JPH09315011A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH09315011A
JPH09315011A JP8268048A JP26804896A JPH09315011A JP H09315011 A JPH09315011 A JP H09315011A JP 8268048 A JP8268048 A JP 8268048A JP 26804896 A JP26804896 A JP 26804896A JP H09315011 A JPH09315011 A JP H09315011A
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JP
Japan
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acid
heat
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recording material
dispersion
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JP8268048A
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English (en)
Inventor
Yasuko Komatsu
泰子 小松
Naomasa Koike
直正 小池
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】可視部と近赤外部に吸収をもち、可視部、近赤
外部ともに発色画像の保存性に優れた感熱記録材料を提
供する。 【解決手段】支持体上に、熱により発色する感熱記録層
を設けた感熱記録材料において、該感熱記録層が染料前
駆体と、該染料前駆体と反応してこれを発色させる下記
化1(一般式1)で示されるサリチル酸誘導体またはそ
の金属塩からなる顕色剤、芳香族イソシアナート化合
物、ならびに該イソシアナート化合物と加熱時反応して
発色する芳香族イミノ化合物を含有してなり、且つ該染
料前駆体が3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン
−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノフタリ
ド)または3,3−ビス[2−(4−ジメチルアミノフ
ェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル]−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド、あるいは両方
からなる感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料に関
するものであり、さらに詳しくは、近赤外部に吸収をも
ち、可視部、近赤外部ともに発色画像の保存性に優れた
感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般に、無色または淡
色の塩基性ロイコ染料と有機または無機顕色剤との呈色
反応を利用し、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光などによ
る加熱により両発色物質を接触せしめて記録画像を得る
ものである。この様な感熱記録材料は、装置が簡単であ
ること、保守が容易であること、騒音の発生が無いこと
などの利点があり、各種プリンター用紙、ファクシミリ
用紙、ラベル、乗車券などに広く使用されている。
【0003】特に近年は、感熱記録材料にバーコードを
印字し、光学的にそれを読み取り、情報を管理するシス
テムの普及が著しい。例としては、POS(販売時点情
報管理)システム用のバーコードラベルが挙げられる。
【0004】スーパーマーケットやデパートなどの大型
量販売店、チェーン展開をしている専門店、レストラン
などにおいてPOSシステムの普及は著しい。POSシ
ステムの目的は、消費者のニーズを明確に把握し、合理
的な経営戦略を立てるために、商品の売上情報を迅速に
集計、分析することであり、その1つとして店頭で販売
される商品に表示されたバーコードや、OCR文字をス
キャナーで光学的に読み取る方法が急速に伸びてきてい
る。
【0005】バーコードなどの読み取りについては、従
来より波長633nmの赤色光をもつHe・Neレーザ
ーが用いられていたが、近年半導体レーザーが用いられ
るようになってきた。これは、装置が小型であり、また
発振波長が近赤外部にあるため、汚れによる誤動作が少
ないという利点があり広く普及してきている。例えば、
バーコードラベルを近赤外部で読み取る場合、同時に目
視にてバーコード位置の確認を行う必要があり、また、
バーコード以外の情報を目視にて確認する必要もあるた
め、記録画像部の吸収波長は、近赤外部と可視部の両方
に必要となる。
【0006】感熱記録材料を近赤外部の波長を持つレー
ザー光での読み取りに対応させるためには、特開昭60
−226871号、同61−172791号、同61−
228985号、同62−198495号、同62−2
99387号などの各公報に開示されているように、発
色時に近赤外部に吸収を持つ無色または淡色の塩基性ロ
イコ染料と有機または無機顕色剤との呈色反応を利用す
る方法があるが、記録画像部がポリ塩化ビニルなどのプ
ラスチックと接触して、プラスチック中に含まれる可塑
剤や添加剤などにより消色したり、食品や化粧品との接
触、日光照射により消色するなど、記録画像部の保存性
が劣るという欠点を有している。
【0007】一方、感熱記録層の発色成分が芳香族イソ
シアナート化合物と、該イソシアナート化合物と加熱時
反応して発色する芳香族イミノ化合物とからなる感熱記
録材料は、特開昭58−38733号、同58−540
85号、同58−104959、同59−11588
7、同60−262686号などの各公報に開示されて
いる。
【0008】これらの感熱記録材料は、非常に優れた記
録画像部の画像保存性を得ることができる。加熱時、該
芳香族イソシアナート化合物のイソシアナート基と該芳
香族イミノ化合物のイミノ基が反応することにより付加
反応が進行し、付加物が形成されるが、この付加反応は
不可逆反応であり、可塑剤や化粧品と接触しても記録画
像部の劣化は起こりにくい。また、記録画像を形成した
後に、室温よりも高温または高湿度環境化に放置されて
も、一般的な無色または淡色の塩基性ロイコ染料と有機
または無機顕色剤との呈色反応を利用した感熱記録材料
の様な記録画像部の劣化は起こりにくい。
【0009】これらの芳香族イソシアナート化合物と、
該イソシアナート化合物と加熱時反応して発色する芳香
族イミノ化合物を、近赤外部の読み取りが必要とされる
感熱記録材料に応用した例としては、特開昭63−12
6785号公報に開示されている。芳香族イソシアナー
ト化合物と、該イソシアナート化合物と加熱時反応して
発色する芳香族イミノ化合物の発色系は近赤外部にまで
は及ばないが、該発色系が共存すると、一般的な感熱記
録材料に用いられる塩基性ロイコ染料と有機または無機
顕色剤の発色系の記録画像部の保存性も向上する性質が
ある。しかし、可視部の記録画像の保存性が十分強いこ
とに比較して近赤外部の記録保存性は可視部の記録画像
の保存性には劣る結果となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の感熱記録材料
は、これらの問題点を解決し、可視部と近赤外部の両方
の読み取りに対する記録画像の十分な保存性を持つ感熱
記録材料を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の感熱記録材料
は、支持体上に、熱により発色する感熱記録層を設けた
感熱記録材料において、該感熱記録層が染料前駆体と、
該染料前駆体と反応してこれを発色させる下記構造式
(一般式1)で示されるサリチル酸誘導体またはその金
属塩からなる顕色剤、芳香族イソシアナート化合物、な
らびに該イソシアナート化合物と加熱時反応して発色す
る芳香族イミノ化合物を含有してなり、且つ該染料前駆
体が3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−
スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノフタリド)また
は3,3−ビス[2−(4−ジメチルアミノフェニル)
−2−(4−メトキシフェニル)エテニル]−4,5,
6,7−テトラクロロフタリド、あるいは両方からなる
ことにより、可視部と近赤外部の両方の読み取りに対す
る記録画像の十分な保存性を持つ感熱記録材料を提供す
ることができた。
【0012】
【化2】 (式中、X1およびX2は、水素原子、アルキル基、アラ
ルキル基、アリール基、またはハロゲン原子を表し、R
は、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、または
アリール基を表す。)
【0013】本発明による感熱記録材料は、支持体上に
熱により発色する感熱記録層を設けたものである。支持
体としては、紙が主として用いられるが、紙の他に、各
種織布、不織布、合成樹脂フィルム、ラミネート紙、合
成紙、金属箔、あるいはこれらを組み合わせた複合シー
トを目的に応じて任意に用いることができる。
【0014】本発明の感熱記録材料の感熱記録層は、各
発色成分を微粉砕して得られる各々の水性分散液とバイ
ンダーなどを混合し、支持体上に塗工、乾燥することに
より得られる。感熱記録層の層構成は、単一であって
も、多層であってもよい。
【0015】本発明の感熱記録材料は染料前駆体として
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピ
ロ−3’−(6’−ジメチルアミノフタリド)または
3,3−ビス[2−(4−ジメチルアミノフェニル)−
2−(4−メトキシフェニル)エテニル]−4,5,
6,7−テトラクロロフタリド、あるいは両方を用いる
ことができる。これらの染料前駆体は、それ自体は無色
から淡色の結晶で、近赤外部に吸収を有しないが、顕色
剤との反応により発色し、近赤外部に吸収を持つように
なる。
【0016】本発明の感熱記録材料の染料前駆体の添加
量は、0.1〜5.0g/m2であることが好ましく、
0.2〜2.0g/m2であることがより好ましい。
0.1g/m2未満では発色画像の近赤外部における吸
収が十分ではなく、5.0g/m2より多く添加する
と、発色画像の低下を招く傾向である。
【0017】本発明に係わる一般式1に示されるサリチ
ル酸誘導体またはその金属塩の具体例としては、例え
ば、下記に挙げるものなどがあるが、本発明はこれに限
定されるものではない。
【0018】(1)3−メチルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (2)3−エチルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (3)3−n−プロピルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (4)3−イソプロピルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (5)3−n−ブチルオキシカルボニルアミノサリチル
酸 (6)3−イソブチルオキシカルボニルアミノサリチル
酸 (7)3−sec−ブチルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (8)3−n−ペンチルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (9)3−イソペンチルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (10)3−n−ヘキシルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (11)3−n−ヘプチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (12)3−n−オクチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (13)3−(2’−エチルヘキシル)オキシカルボニ
ルアミノサリチル酸 (14)3−n−ノニルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (15)3−n−デシルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (16)3−n−ウンデシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (17)3−n−ドデシルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (18)3−n−トリデシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (19)3−n−テトラデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (20)3−n−ペンタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (21)3−n−ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (22)3−n−ヘプタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (23)3−n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (24)3−シクロペンチルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (25)3−シクロヘキシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (26)3−アリルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (27)3−ベンジルオキシカルボニルアミノサリチル
酸 (28)3−フェニルオキシカルボニルアミノサリチル
酸 (29)3−(4’−メチルフェニル)オキシカルボニ
ルアミノサリチル酸 (30)3−(4’−メトキシフェニル)オキシカルボ
ニルアミノサリチル酸
【0019】(31)3−(4’−クロロフェニル)オ
キシカルボニルアミノサリチル酸 (32)3−[2’−(4−メトキシフェニル)オキシ
エチル]オキシカルボニルアミノサリチル酸 (33)4−メチルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (34)4−エチルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (35)4−n−プロピルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (36)4−イソプロピルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (37)4−n−ブチルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (38)4−イソブチルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (39)4−sec−ブチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (40)4−n−ペンチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (41)4−イソペンチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (42)4−n−ヘキシルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (43)4−n−ヘプチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (44)4−n−オクチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (45)4−(2’−エチルヘキシル)オキシカルボニ
ルアミノサリチル酸 (46)4−n−ノニルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (47)4−n−デシルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (48)4−n−ウンデシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (49)4−n−ドデシルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (50)4−n−トリデシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (51)4−n−テトラデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (52)4−n−ペンタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (53)4−n−ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (54)4−n−ヘプタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (55)4−n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (56)4−シクロペンチルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (57)4−シクロヘキシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (58)4−アリルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (59)4−ベンジルオキシカルボニルアミノサリチル
酸 (60)4−フェニルオキシカルボニルアミノサリチル
【0020】(61)4−(4’−メチルフェニル)オ
キシカルボニルアミノサリチル酸 (62)4−(4’−メトキシフェニル)オキシカルボ
ニルアミノサリチル酸 (63)4−(4’−クロロフェニル)オキシカルボニ
ルアミノサリチル酸 (64)4−[2’−(4ーメトキシフェニル)オキシ
エチル]オキシカルボニルアミノサリチル酸 (65)5−メチルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (66)5−エチルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (67)5−n−プロピルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (68)5−イソプロピルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (69)5−n−ブチルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (70)5−イソブチルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (71)5−sec−ブチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (72)5−n−ペンチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (73)5−イソペンチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (74)5−n−ヘキシルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (75)5−n−ヘプチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (76)5−n−オクチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (77)5−(2’−エチルヘキシル)オキシカルボニ
ルアミノサリチル酸 (78)5−n−ノニルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (79)5−n−デシルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (80)5−n−ウンデシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (81)5−n−ドデシルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (82)5−n−トリデシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (83)5−n−テトラデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (84)5−n−ペンタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (85)5−n−ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (86)5−n−ヘプタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (87)5−n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (88)5−シクロペンチルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (89)5−シクロヘキシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (90)5−アリルオキシカルボニルアミノサリチル酸
【0021】(91)5−ベンジルオキシカルボニルア
ミノサリチル酸 (92)5−フェニルオキシカルボニルアミノサリチル
酸 (93)5−(4’−メチルフェニル)オキシカルボニ
ルアミノサリチル酸 (94)5−(4’−メトキシフェニル)オキシカルボ
ニルアミノサリチル酸 (95)5−(4’−クロロフェニル)オキシカルボニ
ルアミノサリチル酸 (96)5−[2’−(4−メトキシフェニル)オキシ
エチル]オキシカルボニルアミノサリチル酸 (97)6−メチルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (98)6−エチルオキシカルボニルアミノサリチル酸 (99)6−n−プロピルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (100)6−イソプロピルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (101)6−n−ブチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (102)6−イソブチルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (103)6−sec−ブチルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (104)6−n−ペンチルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (105)6−イソペンチルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (106)6−n−ヘキシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (107)6−n−ヘプチルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (108)6−n−オクチルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (109)6−(2’−エチルヘキシル)オキシカルボ
ニルアミノサリチル酸 (110)6−n−ノニルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (111)6−n−デシルオキシカルボニルアミノサリ
チル酸 (112)6−n−ウンデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (113)6−n−ドデシルオキシカルボニルアミノサ
リチル酸 (114)6−n−トリデシルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸 (115)6−n−テトラデシルオキシカルボニルアミ
ノサリチル酸 (116)6−n−ペンタデシルオキシカルボニルアミ
ノサリチル酸 (117)6−n−ヘキサデシルオキシカルボニルアミ
ノサリチル酸 (118)6−n−ヘプタデシルオキシカルボニルアミ
ノサリチル酸 (119)6−n−オクタデシルオキシカルボニルアミ
ノサリチル酸 (120)6−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸
【0022】(121)6−シクロヘキシルオキシカル
ボニルアミノサリチル酸 (122)6−アリルオキシカルボニルアミノサリチル
酸 (123)6−ベンジルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (124)6−フェニルオキシカルボニルアミノサリチ
ル酸 (125)6−(4’−メチルフェニル)オキシカルボ
ニルアミノサリチル酸 (126)6−(4’−メトキシフェニル)オキシカル
ボニルアミノサリチル酸 (127)6−(4’−クロロフェニル)オキシカルボ
ニルアミノサリチル酸 (128)6−[2’−(4−メトキシフェニル)オキ
シエチル]オキシカルボニルアミノサリチル酸
【0023】本発明に係わる一般式1で表されるサリチ
ル酸誘導体の金属塩において、金属塩としては、ナトリ
ウム、カリウム、リチウムなどの1価の金属塩を含有す
るものであるが、好ましくは水難溶性あるいは水不溶性
の2価、3価あるいは4価の金属塩であり、より好まし
くは2価、3価の金属塩である。
【0024】2価、3価あるいは4価の金属塩の具体例
としては、亜鉛、カドミウム、水銀、マグネシウム、カ
ルシウム、バリウム、ニッケル、スズ、ガリウム、クロ
ム、銅、モリブデン、タングステン、ジルコニウム、ス
トロンチウム、マンガン、コバルト、チタン、アルミニ
ウム、鉄の塩を挙げることができるが、好ましくは亜
鉛、カルシウム、バリウム、ニッケル、マンガン、コバ
ルト、アルミニウムの塩である。特に亜鉛塩は好まし
い。一般式2で表されるサリチル酸の金属塩は、製造条
件によっては水和物などの溶媒和物を形成することがあ
るが、該溶媒和物も本発明の電子受容性化合物として好
適である。
【0025】本発明に係わる一般式1で表されるサリチ
ル酸誘導体またはその金属塩は、公知の方法{例えば、
J.Pharm.Sci.,52,927(196
3),Bull.de.Socie.Chim.Fra
nce,1189(1955)に記載の方法}により製
造することができる。すなわち、例えば、アミノサリチ
ル酸誘導体に、ほぼ当量のクロロホーメート化合物を作
用させることにより好適に合成することができる。
【0026】本発明の感熱記録材料のサリチル酸誘導体
またはその金属塩の添加量は、染料前駆体に対して50
〜500重量%であることが好ましく、100〜300
重量%であることがより好ましい。50重量%未満では
発色画像の近赤外部における吸収が十分ではなく、50
0重量%より多く添加すると、発色画像の低下を招く傾
向である。
【0027】本発明の感熱記録層に用いられる芳香族イ
ソシアナート化合物は、常温で固体の無色または淡色の
化合物であり、例えば、下記の1種以上が用いられる。
【0028】2,6−ジクロロフェニルイソシアナー
ト,p−クロロフェニルイソシアナート、1,3−フェ
ニレンジイソシアナート、1,4−フェニレンジイソシ
アナート、1,3−ジメチルベンゼン−4,6−ジイソ
シアナート、1,4−ジメチルベンゼン−2,5−ジイ
ソシアナート、1−エトキシベンゼン−2,4−ジイソ
シアナート、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジ
イソシアナート、2,5−ジエトキシベンゼン−1,4
−ジイソシアナート、2,5−ジブトキシベンゼン−
1,4−ジイソシアナート、アゾベンゼン−4,4’−
ジイソシアナート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジ
イソシアナート、ナフタリン−1,4−ジイソシアナー
ト、ナフタリン−1,5−ジイソシアナート、ナフタリ
ン−2,6−ジイソシアナート、ナフタリン−2,7−
ジイソシアナート、3,3’−ジメチルビフェニル−
4,4’−ジイソシアナート、3,3’−ジメトキシ−
4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアナート、ジフェニルジメチルメタン−
4,4’−ジイソシアナート、ベンゾフェノン−3,
3’−ジイソシアナート、フルオレン−2,7−ジイソ
シアナート、アンスラキノン−2,6−ジイソシアナー
ト、9−エチルカルバゾール−3,6−ジイソシアナー
ト、ピレン−3,8−ジイソシアナート、ナフタレン−
1,3,7−トリイソシアナート、ビフェニル−2,
4,4’−トリイソシアナート、4,4’,4’’−ト
リイソシアナート−2,5−ジメトキシトリフェニルア
ミン、p−ジメチルアミノフェニルイソシアナート、ト
リス(4−フェニルイソシアナート)チオフォスフェー
トなどがある。
【0029】これらの芳香族イソシアナート化合物は、
必要に応じて、フェノール類、ラクタム類、オキシム類
などとの付加化合物で、所謂ブロックイソシアナートの
形で用いてもよい。例えば、1−メチルベンゼン−2,
4−ジイソシアナートのようなジイソシアナートの2量
体、あるいは3量体であるイソシアヌレートの形で用い
てもよい。また、各種のポリオールなどで付加したポリ
イソシアナートとして用いることも可能である。
【0030】本発明の感熱記録材料の芳香族イソシアナ
ート化合物の添加量は、染料前駆体に対して10〜50
0重量%であることが好ましく、20〜300重量%で
あることがより好ましい。10重量%未満では発色画像
の可視部における保存性が十分ではなく、500重量%
より多く添加すると、発色画像の光学濃度の低下を招く
傾向である。
【0031】本発明の感熱記録層に用いられる芳香族イ
ミノ化合物とは、常温で固体の無色または淡色の化合物
であり、以下に具体例を示す。
【0032】4,5,6,7−テトラクロロ−3−イミ
ノ−イソインドリン−1−オン、4,5,6,7−テト
ラクロロ−1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−
ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノベンズ
(f)イソインドリン、1,3−ジイミノナフト(2,
3−f)イソインドリン、1,3−ジイミノ−5−ニト
ロイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−フェニルイ
ソインドリン、1,3−ジイミノ−5−メトキシイソイ
ンドリン、1,3−ジイミノ−5−クロロイソインドリ
ン、5−シアノ−1,3−ジイミノイソインドリン、5
−アセトアミド−1,3−ジイミノイソインドリン、
1,3−ジイミノ−5−(1H−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)−イソインドリン、5−(p−t−ブ
チルフェノキシ)−1,3−ジイミノイソインドリン、
5−(p−クミルフェノキシ)−1,3−ジイミノイソ
インドリン、5−イソブトキシ−1,3−ジイミノイソ
インドリン、1,3−ジイミノ−4,7−ジメトキシイ
ソインドリン、4,7−ジエトキシ−1,3−ジイミノ
イソインドリン、4,5,6,7−テトラブロモ−1,
3−ジイミノイソインドリン、4,5,6,7−テトラ
フルオロ−1,3−ジイミノイソインドリン、4,5,
7−トリクロロ−1,3−ジイミノ−6−メチルメルカ
プトイソインドリン、1−イミノジフェン酸イミド、1
−(シアノ−p−ニトロフェニルメチレン)−3−イミ
ノイソインドリン、1−(シアノベンゾチアゾリル−
(2’)−カルバモイルメチレン)−3−イミノイソイ
ンドリン、1〔(シアノベンズイミダゾリル−2’)メ
チレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔(シアノ
ベンズイミダゾリル−2’)−メチレン〕−3−イミノ
−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1−
〔(シアノベンズイミダゾリル−2’)−メチレン〕−
3−イミノ−5−メトキシイソインドリン、1−
〔(1’−フェニル−3’−メチル−5−オキソ)−ピ
ラゾリデン−4’〕−3−イミノイソインドリン、3−
イミノ−1−スルホ安息香酸イミド、3−イミノ−1−
スルホ−4,5,6,7−テトラクロロ安息香酸イミ
ド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,7−トリクロロ
−6−メチルメルカプト安息香酸イミド、3−イミノ−
2−メチル−4,5,6,7−テトラクロロイソインド
リン−1−オンなどがある。
【0033】本発明の感熱記録材料の芳香族イミノ化合
物の添加量は、染料前駆体に対して10〜500重量%
であることが好ましく、20〜300重量%であること
がより好ましい。10重量%未満では発色画像の可視部
における保存性が十分ではなく、500重量%より多く
添加すると、発色画像の光学濃度の低下を招く傾向であ
る。
【0034】本発明による感熱記録材料は、その熱応答
性を向上させるために、感熱記録層に熱可融性物質を含
有させることができる。この場合、60℃〜180℃の
融点を有するものが好ましく、特に80〜140℃の融
点を持つものがより好ましい。
【0035】具体例を挙げると、N−ヒドロキシメチル
ステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン
酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアリン
酸アミド、メチレンビス水添牛脂脂肪酸アミド、リシノ
ール酸アミド、パラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワック
スなどのワックス類、ベンジル−2−ナフチルエーテル
などのナフトール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4
−アリルオキシビフェニルなどのビフェニル誘導体、
1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,
2’−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテ
ル、ビス(4−メトキシフェノキシ)エーテルなどのポ
リエーテル化合物、炭酸ジフェニル、蓚酸ジベンジル、
蓚酸(p−メチルベンジル)エステルなどのエステル誘
導体などを挙げることができる。
【0036】これらの熱可融性物質は、単独または2種
以上で使用することができる。十分な熱応答性を得るた
めには、染料前駆体に対して、20〜250重量%を用
いることが好ましい。
【0037】さらに、本発明による感熱記録材料の感熱
記録層には、本出願人による国際出願WO87/068
85号に示される少なくとも1個のアミノ基を有するア
ニリン誘導体を含有させることもできる。これらのアニ
リン誘導体は、地肌かぶりの防止に効果がある。
【0038】そして、本発明の感熱記録材料の感熱記録
層には、調色のために、通常の感熱記録材料で使用され
る加熱時に近赤外部に吸収を持たない無色または淡色の
塩基性ロイコ染料を併用することができる。
【0039】塩基性ロイコ染料について、以下に具体例
を挙げる。クリスタルバイオレットラクトン、3−(p
−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−
メチル−1−オクチル−3−インドリル)フタリド、3
−[4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル]−3
−(2−メチル−1−オクチル−3−インドリル)−4
−アザフタリド、3,3−ビス(2−メチル−1−オク
チル−3−インドリル)−4−アザフタリド、3−シク
ロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ
−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ピペリジノ−6−アミノ−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロアニリノ
フルオラン、6’−ジブチルアミノ−2’−(2−フル
オロアニリノ)スピロ[フタリド−3,9’−キサンテ
ン]などがある。
【0040】感熱記録層に用いられるバインダーとして
は、通常の塗工で用いられる種々のバインダーを用いる
ことができる。例えば、デンプン類、ヒドロキシメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、
カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアル
コール、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合
体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリ
ル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のア
ルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸のアルカリ塩
などの水溶性バインダー、およびスチレン−ブタジエン
共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ア
クリル酸メチル−ブタジエン共重合体などのエマルジョ
ン型水性バインダーなどが挙げられる。
【0041】その他、感熱記録層には、顔料として、ケ
イソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化珪素、水
酸化アルミニウム、酸化亜鉛、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂、有機中空粒子などが使用される。滑剤として、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィ
ン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスター
ワックスなどが、分散・湿潤剤としては、アニオン性、
ノニオン性の高分子量のものを含む界面活性剤が、さら
に紫外線吸収剤、蛍光染料、消泡剤などが必要に応じて
添加される。
【0042】本発明の感熱記録材料は、必要に応じて支
持体と感熱記録層の間にアンダーコート層を設けること
ができる。本発明における感熱記録材料がアンダーコー
ト層を設けたものである場合、そのアンダーコート層の
塗工量は、1〜30g/m2が好ましく、3〜20g/m2がよ
り好ましい。
【0043】アンダーコート層の顔料としては、一般的
には焼成カオリンが用いられるが、それ以外にもカオリ
ン、タルク、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイソウ土、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ、有
機中空顔料などを用いることができる。
【0044】本発明による感熱記録材料は、感熱記録層
を設けた後、さらにその上に水系高分子を主成分とする
保護層を設けてさらに画像保存性を向上させることがで
きる。保護層の乾燥塗工量は0.2〜10g/m2が好まし
く、1〜5g/m2がより好ましい。
【0045】保護層に占める水系高分子の割合は50%
以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
【0046】本発明における保護層の水系高分子として
は、従来公知の疎水性高分子の水系エマルジョンまたは
水溶性高分子から適宜選択される。即ち、疎水性高分子
エマルジョンとしては、例えば、スチレン−ブタジエン
ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
ラテックス、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂など
のエマルジョンを用いることができる。
【0047】水溶性高分子としては、例えば、ポリビニ
ルアルコール、デンプンまたはその誘導体、ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導
体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ア
クリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル
アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、
スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリア
クリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン
などを用いることができる。
【0048】その他、水系高分子を主成分とする保護層
には、顔料として、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼
成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化
チタン、酸化珪素、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、尿
素−ホルムアルデヒド樹脂、有機中空粒子などを使用す
ることができる。また、滑剤として、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィン、酸化ポリエ
チレン、ステアリン酸アミド、カスターワックスなどが
必要に応じて添加される。
【0049】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、実施例中に示す%はいずれも重量基準である。
【0050】<分散液の調製>以下の方法により、分散
液A〜Hを調製した。 <分散液A>3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレ
ン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノフタリ
ド)200gを10%ポリビニルアルコール水溶液20
0g、水600gの混合物中に分散し、ビーズミルで平
均粒子径が0.8μmになるまで粉砕した。
【0051】<分散液B>3,3−ビス[2−(4−ジ
メチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニ
ル)エテニル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド200gを10%ポリビニルアルコール水溶液200
g、水600gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均
粒子径が0.8μmになるまで粉砕した。
【0052】<分散液C>4−n−オクチルオキシカル
ボニルアミノサリチル酸200gを10%ポリビニルア
ルコール水溶液200g、水600gの混合物中に分散
し、ビーズミルで平均粒子径が0.8μmになるまで粉
砕した。
【0053】<分散液D>4,5,6,7−テトラクロ
ロ−1,3−ジイミノイソインドリン200gを10%
ポリビニルアルコール水溶液200g、水600gの混
合物中に分散し、ビーズミルで平均粒子径が0.8μm
になるまで粉砕した。
【0054】<分散液E>4,4’,4’’−トリイソ
シアナート−2,5−ジメトキシトリフェニルアミン2
00gを2.5%ポリビニルアルコール水溶液800g
中に分散し、ビーズミルで平均粒子径が1.5μmにな
るまで粉砕した。
【0055】<分散液F>ベンジル−2−ナフチルエー
テル400gを10%ポリビニルアルコール水溶液40
0g、水200gの混合物中に分散し、ビーズミルで平
均粒子径が1μmになるまで粉砕した。
【0056】<分散液G>水酸化アルミニウム200g
を1%ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液300g、水
500gの混合物中に分散し、ホモミキサーで10分間
攪拌した。
【0057】<分散液H>4−フェニルオキシカルボニ
ルアミノサリチル酸200gを10%ポリビニルアルコ
ール水溶液200g、水600gの混合物中に分散し、
ビーズミルで平均粒子径が0.8μmになるまで粉砕し
た。
【0058】<分散液I>4−n−デシルオキシカルボ
ニルアミノサリチル酸200gを10%ポリビニルアル
コール水溶液200g、水600gの混合物中に分散
し、ビーズミルで平均粒子径が0.8μmになるまで粉
砕した。
【0059】<分散液J>2,5−ジエトキシベンゼン
−1,4−ジイソシアナート200gを2.5%ポリビ
ニルアルコール水溶液800g中に分散し、ビーズミル
で平均粒子径が1.5μmになるまで粉砕した。
【0060】実施例1 これらのA〜Gの分散液を用い、各々の素材を下記に示
す割合で混合し、充分攪拌して感熱記録層塗液を調製し
た。 分散液A 3部 分散液C 6部 分散液D 2部 分散液E 2部 分散液F 3部 40%ステアリン酸亜鉛分散液 1部 分散液G 5部 10%PVA水溶液 6部 水 1部
【0061】上記の様にして調製した感熱記録層塗液
を、坪量40g/m2の原紙にワイヤーバーを用いて乾燥塗
工量5g/m2になるように塗工した後、乾燥し、スーパー
カレンダーで処理し、感熱記録材料を作製した。
【0062】実施例2 実施例1の分散液Cを、分散液Hに置き換えた以外はす
べて実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
【0063】実施例3 実施例1の分散液Cを、分散液Iに置き換えた以外はす
べて実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
【0064】実施例4 実施例1の分散液Eを、分散液Jに置き換えた以外はす
べて実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
【0065】実施例5 実施例1で得た感熱記録材料に、さらに以下の配合の保
護層塗液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量1.5g/m2
になるように塗工した後、乾燥し、スーパーカレンダー
で処理し、感熱記録材料を作製した。 40%ステアリン酸亜鉛分散液 1部 分散液G 2部 10%PVA水溶液 32部 水 15部
【0066】実施例6 実施例1の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外はすべ
て実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
【0067】実施例7 実施例2の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外はすべ
て実施例2と同様にして、感熱記録材料を作製した。
【0068】実施例8 実施例4の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外はすべ
て実施例4と同様にして、感熱記録材料を作製した。
【0069】実施例9 それぞれの分散液を下記に示す割合で混合し、充分攪拌
して感熱記録層塗液を調製した。 分散液A 1.5部 分散液B 1.5部 分散液C 6部 分散液D 2部 分散液E 2部 分散液F 3部 40%ステアリン酸亜鉛分散液 1部 分散液G 5部 10%PVA水溶液 6部 水 1部
【0070】上記の様にして調製した感熱記録層塗液
を、坪量40g/m2の原紙にワイヤーバーを用いて乾燥塗
工量5g/m2になるように塗工した後、乾燥し、スーパー
カレンダーで処理し、感熱記録材料を作製した。
【0071】実施例10 実施例6で得た感熱記録材料に、さらに以下の配合の保
護層塗液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量1.5g/m2
になるように塗工した後、乾燥し、スーパーカレンダー
で処理し、感熱記録材料を作製した。 40%ステアリン酸亜鉛分散液 1部 分散液G 2部 10%PVA水溶液 32部 水 15部
【0072】比較例1 実施例1の分散液Aを、以下のようにして調整した分散
液Kに置き換えた以外はすべて実施例1と同様にして、
感熱記録材料を作製した。 <分散液K>7−アニリノ−3−ジ−n−ブチルアミノ
−6−メチルフルオラン200gを10%ポリビニルア
ルコール水溶液200g、水600gの混合物中に分散
し、ビーズミルで平均粒子径が0.8μmになるまで粉
砕した。
【0073】比較例2 実施例1の分散液Cを、以下のようにして調整した分散
液Lに置き換えた以外はすべて実施例1と同様にして、
感熱記録材料を作製した。 <分散液L>2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン200gを10%ポリビニルアルコール水
溶液200g、水600gの混合物中に分散し、ビーズ
ミルで平均粒子径が0.8μmになるまで粉砕した。
【0074】比較例3 実施例1の分散液Cを、以下のようにして調整した分散
液Mに置き換えた以外はすべて実施例1と同様にして、
感熱記録材料を作製した。 <分散液M>ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン200gを10%ポリビニルアルコール水
溶液200g、水600gの混合物中に分散し、ビーズ
ミルで平均粒子径が0.8μmになるまで粉砕した。
【0075】比較例4 実施例1の分散液A、C、F、Gを用い、感熱記録層塗
液を調整する際に以下の配合を用いた以外はすべて実施
例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。 分散液A 3部 分散液C 6部 分散液F 3部 40%ステアリン酸亜鉛分散液 1部 分散液G 5部 10%PVA水溶液 6部 水 1部
【0076】比較例5 比較例2の分散液Aを、分散液Bに置き換えた以外はす
べて比較例2と同様にして、感熱記録材料を作製した。
【0077】<評価および評価結果> 可視部保存性;以上の実施例1〜10および比較例1〜
5で作製した感熱記録材料を、大倉電機製感熱紙印字装
置(サーマルヘッド抵抗値1645Ω)を用いて印可電
圧22V、パルス幅1.2msの条件で印字し、記録画
像を得た。この様にして得た記録画像について、以下の
2種類の画像保存性試験を行った。 (1)耐熱試験 50℃60%RHの恒温恒湿器中で10日間保管した。 (2)耐薬品性試験 ハンドクリーム(エーザイ株式会社製ザーネクリーム)
を塗布し、3日間放置した。
【0078】これらの試験を行わない未処理の記録画像
部と、(1)、(2)の試験を行った記録画像部の光学
濃度をマクベスRD918(ビジュアルフィルター)に
て測定した結果を表1に示した。表1では(1)の耐熱
試験の結果を可視部画像保存性評価の試験(1)の項
に、(2)の耐薬品性試験の結果を試験(2)の項に示
した。光学濃度が0.7以上であれば、目視にて充分読
み取れるレベルである。
【0079】近赤外部保存性;実施例1〜10および比
較例1〜5で作製した感熱記録材料を、テック製バーコ
ードプリンターB−604を用いて印字し、記録画像を
得た。この様にして得た記録画像について、以下の2種
類の画像保存性試験を行った。 (1)耐熱試験 50℃60%RHの恒温恒湿器中で10日間保管した。 (2)耐薬品性試験 ハンドクリーム(エーザイ株式会社製ザーネクリーム)
を塗布し、3日間放置した。
【0080】これらの試験を行わない未処理の記録画像
部と、(1)、(2)の試験を行った記録画像部をにつ
いて、900nmの読み取り波長を持つバーコードリー
ダーを用いて読み取りの可否を調べた結果を表1に示し
た。表1では(1)の耐熱試験の結果を近赤外部画像保
存性評価の試験(1)の項に、(2)の耐薬品性試験の
結果を試験(2)の項に示した。
【0081】
【表1】
【0082】評価:上記表1において、感熱記録層が染
料前駆体と、該染料前駆体と反応してこれを発色させる
一般式1で示されるサリチル酸誘導体またはその金属塩
からなる顕色剤、芳香族イソシアナート化合物、ならび
に該イソシアナート化合物と加熱時反応して発色する芳
香族イミノ化合物を含有してなり、且つ染料前駆体が
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピ
ロ−3’−(6’−ジメチルアミノフタリド)からなる
実施例1〜5の感熱記録材料、染料前駆体が3,3−ビ
ス[2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−
メトキシフェニル)エテニル]−4,5,6,7−テト
ラクロロフタリドからなる実施例6〜8、10の感熱記
録材料、染料前駆体が3,6−ビス(ジメチルアミノ)
フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミ
ノフタリド)と3,3−ビス[2−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニ
ル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリドからなる
実施例9の感熱記録材料は、耐熱性試験、耐薬品性試験
後の記録画像部の光学濃度の数値は、いずれも0.70
以上であり、目視での記録画像の読み取りが十分可能で
ある。また、近赤外光でのバーコード読み取りに問題が
無い。従って、可視部、近赤外部ともに発色画像の保存
性に優れている。
【0083】感熱記録層中に3,6−ビス(ジメチルア
ミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチ
ルアミノフタリド)及び3,3−ビス[2−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)
エテニル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリドを
含まず、発色した際に近赤外部に吸収を持たない染料前
駆体を含む比較例1の感熱記録材料では、可視部の発色
画像の保存性には優れているものの、近赤外部の読み取
りは不可能である。
【0084】感熱記録層中に一般式1で示されるサリチ
ル酸誘導体またはその金属塩顕色剤を含まず、かわりに
それ以外の顕色剤を含む比較例2、3、5の感熱記録材
料は、可視部の発色画像の保存性には優れているもの
の、近赤外部の発色画像の保存性が不十分である。すな
わち、比較例2、5では耐熱試験、耐薬品性試験におい
て、比較例3では耐熱試験において、読み取りが不可能
であり、近赤外部の発色画像の保存性が不十分である。
【0085】また、感熱記録層中に芳香族イソシアナー
ト化合物および該イソシアナート化合物と加熱時反応し
て発色する芳香族イミノ化合物を含有していない比較例
4の感熱記録材料は、可視部の発色画像の保存性につい
ては耐熱試験、耐薬品性試験において、十分な光学濃度
が得られておらず、不十分であり、また近赤外部の発色
画像の保存性については耐薬品性試験において読み取り
が不可能であり、不十分である。
【0086】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、支持体上に、
熱により発色する感熱記録層を設けた感熱記録材料にお
いて、該感熱記録層が染料前駆体と、該染料前駆体と反
応してこれを発色させる一般式1で示されるサリチル酸
誘導体またはその金属塩からなる顕色剤、芳香族イソシ
アナート化合物、ならびに該イソシアナート化合物と加
熱時反応して発色する芳香族イミノ化合物を含有してな
り、且つ該染料前駆体が3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチル
アミノフタリド)または3,3−ビス[2−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)
エテニル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
あるいは両方からなることを特徴とするものであり、近
赤外部に吸収をもち、可視部、近赤外部ともに発色画像
の保存性に優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、熱により発色する感熱記録
    層を設けた感熱記録材料において、該感熱記録層が染料
    前駆体と、該染料前駆体と反応してこれを発色させる下
    記構造式(一般式1)で示されるサリチル酸誘導体また
    はその金属塩からなる顕色剤、芳香族イソシアナート化
    合物、ならびに該イソシアナート化合物と加熱時反応し
    て発色する芳香族イミノ化合物を含有してなり、且つ該
    染料前駆体が3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレ
    ン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノフタリ
    ド)または3,3−ビス[2−(4−ジメチルアミノフ
    ェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル]−
    4,5,6,7−テトラクロロフタリド、あるいは両方
    からなることを特徴とする感熱記録材料。 【化1】 (式中、X1およびX2は、水素原子、アルキル基、アラ
    ルキル基、アリール基、またはハロゲン原子を表し、R
    は、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、または
    アリール基を表す。)
  2. 【請求項2】 感熱記録層の上に、水系高分子を主成分
    とする保護層を設けてなることを特徴とする請求項1記
    載の感熱記録材料。
JP8268048A 1995-10-11 1996-10-09 感熱記録材料 Pending JPH09315011A (ja)

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