JPH09309146A - スコア加工用またはリベット加工用ポリエステルフィルム - Google Patents

スコア加工用またはリベット加工用ポリエステルフィルム

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JPH09309146A
JPH09309146A JP9008086A JP808697A JPH09309146A JP H09309146 A JPH09309146 A JP H09309146A JP 9008086 A JP9008086 A JP 9008086A JP 808697 A JP808697 A JP 808697A JP H09309146 A JPH09309146 A JP H09309146A
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polyester film
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polyester
melting point
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JP9008086A
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Kunio Shibatsuji
邦雄 芝辻
Kunikazu Fukui
国和 福井
Hideki Yamagishi
英樹 山岸
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スコア加工やリベット加工等の製品加工時の
衝撃によっても割れが生じにくいという特徴を有し、ま
た、成形性・加工性に優れており、イージーオープン缶
等の製造に好適なスコア加工用またはリベット加工用ポ
リエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 スコア加工用またはリベット加工用ポリ
エステルフィルム24は、密度が1.365〜1.39
5、面配向係数が0.070〜0.143、融点が20
5℃〜245℃であり、エチレンテレフタレートの繰り
返し単位を78〜97モル%有し、二軸方向に延伸され
た共重合ポリエステル樹脂からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばイージーオ
ープン缶用積層材に用いられ得るスコア加工用またはリ
ベット加工用のフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】缶切等の格別の器具を用いることなく容
易に開封できる缶詰用缶として、いわゆるイージーオー
プン缶が広く使用されている。このようなイージーオー
プン缶に用いられる缶材の縦断面構造例を図4に示す。
缶材1は、主として、金属板11とフィルム14とから
構成されている。金属板11の表面(図面の上側)及び
裏面(図面の下側)には、クロメート処理層12A,1
2Bがそれぞれ形成されている。フィルム14は、金属
板11の裏面に設けられたクロメート処理層12Bに接
着層13を介して積層されている。また、表面側のクロ
メート処理層12Aには、缶詰の商品名等を表示するた
めの印刷層15が設けられている。なお、フィルム14
としては、機械的強度や耐熱性が良好な二軸延伸により
配向結晶化されたポリエステルフィルムが用いられてい
る(たとえば、特開昭62−52045号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような缶材1を用
いてイージーオープン缶を製造する際には、積層材に対
し開口すべき部分を区画するためのスコア加工、及び把
手を取り付けるためのリベット加工等が缶材1に施され
る場合がある。たとえば、図4に示すように、スコア加
工ではスコア5を金属板11内まで設ける。
【0004】これらの加工時には、その際に加えられる
衝撃によりフィルム14が割れを生じる場合がある。特
に、深いスコア加工を行った場合は、割れが生じやす
い。このフィルム14に生じた割れは缶材1を腐食させ
る原因となる。本発明の課題は、スコア加工やリベット
加工等の製品加工時の衝撃によっても割れが生じにくい
という特徴を有し、また、成形性・加工性に優れてお
り、イージーオープン缶等の製造に好適なスコア加工用
またはリベット加工用ポリエステルフィルムを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るポリエ
ステルフィルムは、スコア加工用またはリベット加工用
のポリエステルフィルムであって、密度が1.365〜
1.395、面配向係数が0.070〜0.143、融
点が205℃〜245℃であり、エチレンテレフタレー
トの繰り返し単位を78〜97モル%含む共重合ポリエ
ステル樹脂からなり、二軸方向に延伸されたことを特徴
とするものである。
【0006】第2の発明に係るポリエステルフィルム
は、請求項1に記載のポリエステルフィルムにおいて、
面配向係数が0.070〜0.130であることを特徴
とするものである。第3の発明に係るポリエステルフィ
ルムは、請求項1または2に記載のポリエステルフィル
ムにおいて、融点が210℃〜245℃であることを特
徴とするものである。
【0007】第4の発明に係るポリエステルフィルム
は、請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィ
ルムにおいて、フィルムの厚みが6〜100μmである
ことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のスコア加工用またはリベ
ット加工用ポリエステルフィルムに用いられるポリエス
テル樹脂は、ジカルボン酸とジオールとの縮重合体であ
る。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、アゼライン
酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン
酸等の芳香族及び脂肪族のジカルボン酸を例示すること
ができる。これらのジカルボン酸は単独で用いられても
よく、2種以上のカルボン酸を任意に混合して用いても
よい。また、ジオールとしては、エチレングリコール、
ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コール、シクロヘキサンジメタノール、デカンジオー
ル、シクロヘキサンジオール、2−エチル−2−ブチル
−1−プロパンジオール等を例示することができる。こ
れらのジオールは単独で用いられてもよく、2種以上の
ジオールを任意に混合して用いてもよい。本発明のフィ
ルムを構成するポリエステル樹脂は、上記のジカルボン
酸とジオールとの任意の組み合わせによって得られるも
のであり、さらに、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコールあるいはポリエチレングリコール等の他の
モノマーやポリマーが共重合されているものであり、こ
のような共重合ポリエステル樹脂を用いることにより、
特に、フィルムが結晶化しにくくなり、スコア加工やリ
ベット加工等の製品加工を行う際に成形性・加工性が良
好であるという好都合な点があるのである。上述の効果
を得るためには、エチレンテレフタレートの繰り返し単
位が78〜97モル%であることが肝要である。これ
は、本発明者らの各種知見によれば、78モル%未満の
場合には、耐熱性が不十分なばかりか熱白化によりクラ
ックが入りやすくなるので、スコア加工やリベット加工
には適しておらず、また、97モル%を超える場合に
は、耐熱性は満足するが、フィルムが伸びにくく加工部
に割れを生じやすいという点で、スコア加工やリベット
加工には適さないからである。
【0009】本発明のスコア加工用またはリベット加工
用ポリエステルフィルムは、前記ポリエステル樹脂をフ
ィルム状に成形し、二軸方向に延伸したものである。延
伸倍率は、縦方向及び横方向ともに3.3倍以下が好ま
しく、特に3.1倍以下が好ましい。また、フィルムの
厚みは、6〜100μmが望ましい。特に、12〜50
μmの範囲にあることが、耐腐蝕性と易開封性との両特
性の観点から望ましい。
【0010】該フィルムの密度は、下限が、1.365
g/cm3 、好ましくは1.370g/cm3 であり、
上限が、1.395g/cm3 、好ましくは1.390
g/cm3 であり、任意の上限値・下限値で規定される
範囲に設定される。密度が、1.365g/cm3 未満
の場合には、フィルムの結晶化が不十分であり、ガス透
過量が多くなる。そのため、水蒸気の透過量が多くな
り、イージーオープン缶に錆が発生しやすくなる。ま
た、加熱収縮率も高くなり、金属板とラミネートすると
きに熱収縮皺が生じる場合がある。逆に、密度が1.3
95g/cm3 を超えると、フィルムの結晶化がすすむ
ため、フィルムの配向軸方向とこれに直交する方向との
物性差が大きくなる。特に、伸度や熱収縮の差が大きく
なる。
【0011】なお、密度は、四塩化炭素とn−ヘプタン
の混合液を用いて密度勾配管を作成し、これに試料を投
入し、測定温度25℃で測定した値である。また、該フ
ィルムの面配向係数は、下限が、0.070、好ましく
は0.080であり、上限が、0.143、好ましくは
0.135、さらに好ましくは0.130であり、これ
らの上限値及び下限値で規定される範囲に設定される。
面配向係数が0.070未満の場合には、開缶時にスコ
ア加工通りにフィルムが切れない場合があり、フィルム
が開缶部にはみ出すことがある。逆に、面配向係数が
0.143より大きい場合には、スコア加工時やリベッ
ト加工時にフィルムの割れが生じやすくなる。一般に、
面配向係数が大きくなると、フィルムの割れが生じやす
くなり、スコア加工等に向かないものとなる。しかし、
本発明者らの各種知見によれば、本発明のフィルムは、
共重合ポリエステルフィルムとしているために成形性、
加工性が向上しており、面配向係数が0.143程度ま
では実用性があるものとしてスコア加工等に適用可能で
ある。面配向係数がある程度高めであっても、本発明の
ように共重合ポリエステルフィルムとした場合には、成
形性・加工性が向上しているので、フィルムの均一性に
優れ、成形加工された製品中の不良品の発生率が大幅に
低減できる。
【0012】なお、面配向係数(fp)は、次の式によ
り計算した値である。 fp=(n1 +n2 )/2−n3 ここで、 n1 :縦方向の屈折率 n2 :横方向の屈折率 n3 :厚み方向の屈折率 また、屈折率は、アッベ屈折計の接眼側に偏向板アナラ
イザーを取付け、単光色NaD線により測定した。な
お、マウント液にはヨウ化メチレンを用い、25℃で測
定した。
【0013】本発明のスコア加工用またはリベット加工
用ポリエステルフィルムの融点は、下限が210℃好ま
しくは205℃であり、下限が245℃であり、任意の
上限値・下限値で規定される範囲に設定される。融点が
205℃未満の場合には、イージーオープン缶等の外面
に、高温度で例えば保護塗膜や印刷層をさらに設ける場
合に、フィルムが変形したり白化したりすることがある
ので好ましくない。なお、融点は210℃以上であるこ
とが好ましいが、特に高温度での保護塗膜形成等を行わ
ない場合には、融点が205℃程度でも実用的なものと
なる。
【0014】なお、フィルムの融点は、示査熱量分析計
(DSC)を用いて測定された値である。測定は、試料
フィルム10mgを用いて昇温温度10℃/分で行い、
試料フィルムが融解したときのピーク温度を融点とし
た。次に、本発明のスコア加工用またはリベット加工用
ポリエステルフィルムの製造方法について説明する。
【0015】まず、上述の共重合ポリエステル樹脂か
ら、たとえばロールキャスティング法等の周知の手段を
用いて共重合ポリエステルフィルムを製造する。この
際、ポリエステル樹脂には、酸化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、可塑剤、無機粒子、有機滑剤、顔料、帯電
防止剤等の添加剤を分散・配合しておいてもよい。得ら
れた共重合ポリエステルフィルムは、縦軸方向及び横軸
方向に延伸され、二軸延伸ポリエステルフィルムとな
る。その後、二軸延伸ポリエステルフィルムには、熱処
理が施される。熱処理温度は、160〜250℃程度、
さらに170〜220℃が望ましい。熱処理温度が16
0℃未満の場合には、ポリエステルフィルムの結晶化が
不十分となり、所望の密度値のフィルムが得られない。
逆に、熱処理温度が250℃を超えると、ポリエステル
フィルムが溶融してしまう。なお、熱処理温度は、ポリ
エステル樹脂の種類やフィルムの延伸条件に応じて適宜
選択することが可能である。
【0016】本発明に係るスコア加工用またはリベット
加工用ポリエステルフィルムを用いた積層材の一例を図
1に示す。積層材20は、主として、金属板21と本発
明に係るフィルム24とから構成されている。金属板2
1は、ブリキ、アルミニウム、スチール等の通常用いら
れる缶詰用金属からなる。金属板21の厚みは、下限
が、0.20mm、好ましくは0.23mmであり、上
限が、0.50mm、好ましくは0.30mmであり、
任意の上限値・下限値で規定される範囲に設定される。
なお、金属板の厚みは、缶蓋や缶胴等缶の部位によって
適宜選択される。
【0017】該金属板21の表面(図面の上側)及び裏
面(図面の下側)には、クロメート処理層22A,22
Bが形成されている。クロメート処理層22A,22B
は、金属板21の耐腐食性を向上させるためのものであ
る。クロメート処理層22A,22Bは、たとえばCr
3 、H3 PO4 、F及び水からなる処理液に、金属板
21を浸漬することにより形成される。なお、クロメー
ト処理層22A,22Bの厚みは、0.5〜5.0μm
程度が望ましい。
【0018】フィルム24は、金属板21の裏面に設け
られたクロメート処理層22Bに接着剤層23を介して
積層されている。フィルム24は、第1の発明に係る二
軸方向に延伸されたポリエステル樹脂からなるフィルム
である。接着剤層23には、たとえばエポキシ樹脂とフ
ェノール樹脂とからなる接着剤が用いられる。金属板2
1の表面に施されたクロメート処理層22Aには、たと
えば商品名を表示するための印刷層15が設けられてい
る。
【0019】このような積層材20を製造する方法とし
ては、たとえば、フィルム24の表面に接着剤を塗布
し、フィルム24とクロメート処理を施された金属板2
1とを重ね合わせ、加熱下で融着させる方法が用いられ
る。このような積層材は、プレス成形等の手段により、
飲料剤用缶やコンビーフ缶等の所望の形状のイージーオ
ープン缶等に成形される。
【0020】そのようにして製造した缶蓋の一例構造を
図2及び図3に示す。図2は、缶蓋10の上面を示して
いる。また、図3は、図2のIII −III 断面を示してい
る。缶蓋10は、同縁部近傍に缶胴の側面内側に嵌合さ
れる環状のリム2を備えている。リム2の外周側には密
封用溝3が形成されており、ここには缶胴と缶蓋10と
を密封するためのシーラント16がライニングされてい
る。リム2の内側には、開口すべき部分4を区画するス
コア5が設けられている。開口すべき部分4には、リベ
ット6が形成されており、リベット6は缶蓋の表面側に
突出している。開封用プルタブ7は、一端に開封用支点
8を有している。開封用プルタブ7は、開封用支点8が
リベット6に固定されることにより、開口すべき部分4
に固定されている。
【0021】前記缶蓋10は、開封用プルタブ7を開封
用支点8を支点として上方に起立させ、さらに開封用プ
ルタブ7を開口すべき部分4方向に引き起こして行くこ
とにより、開封される。前記缶蓋10において、スコア
5はスコア加工により成形される。また、開封用プルタ
ブ7はリベット加工により固定される。これらの加工の
際、フィルム24は衝撃を受ける。しかし、フィルム2
4は、第1の発明に係るポリエステルフィルムからなる
ため、衝撃が加わっても割れを生じにくい。そのため、
金属板21が露出して腐食するのを防止できる。
【0022】
【実施例】以下、実施例をあげて説明する。 [実施例1]エチレンイソフタレートの繰り返し単位を
15モル%含むポリエチレンテレフタレート−イソフタ
レート共重合体を280℃の温度で溶融し、20℃のキ
ャスティングドラム上でシート状に成形して樹脂フィル
ムを得た。得られた樹脂フィルムを90℃で縦方向に
3.1倍、105℃で横方向に3.0倍延伸した後、2
00℃で熱処理し、厚さ25μmの二軸延伸フィルムを
得た。
【0023】得られた二軸延伸フィルムの片面に、接着
剤として、セイカボンドE295及びC−26(大日精
化工業(株)製)の混合物を乾燥状態で3.0g/m2
塗布した。そして、フィルムの接着剤塗布面に、厚み
0.28mmのアルミニウム板をロール温度160℃で
ラミネートし、積層材を得た。得られた積層材に、スコ
ア残厚が90μmとなるようにスコア加工を行った。
【0024】[実施例2]ジカルボン酸としてテレフタ
ル酸、ジオール成分として13モル%の1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールを含むエチレングリコールを用い
たポリエステル樹脂から実施例1と同様の方法で二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムを205
℃で熱処理し、厚さ25μmの二軸延伸フィルムを得
た。
【0025】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [実施例3]エチレンイソフタレートの繰り返し単位を
22モル%含むポリエチレンテレフタレート−イソフタ
レート共重合体を280℃の温度で溶融し、実施例1と
同様にして樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルム
を、90℃で縦方向に3.3倍、105℃で横方向に
3.0倍延伸した後185℃で熱処理し、厚さ30μm
の二軸延伸フィルムを得た。
【0026】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [実施例4]エチレンイソフタレートの繰り返し単位を
3モル%含むポリエチレンテレフタレート−イソフタレ
ート共重合体から実施例1と同様にして樹脂フィルムを
得た。得られた樹脂フィルムを、95℃で縦方向に3.
5倍、110℃で横方向に3.3倍延伸した後、225
℃で熱処理し、厚さ25μmの二軸延伸フィルムを得
た。
【0027】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [実施例5]実施例1で得た樹脂フィルムを、95℃で
縦方向に4.0倍、105℃で横方向に4.0倍延伸し
た後200℃で熱処理し、厚さ20μmの二軸延伸フィ
ルムを得た。
【0028】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [比較例1]ジカルボン酸としてテレフタル酸、ジオー
ル成分としてエチレングリコールを用いたポリエチレン
テレフタレート樹脂から実施例1と同様にして樹脂フィ
ルムを得た。得られら樹脂フィルムを、110℃で縦方
向に3.6倍、横方向に130℃で3.7倍に延伸した
後、230℃で熱処理し、厚さ20μmの二軸延伸フィ
ルムを得た。
【0029】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 <結果>実施例1〜5及び比較例1で用いた二軸延伸フ
ィルムの密度、面配向係数及び融点を調べた。また、積
層材の耐熱性及びスコア加工によるフィルムの割れを調
べた。なお、耐熱性及び割れは、次のようにして評価し
た。
【0030】[耐熱性]積層材の小片を210℃の乾熱
オーブン中に5分間静置し、フィルムの状態を目視観察
した。評価は次の通りである。 ○:変化なし。 ×:白化あり。
【0031】[割れ]スコア加工を施した積層材に通電
試験を行い、通電した場合にフィルムに割れが生じてい
るものと判断した。なお、電解液には食塩水を用いた。
評価は次の通りである。この第1表からわかるように、
本発明に係るフィルムは耐割れ性が総じて良好である。
実施例3のフィルムは、耐熱性は劣るが耐熱性が重視さ
れない用途には、十分に使用可能である。また、実施例
4、5のフィルムは、耐割れ性は実施例1〜3のものよ
りは劣るが、衝撃の程度が少ないスコア加工・リベット
加工に適用可能であると評価できるものであった。
【0032】 ◎:割れ無し。 ○:割れがごく一部において発生していたが、十分な許
容範囲。 △:割れがあるものの用途によっては許容できる範囲。 ×:割れあり。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明では、スコア加工やリベット加工
等の衝撃による割れが生じにくい各種缶材用として好適
なフィルムを得ることができる。本発明のスコア加工用
またはリベット加工用ポリエステルフィルムを用いた積
層材を缶材に用いることにより、缶材にスコア加工やリ
ベット加工を施しても、フィルムに割れが生じにくくな
る。そのため、金属板の腐食を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルムを用いた積層材の構造例を示
した縦断面部分図。
【図2】イージーオープン缶の平面図。
【図3】図2のIII −III 断面図。
【図4】イージーオープン缶に用いられる積層材の構造
の一例を示した縦断面図。
【符号の説明】
20 積層材 21 金属板 24 フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スコア加工用またはリベット加工用のポリ
    エステルフィルムであって、 密度が1.365〜1.395、 面配向係数が0.070〜0.143、 融点が205℃〜245℃であり、 エチレンテレフタレートの繰り返し単位を78〜97モ
    ル%含む共重合ポリエステル樹脂からなり、 二軸方向に延伸されたことを特徴とする、ポリエステル
    フィルム。
  2. 【請求項2】前記面配向係数が0.070〜0.130
    であることを特徴とする、請求項1に記載のポリエステ
    ルフィルム。
  3. 【請求項3】前記融点が210℃〜245℃であること
    を特徴とする、請求項1又は2に記載のポリエステルフ
    ィルム。
  4. 【請求項4】前記フィルムの厚みが6〜100μmであ
    ることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の
    ポリエステルフィルム。
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