JPH0931030A - 3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼンの製造法 - Google Patents
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼンの製造法Info
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Abstract
体として重要な1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンゼン(BTFB)より高収率で得る3,5−ビス(ト
リフルオロメチル)ニトロベンゼン(BTFNB)の製
造法の提供にある。 【解決手段】 1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンゼンを硝酸でニトロ化する際に、溶媒として91%以
上の濃度の硫酸又は、三酸化硫黄濃度が20%以下の発
煙硫酸を用いて、反応温度50〜100℃の温度範囲で
行うことを特徴とする3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ニトロベンゼンの製造法。
Description
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼンの
製造法に関する。
ロベンゼン(以下、BTFNBと略記する。)は、近年
医薬・農薬等に代表される有機化学品の中間体として重
要になって来ている。
・アメリカン・ケミカル・ソサイヤティー 75巻 4
967頁 1953年)で知られている方法は、1,3
−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(以下、BTF
Bと略記する。)は、反応性が極めて低いために、24
%発煙硫酸という強酸を溶媒として、100%硝酸をB
TFBに対し6.7当量用いて90〜105℃で反応を
行いBTFNB收率66.5%の結果であった。この方
法は、まず、原料中に硫酸を滴下し、その混合液中に硝
酸を滴下するために、混酸生成時に生じる高い発熱によ
って原料のニトロ化及び副反応を誘発しさらにその反応
熱も加わって、反応規模が増大する実用場面では、反応
制御がむずかしい欠点を有している。
近で用いることによるスルホン化等の副反応が大きくな
りBTFB收率を低下させている。さらに100℃以上
まで昇温させることによる硝酸の飛散により、使用する
硝酸量は、原料BTFBに対し6.7当量にも及び、工
業的には、問題が多い。
ら、低硝酸量で高BTFNB收率を得る反応条件の探索
を課題として研究の結果本発明を完成した。本発明の目
的は1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(B
TFB)より高収率で得る3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)ニトロベンゼン(BTFNB)の製造法の提供
にある。
(トリフルオロメチル)ベンゼンの硝酸によるニトロ化
方法に於て、溶媒として91%以上の濃度の硫酸又は、
三酸化硫黄濃度が20%以下の発煙硫酸を用いて、反応
温度50〜100℃の温度範囲で反応させることを特徴
とする3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベン
ゼンの製造法に関する。
メチル)ベンゼンは、通常入手できる純度のものをその
まま使用できる。本発明の第1の特徴は溶媒の選択にあ
る。本反応を促進させるためには強酸性溶媒が必須であ
る。又、同時に加水分解等の副反応を抑制するために含
水量が少ないことが好ましい。従って、硝酸によるニト
ロ化で副生する水を強酸の硫酸に変えてくれる三酸化硫
黄を含有する発煙硫酸が、ふさわしい溶媒として挙げる
ことができる。
濃度について詳細に検討した結果、高濃度になるとスル
ホン化物の副生が多くなることを見出した。従って発煙
硫酸中の三酸化硫黄の好ましい濃度は20%以下であ
り、より好ましくは10%以下が、高いBTFNB收率
を与えることを見出した。さらに、フリーの三酸化硫黄
を含まない濃硫酸のみを溶媒として使用しても充分高收
率でBTFNBが得られることを、新たに見出した。
ましく、取扱い容易な市販の97%濃硫酸そのものでも
可能である。91%未満の濃度になると反応が急激に遅
くなる。その使用量は、原料BTFBに対し1〜20重
量倍が好ましく、特には、2〜10重量倍が望ましい。
原料BTFBのこれらの溶媒への溶解度は、小さいこと
から溶媒量が多い方が反応は促進される。
理由から含水量ができるだけ少ない方が好ましい。ただ
し含水品の場合も、三酸化硫黄又は発煙硫酸の添加量を
増加させれば同様に使用することができる。一般に入手
できる94%又は98%の発煙硝酸をそのまま使用する
ことができる。硝酸量は、原料BTFBの反応性が低い
ところから、転化率を上げるためには、原料に対し当量
以上を使用する必要がある。
応後の余剰硝酸の回収の煩雑さから原料BTFBに対し
5倍当量以下好ましくは4倍当量以内で行うのが好まし
い。本発明では、各反応資材の仕込み順序及び最適反応
温度の検討により、硝酸量が1.5〜2倍当量程度でも
高いBTFNB收率が得られることを見出した。(文献
例:6.7倍) 本発明の第2の特徴は、最適反応温度にある。発煙硫酸
又は濃硫酸を溶媒としてニトロ化する場合、基質によっ
て高温ではスルホン化が併発する。BTFBは、90℃
付近からスルホン化物が副生する。
合は、低温領域で反応させる必要がある。発煙硫酸及び
濃硫酸溶媒で、目的生成物BTFNB反応收率80%以
上の温度範囲を詳細に検討した結果好ましくは50℃〜
100℃,特には、60〜95℃間であることを見出し
た。本発明の第3の特徴は、各反応資材の仕込み方法で
ある。反応制御の操作性及び目的生成物の選択性の面か
ら混酸合成で生じる発熱とニトロ化反応で生成する発熱
を分離し温度制御することが好ましい。
化の心配がないところから、あらかじめ合成した混酸中
に、反応させながらBTFBを時間をかけて滴下又は分
割投入する方法が好ましい。この方法により、ニトロ化
反応の発熱のみの除熱又は、保温の操作で良いことにな
り反応温度制御が容易になる。BTFBの滴下時間又は
分割回数は、反応規模や反応装置によって異なる。本反
応では、前述の無機強酸性溶媒に加え有機溶媒を使用す
ることもできる。使用できる溶媒としては、1,2−ジ
クロルエタン及び1,1,2,2−テトラクロルエタン
等に代表されるハロゲン化脂肪族炭化水素類やn−ヘキ
サン及びn−ヘプタン等に代表される脂肪族炭化水素類
等が挙げられる。
〜20重量倍、特には1〜10重量倍が好ましい。本反
応は2層反応であるところからジ(2−エチルヘキシ
ル)スルホコハク酸ナトリウムに代表される各種のアル
キルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテルに代表されるポリオキシエチレンアルキル
アリルエーテル等の界面活性剤やテトラブチルアンモニ
ウムクロライド及びテトラメチルアンモニウムハイドロ
ジェンサルフェート等に代表される相間移動触媒等を使
用し、反応を促進させることもできる。
〜10モル%が適当である。反応時間は、反応条件によ
って異なりガスクロマトグラフィー又は液体クロマトグ
ラフィー等により反応液を分析することによって決定で
きる。反応後は、冷却し室温に戻すと生成物は油層とし
て分離する。これをそのまま分離することができる。又
有機溶媒で抽出することもできる。これらを水洗後、ア
ルカリ水溶液で洗浄し、もう一度水洗すると、スルホン
化物や分解物等の副生物は、除去される。
とするBTFBの高純度品が得られる。以下実施例をも
って本発明を更に具体的に説明するが、これらによって
本発明は限定されるものではない。
氷冷撹拌下に、94%発煙硝酸20.1gを1時間かけ
て滴下した。続いて反応器を85℃迄昇温させた後、そ
の撹拌下に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼ
ン(BTFB)32.1g(0.15ml)を2時間か
けて滴下した。その後同じ温度で3時間撹拌を継続し反
応を停止し冷却した。
C)32g2回で生成物を抽出した。この有機層を水
洗、10%水酸化ナトリウム水溶液洗浄さらに水洗と繰
り返した後濃縮・蒸留した。主留分として沸点71〜7
2℃/933Paの油状物質31.1gを得た。この留
分をガスクロマトグラフィーで分析すると99%の純度
であった。さらにMASS,1 H−NMR及び13C−N
MRから目的とする3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ニトロベンゼン(BTFNB)であることが判明し
た。
反応收率は85.1%であった。
に反応を行い、反応終了後、EDC抽出した有機層につ
いて定量した結果を次表に示す。
を開始したところ、約10分後に発熱が見られ反応温度
は、93℃以上に昇温した。そこで油浴をはずし、水浴
で冷却した。85℃に戻ったところで、水浴をはずし、
空冷下撹拌を続けた。しばらく発熱が続いた後85℃以
下になって来たところで再び油浴につけ、85℃を保っ
た。合計4時間撹拌し反応を終了させた。反応液を冷却
後EDCで抽出し、定量を行った結果、BTFNB收率
は、66.2%であった。
5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼン( B
TFNB)の収率が高い。
Claims (2)
- 【請求項1】 1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンゼンを硝酸でニトロ化する際に、溶媒として91%以
上の濃度の硫酸又は、三酸化硫黄濃度が20%以下の発
煙硫酸を用いて、反応温度50〜100℃の温度範囲で
行うことを特徴とする3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ニトロベンゼンの製造法。 - 【請求項2】 91%以上の濃度の硫酸又は、三酸化硫
黄濃度が20%以下の発煙硫酸と硝酸の混合液中に、原
料の1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンを滴
下又は分割して加えることを特徴とする請求項1記載の
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼンの
製造法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18696095A JP4022929B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18696095A JP4022929B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0931030A true JPH0931030A (ja) | 1997-02-04 |
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JP18696095A Expired - Fee Related JP4022929B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼンの製造法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-07-24 JP JP18696095A patent/JP4022929B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6930214B2 (en) | 2002-01-25 | 2005-08-16 | Asahi Glass Company, Limited | Process for producing 2,5-bis(trifluoromethyl)nitrobenzene |
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JP4022929B2 (ja) | 2007-12-19 |
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