JPH09309424A - ブレーキ液圧制御装置のフェイルセーフ機構 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置のフェイルセーフ機構

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JPH09309424A
JPH09309424A JP12757196A JP12757196A JPH09309424A JP H09309424 A JPH09309424 A JP H09309424A JP 12757196 A JP12757196 A JP 12757196A JP 12757196 A JP12757196 A JP 12757196A JP H09309424 A JPH09309424 A JP H09309424A
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JP
Japan
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motor
current
brake fluid
lock
voltage
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Application number
JP12757196A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Otsu
伸幸 大津
Shinobu Kakizaki
忍 柿崎
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータロック検出精度の向上と検出精度の安
定化を図り、ブレーキ液圧制御装置の安全性を向上させ
る。 【解決手段】 セクションS1でABS制御中であると
判別した場合は、セクションS2でモータ強制作動タイ
マをクリアし、次に、セクションS3では、電流検出素
子の上下流の電圧差値つまり、バッテリーモニタ電圧
(VIGN )からモータモニター電圧(VMON1)を減算し
た電圧値がモータロック検出電圧しきい値(VLOCK)よ
りも大きいか否かを判別する。ここで大きいと判別した
場合は、セクションS4に進み、ここでモータロック検
出タイマのカウント値がしきい値Xよりも大きいと判別
した場合は、モータがロックした状態であるため、セク
ションS5でアクチュエータリレー回路に対する通電を
遮断すると共に、警告ランプを点灯させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアンチロッ
クブレーキシステム(以下、ABSという)に用いられ
るブレーキ液圧制御装置のフェイルセーフ機構、とりわ
けポンプモータのロックを検出するフェイルセーフ機構
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種従来のブレーキ液制御装置のフェ
イルセーフ機構としては、例えば特開平3−96469
号公報に記載されているものが知られている。
【0003】周知のように、自動車のアンチロックブレ
ーキ装置の還流式ブレーキ液圧制御装置は、ブレーキペ
ダルの踏み込み量に応じてブレーキ液圧を発生するマス
ターシリンダと、該マスターシリンダ内のブレーキ液圧
が伝達される各車輪のホィールシリンダと、マスターシ
リンダと各ホィールシリンダとの間に介装されて、コン
トローラから出力された制御電流に応じて開閉制御され
る増圧,減圧用バルブと、該各バルブの切り換え制御に
よって各ホィールシリンダからリザーバタンクに貯えら
れたブレーキ液をマスターシリンダに還流させるポンプ
と、該ポンプを駆動させるモータとを備えている。
【0004】そして、例えばブレーキペダルを急激に踏
み込んだ急制動時などにおいて、路面の摩擦係数との関
係で車輪がロックする虞れがある場合は、コントローラ
によって増圧用バルブがマスターシリンダ側通路とホィ
ールシリンダ側通路の連通を遮断する一方、減圧用バル
ブがホィールシリンダ側通路とリザーバタンク側通路を
連通させてホィールシリンダのブレーキ液圧をリザーバ
タンク内に戻して一定時間減圧制御が行われ、その後、
各ポートを閉止して液圧の保持制御が行われる。更に、
保持制御後は、制動力を付与するために、リザーバタン
ク側通路を閉止状態にしてマスターシリンダとホィール
シリンダとを一時的に連通させて、増圧制御が行われ
る。リザーバタンク内のブレーキ液は常時ポンプによっ
てマスターシリンダ内に還流させるようになっている。
【0005】ところで、斯かるブレーキ液圧制御装置に
あっては、何んらかの原因でポンプ駆動用の前記モータ
が故障してロックしてしまう場合がある。そこで、この
モータのロック状態を検出して通常のブレーキ作動等に
切り換えて安全性を確保するフェールセーフ機構が種々
提供されている。
【0006】その一例として、特開平3−96469号
公報に記載されているものがあり、これは、モータのロ
ック状態を、モータの駆動停止直後(約数10ms後)に
おける端子電圧(逆起電圧)の低下の緩急に基づいて検
出するようになっている。即ち、モータが正常に作動し
ている場合は、モータの負荷が小さいため、駆動停止後
に比較的長い時間慣性力によって回転し続けるため、モ
ータの端子電圧が緩やかに低下する。一方、モータがロ
ックしてしまった場合は、モータの負荷が大きく、駆動
停止後に回転が急速に止められるので、端子電圧が急速
に低下する。したがって逆起電圧の低下の緩急に基づい
てモータがロックしているか否かを判断するようになっ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の装置にあっては、前述のように、モータのロック等
の異常をモータの駆動停止(OFF)時における逆起電
圧の緩急によって検出するようになっているため、モー
タ駆動回路中のモータリレー回路の応答性及びモータの
構造上の特性等によって逆起電圧の発生にばらつきが生
じ易くなる。この結果、モータの正常,異常を誤検出し
易くなり、検出精度の低下を招く虞れがある。
【0008】また、数10msという極めて短い時間内で
異常検出を行わなければならないので、検出精度の不安
定化を招来する。
【0009】更に、従来例では、異常検出をモータの駆
動停止時(OFF時)だけしか行うことができない。こ
のため、ブレーキ液圧制御中においてモータ異常が発生
してしまった場合は、異常状態のままブレーキ液圧制御
が行われてしまい、該ブレーキ液圧制御の制御精度が低
下してしまう可能性がある。より具体的に詳述すると、
ブレーキ液圧制御の減圧時に排出されリザーバタンク内
に貯えられたブレーキ液を異常状態にあるポンプが充分
にマスタシリンダ側へ還流させることができない。した
がって、ブレーキ液圧制御の減圧が繰り返されるにつ
れ、該ブレーキ液圧制御の所望の減圧量が得られなくな
る可能性がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の問
題点に鑑みて案出されたもので、請求項1の発明は、リ
ザーバタンクに貯えられたブレーキ液をモータ駆動のポ
ンプによってマスターシリンダにリターンさせるブレー
キ液圧制御装置において、前記モータに通電される電流
を検出する電流検出手段と、該電流検出手段の検出電流
とモータロック検出電流のしきい値とを比較して、前記
モータのロック状態を検出する電流異常検出手段とを備
えたことを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、リザーバタンクに貯え
られたブレーキ液をモータ駆動のポンプによってマスタ
ーシリンダにリターンさせるブレーキ液圧制御装置にお
いて、前記モータの端子電圧とモータロック検出電圧の
しきい値とを比較して、前記モータのロック状態を検出
する電圧異常検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】請求項1の発明では、モータロック時にお
いて上記のようにモータに流れる電流が大きくなること
を利用し、この電流が所定のモータロック検出電流しき
い値(モータ駆動時)よりも大きい場合には、電流異常
検出手段によってモータがロックしていると判断する。
【0013】さらに、本発明によれば、モータの駆動を
停止させることなくモータの異常状態を検出することが
できるから、ブレーキ液圧制御の実行中を問わず常にモ
ータの駆動状態を監視することができる。したがって、
ブレーキ液圧制御中にモータ異常が発生しても、該異常
状態の検出後、しかるべきフェイルセーフ処理(ブレー
キ液圧制御の中断等)に移行することが可能となる。
【0014】さらに、請求項2の発明においては、モー
タの端子電圧は、始動時に一瞬低下し、またモータ回転
とともに上昇し一定時間経過後にモータ回転が安定する
とある一定値で安定する。ところが、モータロック時に
おいては、モータ回転による起電力が発生しないので、
モータの端子電圧は低下したままになる。また、モータ
が駆動中にロックした場合には、端子電圧は上記の一定
値から低下する。よって、モータの始動時ないし駆動中
において端子電圧をこの一定値(モータロック検出電圧
のしきい値)と比較することで、ロック状態を検出する
ことができる。なお、この場合、始動時におけるモータ
ロックの検出は、始動後の上記一定時間経過した後にお
いて行う必要がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳述する。
【0016】図3は本発明のブレーキ液圧制御装置(A
BS)を車両に適用した一実施の形態の概略構成を示し
ている。即ち、図中11はブレーキペダル2の踏み込み
量によってブレーキ液圧を発生させるマスターシリン
ダ、3はマスターシリンダ1からのブレーキ液圧を主ブ
レーキ通路4を介して伝達されて車輪に制動力を付与す
るホィールシリンダであって、主ブレーキ通路4の途中
には増圧用電磁弁5が介装されている。また、主ブレー
キ通路4の下流側で分岐されたリターン通路6には、ホ
ィールシリンダ3内の液圧を減圧する減圧用電磁弁7
と、その下流側のリザーバタンク8が配置されている。
さらに、該リザーバタンク8の下流側には、該リザーバ
タンク8内の液圧を逆止弁9,10を介してマスターシ
リンダ1に還流するポンプ11が設けられており、この
ポンプ11は、モータ12によって回転駆動するように
なっている。尚、図中13はポンプ11から圧送される
ブレーキ液圧の脈動を抑制するダンパー室、14はダン
パー室13下流のオリフィスである。
【0017】そして、前記増圧用電磁弁5,減圧用電磁
弁7とモータ12等は、図2に示す電気回路によって夫
々駆動電流が制御されるようになっている。即ち、図中
21はコントロールユニットであって、このコントロー
ルユニット21は、前輪右側の車輪速センサ22と後輪
両側の車輪速センサ23及び前輪左側の車輪速センサ2
4から検出された各車輪の回転速度検出信号と、ストッ
プランプ25のブレーキスイッチ26からの検出信号
と、運転状態を検出するエンジンコントロールユニット
27からの検出信号を入力して演算処理を行いブレーキ
液圧を制御するアクチュエータ回路28に制御信号を出
力している。また、コントロールユニット21は、シス
テム異常時に表示信号をフェイルランプである警告灯2
9に出力するようになっている。
【0018】前記アクチュエータ回路28は、アクチュ
エータリレー回路30と、モータ12の通電制御を行う
モータリレー回路31及び前後左右輪側と後輪側の前記
各増減圧用電磁弁5,7を、アクチュエータリレー回路
30を介して作動させるソレノイドバルブ回路36〜4
1とから主として構成されている。
【0019】また、コントロールユニット21には、イ
グニッションスイッチ42を介してバッテリー電源43
からの駆動電流が出力されていると共に、アクチュエー
タ回路30及びモータリレー回路31にも夫々バッテリ
ー電源43から駆動電流が出力されている。そして、コ
ントロールユニット21は、前記各車輪速センサ22〜
24の信号と、ブレーキスイッチ26及びエンジンコン
トロールユニット27からの情報信号を入力して演算
し、その結果、モータリレー回路31を介してモータ1
2に通電−非通電するようになっている。
【0020】前記モータ12とモータリレー回路31の
間には、バッテリー電源43からモータ12へ通電され
る電流を電圧変換する電流検出手段としての電流検出素
子44が設けられている。また、この電流検出素子44
とモータ12との間には、該両者間の電圧を取り出して
コントロールユニット21にフィードバックするモータ
モニター1ライン45が接続されている。
【0021】さらに、前記コントロールユニット21に
は、前記電流検出素子44の上下流の電圧差値とモータ
ロック検出電圧のしきい値とを比較してモータのロック
状態を検出する異常検出回路が設けられている。
【0022】以下、異常検出回路による異常検出方法を
図4のフローチャート図に基づいて説明する。
【0023】まず、セクションS1では、現在ABS制
御を行っているか否かを判別し、制御していると判別し
た場合つまりモータリレー回路31がONしている場合
は、セクションS2でモータ作動タイマをクリアして、
セクションS3に進む。
【0024】ここでは、モータモニター1ライン45か
らのモータモニター電圧(VMON1)とイグニッションス
イッチ42ラインを介して入力されるバッテリーモニタ
電圧(VIGN )との差を算出する。つまり、電流検出素
子44の上下流両端間の電圧を算出する。ここで、前記
電流検出素子44の下流側電流は、モータ12がロック
している場合には、図8に示すように非ロック時の電流
とは異なる高電流が流れるため、モータモニター電圧
(VMON1)に変化が生じる。
【0025】したがって、セクションS3では、モータ
モニター電圧(VMON1)と、バッテリー電圧(VIGN )
との差値と、モータロック検出電圧しきい値(VLOCK=
ILOCK(ロック電流)×R(電流検出素子抵抗値))と
の比較を行い、VIGN −VMON1>VLOCKの関係にある場
合は、モータ12がロックしていると判断する。
【0026】但し、モータ12の非ロック時において
も、駆動初期はモータモニター電圧(VMONI)がロック
電流(VLOCK)を越えているため、誤判断を避けるため
に、セクションS4でモータロック検出タイマ(TLOC
K)を作動させて、モータロック検出時間のしきい値X
に達するまではモータロックの有無の判断は行われず、
セクションS13でモータロック検出タイマの設定時間
に1をプラスした後、リターンする。
【0027】その後、TLOCK>Xの関係になった場合つ
まり、モータロック検出時間がしきい値Xを越えた場合
(モータロック検出時間が所定時間継続した場合)に始
めてセクションS5でフェイルセーフ処理を行う。
【0028】尚、セクションS3で、モータロック検出
電圧しきい値(VLOCK)がVIGN −VMON1の値よりも小
さい場合は、モータ12がロックしていないと判断して
セクションS6でモータロック検出タイマのクリア処理
を行いリターンする。
【0029】一方、前記セクションS1でABS制御中
でないと判断した場合、つまり、車両の走行中に急ブレ
ーキ操作を行っていない時や、エンジンの始動直後の場
合には、セクションS7に進む。ここでは、モータ12
が通電駆動しているか否かを判別し、駆動していない場
合はセクションS8に進み、ここでモータ強制作動タイ
マ(TCHECK )をカウントし、該カウント値が所定のし
きい値Yよりも大きいか否かを判別する。
【0030】そして、しきい値Yに達した場合には、セ
クションS9でモータ12に通電して強制的に駆動させ
る。該モータ12の駆動後は、セクションS10及びS
11で前記セクションS3及びS4と同様にモータ12
のロックチェックを行い、モータ正常時(VIGN −VMO
N1≦VLOCK)は、セクションS12でモータ強制作動タ
イマ(TCHECK )とモータロック検出タイマ(TLOCK)
をクリアする。一方、モータ12ロック時、つまり異常
時には、セクションS5に進んでフェイルセーフ処理を
行う。また、モータ強制作動タイマのカウント中にAB
S制御を開始した場合は、タイマをクリアする(モータ
ロック検出タイマは、モータの特性によって変化する
が、TLOCKを数+ms程度に設定すれば、モータロック
検出は可能)。
【0031】尚、前記セクションS11でモータロック
検出タイマ(TLOCK)がしきい値Xよりも小さいと判断
した場合は、前述と同様にセクションS13に移行して
1をプラス処理を行ってリターンする。
【0032】また、前記セクションS8でモータ強制作
動タイマ(TCHECK )のカウント値が所定のしきい値Y
に達しない場合は、セクションS14に進み、ここでモ
ータ強制作動タイマのカウント値に1をプラスした後、
リターンする。
【0033】そして、前記セクションS5で行うフェイ
ルセーフ処理は、ABS制御中の場合は、ABS制御を
中止して4輪通常ブレーキ制御に戻す。また、ABS制
御中でない場合は、前記警告灯29を点灯させて、AB
S制御電源をOFFする。
【0034】前記フェイルセーフ処理によりABS制御
を中止するルーチンとしては、図5に示すように、まず
セクションS28でアクチュエータリレー回路30を非
通電にして各増減圧用電磁弁5,7の全てを非通電OF
F状態とし、同時にセクションS29で警告灯29を点
灯する処理を行う。ここで、FREVは、前輪右側の増
圧用電磁弁、FRAVは前輪右側の減圧用電磁弁、FL
EVは前輪左側の増圧用電磁弁、FLAVは前輪左側の
減圧用電磁弁、RREVは両後輪の増圧用電磁弁、RR
AVは両後輪の減圧用電磁弁である。
【0035】また、前記モータロックチェックは、イグ
ニッションスイッチ42をONした際、つまりエンジン
始動直後にも行っている。図6のフローチャート図に基
づいてその制御を説明すれば、まずセクションS16で
ABS制御の初期設定(システム設定)を行い、次にセ
クションS17で初期設定が終了したか否かを判断す
る。初期設定が終了していない場合は、セクションS1
8で初期チェックつまりシステムチェックを行う。
【0036】ここで、システムチェックは、図7に示す
ように、まずセクションS21でモータ12以外のシス
テムチェックを行い、次に、セクションS22でモータ
12を強制的に駆動させ、さらにセクションS23で前
述と同様にVIGN −VMON1がVLOCKよりも大きいか否か
を判別する。ここで大きいと判別した場合は、セクショ
ンS24でモータロック検出タイマ(TLOCK)のカウン
ト値がしきい値Xよりも大きいか否かを判別し、大きい
場合はセクションS25で異常フラグをセットする。ま
た、セクションS23で小さいと判断した場合は、セク
ションS26でモータロック検出タイマ(TLOCK)をク
リアしてリターンする。さらに、セクションS24でT
LOCKのカウンタ値がしきい値Xよりも小さい場合は、セ
クションS27でカウンタ値に1をプラスしてリターン
する。
【0037】そして、前記セクションS18で初期チェ
ックを行った後は、セクションS19でモータロックの
有無を判別し、モータ12がロックしている場合はセク
ションS20で前述のようなフェイルセーフ処理を行
い、リターンさせる。また、セクションS19でモータ
ロックがなく正常と判断した場合は、そのままリターン
する。尚、セクションS17で初期チェックが終了して
いると判断した場合もそのままリターンする。
【0038】このように、本実施の形態では、電流検出
素子44の前後の電圧の差値を利用してモータ12のロ
ックチェックを行うようにしたため、従来のようなモー
タリレー回路31の応答性やモータ12の構造上の特性
等に影響を受けることがなく、したがって、モータロッ
クの検出精度の向上が図れる。
【0039】また、モータロック時には電流検出素子4
4の下流側に大電流が長時間流れる特性を利用している
ため、ロック検出タイミングにも余裕があり、モータロ
ック検出精度の安定化が図れる。
【0040】また、本実施の形態では、モータ12のロ
ック検出を、ABS制御中の他にイグニッションスイッ
チ42をONした時と、ABSの非制御中に周期的に行
うようになっているが、少なくともイグニッションスイ
ッチ42をONした時つまりエンジン始動直後に一回行
うようにしてもよい。
【0041】図9は本発明の第2実施の形態を示し、モ
ータリレー回路31と電流検出素子44との間にモータ
モニター2ライン46を接続し、電流検出素子44の両
端の電圧差を、上流側のモータモニター2ライン46と
下流側のモータモニター1ライン45とからフィードバ
ックされた電圧差値に基づいて検出するようになってい
る。
【0042】他の構成及びモータロック検出ルーチン
は、第1実施の形態と同様である。したがって、第1実
施の形態と同様な作用効果が得られることは勿論のこ
と、電流検出素子44両端の電圧差値の検出精度がさら
に良好になる。
【0043】次に、モータに通電される電流を検出する
電流検出手段による検出電流に基づいてロック状態を検
出する発明の実施の形態について説明する。
【0044】図10、図11に、このような電流検出手
段の具体例をそれぞれ示した。これらの図において、6
1、71はバッテリー電源、62、72はヒューズ、6
3、73はリレー、64、74はモータ、66、76は
検出電流とモータロック検出電流のしきい値とを比較し
てモータ64、74のロック状態を検出する異常検出手
段である。
【0045】なお、モータ64、74の作動中における
電流値は通常は10〜20A程度であるが、モータロッ
ク時には70〜80Aの電流が流れる。よって、上記の
しきい値としては、例えば60Aが設定される。
【0046】ここで、図10の例では電流検出用の抵抗
65を、また図11の例ではホールIなどの電流検出素
子75をそれぞれ設け、これら抵抗65や電流検出素子
75によってモータ64、74の電流値を検出する構成
としたものである。なお、図示した例ではこれら抵抗6
5や電流検出素子75をモータ64、74の下流側に設
けた構成であるが、モータ64、74の上流側に設ける
構成でも良い。そして、抵抗65や電流検出素子75に
よる検出電流は異常検出手段66、76に入力され、ま
た異常検出手段66、76は上記の例えば60Aを検出
した場合にはリレー63、73を作動させる。これによ
り、モータ64、74への通電が停止されるとともに、
ABS制御が中止されて通常ブレーキに戻すことで、モ
ータ64、74の発熱が防止される。
【0047】また、図12のように、半導体リレー83
を用いてバッテリー電源81からモータ84へ通電をオ
ン、オフする方式の場合には、異常検出手段85が半導
体リレー83の両端の電圧を検出し、この電圧からモー
タ84に通電される電流を判断し、この電流に基づいて
上記同様にモータロックの検出を行う構成とすることも
可能である。なお、82はヒューズである。
【0048】図13に、図10と図11の例におけるモ
ータロックの異常検出方法のフローを示した。このフロ
ーは、セクションS33、S40において「モータ電流
>60A」の判断を行う以外は、上記した図4と同じで
あるので、具体的な説明は省略する。なお、この場合に
おいて、モータロックと判断された場合には、リレー6
3、73がオフにされる。
【0049】次に、モータの端子電圧に基づいてロック
状態を検出する発明の実施の形態について説明する。
【0050】図14にこの場合の例を示した。この例で
は、バッテリー電源141からヒューズ142およびリ
レー143を経てモータ144に供給される電圧を、リ
レー143とモータ144の上流側とにおいて検出して
異常検出手段145に入力し、この電圧が所定のモータ
ロック検出電圧のしきい値よりも低い場合にモータロッ
クと判断し、リレー143をオフしてモータへの通電を
停止するようにしている。
【0051】ここで、図15にモータ144の周辺回路
およびモータ144の等価回路を示した。図において、
Eaはバッテリー電源141の電圧、RH はバッテリー
電源141からリレー142までの間のハーネスの抵抗
値、Rはモータ144の巻線抵抗とブラシ抵抗の合計、
Lsはモータ144の巻線インダクタンスである。な
お、モータ144の起電力Eは、Kを比例定数、Bをギ
ャップ磁束密度、ωをモータ回転の角速度とすれば、E
=KBωとなる。また、モータ144に流れる電流はi
は、i=(Ea−E)/(R+Ls+RH )となる。
【0052】そして、モータ144の回転が早い場合に
は、モータの起電力Eが大きく、電流iは小さい。ま
た、逆に、モータ144の回転が遅い場合には電流iが
大きくなる。また、モータ144の上流側の端子電圧V
M は、VM =Ea−iRH =((Ea・(R+Ls)+
E・RH )/(R+Ls+RH )となり、また、上記の
E=KBωより、モータ144の回転数により端子電圧
VM は変化する。
【0053】このため、図16、17のように、端子電
圧VM はモータ144の始動時において一瞬低下し(例
えば9〜11V)、一定期間(例えば、300〜400
ms)後のモータ回転が安定した状態で、ある一定のレ
ベル(例えば11〜12V)で安定する。また、モータ
144がロックした場合、モータ144が回転しないた
めに、その起電圧Eが変化せず、よって、モータ144
に引き続いて大電流がながれるので電圧VM は低下した
ままとなる。よって、端子電圧VM を監視することでモ
ータ144のロックを検出することができる。なお、図
16において破線はモータ144がその駆動前からロッ
クしていた場合を、また図17において破線はモータ1
44が駆動中にロックした場合を、それぞれ示してい
る。
【0054】図18は、この実施の形態におけるモータ
144のロックの検出方法を示したフローチャートであ
る。すなわち、セクションS51からS56においてモ
ータ144がオフからオンに変化したときの端子電圧V
M をV0に保存する。次いで、この端子電圧を、セクシ
ョンS52からS53において、モータ144がオンし
ている場合において、モータ144がオンしてから50
0ms後のVM と比較し、その電圧差が一定以上である
ときには、モータが回転していると判断し、また電圧差
が小さい場合にはロックしていると判断する。また、一
定期間毎に監視しているVM の値が急激に下がった場合
には、モータ144の回転中にモータ144がロックし
た異常状態であると判断する。そして、異常の場合に
は、セクションS54からS69において、モータ14
4のリレー143をオフし、またABSシステムの遮断
などを行う。
【0055】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係るフェイルセーフ機構によれば、モータへ通電される
電流とモータロック検出電流のしきい値と比較してモー
タのロックを検出するようにしたため、従来のようなモ
ータリレー回路の応答性やモータの構造上の特性等に全
く影響を受けないでロック検出ができる。さらに、モー
タの駆動停止を行うことなくモータの駆動状態を監視す
ることができるから、異常検出精度が向上し、例えばA
BSの安全性をABSの実行中を問わずさらに向上する
ことが可能になる。
【0056】また、モータロック検出を、従来のように
モータへの通電をOFFした時に行うのではなく、ON
時つまりモータ駆動中にに行うようにしたため、ロック
検出時間を長くすることが可能になる。この結果、ロッ
ク検出精度の安定化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図。
【図2】本発明に係るブレーキ液圧制御装置の第1実施
の形態の電気回路図。
【図3】本実施の形態の基本構成を示す概略図。
【図4】本実施の形態の制御フローチャート図。
【図5】本実施の形態のフェイルセーフ処理のフローチ
ャート図。
【図6】本実施の形態のイニシャライズ処理のフローチ
ャート図。
【図7】本実施の形態の初期チェックのフローチャート
図。
【図8】本実施の形態に供される電流検出素子下流側の
電流変化を示す特性図。
【図9】本発明の第2実施の形態を示す電気回路図。
【図10】他の実施の形態の要部を示す概略図。
【図11】他の実施の形態の要部を示す概略図。
【図12】他の実施の形態の要部を示す概略図。
【図13】他の実施の形態の制御フローチャート図。
【図14】他の実施の形態の要部を示す概略図。
【図15】他の実施の形態の説明図。
【図16】他の実施の形態の説明図。
【図17】他の実施の形態の説明図。
【図18】他の実施の形態の制御フローチャート図。
【符号の説明】
100…リザーバタンク 102…ポンプ 103…マスターシリンダ 104…モータ 105…駆動回路 106…バッテリー電源 107…電流検出手段 108…異常検出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リザーバタンクに貯えられたブレーキ液
    をモータ駆動のポンプによってマスターシリンダにリタ
    ーンさせるブレーキ液圧制御装置において、 前記モータに通電される電流を検出する電流検出手段
    と、該電流検出手段の検出電流とモータロック検出電流
    のしきい値とを比較して、前記モータのロック状態を検
    出する電流異常検出手段とを備えたことを特徴とするブ
    レーキ液圧制御装置のフェイルセーフ機構。
  2. 【請求項2】 リザーバタンクに貯えられたブレーキ液
    をモータ駆動のポンプによってマスターシリンダにリタ
    ーンさせるブレーキ液圧制御装置において、 前記モータの端子電圧をモータロック検出電圧のしきい
    値とを比較して、前記モータのロック状態を検出する電
    圧異常検出手段とを備えたことを特徴とするブレーキ液
    圧制御装置のフェイルセーフ機構。
JP12757196A 1996-05-23 1996-05-23 ブレーキ液圧制御装置のフェイルセーフ機構 Pending JPH09309424A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010100112A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010100112A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ装置

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