JPH09306533A - 熱交換装置および改質装置 - Google Patents

熱交換装置および改質装置

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JPH09306533A
JPH09306533A JP8148166A JP14816696A JPH09306533A JP H09306533 A JPH09306533 A JP H09306533A JP 8148166 A JP8148166 A JP 8148166A JP 14816696 A JP14816696 A JP 14816696A JP H09306533 A JPH09306533 A JP H09306533A
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heat
reforming
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JP8148166A
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Atsushi Ogino
温 荻野
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
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    • H01M8/06Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
    • H01M8/0606Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants
    • H01M8/0612Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material
    • H01M8/0625Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material in a modular combined reactor/fuel cell structure
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応に必要な熱量が変動した場合には、外部
との間の熱交換を速やかに行なわねばならず、熱交換が
追いつかなければ熱量に過不足を生じて、改質反応の効
率が低下してしまう。 【解決手段】 外筒部材20を内筒部材30が貫通する
ように配置し、外筒部材20に燃焼ガスを供給・通過さ
せ、内筒部材30に熱量を供給可能な熱交換器15を組
み込んだ改質器10において、外筒部材20内部にて内
筒部材30の壁材を中空にし、この中空部分にメタノー
ル改質であれば200度〜300度の反応温度帯に融点
を持つLiNO3 などの蓄熱材31bを収容する。この
蓄熱材31bに予め十分な熱量を供給し、蓄熱材31b
を溶融し、液相とする。急激に改質燃料ガスを増加させ
る必要が生じたときに外筒部材20から供給する燃焼ガ
スによる熱量供給に遅れが生じても、蓄熱材31bが固
相に相転移する際、潜熱を発散するため、改質に必要な
熱量を十分にまかなうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換装置および
改質装置に関し、特に改質反応などの化学的な反応が行
なわれる部位に熱量を与える熱交換装置および改質装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の熱交換装置および改質装
置として、実開昭59−83950号公報に示す対流加
熱型改質器が知られている。同公報に示す熱交換装置
は、原料ガスを通過させ吸熱反応である改質反応を行な
わせる反応管を備え、この反応管の外周に同心円状の外
管を設け、外管に加熱ガスを供給することにより、改質
反応が行なわれる部位に熱量を供給して、吸熱反応によ
り失われる熱量を補充して、反応箇所を反応に必要な温
度に保持している。この公報に示された構成では、反応
管の外周にフィンを形成したり、同反応管の周囲で加熱
ガスの流路を狭めたり、あるいは同反応管の周囲に充填
物を配置して、反応管との熱伝達係数を高めることによ
り、反応管内の原料ガスに熱を効率よく供給しようとし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱交換
装置の熱交換効率が改善されても、負荷変動が大きい場
合には、熱量の供給が追いつかず、反応部の温度を十分
に安定化することができないことがあるという問題があ
った。一例として、炭化水素と水とを加熱し、触媒存在
下でこれらを反応させて水素ガスを得る改質装置を挙げ
て説明する。この改質装置は、改質されたこの水素ガス
を燃料電池に供給して電気自動車の電源としている。電
気自動車の場合、その負荷は発進時や坂道など、車両の
運転状態によって大きく変化し、比較的負荷の小さかっ
た状態から一変して大負荷となることがある。この場
合、負荷が急増して改質される原材料が増加すると、吸
熱反応により改質反応箇所の温度は急速に低下する。温
度が低下すると改質反応の反応効率は低下するから、不
足する熱量を外部から補ってやらねばならない。即ち、
原料ガスを所定温度とするのに必要な熱量の供給は、小
さな負荷に対応して僅かな量で足りていたものが、負荷
が急増して大量の原料ガスを加熱しなければならなくな
ると、これに応じて短時間のうちに外部からの加熱量を
増加させなければならない。
【0004】上述した従来の熱交換装置においては、熱
交換の効率は高いものの、加熱ガスという気体の熱量を
反応管に移すため、改質反応部への単位時間当たりの熱
量の移動量には制限があり、低下した温度を反応に適し
た温度まで回復するのにかなりの時間を要する。電気自
動車用に従来用いられている改質装置で、加熱ガスから
の熱伝導により温度が回復するまでの時間を測定したと
ころ、約60秒であった。燃料電池の出力が、0から3
0KWまで急増した場合を考えると、改質反応に必要と
なるエネルギの増加は、計算上4.12KJ/secと
なる。これだけの熱量を短時間のうちに燃焼ガスから伝
熱することはできなかった。
【0005】本発明は、上述した従来の熱交換装置の問
題を解決するものであり、電気自動車などで急速に負荷
が大きくなって必要な熱量が急増した場合に改質反応部
の温度の低下を補償することを目的としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる目的を達成する本発明の熱交換装置は、化学的な反
応が行なわれる部位の温度を所定の温度帯とするように
熱の交換を行なう熱交換装置であって、前記所定の反応
温度帯近傍に融点を持つ蓄熱材を、前記化学的な反応が
行なわれる部位に近接して配置したことを要旨としてい
る。
【0007】この熱交換装置にてある温度帯で化学的な
反応を行なわせるべく熱量を与えるにあたり、反応に必
要な熱量が変動すると、外部から供給する熱量も変えな
ければならない。本発明では、反応温度帯近傍に融点を
持つ蓄熱材を科学的な反応が行なわれる部位に近接して
配置しており、この蓄熱材の融解熱を利用してかかる熱
量の変動に対応することができる。例えば、化学反応が
吸熱反応の場合、蓄熱材に予め十分に熱量を与えていれ
ば、蓄熱材は溶融して液相になっている。熱交換部材で
熱量が急激に必要となったとき、同蓄熱材は、液相から
固相へと相変化を起こし、大量の潜熱を放出する。
【0008】かかる潜熱は非常に大きな熱量であり、反
応部位の温度が低下しても、蓄熱材から大きな熱量が放
出され、反応部位の温度の低下を抑制することができ
る。すなわち、この蓄熱材が大きな熱バッファとなって
必要な熱量を十分に与えることができるのである。な
お、化学的な反応が発熱反応の場合には、蓄熱材を吸熱
材として用い、固相から液相への相変化に必要な融解熱
を利用して熱量の変動を吸収すればよい。
【0009】反応部位に近接して配置した蓄熱材は、正
の熱量の放出として用いるのみならず、負の熱量の放熱
(即ち吸熱)用の部材として用いることも可能である。
つまり、化学反応に加熱が必要な場合のみならず、冷却
が必要な場合であっても良い。蓄熱材は、目的とする化
学反応に応じて、融点の異なる材料を適宜変更して採用
すればよい。また、蓄熱材の量も、熱交換装置が必要と
する熱量から適宜求めることができる。
【0010】なお、潜熱を利用するという意味では、固
相と液相との相変化に限らず、液相と気相との間の相変
化も利用可能である。気相への変化時には大きな体積変
化を伴うが、これを収容するバッファタンクもしくは加
圧装置を装着すれば、実用可能である。
【0011】熱交換装置は、熱伝達係数が大きい素材を
用いて熱交換を行なう部位を形成し、効率よく熱伝導可
能なものであればよく、その形状は特に限定されるもの
ではない。例えば、単純な同心円状の二重筒であっても
良いし、U字型細管を加熱槽内に配置するようなもので
も良い。
【0012】熱交換装置の熱交換を行なう部位は熱伝達
係数が大きな素材で形成されているのが通常であるた
め、蓄熱材は科学的な反応が行なわれる部位に熱的に近
接して配置されていれば比較的速やかに熱量を伝達する
ことができる。
【0013】蓄熱材の可能な一つの配置としては、熱交
換装置が、化学的な反応が行なわれる部位と、これに熱
量を与える媒体が流れる部位とを区分けする壁部材を備
え、この壁部材の内部に蓄熱材を収容した構成を考える
ことができる。この場合には、壁部材の一方では化学的
な反応が行なわれて熱の吸収または放出が行なわれ、壁
部材の他方では必要な熱量の供給または除去が行なわれ
ることになり、極めて効率的な配置となる。
【0014】本発明の改質装置は、上述した熱交換装置
を応用したものであり、炭化水素と水とを加熱して改質
反応を行なわせる改質装置であって、触媒が収容され、
前記炭化水素と水とが、該触媒存在下で前記改質反応を
行ないつつ通過する反応部と、該反応部との間で熱のや
り取りを行なう熱交換部とを備え、前記改質反応に必要
な温度近傍に融点を持つ蓄熱材を、前記熱交換部に配設
したことを要旨とする。
【0015】かかる改質装置では、炭化水素と水とが反
応部において加熱され、触媒存在下で改質反応を起こし
つつ通過するが、改質反応に供される炭化水素および水
の量が変動する場合、反応温度を維持するのに必要な熱
を熱交換部に配設された蓄熱材の融解熱または潜熱を用
いることができる。
【0016】この改質装置において、蓄熱材は、前記改
質反応の変動に対する前記加熱部の熱量供給の遅れによ
る過不足分を、その融解熱または潜熱として補償可能な
量だけ備えるものとすることができる。この場合には、
熱量供給の過不足分を完全に補償することができる。も
とより、蓄熱材の量が不足している場合にも、温度変化
をある程度補償して、改質反応の効率を維持するのに資
するができる。
【0017】こうした改質装置は、車載の燃料電池の燃
料ガスを生成する装置として用いることができる。車輌
の場合、大型あるいは重量の重い装置を搭載することは
実用上困難なため、融解熱を利用した熱交換装置を組み
込んで、小型軽量の改質装置を構成することは極めて大
きな利点となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる熱交換装置である改質器10を断面図により示して
おり、同改質器10は、中程部分で太径となった外筒部
材20と、この太径部分内を貫通するように配置された
内筒部材30とを備えている。この改質器10は、後述
するように炭化水素を含む改質燃料ガスから水素に富ん
だガスを得るために使用される。
【0019】外筒部材20は概略中空円柱状に形成され
た胴部21と、この胴部21の天井面と底面に連結され
た細径筒状の連通口22,23とから形成されている。
連通口22,23は互いに軸芯を挟んで反対側の外側方
向に連結されており、上方の連通口22より燃焼ガスが
供給されると、胴部21内に配置された内筒部材30の
周囲を通過し、全体として胴部21内部を斜めに横切る
ようにして下方の連通口23より外部へ排気される。
【0020】一方、内筒部材30は外筒部材20の胴部
21内にで略軸芯上に配置された中空太径の熱伝導部3
1と、この熱伝導部31の上端部分と下端部分とに連結
されて上記胴部21の天井壁と底壁とを貫通して外部へ
導出される細径筒状の連通口32,33を備えている。
熱伝導部31内には改質用触媒34が充填されており、
上方の連通口32より、メタノールなどの改質燃料ガス
を供給すると、熱伝導部31にて改質反応に必要な熱量
が供給され、改質用触媒34の存在下で改質反応が行な
われる。改質後の水素ガスは、下方の連通口33より外
部の燃料電池に供給される。
【0021】内筒部材30の熱伝導部31は外周面に熱
伝導の効率を向上させるためのフィン31aを多数形成
するとともに、この壁材を中空として内部に蓄熱材31
bを充填している。外筒部材20,内筒部材30,熱伝
導部31,フィン31aおよび蓄熱材31bが、熱交換
器15を構成している。この熱交換器15の蓄熱材31
bは、基本的に反応温度帯に融点を持つ素材であり、次
のように選定している。
【0022】メタノール改質の場合、改質燃料ガスはメ
タノールと水蒸気であり、このときの反応温度は200
度〜300度である。そして、この反応温度帯に融点を
持つ材料、例えばNaNO2 ,LiNO3 ,Sn等が用
いられている。内筒部材30の壁材の中空部は、予め脱
気しておき、ここに、これらの材料から選択された蓄熱
材31bを充填した後、真空中で密封している。
【0023】蓄熱材31bの材料は、上記の通り、改質
反応の反応温度に合わせて選択されるが、必要な熱エネ
ルギの面からは、次のように選定される。この改質器1
0にて生成する水素ガスは、図2に示すように、電気自
動車の燃料電池40に利用される。電気自動車は走行状
態によって負荷がめまぐるしく変化するものであり、例
えば、信号待ちで停止している状態から発進して巡航速
度まで加速するようなときには、発電量として最低の状
態から最高の状態へと変化することになる。
【0024】図3に示すように、燃料電池40の発電量
が、0kWから30kWへと変化すると、これに応じて
必要な水素の量が定まり、さらには改質すべき改質燃料
ガスの量も決まる。これを逆算した場合にメタノールの
水蒸気改質であれば、30kWを発電させるために必要
な水素量を得るのに要する熱量は4.12kJ/秒とな
る。本来、この熱量が燃焼ガスより熱交換部材であるフ
ィン31aを介して改質燃料ガスに供給されるのであれ
ば、改質反応が行なわれる改質用触媒34存在領域の温
度は低下しない。しかし、実際には燃焼ガスの供給を増
加するにも、所定の時間を要し、更に燃焼ガスの供給が
増加しても、フィン31aを介して改質用触媒34の存
在する領域に達するまでにも、熱伝導上必ず所定の時間
を要する。この供給の遅れを60秒と考えると約250
(=60×4.12)kJの熱容量を蓄熱材31bによ
り用意しておけば、不足する熱量を、蓄熱材31bから
供給することができる。この結果、改質用触媒34が存
在する部位の温度の低下を防止し、改質反応を高効率で
継続することができる。
【0025】また、改質器10を車両に搭載するにあた
っての重量的な条件もある。例えば、蓄熱材31bとし
て許容可能な搭載量を1kg程度とすれば、融解熱量が
250kJ/kg以上の蓄熱材が必要となる。上述した
蓄熱材の原材料のうちでは、LiNO3 がこれらの条件
を満たす。本実施例では、メタノールの水蒸気改質を行
なう改質装置では、熱量の供給遅れに要する時間分だけ
の必要な熱量を積算し、融解熱が同熱量に対応するよう
に所定量の蓄熱材を選定して充填している。
【0026】また、本実施例では、蓄熱材31bを備
え、その融点が改質反応の反応温度帯にあることから、
外部から供給する燃焼ガスの温度が変動しても、内筒部
材30内部の改質用触媒34の存在領域の温度が変動し
ないと言う利点も得られる。即ち、蓄熱に加えて温度維
持の効果も得られるのである。従って、改質用触媒34
の寿命を長くすることができる。また、従来であれば改
質用触媒34の存在部位の温度が改質反応温度範囲とな
るよう外部から制御する必要があったのに対して、本実
施例の熱交換装置を有する改質器10では、蓄熱材31
bがその融点を挟む温度変化に対して、吸熱および放熱
を行なうことにより、蓄熱材31bの周辺の温度を安定
化するよう働く。更に、燃焼ガス温度の局部的なむらや
改質反応のむら等に対しても、これを補償するよう働
く。これらの結果、改質反応が行なわれる部位の温度
は、自動的に、蓄熱材31bの融点温度近傍に保たれ
る。したがって、温度センサ等を用いた温度制御装置が
不要となるか、従来よりラフな温度制御で足りることに
なる。
【0027】次に、上記構成を有する本実施形態の動作
を説明する。図3に示すように、車輌が停止しているな
どの状態にあって燃料電池40における発電量が0kW
であったとする。この場合、改質器10における水素ガ
スの発生はないが、蓄熱材31bが融点を超える温度を
維持する程度に燃焼ガスを供給しておく。車輌のアクセ
ルが踏み込まれるなどして、燃料電池40に対す要求発
電量が30kWとなると、これに対応するだけの水素を
発生すべく必要量の改質燃料ガス(メタノールと水蒸
気)を改質器10における内筒部材30の連通口32よ
り供給し始め、これと同時に外筒部材20の連通口22
より供給する燃焼ガスの量を増加させ始める。
【0028】燃焼ガスの量が増加するまでの立ち上がり
期間(数十秒)には、改質燃料ガスは、主として熱伝導
部31内の改質用触媒34より熱量の供給を受ける。改
質燃料ガスは、吸熱反応である改質反応を起こし、水素
と二酸化炭素に改質される。この改質反応による吸熱に
より、熱伝導部31の温度が低下し始めるが、蓄熱材3
1bは融点を超え、液相状態となっている。蓄熱材31
bが融点まで下がる熱量に加えて、固相状態へと変化す
るときの凝固潜熱を放出する。
【0029】燃焼ガスからの熱量の供給がない場合で
も、改質燃料ガスの改質反応を少なくとも数十秒間継続
するのに必要な熱量が、蓄熱材31bに潜熱の形で蓄え
られている。したがって、熱量不足による温度低下、延
いては改質効率の低下を未然に防ぐことができる。
【0030】更に本実施例では、燃焼ガスの供給量を増
加するので、改質反応による吸熱だけとはならず、燃焼
ガスから供給される熱量が、フィン31aを介して熱伝
導部31の外壁に伝えられ、さらには蓄熱材31bへと
伝熱される。従って、本実施例では、30秒程度で改質
反応による吸熱量と燃焼ガスからの供給熱量とのバラン
スが取れるようになる。車輌の加速が完了し、燃料電池
40への要求発電量が低下すると、改質反応に供される
改質燃料ガス量も低下する。この結果、燃焼ガスから供
給される熱量が、改質反応に必要な熱量より上回ること
になるが、しばらくの間は蓄熱材31bに熱量を蓄積さ
せ、その後に燃焼ガスの供給量を低減すればよい。
【0031】以上説明したように、本実施例では、外筒
部材20に対して内筒部材30を貫通するように配置
し、外筒部材20に燃焼ガスを通過させて内筒部材30
に熱量を供給可能な熱交換器15を構成し、内筒部材3
0の壁材を中空にし、この中空部分にメタノール改質で
あれば200度〜300度の反応温度帯に融点を持つL
iNO3 などの蓄熱材31bを収容している。したがっ
て、急激に改質燃料ガスを増加して改質反応を増加する
必要が生じたときに、外筒部材20から供給する燃焼ガ
スの熱量に遅れが生じても、蓄熱材31bがその潜熱に
より大きな熱量を放出するため、改質に必要な熱量を十
分に確保することができる。この結果、改質反応が行な
われる部位の温度を、改質反応に必要な温度範囲に保持
することができ、改質反応の効率の低下を招くことがな
い。
【0032】本実施形態においては、熱交換器15を改
質器10に適用しているが、必ずしも改質器10である
必要はなく、広く熱交換が必要な部位に適用可能であ
る。また、本実施例では、改質器10を中程部分で太径
となった外筒部材20と内筒部材30とによって構成
し、内筒部材30に熱伝導部31を設けて、熱交換器1
5を構成しているが、熱量を効率よく伝熱可能な熱交換
部材を備えるものであればよく、特にその形状を限定さ
れるものではない。また、熱量を与えるにあたっても、
ガス以外にも、液体を介して熱量を供給しても良い。む
ろん、加熱する場合に限らず、化学的な反応が発熱反応
である場合には、熱交換器15で冷却する構成とするこ
ともできる。
【0033】また、上述した実施例では、改質器10内
で行なわれる反応をメタノール改質として説明したが、
ある温度帯で行なわれる反応であれば、種々の化学的な
反応に適用することができる。例えば、メタノール改質
と同様に炭化水素の改質反応であればCNG改質などに
も可能である。CNG改質の場合は、メタンと水蒸気と
が改質燃料ガスとなり、反応温度は600度〜800度
の範囲である。従って、蓄熱材31bとしてはこの反応
温度帯に融点を持つものとなり、例えば、LiCl,N
aCl,KCl等が適当である。この場合も、単位時間
当たりの必要な改質熱量を計算し、同熱量をまかなうこ
とができるだけの融解熱を発生できるように蓄熱材31
bの量を選定することができる。また、二相型の化合物
等で、成分を調整することにより融点を広範囲に調整で
きるものがあれば、改質反応の温度に合わせて成分を調
整して用いることができる。
【0034】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様
で実施し得ることはもちろんである。例えば、ガソリン
改質などの様々な改質反応を行なう装置に適用すること
も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる改質器10の概略
構成を断面により示す説明図である。
【図2】改質器10と燃料電池40との関係を示す概念
図である。
【図3】燃料電池40における発電容量の変化を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10…改質器 15…熱交換器 20…外筒部材 21…胴部 22,23…連通口 30…内筒部材 31…熱伝導部 31a…フィン 31b…蓄熱材 32,33…連通口 34…改質用触媒 40…燃料電池

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学的な反応が行なわれる部位の温度を
    所定の温度帯とするように熱の交換を行なう熱交換装置
    であって、 前記所定の反応温度帯近傍に融点を持つ蓄熱材を、前記
    化学的な反応が行なわれる部位に近接して配置した熱交
    換装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の熱交換装置であっ
    て、 前記化学的な反応が行なわれる部位と、これに熱量を与
    える媒体が流れる部位とを区分けする壁部材を備え、 この壁部材の内部に上記蓄熱材を収容した熱交換装置。
  3. 【請求項3】 炭化水素と水とを加熱して改質反応を行
    なわせる改質装置であって、 触媒が収容され、前記炭化水素と水とが、該触媒存在下
    で前記改質反応を行ないつつ通過する反応部と、 該反応部との間で熱の交換を行なう熱交換部とを備え、 前記改質反応に必要な温度近傍に融点を持つ蓄熱材を、
    前記熱交換部に配設した改質装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の改質装置であって、 前記蓄熱材は、前記改質反応の変動に対する前記熱交換
    部への熱量供給の遅れによる過不足分を、その融解熱ま
    たは潜熱として補償可能な量だけ備えた改質装置。
  5. 【請求項5】 該改質装置は、車載の燃料電池の燃料ガ
    スを生成する装置である請求項3記載の改質装置。
JP8148166A 1996-05-17 1996-05-17 熱交換装置および改質装置 Pending JPH09306533A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004186097A (ja) * 2002-12-05 2004-07-02 Sharp Corp 燃料電池
JP2006327864A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Nitto Denko Corp 水素発生装置及び水素発生方法
JP2007204285A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Fuji Electric Holdings Co Ltd 改質器
KR20190025379A (ko) * 2017-09-01 2019-03-11 엘지전자 주식회사 연료 개질 장치
US10418653B2 (en) 2016-10-21 2019-09-17 Lg Electronics Inc. Fuel reforming device with heat storage member

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