JP5374364B2 - 1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法 - Google Patents

1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、含フッ素化合物の製造方法に関する。さらに詳しくは本発明は、例えば半導体用エッチングガス等として注目されているヘキサフルオロ−1,3−ブタジエンの合成原料等として有用な含フッ素化合物、特に1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンを効率よく製造する方法に関する。
1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンは、例えば半導体用の微細加工用エッチングガスとして注目されているヘキサフルオロ−1,3−ブタジエンの合成原料等として重要な化合物である。
この1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法としては、従来次のような方法が知られている。
(1)特開2006-342059号公報(特許文献1)には、CClX−CClX−CClX−CClX(Xは水素原子またはフッ素原子)で表されるハロゲン化化合物を、
液相中でフッ素ガスと接触させることにより1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンを製造する方法が記載されている。
この方法では、反応溶媒が使用されている。特許文献1では、この反応溶媒としてペルフルオロアルカン類、ペルフルオロエーテル類、ペルフルオロポリエーテル類、塩素化フッ素化炭化水素類およびペルフルオロアルキルアミン類を用いることが記載されている。
しかしながらこのように反応溶媒を使用すると、反応生成物を反応溶媒から分離することが必要になり、分離された反応溶媒は、生成物から分離回収し、再利用することが可能であるが、このような反応溶媒との分離操作が煩雑になることは否めない。なお、反応溶媒として、1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンを使用すれば、反応溶媒と生成物との分離が不要になるとの利点があるが、この反応においては、反応原料を反応溶媒で希釈して低濃度でフッ素化反応を実施しており、工業的に効率よく目的物を製造するという点で課題が残されている。
このように従来法においては、反応溶媒を必須成分として使用していたので、これを分離する操作が非常に煩雑になるとの問題もある。
特開2006-342059号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、例えば半導体用エッチングガス等として注目されているヘキサフルオロ−1,3−ブタジエンの合成原料等として有用な1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタン等の含フッ素化合物を効率よく製造する方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ハロゲン化炭化水素化合物を無溶媒、無触媒下でフッ素ガスと液相または固液共存状態で反応させることにより、収率よく安価で経済的に含フッ素化合物を製造する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[8]にある。
[1] 1,2,3,4-テトラクロロブタンを、無溶媒、かつ無触媒下で、フッ素ガスと液相または固液共存状態で反応させることを特徴とする1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
[2]上記反応温度が、-10〜70℃の範囲内にあることを特徴とする[1]に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
[3]上記反応の反応圧力が、0.1〜2.0MPaの範囲内にあることを特徴とする[1]に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
[4]上記1,2,3,4-テトラクロロブタンが、主として3,4-ジクロロブテン-1の塩素化反応により得られるものであることを特徴とする[1]に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
[5]上記3,4-ジクロロブテン-1の塩素化反応により得られる1,2,3,4-テトラクロロブタン中に光学異性体であるdl体が40質量%以上の量で含有されていることを特徴とする[4]に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
[6]上記フッ素ガスが希釈ガスで希釈されて反応装置に導入されることを特徴とする[1]に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
[7]上記希釈されたフッ素ガス中におけるフッ素ガスの濃度が、30容量%以上であることを特徴とする[6]に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
[8]上記希釈ガスが、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスおよびネオンガスからなる群より選ばれた少なくとも一種の不活性ガスであることを特徴とする[6]または[7]に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
本発明によれば、例えば1,2,3,4−テトラクロロブタンのようなハロゲン化炭化水素化合物を、無溶媒で、かつ無触媒下で、フッ素ガスと液相または固液共存状態で接触させることにより、C−C開裂による低沸成分の生成を抑制し、過剰フッ素化の進行を防止でき、工業的に収率よく安全で経済的に有利に1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンのような含フッ素化合物を効率よく製造する方法を提供できる。
以下、本発明の好ましい実施の態様について詳しく説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものでなく、本発明の思想と実施の範囲内において様々な変形が可能であることを理解されたい。
本発明の製造方法は、ハロゲン化炭化水素化合物を、溶媒を用いることなく、しかも触媒をも使用することなく、フッ素ガスと液相または固液共存状態で接触させることにより含フッ素化合物を製造する方法である。
本発明において、原料として用いるハロゲン化炭化水素化合物の例としては、炭素原子数3個以上、好ましくは3〜6個の炭化水素化合物であって、この炭素原子に直接結合している少なくとも1個の水素原子、好ましくは複数の水素原子がハロゲン原子で置換された化合物が挙げられる。このようなハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、1,2,3,4−テトラクロロブタン、1,2,3,4−テトラブロモブタン、および、1,2,3,4−テトラヨ−ドブタン等のように、炭化水素化合物の炭素に結合している水素原子の一部がハロゲン原子(好適にはフッ素を除くハロゲン原子)で置換された化合物を挙げることができる。これらのハロゲン化炭化水素化合物は単独で或いは組み合わせて使用することができる。
本発明では、上記のような塩素、臭素あるいはヨウ素のようなハロゲン原子が置換した炭化水素化合物を用いて、反応溶媒を用いずに、かつ反応触媒をも用いずに、フッ素ガスと接触させて、ハロゲン化炭化水素化合物中の炭素原子に結合している水素原子をフッ素原子と置換して含フッ素化合物を製造する。本発明において、上記のような反応で使用するハロゲン化炭化水素化合物としては、炭化水素化合物を構成する炭素原子に直接結合した水素原子の一部がハロゲン原子、特に塩素原子で置換された化合物を使用することが好ましい。このような化合物は、他のハロゲン化炭化水素化合物に比し、工業的に安価に供給されており、このような化合物を使用することにより目的物質である含フッ素化合物を安価に製造することができると共に、含フッ素化合物の製造を容易に行うことができる。
このような化合物の代表的な例である1,2,3,4−テトラクロロブタンは、例えば、次式(1)で示されるようにして工業的に生産されているクロロプレンゴムの製造段階で進行する式(2)で表される副反応により副生する。現状では、このように副生する1,2,3,4−テトラクロロブタンの有効な用途はなく、他の副生塩素化物とともに焼却処理等により無害化されて廃棄されているのが一般的である。
本発明では現状では有効な用途がないために廃棄されている1,2,3,4−テトラクロロブタンを、例えば半導体用エッチングガス等として有用性の高い含フッ素化合物の製造原料として使用することができる。
すなわち、現在行われているクロロプレンゴムの製造段階では、1,3−ブタジエンの塩素化反応および異性化反応を行った後、これらの反応により副生した生成物を蒸留分離して、クロロプレンゴムの製造に使用される3,4−ジクロロブテン−1を得、この3,4−ジクロロブテン−1から脱塩酸によりクロロプレンが製造されている。このようなクロロプレンゴムを製造する工程において、クロロプレンゴムの原料となる3,4−ジクロロブテン−1を製造する際に副生するその他の副生塩素化物中には、本発明において原料物質となる1,2,3,4−テトラクロロブタンが含有されている。
本発明の製造方法で原料物質となる1,2,3,4−テトラクロロブタンは上記のようにして3,4−ジクロロブテン−1を分離した後のその他副生塩素化物から分離される。この3,4−ジクロロブテン−1を製造する際に副生するその他の副生塩素化物からの1,2,3,4−テトラクロロブタンの分離には、例えば蒸留によって分離精製する方法を採用することができる。
この蒸留による分離精製法には、1,2,3,4−テトラクロロブタンの異性体であるdl体とメソ体とを個別に分離回収することができるとの利点がある。
本発明において原料物質である1,2,3,4−テトラクロロブタンは、上述のように3,4−ジクロロブテン−1から分離された他の副生塩素化物からの分離精製によって得ることができるが、クロロプレンゴムの製造中間体である3,4−ジクロロブテン−1を塩素化する方法によって得ることもできる。
このようなクロロプレンゴムの製造中間体である3,4−ジクロロブテン−1を塩素化して1,2,3,4−テトラクロロブタンを得る方法では、高純度で生成物を得ることができる。この方法では純度が通常は95モル%以上、好ましくは98モル%以上の高純度の1,2,3,4−テトラクロロブタンを得ることができる。このように高純度の成分を使用することにより、得られる1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンの純度が高くなり、フッ素化工程における副生成物の生成が少なく分離精製が容易になる。
上述のように本発明において、原料物質として使用する1,2,3,4−テトラクロロブタンには光学異性体であるdl体およびメソ体の異性体が存在する。これらの異性体のうちdl体の融点(mp)は0℃以下、沸点(bp)は約213℃であり、dl体は室温では液体である。これに対して、メソ体の融点は約73℃、沸点は約213℃であり、メソ体は室温では白色の固体である。
これらの物理的特性の差を利用することにより両者を分離することができる。
本発明では原料物質として、主として3,4―ジクロロブテン−1の塩素化反応により得られる1,2,3,4−テトラクロロブタンを原料として用いることが望ましく、このような1,2,3,4−テトラクロロブタン中に含まれる異性体の濃度割合はdl体が通常は40質量%以上であり、メソ体が通常は60質量%以下である。原料物質中のdl体の含有率を40質量%以上にすることにより、dl体中にメソ体を溶解させるのに加熱あるいは加温をほとんど必要としないので、C−C開裂あるいは過剰フッ素化が生ずる可能性が低くなり、目的物の選択率、収率の低下を招来しにくくなる。
本発明の1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンのようなフッ素含有化合物の製造方法では、例えば上述のようにして得られた1,2,3,4−テトラクロロブタンのようなハロゲン化炭化水素化合物を液相或いは固液共存状態でフッ素ガスと接触させて、含フッ素化合物を製造する。このフッ素ガスとハロゲン化炭化水素化合物とを接触させる際には、反応溶媒を用いることなく、しかも触媒を用いることなく両者を接触させる。ここで反応溶媒とは、この反応に使用される原料物質、反応の結果得られる反応生成物を除いた反応条件下において液体の物質である。従って、本発明において、例えば原料物質として用いる1,2,3,4−テトラクロロブタンは反応原料であり反応溶媒ではなく、また、例えば反応により生成した液体状の1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンは反応生成物であって本発明では反応溶媒ではない。
本発明では、反応溶媒を用いずに、原料物質として1,2,3,4−テトラクロロブタンのようなハロゲン化炭化水素化合物を液体状態または固液共存状態で反応装置に供給してフッ素ガスと接触させる。このとき液体状態のハロゲン化炭化水素化合物の一部は、この反応における反応原料であると共に、反応溶媒としても作用してフッ素化反応が進行すると共に、反応生成物が、その反応条件で液体である場合には、例えば40℃で反応させたときの1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンのような含フッ素化合物の一部は反応溶媒として作用する。従って、本発明においては、原料物質、反応生成物以外の成分を反応溶媒として反応系に添加する必要がない。
本発明において、1,2,3,4−テトラクロロブタンのようなハロゲン化炭化水素化合物を無溶媒、無触媒下でフッ素ガスと液相または固液共存状態で直接反応させて含フッ素化合物を製造するフッ素化工程において、反応装置としては、例えば攪拌装置およびガス吹き込みライン(気相部および/または液相部)を備えたオートクレーブを用いることができる。反応装置、搬送装置および攪拌装置等は導入されるフッ素ガス等によって腐食されやすいので通常は耐腐食材料で製造される。このような耐腐食材料としては、例えばインコネル、ハステロイ(HC)、SUS等のテフロン(登録商標)ライニング等を挙げることができる。
この反応器に反応原料として前述した1,2,3,4−テトラクロロブタンのようなハロゲン化炭化水素化合物を導入する。このハロゲン化炭化水素化合物の代表的な例である1,2,3,4−テトラクロロブタンは、前述のように、異性体としてdl体とメソ体が存在し、dl体は室温で液体、メソ体は固体である。このため原料物質として1,2,3,4−テトラクロロブタンを使用する場合、この1,2,3,4−テトラクロロブタン中に含まれる異性体の濃度割合は、好ましくはdl体が40質量%以上、より好ましくは60質量%以上で、メソ体が好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下にする。このような比率でdl体とメソ体とを混合すると、メソ体がdl体に容易に溶解して均一な液相が形成される。
他方、メソ体の比率を高くするとdl体にメソ体を溶解して均一な液相を形成することが難しくなり、メソ体の比率が90質量%以上では、固体であるメソ体と液体であるdl体とが共存した固液共存状態が形成される。本発明においては、液相だけでなく、このような固液共存状態においても、反応溶媒を用いることなく、フッ素化反応が進行する。
次に原料物質として例えば1,2,3,4−テトラクロロブタンを導入した反応装置に例えば窒素ガスなどの不活性ガスを導入して反応装置の漏れ試験を行うと共に、イナート(特に含酸素ガス)をパージして反応装置内に導入された原料物質を攪拌しながらフッ素ガスを導入してハロゲン化炭化水素化合物とフッ素ガスとを液相または固液共存状態で接触させる。
このときフッ素ガスは、気相部に導入することもできるし、液相部あるいは固液共存部に導入することもできる。原料物質であるハロゲン化炭化水素化合物として1,2,3,4−テトラクロロブタンを用いる場合、この中に含まれるdl体の含有率が50質量%以上の場合にはフッ素ガスは液相部に導入することが好ましく、一方、メソ体の含有率が50質量%以上である場合にはフッ素ガスは気相部に導入することが好ましい。
ここで反応装置に導入されるフッ素ガスは、通常は、不活性な希釈ガスで希釈された希釈フッ素ガスが使用される。この希釈フッ素ガス中におけるフッ素ガスの濃度は、通常は30容量%以上、好ましくは30〜70容量%の範囲内に設定される。このように希釈フッ素ガス中におけるフッ素ガスの下限値を30容量%にすることにより、フッ素化反応の反応速度を適正な範囲に制御することができ、さらに上限値を70容量%に設定することにより、フッ素化反応の際のハロゲン化炭化水素化合物中におけるC−C開裂を防止して、低沸点成分の増加および過剰フッ素化物の生成反応のような副反応の進行を抑制することができる。
ここで使用される希釈フッ素ガスを調製するために用いる希釈ガスはフッ素ガスに対して不活性であると共に、反応の際に使用される原料物質および反応の結果得られる反応生成物に対して不活性なガスである。このような不活性ガスの例としては、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスおよびネオンガスを挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。特に本発明では入手が容易で安価な窒素ガスを使用することが望ましい。
本発明において、フッ素ガスを上記のような不活性ガスで希釈する方法に特に制限はなく、反応装置内にフッ素ガスと希釈ガスとを所定の割合で供給して反応装置内で希釈することも可能であるが、希釈フッ素ガスの均一性を考慮すると、反応装置にフッ素ガスを導入する前に希釈ガスとフッ素ガスとを混合して均一な状態で反応装置内に導入することが好ましい。
本発明において、含フッ素化合物を製造するに際しては、反応温度を通常は−10〜70℃の範囲内、好ましくは0〜60℃の範囲内に設定する。本発明では含フッ素化合物の製造を、反応溶媒を使用せず、しかも触媒を用いずに行うために、上記のような温度範囲に反応温度を設定して、原料物質であるハロゲン化炭化水素を液体状態あるいは固液共存状態にして希釈フッ素ガスと接触させる。このような温度範囲でしかも原料物質が液体或いは固液共存状態にして希釈フッ素ガスを原料物質と接触させることにより、触媒を用いなくとも良好にフッ素化反応が進行する。同時に反応温度の上限が高くないので原料物質であるハロゲン化炭化水素化合物中の炭素―炭素結合の開裂反応が進行しにくく、低分子量物質の副生が極めて少なく、非常に効率よく含フッ素化合物を製造することができる。
また、上記のような温度条件において行われる本発明の含フッ素化合物の製造方法における反応圧力は、通常は0.1〜2.0MPaの範囲内、好ましくは0.1〜1.0MPaの範囲内に設定される。この反応条件が0.1MPaよりも低いと、反応の進行が遅くなる。また、反応圧力が2.0MPaを超えると、強固な耐圧構造を有する反応装置が必要になり生成物のコスト上昇を招来することになる。
本発明の含フッ素化合物の製造方法では、上記の反応条件で操作することにより、原料物質およびフッ素ガスが高い活性を示し、反応溶媒および反応触媒を使用しなくとも、ハロゲン化炭化水素化合物のフッ素化反応が円滑に進行する。こうした条件下に反応装置内に導入されたフッ素(具体的には希釈フッ素ガス)は反応の進行と共に消費され、反応装置内の圧力は低下する。
このようにフッ素ガスの消費に伴って反応装置内の圧力が低下したら、反応装置内に不活性ガスを導入して、反応装置内のフッ素ガスを一旦排出した後、上記と同様にして希釈フッ素ガスを導入してさらに反応を続けることができる。このときに導入する希釈フッ素ガスは、最初に導入した希釈フッ素ガスと同等の希釈フッ素ガスを導入することができるが、反応の進行に伴って希釈ガス中のフッ素ガスの比率を高くすることもできる。例えば、最初に導入した希釈フッ素ガス中におけるフッ素ガスの濃度を30容量%とした場合、二回目に導入する希釈フッ素ガス中のフッ素ガスの濃度を40容量%とするように、段階的にフッ素ガス濃度を高くする方法を採用することができる。
上記のようにしてハロゲン化炭化水素のフッ素化反応を行うことにより、仕込み原料に対して得られる含フッ素化合物の収率は通常は50モル%以上になる。
こうして得られた反応生成物中には、目的物質である含フッ素化合物の他に、未反応の原料物質、C-C開裂の副反応による低分子量物質、過フッ化物などが含有されていることがあるが、これらは蒸留により容易に分離することができる。
こうした分離工程を経ることにより、得られる含フッ素化合物、特に1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの純度を、好適には95モル%以上にすることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこの実施例により何ら限定されるものでない。
<原料例1>
工業的に生産されている1,3−ブタジエンの塩素化反応により主として3,4−ジクロロブテン−1および1,4−ジクロロブテン−2を生成させ、1,4−ジクロロブテン−2を異性化反応により3,4−ジクロロブテン−1として、蒸留分離により3,4−ジクロロブテン−1を得た。
得られた成分についてガスクロマトグラフィーにて分析したところ、純度は99.3モル%であった。
この3,4−ジクロロブテン−1の塩素ガスによる塩素化反応を行い、1,2,3,4−テトラクロロブタンを得た。得られた成分についてガスクロマトグラフィーで分析を行った。分析結果を下記に示す。
1,2,3,4−テトラクロロブタン 純度:99.1モル%
この1,2,3,4−テトラクロロブタン中の異性体の割合は以下の通りであった。
dl体:メソ体=46質量%:54質量%
<原料例2>
<原料例1>で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタンを冷却(−20℃)し、メソ体を析出させて分離し、ガスクロマトグラフィーで分析を行った。結果を以下に示す。
1,2,3,4−テトラクロロブタン 純度:99.0モル%
この析出したメソ体を分離した後の1,2,3,4−テトラクロロブタン中の異性体の割合は以下の通りであった。
dl体:メソ体=91質量%:9質量%
<原料例3>
<原料例2>で冷却し析出、分離し回収したメソ体を溶媒で再結晶させた。この成分についてガスクロマトグラフィーで分析を行った。結果を以下に示す。
1,2,3,4−テトラクロロブタン 純度:98.7モル%
この1,2,3,4−テトラクロロブタン中の異性体の割合は以下の通りであった。
dl体:メソ体=3質量%:97質量%
[実施例1]
内容積200mlのSUS304製(テフロン(登録商標)ライニング)反応器に上記の原料例1で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタン(dl体/メソ体=46/54)を30g(0.153mol)仕込み、窒素ガスを1.0MPaで導入して漏れテストを行った後、窒素ガスをパ−ジしながら反応器内のイナ−ト分を置換後、攪拌しながら反応器温度を15℃に保った。
その後、反応器に装着されたガス導入管より、反応器内に導入する前段階でフッ素ガスを窒素ガスと混合して50容量%フッ素ガスとして、反応器内に液相部より反応圧力0.5MPaで導入して反応を開始し、2時間後、反応器に装着されたガス排出管より主として窒素ガスをパ−ジ後、50容量%フッ素ガス、反応、ガス排出する操作を繰り返して、最終的には反応温度を40℃に上げて反応を終了した。
導入したフッ素ガスは約0.92molであった。その後、反応器内を窒素ガスで置換して、反応生成物を回収してガスクロマトグラフィーで分析を行った。分析結果を下記に示す。
1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタン収率:69.8モル%
結果から明らかなように、無溶媒かつ無触媒で収率よく目的物である1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンを得ることができる。
[実施例2]
内容積200mlのSUS304製(テフロン(登録商標)ライニング)反応器に上記原料例2で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタン(dl体/メソ体=91/9)を40g(0.204mol)仕込み、窒素ガスを1.0MPaで導入して漏れテストを行った後、窒素ガスをパ−ジしながら反応器内のイナ−ト分を置換後、攪拌しながら反応器温度を10℃に保った。
その後、反応器内に装着されたガス導入管より、反応器内に導入する前段階でフッ素ガスを窒素ガスと混合して35%フッ素ガスとして、反応器内に液相部より反応圧力0.5MPaで導入して反応を開始し、3時間後、反応器に装着されたガス排出管より主として窒素ガスをパ−ジ後、35%フッ素ガスを導入、反応、ガス排出する操作を繰り返して、最終的には50%フッ素ガスを用いて、反応温度を40℃に上げて反応を終了した。
導入したフッ素ガス量は約1.22molであった。その後、反応器内を窒素ガスで置換して、反応生成物を回収してガスクロマトグラフィーで分析を行った。分析結果を下記に示す。
1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタン収率:74.2モル%
[実施例3]
内容積200mlのSUS304製(テフロン(登録商標)ライニング)反応器に上記の原料例3で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタン(dl体/メソ体=3/97)を30g(0.153mol)仕込み、窒素ガスを1.5MPaで導入して漏れテストを行った後、窒素ガスをパ−ジしながら反応器内のイナ−ト分を置換後、攪拌しながら反応器温度を15℃に保った。
その後、反応器に装着されたガス導入管より、反応器内に導入する前段階でフッ素ガスを窒素ガスと混合して40%フッ素ガスとして、反応器内に気相部より反応圧力0.8MPaで導入して反応を開始し、3時間後、フッ素ガスが消費されて圧力が約0.3MPaに低下し、反応器に装着されたガス導入管より100%フッ素ガスを導入して圧力0.8MPaとして反応、100%フッ素供給の操作を繰り返し、最終的には反応圧力1.0MPa、反応温度40℃の条件で反応を終了した。
導入したフッ素ガスは約0.96molであった。その後、反応器を窒素ガスで置換して、反応生成物を回収してガスクロマトグラフィ−で分析を行った。分析結果を下記に示す。
1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタン収率:64.8モル%
結果から明らかなように、室温で固体であるメソ体を用いても無溶媒で1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンを得ることができる。
本発明によれば、1,2,3,4−テトラクロロブタンのようなハロゲン化炭化水素化合物を、無溶媒、かつ無触媒下で、フッ素ガスと液相または固液共存状態で接触させることにより反応させて1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンのような含フッ素化合物を容易に製造することができる。
しかも、本発明によれば、反応溶媒、反応触媒を使用していないので、目的物である1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンのような含フッ素化合物を高純度で容易に分離することができる。
さらに、本発明で原料として使用するハロゲン化炭化水素化合物の具体的な例示化合物である1,2,3,4−テトラクロロブタンは、クロロプレンゴムの製造工程における副反応によって生成してしまう物質であり、従来この1,2,3,4−テトラクロロブタンについては有効な用途がなく、無害化して廃棄されていた物質である。本願発明においては、このように従来有効な用途がなかった1,2,3,4−テトラクロロブタンを、例えば半導体用エッチングガスの原料成分として使用することもできるとの利点があり、産業上の利用可能性が極めて高い。

Claims (8)

1,2,3,4-テトラクロロブタンを無溶媒、かつ無触媒下で、フッ素ガスと液相または固液共存状態で反応させることを特徴とする1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
上記反応温度が、-10〜70℃の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
上記反応の反応圧力が、0.1〜2.0MPaの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
上記1,2,3,4-テトラクロロブタンが、主として3,4-ジクロロブテン-1の塩素化反応により得られるものであることを特徴とする請求項1に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
上記3,4-ジクロロブテン-1の塩素化反応により得られる1,2,3,4-テトラクロロブタン中に光学異性体であるdl体が40質量%以上の量で含有されていることを特徴とする請求項に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
上記フッ素ガスが希釈ガスで希釈されて反応装置に導入されることを特徴とする請求項1に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
上記希釈されたフッ素ガス中におけるフッ素ガスの濃度が、30容量%以上であることを特徴とする請求項に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
上記希釈ガスが、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスおよびネオンガスからなる群より選ばれた少なくとも一種の不活性ガスであることを特徴とする請求項6または7に記載の1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法。
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