JPH09308152A - 電動機の回転子 - Google Patents
電動機の回転子Info
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- JPH09308152A JPH09308152A JP8155959A JP15595996A JPH09308152A JP H09308152 A JPH09308152 A JP H09308152A JP 8155959 A JP8155959 A JP 8155959A JP 15595996 A JP15595996 A JP 15595996A JP H09308152 A JPH09308152 A JP H09308152A
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- JP
- Japan
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- rotor
- iron core
- magnet
- iron
- balance
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- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 多数の薄鉄板を打ち抜いて積層して構成した
鉄心と、この鉄心に装着した複数片の磁石とを具備し、
前記磁石が前記鉄心または保護部材等によって覆われて
構成される電動機の回転子において、回転子を適正な位
置に確実に組み付けて、電動機の品質を向上させる。 【構成】 前記鉄心には前記薄鉄板の打ち抜き時に穿設
したバランス孔を積層方向の所定区間で連ねることによ
って空洞部が形成されており、また前記バランス孔が穿
設された薄鉄板の内周部または外周部またはその両方に
は、前記バランス孔との相対位置が定められた関係にあ
る切り欠き部が打ち抜かれており、この切り欠き部によ
って前記鉄心における前記積層方向の所定区間で凹溝が
形成されていることを特徴としている。
鉄心と、この鉄心に装着した複数片の磁石とを具備し、
前記磁石が前記鉄心または保護部材等によって覆われて
構成される電動機の回転子において、回転子を適正な位
置に確実に組み付けて、電動機の品質を向上させる。 【構成】 前記鉄心には前記薄鉄板の打ち抜き時に穿設
したバランス孔を積層方向の所定区間で連ねることによ
って空洞部が形成されており、また前記バランス孔が穿
設された薄鉄板の内周部または外周部またはその両方に
は、前記バランス孔との相対位置が定められた関係にあ
る切り欠き部が打ち抜かれており、この切り欠き部によ
って前記鉄心における前記積層方向の所定区間で凹溝が
形成されていることを特徴としている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍機や空調機の密閉
型圧縮機等に使用される電動機の回転子に関する。
型圧縮機等に使用される電動機の回転子に関する。
【０００２】
【従来の技術】密閉型圧縮機に使用されている磁石を装
着した回転子は、図１０に示すように、遠心力によって
磁石が飛散しないために外周部を補強するスリーブ２
や、磁石粉等が回転子外部へ極力漏れないように密閉を
目的として軸方向端部に取り付けられる端板３により回
転子の外周部と軸方向両端部を覆って構成される。また
圧縮機構のアンバランスを矯正するために、真ちゅう、
ステンレス、亜鉛等の非磁性材料よりなる外部バランス
ウェイト４ａ，４ｂを軸方向端部にカシメピン５等で固
定するか、もしくは外部バランスウェイト４ａ，４ｂを
ダイカスト等により端板３と一体形成して構成される。
着した回転子は、図１０に示すように、遠心力によって
磁石が飛散しないために外周部を補強するスリーブ２
や、磁石粉等が回転子外部へ極力漏れないように密閉を
目的として軸方向端部に取り付けられる端板３により回
転子の外周部と軸方向両端部を覆って構成される。また
圧縮機構のアンバランスを矯正するために、真ちゅう、
ステンレス、亜鉛等の非磁性材料よりなる外部バランス
ウェイト４ａ，４ｂを軸方向端部にカシメピン５等で固
定するか、もしくは外部バランスウェイト４ａ，４ｂを
ダイカスト等により端板３と一体形成して構成される。
【０００３】また図１１に示す回転子は、鉄心１の内部
に磁石を配置して遠心力による磁石の飛散を防止し、磁
石粉等が極力漏れないように密閉を目的として軸方向両
端部を端板３，３で覆い、真ちゅう、ステンレス、亜鉛
等の非磁性材料よりなる外部バランスウェイト４ａ，４
ｂを軸方向端部にカシメピン５等で固定するか、もしく
は外部バランスウェイト４ａ，４ｂをダイカスト等によ
り端板３と一体形成して構成される。
に磁石を配置して遠心力による磁石の飛散を防止し、磁
石粉等が極力漏れないように密閉を目的として軸方向両
端部を端板３，３で覆い、真ちゅう、ステンレス、亜鉛
等の非磁性材料よりなる外部バランスウェイト４ａ，４
ｂを軸方向端部にカシメピン５等で固定するか、もしく
は外部バランスウェイト４ａ，４ｂをダイカスト等によ
り端板３と一体形成して構成される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】図１０または図１１の
ような回転子を製作する場合、バランス重量を外部バラ
ンスウェイト４ａ，４ｂによって構成するために、回転
子の全長が大きくなり密閉型圧縮機の全長が大きくなっ
てしまう。そこで一般的に、鉄心に局部的な空洞部を設
けて回転子にバランス重量を付与することにより、密閉
型圧縮機を小型化できさらに外部バランスウェイト用の
材料の節約ができ、外部バランスウェイトの取付工数も
削減することができる。
ような回転子を製作する場合、バランス重量を外部バラ
ンスウェイト４ａ，４ｂによって構成するために、回転
子の全長が大きくなり密閉型圧縮機の全長が大きくなっ
てしまう。そこで一般的に、鉄心に局部的な空洞部を設
けて回転子にバランス重量を付与することにより、密閉
型圧縮機を小型化できさらに外部バランスウェイト用の
材料の節約ができ、外部バランスウェイトの取付工数も
削減することができる。
【０００５】しかしながら、鉄心内部に設けた空洞部
は、その位置や大きさが外部から容易に判別できない。
密閉型圧縮機に回転子を組み付ける際には、圧縮機構の
アンバランスが空洞部のバランス重量によって矯正され
るような位置関係となるようにに回転子を組み付ける必
要があるのに対し、上記空洞部の判別が困難であるため
に、組み付け作業が非常に難しくなって工数を要するも
のとなる。仮に組み付け位置がずれてしまうと、音や振
動が大きくなり、ひいては性能の低下をきたすようにな
る。
は、その位置や大きさが外部から容易に判別できない。
密閉型圧縮機に回転子を組み付ける際には、圧縮機構の
アンバランスが空洞部のバランス重量によって矯正され
るような位置関係となるようにに回転子を組み付ける必
要があるのに対し、上記空洞部の判別が困難であるため
に、組み付け作業が非常に難しくなって工数を要するも
のとなる。仮に組み付け位置がずれてしまうと、音や振
動が大きくなり、ひいては性能の低下をきたすようにな
る。
【０００６】また、空洞部によってバランス重量を付与
した回転子の製作において、回転子の直径や長さ等が外
観的に類似していてバランス重量のみ異なる多種類の回
転子を同時に製作する場合においては、製品の判別が難
しくなるといった問題が生じる。また図１０及び図１１
に示すように、密閉型圧縮機の設計の都合上、軸孔６よ
りも大径の段付き内径７を必要とする場合、段付き内径
７の外側の鉄心面積が小さくなるために、この段付き内
径７を逃げた部分に空洞部を設けることになり、鉄心１
の積層途中に空洞部が存在する構成となり、この結果回
転子製作途中の鉄心単体状態において、軸方向端部より
空洞部の位置が確認できないため、上記と同様に鉄心の
直径や長さ等が外観的に類似していてバランス重量のみ
異なる多種類の鉄心を同時に製作する場合においては、
製品の判別が難しくなる。
した回転子の製作において、回転子の直径や長さ等が外
観的に類似していてバランス重量のみ異なる多種類の回
転子を同時に製作する場合においては、製品の判別が難
しくなるといった問題が生じる。また図１０及び図１１
に示すように、密閉型圧縮機の設計の都合上、軸孔６よ
りも大径の段付き内径７を必要とする場合、段付き内径
７の外側の鉄心面積が小さくなるために、この段付き内
径７を逃げた部分に空洞部を設けることになり、鉄心１
の積層途中に空洞部が存在する構成となり、この結果回
転子製作途中の鉄心単体状態において、軸方向端部より
空洞部の位置が確認できないため、上記と同様に鉄心の
直径や長さ等が外観的に類似していてバランス重量のみ
異なる多種類の鉄心を同時に製作する場合においては、
製品の判別が難しくなる。
【０００７】また、部品の位置が外部から容易に判別で
きないために製造上困難を要するものとして、この他に
磁石配置の判別の問題がある。これは、回転子の磁石に
着磁を施す場合は、磁石が複数個に分割されているため
に、磁石の分割部を着磁磁界の磁極の極間に一致させて
行うことが好ましいのであるが、この分割部の位置が外
部から容易に判別できないために着磁の位置がずれてし
まい、電動機の性能低下を生じるものであった。
きないために製造上困難を要するものとして、この他に
磁石配置の判別の問題がある。これは、回転子の磁石に
着磁を施す場合は、磁石が複数個に分割されているため
に、磁石の分割部を着磁磁界の磁極の極間に一致させて
行うことが好ましいのであるが、この分割部の位置が外
部から容易に判別できないために着磁の位置がずれてし
まい、電動機の性能低下を生じるものであった。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数の薄鉄板
を打ち抜いて積層して構成した鉄心と、この鉄心に装着
した複数片の磁石とを具備し、前記磁石が前記鉄心また
は保護部材等によって覆われて構成される電動機の回転
子に係わるものである。前記鉄心には前記薄鉄板の打ち
抜き時に穿設したバランス孔を積層方向の所定区間で連
ねることによって空洞部が形成され、回転子にバランス
重量が付与される。また前記バランス孔が穿設された薄
鉄板の内周部または外周部またはその両方には、前記バ
ランス孔との相対位置が定められた関係にある切り欠き
部が打ち抜かれており、この切り欠き部によって前記鉄
心における前記積層方向の所定区間で凹溝が形成されて
いるものである。また、前記切り欠き部によって形成さ
れる凹溝は、前記磁石の分割部との相対位置が定められ
た関係となるように構成することもできる。
を打ち抜いて積層して構成した鉄心と、この鉄心に装着
した複数片の磁石とを具備し、前記磁石が前記鉄心また
は保護部材等によって覆われて構成される電動機の回転
子に係わるものである。前記鉄心には前記薄鉄板の打ち
抜き時に穿設したバランス孔を積層方向の所定区間で連
ねることによって空洞部が形成され、回転子にバランス
重量が付与される。また前記バランス孔が穿設された薄
鉄板の内周部または外周部またはその両方には、前記バ
ランス孔との相対位置が定められた関係にある切り欠き
部が打ち抜かれており、この切り欠き部によって前記鉄
心における前記積層方向の所定区間で凹溝が形成されて
いるものである。また、前記切り欠き部によって形成さ
れる凹溝は、前記磁石の分割部との相対位置が定められ
た関係となるように構成することもできる。
【０００９】
【作用】回転子の外周部または内周部に設けた凹溝によ
り、空洞部の位置が容易に判別でき、密閉型圧縮機の適
正な位置に回転子を確実に組み付けることができる。ま
た回転子の磁石に着磁を施す際に、凹溝の存在により磁
石の分割部を着磁磁界の磁極の極間に容易に一致させる
ことができ、確実に着磁を行うことができる。
り、空洞部の位置が容易に判別でき、密閉型圧縮機の適
正な位置に回転子を確実に組み付けることができる。ま
た回転子の磁石に着磁を施す際に、凹溝の存在により磁
石の分割部を着磁磁界の磁極の極間に容易に一致させる
ことができ、確実に着磁を行うことができる。
【００１０】また回転子製作の際に、回転子の直径や長
さ等が外観的に類似しているような場合であっても、外
周部または内周部に凹溝があることにより、バランス重
量のみ異なる多種類の類似形状回転子の判別を容易に行
うことができる。また同様に、回転子の鉄心の積層途中
に空洞部が存在して軸方向端部より空洞部の位置を確認
することができなくて、且つ鉄心の直径や長さ等が外観
的に類似しているような場合においても、バランス重量
のみ異なる類似形状品の判別を容易に行うことができ
る。
さ等が外観的に類似しているような場合であっても、外
周部または内周部に凹溝があることにより、バランス重
量のみ異なる多種類の類似形状回転子の判別を容易に行
うことができる。また同様に、回転子の鉄心の積層途中
に空洞部が存在して軸方向端部より空洞部の位置を確認
することができなくて、且つ鉄心の直径や長さ等が外観
的に類似しているような場合においても、バランス重量
のみ異なる類似形状品の判別を容易に行うことができ
る。
【００１１】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図１、図２及び図３は本発明の第１の実施例を示してお
り、磁石の外周部をスリーブにて覆った構成の回転子の
例を示している。
図１、図２及び図３は本発明の第１の実施例を示してお
り、磁石の外周部をスリーブにて覆った構成の回転子の
例を示している。
【００１２】図２及び図３の断面図において、１ａは鉄
心であり、打ち抜き積層型によって多数の薄鉄板を打ち
抜いて積層することによって形成されており、薄鉄板相
互は周知のカシメクランプ手段１２によってかしめて固
定されている。鉄心１ａの中心部には軸孔６が設けら
れ、軸方向の一端部にはこの軸孔６よりも大径に形成さ
れた段付き内径７が設けられている。また鉄心１ａに
は、これを構成する薄鉄板の打ち抜き時に穿設したバラ
ンス孔１０を積層方向の所定区間にわたって連ねること
によって空洞部１１ａ，１１ｂが形成されている。一
方、上記バランス孔１０が穿設された薄鉄板の内径部に
は、このバランス孔１０との相対位置が定められた部分
に切り欠き部８が薄鉄板の打ち抜き時に設けられてい
る。従って、バランス孔１０が存在しない薄鉄板には切
り欠き部８も設けられていない。実施例の場合は、２つ
のバランス孔１０の円周方向中央部の内径部に切り欠き
部８が設けられており、この切り欠き部はバランス孔と
同様、積層方向の所定区間にわたって連なって内径部に
凹溝９ａ，９ｂを形成している。
心であり、打ち抜き積層型によって多数の薄鉄板を打ち
抜いて積層することによって形成されており、薄鉄板相
互は周知のカシメクランプ手段１２によってかしめて固
定されている。鉄心１ａの中心部には軸孔６が設けら
れ、軸方向の一端部にはこの軸孔６よりも大径に形成さ
れた段付き内径７が設けられている。また鉄心１ａに
は、これを構成する薄鉄板の打ち抜き時に穿設したバラ
ンス孔１０を積層方向の所定区間にわたって連ねること
によって空洞部１１ａ，１１ｂが形成されている。一
方、上記バランス孔１０が穿設された薄鉄板の内径部に
は、このバランス孔１０との相対位置が定められた部分
に切り欠き部８が薄鉄板の打ち抜き時に設けられてい
る。従って、バランス孔１０が存在しない薄鉄板には切
り欠き部８も設けられていない。実施例の場合は、２つ
のバランス孔１０の円周方向中央部の内径部に切り欠き
部８が設けられており、この切り欠き部はバランス孔と
同様、積層方向の所定区間にわたって連なって内径部に
凹溝９ａ，９ｂを形成している。
【００１３】次に、図２及び図３において１３は鉄心１
ａの外周部に装着された複数片の磁石であり、各片が１
極を形成するように着磁されて界磁を形成するものであ
り、実施例のものは４極の界磁構成を示している。３ａ
及び３ｂは磁石１３の軸方向両端部を覆う端板であり、
真ちゅう、ステンレス、亜鉛等により形成されており、
鉄心１ａを軸方向に貫通する複数のカシメピン５によっ
て取り付けられている。また端板３ａ，３ｂの内径は鉄
心１ａの両端部の内径と同等または若干大きめに形成さ
れ、この内径部には鉄心１ａの凹溝９ａ，９ｂと連通す
る切り欠き部が設けてある。２は磁石１３の外周部を覆
うスリーブであり、ステンレス管等により形成されて、
圧入または焼きばめによって嵌着されている。
ａの外周部に装着された複数片の磁石であり、各片が１
極を形成するように着磁されて界磁を形成するものであ
り、実施例のものは４極の界磁構成を示している。３ａ
及び３ｂは磁石１３の軸方向両端部を覆う端板であり、
真ちゅう、ステンレス、亜鉛等により形成されており、
鉄心１ａを軸方向に貫通する複数のカシメピン５によっ
て取り付けられている。また端板３ａ，３ｂの内径は鉄
心１ａの両端部の内径と同等または若干大きめに形成さ
れ、この内径部には鉄心１ａの凹溝９ａ，９ｂと連通す
る切り欠き部が設けてある。２は磁石１３の外周部を覆
うスリーブであり、ステンレス管等により形成されて、
圧入または焼きばめによって嵌着されている。
【００１４】図２及び図３に示す回転子は、端板３ａ、
３ｂとスリーブ２とによって覆われて構成されて図１に
示すような外観となるため、バランス重量となるべき空
洞部１１ａ，１１ｂの位置や磁石１３の各片の位置は外
部から確認することができなくなる。しかし空洞部１１
ａ、１１ｂの存在する部分に対応した軸方向及び円周方
向の所定位置には凹溝９ａ，９ｂがそれぞれ存在して外
観上の確認を行うことが可能となる。また実施例の場合
は、磁石１３の各片の分割部と切り欠き部８の円周方向
の位置を一致させてあるので、凹溝９ａ，９ｂの存在に
よって磁石１３の分割位置も容易に判別することができ
る。
３ｂとスリーブ２とによって覆われて構成されて図１に
示すような外観となるため、バランス重量となるべき空
洞部１１ａ，１１ｂの位置や磁石１３の各片の位置は外
部から確認することができなくなる。しかし空洞部１１
ａ、１１ｂの存在する部分に対応した軸方向及び円周方
向の所定位置には凹溝９ａ，９ｂがそれぞれ存在して外
観上の確認を行うことが可能となる。また実施例の場合
は、磁石１３の各片の分割部と切り欠き部８の円周方向
の位置を一致させてあるので、凹溝９ａ，９ｂの存在に
よって磁石１３の分割位置も容易に判別することができ
る。
【００１５】尚、本実施例の場合、図１または図３に示
すように、鉄心１ａの下側には段付き内径７が設けられ
ており、この段付き内径７を逃げた部分に空洞部１１ｂ
が設けられているため、鉄心１ａの積層途中に空洞部１
１ｂが存在している。従って、これに対応する下側の凹
溝９ｂは、段付き内径７から続けて設けると空洞部１１
ｂの実際の長さと相違するため、空洞部１１ｂの下端ま
では凹溝９ｂを形成する切り欠き部８より若干大きな切
り欠きによる凹溝１４を設け、軸方向端部より凹溝９ｂ
を容易に確認したり、寸法測定が可能なように構成して
ある。尚、回転予に具備すべきバランス重量の設計に際
しては、これら凹溝９ａ，９ｂ，１４の存在によるモー
メントも考慮して行うことは言うまでもない。
すように、鉄心１ａの下側には段付き内径７が設けられ
ており、この段付き内径７を逃げた部分に空洞部１１ｂ
が設けられているため、鉄心１ａの積層途中に空洞部１
１ｂが存在している。従って、これに対応する下側の凹
溝９ｂは、段付き内径７から続けて設けると空洞部１１
ｂの実際の長さと相違するため、空洞部１１ｂの下端ま
では凹溝９ｂを形成する切り欠き部８より若干大きな切
り欠きによる凹溝１４を設け、軸方向端部より凹溝９ｂ
を容易に確認したり、寸法測定が可能なように構成して
ある。尚、回転予に具備すべきバランス重量の設計に際
しては、これら凹溝９ａ，９ｂ，１４の存在によるモー
メントも考慮して行うことは言うまでもない。
【００１６】図４、図５及び図６は本発明の第２の実施
例を示しており、鉄心の内部に磁石を配置した構成の回
転子の例を示している。複数片の磁石１３は鉄心１ｂに
設けた磁石１３と略相似形の収容孔に収容されているた
め、回転子の外周部には鉄心１ｂが露出した構成となっ
ている。また軸方向両端部には端板３ａ，３ｂが装着さ
れて、この回転子の場合は図４に示すような外観となっ
ており、空洞部１１ａ，１１ｂの位置や磁石１３の各片
の位置は外部から確認不能となっている。しかし空洞部
１１ａ、１１ｂの位置及び磁石１３の各片の分割部の位
置に対する切り欠き部８の相対位置は予め定められた関
係を有しているため、鉄心１ｂに形成された凹溝９ａ，
９ｂによって容易にその位置を知ることができる。尚、
鉄心１ｂにおける空洞部１１ａ、１１ｂや凹溝９ａ，９
ｂ等の構成については、第１の実施例と同様であるので
説明を省略する。
例を示しており、鉄心の内部に磁石を配置した構成の回
転子の例を示している。複数片の磁石１３は鉄心１ｂに
設けた磁石１３と略相似形の収容孔に収容されているた
め、回転子の外周部には鉄心１ｂが露出した構成となっ
ている。また軸方向両端部には端板３ａ，３ｂが装着さ
れて、この回転子の場合は図４に示すような外観となっ
ており、空洞部１１ａ，１１ｂの位置や磁石１３の各片
の位置は外部から確認不能となっている。しかし空洞部
１１ａ、１１ｂの位置及び磁石１３の各片の分割部の位
置に対する切り欠き部８の相対位置は予め定められた関
係を有しているため、鉄心１ｂに形成された凹溝９ａ，
９ｂによって容易にその位置を知ることができる。尚、
鉄心１ｂにおける空洞部１１ａ、１１ｂや凹溝９ａ，９
ｂ等の構成については、第１の実施例と同様であるので
説明を省略する。
【００１７】図７、図８及び図９は本発明の第３の実施
例を示しており、第２の実施例同様鉄心の内部に磁石を
配置した構成の回転子において、凹溝を鉄心の外周部に
設けた例を示している。これは空洞部１１ａ，１１ｂの
位置や磁石１３の各片の位置に対して予め定められた関
係を有する切り欠き部８を薄鉄板の外径部に設けること
によって、外径部に凹溝９ｃ，９ｄを有する鉄心１ｃを
形成したものであり、その他の構成は第２の実施例同様
となっている。図７に示すように、このような凹溝９
ｃ，９ｄとすることにより、回転子の外周側から空洞部
１１ａ、１１ｂや磁石１３の位置が容易に確認可能とな
っている。
例を示しており、第２の実施例同様鉄心の内部に磁石を
配置した構成の回転子において、凹溝を鉄心の外周部に
設けた例を示している。これは空洞部１１ａ，１１ｂの
位置や磁石１３の各片の位置に対して予め定められた関
係を有する切り欠き部８を薄鉄板の外径部に設けること
によって、外径部に凹溝９ｃ，９ｄを有する鉄心１ｃを
形成したものであり、その他の構成は第２の実施例同様
となっている。図７に示すように、このような凹溝９
ｃ，９ｄとすることにより、回転子の外周側から空洞部
１１ａ、１１ｂや磁石１３の位置が容易に確認可能とな
っている。
【００１８】尚、第２の実施例または第３の実施例にお
いて、鉄心の上下に存在する凹溝は、一方を内径部に、
他方を外径部に設けた構成としてもよいことは勿論であ
る。また空洞部や磁石の分割部を判別する必要のない部
分には、たとえ空洞部が存在しても凹溝は必ずしも設け
る必要はない。また切り欠き部８の形状は、図示する半
円形に限らず、判別に支障のない範囲で任意の切り欠き
形状でよい。
いて、鉄心の上下に存在する凹溝は、一方を内径部に、
他方を外径部に設けた構成としてもよいことは勿論であ
る。また空洞部や磁石の分割部を判別する必要のない部
分には、たとえ空洞部が存在しても凹溝は必ずしも設け
る必要はない。また切り欠き部８の形状は、図示する半
円形に限らず、判別に支障のない範囲で任意の切り欠き
形状でよい。
【００１９】
【発明の効果】本発明によれば、回転子の外周部または
内周部に形成される凹溝によって、バランス重量を形成
する空洞部の位置が容易且つ確実に判別することがで
き、密閉型圧縮機の適正な位置に回転子を確実に組み付
けることができる。従って、組み付け工数が削減される
とともに、音や振動が大きくなることがなく、電動機の
品質を向上させることができる。また回転子の磁石に着
磁を施す際に、凹溝の存在により磁石の分割部を着磁磁
界の磁極の極間に容易に一致させることができ、確実に
着磁を行うことができる。従って、性能の良い電動機が
構成できるものである。尚、これら回転子の組み付けや
磁石の着磁に際しては、凹溝を矩形状等に形成しておけ
ば、治具等に係合させて位置決めのための案内溝として
用いることも可能となる。
内周部に形成される凹溝によって、バランス重量を形成
する空洞部の位置が容易且つ確実に判別することがで
き、密閉型圧縮機の適正な位置に回転子を確実に組み付
けることができる。従って、組み付け工数が削減される
とともに、音や振動が大きくなることがなく、電動機の
品質を向上させることができる。また回転子の磁石に着
磁を施す際に、凹溝の存在により磁石の分割部を着磁磁
界の磁極の極間に容易に一致させることができ、確実に
着磁を行うことができる。従って、性能の良い電動機が
構成できるものである。尚、これら回転子の組み付けや
磁石の着磁に際しては、凹溝を矩形状等に形成しておけ
ば、治具等に係合させて位置決めのための案内溝として
用いることも可能となる。
【００２０】また回転子製作の際に、回転子の直径や長
さ等が外観的に類似しているような場合であっても、外
周部または内周部に凹溝があることにより、バランス重
量のみ異なる多種類の類似形状回転子の判別を容易に行
うことができる。また同様に、回転子の鉄心の積層途中
に空洞部が存在して軸方向端部より空洞部の位置を確認
することができなくて、且つ鉄心の直径や長さ等が外観
的に類似しているような場合においても、バランス重量
のみ異なる類似形状品の判別を容易に行うことができ
る。
さ等が外観的に類似しているような場合であっても、外
周部または内周部に凹溝があることにより、バランス重
量のみ異なる多種類の類似形状回転子の判別を容易に行
うことができる。また同様に、回転子の鉄心の積層途中
に空洞部が存在して軸方向端部より空洞部の位置を確認
することができなくて、且つ鉄心の直径や長さ等が外観
的に類似しているような場合においても、バランス重量
のみ異なる類似形状品の判別を容易に行うことができ
る。
【図１】本発明の第１の実施例を示す回転子の斜視図。
【図２】図１の回転子の平面断面図。
【図３】図１の回転子の正面断面図。
【図４】本発明の第２の実施例を示す回転子の斜視図。
【図５】図４の回転子の平面断面図。
【図６】図４の回転子の正面断面図。
【図７】本発明の第３の実施例を示す回転子の斜視図。
【図８】図７の回転子の平面断面図。
【図９】図７の回転子の正面断面図。
【図１０】従来例を示す回転子の斜視図。
【図１１】別の従来例を示す回転子の斜視図。
１，１ａ，１ｂ，１ｃ 鉄心 ２ スリーブ ３，３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ 端板 ５ カシメピン ６ 軸孔 ７ 段付き内径 ８ 切り欠き部 ９ａ，９ｂ，９ｃ，９ｄ 凹溝 １０ バランス孔 １１ａ，１１ｂ 空洞部 １３ 磁石
Claims (2)
- 【請求項１】 多数の薄鉄板を打ち抜いて積層して構成
した鉄心と、この鉄心に装着した複数片の磁石とを具備
し、前記磁石が前記鉄心または保護部材等によって覆わ
れて構成される電動機の回転子において、前記鉄心には
前記薄鉄板の打ち抜き時に穿設したバランス孔を積層方
向の所定区間で連ねることによって空洞部が形成されて
おり、また前記バランス孔が穿設された薄鉄板の内周部
または外周部またはその両方には、前記バランス孔との
相対位置が定められた関係にある切り欠き部が打ち抜か
れており、この切り欠き部によって前記鉄心における前
記積層方向の所定区間で凹溝が形成されていることを特
徴とする電動機の回転子。 - 【請求項２】 前記凹溝と前記磁石の分割部との相対位
置を定められた関係としたことを特徴とする請求項１に
記載の電動機の回転子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8155959A JPH09308152A (ja) | 1996-05-13 | 1996-05-13 | 電動機の回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8155959A JPH09308152A (ja) | 1996-05-13 | 1996-05-13 | 電動機の回転子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09308152A true JPH09308152A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=15617279
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8155959A Pending JPH09308152A (ja) | 1996-05-13 | 1996-05-13 | 電動機の回転子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09308152A (ja) |
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- 1996-05-13 JP JP8155959A patent/JPH09308152A/ja active Pending
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