JPH09310700A

JPH09310700A - 遠心送風機用スクロールケーシング

Info

Publication number: JPH09310700A
Application number: JP12677296A
Authority: JP
Inventors: Toshikazu Yamaguchi; 俊和山口
Original assignee: Matsushita Seiko Co Ltd
Current assignee: Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Priority date: 1996-05-22
Filing date: 1996-05-22
Publication date: 1997-12-02

Abstract

(57)【要約】【課題】スクロールの拡大角がスクロールの遠心ファ
ンの回転軸方向で補足され、ファン効率を向上できる遠
心送風機用スクロールケーシングを提供することを目的
とする。【解決手段】吸込口１と吐出口２を形成し、内部に遠
心ファン３を設け、遠心送風機を形成するケーシング４
を設け、ケーシング４の反吸込口側に遠心ファン３とほ
ぼ同径でスクロールの拡大角を補足するためにスクロー
ルの縦方向の断面積拡大のための台座６を設け、ケーシ
ング４の遠心ファン３の回転軸方向寸法を大きく形成す
ることにより、スクロールの拡大角が遠心ファン３の回
転軸方向で補足され、ファン効率を向上することのでき
る遠心送風機用スクロールケーシングが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、送風用として用い
られる遠心送風機用スクロールケーシングに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、この種の遠心送風機用スクロール
ケーシングは、高効率化とその発生騒音の抑制が求めら
れており、特開平１−４１７００号公報に記載されたも
のが知られている。

【０００３】従来、この種の遠心送風機用スクロールケ
ーシングは、図４のような構造が一般的であった。以
下、その構成について図４を参照しながら説明する。

【０００４】図に示すように、遠心送風機用スクロール
ケーシングは、遠心ファン１０１と遠心ファン１０１の
駆動用のモーター１０２をスクロールケーシング１０３
に設置し、吸込口１０４より吸い込んだ空気を吐出口１
０５より送り出していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の遠心
送風機用スクロールケーシングでは、構造上遠心ファン
の円周方向に寸法の制限がある場合に十分なスクロール
の拡大角が得られないということと、それに関連してフ
ァン効率が十分得られないという課題があり、十分なフ
ァン効率を得られるようにすることが要求されている。

【０００６】また、遠心送風機の発生騒音が大きいとい
う課題もあり、遠心送風機の発生騒音を低減することが
要求されている。

【０００７】本発明は、上記課題を解決するもので、構
造上遠心ファンの円周方向に寸法の制限がある場合でも
スクロールの拡大角がスクロールの縦方向で補足され、
ファン効率を向上できる遠心送風機用スクロールケーシ
ングを提供することを第１の目的としている。

【０００８】また、第２の目的は、遠心ファンのスクロ
ールの縦方向への空気を滑らかに案内できファン効率を
向上させることにある。

【０００９】また、第３の目的は、遠心送風機の発生騒
音を抑制することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の遠心送風機用ス
クロールケーシングは、上記目的を達成するために、ケ
ーシングの反吸込口側に遠心ファンとほぼ同径でスクロ
ールの拡大角を補足するために、スクロールの縦方向の
断面積拡大のための台座を設け、ケーシングのスクロー
ルの遠心ファンの回転軸方向を大きく形成したものであ
る。

【００１１】本発明によれば、構造上遠心ファンの円周
方向に寸法の制限があっても、ファン効率を向上できる
遠心送風機用スクロールケーシングを提供することがで
きる。

【００１２】また、他の手段は、台座の端面に傾斜面を
形成したものである。本発明によれば、遠心ファンのス
クロールの縦方向への空気を滑らかに案内できファン効
率を向上させることができる。

【００１３】また、他の手段は、台座を多孔質の消音材
で形成したものである。本発明によれば、遠心送風機の
発生騒音を抑制できる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明は、吸込口と吐出口を形成
し、内部に遠心ファンを設け遠心送風機を形成するケー
シングを備え、前記ケーシングの反吸込口側に前記遠心
ファンとほぼ同径でスクロールの拡大角を補足するため
に、スクロールの縦方向の断面積の拡大のための台座を
設け、前記ケーシングのスクロールの前記遠心ファンの
回転軸方向の寸法を大きく形成し、構造上遠心ファンの
円周方向に寸法の制限がある場合でもスクロールの拡大
角がスクロールの縦方向で補足され、ファン効率を向上
できるという作用を有する。

【００１５】また、台座の端面に傾斜面を形成し構成し
たものであり、遠心ファンのスクロールの縦方向への空
気を滑らかに案内することができるという作用を有す
る。

【００１６】また、台座を多孔質の消音材で形成したも
のであり、遠心ファンからの発生騒音が、遮音、吸音さ
れるという作用を有する。

【００１７】以下、本発明の実施例について図１〜図３
を参照しながら説明する。

【００１８】

【実施例】

（実施例１）図１に示すように、吸込口１と吐出口２を
形成し、内部に遠心ファン３を設けたケーシング４の外
部に遠心ファン３を駆動する駆動用モーター５を設け、
ケーシング４の反吸込口側に遠心ファン３とほぼ同径で
スクロールの拡大角を補足するために、スクロールの縦
方向の断面積の拡大のための台座６を設け、ケーシング
４のスクロールの遠心ファン３の回転軸方向のＬ寸法を
大きく形成する。

【００１９】上記構成により、遠心ファン３の円周方向
の寸法Ｄに制限がありスクロールの最適拡大角８〜１０
度を確保できない場合に、最適拡大角８〜１０度の断面
積に相当する表面積を確保できるように、台座６の厚さ
Ｈを調整して、前記断面積を補足する。

【００２０】このように、本発明の実施例１の遠心送風
機用スクロールケーシングによれば、スクロールの最適
拡大角の断面積に相当する表面積を台座６で補足できる
ので、構造上ケーシング４の遠心ファン３の円周方向に
寸法の制限がある場合においても、スクロールの拡大角
がスクロールの縦方向で補足され、ファン効率を向上さ
せることができる。

【００２１】（実施例２）図２に示すように、台座６Ａ
の端部にほぼ４５度に傾斜した傾斜面７を形成してケー
シング４Ａを構成する。

【００２２】上記構成において、駆動用モーター５によ
り遠心ファン３が回転すると、ケーシング４Ａの吸込口
１から吸い込まれた空気は遠心ファン３内に吸い込ま
れ、遠心力によりケーシング４Ａ内に放散され、ケーシ
ング４Ａのスクロール形状により案内されて吐出口２よ
り外部に吐出される。そして、遠心力によりケーシング
４Ａ内に放散されるうち、遠心ファン３の奥側に吸い込
まれた空気は台座６Ａの傾斜面７に沿い放散されること
となり、空気の流れが滑らかとなる。

【００２３】このように、本発明の実施例２の遠心送風
機用スクロールケーシングによれば、ケーシング４Ａ内
に設けられる台座６Ａの端面に傾斜面７を形成したの
で、遠心ファン３からの空気の放散が滑らかになり、フ
ァンの効率をさらに向上することができる。

【００２４】（実施例３）図３に示すように、台座６Ｂ
を多孔質の消音材で形成しケーシング４Ｂを構成する。

【００２５】上記構成において、駆動用モーター５によ
り遠心ファン３が回転すると、ケーシング４Ｂの吸込口
１から吸い込まれた空気は遠心ファン３内に吸い込ま
れ、遠心力によりケーシング４Ｂ内に放散される。この
とき、遠心ファン３の回転により発生した騒音は吸音材
により形成した台座６Ｂにより吸音されることとなる。

【００２６】このように本発明の実施例３の遠心送風機
用スクロールケーシングによれば、台座６Ｂを吸音材で
形成したので、遠心ファン３の回転により発生した騒音
が台座６Ｂにより吸音されて発生騒音を抑制することが
できる。

【００２７】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によればケーシングの反吸込口側に遠心ファンとほぼ
同径でスクロールの拡大角を補足するためにスクロール
の縦方向の断面積拡大のための台座を設け、ケーシング
のスクロールの遠心ファンの回転軸方向寸法を大きく形
成したので、スクロールの拡大角がスクロールの縦方向
で補足され、ファン効率を向上できる遠心送風機用スク
ロールケーシングを提供できる。

【００２８】また、台座の端面に傾斜面を形成したの
で、遠心ファンからの空気の流れが滑らかになりファン
効率をさらに向上することができる。

【００２９】また、台座を吸音材で形成したので、遠心
ファンの回転時に発生する騒音を抑制することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）本発明実施例１の遠心送風機用スクロー
ルケーシングの構成を示す縦断面図（ｂ）同実施例１の遠心送風機用スクロールケーシング
の構成を示す横断面図

【図２】（ａ）同実施例２の遠心送風機用スクロールケ
ーシングの構成を示す縦断面図（ｂ）同実施例２の遠心送風機用スクロールケーシング
の構成を示す横断面図

【図３】（ａ）同実施例３の遠心送風機用スクロールケ
ーシングの構成を示す縦断面図（ｂ）同実施例３の遠心送風機用スクロールケーシング
の構成を示す横断面図

【図４】（ａ）従来の遠心送風機用スクロールケーシン
グの構成を示す縦断面図（ｂ）同遠心送風機用スクロールケーシングの構造を示
す横断面図

【符号の説明】

１吸込口２吐出口３遠心ファン４ケーシング４Ａケーシング４Ｂケーシング６台座６Ａ台座６Ｂ台座７傾斜面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】吸込口と吐出口を形成し、内部に遠心フ
ァンを設け遠心送風機を形成するケーシングを備え、前
記ケーシングの反吸込口側に前記遠心ファンとほぼ同径
でスクロールの拡大角を補足するために、スクロールの
縦方向の断面積の拡大のための台座を設け、前記ケーシ
ングのスクロールの前記遠心ファンの回転軸方向の寸法
を大きく形成した遠心送風機用スクロールケーシング。
【請求項２】台座の端面に傾斜面を形成した請求項１
記載の遠心送風機用スクロールケーシング。
【請求項３】台座を多孔質の消音材で形成した請求項
１または請求項２記載の遠心送風機用スクロールケーシ
ング。