JP2017223833A - 光走査装置および前記光走査装置を備えたカラー画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、次のような構成のカラー画像形成装置が知られている。イエロー、マゼンタおよびシアンの各色に対応する複数の潜像担持体(例えばドラム状の感光体ユニット、感光体ドラムともいう)の表面にレーザー等の光ビームを走査することにより、各潜像担持体にそれぞれの潜像を書き込む。そして、それらの潜像を現像して各潜像担持体上に各色の画像を形成し、各潜像担持体から画像担持体(転写ベルト)へと各色の画像を転写して、画像担持体上に各色の画像を重ねて形成する。さらに、画像担持体から印刷シートへと各色の画像を転写して、印刷シート上にカラー画像を形成する。このような構成のカラー画像形成装置においては、各潜像担持体から画像担持体への転写の際に各色の画像がずれて、色ずれが発生することがあり、カラー画像の品質が劣化する。
一方、光走査装置の筐体の材料として、熱膨張係数の低い材料を用いることにより、筐体の熱膨張を低減する方法も知られているが、熱膨張係数の低い材料は通常の材料と比べて高価なため、製造コストが高くなってしまうという問題がある。
「カラー画像を構成する各色」は、例えば、イエロー、シアンおよびマゼンタの三原色である。
「熱膨張係数」は、温度上昇によって筐体やレンズ支持部の体積が熱膨張する割合である。また、熱膨張係数の代わりに、副走査方向の線膨張係数(長さが変化する割合)であってもよい。
「前記筐体の予め定められた表面領域を覆うように設けられ」とは、例えば、筐体の当該表面領域の熱膨張を抑制すべく、当該表面領域の複数の隅部(または端部)と熱膨張抑制板とをビス等で接合する場合などがあげられる。
このようにすれば、熱伝導性を有する熱膨張抑制板を筐体の外面と結露防止用ヒーターとの間に設けることによって、結露防止用ヒーターによって生じる熱を筐体の表面領域全体に効率よく伝えることができるため、筐体に不均一に熱が分布することによる色ずれ量の変動を低減する光走査装置を実現できる。
このようにすれば、熱膨張抑制板の隅部または端部と、筐体の内面または外面の表面領域の対応部分が係合凸片の挿通によって係合するため、当該表面領域の熱膨張が単純な機構によって効果的に抑制される光走査装置を実現できる。
このようにすれば、高価なSECCを熱膨張抑制板のみに用いればよいため、筐体の熱膨張に起因する色ずれの影響を低コストで低減する光走査装置を実現できる。
このようにすれば、筐体の底面または側面に熱膨張抑制板を設けるだけで簡単に筐体の熱膨張に起因する色ずれの影響を低コストで低減する光走査装置を実現できる。
このようにすれば、熱膨張係数が高い材料を筐体に用いた場合であっても、筐体の熱膨張に起因する色ずれ量を低減する光走査装置を備えたカラー画像形成装置を実現できる。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
このカラー画像形成装置100においては、ブラック(Bk)、シアン(Cy)、マゼンタ(Mg)、イエロー(Ye)の各色を用いたカラー画像を印刷シートに印刷する。あるいは、単色(例えばブラック)を用いたモノクロ画像を印刷シートに印刷する。このため、現像装置12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14、および帯電器15等は、それぞれ4個ずつ設けられる。各色に応じた4種類のトナー像を形成するために、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応付けられて、4つの画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
図2において、制御部101は、カラー画像形成装置100を統合的に制御するものであって、CPU、RAM、ROM、各種のインターフェース等からなる。
メモリ104は、例えばハードディスク装置(HDD)やフラッシュメモリ等不揮発性の記憶手段であって、種々のデータやプログラムを格納する。
具体的には、光走査装置11の内部および/または周辺の温度をサーミスタ80で検出し、各温度における主走査方向Xおよび副走査方向Yのイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色の色ずれ量を計測して得られた色ずれ量の温度特性テーブルのデータをメモリ104に格納しておく。
次に、図3〜図7に基づき、この発明の第1実施形態に係るカラー画像形成装置100の光走査装置11の詳細な構成について説明する。
図3は、この発明に係る光走査装置11の上蓋41tを装着した筐体41の斜視図である。また、図4は、図3に示す光走査装置11の上蓋41tを外した筐体41内部の斜視図である。また、図5は、図3に示す光走査装置11の平面図である。また、図6は、図4に示す光走査装置11の平面図である。また、図7(A)は、図4に示す光走査装置11のA−A矢視断面図である。また、図7(B)は、図4に示す光走査装置11のB−B矢視断面図である。
また、底板41aにポリゴンモーター43(図示せず)が固定され、底板41aの中央から若干、副走査方向Yの反対側に偏った位置に、ポリゴンモーター43の回転軸に平面視多角形のポリゴンミラー42の回転中心が接続固定され、ポリゴンモーター43によってポリゴンミラー42が回転する。
第2入射光学系51bは、コリメータレンズ53b、アパーチャー54b、第2半導体レーザー44bと同じ高さに配置されたミラー55bおよびシリンドリカルレンズ56等からなる。
第3入射光学系51cは、コリメータレンズ53c、アパーチャー54c、第3半導体レーザー44cと同じ高さに配置されたミラー55cおよびシリンドリカルレンズ56等からなる。
第4入射光学系51dは、コリメータレンズ53d、アパーチャー54d、第4半導体レーザー44dと同じ高さに配置されたミラー55dおよびシリンドリカルレンズ56等からなる。
第1結像光学系61aは、ポリゴンミラー42で反射された第1半導体レーザー44aの光束L1をイエローに対応する感光体ドラム13Yへと導く。
第2結像光学系61bは、ポリゴンミラー42で反射された第2半導体レーザー44bの光束L2をマゼンタに対応する感光体ドラム13Mへと導く。
第3結像光学系61cは、ポリゴンミラー42で反射された第3半導体レーザー44cの光束L3をシアンに対応する感光体ドラム13Cへと導く。
第4結像光学系61dは、ポリゴンミラー42で反射された第4半導体レーザー44dの光束L4をブラックに対応する感光体ドラム13Kへと導く。
第2結像光学系61bは、Fθ第2レンズ63b2および2つの反射ミラー64b1および64b2等からなる。
第3結像光学系61cは、Fθ第2レンズ63b3および2つの反射ミラー64c1および64c2等からなる。
第4結像光学系61dは、Fθ第2レンズ63b4および反射ミラー64d等からなる。
また、第2入射光学系51bにおいて、第2半導体レーザー44bの光束L2は、コリメータレンズ53bを透過して平行光にされ、アパーチャー54bで光量を絞られて、ミラー55bに入射して反射され、シリンドリカルレンズ56を透過してポリゴンミラー42の反射面42aに入射する。
また、第3入射光学系51cにおいて、第3半導体レーザー44cの光束L3は、コリメータレンズ53cを透過して平行光にされ、アパーチャー54cで光量を絞られて、ミラー55cに入射して反射され、シリンドリカルレンズ56を透過してポリゴンミラー42の反射面42aに入射する。
また、第4入射光学系51dにおいて、第4半導体レーザー44dの光束L4は、コリメータレンズ53dを透過して平行光にされ、アパーチャー54dで光量を絞られて、ミラー55dに入射して反射され、シリンドリカルレンズ56を透過してポリゴンミラー42の反射面42aに入射する。
また、第2結像光学系61bにおいて、光束L2は、ポリゴンミラー42の反射面42aで斜め下方向に反射された後、反射ミラー64b1および64b2で反射され、Fθ第2レンズ63b2を透過して、マゼンタのトナー像が形成される感光体ドラム13Mに入射する。
また、第3結像光学系61cにおいて、光束L3は、ポリゴンミラー42の反射面42aで斜め下方向に反射された後、反射ミラー64c1および64c2で反射され、Fθ第2レンズ63b3を透過して、シアンのトナー像が形成される感光体ドラム13Cに入射する。
また、第4結像光学系61dにおいて、光束L4は、ポリゴンミラー42の反射面42aで斜め上方向に反射された後、反射ミラー64dで反射され、Fθ第2レンズ63b4を透過して、ブラックのトナー像が形成される感光体ドラム13Kに入射する。
これにより、感光体ドラム13Y、13M、13Cおよび13Kの走査面を主走査方向Xに走査して、ドット状の静電潜像を等ピッチで形成する。
また、Fθ第2レンズ63b1、63b2、63b3および63b4は、主走査方向Xおよび副走査方向Yのいずれについても各光束L1〜L4をそれぞれの感光体ドラム13Y、13M、13Cおよび13K上の主走査線に沿って等線速度で移動するように変換する。
これにより、各光束L1〜L4がそれぞれの感光体ドラム13Y、13M、13Cおよび13Kの表面を主走査方向Xに繰り返し走査する。
次に、図8〜図10に基づき、この発明の熱膨張抑制板82について説明する。
図8は、図3に示す光走査装置11の底面図である。また、図9(A)は、熱膨張抑制板82の未装着時の、この発明の光走査装置11の副走査方向Yの感光体照射位置の色ずれ量を示すグラフである。また、図9(B)は、熱膨張抑制板82の装着時の、この発明の光走査装置11の副走査方向Yの感光体照射位置の各色の色ずれ量を示すグラフである。また、図10(A)は、熱膨張抑制板82の未装着時の、この発明の光走査装置11の副走査方向Yの感光体照射位置の各色の色ずれ量を示すグラフである。また、図10(B)は、熱膨張抑制板82の装着時の、この発明の光走査装置11の副走査方向Yの感光体照射位置の各色の色ずれ量を示すグラフである。
なお、図9(A)(B)において、同一の温度に対して、複数のグラフが対応しているのは、光走査装置11を温める・冷やす動作を何度も繰り返して検討しているためである。
これは、結露防止用ヒーター91に通電したとき、光走査装置11の筐体41が膨張し、結露防止用ヒーター91の通電をやめると、筐体41が収縮することによる。
また、副走査方向Yの色ずれ量だけでなく、主走査方向Xの色ずれ量も同様の変化が生じる。
熱膨張抑制板82は、底板41aのほぼ全面を覆うように設けられ、ビス83b1〜83b5で底板41aの四隅および略中央部分に固定する。
また、熱膨張抑制板82の材料として、SECC以外にSUS等の筐体41の線膨張係数の小さい材料を用いてもよい。
なお、図10(A)(B)において、「Front」、「Rear」はそれぞれ、前面側、背面側の意味であり、前面側とは、カラー画像形成装置100に対して、ユーザーが立つ方の側である。
また、主走査方向Xについても同様である。
次に、図11(A)に基づき、この発明の実施形態2に係る光走査装置11について説明する。
図11(A)は、この発明の実施形態2に係る光走査装置11の熱膨張抑制板82の一例を示す説明図である。
それゆえ、図11(A)に示すように、これら各色に対応するFθ第2レンズ63b1、63b2および63b3近傍の筐体41の表面領域に熱膨張抑制板82を設けることで、筐体41の熱膨張に起因する色ずれを低減することができる。
次に、図11(B)に基づき、この発明の実施形態3に係る光走査装置11について説明する。
図11(B)は、この発明の実施形態3に係る光走査装置11の熱膨張抑制板82の一例を示す説明図である。
理論的には、筐体41の熱膨張による位置ずれの量は、基準線BLから遠ざかるほど大きくなるため、副走査方向Yと反対側の端部に設けられたFθ第2レンズ63b1は、熱膨張の影響が最も小さくなるものと考えられる。
次に、図12(A)に基づき、この発明の実施形態4に係る光走査装置11について説明する。
図12(A)は、この発明の実施形態4に係る光走査装置11の熱膨張抑制板82の一例を示す説明図である。
次に、図12(B)に基づき、この発明の実施形態5に係る光走査装置11について説明する。
図12(B)は、この発明の実施形態5に係る光走査装置11の熱膨張抑制板82の一例を示す説明図である。
また、3枚以上の熱膨張抑制板82を用いてもよい。
次に、図13に基づき、この発明の実施形態6に係る光走査装置11について説明する。
図13は、この発明の実施形態6に係る光走査装置11の熱膨張抑制板82の一例を示す説明図である。
次に、図14に基づき、この発明の実施形態7に係る光走査装置11について説明する。
図14は、この発明の実施形態7に係る光走査装置11の熱膨張抑制板82の一例を示す説明図である。
また、実施形態7を実施形態1〜6と併用してもよい。
前述した実施形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
Claims (6)
- 筐体と、
カラー画像を構成する各色に対応した光ビームを出射する複数の光源と、
前記光ビームを等角速度で偏向させて走査ビームを生成し、前記走査ビームを各色に対応した感光体ユニットにそれぞれ導いて走査する偏向走査部と、
前記走査ビームの走査速度を等角速度から等速度に変換する、各色に対応した複数の等速度変換レンズと、
前記筐体の熱膨張を抑制する熱膨張抑制板とを備え、
前記熱膨張抑制板は、前記筐体の熱膨張係数よりも小さな熱膨張係数を有し、前記筐体の予め定められた表面領域を覆うように設けられ、前記筐体の前記走査ビームの走査方向および前記走査方向と直交する副走査方向の少なくとも一方の熱膨張を抑制することを特徴とする光走査装置。 - 前記筐体の内部に発生する結露を防止する結露防止用ヒーターをさらに備え、
前記熱膨張抑制板は、熱伝導性を有し、前記筐体の外面と前記結露防止用ヒーターとの間に設けられる請求項1に記載の光走査装置。 - 前記熱膨張抑制板は、その隅部または端部と、前記表面領域の前記隅部または端部に対応する部分とに設けられた挿通孔に係合凸片を挿通して、前記隅部または端部と前記対応する部分とを係合することによって前記筐体に固定される請求項1または2に記載の光走査装置。
- 前記熱膨張抑制板はSECCを含み、前記筐体はPC/ABSアロイを含む請求項1〜3のいずれか1つに記載の光走査装置。
- 前記熱膨張抑制板は、前記筐体の底面または側面に設けられる請求項1〜4のいずれか1つに記載の光走査装置。
- 請求項1〜5のいずれか1つに記載の光走査装置を備えたカラー画像形成装置。
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