JPH09313356A - 電気コーヒー沸かし器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーヒー液の抽出時に粉砕室に蒸気が侵入せ
ず、使用毎に清掃、乾燥させないで良い電気コーヒー沸
かし器を提供する。 【解決手段】 水容器２からの水を加熱する加熱体４
と、駆動モーター１１により回転駆動するカッター１２
を有するコーヒー豆の粉砕室１０と、この粉砕室１０と
一体に併設され粉砕されたコーヒー粉を受けるとともに
加熱体４で加熱された湯を受けコーヒー液を濾過するコ
ーヒー濾過器６を備えた電気コーヒー沸かし器におい
て、粉砕室１０とコーヒー濾過器６の間に上下に可動し
多孔部と孔の開いていない部分を有する仕切り板１６を
設け、この仕切り板１６はコーヒー豆粉砕時のみ粉砕室
１０とコーヒー濾過器６の間に多孔部を形成し、コーヒ
ー豆粉砕時以外は粉砕室１０とコーヒー濾過器６の間を
密閉する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コーヒー豆を粉砕
する機能を有する電気コーヒー沸かし器に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来の電気コーヒー沸かし器の断面図を
図４に示す（例えば実公平４−１５１３７号公報参
照）。図において、１は電気コーヒー沸かし器の本体
で、この本体１の左前方に水を入れる水容器２が形成さ
れ、また本体１の下方内部に上面が平な加熱体４が組み
込まれている。この加熱体４には電気ヒーター４ａと昇
温パイプ４ｂが同時に埋設されており、この昇温パイプ
４ｂの一端は逆止弁３を介して水容器２底部の出水口２
ａに接続され、昇温パイプ４ｂの他端は給湯パイプ５に
接続されている。

【０００３】６は本体１の右上方に着脱可能に装着され
たコーヒー濾過器であり、さらにその下方には容器ふた
７及びコーヒー容器８が加熱体４に載置されている。ま
た、加熱体４にはそれを温度制御するサーモスタット９
が取り付けられている。

【０００４】１０は本体１の左奥上方に着脱可能に装着
されたコーヒー豆の粉砕室であり、多数の孔を穿設した
多孔部１９を介して前記コーヒー濾過器６と一体に併設
されている。粉砕室１０内にはカッター１２を備え、こ
のカッター１２を回転駆動する駆動モーター１１が粉砕
室１０と連設されている。１３はコーヒー濾過器６と粉
砕室１０上部に覆設しコーヒー濾過器６に通ずる開口を
有する濾過器ふたであり、前記給湯パイプ５の上方の一
端はこの濾過器ふた１３上方に開口している。

【０００５】次に上記のごとく構成された従来例の動作
を説明する。

【０００６】粉砕室１０にコーヒー豆を入れ、駆動モー
ター１１によりカッター１２を回転駆動させるとコーヒ
ー豆は粉砕され、粉砕されたコーヒー豆はカッター１２
の遠心力にて多孔部１９を通って、コーヒー濾過器６へ
と移動する。

【０００７】加熱体４にコーヒー容器８を載置し、水容
器２に水を入れ、電源を投入し加熱体４の電気ヒーター
４ａに通電すると、水容器２から昇温パイプ４ｂに供給
された水は昇温パイプ４ｂ内で沸騰し、蒸気圧の上昇に
より逆止弁構造の無い給湯パイプ５側に湯を押し上げ、
給湯パイプ５上方の開口から湯を濾過器ふた１３に注
ぎ、濾過器ふた１３の開口からコーヒー濾過器６内のコ
ーヒー粉全体に熱湯を注ぎ、コーヒー液を抽出する。そ
してコーヒー濾過器６から抽出されたコーヒー液はコー
ヒー容器８に貯えられ、そのまま加熱体４により保温さ
れる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の電気コーヒ
ー沸かし器では、コーヒー豆粉砕時の遠心力にて粉砕さ
れたコーヒー豆を多孔部１９を通し、コーヒー濾過器６
へと移す構造となっているので、一度使用すると、電気
ヒーター４ａによって加熱された湯がコーヒー濾過器６
にて濾過している時、蒸気が多孔部１９を通り粉砕室１
０に侵入し、粉砕室１０が濡れてしまうため、続けてコ
ーヒー豆を粉砕すると、粉砕室１０の内壁や多孔部１９
にコーヒー豆粉砕時の遠心力によりコーヒー粉がくっつ
いてしまい、うまいコーヒー液が作れなかった。

【０００９】そこで、続けてコーヒー液を作るために
は、使用の都度、粉砕室１０や濾過器ふた１３を取り外
して、清掃し乾燥させなければならず、大変使い勝手が
悪かった。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明はコーヒー液抽出後にコーヒー豆を粉砕して
も粉砕室に粉が付着せず、続けてコーヒー液抽出可能な
電気コーヒー沸かし器とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明は、水容器からの水を加熱
する加熱体と、駆動モーターにより回転駆動するカッタ
ーを有するコーヒー豆の粉砕室と、この粉砕室と一体に
併設され粉砕されたコーヒー粉を受けるとともに加熱体
で加熱された湯を受けコーヒー液を濾過するコーヒー濾
過器を備えた電気コーヒー沸かし器において、粉砕室と
コーヒー濾過器の間に上下に可動し多孔部と孔の開いて
いない部分を有する仕切り板を設け、この仕切り板はコ
ーヒー豆粉砕時のみ粉砕室とコーヒー濾過器の間に多孔
部を形成し、コーヒー豆粉砕時以外は粉砕室とコーヒー
濾過器の間を密閉する構成とした。

【００１２】本発明によれば、このコーヒー液抽出時や
非使用時等、コーヒー豆の粉砕時以外は仕切り板にて粉
砕室とコーヒー濾過器の間を密閉し、粉砕室へは蒸気が
侵入せず、粉砕室が濡れないので、続けてコーヒー豆を
粉砕しても、粉砕室の内壁に粉砕されたコーヒー粉が付
着しない。

【００１３】

【実施例】以下本発明の電気コーヒー沸かし器の一実施
例を図面により説明する。なお、図４に示す従来例と同
じ構成の部分は同一符号を付して説明を省略する。

【００１４】図１は本発明の一実施例を施した電気コー
ヒー沸かし器の断面図であり、図２はコーヒー豆粉砕時
の同電気コーヒー沸かし器の要部断面図であり、図３は
コーヒー抽出時の同じく要部断面図である。

【００１５】図において、従来と同じく、コーヒー濾過
器６の下方には容器ふた７及び、コーヒー容器８が加熱
体４に載置されている。また、コーヒー豆の粉砕室１０
はコーヒー濾過器６と一体に併設されており、粉砕室１
０内には駆動モーター１１により回転駆動するカッター
１２を備え、コーヒー濾過器６に通ずる開口を有する濾
過器ふた１３をコーヒー濾過器６と粉砕室１０上部に覆
設している。

【００１６】１４はスイッチボタンでありコーヒー豆粉
砕時に押圧するもので通常時は付勢バネ１５により上方
に付勢されている。１６は仕切り板でスイッチボタン１
４と一体成形され多数の孔を穿設した多孔部と孔の開い
ていない部分を有している。

【００１７】このスイッチボタン１４を付勢バネ１５よ
り大きな荷重をかけることにより、図２の如く、スイッ
チボタン１４と一体成形された仕切り板１６が下降す
る。仕切り板１６は下降時にコーヒー豆の粉砕室１０と
コーヒー濾過器６との間に仕切り板１６の多孔部が位置
するようになっている。仕切り板１６の下方には連結レ
バー１７が備えられ、仕切り板１６の下降と同時に駆動
モーター作動スイッチ１８の接点を導通させる。

【００１８】次に上記構成からなる一実施例の動作につ
いて説明する。

【００１９】コーヒー豆粉砕時は、粉砕室１０にコーヒ
ー豆を入れ、スイッチボタン１４に付勢バネ１５より大
きな荷重をかけると、仕切り板１６が下降し仕切り板１
６の多孔部が形成されるとともに、連結レバー１７にて
駆動モーター作動スイッチ１８の接点を導通させ、駆動
モーター１１によりカッター１２を回転駆動させるとコ
ーヒー豆は粉砕される。粉砕された豆はカッター１２の
遠心力にて仕切り板１６の多孔部を通過しコーヒー濾過
器６へと移動する。

【００２０】コーヒー抽出時は、スイッチボタン１４を
付勢バネ１５より抜重することにより、図３に示すごと
く、スイッチボタン１４と一体成形された仕切り板１６
が上昇し、コーヒー豆の粉砕室１０とコーヒー濾過器６
との間は仕切り板１６の孔が開いていない部分にて密閉
されると、同時に駆動モーター作動スイッチ１８の接点
を開放し、駆動モーター１１の回転駆動を停止させる。

【００２１】以下従来と同じく、加熱体４にコーヒー容
器８を載置し、水容器２に水を入れ、電源を投入し加熱
体４の電気ヒーター４ａに通電すると、水容器２から昇
温パイプ４ｂに供給された水は昇温パイプ４ｂ内で沸騰
し、蒸気圧の上昇により逆止弁構造の無い給湯パイプ５
側に湯を押し上げ、給湯パイプ５上方の開口から濾過器
ふた１３に注ぎ、濾過器ふた１３の開口からコーヒー濾
過器６内のコーヒー粉全体に熱湯を注ぎ、コーヒー液を
抽出する。そしてコーヒー濾過器６から抽出されたコー
ヒー液はコーヒー容器８に貯えられ、そのまま加熱体４
により保温される。

【００２２】前述の如く、コーヒー豆粉砕時以外は自動
的にコーヒー豆の粉砕室１０とコーヒー濾過器６との間
は仕切り板１６にて密閉されるので、コーヒー液の抽出
時及び保温時に発生する蒸気は粉砕室１０へ侵入せず、
続けてコーヒー豆を粉砕しても粉砕室１０や仕切り板１
６の多孔部にコーヒー豆の粉が付着することはない。従
って、続けてコーヒー液を作るために使用の都度、粉砕
室１０や濾過器ふた１３を取り外して、清掃し乾燥しな
くてもよい。

【００２３】

【発明の効果】以上本発明によると、水容器からの水を
加熱する加熱体と、駆動モーターにより回転駆動するカ
ッターを有するコーヒー豆の粉砕室と、この粉砕室と一
体に併設され粉砕されたコーヒー粉を受けるとともに加
熱体で加熱された湯を受けコーヒー液を濾過するコーヒ
ー濾過器を備えた電気コーヒー沸かし器において、粉砕
室とコーヒー濾過器の間に上下に可動し多孔部と孔の開
いていない部分を有する仕切り板を設け、この仕切り板
はコーヒー豆粉砕時のみ粉砕室とコーヒー濾過器の間に
多孔部を形成し、コーヒー豆粉砕時以外は粉砕室とコー
ヒー濾過器の間を密閉する構成としたから、粉砕室に粉
砕されたコーヒー粉が付着せず、使用の都度、粉砕室や
濾過器ふたを取り外して清掃し乾燥しなくてもよく、続
けてコーヒー液を抽出できるという、使い勝手のよい電
気コーヒー沸かし器が提供出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を施した電気コーヒー沸かし
器の断面図である。

【図２】コーヒー豆粉砕時の同電気コーヒー沸かし器の
要部断面図である。

【図３】コーヒー抽出時の同じく要部断面図である。

【図４】従来例の電気コーヒー沸かし器の断面図であ
る。

【符号の説明】

６ コーヒー濾過器 １０ 粉砕室 １６ 仕切り板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水容器からの水を加熱する加熱体と、駆
   動モーターにより回転駆動するカッターを有するコーヒ
   ー豆の粉砕室と、この粉砕室と一体に併設され粉砕され
   たコーヒー粉を受けるとともに加熱体で加熱された湯を
   受けコーヒー液を濾過するコーヒー濾過器を備えた電気
   コーヒー沸かし器において、前記粉砕室（１０）とコー
   ヒー濾過器（６）の間に上下に可動し多孔部と孔の開い
   ていない部分を有する仕切り板（１６）を設け、この仕
   切り板（１６）はコーヒー豆粉砕時のみ粉砕室（１０）
   とコーヒー濾過器（６）の間に多孔部を形成し、コーヒ
   ー豆粉砕時以外は粉砕室（１０）とコーヒー濾過器
   （６）の間を密閉する構成としたことを特徴とする電気
   コーヒー沸かし器。