剤の上記基材層に対する粘着力を勘案して設定される
が、通常、上記防湿層が設けられていないセロハン紙の
面に粘着剤層が設けられる。また、グリーンシートの用
途によって上記基材の両面に防湿層が設けられている場
合には、これに対応した粘着剤を選定して使用する。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、実施例及
び比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これ
らの実施例に限定されるものではない。
【0039】(実施例1)ガラス転移温度(Tg)が−
22℃(Tgの値は、粘弾性カーブのtanδのピーク
値)であり、架橋点成分として2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートを含有するアクリル系粘着剤(粘着力:2
8g/25mm)100重量部に対し、芳香族イソシア
ネート系架橋剤4重量部を添加し、トルエンで希釈して
固形分濃度が20重量%の粘着剤を調製した。次に、上
記粘着剤を厚さ15μmの塩化ビニリデン−アクリル酸
エステル共重合体フィルム[旭化成社製、商品名:サラ
ンフィルム、引張破断伸び(%):MD/TD=51/
58]の一面にコンマコーターで塗布し、90℃で1分
間乾燥させ、厚さ3μmの粘着剤層を形成した。更に、
上記粘着剤層の表面に、シリコーン系離型処理された厚
さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝
人社製、商品名:S−31)の離型処理面を当接して貼
付して保護し、グリーンシート用表面保護フィルムを作
製した。
【0040】(比較例1)実施例1の塩化ビニリデン−
アクリル酸エステル共重合体フィルムに替えて、引張破
断伸び(%):MD/TD=215/94の厚さ25μ
mの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績社製、
商品名:パイレンフィルム)を用いたこと以外、実施例
1と同様にしてグリーンシート用表面保護フィルムを作
製した。
【0041】(比較例2)実施例1と粘着剤の構成成分
は同じであるが、芳香族イソシアネート系架橋剤の配合
量4重量部を0.5重量部に変更した、Tg:−55
℃、粘着力:489g/25mmのアクリル系粘着剤を
用いたこと以外、実施例1と同様にしてグリーンシート
用表面保護フィルムを作製した。
【0042】(比較例3)実施例1と粘着剤の構成成分
は同じであるが、芳香族イソシアネート系架橋剤の配合
量4重量部を7重量部に変更した、Tg:−2℃、粘着
力:8g/25mmのアクリル系粘着剤を用いたこと以
外、実施例1と同様にしてグリーンシート用表面保護フ
ィルムを作製した。
【0043】(実施例2)実施例1の塩化ビニリデン−
アクリル酸エステル共重合体フィルムに替えて、ポリ塩
化ビニリデンを両面コートした厚さ23μmの防湿セロ
ハン[二村化学工業社製、商品名:太閤セロハン、引張
破断伸び(%):MD/TD=51/58]を用いたこ
と以外、実施例1と同様にしてグリーンシート用表面保
護フィルムを作製した。
【0044】(比較例4)実施例2と粘着剤の構成成分
は同じであるが、芳香族イソシアネート系架橋剤の配合
量4重量部を0.5重量部に変更した、Tg:−55
℃、粘着力:489g/25mmのアクリル系粘着剤を
用いたこと以外、実施例2と同様にしてグリーンシート
用表面保護フィルムを作製した。
【0045】(比較例5)実施例2と粘着剤の構成成分
は同じであるが、芳香族イソシアネート系架橋剤の配合
量4重量部を7重量部に変更した、Tg:−2℃、粘着
力:8g/25mmのアクリル系粘着剤を用いたこと以
外、実施例2と同様にしてグリーンシート用表面保護フ
ィルムを作製した。
【0046】実施例及び比較例で得られたグリーンシー
ト用表面保護フィルムの性能を評価するため、打抜き
性、パンチング刃への糊付着性及び剥離性について以下
に示す方法せ試験した。試験結果は表1に示す。尚、用
いた基材フィルム及び粘着剤の性能を併せて表1に掲載
した。基材フィルム及び粘着剤の性能試験方法は以下に
示す通りである。
【0047】(グリーンシート用表面保護フィルムの性
能) 1.打抜き性:セラミックICパッケジ用グリーンシー
トにグリーンシート用表面保護フィルムを貼付し、該貼
付したグリーンシート用表面保護フィルム上からグリー
ンシートに、金型でパンチングし、直径が500μmの
孔を10ケ所穿設し、両者を貫通する穿孔の状態を観察
し、以下の○、×の2段階の評価基準で評価した。 ○:パンチング面の切口が平滑にシャープに穿孔されて
おり、穿孔内に穿孔滓などの残留物が全くなかった。 ×:パンチング面の切口が粗であり、穿孔内にフィルム
ないし粘着剤の穿孔滓が残留していた。
【0048】2.パンチング刃への糊付着性:前第1項
の打抜き性試験でパンチング刃に粘着剤層の穿孔滓など
の付着の有無を、○:粘着剤の付着が認められない、
×:粘着剤の付着があった、の2段階で評価した。
【0049】3.剥離性:前第1項の打抜き性試験で作
製したグリーンシート用表面保護フィルムを貼付し、金
型でパンチングし、直径が500μmの孔を穿設したセ
ラミックICパッケジ用グリーンシートから、グリーン
シート用表面保護フィルムを剥離し、剥離の状態を観察
し、以下の○、×の2段階の評価基準で評価した。 ○:スムーズにグリーンシート表面より剥離でき、グリ
ーンシート表面に何らの損傷も認められなかった。 ×:グリーンシート表面よりの剥離が重く、グリーンシ
ート表面を部分的に毟り取って、回路の一部を破損し
た。
【0050】(基材フィルム及び粘着剤の性能) 1.基材フィルムの引張破断伸び(%):JIS K
7113に準拠し、基材フィルムの引張破断伸びを測定
した。
【0051】2.粘着剤層のゲル分率(%):秤量した
粘着剤層をテトラヒドロフランに溶解し、濾過して不溶
部分を乾燥後、秤量し、次式によって粘着剤層のゲル分
率(%)を算出した。 粘着剤層のゲル分率(%)=[(不溶部分の重量)/
(溶解前の粘着剤層の重量)]×100
【0052】3.粘着剤層の引張破断伸び(%):粘着
剤から厚さ500μmの粘着剤シートの試験片を作製
し、引張試験機を用いて、掴み間隔:100mm、引張
速度:50mm/minで上記試験片の引張試験を行
い、次式によって粘着剤層の引張破断伸び(%)を算出
した。 粘着剤層の引張破断伸び(%)=[(破断点での試験片
の長さ)/(引張前の試験片の長さ)]×100
【0053】4.粘着剤層の粘着力(g/25mm):
JIS Z 0237に準拠し、粘着剤層のSP板に対
する180度剥離力を測定した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】請求項1及び請求項2記載の本発明のグ
リーンシート用表面保護フィルムは、いずれも、打抜き
加工性、寸法安定性、耐湿性、耐溶剤性、粘着力、貼付
作業性などの優れた諸特性を示し、パンチング刃によっ
てフィルムが引き伸ばされたり、糊滓の発生や糊滓など
のパンチング刃への付着が実質的になく、高い穿孔精度
でパンチングによる穿孔がなされるので、セラミックI
Cパッゲージなどの高度な加工が要求される分野で用い
られるグリーンシート用表面保護フィルムに好適に使用
できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層を構成するタテ方向及びヨコ方向
    の引張破断伸びがいずれも100%以下である、二軸延
    伸ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム又は少なくとも一
    面に防湿層が設けられているセロハン紙の片面に、タテ
    方向及びヨコ方向の引張破断伸びがいずれも30〜25
    0%であり、且つ、ステンレス鋼板(SP)粘着力が1
    0〜200g/25mmである粘着剤層が積層されてな
    ることを特徴とするグリーンシート用表面保護フィル
    ム。
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