JPH09315054A - リライト表示付カード - Google Patents

リライト表示付カード

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JPH09315054A
JPH09315054A JP8140532A JP14053296A JPH09315054A JP H09315054 A JPH09315054 A JP H09315054A JP 8140532 A JP8140532 A JP 8140532A JP 14053296 A JP14053296 A JP 14053296A JP H09315054 A JPH09315054 A JP H09315054A
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JP
Japan
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card
layer
rewrite display
sheet
display sheet
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Withdrawn
Application number
JP8140532A
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English (en)
Inventor
Haruhiko Osawa
晴彦 大澤
Takayuki Nakai
敬享 中井
Tatsuya Ogawa
達也 小川
Shinichi Koizumi
真一 小泉
Hiroyuki Morinaka
宏幸 森中
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Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リライト表示シートの端部が磁気ヘッド等と
直接接触しないようにしてリライト表示シートの剥離を
防止できるリライト表示付カードを提供する。 【解決手段】 リライト表示付カードは、カード基材1
の凹部2の長手方向端部2a、2bが深く形成されてい
る。凹部2にはリライト表示シート3が貼付けられ、貼
替え可能である。凹部2の端部2a、2bが深く形成さ
れているから、磁気ヘッドまたはサーマルヘッド4がリ
ライト表示シート3の端部に直接接触しないので、リラ
イト表示シート3が剥離せず、耐ゲート性を良好にする
ことができる。また、端部2a、2b以外はリライト表
示シート3がカードから凸になるように貼り付けられて
いるから、磁気ヘッドまたはサーマルヘッド4との接触
も良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リライト表示付カ
ードに関し、特に書換え可能な可逆性感熱記録層の書換
え寿命が他の磁気記録媒体、IC(集積回路)メモリや
光記録媒体に比べて低いことに鑑み、書換え寿命の長い
磁気記録媒体、ICメモリや光記録媒体を可逆性感熱記
録層の寿命にかかわらず有効に使用できるようにリライ
ト表示シートを貼替え可能とするとともに、サーマルヘ
ッドや磁気ヘッド等によるリライト表示シートの剥離を
防止するリライト表示付カードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、書換え可能な感熱記録を磁気記録
やICメモリとともに同一の記録媒体に用いることが行
われており、ICカードや磁気カード等のプリペイド方
式の各種カードに可逆性感熱記録媒体を直接形成した
り、また、シート状に加工された可逆性感熱記録媒体は
接着剤を介して一体として形成していた。これらの可逆
性感熱記録媒体を備えたカードは、例えば、ICメモリ
や磁気記録に加えて残高等の表示を可逆性感熱記録媒体
上に記録することが可能である。
【0003】このようなカードでは、ICメモリや磁気
記録の内容が目視できないという欠点を解消することが
可能であるが、ICメモリや磁気記録の書換え可能回数
に比べて可逆性感熱記録媒体の書換え可能回数が著しく
低く、高価なICカードや磁気カードの製品寿命が来る
前に可逆性感熱記録媒体に表示ができなくなることから
ICカードや磁気カードが使用できなくなるという欠点
があった。
【0004】また、特開平5−262033号公報に
は、ICカード、磁気カードや光記録カードに貼着して
用いることができる再剥離可能な接着剤層を設けた可逆
性感熱記録シートが開示されている。この記録シート
は、可逆性感熱記録層、支持体、再剥離可能な接着剤層
およびセパレータを順次積層した構成で、該記録シート
の可逆性感熱記録層の機能が低下した場合には、容易に
可逆性感熱記録層を交換でき、更に、表示が不要となっ
た場合には、ICカード、磁気カードや光記録カードと
して利用できることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなカ
ードにおいて、リライト表示シートは磁気ヘッドやサー
マルヘッドとの接触性を良好にするため、カード表面よ
りも凸になるように貼り付けられている。カードは読み
取り機器中において磁気ヘッド、サーマルヘッド、搬送
ローラおよび搬送ガイド等と接触しているため、リライ
ト表示シートの端部がサーマルヘッドや磁気ヘッド等と
接触することによりカードから剥離し易い。
【0006】一方、リライト表示シートがカードから剥
離しないように強力に接着すると、貼り替えができず、
前述のようなカードのリサイクルができなくなるという
問題がある。
【0007】本発明はこのような問題を解決し、リライ
ト表示シートの端部がサーマルヘッドや磁気ヘッド等と
直接接触しないようにしてカードからリライト表示シー
トが剥離することを防止できるリライト表示付カードを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるリライト表
示付カードは、リライト表示シートが貼り付けられ、リ
ライト表示シートは剥離して貼替え可能であるリライト
表示付カードであって、リライト表示シートは、カード
の基材に設けられた凹部にカードの表面よりも凸になる
ように貼り付けられ、凹部は、長手方向端部が深く形成
され、これによりリライト表示シートの剥離を防止する
ことを特徴とする。
【0009】また、本発明によるリライト表示付カード
は、凹部は長手方向端部が開放されていることを特徴と
する。
【0010】さらに、本発明によるリライト表示付カー
ドは、リライト表示シートの粘着層の粘着力が、250
gf/10mm〜1000gf/10mm(JISC−
2107)であることを特徴とする。
【0011】さらに、本発明によるリライト表示付カー
ドは、リライト表示シートの粘着層の厚みが、10〜2
00μmであることを特徴とする。
【0012】さらに、本発明によるリライト表示付カー
ドは、ICカード、光カード、磁気カード、ホログラム
カードのいずれかのカードであることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
によるリライト表示付カードについて以下の実施形態を
もとに詳細に説明する。
【0014】図1〜図3には本発明により提供されるリ
ライト表示付カードの一実施形態が示されている。図1
はカードの正面図、図2はA−A’断面図、図3はB−
B’断面図である。本発明により提供されるリライト表
示付カードは、これらの図に示すように、カード基材1
に設けられた凹部2にリライト表示シート3が貼り付け
られている。図3に示された、リライト表示シート3の
長手方向断面からわかるように、凹部2はリライト表示
シート3の長手方向の端部2a、2bにスロープを持た
せた状態で深くなるように形成されている。
【0015】このように長手方向の端部2a、2bをス
ロープを持たせて深くなるように形成されているので、
図3に示すようにリライト表示シート3の長手方向の端
部はゆるやかな曲線を描いて下方に位置するようにされ
る。したがって、磁気ヘッドまたはサーマルヘッド4が
走査されてリライト表示シート3上にきた場合にも磁気
ヘッドまたはサーマルヘッド4がリライト表示シート3
の端部に直接接触しないので、リライト表示シート3が
剥離しにくい。
【0016】従来のカードにおいては、図7に示すよう
に凹部2が均一の深さに形成されているから、磁気ヘッ
ドまたはサーマルヘッド4がリライト表示シート3の端
部に直接接触するため、剥離し易かった。そしてこのよ
うな剥離を防止するためにリライト表示シート3の接着
力を強くすると、貼り替えのために剥がすことができな
いという問題があった。
【0017】本実施形態によれば、上記のように凹部2
の端部をスロープを持たせて深くなるように形成されて
いるから、リライト表示シート3が剥離しにくい。
【0018】なお、凹部2の端部2a、2bに設けられ
た側端壁1a、1bをなくし、図4に示すように凹部2
の端部2a、2bを開放するようにしてもよい。また、
凹部2に貼り付けられたリライト表示シート3を剥がす
ときに、リライト表示シート3の端部に爪や指をひっか
けて剥がし易くするための任意形状の凹部(図示しな
い)をカード基材1の凹部2の端部に連設してもよい。
【0019】次に、リライト表示シート3を貼り替え可
能な可逆性感熱記録シートとした場合の実施例について
述べる。
【0020】リライト表示シート3は図5に示すよう
に、剥離層5、再剥離可能な粘着層10、基材12、磁
気記録層14、反射層15、可逆性感熱記録層16、中
間層17及び保護層18が順次積層されている。なお、
磁気記録層14および中間層17は省略してもよい。
【0021】剥離層5は、例えば、シリコン加工やテフ
ロン加工を施した紙や合成紙等の他に、同様の剥離性を
付与したポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
アセテート、ポリスチレン(PS)、エポキシ樹脂、ポ
リ塩化ビニル(PVC)およびポリカーボネート(P
C)等の合成樹脂シートを用いることができる。剥離層
5の厚さは、剥離性や貼着する時の作業性を考慮する
と、50〜200μm程度が必要である。
【0022】再剥離可能な粘着層10は、粘着強度が2
50gf/10mm〜1000gf/10mmの範囲に
あるものが良く、例えばソニーケミカル(株)のアクリ
ル系接着剤T4100W(商品名)を用いることができ
る。このような粘着強度によって剥離可能となり、かつ
リライト表示シート3を貼着したICカードや磁気カー
ド等の媒体が、その搬送系で剥離する等のトラブルの発
生がない。
【0023】剥離可能な粘着層10の厚さは、剥離性や
リライト表示シート3を貼着したICカードや磁気カー
ド等の媒体が、その搬送系で該表示シート3が剥離する
等のトラブルの発生がなく、また、耐ゲート性等を考慮
すると、10〜200μm程度の厚みが好ましい。
【0024】粘着層10の厚さが10μm未満である
と、粘着面の凹凸が吸収できないので、磁気ヘッドやサ
ーマルヘッドの当たりが悪くなり、磁気リードライトエ
ラー、印字かすれ及び消去残りが発生しやすくなる。ま
た、リライト表示シート3の表面に傷もつきやすくなり
記録が見にくくなる。
【0025】一方、粘着層10の厚さが200μmを越
えると磁気ヘッドやサーマルヘッドの当たりは良いが、
ゲート試験中に粘着層10で層間剥離が発生してしま
い、端部が剥離してしまう。この場合、粘着層10の粘
着力を増せば層間剥離は発生しにくくなるが、逆に剥離
性は悪化してしまい手で剥がしづらくなってしまう。
【0026】したがって、適度な剥離性とクッション性
を持つ粘着層10は、粘着力250gf/10mm以上
1000gf/10mm以下、厚さ10μm以上200
μm以下である。
【0027】基材12は、たとえばポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリアセテート、ポリスチレン
(PS)、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)お
よびポリカーボネート(PC)等の合成樹脂シートまた
は合成紙等を用いることができる。基材12の厚さは、
リライト表示シート3の反射層14の平滑性を維持する
ために10〜200μm程度必要である。
【0028】磁気記録層14と可逆性感熱記録層16と
を併設することによって磁気記録層14に可逆性感熱記
録層16と同一のデータを記録することに用いることで
リライト表示カードのセキュリティを高めることができ
る。磁気記録層14は、従来この種の磁気記録媒体にお
いて一般に用いられているものを用いることが出来る。
本発明において、磁気記録層14は、リライト表示カー
ドの使用形態によっては必ずしも可逆性感熱記録層16
と併設して用いる必要はないが、併設することによって
リライト表示カードの限られたカード表面を有効に活用
することができる。
【0029】例えば、磁性材料として粒径10μm以
下、好ましくは0.01〜5μmのBa−フェライト、
Sr−フェライト、 Co被着γ−Fe23、γ−Fe
23、針状鉄粉、CrO2 を用い、バインダー樹脂とし
て一般に用いられるポリエステル樹脂、アルキッド樹
脂、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂又はそれらの混合樹
脂を用いることが出来る。
【0030】バインダー樹脂と磁性材料との混合比は基
材12との接着性や塗膜強度及び磁気ヘッドによる検出
電圧等を考慮して適宜設定される。通常、重量比で前者
/後者=1/1〜1/10の範囲、好ましくは1/2〜
1/8が適当である。
【0031】磁気記録層14の厚さは通常、5〜20μ
m程度である。尚、必要に応じて、基材12と磁気記録
層14の接着強度を高めるために1μm以下のアンカー
層を設けるようにしてもよい。
【0032】反射層15は磁気記録層14の色彩を視覚
的に隠蔽すると共に可逆性感熱記録層16の発色の色彩
に対し十分なコントラストを付与するような色彩を有す
る。また、反射層15を形成するために用いられる材料
が備えるべき性質は感熱記録条件下において安定で、薄
くても十分な耐久性を有することである。
【0033】この様な耐熱性材料としては熱硬化性の樹
脂、例えばポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を用いることが
でき、これに隠蔽性付与の為の顔料例えばAl、Sn、
Zn、Cu、Ag、Cu−Zn等の金属やAl23、T
i02等の金属酸化物などを適量添加する。
【0034】反射層15としては、上記の様な熱硬化性
樹脂の他に非磁性の金属層例えばAl、Sn、Ag又は
これら金属の酸化物の層を用いることもできる。
【0035】反射層15の厚さは例えば0.03〜0.
1μm程度である。尚、本発明のように、磁気記録層1
4と可逆性感熱記録層16とを積層した構成とした場合
には、金属蒸着膜により反射層を形成するとリライト表
示シートの厚みを薄くできるので望ましい。
【0036】可逆性感熱記録層16を構成する材料とし
ては、例えば特開昭57-109695 号、特開平2-187389 号
などに記載されているように、ポリエステルなどの樹脂
と、樹脂中に分散された有機低分子物質からなってい
る。可逆性感熱記録材料は、加熱温度を選択することに
よって有機低分子物質の屈折率が樹脂の屈折率と等しく
なったり、異なったりするため、透明度が変化する。す
なわち、図6に示すように、予め温度T0 以下で白濁状
態にある場合に、この状態から温度T1 〜T2 まで加熱
した後、温度T0 以下に冷却(矢印A)すると、有機低
分子物質の屈折率が樹脂の屈折率とほぼ等しくなるた
め、可逆性感熱記録層16は透明状態に変化する。
【0037】さらに、これを温度T3 以上に加熱した
後、温度T0 以下に冷却(矢印B)すると、有機低分子
物質の屈折率が樹脂の屈折率と異なるため光散乱をおこ
し、可逆性感熱記録層16は再び白濁状態に変化する。
【0038】また、可逆性感熱記録層16を温度T0 〜
T1 またはT2 〜T3 に加熱した後、温度T0 以下に冷
却(矢印CまたはD)すると、可逆性感熱記録層16は
透明と白濁の中間の状態となる。
【0039】可逆性の感熱記録材料はこのような状態変
化を繰り返し行えるものである。
【0040】上記T0 〜T3 の一例をあげれば、それぞ
れ60℃、70℃、80℃、110℃である。
【0041】可逆性の感熱記録材料に使用される樹脂と
しては、透明性が良く、機械的強度に優れ、成膜性の良
いものが好ましい。その具体例としては、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレ
ート共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−
塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリ
ル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アク
リル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。このうち特
に好ましいものとしては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、
ポリエステル樹脂が該当する。
【0042】有機低分子物質としては、アルカノール、
アルカンジオール、ハロゲンアルカノールまたはハロゲ
ンアルカンジオール、アルキルアミン、アルカン、アル
ケン、アルキン、ハロゲンアルカン、ハロゲンアルケ
ン、ハロゲンアルキン、シクロアルカン、シクロアルケ
ン、シクロアルキン、飽和または不飽和モノまたはジカ
ルボン酸またはこれらのエステル、アミド、またはアン
モニウム塩、飽和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこ
れらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩、アク
リルカルボン酸またはこれらのエステル、アミド、また
はアンモニウム塩、ハロゲンアクリルカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩、チ
オアルコール、チオカルボン酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩、チオアルコールの
カルボン酸エステルなどで、その炭素数は10〜40、
分子量としては100〜700のものが挙げられる。特
に好ましいものとしては、融点が50〜150℃の範囲
にあるラウリン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キン酸、ベヘン酸などの高級脂肪酸、またはこれらのエ
ステル、アミド、またはアンモニウム塩である。
【0043】樹脂と有機低分子物質の混合比としては、
重量比で樹脂100部に対して有機低分子物質が20部
〜500部の範囲にあるものが好ましく、25部〜40
0部がより好ましい。
【0044】可逆性感熱記録層16の厚さは、2〜20
μmの範囲が好ましく、より好ましくは4〜10μmの
範囲が白濁状態と透明状態がはっきりして良い。
【0045】保護層18は、紫外線硬化型樹脂を用い、
該紫外線硬化型樹脂としてはアクリル系、ポリエステル
系等のものが利用できる。
【0046】保護層18の厚さは1〜5μm、望ましく
は1〜3μm程度である。
【0047】保護層18は、紫外線硬化型樹脂を使用す
ることが重要である。この保護層18は、可逆性感熱記
録層16表面の耐熱性、耐傷性、耐薬品性を向上させる
ために設けられる。
【0048】保護層18を構成する材料として、紫外線
硬化型樹脂の中でも特に耐熱性、耐傷性、耐薬品性等に
優れた保護層用塗料はケトン類、エステル類などの比較
的極性の強い溶剤を含むものが多いが、必要に応じて可
逆性感熱記録層16と保護層18との間に中間層17を
形成することによって、保護層18に含まれる溶剤によ
り可逆性感熱記録層16の書き換えに影響を与えること
がなく、耐傷性、耐薬品性に優れた保護層18を形成す
ることができる。
【0049】中間層17は、例えば、紫外線硬化型樹脂
を含む材料によってコーティングにより形成すると耐薬
品性に優れ、塗膜面にピンホールが発生しないので望ま
しい。また、保護層18上には必要に応じてオフセット
印刷等により印刷層20を形成することもできる。
【0050】印刷層20は所望の文字、模様などの可視
情報が印刷によって形成された層である。なお、印刷層
20は記録される可視記録情報を見ることができるよう
に形成される。
【0051】したがって、このようなリライト表示シー
トによれば、保護層18が紫外線硬化型樹脂を用いてコ
ーティングにより形成されるため、耐熱性、耐傷性、耐
薬品性に優れ、さらに保護層18に対して印刷層20の
密着性が改善されたリライト表示シート3が得られる。
【0052】尚、図示はしないが、必要に応じて磁気記
録層14と反射層15の間に磁気記録層14の表面の平
滑性を維持するために、例えば紫外線硬化型樹脂をグラ
ビアコーティングすることによって任意の厚みの平滑層
を設けるようにしてもよい。
【0053】このようなリライト表示シート3は剥離層
5を剥離し、図3に示すように塩化ビニルなどのカード
基材1の凹部2に粘着層10により貼着し、使用する。
凹部2は、リライト表示シート3の形状や大きさにあわ
せてカードの所定の部分をあらかじめ削る等により形成
する。図3に示すように、リライト表示シート3を貼着
された部分は端部を除き、カード基材1表面よりも高く
なるようにされている。このようにリライト表示シート
3を貼着された部分がカード基材1表面よりも高くなる
ようにすることにより、サーマルヘッドによる可逆性感
熱記録層16や磁気ヘッドによる磁気記録層14への書
き込みを容易にする。
【0054】図3に示すカード基材1の厚みは例えば7
60μmであり、リライト表示シート3を貼着した部分
の厚みはカード基材と合わせてたとえば800〜840
μmである。
【0055】次に、リライト表示シート3の具体的な実
施例について、その組成および物性評価につき比較例と
比較して説明する。
【0056】基材(25μmポリエチレンテレフタレー
ト)12上に磁気記録層14を前述の組成で形成し、さ
らに下記の組成の平滑層、反射層15、可逆性感熱記録
層16、保護層18、印刷層20を順次形成し、基材1
2の反対の面(磁気記録層14等が形成されていない
面)に剥離層5と再剥離可能な粘着層10が一体となっ
ている物を貼合しリライト表示シート3とした。
【0057】以下に各層を構成する材料等について説明
する。 (平滑層)大日本インキ化学工業株式会社製UV硬化型
樹脂UNIDIC C7−164 上記の材料をグラビアコーティングした後、UVランプ
(160W/cm×3灯、30m/min)で紫外線照
射して硬化させ、厚さ3μmの平滑層を形成した。
【0058】(反射層15)アルミニウムの蒸着膜によ
り、厚さ0.07μmの反射層15を形成した。
【0059】 (可逆性感熱記録層16) ベヘン酸 2重量部 ステアリルステアレート 4重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体VMCH(ユニオンカーバイト社製) 12重量部 THF 150重量部 上記の割合で混合した材料をグラビアコーティングして
乾燥させ、厚さ約6μmの可逆性感熱記録層16を形成
した。
【0060】 (保護層18) 大日本インキ化学工業株式会社製UV硬化型樹脂UNIDIC C3−374 100重量部 水澤化学工業株式会社製感熱記録紙用微粉シリカ ミズカシルP−527 5重量部 信越化学工業株式会社製シリコンオイル 信越シリコーンKF96 2重量部 イソプロパノール 50重量部 上記の割合で混合した材料をボールミルで分散し1時間
経過後、グラビアコーティングし、UVランプ(160
W/cm×3灯、30m/min)で紫外線照射して硬
化させ、厚さ2μmの保護層18を形成した。
【0061】(印刷層20)東洋インキ製造株式会社製
UVオフセットインキFDカルトン 上記のインキによりオフセット印刷を行った後、UVラ
ンプ(160W/cm×3灯、50m/min)で紫外
線照射して硬化させ、厚さ1〜4μmの印刷層20を形
成した。
【0062】上記のようなリライト表示シート3を用
い、カード基材1に形成された凹部2にリライト表示シ
ート3を貼りつけた。カード基材1への凹部2の形成
は、たとえばローランド(株)製簡易NC装置(型番:
ローランドDG CAMM−3)により行った。
【0063】凹部2の形状、粘着層10の粘着力および
厚さを変えた実施例、および図7に示すような比較例に
つき剥離性および耐ゲート性をテストした結果は下記の
通りである。なお、粘着力はJISC−2107電気絶
縁用粘着テープ試験方法に従い測定した。また、耐ゲー
ト性については、リライト表示シート3をカード基材に
貼り付けた部分上で、荷重500gfかけた磁気ヘッド
を1往復/秒の速さで400往復させた後、リライト表
示シート3とカード基材1との粘着状態を観察した。な
お、耐ゲート性は粘着状態の他にリライト表示シート3
の表面の耐傷性を試験するとともに可逆性感熱記録層1
6の表示の見やすさ等についても合わせて総合的に評価
した結果を示した。
【0064】
【表1】
【0065】上記の表1において、Dor(H)は、図
3のようにカード基材1の側端壁1a、1bがリライト
表示シート3の端部よりも高くなっている場合のその高
さの差D、または図7のように側端壁1a、1bがリラ
イト表示シート3の端部よりも低くなっている場合のそ
の差H(マイナス)を表す。またLは図3のリライト表
示シート3の端部の低くなっている部分の水平方向の長
さを表す。
【0066】剥離性については、○は良好、×は不良
(剥がしづらい)を示す。耐ゲート性については、○は
良好、×は不良(端部が剥離してしまった)を示す。
【0067】上記の表1に示すように、実施例1、2
は、剥離性、耐ゲート性ともに良好であった。比較例1
は剥離性は良好であったが、耐ゲート性は不良であり、
比較例2は耐ゲート性は良好であったが、剥離性は不良
であった。この結果からわかるように、粘着層10の粘
着力は前述のように250gf/10mm〜1000g
f/10mm(JISC−2107)であることが好ま
しく、また、粘着層10の厚さは20〜200μmであ
ることが好ましく、比較例2はこの範囲から外れている
ため、剥離性が不良となっている。また、比較例1は実
施例のように端部が深く形成されていないため耐ゲート
性が不良となっている。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、カードの凹部は、長手
方向端部が深く形成されているから、磁気ヘッドまたは
サーマルヘッドがリライト表示シートと接触する場合に
も磁気ヘッドまたはサーマルヘッドがリライト表示シー
トの端部に直接接触しないので、リライト表示シートの
端部から剥離することがなく、耐ゲート性を良好にする
ことができる。また、端部以外はリライト表示シートが
カードから凸になるように貼り付けられているから、磁
気ヘッドまたはサーマルヘッドとの接触性のむらもな
く、磁気信号の記録や可視表示の状態が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリライト表示付カードの一実施例を示
す正面図である。
【図2】図1のA−A’線断面図である。
【図3】図1のB−B’線断面図である。
【図4】本発明のリライト表示付カードの他の実施例を
示す断面図である。
【図5】リライト表示シートの一実施例を示す断面図で
ある。
【図6】可逆性感熱記録材料の状態変化を示す図であ
る。
【図7】従来のリライト表示付カードの一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 カード基材 2 凹部 2a、2b 端部 3 リライト表示シート 4 磁気ヘッドまたはサーマルヘッド 5 剥離層 10 再剥離可能な粘着層 12 基材 14 磁気記録層 15 反射層 16 可逆性感熱記録層 17 中間層 18 保護層 20 印刷層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 23/00 B41M 5/26 102 (72)発明者 小泉 真一 東京都文京区小石川四丁目14番12号 共同 印刷株式会社内 (72)発明者 森中 宏幸 東京都文京区小石川四丁目14番12号 共同 印刷株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リライト表示シートが貼付けられ、該リ
    ライト表示シートは剥離して貼替え可能であるリライト
    表示付カードであって、 前記リライト表示シートは、前記カードの基材に設けら
    れた凹部に前記カードの表面よりも凸になるように貼り
    付けられ、 前記凹部は、長手方向端部が深く形成されていることを
    特徴とするリライト表示付カード。
  2. 【請求項2】 前記凹部は長手方向端部が開放されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のリライト表示付カ
    ード。
  3. 【請求項3】 前記リライト表示シートの粘着層の粘着
    力が、250gf/10mm〜1000gf/10mm
    (JISC−2107)であることを特徴とする請求項
    1または2に記載のリライト表示付カード。
  4. 【請求項4】 前記リライト表示シートの粘着層の厚み
    が、10〜200μmであることを特徴とする請求項3
    に記載のリライト表示付カード。
  5. 【請求項5】 前記リライト表示カードは、ICカー
    ド、光カード、磁気カード、ホログラムカードのいずれ
    かのカードであることを特徴とする請求項1または2に
    記載のリライト表示付カード。
JP8140532A 1996-06-03 1996-06-03 リライト表示付カード Withdrawn JPH09315054A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004017604A (ja) * 2002-06-20 2004-01-22 Dainippon Printing Co Ltd 簡易鏡付き印刷カード

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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