JPH09309225A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09309225A
JPH09309225A JP8127099A JP12709996A JPH09309225A JP H09309225 A JPH09309225 A JP H09309225A JP 8127099 A JP8127099 A JP 8127099A JP 12709996 A JP12709996 A JP 12709996A JP H09309225 A JPH09309225 A JP H09309225A
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JP
Japan
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scanning direction
deviation
sub
deviation amount
main scanning
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JP8127099A
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Hiroyuki Yamamoto
裕之 山本
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力画像の画質への影響が大きい主走査方向
の光軸ずれを高い精度で安定して補正可能な画像形成装
置を提供する。 【解決手段】 複数の光ビームにより記録媒体上を同時
に主走査方向に平行に走査させて複数ラインを同時に記
録する画像形成装置において、主走査方向ずれ量標本を
副走査方向ずれ量標本より多く得るように主走査方向ず
れ検出手段と副走査方向ずれ検出手段を制御する制御手
段を有し、ずれ量標本から演算した結果でずれ量調整す
る画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関
し、詳しくは、複数の光ビームにより記録媒体上を同時
に主走査方向に平行に走査させて複数ラインを同時に記
録させる画像形成装置に関し、特に、前記複数の光ビー
ムの光軸ずれを検知し検知結果に応じて光軸ずれを補正
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】画像信号に基づいて変調されたレーザー
ビーム(光ビーム)を回転多面鏡などにより偏向して記
録媒体上に走査させることにより画像情報の記録を行わ
せる画像形成装置においては、記録の高速化を図るに
は、複数のレーザービームを用いて複数ラインを同時に
記録させる構成とすれば良いことが知られている。そし
て複数のレーザービームを同時に平行に走査させる場合
には、複数のレーザービームそれぞれの走査位置が主走
査方向又は副走査方向にずれて、忠実な画像形成に影響
が出ることがあるので、本出願人は先に特願平5−65
270と特願平5−117234を出願し、主走査方向
と、副走査方向における光ビームの光軸ずれをそれぞれ
簡単な構成で測定できるようにし、検知した結果によっ
て光軸ずれを適切に補正する画像形成装置を提供した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の技術を採用すれ
ば光軸ずれは補正できるものの、主走査方向と副走査方
向の光軸ずれでは、発生した時の出力画像の画質への影
響が全く異なる。つまり、本出願人は主走査方向の光軸
ずれが発生すると、肉眼で大変敏感に画質の劣化が実感
できるのに対し、副走査方向の光軸ずれが発生しても肉
眼で画質の劣化はたいして実感されないということをつ
きとめた。
【0004】実際に主走査方向の光軸ずれが生じたまま
で画像出力をすると、例えば次のような問題が生じてし
まう。第一の例として、主走査方向と直交する直線の画
像を出力した例を考えると、ドットの位置が光ビーム毎
に規則的にずれて露光される。こうして記録された画像
ではドットの位置の規則的なずれは固定ノイズ(同期ノ
イズともいう)として特定のパターンで繰り返されるこ
ととなる。固定ノイズは肉眼で観察すると大変敏感に感
知できる。このため、本来直線として認識されるべき画
像が点線状に且つ各点が左右に振れた画像として観察さ
れてしまう。この現象は主走査方向に直交する直線の画
像に限らずに発生する。他にも出力画像のエッジ部に固
定ノイズが観察されやすいので、主走査方向ずれの発生
は問題となる。
【0005】また第二の例として、階調補正を行う際
に、ディザ処理の一種として良く知られた誤差拡散法を
採用したりすると、出力画像があたかもひび割れを起こ
したかの如く用紙の白地が現れてしまうという問題が生
じた。
【0006】従来から知られた画像処理技術で、特に光
ビームで走査露光を実行する画像形成装置に採用された
技術は、光ビームを1本だけ利用することが前提に開発
された技術が多い。そしてこのような画像処理技術は主
走査方向に並んだ各画素の関係を処理によって最適化し
ようとする技術であって、主走査方向のずれが殆ど生じ
ない装置への適用が前提となっていた。加えて一本隣の
ライン相互の副走査方向間隔には殆ど無関係な処理であ
って、副走査方向のずれが生じても特に大きな問題は発
生しないものであった。
【0007】一方の副走査方向の光軸ずれが生じたまま
で画像出力すると、出力画像の隣り合ったラインの間隔
が互いに広がる部分と狭まる部分とが発生する。そして
この画像を肉眼で観察すると、広がった部分の白地部か
らの反射光が大きな影響を与える。この結果出力画像の
濃度が低下したように観察されてしまうという問題が生
じる。しかし、特に固定ノイズやひび割れの如き不良は
発生しない。
【0008】このような理由で複数の光ビームを同時に
平行に走査する画像形成装置に従来の画像処理技術を適
用すると主走査方向の光軸ずれが画質に大変大きな影響
を与える場合があった。
【0009】また、画像形成装置に装備の光軸ずれの調
整手段はあらゆる程度の光軸ずれを補正できるものでは
なく、回路条件や機械的制限により補正可能なずれ量に
は範囲(補正可能範囲)があった。従来の画像形成装置
は光軸ずれが甚だしくなって補正可能範囲を越えると、
著しく劣化した画質を出力しないために、サービスによ
る調整が終了するまで画像出力自体を停止する構成にな
っていた。
【0010】しかしながらユーザー毎に許容できる画質
の劣化の程度は異なるし、出力の緊急性の程度も異な
る。この為に、光軸ずれを補正しきれない場合にいきな
り画像出力自体を停止してしまうのではユーザーには使
いにくく感じられてしまうことが予想された。
【0011】そこで本発明の第1の課題は、出力画像の
画質への影響が大きい主走査方向の光軸ずれを高い精度
で安定して補正可能な画像形成装置を提供することであ
る。
【0012】また本発明の第2の課題は、光軸ずれが許
容範囲を越えてしまった場合に、サービスによる対策が
終了するまでの期間であってもユーザー自信の判断で画
像出力を行えるようにすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題は下記のよう
な手段により達成される。即ち、複数の光ビームにより
記録媒体上を同時に主走査方向に平行に走査させて複数
ラインを同時に記録する画像形成装置において、複数の
光ビームの主走査方向ずれ量標本を検出する主走査方向
ずれ検出手段と、複数の主走査方向ずれ量標本を演算し
た結果により主走査方向ずれ量を決定するずれ量演算手
段と、決定した主走査方向ずれ量に従って主走査方向ず
れを修正する主走査方向ずれ量調整手段と、複数の光ビ
ームの副走査方向ずれ量標本を検出する副走査方向ずれ
検出手段と、複数の副走査方向ずれ量標本を演算した結
果により副走査方向ずれ量を決定するずれ量演算手段
と、決定した副走査方向ずれ量に従って副走査方向ずれ
を修正する副走査方向ずれ量調整手段と、前記主走査方
向ずれ量標本を前記副走査方向ずれ量標本より多く得る
ように主走査方向ずれ検出手段と副走査方向ずれ検出手
段を制御する制御手段を有することを特徴とする画像形
成装置によって本発明の第一の課題を解決できた。
【0014】この画像形成装置では主走査方向ずれ量標
本を副走査方向の標本より多く抽出した。この結果、主
走査方向のずれ量の演算結果の精度が高まり、画質への
影響が大きい主走査方向の光軸ずれを高い精度で安定し
て補正する事ができる。従って、安定して高画質の出力
画像を得ることが可能となった。
【0015】加えて、副走査方向の光軸ずれの標本の抽
出を無闇に増やして、CPUの負荷を高めたりする事も
回避する事が出来るようになった。
【0016】この場合は特に前記制御手段は、前記主走
査ずれ標本をポリゴンミラーの反射面の各面から二回以
上検出し、前記副走査ずれ標本を前記反射面の各面から
一回以上検出するように制御する事で、反射面の倒れ角
の影響を吸収できるようになった。
【0017】また、複数の光ビームにより記録媒体上を
同時に主走査方向に平行に走査させて複数ラインを同時
に記録する画像形成装置において、複数の光ビームの互
いのずれ量を検出するずれ検出手段と、検出したずれ量
に従ってずれを修正するずれ量調整手段と、前記ずれ量
調整手段の調整能力限界まで調整した状態で検出したず
れ量が補正可能範囲を越えたときに画像出力を続行する
かどうかの質問を表示するメッセージ表示手段と、画像
出力続行の指示をユーザーが入力する指示入力手段と、
前記指示入力手段に画像出力続行の指示が入力されると
補正可能範囲を越えない光ビームの組で画像出力を実行
する事を特徴とする画像形成装置によって本発明の第2
の課題を解決することが出来た。
【0018】この画像形成装置は、複数の光ビームのず
れ量が補正可能範囲を越えてしまったとしても、3本以
上の光ビームで記録を行うものであれば補正可能範囲を
越えない光ビームの組を選んで画像出力を実行するし、
2本の光ビームで記録を行うものであれば複数の光ビー
ムのいずれか一方を選んで画像出力を実行するので、サ
ービスによる対策が終了するまでの期間にユーザーが画
像出力を行うことが選択可能となる。
【0019】特に、主走査方向ずれ量が補正可能範囲を
越えてしまった場合があっても、3本以上の光ビームで
記録を行うものであれば、補正可能範囲を越えない光ビ
ームの組だけで走査されるし、2本の光ビームで記録を
行うものであれば複数の光ビームのいずれか一方の光ビ
ームだけで走査をする。この結果、出力画像の画質への
影響が大きい主走査方向の光軸ずれが発生しない出力画
像が得られるようになった。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の構成
とその作用を図面に基づいて説明する。
【0021】図1は本発明の実施の形態の一例として、
2本の光ビームによって同時に平行に走査する画像形成
装置の例を示す概略構成図である。
【0022】先ず、この画像形成装置の通常のコピー動
作について説明する。この画像形成装置は、画像読取り
部10、ディジタル書込み系である書き込み部20、画
像形成部30、給紙部40及び原稿載置部50等より構
成される。
【0023】画像形成装置上部には、透明なガラス板な
どからなる原稿台51と、さらに原稿台51上に載置し
た原稿Dを覆う原稿カバー52等からなる原稿載置部5
0があり、原稿台51の下方であって、装置本体内には
第1ミラーユニット12、第2ミラーユニット13、撮
像レンズ14、CCDセンサなどの撮像素子15等から
なる画像読取り部10が設けられている。
【0024】原稿台51上の原稿Dの画像は、画像読取
り部10の照明ランプ12Aと第1ミラー12Bを備え
る第1ミラーユニット12の実線から破線にて示す位置
への平行移動と、第2ミラー13A及び第3ミラー13
Bを対向して一体的に備える第2ミラーユニット13の
前記第1ミラーユニット12に対する1/2の速度の追
随移動とにより全面を照明走査され、その画像は撮像レ
ンズ14により第1ミラー12B、第2ミラー13A、
第3ミラー13Bを経て撮像素子15上へ結像されるよ
うになっている。走査が終わると第1ミラーユニット1
2及び第2ミラーユニット13は元の位置に戻り、次の
画像形成まで待機する。
【0025】前記撮像素子15によって光電変換されて
得られた画像データはディジタル信号に変換された後、
画像信号処理部によってMTF補正やγ補正等の処理が
なされ、画像信号としてメモリに一旦格納される。次い
で前記の画像信号がCPUの制御によってメモリより読
み出されパルス幅変調された後書き込み部20に入力さ
れる。
【0026】画像形成部30は、CPUの制御によって
前記画像信号が、後に説明する書き込み部20に入力さ
れると画像記録動作を開始する。すなわち、像担持体で
ある感光体ドラム31は矢示のように時計方向に回転
し、帯電前露光を行って除電する除電器36によって除
電された後、帯電器32により電荷を与えられているの
で、書き込み部20によるレーザービームLによって感
光体ドラム31上には原稿Dの像に対応した静電潜像が
形成される。図1ではレーザービームLは一本に見える
が、実際には2本のレーザービームL1、L2(図2参
照)を用いている。その後、感光体ドラム31上の前記
静電的な潜像は、現像器33のバイアス電圧を印加した
現像剤担持体である現像スリーブ33A上に担持する現
像剤によって反転現像が行われ可視のトナー像となる。
【0027】一方、給紙部40に装填された給紙カセッ
ト41A又は41Bからは指定のサイズの転写紙Pを1
枚ずつ搬出ローラ42Aによって搬出し、搬出ローラ4
3及びガイド部材42を介して画像の転写部に向かって
給紙する。給紙された転写紙Pは、感光体ドラム31上
のトナー像と同期して作動するレジストローラ44によ
って感光体ドラム31上に送出される。この転写紙Pに
は、転写器34の作用により、感光体ドラム31上のト
ナー像が転写され、分離器35の除電作用によって感光
体ドラム31上から分離されたのち、搬送ベルト45を
経て定着器37へ送られ、加熱ローラ37A及び加圧ロ
ーラ37Bによって溶融定着された後、排紙ローラ3
8,46により装置外のトレイ54へ排出される。53
は手差し用の給紙台である。
【0028】前記感光体ドラム31はさらに回転を続
け、その表面に転写されずに残留したトナーは、クリー
ニング装置39において圧接するクリーニングブレード
39Aにより除去清掃され、再び除電器36によって除
電された後帯電器32により一様に電荷の付与を受け
て、次回の画像形成のプロセスに入る。
【0029】図2は図1の装置のレーザー書き込み部2
0を示す平面図で図1の反射ミラー29A,29B,2
9Cは省略している。
【0030】図2において、21A,21Bは画像信号
に対応してオン,オフされる半導体レーザーと半導体レ
ーザーから射出されるレーザービームL1、L2を平行
光に変換するコリメータレンズ及び半導体レーザーの出
力を監視し常に所定の値を維持するよう印加電流値を制
御してその出力を一定に維持する自動出力制御器(AP
C)を一つにまとめたレーザーユニット、22A,22
Bは副走査方向ずれ量調整手段にかかりレーザービーム
L1、L2の射出方向を調整する調整プリズム、23は
直交した2つのレーザービームを同一方向に射出する合
成プリズムである半透明プリズム、24A,24Bはポ
リゴンミラー25の各反射面の倒れ角誤差を補正するた
め設けられたシリンドリカルレンズ、27はレーザービ
ームをビーム検出器28に反射するミラーである。
【0031】ビーム検出器28はレーザービームの通過
を検出して画像の書き出し信号を発生し、感光体ドラム
31上の画像書き出し位置が一定になるようにレーザー
ユニット21A,21Bの画像信号による駆動開始のタ
イミングを制御するもので、インデックスセンサと呼ぶ
事もある。
【0032】レーザーユニット21A,21Bから射出
される2本のレーザービームL1、L2は8面の反射面
を有するポリゴンミラー25によって反射され、fθレ
ンズ26、シリンドリカルレンズ24A,24B、反射
ミラー29A〜29C(図1参照)等の光学素子を介し
て感光体ドラム31上を走査露光する。上記レーザービ
ームは副走査方向に近接して並ぶスポット状に結像し、
感光体ドラム31上に同時に2本の走査線を描く2ビー
ム書込みが行われる。光学素子は2本のレーザービーム
が平行に感光体ドラム31に入射するとともに、ビーム
スポットが直線状に並び特に湾曲しないで感光体ドラム
31の表面に結像するように設計されている。これによ
り走査線1本置きの画像信号をレーザーユニット21
A,21Bに同時に入力して1度に2本の走査線を描
き、1組のレーザーユニットを用いる装置の2倍のプリ
ント速度で画像記録することができる。なお例では2本
のレーザービームにより走査線書き込みを行う例につい
て示しているが、3本又はそれ以上であっても差し支え
ない。
【0033】図3は本発明のずれ調整手段による副走査
方向ずれを修正する目的での光路偏向方法を示す概念図
である。
【0034】図3で、2枚のプリズム221A,222
Aから成る1組のプリズムセット22Aをコリメータレ
ンズ131Bの出射部付近に配置し、該プリズムセット
22Aを角度αだけ回転させることにより光路を所望の
光路の振れ角θだけ振らせるようにした。コリメータレ
ンズ131Bはレーザーユニット21Aに一体になって
いるものである。
【0035】図4は上述の2枚1組のプリズム221
A,222Aから成るプリズムセット22Aの入射角に
対する出射振れ角の関係を説明する光路図である。
【0036】1枚のプリズム221Aの入射面(第1
面)の法線方向となす角度θ1から入射したビームは、
該プリズム221Aの出射面(第2面)から出射して振
れ角Xを形成する。この振れ角Xの一般式は、次式
(1),(2),(3),(4)の連立式で得られる。
【0037】 θ2=Sin-1(n/N・Sinθ1) ・・・・(1) θ3=A1−θ2 ・・・・(2) θ4=Sin-1(N/n・Sinθ3) ・・・・(3) X=(θ1−θ2)+(θ4−θ3) ・・・・(4) 2枚のプリズム221A,222Aを組にして用いた場
合の振れ角Yの一般式は、次式(5),(6),
(7),(8),(9)の連立式で得られる。
【0038】 θ5=A1+B−θ4 ・・・・(5) θ6=Sin-1(n/N・Sinθ5) ・・・・(6) θ7=A2+θ6 ・・・・(7) θ8=Sin-1(N/n・Sinθ7) ・・・・(8) Y=X+(θ5−θ6)−(θ8−θ7) ・・・・(9) 上記式中、A1,A2は各プリズム221A,222A
の頂角、Bは両プリズム221A,222Aの各第1面
のなす角、nは空気中の屈接率(=1.0)、Nはプリ
ズムの屈折率(FK7、780nmで1.5107
2)、である。
【0039】ここで、プリズム221A,222Aの各
頂角A1,A2をそれぞれ4°、両プリズム221A,
222Aの各第1面のなす角度Bを2.05°と設定
し、プリズムセット22Aの回転角αを10°にしたと
き、光路の振れ角θは0.065°となる。即ち、角度
の倍率は、θ/α=0.065/10=0.0065と
なり、従って、コリメータレンズ131Bの調整回転角
θと、プリズムセット22Aの調整角αとの比、θ/α
は1/100以下にすることができるから、微細な副走
査方向の光路調整を、2枚構成のプリズムセット22A
によって容易に行なうことができる。また、同様にして
主走査方向の光路調整も、1組のプリズムセット22A
を回転させることによって、容易にピッチ調整を行なう
ことができる。
【0040】図5は副走査プリズムユニットの部分斜視
図である。
【0041】前記2枚のプリズム221A,222Aか
ら成る副走査方向ピッチ調整用のプリズムセット22A
は、ホルダー144に収容されている。ホルダー144
は支軸145により揺動回転自在に支持されている。支
軸145の軸端には、ホイール146が固定され、ウォ
ーム147の回転により減速従動回転する。上記ウォー
ム147に対するホイール146の達成比は、1/10
〜1/20に設定してある。該ウォーム147の軸端に
は、手動微調整用のつまみ148が固定されている。上
記つまみ148を手動により回転させることにより、そ
の回転角βは、ウォーム147とホイール146の減速
比により減速されて、支軸145は減速された減速回転
角αで回転される。これにより支軸145と一体となす
ホルダー144及び内蔵されるプリズムセット22A
は、上下方向に揺動して微少な振れ角θによって移動さ
れる。従ってつまみ148の回転角は第1段のウォーム
・ホイール減速手段により1/20〜1/30に減速さ
れ、更に第2段のプリズムセット22Aの揺動により約
1/100に減速されて、1/2000〜1/3000
の減速振れ角θの形成を達成する。これによってつまみ
148をゆっくり大きく回して、微少な振れ角微調整を
高精度に行なうことができる。
【0042】なお、上記ウォーム147とホイール14
6は、ワンウェイ駆動伝達であるから、ホルダー144
側から回転力が加えられても、ウォーム・ホイール手段
により抑止されて回転することはなく、つまみ148に
より調整終了後には逆転防止ロックされて移動すること
はない。また、上記ホルダー144には、ばね149の
一端が掛止されていて、ウォーム・ホイール手段や他の
伝達手段のバックラッシュ等のガタを取り除くことがで
きる。
【0043】ウォーム147の手動微調整用のつまみ1
48と逆の軸端には、ステッピングモータ150が取り
付けられている。検出した副走査方向ずれ量に従ってド
ライバー回路はステッピングモータ150を所定ステッ
プ数回転させる。これにより手動微調整用のつまみ14
8を用いないでも、自動的に副走査方向間隔は修正され
る。
【0044】前記インデックスセンサ6は、図6に示す
ように、それぞれ個別に検知信号を出力する4つのセン
サ(光ビーム検知手段)A〜Dを一体に備えて構成さ
れ、各センサA〜Dは主走査方向に並べて配設され、A
→B→D→Cの順にレーザービームL1,L2が走査さ
れる。
【0045】各センサA〜Dの光ビーム検知領域(受光
領域)は、直角三角形に形成されている。そして、セン
サAは、直角三角形の検知領域の直角挟角を構成する2
辺のうちの長辺が、主走査方向始端側の端縁となり、然
も、前記長辺が主走査方向に直交する(副走査方向に平
行する)ように配置される。また、センサBは、直角三
角形の検知領域の斜辺が主走査方向始端側の端縁とな
り、然も、該斜辺が前記長辺と斜辺とがなす角度で主走
査方向に斜めに交差するように配置される。また、セン
サDは、副走査方向を上下としたときに、センサAの検
知領域の配置状態を上下反転させたように配置される。
更に、センサCは、センサAと副走査方向に沿った軸に
対してその検知領域が軸対称となるように配置される。
【0046】尚、図6に示すセンサA,Cは、直角挟角
を構成する2辺のうちの長辺が、主走査方向に直交する
ように配置されるが、該長辺が主走査方向と平行になる
ように配置する構成であっても良い。
【0047】上記センサA〜Dの配列によって、各セン
サA〜Dの主走査方向始端側の端縁は、センサA,Dが
相互に副走査方向に沿って平行で、また、センサB,C
は、相互に非平行であり、然も、主走査方向に対する傾
きの方向が逆になっている。尚、図6では、センサAに
よるレーザービームL1の検知始端位置(ビーム検知信
号が立ち上がる位置)をa1として示し、レーザービー
ムL2の検知始端位置をa2として示してあり、以下同
様に、センサB〜DによるレーザービームL1,L2の
検知始端位置をb1,b2,c1,c2,d1,d2と
して示してある。
【0048】本実施の形態では、上記構成のセンサA〜
Dを用いて、前記レーザービームL1,L2の副走査方
向における間隔のずれを、図7のフローチャートに示す
ようにして計測する。
【0049】図7のフローチャートに示すプログラム
は、レーザープリンタに電源が投入される毎に実行され
るものであり、まず、レーザービームL1のみを点灯さ
せ、通常の画像記録時と同様に走査させる(S1)。
【0050】そして、レーザービームL1が前記センサ
A〜D上を走査したときに、センサBのビーム検知の立
ち上がり(b1)から、センサCのビーム検知の立ち上
がり(c1)までの時間(検知時間差)T1(図8参
照)を計測する(S2)。レーザービームL1を用いて
連続して18回の計測を行い、反射面数が8面のポリゴ
ンミラー25の各面から2個づつ計16個のサンプルデ
ータ(副走査方向ずれ量標本)とさらに2個のサンプル
データを得る。そして計測で得られた18個のサンプル
データから最大値と最小値を除いた16個のデータの平
均値を求めて検知時間差T1とする。
【0051】次いで、レーザービームL1に代えてレー
ザービームL2のみを点灯させ、通常の画像記録時と同
様に走査させる(S3)。
【0052】そして、同様に、かかるレーザービームL
2が前記センサA〜D上を走査したときに、センサBの
ビーム検知の立ち上がり(b2)から、センサCのビー
ム検知の立ち上がり(c2)までの時間(検知時間差)
T2(図8参照)を計測する(S4)。検知時間差T2
もT1同様に連続して18回の計測を行い、18個のサ
ンプルデータから最大値と最小値を除いた16個の平均
値を求めて決めた。
【0053】上記の時間T1,T2の計測を終了する
と、前記時間T1と時間T2の偏差の絶対値T3を演算
する。
【0054】更に、レーザービームL1,L2の副走査
方向における間隔が正規の状態であるときに対応する前
記偏差T3の基準値と、上記処理で実際に求められた偏
差T3との差を、前記間隔のずれ量に相当する値として
求める(S5)。
【0055】尚、前記基準値は、レーザープリンタの操
作部を介して任意に変更設定できるようにすると良い。
【0056】即ち、レーザービームL1がセンサB,C
で検知される副走査方向における位置b1,c1を基準
位置として想定したときに、例えばレーザービームL2
の走査位置が副走査方向に図8で下側にずれたとする。
この場合、レーザービームL2がセンサB,Cで検知さ
れる副走査方向における位置b2,c2は、センサB,
Cの検知始端側端縁の間隔が、図8において下方に行く
に従って主走査方向の両側に広がるよう構成されている
ことによって、位置b2は走査の始端側にずれ、逆に、
位置c2は走査の終端側にずれることになり、以て、時
間T2が長くなり、時間T3が基準に対してより長くな
る。
【0057】従って、時間T3と基準値との偏差を求め
れば、走査速度と前記センサB,Cにおける斜辺の角度
との情報に基づいて、レーザービームL1,L2の間隔
のずれ量を算出することができるものである。
【0058】ここで、プリズムセット22A,22Bは
副走査方向における走査位置を調整する機構で、前記算
出されたずれ量の情報に基づいてレーザービームL1,
L2の副走査方向における走査位置を調整することで、
レーザービームL1,L2の副走査方向における間隔を
規定値に修正することが可能となる。
【0059】尚、上記のようにしてレーザービームL
1,L2の副走査方向における間隔ずれを検出させる場
合には、センサB,Cの斜辺が主走査方向に対して斜め
に交差する角度によって、ずれによって生じる時間差が
変動し、図6に示す角度B°をなるべく鋭角に設定す
る、換言すれば、センサB,Cの検知領域の斜辺の間隔
が副走査方向に沿って急激に変化することが望ましく、
更に、前記角度B°は、走査位置の調整精度や、時間計
測の分解能によって決定すると良い。
【0060】また、前記時間T1,T2の計測結果や、
最終的に演算されたずれ量などの情報を、レーザープリ
ンタに設けられた表示部に表示させるようにしても良
い。
【0061】ところで、前記時間T1,T2の計測は、
本実施の形態では、図9に示すようにして行われる。
【0062】尚、図9では、センサA,Dによってレー
ザービームL1が検知される時間差(a1とd1との間
の時間)を計測させる場合を示してあるが、センサA〜
Dの他の組み合わせであっても同様にして行われる。
【0063】図9において、基準クロックclkを1/
16周期ずつ順次遅らせて16種類のディレイクロック
dl0(基準クロック)〜dl15をディジタルディレ
イラインを用いて発生させている。尚、図9において
は、クロックclk,dl1,dl2,dl8,dl1
2,dl15のみを示し、他のディレイクロックについ
ては図示を省略してある。そして、例えばセンサAの検
知信号の立ち上がりa1に同期したクロック(検知信号
の立ち上がり直後に最初に立ち上がるクロック)がクロ
ックdl8であったとすると、該同期時の立ち上がりを
最初のカウントとし、続いてこのクロックdl8の立ち
上がりを順次カウントさせる。
【0064】かかるカウント中に、センサDの検知信号
が立ち上がり、この検知信号の立ち上がり(d1)に同
期するクロックがクロックdl12であったとすると、
それまでのクロックdl8の立ち上がりをカウントした
数(センサAの検知信号(a1)に同期したクロックd
l8の立ち上がりを含む)から1を減算した値にクロッ
ク周期を乗算した時間に、クロックdl8とクロックd
l12との位相差(4/16周期であり、ディレイクロ
ック番号=dl4として表すことができる。)を加算し
た値が、前記センサA,Dの検知信号の出力時間差(a
1とd1との間隔)になる。
【0065】そして、前述の副走査方向のずれ検出にお
いては、各時間T1,T2を、上記のようにしてクロッ
クカウント数とディレイクロック番号として求める一
方、間隔の規定値に相当する基準時間をやはりクロック
カウント数とディレイクロック番号として与えるように
して、時間差の演算においては、カウント数とディレイ
クロック番号とをそれぞれに演算させるようにすれば良
い。
【0066】この場合、副走査方向におけるずれの情報
は、クロックカウント数とディレイクロック番号として
調整機構(例えばステッピングモータ)に出力されるこ
とになる(図10参照)。
【0067】次に、上記のようにして時間を計測し、該
計測結果に基づいてずれ検出を行う具体的な回路例を図
11に従って説明する。
【0068】図11において、センサB,Cの出力は、
フェイズ・ディテクター(1)101とフェイズ・ディ
テクター(2)102とにそれぞれ出力される。
【0069】一方、ディジタル・ディレイライン103
には基準クロックclkが入力され、該ディジタル・デ
ィレイライン103から前記クロックdl0〜dl15
が出力される。
【0070】そして、前記フェイズ・ディテクター
(1)101,(2)102では、センサB,Cの検知
信号の立ち上がりと同期するディレイクロックdl0〜
dl15をそれぞれに検出し(図9参照)、該検出結果
を位相差演算部104に出力する。
【0071】該位相差演算部104では、センサBの検
知タイミング(b1又はb2)に同期するクロックと、
センサCの検知タイミング(c1又はc2)に同期する
クロックの位相差(1/16周期単位)、即ち、センサ
B,Cの検知間隔のクロック周期内の端数分を求め、そ
の結果を、センサCの検知信号からワンショット回路1
31で生成されるワンショットパルスに応じてラッチ回
路108にラッチさせる。
【0072】また、前記フェイズ・ディテクター(1)
101の検出結果はクロックセレクタ105にも出力さ
れ、該クロックセレクタ105からは、センサBの検知
信号に同期するディレイクロックを選択的にカウンタ1
06に出力する。
【0073】カウンタ106では、センサB,Cの出力
の立ち上がりb1(b2),c1(c2)間隔時間を、
前記クロックセレクタ105から出力されるクロックを
カウントして計測する。尚、前記カウンタ106のカウ
ント区間は、センサB,Cの出力が入力されるフリップ
・フロップ107によって制御されるようになってい
る。
【0074】前記カウンタ106によるカウント値は、
センサCの検知信号から生成させたワンショットパルス
でラッチ回路108にラッチさせる。
【0075】このようにして、例えばレーザービームL
1のみを点灯させたときのセンサB,Cの検知間隔であ
る時間T1を計測しラッチ回路108に記憶させ、続い
て、同様にしてレーザービームL2のみを点灯させたと
きの時間T2を計測しラッチ回路108に記憶させる。
【0076】尚、図11の回路構成において、第1の時
間差計測手段及び第2の時間差計測手段としての機能
は、前記フェイズ・ディテクター(1)101,(2)
102、ディジタル・ディレイライン103、位相差演
算部104、クロックセレクタ105、カウンタ10
6、フリップ・フロップ107、ラッチ回路108、ワ
ンショット回路131によって実現される。
【0077】クロックカウント数及びクロック位相差と
して前記時間T1,T2が得られると、時間偏差演算手
段としての時間差演算部109では時間T1,T2の偏
差を、カウント数とクロック位相差とで個別に演算し、
その結果を、ラッチ回路120に一旦記憶させる。
【0078】そして、副走査方向ずれ検知手段としての
ずれ演算部121では、操作部を介して与えられる基準
値と、前記ラッチ回路120に記憶されたデータとを比
較して、レーザービームL1,L2の副走査方向におけ
るずれ(間隔の変化量)を演算し、かかる演算結果を表
示部に出力する一方、調整機構に与えて副走査方向にお
けるずれの修正を行わせる。
【0079】ところで、上記では、センサA〜Dのうち
のセンサB,Cのみを用いて、レーザービームL1,L
2の副走査方向におけるずれを検出し、該ずれを調整す
る処理を説明したが、かかる処理に続けてレーザービー
ムL1,L2の主走査方向における走査位置関係(主走
査方向におけるずれ)を検出し、該検出結果に基づいて
各レーザービームL1,L2による書出し位置を制御す
ることが好ましく、そのために、センサA,Dが設けら
れている。
【0080】前記主走査方向におけるずれを検出するた
めの処理内容を、図7のフローチャートにおいて、副走
査方向のずれ検出に続けて示してある。
【0081】まず、レーザービームL1のみを点灯させ
て(S6)、センサAでレーザービームL1が検知され
る立ち上がり(a1)と、センサDでレーザービームL
1が検知される立ち上がり(d1)との時間差(検知時
間差)T5(図12参照)を測定させる(S7)。レー
ザービームL1を用いて連続して26回の計測を行い、
反射面数が8面のポリゴンミラー25の各面から3個づ
つ計24個のサンプルデータ(主走査方向ずれ量標本)
とさらに2個のサンプルデータを得る。そして計測で得
られた26個のサンプルデータから最大値と最小値を除
いた24個のデータの平均値を求めて検知時間差T5と
する。
【0082】ここで、センサA,Dの光ビーム検知領域
の主走査方向始端側の端縁が、副走査方向に平行(主走
査方向に直交)であるから、前記時間差T5は、副走査
方向における走査位置に影響されずに、センサA,Dの
主走査方向始端側の端縁の間隔と走査速度とによっての
み決定されることになる。
【0083】次に、センサAにはレーザービームL1の
みが入射し、センサDにはレーザービームL2のみが入
射するように、各レーザービームL1,L2のマスク制
御を行いながら走査させ(S8)、センサAでレーザー
ビームL1が検知される立ち上がり(12)と、センサ
DでレーザービームL2が検知される立ち上がり(d
2)との時間差(検知時間差)T6(図12参照)を測
定させる(S9)。検知時間差T6もT5同様に連続し
て26回の計測を行い、26個のサンプルデータから最
大値と最小値を除いた24個の平均値を求めて決めた。
【0084】前記マスク制御は、各レーザービームL
1,L2の点灯・消灯制御で行っても良いし、また、偏
光素子などの利用によってレーザービームL1,L2が
選択的にセンサA,Dに入射するようにしても良い。
【0085】ここで、各レーザービームL1,L2が、
主走査方向にずれることなく走査される場合には、前記
時間差T5,T6は同一時間となるはずであり、例えば
レーザービームL1の走査に遅れてレーザービームL2
が走査される場合には、その遅れが、T6−T5(=T
7)として求められることになる(S10:図12参
照)。
【0086】従って、上記の場合、レーザービームL1
による書出しに対してレーザービームL2に書出しを前
記時間T7だけ遅らせれば、主走査方向にずれて走査さ
れる2つのレーザービームL1,L2によって主走査方
向にずれることなく、画像記録が行えることになる。
【0087】主走査方向のずれに対応した偏差の時間差
T7はサンプルデータ数を副走査方向の偏差の時間差T
3よりサンプルデータを増やして、信頼性を高めてあ
る。
【0088】前記書出し位置の制御は、レーザービーム
L1に対応する水平同期信号の発生に対して、レーザー
ビームL2に対応する水平同期信号の発生を前記時間T
7だけ遅らせるようにすれば良い。
【0089】また、前記時間T5,T6が、前記副走査
方向におけるずれ検出で説明したように、ディレイクロ
ックのカウント数及びクロック位相差として求められる
場合には、クロックのカウント数に基づいて水平同期信
号を調整し、クロック位相差として求められるずれ分
は、ディレイクロックdl0〜dl15からの各レーザ
ービームL1,L2に対応させるドットクロックの選択
によって調整するようにしても良い。
【0090】次に図13の制御フローチャートを用いて
補正可能範囲を越えた光ビームが生じたときの制御を説
明する。
【0091】電源が投入(S11)されると副走査ずれ
検出(S12)が実行される。この副走査ずれ検出(S
12)は、図7で説明した副走査ずれ検出(S5)と同
じ動作である。ステッピングモータ150の動作からプ
リズムセット22A、22Bの振れ角が、さらに補正可
能であるか、それとも既に補正可能範囲の限界まで補正
が実行された状態にあるのかが判断される(S13)。
このステップ13は、副走査ずれ検出(S12)で既に
検出した副走査ずれ量をさらに補正するだけの余裕があ
るかどうかの判断にしてもよい。
【0092】プリズムセット22A、22Bがさらに副
走査方向ずれ量の補正が可能であるときは、副走査ずれ
補正(S14)がすでに説明した手順で実行される。
【0093】つぎに主走査ずれ検出(S15)が図7で
説明した主走査ずれ検出(S10)と同じく実行され
る。主走査方向方向のレーザー光の発光タイミングを制
御する水平同期信号を調整するためのレジスタの段数か
ら、主走査方向ずれがさらに補正可能であるか、それと
も既に補正可能範囲の限界まで補正が実行された状態に
あるのかが判断される(S16)。ステップ16ではレ
ジスタでなくメモリーを用いてもよいが、この場合はメ
モリーの残容量から補正可能範囲の限界内か否かが判断
される。
【0094】レジスタの段数から、主走査方向ずれがさ
らに補正可能であるときは、主走査ずれ補正がすでに説
明した手順で実行される(S17)。
【0095】以上で主走査ずれと副走査ずれが修正され
たので、複数の光ビームの全てを用いて画像出力(S1
8)が実行される。
【0096】ところでステップ13でプリズムセット2
2A、22Bの振れ角が、既に補正可能範囲の限界まで
補正が実行された状態と判断されると、副走査ずれ検出
(S12)で検出した副走査ずれ量は、これが修正され
ないままに画像出力したら肉眼で画質の劣化として認識
される許容幅内にあるのか否かが判断される(S1
9)。
【0097】画質の劣化が肉眼では認識出来ない程度で
あれば主走査ずれ検出(S15)に進めばよい。しかし
肉眼で画質の劣化が認識できる程度の場合はユーザーに
対して、画質が劣化する可能性があるがこのまま画像出
力を希望するかどうかを質問する為のメッセージを表示
し(S20)、ユーザーの判断を待つ(S21)。
【0098】本発明の指示入力手段にかかる操作部か
ら、画像出力を続行する指令がユーザーによって入力さ
れると補正可能範囲を越えない光ビームの組が選択され
(S22)、主走査ずれ検出(S15)に進めばよい。
【0099】またステップ16でレジスタの段数から、
既に補正可能範囲の限界まで補正が実行された状態と判
断されると、主走査ずれ検出(S15)で検出した主走
査ずれ量は、これが修正されないままに画像出力したら
肉眼で画質の劣化として認識される許容幅内にあるのか
否かが判断される(S23)。
【0100】画質の劣化が肉眼では認識出来ない程度で
あれば画像出力に(S18)に進めばよい。しかし肉眼
で画質の劣化が認識できる程度の場合はユーザーに対し
て、画質が劣化する可能性があるがこのまま画像出力を
希望するかどうかを質問する為のメッセージを表示し
(S24)、ユーザーの判断を待つ(S25)。
【0101】本発明の指示入力手段にかかる操作部か
ら、画像出力を続行する指令が入力されると補正可能範
囲を越えない光ビームの組が選択され(S26)、画像
出力に(S18)に進めばよい。
【0102】ステップ21またはステップ26のどちら
か一方で、画像出力を停止する指令が入力されたとき
は、サービスコールの必要を促すエラー表示をする(S
27)。
【0103】レーザー選択(S22)で選択されたレー
ザーの組に、主走査方向ずれがあるかどうかは主走査ず
れ検出(S15)にまで進まないと不明である。だが、
画像出力(S18)ではレーザー選択(S22)で選択
されたレーザーの組によって画像出力されるか、レーザ
ー選択(S26)でさらに絞り込まれたレーザーの組で
画像出力されることとなる。
【0104】メッセージ表示(S20)、メッセージ表
示(S26)、エラー表示(S27)は、例えば同じ液
晶表示盤に文字で出力する形式でもよいし、LED等で
警告等を点灯する形式でもよい。
【0105】また指示入力手段は、単なる機能選択ボタ
ンではなく、10キー等で所定のキーワードを入力した
後にだけ、光軸ずれが修正されないままでの画像出力が
実行されるようにする事が好ましい。
【0106】ところで、上記の副走査方向及び主走査方
向におけるずれ検出のために用いたセンサA〜Dの各検
知領域の形状や組み合わせは、図6に示したものに限定
されるものではない。副走査方向におけるずれを検出す
るためには、光ビーム検知領域の主走査方向始端側の端
縁が相互に非平行となるセンサの組み合わせが存在すれ
ば良く、また、主走査方向におけるずれを検出するため
には、光ビーム検知領域の主走査方向始端側の端縁が共
に主走査方向に直交して平行であるセンサの組み合わせ
が存在すれば良く、更に、光ビーム検知領域の主走査方
向始端側の端縁が規定されれば、検知領域の形状は三角
であっても四角であっても良い。
【0107】更に、上記では、副走査方向のずれ検出に
用いるセンサ対と、主走査方向のずれ検出に用いるセン
サ対とからなる4つのセンサA〜Dで構成したが、3つ
のセンサで同様の機能を果たしてもよい。
【0108】また、3つのレーザービームL1,L2,
L3を用いて3ラインを同時記録させる構成において
も、例えば2つのレーザービームL1,L2について前
記同様に副走査方向のずれを一対のセンサを用いて検出
し、更に、2つのレーザービームL1,L3についてず
れを検出すれることで、レーザービームL1の走査位置
を基準としたときの各レーザービームL2,L3の副走
査方向のずれを検出できるので、2つのレーザービーム
L1,L2を用いる構成に限定されない。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる画像
形成装置によると、出力画像の画質への影響が大きい主
走査方向の光軸ずれを高い精度で安定して補正可能な画
像形成装置を提供できた。
【0110】また、光軸ずれが許容範囲を越えてしまっ
た場合に、サービスによる対策が終了するまでの期間で
あってもユーザー自信の判断で画像出力を行えるように
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例の概略構成図。
【図2】図1の装置のレーザー書き込み部を示す平面
図。
【図3】光路偏向方法を示す概念図。
【図4】光路図。
【図5】副走査プリズムユニットの部分斜視図。
【図6】インデックスセンサの詳細を示す図。
【図7】主,副走査方向における光軸ずれ検出を示すフ
ローチャート。
【図8】副走査方向におけるずれ検出を説明するための
図。
【図9】クロックを用いた時間計測を説明するためのタ
イムチャート。
【図10】ずれの検出結果による光軸調整を示すブロッ
ク図。
【図11】副走査方向の光軸ずれ検出を行う回路構成を
示すブロック図。
【図12】主走査方向におけるずれ検出の特性を説明す
るための図。
【図13】補正可能範囲を越えた光ビームが生じたとき
の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
10 画像読取り部 20 レーザー書き込み部 21A、21B レーザーユニット 22A、22B 調整プリズム 23 半透明プリズム 25 ポリゴンミラー 26 fθレンズ 28 ビーム検出器(インデックスセンサ) 101、102 フェイズ・ディテクター 103 ディジタル・ディレイライン 104 位相差演算部 105 クロックセレクタ 106 カウンタ 108、120 ラッチ回路 109 時間差演算部 121 ずれ演算部 131 ワンショット回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ビームにより記録媒体上を同時
    に主走査方向に平行に走査させて複数ラインを同時に記
    録する画像形成装置において、 複数の光ビームの主走査方向ずれ量標本を検出する主走
    査方向ずれ検出手段と、 複数の主走査方向ずれ量標本を演算した結果により主走
    査方向ずれ量を決定するずれ量演算手段と、 決定した主走査方向ずれ量に従って主走査方向ずれを修
    正する主走査方向ずれ量調整手段と、 複数の光ビームの副走査方向ずれ量標本を検出する副走
    査方向ずれ検出手段と、 複数の副走査方向ずれ量標本を演算した結果により副走
    査方向ずれ量を決定するずれ量演算手段と、 決定した副走査方向ずれ量に従って副走査方向ずれを修
    正する副走査方向ずれ量調整手段と、 前記主走査方向ずれ量標本を前記副走査方向ずれ量標本
    より多く得るように主走査方向ずれ検出手段と副走査方
    向ずれ検出手段を制御する制御手段を有することを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成装置は前記複数の光ビーム
    を走査させる反射面を複数有するポリゴンミラーを有
    し、 前記制御手段は、前記主走査ずれ標本を前記反射面の各
    面から二回以上検出し、前記副走査ずれ標本を前記反射
    面の各面から一回以上検出するように制御する事を特徴
    とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 複数の光ビームにより記録媒体上を同時
    に主走査方向に平行に走査させて複数ラインを同時に記
    録する画像形成装置において、 複数の光ビームの互いのずれ量を検出するずれ検出手段
    と、 検出したずれ量に従ってずれを修正するずれ量調整手段
    と、 前記ずれ量調整手段の調整能力限界まで調整した状態で
    検出したずれ量が補正可能範囲を越えたときに画像出力
    を続行するかどうかの質問を表示するメッセージ表示手
    段と、 画像出力続行の指示をユーザーが入力する指示入力手段
    と、 前記指示入力手段に画像出力続行の指示が入力されると
    補正可能範囲を越えない光ビームの組で画像出力を実行
    する事を特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記ずれ検出手段は光ビームの主走査方
    向の互いのずれを検出する主走査方向ずれ検出手段であ
    り、 前記ずれ量調整手段は主走査方向の互いのずれを修正す
    る主走査方向ずれ量調整手段である事を特徴とする請求
    項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記ずれ検出手段は光ビームの副走査方
    向の互いのずれを検出する副走査方向ずれ検出手段であ
    り、 前記ずれ量調整手段は副走査方向の互いのずれを修正す
    る副走査方向ずれ量調整手段である事を特徴とする請求
    項3に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の光ビームは2本であり、 前記指示入力手段に画像出力続行の指示が入力されると
    1本の光ビームで画像出力を実行する事を特徴とする請
    求項3、4に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記指示入力手段はキーワードを入力す
    るための文字選択部を有する事を特徴とする請求項3、
    4、5、6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記ずれ量調整手段の調整能力限界まで
    調整した状態で検出したずれ量が許容幅を越えたときに
    サービスコールを促すエラー表示を行うエラー表示手段
    を有する事を特徴とする請求項3、4、5、6、7に記
    載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013117616A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Sharp Corp 光走査装置、及び画像形成装置
US8953010B2 (en) 2011-12-02 2015-02-10 Sharp Kabushiki Kaisha Light scanning device and image forming apparatus

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