JPH09307216A - 配線基板の製造方法及び配線基板 - Google Patents

配線基板の製造方法及び配線基板

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JPH09307216A
JPH09307216A JP11770196A JP11770196A JPH09307216A JP H09307216 A JPH09307216 A JP H09307216A JP 11770196 A JP11770196 A JP 11770196A JP 11770196 A JP11770196 A JP 11770196A JP H09307216 A JPH09307216 A JP H09307216A
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wiring
plating
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resin layer
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JP11770196A
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English (en)
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Haruhiko Murata
晴彦 村田
Yukihiro Kimura
幸広 木村
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチング工程なしで電解メッキによる配線
形成を可能とし、基板表面に容易に優れた品質の配線を
形成した配線基板の製造方法及び配線基板を提供するこ
と。 【解決手段】 基板1上に感光性導電性エポキシ樹脂層
3を形成し、この感光性導電性エポキシ樹脂層3上に感
光性絶縁性エポキシ樹脂層5を形成する。次に、フォト
マスクを用いて両樹脂層3,5に対してUV露光を行な
い、次に、未露光部分のエポキシ樹脂を溶解・除去して
エポキシレジスト7を形成する。次に、エポキシレジス
ト7で覆われていない部分にPd核を付着させて、無電
解メッキを行なって無電解Cuメッキ層9を形成し、次
いで、電解メッキを行なって無電解Cuメッキ層9上に
電解Cuメッキ層11を形成する。次に、エポキシレジ
スト7を除去して、Cu配線13を完成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば表面にCu
配線等を有する配線基板の製造方法及び配線基板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばプラスチック多層配線
基板の表面にCu配線を形成する場合には、通常、無電
解メッキや電解メッキによってCu配線を形成してお
り、このCu配線の形成方法としては、例えば下記の
a)〜c)の3種の方法が知られている。
【0003】a)サブトラクティブ法(図4(a)参
照) 基板表面全面にPdの核をつける。 無電解Cuメッキにより、基板表面全面に1〜2μm
厚の無電解Cuメッキ層を形成する。
【0004】基板端に電極をつけて電解Cuメッキ
(硫酸Cuメッキ)を行なって、基板全体にわたって無
電解Cuメッキ層上に15μm厚の電解Cuメッキ層を
形成する。 感光性フィルムを貼り、露光、現像を行って、エッチ
ングレジストを形成する。
【0005】(エッチングレジスト部分を除く)電解
及び無電解Cuメッキ層をエッチングして除去し、その
後エッチングレジストを除去して、Cu配線を完成す
る。 b)セミアディティブ法(図4(b)参照) 基板表面全体にPd核をつける。
【0006】無電解Cuメッキにより、基板表面全体
に1〜2μm厚の無電解Cuメッキ層を形成する。 (厚い)感光性フィルムを貼り、露光、現象を行な
う。 基板端に電極をつけて電解Cuメッキ(硫酸Cuメッ
キ)を行なって、無電解Cuメッキ層上に15μm厚の
電解メッキCu層を形成する。
【0007】感光性フィルムをはがし、ソフトエッチ
ングで、フィルム下の無電解Cuメッキ層を除去し、C
u配線を完成する。 c)フルアディティブ法(図4(c)参照) 基板に(厚い)感光性フィルムを貼り、露光、現象を
行なう。
【0008】基板上の感光性フィルムで覆われてない
部分にPd核をつける。 無電解Cuメッキにより、(感光性フィルムを除い
た)基板上に15μm厚の無電解Cuメッキ層を形成す
る。 感光性フィルムをはがし、Cu配線を完成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のa)
〜c)の方法は、下記表1のように各々長所と短所とが
あり、一層の改善が求められている。
【0010】
【表1】
【0011】つまり、この表1に示すように、例えば無
電解メッキは、電圧を印加(電流を流す)しなくてもメ
ッキが折出するので、電気的に独立した配線でも形成で
きるが、メッキ品質が悪かったりメッキ速度が遅いとい
う問題がある。一方、電解メッキは、電圧を印加して電
気的にメッキを折出させるため、電解メッキだけでは独
立の配線を形成することができないが、メッキ液の管理
が容易で安価であり、メッキの折出速度も速く、厚いメ
ッキが容易にできるという利点がある。
【0012】従って、従来のc)フルアディティブ法で
は、無電解メッキだけを使用しているので パターン精
度及び絶縁性は良好である反面、メッキ品質の粗雑な点
や、量産性が低くコストが高いという欠点を有してい
る。これに対して、a)サブトラクティブ法及びb)セ
ミアディティブ法では、Cuメッキ層の厚さを稼ぐのに
電解メッキを使用し、無電解メッキは、基板表面の導電
性を付与して(その後に)電解メッキを可能とするため
に行なわれるので、無電解Cuメッキ層はさほど厚くす
る必要はなく、無電解メッキによるデメリットは少な
い。
【0013】ところが、このa)サブトラクティブ法及
びb)セミアディティブ法では、c)フルアディティブ
法では必要としないエッチング工程を必要とし、作業工
程が複雑化するという別の問題がある。これは、a)及
びb)の両法では、電解メッキを可能とするために、予
め基板全面に無電解メッキによって無電解Cuメッキ層
を形成する必要があり、そのため、最後の工程にて無電
解Cuメッキ層をエッチングにより除去しなければなら
ないからである。特にa)サブトラクティブ法では、電
解、無電解の両方のCuメッキ層をエッチングしなけれ
ばならず、面倒である上、サイドエッチングが生じるの
でパターン精度が低下するという問題もある。
【0014】本発明は、前記課題に鑑み、フルアディテ
ィブ法(即ち、エッチング工程なし)で電解メッキによ
る配線形成を可能とし、基板表面に容易に優れた品質の
配線を形成した配線基板の製造方法及び配線基板を提供
することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、基板表面に配線を形成した配線基
板の製造方法であって、前記基板表面に所定パターンの
開口部を有するマスキング層を形成する工程と、前記開
口部において露出する前記基板表面に無電解メッキによ
り無電解メッキ層を形成する工程と、前記無電解メッキ
層上に電解メッキにより電解メッキ層を形成する工程
と、前記マスキング層を除去する工程と、を有すること
を特徴とする配線基板の製造方法を要旨とする。
【0016】ここで、前記基板としては、プラスチック
基板やセラミック基板が挙げられる。また、基板の用途
の種類としては、集積回路チップが実装される基板、プ
リント基板などが挙げられる。前記配線の種類として
は、Cu、Ni、Au、Ag等の導電性を有する金属か
らなる配線が挙げられるので、無電解メッキ層や電解メ
ッキ層は、この配線に用いられる金属から構成されてい
る。
【0017】前記無電解メッキを行なう場合には、その
前処理として、無電解メッキ層を形成する場所(開口
部)に対して、無電解メッキの成長核(Pd、Au等)
を付着させておく方法を採用できる。請求項2の発明
は、前記マスキング層のうち、前記基板側部位は導電性
を有し、表面側部位は絶縁性を有し、前記電解メッキ層
を形成する工程において、前記マスキング層の基板側部
位を通じて電流を流して電解メッキを行なうことを特徴
とする前記請求項1に記載の配線基板の製造方法を要旨
とする。
【0018】この基板側部位には、例えば感光性導電性
樹脂を使用することができる。請求項3の発明は、前記
マスキング層を形成する工程には、感光性導電性樹脂層
と感光性絶縁性樹脂層とを重ねた樹脂層を、該感光性導
電性樹脂層が基板側となるように前記基板表面に設ける
工程と、前記樹脂層に対して露光および現象を行なって
前記所定パターンの開口部を設ける工程と、を含むこと
を特徴とする前記請求項2に記載の配線基板の製造方法
を要旨とする。
【0019】前記感光性導電性樹脂層を形成する材料と
しては、エポテックEG101(商品名)、エポテック
EG100(商品名)が挙げられる。また、感光性絶縁
性樹脂層を形成する材料としては、エポテックOG11
9(商品名)が挙げられる。請求項4の発明は、前記樹
脂層を設ける工程には、前記基板表面に前記感光性導電
性樹脂層を形成する工程と、該感光性導電性樹脂層上に
前記感光性絶縁性樹脂層を形成する工程と、を含むこと
を特徴とする前記請求項3に記載の配線基板の製造方法
を要旨とする。
【0020】請求項5の発明は、前記感光性導電性樹脂
層および/または前記感光性絶縁性樹脂層が、各々の性
質を有する樹脂材料の塗布によって形成されることを特
徴とする前記請求項3または4に記載の配線基板の製造
方法を要旨とする。
【0021】請求項6の発明は、前記感光性導電性樹脂
層および/または前記感光性絶縁性樹脂層が、各々の性
質を有する樹脂材料からなるフィルムを配置することに
よって形成されることを特徴とする前記請求項3または
4に記載の配線基板の製造方法を要旨とする。
【0022】請求項7の発明は、感光性導電性樹脂フィ
ルムと感光性絶縁性樹脂フィルムとが予め積層されたフ
ィルムを配置することによって、前記感光性導電性樹脂
層および前記感光性絶縁性樹脂層を形成することを特徴
とする前記請求項6に記載の配線基板の製造方法を要旨
とする。
【0023】請求項8の発明は、基板内部および表面の
少なくともいずれかに、無電解メッキ層上に電解メッキ
層を積層した構造の配線を有する配線基板であって、前
記無電解メッキ層および電解メッキ層のいずれの側面も
メッキ析出面である配線を形成したことを特徴とする配
線基板を要旨とする。
【0024】前記メッキ析出面とは、メッキを析出させ
たときにマスキング層の開口部壁面などに沿って形成さ
れる面をいい、エッチングによって形成された面と区別
されるものである。請求項9の発明は、基板内部および
表面の少なくともいずれかに、無電解メッキ層上に電解
メッキ層を積層した構造の配線を有する配線基板であっ
て、前記配線の側面が、基板の内部配線形成面または基
板表面に対して略垂直とされていることを特徴とする配
線基板を要旨とする。
【0025】
【発明の実施の形態】請求項1の発明では、基板上に形
成したマスキング層の開口部に無電解メッキを行ない、
次いで無電解メッキを施した部位に電解メッキを行な
い、その後マスキング部分を除去している。
【0026】従って、従来のようにエッチングを施さな
くても配線を形成することができ、そのためエッチング
によるデメリットを排除することができる。例えばエッ
チングによる配線形状の変化がないので、ファインピッ
チ配線が可能である。また、エッチングが不十分である
ことに起因するPdなどの成長核やメッキの残りによっ
て生ずる絶縁性の低下を防止することができる。更に、
エッチングの廃止に伴い、エッチング液による環境破壊
を防止でき、配線形成工程も簡易化され、コスト的にも
有利である。
【0027】また、無電解メッキ層は、基本的には電解
メッキのための導通を得る部分として使用されるので、
その場合は、配線厚さのうちの大部分を電解メッキにて
形成できる。そのため、緻密で電気抵抗の低い品質の高
い配線を実現でき、しかも、メッキ速度が速く、量産性
に富んでいる。
【0028】請求項2では、マスキング層のうち、基板
側部位は導電性を有し、表面側部位は絶縁性を有し、こ
のマスキング層の基板側部位を通じて電流を流して電解
メッキ層を形成している。つまり、本発明では、無電解
メッキに先だって、基板側部位には例えば導電性エポキ
シ樹脂を用いることにより導電性を有し、一方、表面側
部位には絶縁性を有するマスキング層を、予め設けてい
る。従って、開口部に設けた無電解メッキ層は、マスキ
ング層のうち基板側部位と導通するので、基板側部位を
通じて電流を流すことで、開口部の無電解メッキ層上に
電解メッキ層を形成できる。一方、マスキング層の表面
側部位は絶縁性を有するので、マスキング層表面に電解
メッキされることはない。よって、配線を無電解メッキ
及び電解メッキによって、容易に形成することができ
る。その上、マスキング層を除去すれば配線が完成する
ので、エッチング工程が不要となる。
【0029】また、マスキング層の除去は、従来のよう
なエッチングによるメッキ層の除去ではないので簡単で
あり、高いパターン精度の配線とすることができる。し
かも、マスキング層を除去した部分(基板表面)には、
従来のようにPd等の成長核及びメッキ層はそもそも存
在しないので、絶縁性に優れている。
【0030】請求項3の発明では、基板表面に基板側よ
り感光性導電性樹脂層及び感光性絶縁性樹脂層を重ねた
樹脂層を設け、この樹脂層に対して露光及び現象を行な
って所定パターンの開口部を設けている。従って、前記
請求項2の発明と同様に、配線を無電解メッキ及び電解
メッキによって、容易に形成することができる。
【0031】請求項4の発明では、前記樹脂層を設ける
手段として、基板表面に感光性導電性樹脂層を設けた後
に、その上に感光性絶縁性樹脂層を設ける手段を採用で
きる。請求項5の発明では、感光性導電性樹脂層や感光
性絶縁性樹脂層を設ける手段として、各々の性質を有す
る樹脂材料を塗布する手段を採用できる。
【0032】この樹脂材料の塗布は、スクリーン印刷や
スピンコート等によればよく、容易に形成できる。請求
項6の発明では、感光性導電性樹脂層や感光性絶縁性樹
脂層を設ける手段として、各々の性質を有する樹脂材料
からなるフィルムを配置する手段を採用できる。
【0033】本発明では、樹脂材料がフィルムとなって
いるので、単に貼り付けることにより、容易に各樹脂層
を形成できる。請求項7の発明では、感光性導電性樹脂
フィルムと感光性絶縁性樹脂フィルムとが予め積層され
たフィルムを基板上に配置して、感光性導電性樹脂層及
び感光性絶縁性樹脂層を形成するので、両樹脂層の形成
作業が簡易化される。
【0034】請求項8の発明では、基板内部または表面
に設けた配線が、無電解メッキ層上に電解メッキ層を積
層した構造を有し、この配線の無電解メッキ層および電
解メッキ層のいずれの側面もメッキ析出面とされている
ので、高い配線パターン精度とすることができ、しか
も、配線の品質(メッキ品質)を良好なものとすること
ができる。
【0035】請求項9の発明では、配線が無電解メッキ
層上に電解メッキ層を積層した構造を有し、この配線の
側面が基板の内部配線形成面または基板表面に対して略
垂直とされているので、ファインピッチの配線が可能で
ある。また、配線の品質も良好なものとすることができ
る。
【0036】
【実施例】次に、本発明の配線基板の製造方法及び配線
基板の実施例について説明する。尚、以下の説明では、
基板として集積回路基板を例に挙げて説明する。 (実施例1)本実施例は、基板の表面に導電性樹脂を塗
布した後に絶縁性樹脂を塗布してマスキング層を形成
し、その後無電解メッキ及び電解メッキを行なって配線
を形成するものである。
【0037】まず、配線基板の製造方法について、図1
を参照して順次説明する。 (1)最初に、下地を形成するために、BT基板1にエポ
キシ樹脂(プロビコート;商品名)を塗付し、150℃
で1時間加熱して硬化させ、下地層2を形成する。
【0038】(2)次に、形成するCu配線13との密着
性を高めるために、前記下地層2のエポキシ表面を過硫
酸ナトリウムを用いて樹脂エッチングして、表面を粗化
する処理を行なう。これにより、BT基板1と下地層2
からなる基板Sを作成しておく。
【0039】(3)次に、図1(a)に示すように、粗化
した下地層2の表面に、感光性導電性エポキシ樹脂(エ
ポテックEG101;商品名)をスクリーン印刷にて1
0μmの厚みで塗付し、80℃×5分間仮乾燥して、感
光性導電性エポキシ樹脂層3を形成する。
【0040】(4)次に、図1(b)に示すように、この
感光性導電性エポキシ樹脂層3上に、感光性絶縁性エポ
キシ樹脂(エポテックOG119;商品名)をスクリー
ン印刷にて10μmの厚みで塗付し、80℃×5分間仮
乾燥して、感光性絶縁性エポキシ樹脂層5を形成する。
【0041】(5)次に、フォトマスクを用いて、前記感
光性導電性エポキシ樹脂層3及び感光性絶縁性エポキシ
樹脂層5の積層体に対してUV露光を行ない、Cu配線
13を形成する部分以外の箇所を硬化させる。 (6)次に、図1(c)に示すように、炭酸ナトリウム1
%水溶液で、未露光部分(つまり配線形成部分)のエポ
キシ樹脂を溶解させて除去する。従って、前記感光性導
電性エポキシ樹脂層3及び感光性絶縁性エポキシ樹脂層
5の積層体のうち、溶解除去されない部分が、後述する
メッキ処理におけるマスキング層(つまりエポキシレジ
スト)7となる。
【0042】(7)次に、図1(d)に示すように、無電
解メッキの前処理として、周知のキャタリスト処理及び
アクセラレーター処理で、エポキシレジスト7で覆われ
ていない部分(つまり配線形成部分)に、Pd核を付着
させる。 (8)次に、図1(e)に示すように、無電解Cuメッキ
材料(メルテックス社製のエンプレートCu406A;
商品名)を用いて、Pd核を付着させた部分(つまり配
線形成部分)に周知の無電解メッキを行ない、1〜2μ
mの厚さの無電解Cuメッキ層9を形成する。
【0043】(9)次に、図1(f)に示すように、無電
解Cuメッキ層9に対して(感光性導電性エポキシ樹脂
層3を介して電流を流して)、電解Cuメッキ液(ワー
ルドメタル社製の硫酸Cuメッキ液 ACB−90;商
品名)を用いて、周知の電解メッキを行ない、15μm
の厚さの電解Cuメッキ層11を、無電解Cuメッキ層
9上に形成する。
【0044】尚、上述したメッキ方法は、周知の多層プ
リント配線板のメッキ方法と同様であるので詳述しない
(例えば、「多層プリント配線板ステップ365」;藤
平・藤森共著;工業調査会;1989年発行参照)。 (10)次に、周知のアセトン浸漬処理により、エポキシレ
ジスト7を除去して、Cu配線13を完成する。
【0045】このように、本実施例では、基板Sの表面
に(基板S側から)感光性導電性樹脂層3及び感光性絶
縁性樹脂層5を積層し、その後この積層体に対して露光
及び現像を行なって配線間のマスキングを行ない、次い
で無電解メッキ及び電解メッキを行なってCu配線13
を形成している。
【0046】つまり、本実施例では、Cu配線13は、
大部分が電解Cuメッキによる処理で形成され、無電解
Cuメッキによる処理は僅かで済むので、メッキ代が
安く量産性に富み、メッキ速度が速く、メッキが緻
密でメッキ品質がよく、Cu配線13の電気抵抗が低
い等の利点がある。
【0047】特に、本実施例ではエッチングを行わない
ので、形成されたCu配線13は、図2(a)に示すよ
うに、その形状がシャープで、特に側面がメッキ析出面
となって略垂直に切り立って、基板Sの表面やCu配線
13の上面に対して直角をなしており、極めて精密な配
線(ファインピッチ配線)が可能である。つまり、エッ
チング工程がなく従来のようにサイドエッチングされな
いので、精密な配線パターン(例えば線間30μm、線
幅30μm可能)を形成できる。よって、従来のセミア
ディティブ法でも困難であった配線間隔が狭い箇所で
も、絶縁性を十分に確保したCu配線13を形成するこ
とができる。
【0048】また、本実施例では、そもそもPd核を基
板表面全体に配置しないで必要な開口部にのみ配置する
ので、配線間(即ち、エポキシレジスト7の下部)には
Pd核が存在しない。従って、従来のようなPd核の残
留に起因する問題はない。つまり、Pd核が残留してい
ると、配線間の絶縁性が低下したり、配線形成後の処理
であるCuの黒色処理(表面粗化処理)がうまくできな
いという問題があるが、本実施例では、Pd核はCu配
線13の下部(無電解Cuメッキ層9の下部)にのみ配
置されているので、そのような問題は全く生じない。
【0049】更に、本実施例では、Cu配線13分だけ
しかメッキ液を使用しないので、使用するメッキ液の量
が少なく、しかもエッキング液は全く使用しないので、
環境破壊の問題が少ないという効果もある。その上、ホ
ルマリンを含む無電解Cuメッキ液の使用量が少ないの
で、作業時における人体に対する影響が少ないという利
点もある。
【0050】それに対して、従来のセミアディティブ法
では、配線間に残る無電解Cuメッキ層をソフトエッチ
ングによって除去しなければならないので、図2(b)
に示すように、そのCu配線の形状は、上部が丸みを帯
びるとともに裾が広がってしまい、本実施例ほど精密な
配線を行なうことができない。また、サイドエッチング
によって配線幅が狭くなって配線の抵抗が大きくなり、
更に、配線間隔の小さな部分ではエッチングが不十分な
場合には絶縁性が低下する。
【0051】また、従来のサブトラクト法に関しても、
配線間の無電解Cuメッキ層や電解Cuメッキ層を強い
エッチングによって除去しなければならないので、図2
(c)に示すように、サイドエッチングによって、その
Cu配線の形状は、鼓形となってしまい、精密な配線を
行なうことができない。 (実施例2)次に、実施例2について説明する。
【0052】本実施例は、前記実施例のように、塗布に
よってメッキのマスキング層を形成するのではなく、フ
ィルムを貼り付けてマスキング層を形成するものであ
る。尚、前記実施例1と同様な部分の説明は、省略又は
簡略化する。まず、本実施例で使用するフィルムの製造
方法を説明する。
【0053】図3に示すように、厚さ50μmのポリエ
チレンシート21を20mm/秒の移動速度で矢印A方
向に送りながら、線状の開口部23aを有する第1の塗
布装置23によって、ポリエチレンシート21上に、感
光性絶縁性エポキシ樹脂からなる感光性絶縁性接着剤
(粘度1000ポイズ)を塗布し、その後温風乾燥機2
4にて80℃で3分間仮乾燥して、厚さ10μmの感光
性絶縁性エポキシ樹脂層25を形成する。
【0054】続いて、同様な第2の塗布装置27によっ
て、感光性絶縁性エポキシ樹脂層25上に、感光性導電
性エポキシ樹脂からなる感光性絶縁性接着剤(粘度10
00ポイズ)を塗布し、その後温風乾燥機28にて80
℃で3分間仮乾燥して、厚さ10μmの感光性導電性エ
ポキシ樹脂層29を形成する。
【0055】これによって、ポリエチレンシート21上
にて、厚さ20μmの2層構造の感光性エポキシ樹脂フ
ィルム(以下単にフィルムと記す)31を完成する。次
に、本実施例の配線基板の製造方法を説明する。 (1)前記実施例1の(1),(2)の工程と同様にして、BT
基板上に下地層を形成し、その表面粗化を行なう。
【0056】(2)次に、粗化した下地層の表面に、上述
した2層構造のフィルム31を、ポリエチレンシート2
1が貼り付いたままの状態で、感光性導電性エポキシ樹
脂層29を基板側にして貼り付ける。このとき、フィル
ム31を80℃に加温しながら、ローラにて圧着させて
貼り付ける。
【0057】(3)次に、フィルム31上から、フォトマ
スクを用いてUV露光を行ない、配線を形成する部分以
外の箇所を硬化させる。 (4)次に、保護のポリエチレンシート21を剥し、炭酸
ナトリウム1%水溶液で、未露光部分(つまり配線形成
部分)のエポキシ樹脂を溶解させて除去し、エポキシレ
ジストを形成する。
【0058】(5)次に、前記実施例1の(7)〜(10)の工程
と同様にして、エポキシレジストで覆われていない部分
に、Pd核を付着させ、無電解Cuメッキを行なった後
に、電解Cuメッキを行ない、その後エポキシレジスト
を除去して、Cu配線を完成する。
【0059】このように、本実施例では、基板の上面に
(基板側から)感光性導電性樹脂層29及び感光性絶縁
性樹脂層25からなるフィルム31を貼り付け、その後
露光及び現像を行なってから、無電解メッキ及び電解メ
ッキを行なってCu配線を形成しているので、前記実施
例1と同様な効果を奏するとともに、予めフィルム31
を用意することにより、Cu配線の形成工程の作業能率
が向上するという利点がある。
【0060】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。 (1)例えば、前記実施例1,2では、Pd核を付着さ
せた後に、無電解メッキを行なったが、それとは別に、
いわゆるダイレクトプレーティング法により、直接に約
0.01μm厚の無電解Cuメッキ層を形成してよい。
このダイレクトプレーティング法とは、キャタリスト処
理後にCuイオンを含むアクセラレーター液に浸漬する
ことで、Pd核形成と無電解Cuメッキとを同時に行な
う手法である。
【0061】(2)また、前記実施例では、基板Sの表
面に配線を形成した例を示したが、更にこの配線上に樹
脂層を形成することで、既に作った配線を内部配線とし
て、この樹脂層を表面に持つ基板上に配線を形成しても
よい。この場合、内部配線の側面は、内部配線を形成し
た時の表面である内部配線形成面に対して略垂直となっ
ている。
【0062】(3)前記集積回路基板の材料としては、
プラスチック以外に、アルミナ等のセラミックスを採用
することもできる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の配線基板
の製造方法によれば、基板表面に開口部を有するマスキ
ング層を形成して無電解メッキを行ない、次いで電解メ
ッキを行ない、その後マスキング層を除去するので、つ
まり、フルアディティブ法(即ち、エッチング工程な
し)でありながら電解メッキを可能としているので、簡
易な製造工程にて基板表面に容易に優れた品質の配線を
形成することができる。
【0064】また、本発明では、メッキ部分がそのまま
配線として使用できるので、従来のようにメッキをエッ
チング除去する工程がいらず、資源、環境等の上で有利
であるとともに、絶縁性にも優れている。そして、この
ようにして得られた配線基板は、無電解メッキ層及び電
解メッキ層からなる配線の側面がメッキ析出面となり、
基板表面に対して略垂直とされているので、精密な配線
パターンを形成できるという顕著な効果を奏する。その
上、配線にはメッキ品質の良い電解メッキをも用いてい
るので、配線品質も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の配線基板の製造方法を示す説明図
である。
【図2】 配線基板を示し、(a)は実施例1の配線基
板を示す断面図、(b)はセミアディティブ法によって
形成された配線基板を示す断面図、(c)はサブトラク
ティブ法による配線基板の製造方法を示す説明図であ
る。
【図3】 実施例2に使用するフィルムの製造方法を示
す説明図である。
【図4】 従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1…BT基板 2…下地層 3,29…感光性導電性エポキシ樹脂層 5,25…感光性絶縁性エポキシ樹脂層 7…マスキング層(エポキシレジスト) 9…無電解Cuメッキ層 11…電解Cuメッキ層 13…Cu配線 31…感光性エポキシ樹脂フィルム S…基板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に配線を形成した配線基板の製
    造方法であって、 前記基板表面に所定パターンの開口部を有するマスキン
    グ層を形成する工程と、 前記開口部において露出する前記基板表面に無電解メッ
    キにより無電解メッキ層を形成する工程と、 前記無電解メッキ層上に電解メッキにより電解メッキ層
    を形成する工程と、 前記マスキング層を除去する工程と、 を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記マスキング層のうち、前記基板側部
    位は導電性を有し、表面側部位は絶縁性を有し、 前記電解メッキ層を形成する工程において、前記マスキ
    ング層の基板側部位を通じて電流を流して電解メッキを
    行なうことを特徴とする前記請求項1に記載の配線基板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記マスキング層を形成する工程には、 感光性導電性樹脂層と感光性絶縁性樹脂層とを重ねた樹
    脂層を、該感光性導電性樹脂層が基板側となるように前
    記基板表面に設ける工程と、 前記樹脂層に対して露光および現象を行なって前記所定
    パターンの開口部を設ける工程と、 を含むことを特徴とする前記請求項2に記載の配線基板
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記樹脂層を設ける工程には、 前記基板表面に前記感光性導電性樹脂層を形成する工程
    と、 該感光性導電性樹脂層上に前記感光性絶縁性樹脂層を形
    成する工程と、 を含むことを特徴とする前記請求項3に記載の配線基板
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記感光性導電性樹脂層および/または
    前記感光性絶縁性樹脂層が、各々の性質を有する樹脂材
    料の塗布によって形成されることを特徴とする前記請求
    項3または4に記載の配線基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記感光性導電性樹脂層および/または
    前記感光性絶縁性樹脂層が、各々の性質を有する樹脂材
    料からなるフィルムを配置することによって形成される
    ことを特徴とする前記請求項3または4に記載の配線基
    板の製造方法。
  7. 【請求項7】 感光性導電性樹脂フィルムと感光性絶縁
    性樹脂フィルムとが予め積層されたフィルムを配置する
    ことによって、前記感光性導電性樹脂層および前記感光
    性絶縁性樹脂層を形成することを特徴とする前記請求項
    6に記載の配線基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 基板内部および表面の少なくともいずれ
    かに、無電解メッキ層上に電解メッキ層を積層した構造
    の配線を有する配線基板であって、 前記無電解メッキ層および電解メッキ層のいずれの側面
    もメッキ析出面である配線を形成したことを特徴とする
    配線基板。
  9. 【請求項9】 基板内部および表面の少なくともいずれ
    かに、無電解メッキ層上に電解メッキ層を積層した構造
    の配線を有する配線基板であって、 前記配線の側面が、基板の内部配線形成面または基板表
    面に対して略垂直とされていることを特徴とする配線基
    板。
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