JP2002539096A - フッ素化された化合物を製造する方法 - Google Patents

フッ素化された化合物を製造する方法

Info

Publication number
JP2002539096A
JP2002539096A JP2000603992A JP2000603992A JP2002539096A JP 2002539096 A JP2002539096 A JP 2002539096A JP 2000603992 A JP2000603992 A JP 2000603992A JP 2000603992 A JP2000603992 A JP 2000603992A JP 2002539096 A JP2002539096 A JP 2002539096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hfc
starting material
fluorine
product
fluorinated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000603992A
Other languages
English (en)
Inventor
デミン,ティモシー
Original Assignee
アライドシグナル インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アライドシグナル インコーポレイテッド filed Critical アライドシグナル インコーポレイテッド
Publication of JP2002539096A publication Critical patent/JP2002539096A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
    • C07C17/10Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンのようなフッ素化された生成物を製造する方法であって、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどの液相のモル過剰の脂肪族出発材料を化学線(例えば、紫外線)の存在下で元素状態のフッ素と反応させることを含んでなる方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、一般的には、フッ素化された化合物の製造方法に関する。より具体
的には、本発明は、過ハロアルカン副生物の形成を最小限にしながら、元素状態
のフッ素を使用してハイドロフルオロアルカン又はハイドロクロロフルオロアル
カンを製造するフッ素化に関する。
【0002】
【本発明の背景】
1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea
)のような高フッ素化ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)の商業的ポテン
シャルは、実現化され続けている。例えば、HFC−227eaは、計量された
線量吸入器用の噴射剤及び半導体エッチングガスとして有用であることが見出さ
れた。したがって、これらの化合物を作製することの商業的に有用なプロセスの
ための必要性がある。 伝統的に、これらの化合物は、出発材料の入手可能性及び望ましいフッ素化生
成物に依存して種々のフッ素化プロセスを使用して製造されてきた。ここにおい
て特に興味を引く一つの共通の手段は、元素状のフッ素を使用したフッ素化であ
る。元素フッ素化には、蒸気−相における、元素状態のフッ素とハイドロフルオ
ロカーボン(HFC)又はハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)との熱
−触媒反応が一般的に含まれる。
【0003】 高価な出発材料を消費することに加えて、過ハロゲン化された副生物の形成が
環境問題を引き起こす。特に、過ハロゲン化された化合物の大気中のライフタイ
ムが比較的に長い傾向にあるので、地球温暖化に影響を及ぼす。米国及びその他
の外国においては、このような化合物の製造を制限するための継続下にある協調
努力がある。 従って、過ハロゲン化された副生物の発生を避けながら、水素含有高フッ素化
された化合物を作製するための、代替用のプロセスを開発する必要性がある。
【0004】
【本発明の具体的な説明】
本発明は、フッ素化される基質が溶媒としてもはたらく、液相反応において光
開始剤として化学線を使用することによる慣用的な元素状態のフッ素化の問題を
克服するものである。本反応により、過ハロゲン化された副生物が殆ど又は全く
形成されずに、ハイドロフルオロアルカン類又はハイドロクロロフルオロアルカ
ン類が製造される。従って、本発明は、蒸気相熱的フッ素化に対して実行可能な
代替法である。
【0005】 本発明の一側面は、化学線により触媒される液相フッ素化を使用してハイドロ
フルオロアルカン又はハイドロクロロフルオロアルカンのようなフッ素化された
生成物を製造する方法を供給する。好ましい態様においては、かかる方法は、(
a)液相のモル過剰の脂肪族基質又は出発材料を化学線の存在下でフッ素と反応
させて、フッ素化生成物を含有する生成混合物を製造すること;及び(b)前記
フッ素化生成混合物から前記生成物を回収することを含んでなる。 好ましい脂肪族出発材料には、次式: X−R−Y (1) (式中、Rは、2又はそれより多い水素原子を有する置換されていないか又は
置換されたC1−C10の二価アルキル基であり;そしてX及びYは、Rh、F又は
Clから独立して選択され、Rhは、C1−C10の過ハロゲン化されたアルキルで
ある。)を有するものが含まれる。
【0006】 Rは、例えば、ハロゲン化物類、C1−C5のハロアルキル類、ハロ脂環式類、
ハロアリール類、置換ハロアリール類、ニトロ類、トリ−置換アミノ類、アミド
類、シアノ類、及びハロアルコキシ類であってもよい。好ましくは、Rは、非置
換C1−C4二価アルキル、例えば、メチレン(−CH2−)及び−CH2CH2
及び−CH2CH2CH2−のようなその同族体である。より好ましくは、Rはメ
チレンである。 好ましくは、Rhは、塩素、フッ素又はそれらの組合せで過ハロゲン化された
1−C5アルキルである。より好ましくは、Rhは過フッ素化されたC1−C3
ルキルである。
【0007】 式1の特に好ましい化合物には、以下の基が含まれる:Rがメチレン、X及び
Yが過フッ素化されたアルキル類、又はXが過フッ素化されたアルキル且つYが
Fである、例えば、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC
−236fa)、1,1,1,2,2,4,4,4−オクタフルオロブタン(H
FC−338)、及び1,1,1,2,2,3,3,4,4,5−デカフルオロ
ペンタン(HFC−43(10))などのグループ1;及び、Rがメチレン、X
が過ハロゲン化されたアルキル、YがCl又はFのいずれかであり、式1が少な
くとも1つの塩素を含有する、例えば、1,1,1−トリフルオロ−2−クロロ
エタン(HCFC−133a)、1,1,2−トリフルオロ−1−クロロエタン
(HCFC−133b)及び1,1,3−トリクロロ−1,3,3−トリフルオ
ロプロパン(HCFC−233)などのグループ2。より好ましい態様において
は、かかる出発材料はグループ1に属する。最も好ましい出発材料は、HFC−
236faである。前述の出発材料は、商業的に入手可能であり及び/又は容易
に合成されることから好ましい。
【0008】 フッ素化反応は、式1によりカバーされない出発材料を用いて行うことができ
るが、それは結局は式1によりカバーされる程度にまでフッ素化されることは銘
記すべきである。言い換えれば、かかる反応が進行してフッ素化された生成物を
製造するにつれて、その途中の中間体は、式1によりカバーされ得る。例えば、
式1でカバーされないメチルのような末端基を有する化合物は、かかる反応にお
いてフッ素化された結果、その末端基がフッ素化され式1によりカバーされ得る
。従って、“出発材料”という用語は、反応器に最初に供給される物質に限定さ
れないが、フッ素化過程で製造され得る中間体をもカバーすることを理解すべき
である。
【0009】 かかるフッ素化生成物は、もちろん出発材料をさらにフッ素化したものである
。従って、式1の出発材料から、式: X−R’−Y (2) (式中、R’は、少なくとも1つの水素がフッ素で置換され少なくとも1つの残
留する水素を有するRであり;そしてX及びYは、上記と同一である。)を有す
るフッ素化生成物を生成する。
【0010】 出発材料として、特に好ましい式2の化合物は、以下の群を含む:R’がフル
オロメチレンであり、XとYが過フッ素化アルキル類か又はXが過フッ素化され
かつYがFである、例えば1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパ
ン(HFC−227ea)、1,1,1,2,2,3,4,4,4−ノナフルオ
ロブタン(HFC−329)、及び1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,
5−ウンデカフルオロペンタン(HFC−42(11))などのグループ1;そ
して、R’がフルオロメチレン及びXが過ハロゲン化アルキルかつYがCl又は
Fであり、例えば、式2が少なくとも1つの塩素を含むようなもの、例えば、1
,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロエタン(HCFC−124a)、1
,1,2,2−テトラフルオロ−1−クロロエタン(HCFC−124)及び1
,1,3−トリクロロ−1,2,3,3−テトラフルオロプロパン(HCFC−
224)などのグループ2。好ましい態様において、ハイドロフルオロアルカン
生成物はグループ1に属する。最も好ましい生成物は、HFC−227eaであ
る。
【0011】 かかるフッ素化生成物を調製する際、液相の出発材料と元素状態のフッ素を含
む反応体を化学線の存在下反応器中で接触させる。本発明の目的に関して、“化
学線”は、フッ素化を触媒するか又は開始させるのに必要な波長、強度及び継続
時間の光エネルギーを意味する。好ましくは、かかる化学線は紫外線(UV)で
ある。UV線は、好ましくは、約200〜約400nm、より好ましくは、約2
50〜350nm、更に好ましくは、約275〜約300nmの波長を有する。
かかる紫外線は、好ましくは、例えば、適当にUV透過性のある窓を通して反応
混合物を照射するか(例えば、商業的に入手可能な石英又は結晶性のフッ化カル
シウム若しくはフッ化バリウム)又はUV線源に近接した適当にUV透過性のあ
る容器を通して気−液混合物を循環するような、当該技術において既知の手法と
装置を用いて、反応混合物に導入する。
【0012】 光フッ素化(photofluorination)の間、フッ素に対してモル過剰の出発材料
は、出発材料が元素状態のフッ素について反応溶媒としても働くように存在させ
るべきである。反応溶媒として出発材料を用いると、かかるフッ素化生成物の選
択率が改善され、これによって過ハロアルカンの形成が減少し又は完全に抑制さ
れることが分かった。従って、出発材料のフッ素に対する高いモル比は、選択率
改善の観点から好ましい。しかし、一方、高い比は、発生した反応体積単位当た
りの収量や生成を減少させる傾向がある。従って、このモル比は、選択率と収量
の間のバランスをとるよう選定しなければならない。出発材料のフッ素(累積分
)に対するモル比は、好ましくは、約2:1〜約50:1、より好ましくは、約
5:1〜約20:1、更に好ましくは、約8:1〜約12:1であることが分か
った。
【0013】 本発明の方法は、好ましくは、少量の出発材料において水素をフッ素で置換し
て高い選択率で所望のフッ素化生成物を生成するために使用されるものであるが
、出発材料中の等量モルの水素を置換して中間体を創製するためにも使用できる
ことは、有用な点であることを記す。従って、この中間体は反応において溶媒に
なり、実際新規な出発材料となる。この新規な出発材料は順に、光フッ素化され
て、さらに別の中間体又は所望のフッ素化生成物を生成する。従って、これまで
に説明したように、かかる出発材料は、必ずしも最初にフッ素化された材料では
なく、本方法において形成される中間体でもよいことは銘記すべきである。従っ
て、反応に導入される元素状態のフッ素の量は、目的が中間体を形成するために
最初に有機化合物をフッ素化して等モルの水素を置換するか(この場合等モルの
フッ素が保証される)、又は目的が出発材料(又は中間体)をフッ素化して最終
生成物を生成するか(この場合改善された選択率について等モルよりやや少ない
元素状態のフッ素が好ましい)に依存する。
【0014】 モル過剰の出発材料を達成するためには、反応器に最初に出発材料を注入して
もよく、及び/又は出発材料を元素状態のフッ素を含んでなるガス流れの導入と
同時に反応器に連続的に供給してもよい。反応器に最初に過剰な出発材料が注入
されない場合、供給速度は、モル過剰の出発材料が維持されるように、反応にお
いて消費されるか又は生成物流れに反応器から流出することによって失われる出
発材料を置換するに十分でなければならない。
【0015】 かかる元素状態のフッ素は、好ましくは、窒素又はアルゴンのような不活性ガ
スの希釈とともに気体のフッ素供給流れで反応器に供給される。不活性ガス希釈
の使用は、最も反応性のある成分である、元素状態のフッ素を安全に操作する標
準的な方法である。当業者に既知の方法を用いてかかるガス供給流れを液相中に
拡散することが好ましい。例えば、ニッケル、ステンレス鋼、又は、好ましくは
、モネルメタル(Monel)のような不導態化金属材料からつくられた水中に沈めた
微細多孔性金属フリット化したディスクを通してガスを放出してもよい。かかる
不活性ガスは、液相でのフッ素の拡散を容易にし、従って反応の選択率と速度を
改善する。しかし、所望のハイドロフルオロアルカンあるいはハイドロクロロフ
ルオロアルカンが生成する程度までフッ素供給流れ中のF2濃度を下げる過剰な
不活性ガスは、避けることが好ましい。好ましくは、フッ素供給流れ中のF2
度は、約5〜約80容量%、より好ましくは、約10〜約50容量%である。
【0016】 液相フッ素化は液体出発材料と気体元素状態フッ素との間の界面か又はその近
傍で起こる傾向があるので、反応体の接触面積の増大は、フッ素化速度を好適に
増大させる。この目的のために、元素状態フッ素ガスの微細な泡が形成され液体
出発材料に混入されるように反応混合物を攪拌することが好ましい。より小さい
泡は増大した表面積を提供し、より小さい泡を反応混合物中に混入することは、
より長い接触時間を提供し、反応混合物をたやすく放出しない結果をもたらす。
液相反応混合物を攪拌する手法と装置は周知である。例えば、回転翼を用いて、
水中に沈めた微細多孔性金属フリット化ディスクを通して反応混合物中に導入さ
れた気体の元素状態フッ素の流れを攪拌してもよい。
【0017】 かかるフッ素供給流れの反応器への流れは、出発材料と反応する元素状態のフ
ッ素の全量が有機出発材料に関して化学量論量より少なくなるようにしなければ
ならない。過剰なフッ素の導入は、過剰フッ素化を引き起こし、過フッ素化アル
カンの生成を引き起こす。 出発材料と反応するフッ素1モルにつき、1モルのHFが生成する。HFは、
分留及び水性塩基での洗浄を含む当業者に既知の方法によって液相及び気相から
容易に除去される。
【0018】 特定的な反応温度及び圧力は、フッ素化されるハイドロフルオロアルカン又は
ハイドロクロロフルオロアルカンに基づいて変化する傾向があり、当業者であれ
ば、過度な実験を行うことなくそのような条件を最適化することができるであろ
う。好ましくは、かかる反応温度は、反応器中で過度な圧力になることなくその
有機出発材料を液相として維持し、かつ過フッ素化と望ましくない過ハロカーボ
ンの発生とを最小にするため、十分に低いものである。好ましくは、かかる反応
温度は、圧力評価された反応器の必要性を避けるため約5psig以下である。
例えば、HFC−236faをフッ素化してHFC−227eaを製造するにあ
たって、約1気圧の反応圧力が好ましいことが分かっている。
【0019】 一般的には、過ハロゲン化された副生物の発生を最小にし出発材料を液体の状
態に維持するためには、冷えた反応温度(cooler reaction temperature)が好
ましい。例えば、HFC−236faをフッ素化してHFC−227eaを製造
するにあたって、約−20〜約−5℃の反応温度が好ましいが、約−10〜約−
5℃の温度がより好ましいことが分かっている。−20℃より低い温度では、フ
ッ素化は比較的遅く、−1℃より高い温度では、HFC−236fa蒸気圧が1
気圧より大きく、通常、圧力評価された反応器が必要とされる。 反応(接触)時間は数個の要因に依存し、使用される化学線のタイプ、その強
度、反応温度、並びに、気泡寸法、気−液接触時間及び反応成分の分散又は攪拌
方法を含む気−液接触パラメータに関する反応器構成が含まれる。連続法又はバ
ッチ法に関して、かかる反応時間は、典型的には約1秒〜約60秒であり、好ま
しくは、約10秒〜約30秒である。
【0020】 かかるフッ素化された生成物、例えば、HFC−227eaは、当業者に周知
の方法により単離され精製される。例えば、研究室スケールにおいて、出口希釈
ガスは、未反応フッ素及びHFC−236fa、並びに、副生物HF及び生成物
HFC−227eaを含有する。HFは苛性アルカリ水溶液で洗浄され、フッ素
はKI水溶液で洗浄され、HFC混合物はコールドトラップ中−70℃で凝縮さ
れる。分別蒸留により、HFC−227eaがもたらされ、再循環のためのHF
C−236faが回収される。商業的な方法においては、フッ素及びHFを回収
することも好ましいであろう。
【0021】 本発明の方法によれば、良好な選択率が達成される。例えば、HFC−236
faからのHFC−227eaの製造においては、選択率は、好ましくは、約7
5%以上であり、より好ましくは、約90%以上である。そのうえ、本発明に従
えば、過フッ素化された副生物は殆どか又は全く発生しない。過フッ素化された
副生物の発生は、好ましくは、ハイドロフルオロアルカン生成物の約5wt%以
下であり、好ましくは、ハイドロフルオロアルカン生成物の約0.5wt%以下
である。
【0022】
【実施例】
実施例1 この実施例は本発明のフッ素化方法を説明する。標準的なテフロン(登録商標
)コートされた電磁攪拌棒と100ワット中圧水銀UV光とを備える100ml
のテフロン(登録商標)反応器を使用して反応を促進した。100mlテフロン
(登録商標)反応器を、初めに−20℃で30mlのHFC−236faを注入
した。元素状態のフッ素(F2)を窒素中5容量%に希釈し、水中に沈めた50
ミクロンモネルフリット化(Monel fritted)ガス分散ディスクを通して40c
c/分の全流速で攪拌しながらその反応器中に導入した。反応器圧力を大気圧に
維持し、反応器温度を−20〜−10℃に維持した。UV線無しでは反応は起こ
らなかった。反応を開始するため、水冷石英浸漬ウェルに取り囲まれた100ワ
ット中圧水銀UVランプからのUV線を、フッ化カルシウム窓を含有する穴を通
して反応内容物に導入するか、又はかかるランプを直接反応器のそばにただ置い
た。反応器から出る気体の生成物流れを洗浄して、HFと未反応F2とを取り除
いてから、インラインガスクロマトグラフィーにより分析した。追加として、ガ
スクロマトグラフィー/質量スペクトル分析のため、50ccシリンダーに試料
を集めた。分析により、生成物流れ組成は、HFC−227ea2%(ガスクロ
面積(gc area)%)、HFC−236fa98%及びC6HF13の異性体0
.1%であることが明らかとなった。かかる生成物流れ中、HFC−218は検
出できる量ではなかった。
【0023】 比較例1 この実施例は、典型的には熱的に開始される蒸気相フッ素化に付随する過フル
オロアルカン類の発生を説明する。加熱した24’’×2’’のステンレス鋼3
16製管状反応器を通した全速さ70cc/分の窒素中10容量%のフッ素を用
いて、速さ10cc/分のHFC−236faを一緒に供給して、HFC−23
6faのフッ素化を蒸気相において75℃で行った。HFC−227eaの形成
に付随して過フルオロプロパンが観察され、その結果、HFC−227ea及び
過フルオロプロパンの選択率は、それぞれ94%及び6%であった。
【0024】 比較例2 この実施例は、低温蒸気相フッ素化における有意なフッ素化不足を説明する。
100ワットUVランプの周りに巻き付けられた1/4’’PFA管の12’’
コイルを通した全速22cc/分の窒素中10容量%のフッ素を用いて、速さ5
cc/分でHFC−236faを一緒に供給して、蒸気相において20℃でHF
C−236faのフッ素化を試みた。UV線無しでは、反応は殆どか又は全く起
こらなかった。 比較例3 この実施例は、UV線の存在下での低温蒸気相フッ素化における過フッ素化さ
れた副生物の形成を説明する。比較例2に関して蒸気説明した方法にUV線を導
入した。しかし、UV線によりフッ素化が開始され、その結果、過フルオロプロ
パンが発生した。HFC−227ea及び過フルオロプロパンの選択率は、それ
ぞれ90%及び10%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA, BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH ,GM,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,UZ,VN,YU,ZW

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素化された生成物を製造する方法であって、 (a)液相のモル過剰の脂肪族出発材料を化学線の存在下で元素状態のフッ素
    と反応させて、少なくとも1つの水素原子を有するフッ素化生成物を含有する生
    成物流れを製造すること;及び、 (b)前記生成物流れから前記フッ素化生成物を回収すること を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 化学線が紫外線である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 脂肪族出発材料が次式: X−R−Y (式中、Rは、2又はそれより多い水素原子を有する置換されていないか又は置
    換されたC1−C10の二価アルキル基であり;そしてX及びYは、Rh、F又はC
    lから独立して選択され、Rhは過ハロゲン化されたアルキルである)を有し;
    そして、 フッ素化された生成物が次式: X−R’−Y (式中、R’は、少なくとも1つの水素がフッ素で置換され少なくとも1つの残
    留する水素を有するRである)を有する、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 Rがメチレンであり、Xが過フッ素化されたアルキル基である
    、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 Yが過フッ素化されたアルキル基又はFである、請求項4記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 出発材料が、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
    ン(HFC−236fa)、1,1,1,2,2,4,4,4−オクタフルオロ
    ブタン(HFC−338)又は1,1,1,2,2,3,3,4,4,5−デカ
    フルオロペンタン(HFC−43(10))であり;フッ素化された生成物が、
    1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)
    、1,1,1,2,2,3,4,4,4−ノナフルオロブタン(HFC−329
    )及び1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−ウンデカフルオロペンタ
    ン(HFC−42(11))である、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 HFC−227eaの収率が約70%以上である、請求項6記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 HFC−227eaの選択率が約90%以上である、請求項7
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 Xが過ハロゲン化されたアルキルであり、YがClかFのいず
    れかである結果、出発材料が少なくとも1つの塩素を含有する、請求項3記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 出発材料が、1,1,1−トリフルオロ−2−クロロエタン
    (HCFC−133a)、1,1,2−トリフルオロ−1−クロロエタン又は1
    ,1,3−トリクロロ−1,3,3−トリフルオロプロパン(HCFC−233
    )であり;フッ素化された生成物が、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−ク
    ロロエタン(HCFC−124a)、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−ク
    ロロエタン(HCFC−124)又は1,1,3−トリクロロ−1,2,3,3
    −テトラフルオロプロパン(HCFC−224)である、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 過フッ素化された副生物の形成がハイドロフルオロアルカン
    生成物の約5wt%以下である、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 過フッ素化された副生物の形成がハイドロフルオロアルカン
    生成物の約0.5wt%以下である、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 反応がおよそ大気圧で行われる、請求項3記載の方法。
  14. 【請求項14】 出発材料のフッ素に対するモル比が約2:1以上である、請
    求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 出発材料のフッ素に対するモル比が約5:1以上である、請
    求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 反応器が初めに出発材料が注入される、請求項1記載の方法
  17. 【請求項17】 フッ素がフッ素供給流れ中不活性ガスと一緒に反応に加えら
    れる、請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 供給流れ中のフッ素の濃度が約5〜約80容量%である、請
    求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 出発材料及びフッ素の接触時間が約1〜約60秒である、請
    求項3記載の方法。
JP2000603992A 1999-03-10 2000-03-09 フッ素化された化合物を製造する方法 Withdrawn JP2002539096A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/265,496 US6203671B1 (en) 1999-03-10 1999-03-10 Method of producing fluorinated compounds
US09/265,496 1999-03-10
PCT/US2000/006307 WO2000053549A1 (en) 1999-03-10 2000-03-09 Method of producing fluorinated compounds

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002539096A true JP2002539096A (ja) 2002-11-19

Family

ID=23010691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000603992A Withdrawn JP2002539096A (ja) 1999-03-10 2000-03-09 フッ素化された化合物を製造する方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6203671B1 (ja)
EP (1) EP1159239A1 (ja)
JP (1) JP2002539096A (ja)
AU (1) AU4170800A (ja)
WO (1) WO2000053549A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008133086A1 (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Showa Denko K.K. 含フッ素化合物の製造方法
JP2015518487A (ja) * 2012-04-27 2015-07-02 アクテリオン ファーマシューティカルズ リミテッドActelion Pharmaceuticals Ltd ナフチリジン誘導体の製造方法
JP2017017331A (ja) * 2008-01-23 2017-01-19 ゾルファイ フルーオル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングSolvay Fluor GmbH 太陽電池の製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6875902B2 (en) * 2002-11-06 2005-04-05 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Method decomposing fluorine-containing organic material
US8524112B2 (en) * 2007-12-21 2013-09-03 Solvay Fluor Gmbh Process for the production of microelectromechanical systems

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL173388C (nl) * 1970-08-03 1984-01-16 Merck & Co Inc Werkwijze voor het fluoreren van organische verbindingen.
US4377715A (en) 1979-12-26 1983-03-22 Allied Corporation Production of perfluoropropane
US5406008A (en) 1989-12-28 1995-04-11 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for the manufacture of hydrofluorocarbons
US5780691A (en) * 1996-12-23 1998-07-14 Allied Signal Inc. Process for producing 1,1,1,2,3,3,3,-heptafluoroprane

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008133086A1 (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Showa Denko K.K. 含フッ素化合物の製造方法
US8030528B2 (en) 2007-04-20 2011-10-04 Showa Denko K.K. Process for producing 1,2,3,4-tetrachlorohexafluorobutane
KR101132492B1 (ko) 2007-04-20 2012-03-30 쇼와 덴코 가부시키가이샤 1,2,3,4-테트라클로로헥사플루오로부탄의 제조 방법
JP5374364B2 (ja) * 2007-04-20 2013-12-25 昭和電工株式会社 1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法
JP2017017331A (ja) * 2008-01-23 2017-01-19 ゾルファイ フルーオル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングSolvay Fluor GmbH 太陽電池の製造方法
JP2015518487A (ja) * 2012-04-27 2015-07-02 アクテリオン ファーマシューティカルズ リミテッドActelion Pharmaceuticals Ltd ナフチリジン誘導体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU4170800A (en) 2000-09-28
US6203671B1 (en) 2001-03-20
WO2000053549A1 (en) 2000-09-14
EP1159239A1 (en) 2001-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6014584B2 (ja) ペンタクロロプロパンの液相フッ素化による2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO1233xf)の製造方法
JP2010043083A (ja) 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法
TWI324147B (en) Method for producing carbonyl fluoride
US5710351A (en) Process for producing hexafluoroethane
JP2002539096A (ja) フッ素化された化合物を製造する方法
JPS6130537A (ja) 1‐クロロ‐1,2,2,2‐テトラフルオロエタンの製造法
US5449843A (en) Method for preparing 1,1-dichloro-1-fluoroethane
US6080899A (en) Method of producing fluorinated organic compounds
JP2694146B2 (ja) 触媒作用によるフッ化水素化プロセス
WO2019230456A1 (ja) 含フッ素プロペンの製造方法
JP3886533B2 (ja) ジフェニルエーテル化合物のニトロ化方法
US5714648A (en) Process for producing tetrafluoromethane
US5741950A (en) Method of preparing nonafluoroisobutyl methyl ether
JPH04224528A (ja) フッ素含有エタン誘導体、触媒混合物、およびフッ化水素溶液の製造方法
EP0140783B1 (fr) Procédé de préparation d'anilines méta substituées
JP4390306B2 (ja) ペルフルオロアルカン類の製造方法
JP4186253B2 (ja) フッ素化飽和炭化水素の製造方法
JPH02204437A (ja) ジフルオロメチレン基を有するプロパンの製造法
EP0423009B1 (fr) Procédé de préparation de difluoro-2,2 benzodioxole-1,3
US6127587A (en) Fluorination process
JP4022929B2 (ja) 3,5−ビス(トリフルオロメチル)ニトロベンゼンの製造法
WO2000069797A1 (en) Production of 1,1,1,2,3,3,3-heptafluoropropane
JP4518247B2 (ja) α,α−ジフルオロメチル化合物の製造方法
JP2004168653A (ja) 三フッ素化窒素の製造方法
JPH06247953A (ja) 光学活性な3,3,3−トリフルオロプロペンオキシドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070605