JPH0931368A - 海中汚染防止用加工剤 - Google Patents

海中汚染防止用加工剤

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JPH0931368A
JPH0931368A JP18128195A JP18128195A JPH0931368A JP H0931368 A JPH0931368 A JP H0931368A JP 18128195 A JP18128195 A JP 18128195A JP 18128195 A JP18128195 A JP 18128195A JP H0931368 A JPH0931368 A JP H0931368A
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JP
Japan
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coating material
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cuprous oxide
compd
preventing
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JP18128195A
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Tokuo Saito
徳男 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも長期間、その防汚効果が維持さ
れ、亜酸化銅の含量も少ない、優れた海中汚染防止加工
剤を提供する。 【解決手段】 樹脂分が約40%のダイヤナールLR1
17の基質60重量%に対して、亜酸化銅、パラクロロ
メタキシレノール及びピクラートの合計が40重量%と
なるように、亜酸化銅、パラクロロメタキシレノール及
びピクラートを2:1:1の重量比にて混合してなる海
中汚染防止加工剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、船舶、魚網、海中構築物等が長
期間海中に滞留するために貝類及び/又は藻類により汚
染されることを防止するための海中汚染防止用加工剤に
関する。
【0002】従来の錫を原料とする海中汚染防止用加工
剤は環境汚染の見地から次第に規制される傾向にあり、
錫を含有しない汚染防止用加工剤の開発が強く望まれる
様になった。しかし錫の代わりに亜酸化銅を単独で含有
する塗料については、海中汚染防止効果は殆ど認められ
なかった。そこで本発明者は以前に、「亜酸化銅、ピリ
ダジン誘導体、アリールスルホン酸またはその誘導体、
及び吸湿性のアクリル樹脂またはナイロン樹脂をアルコ
ール溶媒の混合してなる防汚用加工処理剤」について出
願した(特公昭63ー6116号)。しかして、本出願
においては、上記防汚用加工処理剤とは全く異なる構成
によりなる、より優れた海中汚染防止用加工剤を提供す
るものである。すなわち、本発明者はクロロフェノール
系化合物及び煙草塩基系化合物、さらにはスルファミン
系化合物といった薬剤を亜酸化銅と共に使用すると、こ
れら2種又は3種の薬剤と亜酸化銅との相乗効果によ
り、亜酸化銅の含量が少なく、かつ従来よりも長期間、
汚染防止効果が維持される優れた海中汚染防止用加工剤
が得られることを発見した。
【0003】従って、本発明は、亜酸化銅、クロロフェ
ノール系化合物及び煙草塩基系化合物を塗料中に含有す
る海中汚染防止用加工剤及びさらにスルファミン系化合
物を含有する海中汚染防止用加工剤に関する。
【0004】前記亜酸化銅は工業用に使用されている品
質のもので十分である。前記クロロフェノール系化合物
としては毒性の問題の点からパラクロロメタキシレノー
ルが好ましく、煙草塩基系化合物としては例えばピクラ
ート又はピクロロナートが使用でき、スルファミン系化
合物としては例えばサルファクロロピリダジン又はサル
ファイソオキサゾールなどが使用できる。
【0005】いかなる塗料を使用してもよいが、アクリ
ル樹脂系の塗料が好ましい。アクリル樹脂系塗料の樹脂
成分約60重量%に対し、亜酸化銅、クロロフェノール
系化合物及び煙草塩基系化合物の合計を約40重量%と
するか又は亜酸化銅、クロロフェノール系化合物、煙草
塩基系化合物及びスルファミン系化合物の合計を約40
重量%とすると、亜酸化銅及び上記2種又は3種の各々
の薬剤の混合割合をどの様に変化させた場合においても
安定な塗料を得ることができる。なお塗料の種類に応じ
て、塗料と薬剤との混合割合を任意に変化させて、安定
な塗料を得ることができる。
【0006】亜酸化銅及び各薬剤の混合割合は任意であ
るが、亜酸化銅、クロロフェノール系化合物及び煙草塩
基系化合物を使用する場合はそれらの重量比を約4〜
5:1:1〜2とするのが好ましく、亜酸化銅、クロロ
フェノール系化合物、煙草塩基系化合物及びスルファミ
ン系化合物を使用する場合には、それらの重量比を約
2:2:2〜3:1〜2とするのが好ましい。
【0007】本発明の海中汚染防止用加工剤を製造する
には、適当に調節された量の上記各成分、すなわち亜酸
化銅、クロロフェノール系化合物及び煙草塩基系化合物
又はさらにスルファミン系化合物を、適当量の塗料と常
温にて撹拌混合するのみで良い。
【0008】この様にして得られた海中汚染防止用加工
剤は、船底、養殖資材、発電所冷却水管、海洋構築物な
どに加工された鉄板、コンクリート及びプラスチック板
に塗布することにより防汚用加工剤として使用すること
ができる。漁網は海中汚染防止用加工剤に一定時間、例
えば5分〜1晩浸漬した後、常温乾燥することにより、
漁網に加工剤を付着させることができる。この漁網の材
質はナイロン、サラン、ポリエステル、ポリエチレンな
ど、いかなる材質のものであってもよい。
【0009】本発明に係る海中汚染防止用加工剤は、亜
酸化銅及び上記2種又は3種の薬剤の相乗効果により、
例えば10カ月という長期間、その汚染防止効果が維持
される。その理由は正確には解明されていないが、亜酸
化銅及び上記2種又は3種の薬剤の相乗効果による防汚
効果を発揮する安定不(難)溶性物質によるためであろ
うと推測される。
【0010】
【実施例】以下の実施例1〜3により、本発明の海中汚
染防止用加工剤の効果について説明する。 実施例1 本発明の海中汚染防止用加工剤である試料塗料1〜4
を、表1に記載の割合で亜酸化銅、A剤、B剤又はさら
にC剤を塗料150重量部(基質60重量部)と混合す
ることにより製造した。A剤としてはパラクロロメタキ
シレノール、B剤としてはピクラート、C剤としてはサ
ルファイソオキサゾールを各々を使用し、塗料としては
三菱レイヨン(株)製ダイヤナールLR117で樹脂分
が約40重量%のものを使用した。A剤、B剤、C剤及
び亜酸化銅の合計量4に対して塗料基質6の重量比で使
用した。
【表1】 試料塗料番号 1 2 3 4 A剤 10 10 10 10 B剤 10 5 10 15 C剤 10 0 0 5 亜酸化銅 10 25 20 10 表1中、単位は重量部である。またダイヤナールLR1
17の成分は以下の通りである。
【0011】上記の試料塗料1〜4の海中汚染防止効果
を調べるために以下の実験を行った。 同形同大の同材
質の鉄板(10cm×30cm)5枚を用意し、この内
の4枚に試料塗料1〜4の各々を同量塗布した。残りの
1枚は下塗防錆塗料のみを塗布し、ブランクとした。こ
れらの5枚の鉄板を東京湾の海中の同じ場所に平成6年
7月28日に浸漬し、7カ月後に引き揚げ、フジツボ、
海草等の付着による汚染の程度を観察した。その結果、
ブランクの鉄板にはフジツボ等が鉄板全体に大量に付着
し、非常に汚染されていたが、試料塗料1〜4を塗布し
た鉄板は全て満足し得る優れた汚染防止効果を示してい
た。なお、亜酸化銅、A剤、B剤又はさらにC剤の混合
割合を種々に変化させ、A剤、B剤、C剤及び亜酸化銅
の合計量4に対して上記塗料の基質6の重量比で使用し
た8種類の本例塗料の各々を上記の鉄板に同様に塗布
し、同様の実験を浸漬期間を1カ月として行った。その
結果、本例塗料の8種類の全てについて汚染は全く見ら
れなかった。さらに、市販塗料又は他社の防汚塗料を各
々塗布した比較例及び下塗防錆塗料のみを塗布したブラ
ンクと、A剤、B剤、C剤及び亜酸化銅の合計量4に対
して上記塗料の基質6の重量比で使用し、亜酸化銅、A
剤、B剤又はC剤の混合割合を種々に変化させた4種類
の本実施例塗料とについて、同様の実験を浸漬期間を5
カ月として行った。その結果、2つの比較例及びブラン
クは非常に汚染されていたが、4種類の本例塗料につい
ては全く汚染が見られなかった。そして同様の実験の7
カ月後においてさえ、本例塗料については全く汚染が見
られなかった。
【0012】実施例2 さらに本発明の海中汚染防止効果をポリエステル製の漁
網について以下の方法で調べた。同形状同大の魚網(1
5cm×30cm)を7個用意し、その内の4個は各々
試料塗料1〜4に同条件にて浸漬し、常温乾燥した。1
個は現在海中汚染用塗料として市販されている市販の塗
料に、他の1個は有機錫剤を各々同条件にて浸漬し、常
温乾燥した。残り1個は何も処理せず、ブランクとし
た。これらの5個の漁網を東京湾の海中の同じ場所に平
成6年12月4日に浸漬し、5カ月後に引き揚げ、フジ
ツボ、海草等の付着による汚染の程度を観察した。その
結果は、ブランクはフジツボ等が漁網全体に大量に付着
し、非常に汚染され、市販塗料にて加工した漁網にも多
くのフジツボ等が付着していた。そしてこれらの汚染物
は振とうしても脱落しなかった。しかし、試料塗料1〜
4で加工した漁網は全て満足し得る防汚効果を示し、特
に試料塗料1、3及び4が優れていた。試料塗料2には
少し汚染が観察されたが、海水中で漁網を振とうするこ
とにより汚染物は簡単に脱落した。なお有機錫剤は試料
塗料2と同程度の汚染防止効果を有していたが、その毒
性が問題であるため、本発明の汚染防止剤の方がより優
れている。
【0013】実施例3 実施例2よりも大きい漁網(35cm×35cm)を用
いて、実施例2と同じ方法で魚網を加工し、試料塗料1
〜4及びブランクについて実験を行った。ただし場所は
長崎県北松浦郡鹿町町下歌カ浦兎海岸であり、試験期間
は平成5年10月20日より10カ月という長期間とし
た。その結果は、ブランクの漁網にはフジツボ、海草等
が全体に大量に付着し、非常に汚染され、振とうしても
汚染物は脱落しなかった。しかし、試料塗料1〜4で加
工した漁網は全てブランクよりも汚染の程度が大変少な
く、特に試料塗料3及び4の各々で加工した漁網は10
カ月という長期間の海中での浸漬にもかかわらず、ほど
んど汚染が見られなかった。試料塗料1及び2には少し
汚染が観察されたが、海水中で漁網を振とうすることに
より汚染物は簡単に脱落した。
【0014】上記実施例1〜3から、本実施例の海中汚
染防止加工剤は10カ月という長期間においてもその防
汚効果が維持される非常に優れた汚染防止加工剤である
ことが証明された。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜酸化銅、クロロフェノール系化合物及
    び煙草塩基系化合物を塗料中に含有する海中汚染防止用
    加工剤。
  2. 【請求項2】 さらにスルファミン系化合物を含有する
    請求項1に記載の海中汚染防止用加工剤。
JP18128195A 1995-07-18 1995-07-18 海中汚染防止用加工剤 Pending JPH0931368A (ja)

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JPH0931368A true JPH0931368A (ja) 1997-02-04

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