JPH09316108A - オレフィン(共)重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン(共)重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH09316108A
JPH09316108A JP7515997A JP7515997A JPH09316108A JP H09316108 A JPH09316108 A JP H09316108A JP 7515997 A JP7515997 A JP 7515997A JP 7515997 A JP7515997 A JP 7515997A JP H09316108 A JPH09316108 A JP H09316108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
olefin
producing
dispersion plate
reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7515997A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Gotou
友彰 後藤
Masakazu Aihara
正和 相原
Daigo Nakanishi
大悟 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP7515997A priority Critical patent/JPH09316108A/ja
Publication of JPH09316108A publication Critical patent/JPH09316108A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パウダーの流動不良、分散板の詰まりを生じ
ることなく、しかも高い空時収率で長期に亘って安定的
にオレフィン(共)重合体を製造し得る方法を提供す
る。 【解決手段】 流動層反応器にオレフィンを連続的に供
給し、反応器より未反応ガスを抜き出し、該未反応ガス
を循環ガスとして反応器に供給して、気相重合によりオ
レフィン(共)重合体を製造する方法において、循環ガ
スの全部または一部をその露点以下に冷却し、得られた
二相流体混合物をガスと液とに分離し、前記ガスを分散
板の下から供給し、前記液を分散板上の旋回流が影響を
及ぼす領域に供給することを特徴とするオレフィン
(共)重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動層反応器にオ
レフィンを供給し、気相重合によりオレフィン(共)重
合体を製造する方法に関する。さらに詳細には、前記反
応器より抜き出した未反応ガスである循環ガスを露点以
下に冷却し、得られた二相流体混合物を気相と液相とに
分離し、これらを別々に流動層内に戻して流動層内の温
度を所望の水準に保つことにより流動層反応器内で行わ
れる発熱重合反応の空時収率を改良するオレフィン
(共)重合体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】流動
層を用いた気相重合方法は、他の重合体の製造方法と比
較して投資が少なく、エネルギーコストが少ないという
大きな利点がある。しかし、この流動層を用いた気相重
合方法における生産性の上限は、重合によって生成する
重合熱の除熱能力によって決定されている。従来の流動
層を用いた気相重合方法において採用される最も一般的
な重合熱の除去方法は、循環ガスを反応器の外側で冷却
し反応器に戻し、その循環ガスの顕熱で重合熱を除去す
るという方法である。
【0003】これまでは反応器内のパウダーの濃厚相に
液が入ると流動化不良を起こしたり、分散板が詰まった
りする可能性が高いという懸念から循環ガスの冷却温度
を循環ガスの露点以上としてきた。そのような状況下に
おいて生産量を増加するためには循環ガスの流速を上げ
なければならない。しかし、循環ガスの流速の上げ幅が
大きすぎるとパウダー及び触媒が反応器の系外に循環ガ
スとともに排出される問題を生じる。そのため流動層を
用いた気相重合方法では、重合反応の空時収率に制限が
存在するという不都合を有していた。
【0004】この課題を解決する方法として、循環ガス
流の露点より低い温度にまで冷却して気・液二相混合物
を分散板の下から反応器に供給するという方法が提案さ
れている(特公平6−94485号公報、米国特許第5
352749号明細書等)。一方、循環ガス流を露点よ
り低い温度に冷却してから、気・液を分離して、液を流
動層の重合温度域に供給するという方法が提案されてい
る(国際公開第94/28032号明細書)。
【0005】これらの提案は、従来の認識に反するもの
であるが、懸念されるような流動化不良及び分散板の詰
まりは生じないと報告されている。これらの方法による
と重合熱の除去に蒸発潜熱を用いることができるため除
熱能力が向上し、重合反応の空時収率を飛躍的に向上す
ると報告されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】ところで、本発明者ら
は、上記国際公開第94/28032号明細書に記載さ
れた方法について鋭意検討した結果、循環ガス流を露点
以下に冷却してから、気・液を分離して、流動層の重合
温度域に達していない領域であっても旋回流が及ぶ領域
に液を供給すると、驚くべきことにパウダーの流動不
良、分散板の詰まりを生じることなく、しかも高い空時
収率で、長期に亘って安定的にオレフィン(共)重合体
を製造し得ることを見出し、さらに種々の改良を加えて
本発明を完成させた。また、上記のとおり、国際公開第
94/28032号明細書には、上記液を分散板直上の
旋回流が及ぶ領域へ供給することについて一切記載され
ていない。
【0007】本発明は、流動層を用いてオレフィンを連
続的に気相重合させるに際して、パウダーの流動不良及
び分散板の詰まりを生じることなく、長期に亘って安定
して高い空時収率でオレフィン(共)重合体を生産する
ことを目的としている。
【0008】すなわち、本発明は、流動層反応器にオレ
フィンを連続的に供給し、反応器より未反応ガスを抜き
出し、該未反応ガスを循環ガスとして反応器に供給し
て、気相重合によりオレフィン(共)重合体を製造する
方法において、循環ガスの全部または一部をその露点以
下に冷却し、得られた二相流体混合物をガスと液とに分
離し、前記ガスを分散板の下から供給し、前記液を分散
板上の旋回流が影響を及ぼす領域に供給することを特徴
とするオレフィン(共)重合体の製造方法を提供するも
のである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、流動層反応器より抜き
出された循環ガスの全部または一部を、その露点以下に
冷却し、得られた二相流体混合物をガスと液とに分離
し、前記ガスを分散板の下から供給し、一方、前記液を
分散板上の旋回流が影響を及ぼす領域に供給する。流動
層内で旋回流が影響を及ぼす領域は、分散板の形状及び
循環ガス流速によって異なる。本発明では、特開平6−
136013号公報に記載の分散板を使用した。該分散
板を用いた場合、分散板の上から約40〜70cmの領
域まで旋回流が及ぶことを確認した。また、同一の分散
板を用いて、循環ガスの流量をさらに上昇させれば、旋
回流の及ぶ範囲はより高くなる。さらに、本発明はガス
が分散板の孔を通過する際に生ずるガス流、すなわちジ
ェットが影響を及ぼす領域に前記液を供給するのが好ま
しい態様である。前記液を分散板上の旋回流が影響を及
ぼす領域に供給することによって、パウダーの流動性が
損なわれることがなく、かつパウダーへの液滴の分散を
良好に行うことができる。
【0010】上記特開平6−136013号公報には、
流動層型反応器のガス分散板において、多数の孔を正方
形配列に配置し、ガスが分散板に沿って水平方向へ吹き
出すようにした外形が流線型であるキャップを該孔の上
に配設し、該方向が実質的に流動層の旋回方向であり、
さらに、最外周の孔は反応器内壁近傍にあって、反応器
断面と同心円を成す円周上にあり、その上に上記と同様
のキャップをガスが当該円周の接線方向より外側に吹き
出すように配設してなることを特徴とする流動層型反応
器のガス分散板が記載されている。分散板は、旋回流が
生ずる形状のものであれば特に限定されるものではない
が、上記特開平6−136013号公報に記載の分散板
以外に、例えば特開平1−284509号公報、特開平
3−157405号公報等に記載の分散板が挙げられ
る。
【0011】本発明で用いるオレフィンとしては、例え
ばエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、デセン−1、オクタデセン−1等のα−オレフィン
が挙げられる。本発明は、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の上記α−オレフィンの単独重合体、エチレンと炭
素数3〜18のα−オレフィンとの共重合体(直鎖状低
密度ポリエチレン(LLDPE))及び、プロピレンと
炭素数2〜18のα−オレフィンとの共重合体を製造す
ることができる。
【0012】以下、本発明に係るオレフィンの気相重合
法について具体的に説明する。なお、本発明において
「重合」という語は、単独重合のみならず、共重合を包
含した意味で用いることがあり、また「重合体」という
語は単独重合体のみならず前記共重合体を包含した意味
で用いることがある。
【0013】本発明で用いる重合触媒としては、例えば
遷移金属触媒固体成分と有機アルミニウム化合物からな
るチーグラー型触媒又は固体状メタロセン系触媒が挙げ
られる。遷移金属成分としては、例えばチタン、バナジ
ウム、クロム、ジルコニウム等の周期律表第IV〜VI族の
遷移金属化合物が挙げられ、また、これらの化合物を、
例えば、塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物、
あるいは二酸化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、シリカ
などの無機物やスチレンジビニルベンゼンなどの有機物
などの担体に担持した高活性触媒が好適に用いられる。
重合触媒は、重合体パウダーの良好な混合が生じる層内
の点、例えば分散板より上の箇所に注入するのが好まし
い。
【0014】流動層反応器の塔頂より排出された循環ガ
スは、上記したオレフィン以外に、水素及び不活性ガス
を含有させてもよい。不活性ガスとしては、例えば窒素
等、またはメタン、エタン、プロパン、ブタン、ノルマ
ルブタン、イソブタン、ペンタン、ノルマルペンタン、
イソペンタン、ヘキサン、オクタン及びデカン等の飽和
脂肪族炭化水素等が挙げられる。
【0015】循環ガスの露点は液化が開始する温度であ
り、循環ガスの組成、圧力などの条件によって変動す
る。循環ガスの露点を高くする方法としては、例えば循
環ガス中の不活性な凝縮性ガスの濃度を増加させること
により達成できる。また、不活性な凝縮性ガスの濃度を
増加させると循環ガスの密度及び比熱を上げることによ
り重合熱を効率的に除去することができる。不活性な凝
縮性ガスとしては、上記不活性ガスの中の、例えばプロ
パン、ブタン、ノルマルブタン、イソブタン、ペンタ
ン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン、オク
タン及びデカン等の飽和脂肪族炭化水素等が挙げられ
る。循環ガスの流速は、流動層を懸濁または流動状態に
保つ水準、またはそれ以上である。循環ガスの流速とし
ては、例えばガスの線速が少なくとも0.25m/秒、
好ましくは0.5〜1.0m/秒である。
【0016】本発明における重合温度は、通常20℃〜
120℃、好ましくは50〜95℃であり、重合圧力
は、常圧〜40kg/cm2G の条件である。本発明は、循環
ガスの露点と重合温度の温度差が2℃以上、好ましくは
5℃以上であると重合熱の除去が安定的に行われる。
【0017】本発明で得られるオレフィン(共)重合体
は、その密度が0.900g/cm3 以上、好ましくは0.
905〜0.935g/cm3 の範囲である。
【0018】本発明では、流動層において生成したオレ
フィン(共)重合体パウダーは分散板直上から抜き出す
こともできるし、また重合温度に達した領域から抜き出
すこともできる。
【0019】また、重合活性の制御、生成ポリマーの形
状保持、反応器への触媒供給の容易さ、触媒の反応器か
らの飛散防止などを目的として、エチレン、あるいはプ
ロピレン、あるいはエチレンと他のα−オレフィンの予
備的に重合した後、この予備重合体を触媒として本重合
に使用できる。予備重合は、例えば、不活性炭化水素溶
媒中のスラリー法において、通常重合温度−10〜80
℃、好ましくは0〜60℃、重合時間5分〜36時間の
条件で行う。
【0020】図1を参照して、本発明の実施態様を概略
的に説明する。反応器1は反応層13と速度減少域14
とから構成されている。反応器1は頂部より未反応ガス
が抜き取られて循環ライン2に供給される。前記ガスと
ともに触媒やポリマーの微粒子粉体が反応器より排出さ
れてサイクロン3で捕集される。循環ガスは、循環ライ
ン2を通じてコンプレッサー4及び熱交換器5を経由し
て気液分離ドラム6においてガスと液に分離される。前
記ガスはガス循環ライン7を通じて分散板の下に供給さ
れる。このガスの温度は熱交換器9によって制御するこ
とができる。一方、液は液循環ライン8を通じて分散板
10の直上である、旋回流が影響を及ぼす領域11に供
給される。または、液は液循環ライン8を通じて分散板
10の直上である、ジェットが影響を及ぼす領域に供給
される。また生成した重合体パウダーはライン12を経
由して連続的又は断続的に抜き取られる。
【0021】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
循環ガスの全部又は一部をその露点以下に冷却し、ガス
と液の二相に分離し、ガスを分散板の下から、液を分散
板上の旋回流が影響を及ぼす領域に、それぞれ供給する
ことによって、反応器内での除熱能力が向上し、かつパ
ウダーへの液滴の分散を良好に行うことができ、ポリマ
ー塊の発生等による流動化の不安定化を引き起こすこと
なく、さらに長期に亘って安定してかつ高い空時収率で
オレフィン(共)重合体を製造することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0023】実施例1 〔触媒の合成〕 (A)有機マグネシウム化合物の合成 グリニャール用削状マグネシウムにブチルクロリドとジ
ブチルエーテルを12:5の割合で混合したものを50
℃でグリニャール用削状マグネシウムの約3倍量を滴下
時間4時間かけて滴下して反応を開始させた。滴下終了
後、60℃で更に1時間反応を続けた。その後、反応溶
液を冷却して固形物を濾別した。 (B)固体生成物の合成 スチレン−ジビニルベンゼン共重合体を80℃で、約5
時間減圧乾燥したものに対してヘプタン、テトラブトキ
シチタン、テトラエトキシシランを投入して30℃で約
45分間攪拌した。次に、上記(A)で合成した有機マ
グネシウム化合物を5℃に保ちながら45分間かけて滴
下した。滴下終了後5℃で45分間、更に30℃で45
分間攪拌した後、ヘキサンで2度洗浄し、減圧乾燥して
茶色の固体生成物を得た。 (C)固体触媒成分の合成 上記(B)の還元反応により合成した固体生成物、トル
エン及びフタル酸ジイソブチルを加え、95℃で30分
間反応を行なった。反応後固液を分離して、トルエンで
2度洗浄を行った。洗浄終了後、トルエン、ブチルエー
テル及び四塩化チタンを加え、95℃で3時間反応を行
った。反応終了後95℃で固液分離した後、トルエンで
2度洗浄を行った。更にヘキサンで2度洗浄を繰り返し
て茶色の固体触媒成分を得た。有機多孔質ポリマー担体
中に含まれる触媒成分の組成は、Mg17.2Ti(OR)
4.0 Cl33.4[ED]0.5 であった。なお、EDとはジ
イソブチルフタレートを意味する。 〔プレ重合〕上記のようにして得られた触媒をブタンス
ラリー溶液中において、水素2.5kgf/cm2Gで約5℃の
温度条件下で、エチレンを供給してエチレンホモ重合を
3時間行い、更に40℃の条件下で、エチレンホモ重合
を7.5時間行い、活性が20kg/kg−触媒のプレ
重合体を製造した。
【0024】〔本重合〕エチレン−ブテン−1共重合体
を流動層型反応器において気相法で製造する際、循環ガ
スの一部を凝縮して気液分離してガスを分散板の下から
液を分散板の直上から反応器に戻す運転を以下の条件下
で行った。本発明の効果を生産量を上げずに確認するた
めに、以下の実施例では気液分離した後のガスを昇温し
て、熱バランスをとった。また、以下の実施例及び比較
例においても分散板は、特開平6−136013号公報
に記載のものと同じものを使用した。分散板上の旋回流
が影響を及ぼす領域は、分散板から約40〜50cmの
高さまでであった。 液供給位置:分散板上 6.5cm 循環ガス組成(モル%) エチレン:45.1 ブテン−1:14.5 水素:6.8 ブタン:22.5 イソブタン:11.1 重合ガス温度:81.0℃ 重合圧力:20.0kg/cm2 G 循環ガス露点:68.6℃ 熱交換器(9)出口温度:79.2℃ 反応器内線速:0.27m/s 液化率:2.0wt% 生産量:35.0kg/h パウダー飛散率:1.2g/g 塊化物:発生なし 静止嵩密度:0.485g/cm3 パウダー密度:0.920g/cm3 MFR:0.70dg/min 空時収率の増加分:154.4kg/m3 h (ここで液化率は、全循環量に対する液流量を示す。ま
たパウダー飛散率は、予備重合前の触媒の投入量に対す
るガスに同伴して飛散したパウダー量を示す。また、塊
化物とは5mm以上の小塊化物を示し、生産量に対する
割合を示す。また、空時収率の増加分とは、循環ガスを
凝縮して気液分離して得た液を供給したことによる空時
収率の増加分を示す。) この条件で重合を30時間行ったが、重合は安定的に行
うことができ、内壁及び分散板へのポリマー粒子の付着
はなかった。
【0025】実施例2 実施例1と同様の方法で、エチレン−ブテン−1共重合
体を流動層型反応器において気相法で製造する際、以下
の条件下で行った。また、分散板上の旋回流が影響を及
ぼす領域は、分散板から約40〜50cmの高さまでで
あった。 液供給位置:分散板上 9.0cm 循環ガス組成(モル%) エチレン:60.5 ブテン−1:20.3 水素:11.7 ブタン:6.5 イソブタン:1.0 重合ガス温度:60.0℃ 重合圧力:20.0kg/cm2 G 循環ガス露点:45.9℃ 熱交換器(9)出口温度:63.0℃ 反応器内線速:0.34m/s 液化率:3.8wt% 生産量:35.0kg/h パウダー飛散率:86.3g/g 塊化物:14.0ppm 静止嵩密度:0.433g/cm3 パウダー密度:0.925g/cm3 MFR:1.1dg/min 空時収率の増加分:191.9kg/m3 h この条件で重合を30時間行ったが、重合は安定的に行
うことができ、内壁及び分散板へのポリマー粒子の付着
はなかった。
【0026】実施例3 実施例1と同様の方法で、エチレン−ブテン−1共重合
体を流動層型反応器において気相法で製造する際、以下
の条件下で行った。また、分散板上の旋回流が影響を及
ぼす領域は、分散板から約40〜50cmの高さまでで
あった。 液供給位置:分散板上 9.0cm 循環ガス組成(モル%) エチレン:51.5 ブテン−1:18.7 水素:6.9 ブタン:19.9 イソブタン:3.0 重合ガス温度:82.0℃ 重合圧力:20.0kg/cm2 G 循環ガス露点:63.2℃ 熱交換器(9)出口温度:83.5℃ 反応器内線速:0.28m/s 液化率:5.0wt% 生産量:38.0kg/h パウダー飛散率:0.8g/g 塊化物:発生なし 静止嵩密度:0.473g/cm3 パウダー密度:0.917g/cm3 MFR:1.0dg/min 空時収率の増加分:187.2kg/m3 h この条件で重合を30時間行ったが、重合は安定的に行
うことができ、内壁及び分散板へのポリマー粒子の付着
はなかった。
【0027】実施例4 実施例1と同様の方法で、エチレン−ブテン−1共重合
体を流動層型反応器において気相法で製造する際、以下
の条件下で行った。また、分散板上の旋回流が影響を及
ぼす領域は、分散板から約40〜50cmの高さまでで
あった。 液供給位置:分散板上 9.0cm 循環ガス組成(モル%) エチレン:46.1 ブテン−1:16.4 水素:11.3 ブタン:22.7 イソブタン:3.5 重合ガス温度:80.0℃ 重合圧力:20.0kg/cm2 G 循環ガス露点:64.2℃ 熱交換器(9)出口温度:82.0℃ 反応器内線速:0.28m/s 液化率:3.5wt% 生産量:20.0kg/h パウダー飛散率:3.6g/g 塊化物:発生なし 静止嵩密度:0.465g/cm3 パウダー密度:0.921g/cm3 MFR:2.8dg/min 空時収率の増加分:113.2kg/m3 h この条件で重合を30時間行ったが、重合は安定的に行
うことができ、内壁及び分散板へのポリマー粒子の付着
はなかった。
【0028】実施例5 実施例1と同様の方法で、エチレン−ヘキセン−1共重
合体を流動層型反応器において気相法で製造する際、以
下の条件下で行った。また、分散板上の旋回流が影響を
及ぼす領域は、分散板から約40〜50cmの高さまで
であった。 液供給位置:分散板上 9.0cm 循環ガス組成(モル%) エチレン:77.7 ヘキセン−1:9.5 水素:12.8 重合ガス温度:84.8℃ 重合圧力:20.0kg/cm2 G 循環ガス露点:77.3℃ 熱交換器(9)出口温度:86.4℃ 反応器内線速:0.43m/s 液化率:4.2wt% 生産量:21.0kg/h パウダー飛散率:8.1g/g 塊化物:55.0ppm 静止嵩密度:0.490g/cm3 パウダー密度:0.929g/cm3 MFR:0.5dg/min 空時収率の増加分:125.1kg/m3 h この条件で重合を30時間行ったが、重合は安定的に行
うことができ、内壁及び分散板へのポリマー粒子の付着
はなかった。
【0029】比較例1 エチレン−ブテン−1共重合体を流動層型反応器におい
て気相法で製造する際、循環ガスを露点以下に冷却しな
い状態で運転を行った。 循環ガス組成(モル%) エチレン:68.6 ブテン−1:24.3 水素:7.1 重合ガス温度:85.0℃ 重合圧力:20.0kg/cm2 G 循環ガス露点:40.5℃ 反応器入口温度:80.9℃ 反応器内線速:0.34m/s 液化率:なし 生産量:21.0kg/h パウダー飛散率:70.0g/g 塊化物:発生なし 静止嵩密度:0.375g/cm3 パウダー密度:0.920g/cm3 MFR:1.0dg/min この条件で重合を30時間行ったが、重合は安定的に行
うことができ、内壁及び分散板へのポリマー粒子の付着
はなかった。パウダー飛散量は、上記実施例に較べて多
く、製品パウダーの静止嵩密度が低かった。
【0030】比較例2 エチレン−ヘキセン−1共重合体を流動層型反応器にお
いて気相法で製造する際、循環ガスの一部を凝縮して分
散板の下から気液二相流として反応器に戻す運転を以下
の条件下で行った。 循環ガス組成(モル%) エチレン:76.3 ヘキセン−1:9.1 水素:14.6 重合ガス温度:86.2℃ 重合圧力:20.0kg/cm2 G 循環ガス露点:85.9℃ 反応器内線速:0.38m/s 液化率:5.2wt% 生産量:29.5kg/h パウダー飛散率:2.0g/g 塊化物:多量 静止嵩密度:0.480g/cm3 パウダー密度:0.925g/cm3 MFR:0.8dg/min この条件で重合を12時間行ったが、重合中に層内にお
ける差圧の変化が見られた。塊化物は多量に発生し、内
壁及び分散板へのポリマー粒子の付着が観察された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する流動層反応器の一例を示す概
略図である。
【符号の説明】
1・・・反応器 7・・・ガス循環ライン 8・・・液循環ライン 10・・・分散板 11・・・旋回流が影響を及ぼす領域

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動層反応器にオレフィンを連続的に供給
    し、反応器より未反応ガスを抜き出し、該未反応ガスを
    循環ガスとして反応器に供給して、気相重合によりオレ
    フィン(共)重合体を製造する方法において、循環ガス
    の全部または一部をその露点以下に冷却し、得られた二
    相流体混合物をガスと液とに分離し、前記ガスを分散板
    の下から供給し、前記液を分散板上の旋回流が影響を及
    ぼす領域に供給することを特徴とするオレフィン(共)
    重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】分散板の孔を通過するガス流によって生ず
    るジェットが影響を及ぼす領域に前記液を供給する請求
    項1記載のオレフィン(共)重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】循環ガス中に不活性な凝縮性ガスを存在さ
    せる請求項1記載のオレフィン(共)重合体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記不活性な凝縮性ガスが飽和脂肪族炭化
    水素である請求項3記載のオレフィン(共)重合体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記循環ガスの流速が前記流動層を懸濁ま
    たは流動状態に保つ水準、またはそれ以上である請求項
    1記載のオレフィン(共)重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記循環ガスの線速が少なくとも0.25
    m/秒である請求項1記載のオレフィン(共)重合体の
    製造方法。
  7. 【請求項7】オレフィンが、エチレンと炭素数3〜18
    のα−オレフィンである請求項1記載のオレフィン
    (共)重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】循環ガスの露点と重合温度の温度差が2℃
    以上である請求項1記載のオレフィン(共)重合体の製
    造方法。
  9. 【請求項9】オレフィン(共)重合体の密度が0.90
    0g/cm3 以上である請求項1記載のオレフィン
    (共)重合体の製造方法。
JP7515997A 1996-03-29 1997-03-27 オレフィン(共)重合体の製造方法 Pending JPH09316108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7515997A JPH09316108A (ja) 1996-03-29 1997-03-27 オレフィン(共)重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7600596 1996-03-29
JP8-76005 1996-03-29
JP7515997A JPH09316108A (ja) 1996-03-29 1997-03-27 オレフィン(共)重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09316108A true JPH09316108A (ja) 1997-12-09

Family

ID=26416310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7515997A Pending JPH09316108A (ja) 1996-03-29 1997-03-27 オレフィン(共)重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09316108A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6645901B2 (en) 2000-03-30 2003-11-11 Sumitomo Chemical Company, Limited Prepolymerization catalyst for use in gas phase polymerization of olefins and process for producing the same
JP2009537658A (ja) * 2006-05-16 2009-10-29 ウエストレイク ロングビュー コーポレイション オレフィンを重合するための旋回流動層反応器
US8198384B1 (en) 2011-01-10 2012-06-12 Westlake Longview Corporation Method for preventing or reducing clogging of a fines ejector
RU2493904C2 (ru) * 2008-09-24 2013-09-27 Юнивейшн Текнолоджиз, Ллк Способы очистки распределительной тарелки в реакторной системе с псевдоожиженным слоем
RU2502750C2 (ru) * 2008-02-26 2013-12-27 Эйч.Би. Фуллер Компани Энергетически активируемая полимерная композиция, перекачиваемая при комнатной температуре, и устройство для активирования и распределения такой композиции

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6645901B2 (en) 2000-03-30 2003-11-11 Sumitomo Chemical Company, Limited Prepolymerization catalyst for use in gas phase polymerization of olefins and process for producing the same
JP2009537658A (ja) * 2006-05-16 2009-10-29 ウエストレイク ロングビュー コーポレイション オレフィンを重合するための旋回流動層反応器
RU2502750C2 (ru) * 2008-02-26 2013-12-27 Эйч.Би. Фуллер Компани Энергетически активируемая полимерная композиция, перекачиваемая при комнатной температуре, и устройство для активирования и распределения такой композиции
RU2493904C2 (ru) * 2008-09-24 2013-09-27 Юнивейшн Текнолоджиз, Ллк Способы очистки распределительной тарелки в реакторной системе с псевдоожиженным слоем
US8198384B1 (en) 2011-01-10 2012-06-12 Westlake Longview Corporation Method for preventing or reducing clogging of a fines ejector

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5028670A (en) Process for the gas-phase polymerization of olefins in a fluidized-bed reactor
EP1196238B1 (en) Fluidised bed polymerisation
KR0175672B1 (ko) 알파-올레핀의 기체상 중합 방법 및 이를 위한 장치
US6187878B1 (en) Polymerisation process
JPH06157663A (ja) 重合方法
JPH08504840A (ja) 流動層においてモノマーを重合する方法
CN101346174A (zh) 用于烯烃聚合的气相方法和装置
EP1613668B1 (en) Gas-phase olefin polymerization process
FI99228C (fi) Kaasufaasipolymerointi
JP3859826B2 (ja) 重合化方法
JPH1081702A (ja) 重合方法
JPH09316108A (ja) オレフィン(共)重合体の製造方法
US7705094B2 (en) Polymerisation control process
JP2755699B2 (ja) 有機金属化合物を導入して流動床反応器中でオレフィン類をガス相重合化する装置及び方法
US5266276A (en) Apparatus for the gas-phase polymerization of olefins in a fluidized-bed reactor
US6858681B2 (en) Process for producing olefinic polymer
JP3654456B2 (ja) オレフィンの気相重合方法
EP0771820A1 (en) Supported ziegler-natta catalysts for polyolefin production
JP3295640B2 (ja) 改良された気体流動層重合方法
JPH04331219A (ja) プロピレンブロック共重合体の製造方法
JP4460187B2 (ja) オレフィンの重合方法および重合装置
JPH09136913A (ja) ポリオレフィン製造用の担持されたチーグラー−ナッタ触媒
JP2001098005A (ja) オレフィンの気相重合方法