JPH09316307A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物

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JPH09316307A
JPH09316307A JP6934297A JP6934297A JPH09316307A JP H09316307 A JPH09316307 A JP H09316307A JP 6934297 A JP6934297 A JP 6934297A JP 6934297 A JP6934297 A JP 6934297A JP H09316307 A JPH09316307 A JP H09316307A
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polyester resin
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JP6934297A
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Naoya Iwamura
尚哉 岩村
Shingo Fujino
慎悟 藤野
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐高電圧性が必要な電気・電子部品等の配線部
品材料として有用な、燃焼性と高度の耐トラッキング性
を有し、しかも、良好な機械的強度、剛性、耐熱性およ
び耐衝撃性が均衡して優れた熱可塑性難燃ポリエステル
樹脂組成物を得ること。 【解決手段】熱可塑性ポリエステル樹脂に対し難燃剤と
難燃助剤を配合した難燃性ポリエステル樹脂組成物に於
いて、該難燃剤が臭素含有率60%以上、かつ難燃剤中
に含まれるベンゼン環濃度20%以下、該難燃助剤が酸
化アンチモンであることを特徴とする難燃性ポリエステ
ル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的特性、耐熱
性、成形性が均衡して優れた熱可塑性ポリエステル樹脂
組成物に関し、特に電気・電子部品、自動車部品、例え
ば、照明器具部品、ソケット、コイル、端子台、プラ
グ、スイッチ、リレー部品のような高度な難燃性と高度
な耐トラッキング性が要求される用途に使用される耐電
圧部品に使用される成形用ポリエステル樹脂組成物及び
その成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートやポリブチ
レンテレフタレートに代表される熱可塑性ポリエステル
樹脂は、その優れた化学的特性や、物理的、機械的特性
を利用して、自動車部品、電気・電子部品等、幅広い分
野に使用されている。
【0003】しかしながら、熱可塑性ポリエステル樹脂
は難燃性に乏しく、特に電気・電子部品への適用に際し
ては難燃化が必須となっている。
【0004】更に、近年、電気・電子産業の国際化によ
り電気・電子機器の電源についても、従来の100V対
応から240V対応が要求されてるようになり、難燃化
と共により厳しい電気絶縁性が求められるようになっ
た。
【0005】従来、熱可塑性ポリエステル樹脂の難燃化
方法にはハロゲン化合物、リン化合物、窒素化合物など
とアンチモン化合物などの難燃助剤を添加配合する方法
が一般に使用されている。このような難燃剤と難燃助剤
を添加配合した場合には、引張伸びを始めとする機械的
特性の低下や、電気絶縁性、特に耐トラッキング性の低
下が著しいという問題があった。
【0006】一方、難燃化熱可塑性ポリエステルの高強
度、高剛性化のためガラス繊維を添加する方法は知られ
ている。しかしながら、ガラス繊維の添加は耐トラッキ
ング性を低下することが認められている。
【0007】熱可塑性ポリエステル樹脂のこのような欠
点を改善するために、板状ケイ酸マグネシウムあるいは
針状メタケイ酸カルシウムを併用配合することにより耐
トラッキング性を改善する方法が特開平5−17911
2号公報に記載されている。しかしながら、充分な耐ト
ラッキング性を得るには、板状ケイ酸マグネシウムある
いは針状メタケイ酸カルシウムを大量に配合することが
必要であり、熱剛性は確保されるが、本発明者らが検討
した結果、当該公報の実施例に記載される組成での強度
は耐電圧部品に要求性能に比べ低いものであった。
【0008】また、ガラス繊維で強化された難燃化熱可
塑性ポリエステルにポリオレフィンを併用配合すること
により耐トラッキング性を改善する方法が特開平7−1
88529号公報に記載されている。しかしながら、ポ
リオレフィンを添加すると熱剛性が低下する。また、本
発明者らが検討した結果、実施例に記載される組成にお
いて、ポリオレフィンは比較的燃焼しやすいことから、
燃焼時間が長くなってしまい、燃焼時間を短くするため
に難燃剤を増量する必要があり、その結果、機械的特
性、耐トラッキング性が低下してしまい、燃焼性と耐ト
ラッキング性の両立が困難であった。
【0009】このようにかかる従来技術では、熱可塑性
ポリエステル樹脂本来の特性を損なうことなく、高強
度、高剛性が必要とされ、かつ良好な難燃性と高度な耐
トラッキング性を得ることはできなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は機械的
特性、良好な難燃性と高度な耐トラッキング性が均衡し
て優れる耐電圧部品に適した成形用ポリエステル樹脂組
成物を得ることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記のポリエステル樹脂本来の特性を損なうことなく良好
な難燃性と高度な耐トラッキング性を両立すべく鋭意検
討した結果、熱可塑性ポリエステルに対して、特定の難
燃剤、難燃助剤、ガラス繊維を含有せしめることによ
り、上記の目的が達成できることを見いだし本発明に到
達した。
【0012】すなわち、本発明は、1.「熱可塑性ポリ
エステル樹脂、臭素含有量60重量%以上、かつベンゼ
ン環濃度20%重量以下の有機臭素化合物、およびアン
チモン化合物を含有するポリエステル樹脂組成物。」で
あり、好ましくは2.「熱可塑性ポリエステル樹脂10
0重量部に対し、臭素含有量60重量%以上、かつベン
ゼン環濃度20重量%以下の有機臭素化合物1〜60重
量部、およびアンチモン化合物1〜50重量部を含有す
るポリエステル樹脂組成物。」、3.「さらにガラス繊
維を熱可塑性ポリエステル100重量部に対して1〜1
00重量部を含有する前記2記載のポリエステル樹脂組
成物。」、4.「ガラス繊維の平均アスペクト比が20
〜60であり、成形用である前記3記載のポリエステル
樹脂組成物。」、5.「ガラス繊維の平均アスペクト比
が15〜45であり、成形品である請求前記3のポリエ
ステル樹脂組成物。」、また6.「アンチモン化合物が
平均粒径が2μm以下の酸化アンチモンである前記いず
れかに記載のポリエステル樹脂組成物。」からなるもの
である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明において「重量」とは「質量」を意味する。
【0014】本発明で用いる熱可塑性ポリエステル樹脂
とは、ジカルボン酸(あるいは、そのエステル形成誘導
体)とジオール(あるいは、そのエステル形成誘導体)
とを主成分とする重縮合反応によって得られる重合体な
いしは共重合体である。
【0015】上記ジカルボン酸としてはテレフタル酸、
イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフ
ェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4′
−ジフェニルエーテルジカルボン酸、ビフェニル−4,
4’−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸、アゼライン酸、ドデカジオン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン
酸およびこれらのエステル形成誘導体などが挙げられ
る。またジオール成分としては、炭素数2〜20の脂肪
族あるいは脂環式グリコール、すなわちエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオ
ールなど、およびこれらのエステル形成誘導体などが挙
げられる。
【0016】これらの重合体ないし共重合体の好ましい
例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレ
ン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン
(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレ
フタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレ
ート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン
(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレ
フタレート/セバケート)、ポリエチレン(テレフタレ
ート/5−ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン
(テレフタレート/ビフェニル−4,4′−ジカルボキ
シレート)、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘ
キサンジメチレンテレフタレートなどが挙げられ、単独
で用いても、2種以上を混合して用いても良い。これら
のうち、ポリエステル樹脂組成物の成形性からポリブチ
レンテレフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/
デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート
などが特に好ましく使用される。
【0017】またこれら熱可塑性ポリエステル樹脂は、
0.5%o−クロロフェノール溶液で25℃で測定した
ときの相対粘度が、1.2〜2.0、好ましくは1.3
〜1.8の範囲にあるものが好適である。粘度が小さい
と機械的特性が不良であり、また大きいと成形性が不良
になりいずれも好ましくない。
【0018】本発明では臭素含有量60重量%以上、か
つベンゼン環濃度20重量%以下の有機臭素化合物(以
下単に有機臭素化合物という)が配合される。有機臭素
化合物は通常は難燃剤としての役割を果たす。ここでベ
ンゼン環とは化合物中に含まれる芳香族基をいい、ベン
ゼン骨格、ナフタレン骨格、アントラセン骨格などが例
示される。またベンゼン環濃度とは化合物に対するベン
ゼン環を構成する炭素原子の重量比率をいう。
【0019】本発明の有機臭素化合物における、臭素含
有量は60重量%以上、好ましくは65重量%以上であ
る。難燃剤の臭素含有量が60重量%未満では、高度な
燃焼性を得るため添加量が増大し、高度な耐トラッキン
グ性を得ることが難しくなる。また、有機臭素化合物中
に含まれるベンゼン環濃度は20重量%以下、好ましく
は17重量%以下である。ベンゼン環濃度が20%を越
える場合は、耐トラッキング性が低下する。
【0020】このような有機臭素化合物は、例えば、デ
カブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニル
エーテル、エチレンビスペンタブロモジフェニル、ポリ
ブロモベンジルポリアクリレート、エチレンビステトラ
ブロモフタルイミド、ビスペンタブロモフェノキシエタ
ン、ヘキサブロモシクロドデカン等がある。
【0021】本発明ではさらにアンチモン化合物が配合
される。これは通常は難燃助剤としてははたらくもので
あり、具体的には、三酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ンなどの酸化アンチモン、リン酸アンチモン、アンチモ
ン酸ソーダ、KSb(OH)6 、酒石酸アンチモニルカ
リウム、Sb(OCH2 CH3 3 、Sb(OCH(C
3 )CH2 CH3 3 およびトリフェニルスチビンな
どが挙げられる。これらのうち好ましい例としては、有
機臭素化合物と併用して使用した場合、相乗効果により
難燃効果を発揮する酸化アンチモンが挙げられる。なか
でも酸化アンチモンのグループ、特に三酸化アンチモン
が好ましく用いられる。
【0022】本発明で用いる酸化アンチモンのメディア
ン平均粒径としては特に限定はされないが、好ましくは
2μm以下であり、さらに好ましくは1.5μm以下が
好適に用いられる。酸化アンチモンの粒子が大きい場合
には、同じ燃焼性を保つため酸化アンチモンの添加量が
増加し、その結果耐トラッキング性が低下する傾向があ
る。
【0023】本発明では、成形品の強度を向上させるた
めにポリエステル樹脂組成物中にガラス繊維を含有する
のが好ましく、公知のガラス繊維を使用することが可能
であるが、成形後の成形品中のガラス繊維の数平均アス
ペクト比を15〜45に、好ましくは20〜30に調整
すること重要である。また成形操作によってガラス繊維
が折れることがあるため、成形前の成形用樹脂組成物で
は平均アスペクト比は20〜60、20〜40の範囲が
好ましい。
【0024】成形品中のガラス繊維の平均アスペクト比
が小さいと機械的特性が低下し、平均アスペクト比が大
きいと成形品の耐トラッキング性が低下する傾向があ
る。
【0025】本発明で用いるガラス繊維は、そのまま配
合することによっても性能を発現できるが、樹脂との親
和性、接着性を高めるために適当な表面処理剤による処
理が可能である。
【0026】上記表面処理剤としてはシラン系カップリ
ング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、チタネ
ート系カップリング剤等が挙げられ、特にシランカップ
リング剤(例えばアミノシラン、エポキシシラン)が好
適に用いることができる。これらの表面処理で行なった
ものを使用すれば機械的特性はさらに改善される。
【0027】本発明の組成物には、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂の結晶核剤(例えば、ステアリン酸ナトリウム、
ステアリン酸バリウム、モンタン酸ナトリウム、モンタ
ン酸バリウム、モンタン酸エステルの部分ナトリウム
塩、あるいはバリウム塩などの有機カルボン酸金属塩、
アイオノマー、タルクなど)、また結晶化促進剤(例え
ば、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
ジベンゾエート、ネオペンチルグリコールジベンゾエー
ト、ポリエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノ
ート)などのポリアルキレングリコール誘導体や安息香
酸エステル、ポリラクトン類、N−置換トルエンスルホ
アミドなど)を併用することができる。
【0028】本発明の組成物においては、更に必要に応
じて他の各種添加剤(例えば、モンタン酸ワックス、ポ
リエチレンワックス、シリコンオイルなどの離型剤、難
燃剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料など)、他
の熱可塑性樹脂(例えば、アクリル樹脂、フッソ樹脂、
ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリフェニレンスルフィドなど)、熱硬化性
樹脂(例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂など)、を添
加でき、さらに他の充填材(例えば、ワラステナイト、
炭素繊維、チタン酸カリウム等のウイスカおよび有機繊
維等、タルク、カオリン、マイカ、クレー、シリカ、セ
リサイト、酸化チタン、ガラスビーズ、ガラスバルー
ン、ガラスフレーク、ガラスパウダーなど)を添加する
ことができる。充填材は、そのまま配合することによっ
ても性能を発現できるが、樹脂との親和性、接着性を高
めるために適当な表面処理剤が使用できる。
【0029】本発明の成形用ポリエステル組成物の製造
法は特に限定されるものでないが、例えば熱可塑性ポリ
エステル樹脂、有機臭素化合物およびアンチモン化合
物、ガラス繊維、更には必要に応じて添加剤を配合し、
スクリュー式押出し機によってペレットに調整して成形
用組成物とする一括ブレンド方法、またスクリュー式押
出し機にまず樹脂成分を供給して溶融し、他の供給口よ
りガラス繊維および必要に応じて添加剤を供給混練しペ
レットに調整し、成形用組成物とする分割ブレンド方法
などが挙げられ、特に分割ブレンド方法が好適に用いる
ことができる。成形用ポリエステル組成物の形状として
は、通常0.5mm〜10mmの長さを有するペレット
とするのが好ましい。
【0030】本発明のポリエステル樹脂組成物および成
形品は熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対し
て、有機臭素化合物は1〜60重量部、さらに5 〜3
0重量部、またアンチモン化合物は 1〜50重量部、
さらに 2〜30重量部、またガラス繊維を配合する場
合には、1〜100重量部、さらに 5〜70重量部の
範囲が好ましい。有機臭素化合物の添加量が少ないと難
燃性が充分でなく、また多いと成形品の機械的物性が低
下する傾向がある。またアンチモン化合物が少ないとア
ンチモン化合物の併用による難燃性改良効果が充分でな
く、多いと組成物の機械的特性が損なわれる傾向があ
る。
【0031】本発明の成形用ポリエステル樹脂組成物
は、射出成形、押出し成形,吹き込み成形、真空成形な
どの任意の成形方法により望みの成形品にすることがで
きる。得られた成形品は、耐電圧部品に最適であり、特
に比較トラッキング指数(CTI)が250Vの部品で
あると好適である。また常時100V以上の電圧と近接
している部品、または、通常は低電圧であるが回路の断
続で100V以上の電圧と近接する部品に好適である。
【0032】その具体的な成形品としては、特に電気・
電子部品、自動車部品、例えば、ソケット、コイル、端
子台、プラグ、スイッチ、リレ−部品に利用ができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の効果を更に説
明する。
【0034】実施例1〜4、比較例1〜8 これらの実施例および比較例においては下記の成分を使
用した。
【0035】PBT:0.5%のo−クロロフェノール
溶液を25℃で測定したときの相対粘度が1.45のポ
リブチレンテレフタレ−ト FR−1:臭素含有量83重量%、ベンゼン環濃度15
重量%を有するデカブロモジフェニルエーテル FR−2:臭素含有量82重量%、ベンゼン環濃度15
重量%を有するエチレンビスペンタブロモジフェニル FR−3:臭素含有量72重量%、ベンゼン環濃度13
重量%を有するペンタブロモベンジルポリアクリレート FR−4:臭素含有量68重量%、ベンゼン環濃度15
重量%を有するエチレンビステトラブロモフタルイミド FR−5:臭素含有量70重量%、ベンゼン環濃度21
重量%を有する臭素化ポリスチレン FR−6:臭素含有量54重量%、ベンゼン環濃度28
重量%を有するテトラブロモビスフェノールAポリカー
ボネートオリゴマー FR−7:臭素含有量53重量%、ベンゼン環濃度24
重量%を有するテトラブロモビスフェノールAエポキシ
オリゴマー SBO−1:平均粒径0.3μmの三酸化アンチモン SBO−2:平均粒径6μmの三酸化アンチモン GF:平均繊維径10μmのガラス繊維 安定剤:ヒンダードフェノール系酸化防止剤 離型剤:モンタン酸ワックス 表1〜3に示す重量部の割合で配合し、250℃に設定
した57mmφ二軸スクリューを有したベント付き押出
し機で溶融混練して、冷却固化した後、切断してペレッ
トの形状を有する成形用組成物を得た。ガラス繊維のア
スペクト比は押出し機のスクリュウー回転数により調整
した。得られた組成物のペレットを130℃で5時間乾
燥後、250℃に設定した型締圧力75tのインライン
スクリュー型射出成形機を用い金型温度80℃におい
て、各種試験片を成形した。
【0036】耐トラッキング性は角板成形品(80×8
0×3t mm)を用い国際電気標準会議(IEC)、1
979年(3版)に準拠して比較トラッキング指数を測
定した。燃焼性はUL−94に準拠して燃焼性の等級を
測定した。ガラス繊維の平均アスペクト比は成形品を加
熱焼却後、1000本のガラス繊維長を測定、その数平
均繊維長をガラス繊維径で割って求めた。
【0037】更に、引張試験はASTM−D638、曲
げ試験はASTM−D790、ノッチ付き衝撃強度はA
STM−D256に準拠した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】表1〜3に示された測定結果から明らかな
ように、本発明の特徴を熱可塑性ポリエステル樹脂組成
物は、ポリエステル樹脂の優れた機械物性を有し、良好
な燃焼性と高度の耐トラッキング性を有している。
【0042】
【発明の効果】本発明の組成物は、良好な燃焼性と高度
の耐トラッキング性を有し、しかも機械的特性、耐熱
性、成形性および成形品外観が均衡して優れた熱可塑性
ポリエステル樹脂組成物に関するもので、特に電気・電
子部品などの配線部品材料として有用である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリエステル樹脂、臭素含有量6
    0重量%以上、かつベンゼン環濃度20%重量以下の有
    機臭素化合物、およびアンチモン化合物を含有するポリ
    エステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に
    対し、臭素含有量60重量%以上、かつベンゼン環濃度
    20重量%以下の有機臭素化合物1〜60重量部、およ
    びアンチモン化合物1〜50重量部を含有するポリエス
    テル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】さらにガラス繊維を熱可塑性ポリエステル
    100重量部に対して1〜100重量部を含有する請求
    項2記載のポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】ガラス繊維の平均アスペクト比が20〜6
    0であり、成形用である請求項3記載のポリエステル樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】ガラス繊維の平均アスペクト比が15〜4
    5であり、成形品である請求項3記載のポリエステル樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】耐電圧部品である請求項1〜3、5いずれ
    かに記載ポリエステル樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 比較トラッキング指数が250V以上で
    ある請求項6記載のポリエステル樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 常時100V以上の電圧と近接している
    部品、または、通常は低電圧であるが回路の断続で10
    0V以上の電圧と近接する部品である請求項6記載のポ
    リエステル樹脂組成物。
  9. 【請求項9】アンチモン化合物が平均粒径が2μm以下
    の酸化アンチモンである請求項1〜8いずれかに記載の
    ポリエステル樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001139785A (ja) * 1999-11-19 2001-05-22 Daicel Chem Ind Ltd 難燃性樹脂組成物
JP2011178975A (ja) * 2010-03-04 2011-09-15 Toray Ind Inc ポリエステル樹脂組成物
JP2012041511A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Toray Ind Inc 照明器具用反射部材

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