JP2009075423A - 光学装置及び画像形成装置 - Google Patents

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英樹 石田
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隆之 栗原
Kazunari Nakano
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Abstract

【課題】調節作業の煩雑化及び装置の大型化を抑制しつつ、像(走査線)の湾曲及び傾きを低減させる。
【解決手段】反射ミラー36の反射面に直交する方向の湾曲を調節可能であると共に反射ミラー36の感光体に対する傾きを調節可能な調節手段を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、光学装置及び画像形成装置に関するものである。
従来から、レーザ光を走査することによって感光体に静電潜像を形成し、当該静電潜像が形成された感光体に現像される画像を転写することによって、印刷媒体に画像を形成する画像形成装置が用いられている。
このような画像形成装置では、レーザ光の光路長を確保すると共に装置のコンパクト化を図るために、光源装置から射出されたレーザ光を反射させながら感光体まで導光させている。
ところで、レーザ光を反射させながら感光体まで導光するまでの間には、レーザ光を等速にて感光体上において走査するための光学素子(例えば、ポリゴンミラーやfθレンズ)が配置されているが、このような光学素子に起因して感光体上の走査線(一走査におけるレーザ光の軌跡)が湾曲(いわゆるボウ)したり傾いたり(いわゆるスキュー)することが知られている。
このように感光体上の走査線が湾曲したり傾いたした場合には、感光体上に形成される静電潜像、現像像(感光体に現像される画像)に影響し、記録媒体に形成される画像に位置ずれや色ずれが生じる。
そこで、特許文献1には、反射ミラーを撓ませて湾曲させることによって、感光体上の走査線の湾曲を補正する方法が開示されている。
一方、特許文献2には、反射ミラーの傾きを調節することによって、感光体上の走査線の傾きを補正する方法が開示されている。
特開2001−117040号公報 特開平8−146317号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示される画像形成装置においては、走査線の湾曲補正及び走査線の傾き補正のいずれかの補正しか行うことができず、他方の補正を行うために、fθレンズ等の他の光学素子による補正を行う必要がある。
このため、fθレンズ等の他の光学素子を調節するための調節機構を別途設ける必要が生じるため、調節作業の煩雑化、装置コストの増加、及び設置スペースの確保による装置の大型化を招くこととなる。
なお、光学素子に起因する像の湾曲や傾きは、レーザ光を感光体に導光する際にのみ生じる問題ではなく、例えばスキャナやカメラ等の反射ミラーを備える光学装置全般に生じる問題である。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、光学装置における調節作業の煩雑化及び装置の大型化を抑制しつつ、像の湾曲及び傾きを低減させることを目的とし、特に画像形成装置において、調節作業の煩雑化及び装置の大型化を抑制しつつ、走査線の湾曲及び傾きを低減させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光学装置は、光を反射することによって導光する反射ミラーを備える光学装置であって、前記反射ミラーの反射面に直交する方向の湾曲を調節可能であると共に前記反射ミラーの傾きを調節可能な調節手段を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、レーザ光を走査しながら照射することによって感光体に静電潜像を形成し、当該静電潜像が形成された感光体に現像される画像を転写することによって、印刷媒体に画像を形成する画像形成装置であって、上記レーザ光を射出する光源手段と、前記レーザ光を前記感光体に導光する光学装置とを備え、該光学装置として本発明の光学装置を用いることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置においては、上記調節手段は、上記反射ミラーのレーザ光走査方向における一端部の上記反射面と直交する方向への変位量を調節可能な第1端部変位量調節手段と、上記反射ミラーのレーザ光走査方向における他端部の上記反射面と直交する方向への変位量を調節可能な第2端部変位量調節手段と、上記レーザ光の走査領域を避けると共に上記反射ミラーのレーザ光走査方向における中央部を支持する支持部とを備えるという構成を採用する。
また、本発明の画像形成装置においては、上記調節手段は、上記反射ミラーのレーザ光走査方向における一端部の上記反射面と直交する方向への変位量を調節可能な第1端部変位量調節手段と、上記反射ミラーのレーザ光走査方向における他端部の上記反射面と直交する方向への変位量を調節可能な第2端部変位量調節手段と、上記反射ミラーのレーザ操作方向における上記第1端部変位量調節手段側及び上記第2端部変位量調節手段側の両側に各々設けられる支持部と、上記支持部を上記反射面と直交する方向に移動可能な移動手段を備えるという構成を採用する。
また、本発明の画像形成装置においては、上記第1端部変位量調節手段及び上記第2端部変位量調節手段は、上記反射ミラーの上記端部において反射面に当接されると共に上記回転に伴って上記反射面に対して直交する方向に変位する偏芯カム装置と、上記反射ミラーの上記端部において反射面と反対側の面を押圧する押圧バネとを備えるという構成を採用する。
また、本発明の画像形成装置においては、上記偏芯カム装置は、上記反射面に対して面接触されるという構成を採用する。
また、本発明の画像形成装置においては、印刷媒体に形成された画像及び上記感光体に現像された画像の少なくともいずれか一方を検知する検知手段と、該検知手段から入力される検知結果に基づいて上記調節手段を制御する制御手段とを備えるという構成を採用する。
また、本発明の画像形成装置においては、感光体に現像された画像を印刷媒体に転写する中間転写手段と、該中間転写手段における上記画像を検知する検知手段と、該検知手段から入力される検知結果に基づいて上記調節手段を制御する制御手段とを備えるという構成を採用する。
本発明によれば、反射ミラーの反射面に直交する方向の湾曲を調節可能であると共に反射ミラーの傾きを調節可能な調節手段とを備える。すなわち、本発明によれば、単一の調節手段によって、単一の反射ミラーの湾曲及び傾きが調節可能とされている。そして、調節手段によって反射ミラーの湾曲を調節することによって、像(走査線)の湾曲を補正することができ、調節手段によって反射ミラーの傾きを調節することによって、像(走査線)の傾きを補正することができる。
つまり、本発明によれば、像(走査線)の湾曲及び傾きを補正する構成が調節手段の1つのみであり、当該調節手段によって像(走査線)の湾曲及び傾きを補正することができる。したがって、本発明によれば、調節作業の煩雑化及び装置の大型化を抑制しつつ、像(走査線)の湾曲及び傾きを低減させることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る光学装置及び画像形成装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の説明においては、本発明の光学装置を備える画像形成装置の一実施形態である複写機について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本第1実施形態の複写機S1の機能構成を示すブロック図である。また、図2は、本第1実施形態の複写機S1の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の複写機S1は、表示操作部1、画像読取部2、画像記憶部3、画像処理部4、印刷部5及び制御部6を備えている。
表示操作部1は、ユーザと複写機S1とを関係付けるマンマシンインタフェースとして装置の前面に設置される(図2においては不図示)ものであり、タッチパネル1a及び操作キー1bを備えている。
タッチパネル1aは、表示面に抵抗膜方式等の透明な面状押圧センサを設けた表示パネルであり、ユーザに提供する情報の表示を行うと共に、ユーザの操作に基づく操作信号を出力する。
操作キー1bは、例えば電源ボタンやコピー開始ボタン等の、タッチパネル1aに表示される操作ボタン以外の操作キー(ハードウェアキー)であり、ユーザの操作に基づく操作信号を出力する。
画像読取部2は、制御部6から入力される制御指令に基づいて、ADF(Auto Document Feeder)によって自動給紙される原稿あるいはプラテンガラス上に載置された原稿の画像をラインセンサで読み取って原稿画像データに変換するものであり、この原稿画像データを出力するものである。
この画像読取部2は、図2に示すように、複写機S1の上部を構成するものである。そして、上記表示操作部1は、例えば、画像読取部2の近傍に配置される。
図1に戻り、画像記憶部3は、半導体メモリあるいはハードディスク装置等であり、制御部6から入力される制御指令に基づいて、画像読取部2から入力される上記原稿画像データを記憶すると共に当該原稿画像データを読み出して出力する。
画像処理部4は、制御部6から入力される制御指令に基づいて、画像記憶部3から入力される原稿画像データを印刷形式の画像データに変換して出力するものであり、必要に応じて原稿画像データに各種画像処理を施して印刷形式の画像データに変換する。例えば、画像読取部2がカラー画像の形成された原稿を読み取った場合には、画像記憶部3から画像処理部4に入力される原稿画像データは、光の三原色に対応したRGB画像データとなるため、画像処理部4は、このようなRGB画像データを印刷部5の印刷形式に対応した、例えばYMCK画像データ(Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(ブラック)を基準色とする画像データ)に変換して出力する。
印刷部5は、制御部6から入力される制御指令に基づいて用紙カセット7あるいは給紙トレー8(図2参照)から給紙される記録用紙(印刷媒体)に印刷(画像形成)を行うものであり、図2に示すように、複写機S1の略中央部を構成している。
この印刷部5は、図2に示すように、感光体ドラム10(感光体)、帯電器20、レーザスキャニングユニット30、現像ユニット40、クリーニングユニット50、中間転写ユニット60(中間転写手段)、及び定着器70を備えている。
感光体ドラム10は、トナー各色に対応して設けられており、イエローに対応した感光体ドラム10Yと、マゼンダに対応した感光体ドラム10Mと、シアンに対応した感光体ドラム10Cと、ブラックに対応した感光体ドラム10Kとを有している。
これらの感光体ドラム10Y,10M.10C,10Kは、図2の紙面奥行き方向に延在すると共に所定間隔にて平行に配列されている。
帯電器20は、各感光体ドラム10に対して対向配置されており、感光体ドラム10Yに対向配置される帯電器20Yと、感光体ドラム10Mに対向配置される帯電器20Mと、感光体ドラム10Cに対向配置される帯電器20Cと、感光体ドラム10Kに対向配置される帯電器20Kとを有している。そして、このような帯電器20によって感光体ドラム10の周面が帯電状態とされる。
レーザスキャニングユニット30は、感光体ドラム10の下方に配置されており、各感光体ドラム10に照射されるレーザ光を走査するものである。
図3は、当該レーザスキャニングユニット30の平面図である。図2及び図3に示すように、レーザスキャニングユニット30は、レーザ光源装置31と、ポリゴンミラー32と、回転駆動部33と、第1fθレンズ34と、第2fθレンズ35と、反射ミラー36とを備えている。
なお、ポリゴンミラー32、回転駆動部33、第1fθレンズ34、第2fθレンズ35、及び反射ミラー36は、レーザ光を感光体ドラムに導光する光学装置300(図1参照)を構成している。
レーザ光源装置31は、印刷形式の画像データに基づいてレーザ光を射出するものであり、感光体ドラム10Y上を走査されるレーザ光LYを射出するレーザ光源装置31Yと、感光体ドラム10M上を走査されるレーザ光LMを射出するレーザ光源装置31Mと、感光体ドラム10C上を走査されるレーザ光LCを射出するレーザ光源装置31Cと、感光体ドラム10K上を走査されるレーザ光LKを射出するレーザ光源装置31Kとを備えている。そして、各レーザ光源装置31は、画像形成装置S1の高さ方向にずれて配置されており、ポリゴンミラー32の周面に向けて略水平方向にレーザ光を射出する。
ポリゴンミラー32は、平面視が多角形形状で周面が反射面とされたミラーであり、ポリゴンミラー32の下方に配置された回転駆動部33によって垂直方向を回転軸として回転駆動される。
そして、レーザ光源装置31とポリゴンミラー32とは、レーザ光源装置31から射出されたレーザ光がポリゴンミラー32の周面によって第1fθレンズ34方向に反射されるように配置されている。
第1fθレンズ34は、第2fθレンズ35と共に走査されるレーザ光の走査速度を一定とするものである。
第2fθレンズ35は、レーザ光LYの光路途中に配置される第2fθレンズ35Yと、レーザ光LMの光路途中に配置される第2fθレンズ35Mと、レーザ光LCの光路途中に配置される第2fθレンズ35Cと、レーザ光LKの光路途中に配置される第2fθレンズ35Kとを備える。
このように第1fθレンズ34が全てのレーザ光Lに対して共通して設置され、第2fθレンズ35がレーザ光Lごとに設置されている。そして、第1fθレンズ34及び第2fθレンズ35Yは、レーザ光LYが感光体ドラム10Y上において等速に走査されるように光学的に作用する。また、第1fθレンズ34及び第2fθレンズ35Mは、レーザ光LMが感光体ドラム10M上において等速に走査されるように光学的に作用する。また、第1fθレンズ34及び第2fθレンズ35Cは、レーザ光LCが感光体ドラム10C上において等速に走査されるように光学的に作用する。また、第1fθレンズ34及び第2fθレンズ35Kは、レーザ光LKが感光体ドラム10K上において等速に移動されるように光学的に作用する。
反射ミラー36は、各レーザ光Lを反射する矩形状の反射面を有する板材であり、レーザ光LYを反射する反射ミラー36Y1,36Y2と、レーザ光LMを反射する反射ミーら36M1,36M2と、レーザ光LCを反射する反射ミラー36C1,36C2,36C3と、レーザ光LKを反射する反射ミラー36Kとを備えている。
図4の拡大図に示すように、このような構成を有するレーザスキャニングユニット30において、レーザ光LYは、レーザ光源装置31Yから射出され、ポリゴンミラー32の周面において反射され、第1fθレンズ34を透過し、反射ミラー36Y1によって反射され、第2fθレンズ35Yを透過し、さらに反射ミラー36Y2によって反射されることによって感光体ドラム10Yに導光される。すなわち、本実施形態の複写機S1においては、ポリゴンミラー32、第1fθレンズ34、第2fθレンズ35Y、及び反射ミラー36Y1,36Y2が、レーザ光LYに対する本発明の光学装置として機能する。
また、レーザ光LMは、レーザ光源装置31Mから射出され、ポリゴンミラー32の周面において反射され、第1fθレンズ34を透過し、反射ミラー36M1によって反射され、第2fθレンズ35Mを透過し、さらに反射ミラー36M2によって反射されることによって感光体ドラム10Mに導光される。すなわち、本実施形態の複写機S1においては、ポリゴンミラー32、第1fθレンズ34、第2fθレンズ35M、及び反射ミラー36M1,36M2が、レーザ光LMに対する本発明の光学装置として機能する。
また、レーザ光LCは、レーザ光源装置31Cから射出され、ポリゴンミラー32の周面において反射され、第1fθレンズ34を透過し、反射ミラー36C1によって反射され、反射ミラー36C2によって反射され、第2fθレンズ35Cを透過し、さらに反射ミラー36C3によって反射されることによって感光体ドラム10Cに導光される。すなわち、本実施形態の複写機S1においては、ポリゴンミラー32、第1fθレンズ34、第2fθレンズ35C、及び反射ミラー36C1,36C2,36C3が、レーザ光LCに対する本発明の光学装置として機能する。
また、レーザ光LKは、レーザ光源装置31Kから射出され、ポリゴンミラー32の周面において反射され、第1fθレンズ34を透過し、第2fθレンズ35Kを透過し、さらに反射ミラー36Kによって反射されることによって感光体ドラム10Kに導光される。すなわち、本実施形態の複写機S1においては、ポリゴンミラー32、第1fθレンズ34、第2fθレンズ35K、及び反射ミラー36Kが、レーザ光LKに対する本発明の光学装置として機能する。
そして、回転駆動部33によるポリゴンミラー32の回転と、第1fθレンズ34及び第2fθレンズ35の光学的作用とによって、各レーザ光Lは、等速で走査されながら各感光体ドラム10上に照射される。これによって、各感光体ドラム10に静電潜像が形成される。
そして、本実施形態の複写機S1においては、各レーザ光Lに対する光学装置300が備える反射ミラー36の1つに反射ミラー36の反射面に直交する方向の湾曲を調節可能であると共に反射ミラー36の感光体ドラム10に対する傾きを調節可能である調節機構100(調節手段,図5参照)が設置されている。
すなわち、本実施形態の複写機S1においては、反射ミラー36Y1,36Y2のいずれか1つ、反射ミラー36M,36M2のいずれか1つ、反射ミラー36C1,36C2,36C3のいずれか1つ、及び反射ミラー36Kに対して調節機構100が設置されている。
なお、説明の便宜上、図2及び図3における調節機構100の図示は省略している。
図5は、調節機構100の概略構成を示す概略構成図である。なお、以下の説明において、反射ミラー36の反射面においてレーザ光が走査される方向をレーザ光走査方向と称し、レーザ光Lの走査にてレーザ光が照射される領域をレーザ光走査領域と称する。
図5に示すように、調節機構100は、レーザ光走査方向における反射ミラー36の端部36a,36bの反射面側と当接する偏芯カム装置101と、反射ミラー36の端部36a,36bを裏側(反射面の裏面側)から押圧するバネ102と、レーザ光走査方向における反射ミラー36の中央部を支持する支持部103と、バネ102及び支持部103が固定される固定板104とを備えている。
偏芯カム装置101は、平面視が円状の回転体105と、偏芯した回転軸を中心として回転体105を回転させるステッピングモータ106とによって構成されている。このような偏芯カム装置101によれば、ステッピングモータ106による回転体105の回転によって、回転体105の反射面に当接する箇所が反射面と直交する方向に変位する。
なお、回転体105の反射面に当接する箇所の変位量は、反射ミラー36の支持部103に支持される中央部よりも端部36a,36bが反射面側及び裏面側の両方に押し出し可能となるように設定されている。
バネ102は、反射ミラー36の端部36a,36bを所定の押圧力にて押圧するものである。なお、バネ102の押圧力は、上記偏芯カム装置101が存在しない場合(すなわち回転体105が反射面に当接していない場合)に、反射ミラー36の支持部103に支持される中央部よりも端部36a,36bが反射面側に押し出されるように設定されている。このため、偏芯カム装置101が存在しない場合には、反射ミラー36は、バネ102によって中央部が裏面方向に突出するように湾曲される。
支持部103は、反射ミラー36の中央部を把持する略コの字形状の支持部材であり、反射ミラー36の中央部の位置を固定するものである。そして、偏芯カム装置101及びバネ102によって反射ミラー36の端部36a,36bが変位される場合に、支点として機能する。
固定板104は、反射ミラー36の裏面側に反射ミラー36と所定の間隔で離間するように配置されており、反射ミラー36よりも剛性の高い材料によって形成されている。なお、固定板104は、レーザスキャニングユニット30が収納される複写機S1の筐体(図5においては不図示)に固定されている。
このような構成を有する調節機構100によれば、反射ミラー36の一方側の端部36a側に配置される偏芯カム装置101aとバネ102aとによって、一方側の端部36a(一端部)の反射面に直交する方向の変位量が調節される。すなわち、本実施形態の複写機S1においては、偏芯カム装置101a及びバネ102aによって、本発明の第1端部変位量調節手段が構成されている。
具体的には、偏芯カム装置101aの回転体105aがステッピングモータ106aによって偏芯して回転され、当該回転により回転体105aの反射面に当接する箇所が変位することによって端部36aの位置が反射面と直交する方向に変位される。回転体105aの反射面に当接する箇所の位置は、回転体105aの回転量に依存するため、制御部6によってステッピングモータ106aの回転量を調節することによって、端部36aの位置を任意に調節することができる。
また、反射ミラー36の他方側の端部36b側に配置される偏芯カム装置101bとバネ102bとによって、他方側の端部36b(他端部)の反射面に直交する方向の変位量が調節される。すなわち、本実施形態の複写機S1においては、偏芯カム装置101b及びバネ102bによって、本発明の第2端部変位量調節手段が構成されている。
具体的には、偏芯カム装置101bの回転体105bの反射面に当接する箇所が変位することによって端部36bの位置が反射面と直交する方向に変位される。回転体105bの反射面に当接する箇所の位置は、回転体105bの回転量に依存するため、制御部6によってステッピングモータ106bの回転量を調節することによって、端部36bの位置を任意に調節することができる。
そして、調節機構100によれば、制御部6の制御の下、回転体105aの反射面に当接する箇所と回転体105bの反射面に当接する箇所とを同一量、反射面側に変位させることによって、図6(a)に示すように、反射ミラー36を中央部が裏面側に突出するように湾曲させることができる。また、例えば、この状態から、回転体105aの反射面に当接する箇所と回転体105bの反射面に当接する箇所とを反対方向に変位させることによって、図6(a)に示すように、反射ミラー36を中央部が裏面側に突出するように湾曲させながら、反射ミラー36を感光体ドラム10に対して傾けることができる。
また、調節機構100によれば、制御部6の制御の下、回転体105aの反射面に当接する箇所と回転体105bの反射面に当接する箇所とを同一量、裏面側に変位させることによって、図6(b)に示すように、反射ミラー36を中央部が反射面側に突出するように湾曲させることができる。また、例えば、この状態から、回転体105aの反射面に当接する箇所と回転体105bの反射面に当接する箇所とを反対方向に変位させることによって、図6(b)に示すように、反射ミラー36を中央部が反射面側に突出するように湾曲させながら、反射ミラー36を感光体ドラム10に対して傾けることができる。
感光体ドラム10上の走査線(感光体ドラム10上においてレーザ光が一走査される場合におけるレーザ光の軌跡)は、反射ミラー36の湾曲によって湾曲され、反射ミラー36の傾きによって傾く。逆に、走査線が湾曲している場合には、反射ミラー36を湾曲させることによって走査線を直線とすることができる。また、走査線が傾いている場合には、反射ミラー36を傾かせることによって走査線を傾けることができる。
したがって、調節機構100によって、反射ミラー36の湾曲及び傾きを調節することによって、走査線を直線に合わせることが可能となる。
なお、回転体105と反射ミラー36とは面接触されていることが好ましい。これによって、回転体105が回転した際に反射ミラー36に作用する負荷を低減させることができる。
具体的には、回転体105の周面(反射ミラー36と接触する箇所)と反射ミラー36の反射面とが平行となるように回転体105の回転軸を傾ける構成、あるいは、回転体105の周面(反射ミラー36と接触する箇所)と反射ミラー36の反射面とが平行となるように回転体105の周面を傾斜させる構成を採用することができる。
図2に戻り、現像ユニット40は、感光体ドラム10の周面に対してトナーを供給することによって感光体ドラム10の周面上に静電潜像に基づく画像を現像するものであり、感光体ドラム10Yに対向配置されると共にイエローのトナーを供給する現像ユニット40Yと、感光体ドラム10Mに対向配置されると共にマゼンダのトナーを供給する現像ユニット40Mと、感光体ドラム10Cに対向配置されると共にシアンのトナーを供給する現像ユニット40Cと、感光体ドラム10Kに対向配置されると共にブラックのトナーを供給する現像ユニット40Kとを有している。
クリーニングユニット50は、感光体ドラム10から中間転写ユニットへ画像が転写された後に、感光体ドラム10に残存するトナーを除去するものであり、感光体ドラム10Yに対向配置されるクリーニングユニット50Yと、感光体ドラム10Mに対向配置されるクリーニングユニット50Mと、感光体ドラム10Cに対向配置されるクリーニングユニット50Cと、感光体ドラム10Kに対向配置されるクリーニングユニット50Kとを有している。
中間転写ユニット60は、図4に示すように、感光体ドラム10の上方に配置されており、感光体ドラム10に現像された画像が転写される中間転写ベルト61と、該中間転写ベルト61を回転させるための駆動ローラ62と、中間転写ベルト61を張るためのテンションローラ63と、中間転写ベルト61の回転に伴って回転する従動ローラ64と、感光体ドラム10上のトナーを中間転写ベルト61に転写するための一次転写ローラ65と、中間転写ベルト61上のトナーを記録用紙に転写するための二次転写ローラ66とを備えている。そして、各感光体ドラム10において現像された画像は、一旦中間転写ユニット60の中間転写ベルト61上において重ね合わされ、その後記録用紙に一括転写される。
すなわち、中間転写ユニット60によって、感光体ドラム10上のトナーが記録用紙に移動されて付着される。
なお、図4に示すように、一次転写ローラ65は、感光体ドラム10Yに対向配置される一次転写ローラ65Yと、感光体ドラム10Mに対向配置される一次転写ローラ65Mと、感光体ドラム10Cに対向配置される一次転写ローラ65Cと、感光体ドラム10Kに対向配置される一次転写ローラ65Kとを有している。
そして、一次転写ローラ65Yによって感光体ドラム10Y上のトナーが中間転写ベルト61に転写され、一次転写ローラ65Mによって感光体ドラム10M上のトナーが中間転写ベルト61に転写され、一次転写ローラ65Cによって感光体ドラム10C上のトナーが中間転写ベルト61に転写され、一次転写ローラ65Kによって感光体ドラム10K上のトナーが中間転写ベルト61に転写される。
図2に戻り、定着器70は、熱及び圧力を加えることによって、トナーを記録用紙に対して定着させるものであり、記録用紙の搬送経路であって、二次転写ローラ66の後流側に配置されている。
そして、このように構成された印刷部5においては、帯電器20によって感光体ドラム10の表面が帯電され、この帯電された感光体ドラム10に対してレーザスキャニングユニット30にてレーザ光を照射することによって感光体ドラム10に静電潜像を形成する。その後、当該静電潜像を現像ユニット40によって現像し、現像された画像を中間転写ユニット60を介して記録用紙に転写した後、定着器70にてトナーを記録用紙に定着させることによって印刷が行われる。
図1に戻り、制御部6は、本実施形態の複写機S1の全体の制御を行うものである。そして、本実施形態の複写機S1においては、撮像装置9(検知手段)によって撮像(検知)された画像データに基づいて、調節機構100による反射ミラー36の調節を行う。なお、反射ミラー36の調節方法については、後に詳説する。
撮像装置9は、中間転写ユニット60の中間転写ベルト61上の画像を撮像し、該撮像結果(検知結果)である画像データを出力するものである。
以上のような構成を有する複写機S1においては、制御部6の制御の下、ユーザの表示操作部1の操作に基づいて、画像読取部2にセットされた原稿の画像データが読み込まれ、読み込まれた画像データが画像記憶部3に記憶される。画像記憶部3に記憶された画像データは、画像処理部4において印刷形式の画像データに変換され印刷部5に入力する。そして、印刷部5では、画像処理部4から入力された印刷形式の画像データに基づいて印刷用紙への画像形成が行われる。その後、画像が形成された印刷用紙が印刷物として複写機S1の外部に排出される。
次に、本実施形態の複写機S1における反射ミラー36の調節方法について、図7のフローチャートを参照して説明する。
図7のフローチャートに示すように、本実施形態の複写機S1における反射ミラー36の調節方法は、撮像工程(ステップS1)と、ズレ量算出工程(ステップS2)と、湾曲及び傾き調節工程(ステップS3)とを有する。
撮像工程(ステップS1)は、制御部6の制御の下に、撮像装置9によって、中間転写ベルト上の画像(トナー像)を撮像する工程である。なお、本撮像工程(ステップS1)において撮像対象となるトナー像としては、画像の湾曲、傾き、及び色ズレの認識が可能な画像が選択される。
ズレ量算出工程(ステップS2)は、制御部6が、撮像工程(ステップS1)にて撮像した画像データ(撮像結果)に基づいて、湾曲量、及び傾き量を算出する工程である。
具値的には、制御部6は、撮像した画像データからトナー像の像高(センター位置を基準とした主走査方向の位置)における、中間転写ベルト61の回転方向のズレ量(以下、像面副走査位置)を算出し、像面副走査位置の最大差を湾曲量(ボウ)として算出する。さらに制御部6は、トナー像の主走査方向における一方側の端部の像面副走査位置と、トナー像の主走査方向における他方側の端部の像面副走査位置との差を傾き量(スキュー)として算出する。
湾曲及び傾き調節工程(ステップS3)は、制御部6が、ズレ量算出工程(ステップS2)にて算出されたズレ量(湾曲量及び傾き量)に基づいて、調節機構100によって反射ミラー36の湾曲及び傾きを調節する工程である。
具体的には、制御部6は、湾曲量及び傾き量がゼロもしくは最小となるように、調節機構100を調節することによって、感光体ドラム10における走査線が感光体ドラム10の回転軸方向と平行でかつ直線となるように反射ミラー36の湾曲及び傾きを調節する。
以上のような本実施形態の複写機S1によれば、反射ミラー36の反射面に直交する方向の湾曲を調節可能であると共に反射ミラー36の感光体ドラム10に対する傾きを調節可能な調節機構100とを備える。すなわち、本実施形態の複写機S1によれば、単一の感光体ドラム10において、単一の調節機構100によって、単一の反射ミラー36の湾曲及び傾きが調節可能とされている。そして、調節機構100によって反射ミラー36の湾曲を調節することによって、走査線の湾曲を補正することができ、調節機構100によって反射ミラー36の傾きを調節することによって、走査線の傾きを補正することができる。
つまり、本実施形態の複写機S1によれば、単一の感光体ドラム10に対して走査線の湾曲及び傾きを補正する構成が調節機構100の1つのみであり、当該調節機構100によって走査線の湾曲及び傾きを補正することができる。したがって、調節作業の煩雑化及び装置の大型化を抑制しつつ、走査線の湾曲及び傾きを低減させることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図8は、本実施形態の複写機が備える調節機構200の概略構成を示す模式図である。この図に示すように、調節機構200は、上記第1実施形態の複写機が備える調節機構100と同様に、偏芯カム装置101とバネ102を備えている。また、調節機構200は、上記第1実施形態の複写機が備える調節機構100の支持部103の換わりに、偏芯カム装置101a,バネ102a側、及び偏芯カム装置101b,バネ102b側の両側に各々設けられる支持部201,202を備える。また、調節機構200は、支持部201を反射面と直交する方向に移動可能なスライダ203と、支持部202を反射面と直交する方向に移動可能なスライダ204とを備えている。
支持部201,202は、上記第1実施形態の支持部103と略同一の形状を有しており、反射ミラー36をわずかに回動可能に支持している。なお、支持部201,202は、固定板104に固定されている。
また、スライダ203とスライダ204とは、制御部6の制御の下、支持部201と支持部202とを反射面と直交する方向であって反対方向に同一量移動させるものである。
このような構成を有する調節機構200によれば、制御部6の制御の下、回転体105aの反射面に当接する箇所と回転体105bの反射面に当接する箇所とを同一量、反射面側に変位させることによって、反射ミラー36を中央部が裏面側に突出するように湾曲させることができる。制御部6の制御の下、回転体105aの反射面に当接する箇所と回転体105bの反射面に当接する箇所とを同一量、裏面側に変位させることによって、反射ミラー36を中央部が反射面側に突出するように湾曲させることができる。
そして、制御部6の制御の下、スライダ203,204によって、支持部201と支持部202とを反射面と直交する方向であって反対方向に同一量移動させることによって、反射ミラー36を感光体ドラム10に対して傾けることができる。
このため、本実施形態の複写機においても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳説したが、具体的な構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において設計変更等が可能である。
例えば、上記実施形態においては、本発明の画像形成装置の一例として複写機を挙げて説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものでなく、画像形成装置がファクシミリや複合機等に適用することができる。
また、上記実施形態においては、色ごとの感光体ドラム10を備える、いわゆるタンデム方式の構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、4つの現像装置がドラム状に一体とされ、単一の感光体ドラムに対して全ての現像装置による現像が行われる、いわゆる4サイクル方式の構成に本発明を適用することも可能である。
また、中間転写ユニットを必ず備える必要もなく、例えば、感光体ドラムに現像された画像を直接記録用紙に転写する複写機に本発明を適用することもできる。
また、上記実施形態においては、レーザスキャニングユニット30にて、4つのレーザ光に対して単一のポリゴンミラーを共通して用いる構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、レーザ光ごとにポリゴンミラーを備える構成とすることもできる。
また、上記実施形態においては、中間転写ベルト上のトナー像を撮像した撮像結果に基づいて、反射ミラー36の湾曲及び傾きを自動調整する構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、ユーザの表示操作部1の操作に基づいて、調節機構100による反射ミラー36の調節が可能な構成とすることもできる。このような構成を採用する場合には、調節機構100による調節手順を示す操作手順等を表示操作部1に表示したり、当該操作手順が印刷された印刷物を出力することが好ましい。
以上の構成を採用することによって、例えば、設置環境の変化によってボウやスキューが生じた場合であっても、専門的な知識を必要とせずにボウやスキューの低下を図ることが可能となる。
また、上記実施形態においては、制御部6は、像面副走査位置の最大差を湾曲量(ボウ)として算出する構成について説明した。
本構成を採用することによって、例えば、ボウが走査線において3つ以上の極値を有するような場合であっても、ボウの低減を図ることが可能とされる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、像面副走査位置の最大値を必ずしも湾曲量とする必要はない。
また、上記第1実施形態においては、反射ミラー36の中央部を支持することによって固定し、端部36a,36bを変位させることによって、反射ミラー36を湾曲させる構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、端部36a,36bを支持することによって固定し、中央部を変位させることによって、反射ミラー36を湾曲させることもできる。
また、上記実施形態においては、中間転写ベルト61上の画像(トナー像)を撮像し、この撮像結果に基づいて調節機構100を制御する構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、感光体ドラム10上の画像あるいは記録用紙上の画像を撮像し、この撮像結果に基づいて調節機構100を制御しても良い。
また、上記実施形態においては、中間転写ベルト61上の画像(トナー像)を撮像することによって検知する構成であるが、中間転写ベルト61上の画像(トナー像)を中間転写ベルト61上のトナーの濃度を検出することによって検知しても良い。このような場合には、撮像装置9の換わりに、トナー像の反射率を検出することによってトナーの濃度を検出する濃度センサを設置すれば良い。
また、上記実施形態においては、中間転写ベルト61上に形成された画像の全体を撮像し、この撮像結果から調節機構100を制御する構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、中間転写ベルト61上に形成された画像のセンター及び両端部の合計3箇所のみを撮像し、この撮像結果に基づいて調節機構100を制御しても良い。このように中間転写ベルトの一部を撮像し、この撮像結果から調節機構100を制御することもできる。
また、上記実施形態においては、第1端部変位量調節手段及び第2端部変位量調節手段が、偏芯カム装置101及びバネ102によって構成されている例について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1端部変位量調節手段及び第2端部変位量調節手段を、リンク装置及びゴムによって構成することもできる。
このように、第1端部変位量調節手段及び第2端部変位量調節手段は、反射ミラー36の端部36a,36bの変位量を調節可能な機構であれば、その構成は限定されない。
また、上記実施形態においては、レーザスキャニングユニット30が、感光体ドラム10の下方に位置する構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、レーザスキャニングユニット30を感光体ドラム10の上方に配置し、レーザ光をレーザスキャニングユニット30から下方に向けて射出する構成とすることもできる。
また、上記実施形態においては、光学装置が、ポリゴンミラー32、第1fθレンズ34、第2fθレンズ35及び反射ミラー36によって構成されている例について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、光学装置が他のレンズやミラーを備えても良い。
また、上記実施形態においては、反射ミラー36の形成材料については特に言及しておらず、調節機構100が設置された反射ミラー36と他の反射ミラー36とが同一材料によって形成されることを前提としている。
しかしながら、調節機構100が設置された反射ミラー36は、湾曲されるため、従来よりも可撓性の高い材料によって形成しても良い。また、全ての反射ミラー36を可撓性の高い材料によって形成しても良い。
また、上記実施形態においては、本発明の光学装置を複写機のレーザスキャニングユニット30に組み込んだ構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の光学装置をスキャナやカメラに適用することも可能である。
このようなスキャナやカメラにおいては、反射ミラー自体の平面度のバラツキによって像の湾曲及び傾きが生じる場合があるが、本発明の光学装置を適用することによって、反射ミラー自体の平面度のバラツキに起因する像の湾曲及び傾きを低減させることが可能となる。
(実験例)
図9は、上記第1実施形態の複写機S1によって、調節機構100によって反射ミラー36の湾曲及び傾斜を調節した結果を示すグラフである。なお、図9のグラフにおいて、横軸が像高を示し、縦軸が像面副走査位置を示している。
そして、図9に示すように、調節前は、ボウ(像面副走査位置の最大差)が0.41mm、スキュー(トナー像の主走査方向における一方側の端部の像面副走査位置と、トナー像の主走査方向における他方側の端部の像面副走査位置との差)が0.27mmであった。これに対し、調節後は、ボウが0.02mm、スキューが0.00mmとなった。
この結果、上記第1実施形態の複写機S1によれば、ボウ及びスキューの低減が可能であることが分かった。
本発明の第1実施形態の複写機の機能構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態の複写機の概略構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の複写機が備えるレーザスキャニングユニットの平面図である。 本発明の第1実施形態の複写機が備えるレーザスキャニングユニットの拡大図である。 本発明の第1実施形態の複写機が備える調節機構の概略構成を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の複写機が備える調節機構による反射ミラーの湾曲及び傾斜の状態を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の複写機が備える調節機構による反射ミラーの調節方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態の複写機が備える調節機構の概略構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の複写機の実験結果を示すグラフである。
符号の説明
S1……複写機(画像形成装置)、6……制御部(制御手段)、9……撮像装置(検知手段)、10……感光体ドラム(感光体)、30……レーザスキャニングユニット、31……光源装置(光源手段)、32……ポリゴンミラー、33……回転駆動部、34……第1fθレンズ、35……第2fθレンズ、36……反射ミラー、36a……端部(一端部)、36b……端部(他端部)、100,200……調節機構(調節手段)、101……偏芯カム装置、102……バネ、103,201,202……支持部、203,204……スライダ(移動手段)、300……光学装置

Claims (8)

  1. 光を反射することによって導光する反射ミラーを備える光学装置であって、
    前記反射ミラーの反射面に直交する方向の湾曲を調節可能であると共に前記反射ミラーの傾きを調節可能な調節手段を備えることを特徴とする光学装置。
  2. レーザ光を走査しながら照射することによって感光体に静電潜像を形成し、当該静電潜像が形成された感光体に現像される画像を転写することによって、印刷媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記レーザ光を射出する光源手段と、前記レーザ光を前記感光体に導光する光学装置とを備え、該光学装置として請求項1記載の光学装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記調節手段は、
    前記反射ミラーのレーザ光走査方向における一端部の前記反射面と直交する方向への変位量を調節可能な第1端部変位量調節手段と、
    前記反射ミラーのレーザ光走査方向における他端部の前記反射面と直交する方向への変位量を調節可能な第2端部変位量調節手段と、
    前記レーザ光の走査領域を避けると共に前記反射ミラーのレーザ光走査方向における中央部を支持する支持部と
    を備えることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記調節手段は、
    前記反射ミラーのレーザ光走査方向における一端部の前記反射面と直交する方向への変位量を調節可能な第1端部変位量調節手段と、
    前記反射ミラーのレーザ光走査方向における他端部の前記反射面と直交する方向への変位量を調節可能な第2端部変位量調節手段と、
    前記反射ミラーのレーザ操作方向における前記第1端部変位量調節手段側及び前記第2端部変位量調節手段側の両側に各々設けられる支持部と、
    前記支持部を前記反射面と直交する方向に移動可能な移動手段を備えることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記第1端部変位量調節手段及び前記第2端部変位量調節手段は、
    前記反射ミラーの前記端部において反射面に当接されると共に前記回転に伴って前記反射面に対して直交する方向に変位する偏芯カム装置と、
    前記反射ミラーの前記端部において反射面と反対側の面を押圧する押圧バネと
    を備えることを特徴とする請求項3または4記載の画像形成装置。
  6. 前記偏芯カム装置は、前記反射面に対して面接触されることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 印刷媒体に形成された画像及び前記感光体に現像された画像の少なくともいずれか一方を検知する検知手段と、
    該検知手段から入力される検知結果に基づいて前記調節手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項2〜6いずれかに記載の画像形成装置。
  8. 感光体に現像された画像を印刷媒体に転写する中間転写手段と、
    該中間転写手段における前記画像を検知する検知手段と、
    該検知手段から入力される検知結果に基づいて前記調節手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項2〜6いずれかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013127513A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Kyocera Document Solutions Inc 光走査装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2014235370A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 シャープ株式会社 光走査装置、及びそれを備えた画像形成装置

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