JPH09307442A - 比較器 - Google Patents
比較器Info
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- JPH09307442A JPH09307442A JP11657596A JP11657596A JPH09307442A JP H09307442 A JPH09307442 A JP H09307442A JP 11657596 A JP11657596 A JP 11657596A JP 11657596 A JP11657596 A JP 11657596A JP H09307442 A JPH09307442 A JP H09307442A
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- input terminal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】入力の非対称性に基づく比較時間の遅延時間差
の発生を防止でき、適用されるA/D変換回路の歪みを
減少させることができる比較器を実現する。 【解決手段】差動対を構成するトランジスタQ1のベー
スに接続された信号入力端子TIN1 とトランジスタQ2
のコレクタとの間を、能動素子としてのトランジスタQ
1,Q2と同じ特性を有し、常にオフ状態(非導通状
態)に保持されたトランジスタQ3からなる容量素子に
より容量結合する。これにより、入力の非対称性に基づ
く比較時間の遅延時間差の発生を防止でき、わずかな素
子の追加のみで、消費電力を増大させることなく、適用
されるA/D変換回路の歪みを減少させることができ
る。
の発生を防止でき、適用されるA/D変換回路の歪みを
減少させることができる比較器を実現する。 【解決手段】差動対を構成するトランジスタQ1のベー
スに接続された信号入力端子TIN1 とトランジスタQ2
のコレクタとの間を、能動素子としてのトランジスタQ
1,Q2と同じ特性を有し、常にオフ状態(非導通状
態)に保持されたトランジスタQ3からなる容量素子に
より容量結合する。これにより、入力の非対称性に基づ
く比較時間の遅延時間差の発生を防止でき、わずかな素
子の追加のみで、消費電力を増大させることなく、適用
されるA/D変換回路の歪みを減少させることができ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アナログ/ディジ
タル変換回路等に適用される比較器に関するものであ
る。
タル変換回路等に適用される比較器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アナログ信号をディジタル信号に変換す
るアナログ/ディジタル(以下、A/Dと略記する)変
換回路には、各種の変換方式が採用されているが、高速
用には、アナログ信号の振幅を変換ビット数と等しくな
るように量子化し、量子化された信号をディジタルコー
ドに変換する並列型(フラッシュタイプ)のA/D変換
回路が多く用いられている。
るアナログ/ディジタル(以下、A/Dと略記する)変
換回路には、各種の変換方式が採用されているが、高速
用には、アナログ信号の振幅を変換ビット数と等しくな
るように量子化し、量子化された信号をディジタルコー
ドに変換する並列型(フラッシュタイプ)のA/D変換
回路が多く用いられている。
【0003】この並列型A/D変換回路は、基準電圧を
複数の抵抗素子で分割した分割電圧と入力アナログ信号
とを複数の比較器で比較し、比較結果をエンコーダで2
進数に変換することにより所望のディジタル信号を得る
ように構成される。
複数の抵抗素子で分割した分割電圧と入力アナログ信号
とを複数の比較器で比較し、比較結果をエンコーダで2
進数に変換することにより所望のディジタル信号を得る
ように構成される。
【0004】図2は、このようなA/D変換回路に適用
される一般的な比較器の基本構成例を示す回路図であ
る。この比較器1は、npn型トランジスタQ1,Q
2、抵抗素子R1,R2、および定電流源I1により構
成されている。
される一般的な比較器の基本構成例を示す回路図であ
る。この比較器1は、npn型トランジスタQ1,Q
2、抵抗素子R1,R2、および定電流源I1により構
成されている。
【0005】トランジスタQ1のエミッタとトランジス
タQ2のエミッタとが接続され、これらの接続点が定電
流源I1に接続されている。トランジスタQ1のベース
が信号電圧SVの入力端子TIN1 に接続され、コレクタ
が抵抗素子R1の一端に接続され、これらの接続点が出
力端子TOUT1に接続されている。そして、抵抗素子R1
の他端が電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
トランジスタQ2のベースが基準電圧RVの入力端子T
IN2 に接続され、コレクタが抵抗素子R2の一端に接続
され、これらの接続点が出力端子TOUT2に接続されてい
る。そして、抵抗素子R2の他端が電源電圧VCCの供給
ラインに接続されている。
タQ2のエミッタとが接続され、これらの接続点が定電
流源I1に接続されている。トランジスタQ1のベース
が信号電圧SVの入力端子TIN1 に接続され、コレクタ
が抵抗素子R1の一端に接続され、これらの接続点が出
力端子TOUT1に接続されている。そして、抵抗素子R1
の他端が電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
トランジスタQ2のベースが基準電圧RVの入力端子T
IN2 に接続され、コレクタが抵抗素子R2の一端に接続
され、これらの接続点が出力端子TOUT2に接続されてい
る。そして、抵抗素子R2の他端が電源電圧VCCの供給
ラインに接続されている。
【0006】このような構成において、信号電圧SVが
入力端子TIN1 を介して差動対を構成する一方のトラン
ジスタQ1のベースに供給され、基準電圧RVが入力端
子TIN2 を介して差動対を構成する他方のトランジスタ
Q2のベースに供給される。そして、差動対において、
入力信号電圧SVと基準電圧RVとの比較が行われる。
すなわち、入力信号電圧SVと基準電圧RVとの大小に
応じて異なった出力信号が得られる。具体的には、入力
信号電圧SVの値が基準電圧RVより高い場合には、ト
ランジスタQ1がオン状態となり、トランジスタQ2が
オフ状態に保持される。これにより、トランジスタQ1
側に電流が流れ、これに基づいて発生した電圧が出力端
子TOUT1から比較器の出力信号として出力される。一
方、入力信号電圧SVの値が基準電圧RVより低い場合
には、トランジスタQ2がオン状態となり、トランジス
タQ1がオフ状態に保持される。これにより、トランジ
スタQ2側に電流が流れ、これに基づいて発生した電圧
が出力端子TOUT2から比較器の出力信号として出力され
る。以上のようにして、出力端子TOUT1,TOUT2から相
補的なレベルをとる信号が出力される。
入力端子TIN1 を介して差動対を構成する一方のトラン
ジスタQ1のベースに供給され、基準電圧RVが入力端
子TIN2 を介して差動対を構成する他方のトランジスタ
Q2のベースに供給される。そして、差動対において、
入力信号電圧SVと基準電圧RVとの比較が行われる。
すなわち、入力信号電圧SVと基準電圧RVとの大小に
応じて異なった出力信号が得られる。具体的には、入力
信号電圧SVの値が基準電圧RVより高い場合には、ト
ランジスタQ1がオン状態となり、トランジスタQ2が
オフ状態に保持される。これにより、トランジスタQ1
側に電流が流れ、これに基づいて発生した電圧が出力端
子TOUT1から比較器の出力信号として出力される。一
方、入力信号電圧SVの値が基準電圧RVより低い場合
には、トランジスタQ2がオン状態となり、トランジス
タQ1がオフ状態に保持される。これにより、トランジ
スタQ2側に電流が流れ、これに基づいて発生した電圧
が出力端子TOUT2から比較器の出力信号として出力され
る。以上のようにして、出力端子TOUT1,TOUT2から相
補的なレベルをとる信号が出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た比較器では、たとえば並列型A/D変換回路に採用し
た場合、比較器の遅延時間の入力信号変化に依存した変
動が、並列型A/D変換回路の歪み要因の一つであるこ
とが報告されている(参考文献:Behzad Razavi,"Princ
iples of data conversion system design",pp.112-11
3,IEEE PRESS,1995、または参考文献:Rudy van de Pla
ssche,"Integrated Analog-to-Digital andDigital-to-
analog converters",pp.189-203,Kluwer Academic Publ
ishers,1994 参照)。
た比較器では、たとえば並列型A/D変換回路に採用し
た場合、比較器の遅延時間の入力信号変化に依存した変
動が、並列型A/D変換回路の歪み要因の一つであるこ
とが報告されている(参考文献:Behzad Razavi,"Princ
iples of data conversion system design",pp.112-11
3,IEEE PRESS,1995、または参考文献:Rudy van de Pla
ssche,"Integrated Analog-to-Digital andDigital-to-
analog converters",pp.189-203,Kluwer Academic Publ
ishers,1994 参照)。
【0008】この遅延時間変動の原因の一つは、比較器
の一方の入力端子TIN1 にスルーレートの大きな信号電
圧SVが供給され、他方の入力端子TIN2 に変動しない
基準電圧RVが供給されているという、極端な非対称性
によっている。
の一方の入力端子TIN1 にスルーレートの大きな信号電
圧SVが供給され、他方の入力端子TIN2 に変動しない
基準電圧RVが供給されているという、極端な非対称性
によっている。
【0009】この問題について、図2の回路に関連付け
て定性的に説明する。図2の比較器1においては、入力
信号電圧SVの変化率に応じてトランジスタQ1のベー
ス・コレクタ間容量に基づく電流iが抵抗素子R1に流
れる。このため、入力信号電圧SVの立ち上がりと立ち
下がりで、トランジスタQ1のコレクタ電位に次式で示
すような差ΔVが生じる。
て定性的に説明する。図2の比較器1においては、入力
信号電圧SVの変化率に応じてトランジスタQ1のベー
ス・コレクタ間容量に基づく電流iが抵抗素子R1に流
れる。このため、入力信号電圧SVの立ち上がりと立ち
下がりで、トランジスタQ1のコレクタ電位に次式で示
すような差ΔVが生じる。
【0010】
【数1】ΔV=i・r1 ただし、r1 は抵抗素子R1の抵抗値である。
【0011】これが、比較時間の遅延時間差となってみ
えてくる訳である。
えてくる訳である。
【0012】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、入力の非対称性に基づく比較時
間の遅延時間差の発生を防止でき、適用されるA/D変
換回路の歪みを減少させることができる比較器を提供す
ることにある。
のであり、その目的は、入力の非対称性に基づく比較時
間の遅延時間差の発生を防止でき、適用されるA/D変
換回路の歪みを減少させることができる比較器を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、第1および第2の能動素子からなる差動
対を有し、上記第1の能動素子の入力端子に信号電圧が
入力し、上記第2の能動素子の入力端子に基準電圧が入
力する比較器であって、上記第1の能動素子の入力端子
と上記第2の能動素子の出力端子とが容量素子により結
合されている。
め、本発明は、第1および第2の能動素子からなる差動
対を有し、上記第1の能動素子の入力端子に信号電圧が
入力し、上記第2の能動素子の入力端子に基準電圧が入
力する比較器であって、上記第1の能動素子の入力端子
と上記第2の能動素子の出力端子とが容量素子により結
合されている。
【0014】また、本発明の比較器では、上記容量素子
が、差動対を構成する能動素子と同様の特性を有する素
子からなり、当該素子が非導通となるように接続されて
いる。
が、差動対を構成する能動素子と同様の特性を有する素
子からなり、当該素子が非導通となるように接続されて
いる。
【0015】本発明の比較器によれば、差動対で比較動
作を行う場合、入力信号電圧の変化率に応じて第1の能
動素子の容量等に基づく電流が流れるが、このとき、信
号電圧は容量素子にも供給されることから、容量素子に
蓄積された電荷が差動対を構成する第2の能動素子の出
力端子側に流れる。したがって、第2の能動素子の出力
端子側に、入力信号電圧の変化率に応じて第1の能動素
子に基づき流れる電流と略等しい電流が流れることにな
る。その結果、比較器入力の一方の入力端子にスルーレ
ートの大きな信号電圧が供給され、他方の入力端子に変
動しない基準電圧が供給されているという、極端な非対
称性に基づく比較時間の遅延時間差が相殺され、あるい
は緩和される。
作を行う場合、入力信号電圧の変化率に応じて第1の能
動素子の容量等に基づく電流が流れるが、このとき、信
号電圧は容量素子にも供給されることから、容量素子に
蓄積された電荷が差動対を構成する第2の能動素子の出
力端子側に流れる。したがって、第2の能動素子の出力
端子側に、入力信号電圧の変化率に応じて第1の能動素
子に基づき流れる電流と略等しい電流が流れることにな
る。その結果、比較器入力の一方の入力端子にスルーレ
ートの大きな信号電圧が供給され、他方の入力端子に変
動しない基準電圧が供給されているという、極端な非対
称性に基づく比較時間の遅延時間差が相殺され、あるい
は緩和される。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る比較器の一
実施形態を示す回路図である。本比較器1aは、図1に
示すように、npn型トランジスタQ1,Q2,Q3、
抵抗素子R1,R2、および定電流源I1により構成さ
れている。
実施形態を示す回路図である。本比較器1aは、図1に
示すように、npn型トランジスタQ1,Q2,Q3、
抵抗素子R1,R2、および定電流源I1により構成さ
れている。
【0017】トランジスタQ1のエミッタとトランジス
タQ2のエミッタとが接続され、これらの接続点が定電
流源I1に接続されている。トランジスタQ1のベース
が信号電圧SVの入力端子TIN1 に接続され、コレクタ
が抵抗素子R1の一端に接続され、これらの接続点が出
力端子TOUT1に接続されている。そして、抵抗素子R1
の他端が電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
トランジスタQ2のベースが基準電圧RVの入力端子T
IN2 に接続され、コレクタが抵抗素子R2の一端に接続
され、これらの接続点が出力端子TOUT2に接続されてい
る。そして、抵抗素子R2の他端が電源電圧VCCの供給
ラインに接続されている。
タQ2のエミッタとが接続され、これらの接続点が定電
流源I1に接続されている。トランジスタQ1のベース
が信号電圧SVの入力端子TIN1 に接続され、コレクタ
が抵抗素子R1の一端に接続され、これらの接続点が出
力端子TOUT1に接続されている。そして、抵抗素子R1
の他端が電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
トランジスタQ2のベースが基準電圧RVの入力端子T
IN2 に接続され、コレクタが抵抗素子R2の一端に接続
され、これらの接続点が出力端子TOUT2に接続されてい
る。そして、抵抗素子R2の他端が電源電圧VCCの供給
ラインに接続されている。
【0018】そして、トランジスタQ3のベースおよび
エミッタが信号電圧SVの入力端子TIN1 に接続され、
コレクタがノードN2、すなわち出力端子TOUT2に接続
されている。すなわち、差動対を構成するトランジスタ
Q1のベースに接続された信号入力端子TIN1 とトラン
ジスタQ2のコレクタとの間が、差動対の能動素子とし
てのトランジスタQ1,Q2と同じ特性を有し、常にオ
フ状態(非導通状態)に保持されたトランジスタQ3か
らなる容量素子により容量結合されている。
エミッタが信号電圧SVの入力端子TIN1 に接続され、
コレクタがノードN2、すなわち出力端子TOUT2に接続
されている。すなわち、差動対を構成するトランジスタ
Q1のベースに接続された信号入力端子TIN1 とトラン
ジスタQ2のコレクタとの間が、差動対の能動素子とし
てのトランジスタQ1,Q2と同じ特性を有し、常にオ
フ状態(非導通状態)に保持されたトランジスタQ3か
らなる容量素子により容量結合されている。
【0019】次に、上記構成による動作を説明する。ス
ルーレートの大きな信号電圧SVが入力端子TIN1 を介
して差動対を構成する一方のトランジスタQ1のベース
に供給されるとともに、容量素子の一方の電極側として
のトランジスタQ3のベースおよびエミッタに供給され
る。一方、変動しない基準電圧RVが入力端子TIN2 を
介して差動対を構成する他方のトランジスタQ2のベー
スに供給される。そして、差動対において、入力信号電
圧SVと基準電圧RVとの比較が行われる。すなわち、
入力信号電圧SVと基準電圧RVとの大小に応じて異な
った相補的な出力信号が得られる。
ルーレートの大きな信号電圧SVが入力端子TIN1 を介
して差動対を構成する一方のトランジスタQ1のベース
に供給されるとともに、容量素子の一方の電極側として
のトランジスタQ3のベースおよびエミッタに供給され
る。一方、変動しない基準電圧RVが入力端子TIN2 を
介して差動対を構成する他方のトランジスタQ2のベー
スに供給される。そして、差動対において、入力信号電
圧SVと基準電圧RVとの比較が行われる。すなわち、
入力信号電圧SVと基準電圧RVとの大小に応じて異な
った相補的な出力信号が得られる。
【0020】具体的には、入力信号電圧SVの値が基準
電圧RVより高い場合には、トランジスタQ1がオン状
態となり、トランジスタQ2がオフ状態に保持される。
これにより、トランジスタQ1側に電流が流れ、これに
基づいて発生した電圧が出力端子TOUT1から比較器の出
力信号として出力される。一方、入力信号電圧SVの値
が基準電圧RVより低い場合には、トランジスタQ2が
オン状態となり、トランジスタQ1がオフ状態に保持さ
れる。これにより、トランジスタQ2側に電流が流れ、
これに基づいて発生した電圧が出力端子TOUT2から比較
器の出力信号として出力される。
電圧RVより高い場合には、トランジスタQ1がオン状
態となり、トランジスタQ2がオフ状態に保持される。
これにより、トランジスタQ1側に電流が流れ、これに
基づいて発生した電圧が出力端子TOUT1から比較器の出
力信号として出力される。一方、入力信号電圧SVの値
が基準電圧RVより低い場合には、トランジスタQ2が
オン状態となり、トランジスタQ1がオフ状態に保持さ
れる。これにより、トランジスタQ2側に電流が流れ、
これに基づいて発生した電圧が出力端子TOUT2から比較
器の出力信号として出力される。
【0021】そのとき、入力信号電圧SVの変化率に応
じてトランジスタQ1のベース・コレクタ間容量に基づ
く電流iが抵抗素子R1に流れる。このため、入力信号
電圧SVの立ち上がりと立ち下がりで、トランジスタQ
1のコレクタ電位にi・r1 なる電位差ΔVが生じる。
しかし、入力信号電圧SVは、容量素子の一方の電極と
してのトランジスタQ3のベース,エミッタに供給され
ていることから、他方の電極としてのコレクタから電荷
が差動対を構成するトランジスタQ2のコレクタに供給
される。したがって、トランジスタQ2のコレクタ側
に、入力信号電圧SVの変化率に応じてトランジスタQ
1のベース・コレクタ間容量に基づき抵抗素子R1に流
れる電流iと略等しい電流が流れることになる。すなわ
ち、入力スルーレートに依存した電流が抵抗素子R1,
R2に均等に流れ、入力の非対称性が打ち消される。
じてトランジスタQ1のベース・コレクタ間容量に基づ
く電流iが抵抗素子R1に流れる。このため、入力信号
電圧SVの立ち上がりと立ち下がりで、トランジスタQ
1のコレクタ電位にi・r1 なる電位差ΔVが生じる。
しかし、入力信号電圧SVは、容量素子の一方の電極と
してのトランジスタQ3のベース,エミッタに供給され
ていることから、他方の電極としてのコレクタから電荷
が差動対を構成するトランジスタQ2のコレクタに供給
される。したがって、トランジスタQ2のコレクタ側
に、入力信号電圧SVの変化率に応じてトランジスタQ
1のベース・コレクタ間容量に基づき抵抗素子R1に流
れる電流iと略等しい電流が流れることになる。すなわ
ち、入力スルーレートに依存した電流が抵抗素子R1,
R2に均等に流れ、入力の非対称性が打ち消される。
【0022】その結果、比較器1aの一方の入力端子T
IN1 にスルーレートの大きな信号電圧SVが供給され、
他方の入力端子TIN2 に変動しない基準電圧RVが供給
されているという、極端な非対称性に基づく比較時間の
遅延時間差が略完全に相殺され、あるいは緩和される。
IN1 にスルーレートの大きな信号電圧SVが供給され、
他方の入力端子TIN2 に変動しない基準電圧RVが供給
されているという、極端な非対称性に基づく比較時間の
遅延時間差が略完全に相殺され、あるいは緩和される。
【0023】したがって、この比較器を並列型A/D変
換回路に採用した場合、従来発生していた歪みが減少す
る。
換回路に採用した場合、従来発生していた歪みが減少す
る。
【0024】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、差動対を構成するトランジスタQ1のベースに接続
された信号入力端子TIN1 とトランジスタQ2のコレク
タとの間を、常にオフ状態(非導通状態)に保持された
トランジスタQ3からなる容量素子により容量結合した
ので、比較時間の遅延時間差の発生を防止でき、わずか
な素子の追加のみで、消費電力を増大させることなく、
適用されるA/D変換回路の歪みを減少させることがで
きる。また、容量素子としてのトランジスタQ3は差動
対の能動素子としてのトランジスタQ1,Q2と同じ特
性を有するトランジスタにより構成されることから、製
造が容易で回路規模の増大を防止できる利点がある。
ば、差動対を構成するトランジスタQ1のベースに接続
された信号入力端子TIN1 とトランジスタQ2のコレク
タとの間を、常にオフ状態(非導通状態)に保持された
トランジスタQ3からなる容量素子により容量結合した
ので、比較時間の遅延時間差の発生を防止でき、わずか
な素子の追加のみで、消費電力を増大させることなく、
適用されるA/D変換回路の歪みを減少させることがで
きる。また、容量素子としてのトランジスタQ3は差動
対の能動素子としてのトランジスタQ1,Q2と同じ特
性を有するトランジスタにより構成されることから、製
造が容易で回路規模の増大を防止できる利点がある。
【0025】なお、本実施形態では、バイポーラトラン
ジスタを例に説明したが、これに限定されるものではな
く、MOSトランジスタを用いても同様の効果を得るこ
とができる。また、本実施形態では、容量素子をトラン
ジスタで構成した場合を例に説明したが、通常のキャパ
シタを用いても、比較器の遅延時間差の発生を防止で
き、適用されるA/D変換回路の歪みを減少させること
ができる。さらに、本発明は、並列型A/D変換回路に
限定されることなく、非対称の入力形態を持った任意の
比較器に適用できることはいうまでもない。
ジスタを例に説明したが、これに限定されるものではな
く、MOSトランジスタを用いても同様の効果を得るこ
とができる。また、本実施形態では、容量素子をトラン
ジスタで構成した場合を例に説明したが、通常のキャパ
シタを用いても、比較器の遅延時間差の発生を防止で
き、適用されるA/D変換回路の歪みを減少させること
ができる。さらに、本発明は、並列型A/D変換回路に
限定されることなく、非対称の入力形態を持った任意の
比較器に適用できることはいうまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の比較器に
よれば、入力の非対称性に基づく比較時間の遅延時間差
の発生を防止でき、わずかな素子の追加のみで、消費電
力を増大させることなく、適用されるA/D変換回路の
歪みを減少させることができる。
よれば、入力の非対称性に基づく比較時間の遅延時間差
の発生を防止でき、わずかな素子の追加のみで、消費電
力を増大させることなく、適用されるA/D変換回路の
歪みを減少させることができる。
【図1】本発明に係る比較器の一実施形態を示す回路図
である。
である。
【図2】従来の比較器の構成例を示す回路図である。
1a…比較器、Q1,Q2,Q3…npn型トランジス
タ、R1,R2…抵抗素子、I1…定電流源、TIN1 …
信号電圧入力端子、TIN2 …基準電圧入力端子、TOUT
1,TOUT2…出力端子。
タ、R1,R2…抵抗素子、I1…定電流源、TIN1 …
信号電圧入力端子、TIN2 …基準電圧入力端子、TOUT
1,TOUT2…出力端子。
Claims (2)
- 【請求項1】 第1および第2の能動素子からなる差動
対を有し、上記第1の能動素子の入力端子に信号電圧が
入力し、上記第2の能動素子の入力端子に基準電圧が入
力する比較器であって、 上記第1の能動素子の入力端子と上記第2の能動素子の
出力端子とが容量素子により結合されている比較器。 - 【請求項2】 上記容量素子が、差動対を構成する能動
素子と同特性を有する素子からなり、当該素子が非導通
となるように接続されている請求項1記載の比較器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11657596A JPH09307442A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | 比較器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11657596A JPH09307442A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | 比較器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09307442A true JPH09307442A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=14690516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11657596A Pending JPH09307442A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | 比較器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09307442A (ja) |
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1996
- 1996-05-10 JP JP11657596A patent/JPH09307442A/ja active Pending
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