JPH09314447A - センタレス研削盤のワークストッパ装置 - Google Patents
センタレス研削盤のワークストッパ装置Info
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- JPH09314447A JPH09314447A JP16081096A JP16081096A JPH09314447A JP H09314447 A JPH09314447 A JP H09314447A JP 16081096 A JP16081096 A JP 16081096A JP 16081096 A JP16081096 A JP 16081096A JP H09314447 A JPH09314447 A JP H09314447A
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- work
- stopper
- support
- axis
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- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 インフィード研削方式のセンタレス研削盤に
おいて、ワークの外径面の真円度および段付き部の端面
の研削精度が向上するとともに、機械による自動化およ
び量産が可能な構造を備えたワークストッパ装置を提供
する。 【解決手段】 ワークストッパ4が、ワークWのスラス
ト方向Aの移動を規制するという本来の機能に加えて、
ワークWの軸心XW まわりの回転および軸心XWと直交
する方向への移動を許容するフローティング支持機能を
兼備している。これにより、ワークWの支持端面Wa側
の軸部Wcの偏心や支持端面Waの面形状のいかんにか
かわらず、研削時のワークWに作用するスラスト力によ
るワークWの軸心XW の傾きや振れが有効に防止され
る。
おいて、ワークの外径面の真円度および段付き部の端面
の研削精度が向上するとともに、機械による自動化およ
び量産が可能な構造を備えたワークストッパ装置を提供
する。 【解決手段】 ワークストッパ4が、ワークWのスラス
ト方向Aの移動を規制するという本来の機能に加えて、
ワークWの軸心XW まわりの回転および軸心XWと直交
する方向への移動を許容するフローティング支持機能を
兼備している。これにより、ワークWの支持端面Wa側
の軸部Wcの偏心や支持端面Waの面形状のいかんにか
かわらず、研削時のワークWに作用するスラスト力によ
るワークWの軸心XW の傾きや振れが有効に防止され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センタレス研削盤
のワークストッパ装置に関し、さらに詳細には、工作物
の外径面をインフィード研削するセンタレス研削盤にお
いて、工作物の軸方向の位置規制を行うワークストッパ
構造に関する。
のワークストッパ装置に関し、さらに詳細には、工作物
の外径面をインフィード研削するセンタレス研削盤にお
いて、工作物の軸方向の位置規制を行うワークストッパ
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】センタレス研削盤におけるインフィード
(送り込み)研削は、工作物(以下、ワークと称する)
が直径差のある段付きワークのように、スルー(通し送
り)研削が不可能なワークの外径面を研削するのに適し
た研削方式である。
(送り込み)研削は、工作物(以下、ワークと称する)
が直径差のある段付きワークのように、スルー(通し送
り)研削が不可能なワークの外径面を研削するのに適し
た研削方式である。
【0003】例えば、図6に示すような異なる直径部分
を有する段付きワークWは、ブレードaと調整車bによ
り回転支持されながら、総形の研削面を有する砥石車c
によりその外径面に研削加工が施される。この場合、ワ
ークWには、研削時に矢符A方向のスラスト力が作用す
るところ、ワークWの軸方向端面(支持端面)Waがワ
ークストッパdにより当接支持されて、その軸方向への
移動を規制される。
を有する段付きワークWは、ブレードaと調整車bによ
り回転支持されながら、総形の研削面を有する砥石車c
によりその外径面に研削加工が施される。この場合、ワ
ークWには、研削時に矢符A方向のスラスト力が作用す
るところ、ワークWの軸方向端面(支持端面)Waがワ
ークストッパdにより当接支持されて、その軸方向への
移動を規制される。
【0004】ところで、上記ワークストッパdの一般的
構造は、上記ブレードaを一体的に有するワークレスト
e上に固定的に設けられており、その支持面(ストッパ
面)eは、超硬材料からなるとともに、ワークWの軸心
XW に直交する平坦面とされている。これにより、ワー
クWの支持端面Waは、固定的な上記ストッパ面eによ
り面接触状態で当接支持されることとなる。
構造は、上記ブレードaを一体的に有するワークレスト
e上に固定的に設けられており、その支持面(ストッパ
面)eは、超硬材料からなるとともに、ワークWの軸心
XW に直交する平坦面とされている。これにより、ワー
クWの支持端面Waは、固定的な上記ストッパ面eによ
り面接触状態で当接支持されることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構造では、ワークWの支持端面Waが固定的でかつ
平坦なストッパ面eにより当接支持されるため、上記支
持端面Waの面形状が悪いと、両者Wa,eが偏当たり
する結果、研削時の上記スラスト力によりワークWの軸
心XW が傾いてしまう。
うな構造では、ワークWの支持端面Waが固定的でかつ
平坦なストッパ面eにより当接支持されるため、上記支
持端面Waの面形状が悪いと、両者Wa,eが偏当たり
する結果、研削時の上記スラスト力によりワークWの軸
心XW が傾いてしまう。
【0006】そして、ワークWがこのような傾斜状態の
まま、ブレードaと調整車b間で支持回転されると、ワ
ークWの軸心XW が振られてしまう結果、ワークWの外
径面に真円度不良を起こすという問題があった。しか
も、図示のように、ワークWの段付き部の端面も研削さ
れるいわゆるアンギュラ研削にいたっては、この真円度
不良に加えて、上記段付き部の端面の研削精度も悪くな
ってしまうことになる。
まま、ブレードaと調整車b間で支持回転されると、ワ
ークWの軸心XW が振られてしまう結果、ワークWの外
径面に真円度不良を起こすという問題があった。しか
も、図示のように、ワークWの段付き部の端面も研削さ
れるいわゆるアンギュラ研削にいたっては、この真円度
不良に加えて、上記段付き部の端面の研削精度も悪くな
ってしまうことになる。
【0007】特に、図示のようにワークWの支持端面W
a側の軸部がワークWの軸心XW に対して偏心してい
て、支持端面Waがストッパ面eに対して軸心XW まわ
りに回動する状態となる場合や、あるいは、図7(a) に
示すように、砥石車cとブレードaの位置を一定にし
て、調整車bによりワークWに切込み送りをかける方式
において、ワークWの研削取代が大きくて、研削の進行
と共にワークWの軸心XWが大きく移動するような場合
には、ワークWが非常に不安定な状態になって、上記の
問題が顕著となる。
a側の軸部がワークWの軸心XW に対して偏心してい
て、支持端面Waがストッパ面eに対して軸心XW まわ
りに回動する状態となる場合や、あるいは、図7(a) に
示すように、砥石車cとブレードaの位置を一定にし
て、調整車bによりワークWに切込み送りをかける方式
において、ワークWの研削取代が大きくて、研削の進行
と共にワークWの軸心XWが大きく移動するような場合
には、ワークWが非常に不安定な状態になって、上記の
問題が顕著となる。
【0008】この点に関して、図7(b) に示すように、
ワークWの支持端面Waに鋼球等からなる半球状部材f
を接着等により取り付けて、この半球状部材fが上記ス
トッパ面eに点接触状態で支持される構造とすることも
考えられ、この支持構造によれば、上述したワークWの
軸心XW の振れが防止されて、上記ワークWの外径面の
真円度および段付き部の端面の研削精度は向上する。と
ころが反面、このような支持構造では、ワークWの研削
加工のたびに、その前工程として支持端面Waに半球状
部材fを接着する作業(通常は手作業)が必要になるこ
とから、機械による自動化および量産が困難になるとい
う新たな問題が生じることになる。
ワークWの支持端面Waに鋼球等からなる半球状部材f
を接着等により取り付けて、この半球状部材fが上記ス
トッパ面eに点接触状態で支持される構造とすることも
考えられ、この支持構造によれば、上述したワークWの
軸心XW の振れが防止されて、上記ワークWの外径面の
真円度および段付き部の端面の研削精度は向上する。と
ころが反面、このような支持構造では、ワークWの研削
加工のたびに、その前工程として支持端面Waに半球状
部材fを接着する作業(通常は手作業)が必要になるこ
とから、機械による自動化および量産が困難になるとい
う新たな問題が生じることになる。
【0009】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、ワーク
の軸心の振れが防止されて、ワークの外径面の真円度お
よび段付き部の端面の研削精度が向上するとともに、機
械による自動化および量産が可能な構造を備えたセンタ
レス研削盤のワークストッパ装置を提供することにあ
る。
されたものであって、その目的とするところは、ワーク
の軸心の振れが防止されて、ワークの外径面の真円度お
よび段付き部の端面の研削精度が向上するとともに、機
械による自動化および量産が可能な構造を備えたセンタ
レス研削盤のワークストッパ装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のセンタレス研削盤のワークストッパ装置
は、センタレス研削盤に装着されて、工作物の軸方向の
位置規制を行うものであって、工作物の軸方向支持端面
を規制支持するワークストッパが、工作物の軸心まわり
の回転および軸心と直交する方向への移動を許容するフ
ローティング支持構造を備えていることを特徴とする。
め、本発明のセンタレス研削盤のワークストッパ装置
は、センタレス研削盤に装着されて、工作物の軸方向の
位置規制を行うものであって、工作物の軸方向支持端面
を規制支持するワークストッパが、工作物の軸心まわり
の回転および軸心と直交する方向への移動を許容するフ
ローティング支持構造を備えていることを特徴とする。
【0011】好ましい実施態様として、上記ワークスト
ッパは、固定的に設けられた支持本体に、ワークの軸心
と直交する方向へ移動可能なフローティング状態で支持
されるとともに、ワークの軸方向支持端面を回転可能に
当接支持するストッパ面を有する。より具体的には、上
記ワークストッパは、フローティング手段により上記支
持本体にフローティング状態で支持されるストッパ本体
と、このストッパ本体にその軸心まわりに回転可能に支
持されたストッパプレートとを備え、このストッパプレ
ートの先端面が上記ストッパ面とされている。
ッパは、固定的に設けられた支持本体に、ワークの軸心
と直交する方向へ移動可能なフローティング状態で支持
されるとともに、ワークの軸方向支持端面を回転可能に
当接支持するストッパ面を有する。より具体的には、上
記ワークストッパは、フローティング手段により上記支
持本体にフローティング状態で支持されるストッパ本体
と、このストッパ本体にその軸心まわりに回転可能に支
持されたストッパプレートとを備え、このストッパプレ
ートの先端面が上記ストッパ面とされている。
【0012】本発明においては、ワークストッパが、ワ
ークの軸方向の移動を規制するという本来の機能に加え
て、ワークの軸心まわりの回転および軸心と直交する方
向への移動を許容するフローティング支持機能を兼備し
ており、これにより、ワークの支持端面側の軸部の偏心
や支持端面の面形状のいかんにかかわらず、研削時のワ
ークに作用するスラスト力によるワークの軸心の傾きや
軸心の振れが有効に防止される。
ークの軸方向の移動を規制するという本来の機能に加え
て、ワークの軸心まわりの回転および軸心と直交する方
向への移動を許容するフローティング支持機能を兼備し
ており、これにより、ワークの支持端面側の軸部の偏心
や支持端面の面形状のいかんにかかわらず、研削時のワ
ークに作用するスラスト力によるワークの軸心の傾きや
軸心の振れが有効に防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0014】本発明に係るセンタレス研削盤におけるワ
ークストッパ装置の構成が図1およびに示されており、
このワークストッパ装置1は、具体的には、図示しない
研削盤の基台ベッド上に設けられたワークレスト2に装
着され、支持本体3とワークストッパ4を主要部として
備えてなるとともに、このワークストッパ4が、ワーク
Wの軸心XW まわりの回転および軸心XW と直交する方
向への移動を許容するフローティング支持構造を備えて
なる。
ークストッパ装置の構成が図1およびに示されており、
このワークストッパ装置1は、具体的には、図示しない
研削盤の基台ベッド上に設けられたワークレスト2に装
着され、支持本体3とワークストッパ4を主要部として
備えてなるとともに、このワークストッパ4が、ワーク
Wの軸心XW まわりの回転および軸心XW と直交する方
向への移動を許容するフローティング支持構造を備えて
なる。
【0015】また、研削盤は、図示のような異なる直径
部分を有する段付きワークWの外径面と段付き部の端面
をインフィード研削するアンギュラ研削盤であって、5
は上記ワークレスト2と一体に設けられて、ワークWを
支持する傾斜支持面5a,5aを有するブレード、6は
調整車、7は総形の砥石面を有する砥石車をそれぞれ示
している。上記ワークストッパ装置1は、上記ブレード
5の研削送り方向A側において、ブレード5の傾斜支持
面5a上のワークWに対向するように配置されている。
部分を有する段付きワークWの外径面と段付き部の端面
をインフィード研削するアンギュラ研削盤であって、5
は上記ワークレスト2と一体に設けられて、ワークWを
支持する傾斜支持面5a,5aを有するブレード、6は
調整車、7は総形の砥石面を有する砥石車をそれぞれ示
している。上記ワークストッパ装置1は、上記ブレード
5の研削送り方向A側において、ブレード5の傾斜支持
面5a上のワークWに対向するように配置されている。
【0016】支持本体3は上記ワークレスト2上に固定
的に設けられており、具体的には取付基台10とストッ
パ保持具11とからなる。
的に設けられており、具体的には取付基台10とストッ
パ保持具11とからなる。
【0017】上記取付基台10は支持本体3の取付部を
構成しており、上記ワークレスト2に取付ボルト等によ
り固設されている。
構成しており、上記ワークレスト2に取付ボルト等によ
り固設されている。
【0018】上記ストッパ保持具11は、上記ワークス
トッパ4をフローティング状態で保持するものである。
このストッパ保持具11は、上記支持本体3に前方に突
出した状態で設けられた円筒状とされるとともに、その
内部12が前方に開口する円筒空間とされて、ワークス
トッパ4を収容する収容空間を形成している。
トッパ4をフローティング状態で保持するものである。
このストッパ保持具11は、上記支持本体3に前方に突
出した状態で設けられた円筒状とされるとともに、その
内部12が前方に開口する円筒空間とされて、ワークス
トッパ4を収容する収容空間を形成している。
【0019】また、上記ストッパ保持具11は、支持本
体3内に設けられた位置調整機構13により、上下左右
方向へ位置調整可能とされている。この位置調整機構1
3は、後述する初期位置決め手段を構成するもので、取
付けボルト14,14,…を緩めることにより調整操作
可能となる。
体3内に設けられた位置調整機構13により、上下左右
方向へ位置調整可能とされている。この位置調整機構1
3は、後述する初期位置決め手段を構成するもので、取
付けボルト14,14,…を緩めることにより調整操作
可能となる。
【0020】ワークストッパ4は、上記支持本体3のス
トッパ保持具11に支持されるストッパ本体15と、ワ
ークWの支持端面Waを当接支持するストッパプレート
16とを主要部として構成されている。
トッパ保持具11に支持されるストッパ本体15と、ワ
ークWの支持端面Waを当接支持するストッパプレート
16とを主要部として構成されている。
【0021】ストッパ本体15は、上記支持本体3のス
トッパ保持具11にフローティング状態で支持されるも
ので、具体的には、図2に示すように、その後端面15
aが平坦面とされるとともに、図4に示すように、上記
収容空間12の内径よりも小さな外径を有するほぼ円筒
状のブロックの形態とされている。
トッパ保持具11にフローティング状態で支持されるも
ので、具体的には、図2に示すように、その後端面15
aが平坦面とされるとともに、図4に示すように、上記
収容空間12の内径よりも小さな外径を有するほぼ円筒
状のブロックの形態とされている。
【0022】このストッパ本体15をフローティング支
持するフローティング機構20は、上記ストッパ保持具
11の収容空間12内に臨んで設けられており、具体的
には、球支持機構21とプランジャ機構22とから構成
されている。
持するフローティング機構20は、上記ストッパ保持具
11の収容空間12内に臨んで設けられており、具体的
には、球支持機構21とプランジャ機構22とから構成
されている。
【0023】球支持機構21は、上記ストッパ本体15
の後端面15aを点接触状態で支持するもので、少なく
とも一つの支持鋼球を備えてなる。図示のものにおいて
は、球支持機構21は、複数(図示の場合は5個)の小
径鋼球21a,21a,…と一つの大径鋼球21bとか
らなり、これら鋼球21a,21b,…が上記ストッパ
保持具11の収容空間23内に収納配置されている。
の後端面15aを点接触状態で支持するもので、少なく
とも一つの支持鋼球を備えてなる。図示のものにおいて
は、球支持機構21は、複数(図示の場合は5個)の小
径鋼球21a,21a,…と一つの大径鋼球21bとか
らなり、これら鋼球21a,21b,…が上記ストッパ
保持具11の収容空間23内に収納配置されている。
【0024】この収容空間23は、上記ストッパ本体1
5の収容空間12に隣接して同軸状に設けられている。
この収容空間23は、図2に示すように、円筒部23a
と円錐部23bとからなるとともに、この円錐部23b
が、軸心XS 位置に設けられた開口24を介して上記収
容空間12と連通されている。
5の収容空間12に隣接して同軸状に設けられている。
この収容空間23は、図2に示すように、円筒部23a
と円錐部23bとからなるとともに、この円錐部23b
が、軸心XS 位置に設けられた開口24を介して上記収
容空間12と連通されている。
【0025】5つの小径鋼球21a,21a,…は、図
2および図3に示すように、上記収容空間23の円筒部
23aの円筒内径面および平坦な底面を軌道面として転
動および回転可能に円周方向へ配されている。
2および図3に示すように、上記収容空間23の円筒部
23aの円筒内径面および平坦な底面を軌道面として転
動および回転可能に円周方向へ配されている。
【0026】大径鋼球21bは、上記収容空間23の円
錐部23b内において、上記小径鋼球21a,21a,
…のすべてに転接して、軸心XS 位置において回転可能
に保持されるとともに、その一部が上記開口24を介し
て収容空間23内に突出している。これにより、大径鋼
球21bは、上記ストッパ本体15の後端面を点接触状
態で転動支持して、ストッパ本体15の軸方向位置を規
定するともに、ストッパ本体15の軸心XS 直交方向へ
の移動を許容する。
錐部23b内において、上記小径鋼球21a,21a,
…のすべてに転接して、軸心XS 位置において回転可能
に保持されるとともに、その一部が上記開口24を介し
て収容空間23内に突出している。これにより、大径鋼
球21bは、上記ストッパ本体15の後端面を点接触状
態で転動支持して、ストッパ本体15の軸方向位置を規
定するともに、ストッパ本体15の軸心XS 直交方向へ
の移動を許容する。
【0027】プランジャ機構22は、ストッパ本体15
の外周面を径方向外側から弾発的に支持するもので、複
数(図示の場合は6個)のスプリングプランジャ22
a,22a,…から構成されている。
の外周面を径方向外側から弾発的に支持するもので、複
数(図示の場合は6個)のスプリングプランジャ22
a,22a,…から構成されている。
【0028】これらスプリングプランジャ22aは、図
4に示すように、上記収容空間12の外周部11aにお
いて、周方向へ等間隔をもってかつ径方向内側へ向けて
放射状に配されている。具体的には、各スプリングプラ
ンジャ22aは、ハウジング25内に、球状凸面を有す
る係合支持部26とこれを弾発付勢する圧縮スプリング
27が内装されてなる。上記ハウジング25の外周面に
は雄ねじが形成されており、これにより、スプリングプ
ランジャ22aは、ストッパ保持具11の外周部11a
の取付け穴28に径方向へ螺進退可能に螺合されて、上
記係合支持部26が収容空間12内に突出配置されてい
る。
4に示すように、上記収容空間12の外周部11aにお
いて、周方向へ等間隔をもってかつ径方向内側へ向けて
放射状に配されている。具体的には、各スプリングプラ
ンジャ22aは、ハウジング25内に、球状凸面を有す
る係合支持部26とこれを弾発付勢する圧縮スプリング
27が内装されてなる。上記ハウジング25の外周面に
は雄ねじが形成されており、これにより、スプリングプ
ランジャ22aは、ストッパ保持具11の外周部11a
の取付け穴28に径方向へ螺進退可能に螺合されて、上
記係合支持部26が収容空間12内に突出配置されてい
る。
【0029】これに対応して、ストッパ本体15の円筒
外周面には、上記係合支持部26の球状凸面が係合する
係合溝15aが全周にわたって形成されている。この係
合溝15aの断面形状は、係合支持部26の球状凸面に
対応する凹円弧形状とされている。そして、この係合溝
15aに、上記スプリングプランジャ22a,22a,
…の係合支持部26,26,…が弾発的に係合すること
により、ストッパ本体15は、プランジャ機構22によ
り軸心XS 直交方向への移動が弾発的に規制されてい
る。なお、このストッパ本体15は、スプリングプラン
ジャ22aを螺進退調整することにより、常態において
ほぼ軸心XS 位置に位置決め支持されている。
外周面には、上記係合支持部26の球状凸面が係合する
係合溝15aが全周にわたって形成されている。この係
合溝15aの断面形状は、係合支持部26の球状凸面に
対応する凹円弧形状とされている。そして、この係合溝
15aに、上記スプリングプランジャ22a,22a,
…の係合支持部26,26,…が弾発的に係合すること
により、ストッパ本体15は、プランジャ機構22によ
り軸心XS 直交方向への移動が弾発的に規制されてい
る。なお、このストッパ本体15は、スプリングプラン
ジャ22aを螺進退調整することにより、常態において
ほぼ軸心XS 位置に位置決め支持されている。
【0030】ストッパプレート16は、具体的には図2
に示すように、円板状のストッパ部31と支軸部32と
からなり、この支軸部32が、上記ストッパ本体15に
アンギュラ球軸受30を介して同軸状に回転可能に軸支
されて、上記ストッパ部31がその軸心XS まわりに回
転可能に支持されている。
に示すように、円板状のストッパ部31と支軸部32と
からなり、この支軸部32が、上記ストッパ本体15に
アンギュラ球軸受30を介して同軸状に回転可能に軸支
されて、上記ストッパ部31がその軸心XS まわりに回
転可能に支持されている。
【0031】このストッパ部31は、上記ストッパ本体
15の前面部分を微小隙間をもって非接触で覆う小径部
と、上記ストッパ保持具11の前面部分を微小隙間をも
って非接触で覆う大径部とからなり、この大径部の前面
つまりストッパプレート16の先端面16aが、ワーク
Wの支持端面Waを当接支持するストッパ面とされてい
る。このストッパ面16aは、ワークWの支持端面Wa
に対応した形状寸法を備え、図示のものにおいては、ス
トッパ部31の軸心XS に直交する平坦面とされるとと
もに、その軸心XS 位置にはワークWの軸穴Wbに係合
する係合突起16bが設けられている。この係合突起1
6bはワークWに軸穴Wbがない場合には不要である。
15の前面部分を微小隙間をもって非接触で覆う小径部
と、上記ストッパ保持具11の前面部分を微小隙間をも
って非接触で覆う大径部とからなり、この大径部の前面
つまりストッパプレート16の先端面16aが、ワーク
Wの支持端面Waを当接支持するストッパ面とされてい
る。このストッパ面16aは、ワークWの支持端面Wa
に対応した形状寸法を備え、図示のものにおいては、ス
トッパ部31の軸心XS に直交する平坦面とされるとと
もに、その軸心XS 位置にはワークWの軸穴Wbに係合
する係合突起16bが設けられている。この係合突起1
6bはワークWに軸穴Wbがない場合には不要である。
【0032】これにより、上記ストッパプレート16
は、上記支持本体3のストッパ保持具11に対して、フ
ローティング機構20(球支持機構21、プランジャ機
構22)により、その軸心XS 方向の移動を規制されつ
つ、ワークWの軸心XS と直交する方向へ移動可能なフ
ローティング状態で支持されるとともに、軸受30によ
り、その軸心XS まわりの回転が許容されることとな
る。
は、上記支持本体3のストッパ保持具11に対して、フ
ローティング機構20(球支持機構21、プランジャ機
構22)により、その軸心XS 方向の移動を規制されつ
つ、ワークWの軸心XS と直交する方向へ移動可能なフ
ローティング状態で支持されるとともに、軸受30によ
り、その軸心XS まわりの回転が許容されることとな
る。
【0033】また、ワークストッパ装置1は、その装置
内部へのクーラント液の侵入を防止するエアー噴射手段
を備える。このエアー噴射手段は、装置内部に配設され
たエアー供給路35と、このエアー供給路35に空気を
供給するブロワ等のエアー供給源36等から構成されて
いる。上記エアー供給路35は、少なくとも装置基端側
から上記フローティング機構20の部位を介して装置先
端側に連通して設けられている。
内部へのクーラント液の侵入を防止するエアー噴射手段
を備える。このエアー噴射手段は、装置内部に配設され
たエアー供給路35と、このエアー供給路35に空気を
供給するブロワ等のエアー供給源36等から構成されて
いる。上記エアー供給路35は、少なくとも装置基端側
から上記フローティング機構20の部位を介して装置先
端側に連通して設けられている。
【0034】具体的には、エアー供給路35は、図2に
示すように、ストッパ保持具11の基部周面から上記球
支持機構21が内装された収容空間23に連通する第1
のエアー供給路35aと、この第1のエアー供給路35
aから開口24を介してストッパ本体15の外周部に連
通する第2のエアー供給路35bと、上記開口24を介
してストッパ本体15の内部さらには軸受30内部に連
通する第3のエアー供給路35cとから構成され、第1
のエアー供給路35aが図示しない空気供給回路を介し
て上記エアー供給源36に接続されるとともに、上記第
1および第3のエアー供給路35b,35cがそれぞれ
装置先端側に連通して設けられている。
示すように、ストッパ保持具11の基部周面から上記球
支持機構21が内装された収容空間23に連通する第1
のエアー供給路35aと、この第1のエアー供給路35
aから開口24を介してストッパ本体15の外周部に連
通する第2のエアー供給路35bと、上記開口24を介
してストッパ本体15の内部さらには軸受30内部に連
通する第3のエアー供給路35cとから構成され、第1
のエアー供給路35aが図示しない空気供給回路を介し
て上記エアー供給源36に接続されるとともに、上記第
1および第3のエアー供給路35b,35cがそれぞれ
装置先端側に連通して設けられている。
【0035】これにより、エアー供給源36から供給さ
れる空気は、装置基端側から第1〜第3のエアー供給路
35a〜35cにより、フローティング機構20の部位
を含む装置内部を流れて、装置先端側つまりストッパプ
レート16とストッパ保持具11の隙間部分から装置外
部へ噴射され、ワークストッパ装置1内部へのクーラン
ト(研削屑を含む)の侵入を有効に防止する。
れる空気は、装置基端側から第1〜第3のエアー供給路
35a〜35cにより、フローティング機構20の部位
を含む装置内部を流れて、装置先端側つまりストッパプ
レート16とストッパ保持具11の隙間部分から装置外
部へ噴射され、ワークストッパ装置1内部へのクーラン
ト(研削屑を含む)の侵入を有効に防止する。
【0036】さらに、ワークストッパ装置1は、上記支
持本体3のストッパ保持具11を対象となるワークWに
対して心出しするための初期位置決め手段を備える。
持本体3のストッパ保持具11を対象となるワークWに
対して心出しするための初期位置決め手段を備える。
【0037】この初期位置決め手段は、図5に示すよう
に、上記ストッパ保持具11を取付基台10つまりセン
タレス研削盤の支持部に対して位置調整可能に支持する
前記位置調整機構13と、上記ストッパ保持具11の収
容空間12に取り外し可能に嵌着される心出し治具40
とを備える。
に、上記ストッパ保持具11を取付基台10つまりセン
タレス研削盤の支持部に対して位置調整可能に支持する
前記位置調整機構13と、上記ストッパ保持具11の収
容空間12に取り外し可能に嵌着される心出し治具40
とを備える。
【0038】この心出し治具40は、上記ストッパ保持
具11の収容空間12に同軸状に密接に嵌合する取付け
部41と、心出し面42を備えるフランジ部43とを備
えてなる。上記取付け部41は、上記収容空間12の内
径面に嵌合可能な円筒外径面を有する。上記フランジ部
43は、この取付け部41と同軸状でかつ取付け部41
の外径より大きな外径を有するプレート状とされ、その
前面が上記心出し面42とされている。
具11の収容空間12に同軸状に密接に嵌合する取付け
部41と、心出し面42を備えるフランジ部43とを備
えてなる。上記取付け部41は、上記収容空間12の内
径面に嵌合可能な円筒外径面を有する。上記フランジ部
43は、この取付け部41と同軸状でかつ取付け部41
の外径より大きな外径を有するプレート状とされ、その
前面が上記心出し面42とされている。
【0039】この心出し面42は、上記ストッパプレー
ト16のストッパ面16aと同一形状寸法とされてい
る。つまり、心出し面42は、ワークWの支持端面Wa
に対応した形状寸法を備え、上記取付け部41が収容空
間12に嵌合された状態において、心出し面42が、ス
トッパ部31の軸心XS に直交する平坦面とされるとと
もに、その軸心XS 位置に、ワークWの軸穴Wbに係合
する係合突起42aが設けられている。
ト16のストッパ面16aと同一形状寸法とされてい
る。つまり、心出し面42は、ワークWの支持端面Wa
に対応した形状寸法を備え、上記取付け部41が収容空
間12に嵌合された状態において、心出し面42が、ス
トッパ部31の軸心XS に直交する平坦面とされるとと
もに、その軸心XS 位置に、ワークWの軸穴Wbに係合
する係合突起42aが設けられている。
【0040】上記支持本体3のストッパ保持具11をワ
ークWに対して心出しするには、まず、ワークWをブレ
ード5の傾斜支持面5a,5a上に載置させるととも
に、心出し治具40をストッパ保持具11の収容空間1
2に嵌着させた状態で、位置調整機構13の取付けボル
ト14,14,…を緩めて、位置調整機構13を調整操
作可能とする。
ークWに対して心出しするには、まず、ワークWをブレ
ード5の傾斜支持面5a,5a上に載置させるととも
に、心出し治具40をストッパ保持具11の収容空間1
2に嵌着させた状態で、位置調整機構13の取付けボル
ト14,14,…を緩めて、位置調整機構13を調整操
作可能とする。
【0041】続いて、位置調整機構13を操作して、ス
トッパ保持具11を上下左右方向へ位置調整しながら、
心出し治具40の係合突起42aをワークWの軸孔Wb
に嵌合するとともに、心出し面42をワークWの支持端
面Waに当接係合させる。
トッパ保持具11を上下左右方向へ位置調整しながら、
心出し治具40の係合突起42aをワークWの軸孔Wb
に嵌合するとともに、心出し面42をワークWの支持端
面Waに当接係合させる。
【0042】最後に、取付けボルト14,14,…を締
めて、位置調整機構13を固定することにより、上記ス
トッパ保持具11のワークWに対する心出し作業が完了
する。
めて、位置調整機構13を固定することにより、上記ス
トッパ保持具11のワークWに対する心出し作業が完了
する。
【0043】そして、心出し治具40をストッパ保持具
11の収容空間12から取り外すとともに、プランジャ
機構22を用いてワークストッパ4を収容空間12に取
付け配置することにより、つまり、プランジャ機構22
の各スプリングプランジャ22aの弾発付勢力を調整し
て、ワークストッパ4をセンタリングされた状態で収容
空間12内に配置することにより、ワークストッパ4の
ストッパプレート16が、心出し治具40と同じ姿勢
で、対象となるワークWに対して心出し(初期設定)さ
れることになる。
11の収容空間12から取り外すとともに、プランジャ
機構22を用いてワークストッパ4を収容空間12に取
付け配置することにより、つまり、プランジャ機構22
の各スプリングプランジャ22aの弾発付勢力を調整し
て、ワークストッパ4をセンタリングされた状態で収容
空間12内に配置することにより、ワークストッパ4の
ストッパプレート16が、心出し治具40と同じ姿勢
で、対象となるワークWに対して心出し(初期設定)さ
れることになる。
【0044】しかして、以上のように構成されたワーク
ストッパ装置1を備えたセンタレス研削盤において、ワ
ークWは、ブレード5と調整車6により回転支持される
とともに、ワークストッパ装置1のワークストッパ4に
よりその軸方向(矢符A方向)への移動を規制されなが
ら、その外径面に砥石車7による研削加工が施される。
ストッパ装置1を備えたセンタレス研削盤において、ワ
ークWは、ブレード5と調整車6により回転支持される
とともに、ワークストッパ装置1のワークストッパ4に
よりその軸方向(矢符A方向)への移動を規制されなが
ら、その外径面に砥石車7による研削加工が施される。
【0045】この場合、ワークストッパ4は、ワークW
の軸方向の移動を規制するという本来の機能に加えて、
ワークWの軸心XW まわりの回転および軸心XW と直交
する方向への移動を許容するフローティング支持機能を
兼備している。したがって、図示のようなワークWの支
持端面Wa側の軸部Wcが軸心XW から偏心していた
り、あるいは支持端面Waの面形状の悪いものや複雑な
形状のもの等、面形状のいかんにかかわらず、研削時の
ワークWに作用するスラスト力(矢符A方向)によるワ
ークWの軸心XW の傾きや軸心XW の振れが有効に防止
される。
の軸方向の移動を規制するという本来の機能に加えて、
ワークWの軸心XW まわりの回転および軸心XW と直交
する方向への移動を許容するフローティング支持機能を
兼備している。したがって、図示のようなワークWの支
持端面Wa側の軸部Wcが軸心XW から偏心していた
り、あるいは支持端面Waの面形状の悪いものや複雑な
形状のもの等、面形状のいかんにかかわらず、研削時の
ワークWに作用するスラスト力(矢符A方向)によるワ
ークWの軸心XW の傾きや軸心XW の振れが有効に防止
される。
【0046】すなわち、ワークWの研削時において、ワ
ークWの支持端面Waはストッパプレート16のストッ
パ面16aに密着状に当接し、このワークWの軸心XW
とワークストッパ4の軸心XS が合致した状態で、スト
ッパプレート16もワークWと一体に回転する。この場
合、ワークストッパ4のストッパプレート16は、球支
持機構21により、ワークWの軸方向への移動を規制し
た状態を保持するとともに、この球支持機構21とプラ
ンジャ機構22の協働作用により、ワークWをその軸心
XW に直交する垂直平面内において浮動の状態で支持し
ている。
ークWの支持端面Waはストッパプレート16のストッ
パ面16aに密着状に当接し、このワークWの軸心XW
とワークストッパ4の軸心XS が合致した状態で、スト
ッパプレート16もワークWと一体に回転する。この場
合、ワークストッパ4のストッパプレート16は、球支
持機構21により、ワークWの軸方向への移動を規制し
た状態を保持するとともに、この球支持機構21とプラ
ンジャ機構22の協働作用により、ワークWをその軸心
XW に直交する垂直平面内において浮動の状態で支持し
ている。
【0047】したがって、例えば、図示のようにワーク
Wの軸部Wcが軸心XW から偏心している場合、ワーク
Wの支持端面Waも軸心XW まわりに回動する状態とな
るが、ストッパプレート16は上記垂直平面内で上記支
持端面Waの回動に追従して移動することができる。同
様に、ワークWの支持端面Waに凹凸や傾斜がある場合
でも、ストッパプレート16は上記垂直平面内で上記支
持端面Waの動きに追従して移動し得る。
Wの軸部Wcが軸心XW から偏心している場合、ワーク
Wの支持端面Waも軸心XW まわりに回動する状態とな
るが、ストッパプレート16は上記垂直平面内で上記支
持端面Waの回動に追従して移動することができる。同
様に、ワークWの支持端面Waに凹凸や傾斜がある場合
でも、ストッパプレート16は上記垂直平面内で上記支
持端面Waの動きに追従して移動し得る。
【0048】この結果、ワークWは、その軸心XW が振
れることなく、ブレード5および調整車6間に常時安定
して保持されることとなり、ワーク外径面に高精度の真
円度が得られる。また、図示のようにワークWが段付き
部の端面にも研削が施されるアンギュラ研削において
も、この段付き部端面も高い精度をもって研削されるこ
ととなる。
れることなく、ブレード5および調整車6間に常時安定
して保持されることとなり、ワーク外径面に高精度の真
円度が得られる。また、図示のようにワークWが段付き
部の端面にも研削が施されるアンギュラ研削において
も、この段付き部端面も高い精度をもって研削されるこ
ととなる。
【0049】さらに、ワークWの研削取代が大きくて、
研削の進行と共にワークWの軸心XW が大きく移動する
ような場合にも(図7(a) 参照)、ストッパプレート1
6はこの軸心XW の移動に忠実に追従できるため、ワー
クWが安定した状態で保持され得る。
研削の進行と共にワークWの軸心XW が大きく移動する
ような場合にも(図7(a) 参照)、ストッパプレート1
6はこの軸心XW の移動に忠実に追従できるため、ワー
クWが安定した状態で保持され得る。
【0050】また、エアー噴射手段(35,36)によ
り、装置内部、特にフローティング機構20へのクーラ
ント液や研削屑の侵入が有効に防止されるから、悪条件
下にある研削雰囲気中にあっても、ストッパプレート1
6のワークWに対する追従機能が常時安定して得られ、
ワークストッパ装置1を円滑に機能させることができ
る。
り、装置内部、特にフローティング機構20へのクーラ
ント液や研削屑の侵入が有効に防止されるから、悪条件
下にある研削雰囲気中にあっても、ストッパプレート1
6のワークWに対する追従機能が常時安定して得られ、
ワークストッパ装置1を円滑に機能させることができ
る。
【0051】しかも、ワークストッパ装置1は、初期位
置決め手段(13,40)により、支持本体3のストッ
パ保持具11を対象となるワークWに対して心出し(初
期設定)することができるため、形状寸法の異なるワー
クに適宜対応させることができ、汎用性に富む。
置決め手段(13,40)により、支持本体3のストッ
パ保持具11を対象となるワークWに対して心出し(初
期設定)することができるため、形状寸法の異なるワー
クに適宜対応させることができ、汎用性に富む。
【0052】なお、上述した実施形態はあくまでも本発
明の好適な具体例を示すためのものであって、本発明は
この実施形態に限定されることなく、その範囲内で種々
設計変更可能である。
明の好適な具体例を示すためのものであって、本発明は
この実施形態に限定されることなく、その範囲内で種々
設計変更可能である。
【0053】例えば、ワークWの支持端面Waを規制支
持するワークストッパ4の具体的構造、特に、フローテ
ィング機構20を構成する球支持機構21とプランジャ
機構22の具体的構造は、ワークWの軸心XW まわりの
回転および軸心XW と直交する方向への移動を許容する
基本的機能を具備している限り、図示のものに限定され
ず、他の同様な機能を有する構造を採用することができ
る。
持するワークストッパ4の具体的構造、特に、フローテ
ィング機構20を構成する球支持機構21とプランジャ
機構22の具体的構造は、ワークWの軸心XW まわりの
回転および軸心XW と直交する方向への移動を許容する
基本的機能を具備している限り、図示のものに限定され
ず、他の同様な機能を有する構造を採用することができ
る。
【0054】また、図示の実施形態における球支持機構
21は、支持鋼球として、複数の小径鋼球21a,21
a,…と一つの大径鋼球21bを備えてなるが、ストッ
パ本体15の後端面を軸心位置において点接触状態で支
持する少なくとも一つの支持鋼球を備えていれば良く、
この支持鋼球の支持状態も、図示のように支持鋼球が回
転して転動支持する構造のほか、支持鋼球が固定的に設
けられて固定支持する構造も採用し得る。
21は、支持鋼球として、複数の小径鋼球21a,21
a,…と一つの大径鋼球21bを備えてなるが、ストッ
パ本体15の後端面を軸心位置において点接触状態で支
持する少なくとも一つの支持鋼球を備えていれば良く、
この支持鋼球の支持状態も、図示のように支持鋼球が回
転して転動支持する構造のほか、支持鋼球が固定的に設
けられて固定支持する構造も採用し得る。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ワークストッパが、ワークの軸方向の移動を規制すると
いう本来の機能に加えて、ワークの軸心まわりの回転お
よび軸心と直交する方向への移動を許容するフローティ
ング支持機能を兼備しているから、ワークの支持端面が
上下や左右に移動した場合でもワークストッパはこれに
追従することができる。
ワークストッパが、ワークの軸方向の移動を規制すると
いう本来の機能に加えて、ワークの軸心まわりの回転お
よび軸心と直交する方向への移動を許容するフローティ
ング支持機能を兼備しているから、ワークの支持端面が
上下や左右に移動した場合でもワークストッパはこれに
追従することができる。
【0056】したがって、ワークの支持端面側の軸部の
偏心や支持端面の面形状のいかんにかかわらず、研削時
のワークに作用するスラスト力によるワークの軸心の傾
きや軸心の振れが有効に防止されて、ワークの軸心を安
定的に保持することができる。この結果、ワーク外径面
に高精度な真円度を確保することができるとともに、ワ
ークの段付き部の端面をアンギュラ研削する場合におい
ても、この段付き部端面も高い精度をもって研削するこ
とができる。
偏心や支持端面の面形状のいかんにかかわらず、研削時
のワークに作用するスラスト力によるワークの軸心の傾
きや軸心の振れが有効に防止されて、ワークの軸心を安
定的に保持することができる。この結果、ワーク外径面
に高精度な真円度を確保することができるとともに、ワ
ークの段付き部の端面をアンギュラ研削する場合におい
ても、この段付き部端面も高い精度をもって研削するこ
とができる。
【0057】以上の効果を有する本発明は、図示の実施
形態のように、ワークの支持端面側の軸部がワークの軸
心に対して偏心していている場合や、砥石車とブレード
の位置を一定にして、調整車によりワークに切込み送り
をかける方式において、ワークの研削取代が大きく、研
削の進行と共にワークの軸心が大きく移動する場合など
に、特に大きな威力を発揮し得る。
形態のように、ワークの支持端面側の軸部がワークの軸
心に対して偏心していている場合や、砥石車とブレード
の位置を一定にして、調整車によりワークに切込み送り
をかける方式において、ワークの研削取代が大きく、研
削の進行と共にワークの軸心が大きく移動する場合など
に、特に大きな威力を発揮し得る。
【図1】本発明に係る一実施態様であるセンタレス研削
盤のワークストッパ装置の全体構成を示し、図1(a) は
一部断面で示す正面図、図1(b) は一部断面で示す平面
図である。
盤のワークストッパ装置の全体構成を示し、図1(a) は
一部断面で示す正面図、図1(b) は一部断面で示す平面
図である。
【図2】同ワークストッパ装置の要部を拡大して示す一
部断面正面図である。
部断面正面図である。
【図3】同ワークストッパ装置の要部を図2のIII-III
線に沿って示す断面図である。
線に沿って示す断面図である。
【図4】同じく同ワークストッパ装置の要部を図2のIV
-IV 線に沿って示す断面図である。
-IV 線に沿って示す断面図である。
【図5】同ワークストッパ装置の初期位置決め手段によ
る心出し作業を説明するための一部断面正面図である。
る心出し作業を説明するための一部断面正面図である。
【図6】従来のセンタレス研削盤のワークストッパの構
成を示し、図6(a) および図6(b) はそれぞれ図1(a)
および図1(b) に対応する図である。
成を示し、図6(a) および図6(b) はそれぞれ図1(a)
および図1(b) に対応する図である。
【図7】図7(a) はセンタレス研削盤におけるワークの
軸心の移動を説明するための図、図7(b) は従来のワー
クストッパの改良技術を示す図6(a) に対応する図であ
る。
軸心の移動を説明するための図、図7(b) は従来のワー
クストッパの改良技術を示す図6(a) に対応する図であ
る。
W ワーク Wa ワークの支持端面 XW ワークの軸心 XS ワークストッパの軸心 1 ワークストッパ装置 3 支持本体 4 ワークストッパ 5 ブレード 6 調整車 7 砥石車 11 ストッパ保持具 12 ストッパ保持具の収容空間 13+40 初期位置決め手段 13 位置調整機構 15 ストッパ本体 16 ストッパプレート 16a ストッパプレートのストッパ面 20 フローティング機構(フローティン
グ手段) 21 球支持機構 21a 小径鋼球(支持鋼球) 21b 大径鋼球(支持鋼球) 22 プランジャ機構 22a スプリングプランジャ 30 アンギュラ球軸受 35+36 エアー噴射手段 35 エアー供給路 36 エアー供給源 40 心出し治具 41 取付け部 42 心出し面
グ手段) 21 球支持機構 21a 小径鋼球(支持鋼球) 21b 大径鋼球(支持鋼球) 22 プランジャ機構 22a スプリングプランジャ 30 アンギュラ球軸受 35+36 エアー噴射手段 35 エアー供給路 36 エアー供給源 40 心出し治具 41 取付け部 42 心出し面
Claims (5)
- 【請求項1】 センタレス研削盤に装着されて、工作物
の軸方向の位置規制を行うものであって、 工作物の軸方向支持端面を規制支持するワークストッパ
が、工作物の軸心まわりの回転および軸心と直交する方
向への移動を許容するフローティング支持構造を備えて
いることを特徴とするセンタレス研削盤のワークストッ
パ装置。 - 【請求項2】 前記ワークストッパは、フローティング
手段により前記支持本体にフローティング状態で支持さ
れるストッパ本体と、このストッパ本体にその軸心まわ
りに回転可能に支持されたストッパプレートとを備え、
このストッパプレートの先端面が工作物の軸方向支持端
面を当接支持するストッパ面とされていることを特徴と
する請求項1に記載のセンタレス研削盤のワークストッ
パ装置。 - 【請求項3】 前記支持本体に前記ストッパ本体の収容
空間が設けられるとともに、この収容空間内に前記フロ
ーティング手段が臨んで設けられ、 このフローティング手段は、前記ストッパ本体の後端面
を点接触状態で支持する球支持機構と、前記ストッパ本
体の外周面を径方向外側から弾発的に支持するプランジ
ャ機構とを備えてなることを特徴とする請求項2に記載
のセンタレス研削盤のワークストッパ装置。 - 【請求項4】 前記球支持機構は、前記支持本体の収容
空間内に収納配置された少なくとも一つの支持鋼球を備
えてなり、この支持鋼球が軸心位置において前記ストッ
パ本体の後端面を点接触状態で支持していることを特徴
とする請求項3に記載のセンタレス研削盤のワークスト
ッパ装置。 - 【請求項5】 装置内部へのクーラント液の侵入を防止
するエアー噴射手段を備え、このエアー噴射手段は、少
なくとも装置基端側から前記フローティング手段の部位
を介して装置先端側に連通するエアー供給路を備えてい
ることを特徴とする請求項2に記載のセンタレス研削盤
のワークストッパ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16081096A JPH09314447A (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | センタレス研削盤のワークストッパ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16081096A JPH09314447A (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | センタレス研削盤のワークストッパ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09314447A true JPH09314447A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15722926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16081096A Pending JPH09314447A (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | センタレス研削盤のワークストッパ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09314447A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010036065A1 (de) * | 2010-09-01 | 2012-03-01 | Erwin Junker Grinding Technology A.S. | Verfahren zum Rundschleifen eines Werkstücks, das Werkstück enthaltendes System und Vorrichtung zum spitzenlosen Rundschleifen des Systems |
CN105215798A (zh) * | 2015-08-18 | 2016-01-06 | 浙江大学 | 一种套圈无心内圆磨削防烧伤支承装置 |
-
1996
- 1996-05-30 JP JP16081096A patent/JPH09314447A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010036065A1 (de) * | 2010-09-01 | 2012-03-01 | Erwin Junker Grinding Technology A.S. | Verfahren zum Rundschleifen eines Werkstücks, das Werkstück enthaltendes System und Vorrichtung zum spitzenlosen Rundschleifen des Systems |
DE102010036065B4 (de) * | 2010-09-01 | 2014-02-06 | Erwin Junker Grinding Technology A.S. | Verfahren zum Rundschleifen eines Werkstücks, das Werkstück enthaltendes System und Vorrichtung zum spitzenlosen Rundschleifen des Systems |
US9242332B2 (en) | 2010-09-01 | 2016-01-26 | Erwin Junker Grinding Technology A.S. | Method for the cylindrical grinding of a workpiece, system containing the workpiece and apparatus for the centreless grinding of the system |
CN105215798A (zh) * | 2015-08-18 | 2016-01-06 | 浙江大学 | 一种套圈无心内圆磨削防烧伤支承装置 |
CN105215798B (zh) * | 2015-08-18 | 2017-10-17 | 浙江大学 | 一种套圈无心内圆磨削防烧伤支承装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010522 |