JP4427854B2 - 水素供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素を貯蔵するとともに水素消費設備に水素を供給する水素貯蔵供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在各研究機関でカーボンナノチューブやグラファイトナノファイバ等の炭素系材料の水素貯蔵材料としての可能性が研究されている。これらの炭素系材料は単位重量あたりの水素貯蔵量が大きく、軽量小型で大容量の水素貯蔵容器を形成することができるため、水素貯蔵材料として近年注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、炭素系材料は水素の吸蔵および放出に長時間を要するため、炭素系材料を用いた水素貯蔵容器を水素消費設備(例えば燃料電池)に水素を供給する水素供給装置に適用した場合、次のような問題がある。すなわち、炭素系材料からの水素放出速度が緩やかなため、水素消費設備での急激な水素の消費が行われた場合、水素供給装置からの水素供給が間に合わなくなる場合が考えられる。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑み、炭素系材料を用いた水素貯蔵容器を備える水素供給装置において、水素供給時の応答性を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
従来より水素を貯蔵するための材料として、例えば特開平5−47400号公報記載の燃料電池システムに用いられているような水素吸蔵合金が知られている。この水素吸蔵合金は単位重量あたりの水素吸蔵量は炭素系材料に比較して小さいものの、水素の吸蔵放出は短時間で行うことができ、水素消費設備における水素の急激な消費に対して高速応答が可能である。
【0006】
そこで、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、水素貯蔵材料を備え、水素貯蔵材料に貯蔵した水素を水素消費設備(3)に供給する水素供給装置であって、水素貯蔵材料として炭素系材料(1a)および水素吸蔵合金(2a)を用いることを特徴としている。
【0007】
このように水素貯蔵材料として炭素系材料(1a)および水素吸蔵合金(2a)を組み合わせて用いることで、定常運転時、すなわち水素消費設備(3)にて緩やかな水素の消費が行われる場合には、大容量の炭素系材料(1a)からの放出水素を水素消費設備(3)に供給し、水素消費設備(3)にて急激な水素の消費が行われる場合には、応答性のよい水素吸蔵合金(2a)からの放出水素を供給することで対応できる。
【0008】
また、具体的構成としては、請求項2に記載の発明のように、炭素系材料(1a)を備えた水素貯蔵容器(1)と、水素吸蔵合金(2a)を備えるとともに水素貯蔵容器(1)より水素貯蔵量が小さい補助用水素貯蔵容器(2)とが設けられ、補助用水素貯蔵容器(2)は、水素貯蔵容器(1)から水素消費設備(3)に水素を供給するための水素供給流路(4)に設けることができる。また、請求項3に記載の発明のように、水素吸蔵合金(2a)は、炭素系材料(1a)を備える水素貯蔵容器(1)から水素消費設備(3)に水素を供給するための水素供給流路(4)に配置することもできる。さらに、請求項4に記載の発明のように、炭素系材料(1a)と水素吸蔵合金(2a)とは混合された状態で水素貯蔵容器(1)に備えられるようにすることもできる。
【0009】
また、請求項1に記載の発明では、炭素系材料(1a)から放出された水素が水素消費設備(3)に供給される最低圧力をPmin、水素吸蔵合金(2a)のプラトー圧をPmh、水素消費設備(3)への水素供給圧力をPcsとした場合に、Pmin>Pmh>Pcsの関係を満たすように、炭素系材料(1a)を備えた水素貯蔵容器(1)に水素が充填されており、炭素系材料(1a)として、カーボンナノチューブあるいはグラファイトナノファイバのいずれか一方、あるいは双方を用いることを特徴としている。
【0010】
このように、Pmh>Pcsとすることで、炭素系材料(1a)からの水素供給が水素消費設備(3)での水素消費に間に合わない場合であっても、水素吸蔵合金(2a)により水素消費設備(3)への水素供給を継続することができる。また、Pmin>Pmhとすることで、炭素系材料(1a)から水素供給設備(3)に水素供給が行われている際に、水素吸蔵合金(2a)に水素を貯蔵させることできる。
【0011】
また、請求項5に記載の発明では、水素貯蔵合金(2a)を所定温度に温度制御するための制御部(8)が設けられていることを特徴としている。これにより、水素吸蔵合金(2a)のプラトー圧を一定に保つことができる。
【0012】
また、制御部(8)には、請求項6に記載の発明のように、水素消費設備(3)での水素消費量を予測した水素消費予測信号(A)と、水素貯蔵容器(1)の内圧(PH2)に対応する信号(B)と、水素吸蔵合金(2a)の温度に対応する信号(C)とが入力されることを特徴としている。これにより、制御部(8)による水素吸蔵合金(2a)の温度調整を精度よく行うことができる。
【0014】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を適用した第1実施形態を図1および図2に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の水素供給装置は、大容量の主貯蔵容器として用いられる第1の水素貯蔵容器(本発明でいう水素貯蔵容器)1と、小容量の補助貯蔵容器として用いられる第2の水素貯蔵容器(本発明でいう補助用水素貯蔵容器)2の2つの水素貯蔵容器1、2を備えている。これらの水素貯蔵容器1、2は、水素を貯蔵する水素貯蔵材料を備えている。
【0016】
第1水素貯蔵容器1から水素消費設備(例えば燃料電池、半導体製造装置等)3に水素供給流路4を介して水素が供給されるように構成されている。また、第2水素貯蔵容器2は、水素供給流路4から分岐した流路4aに接続されている。本実施形態の水素供給装置は、例えば燃料電池を駆動電源とする電気自動車に搭載するように構成できる。
【0017】
第1の水素貯蔵容器1は、水素貯蔵材料として単位重量当たりの水素貯蔵量が大きい炭素系材料1aが充填されている。具体的には、水素貯蔵用の炭素系材料1aとして例えばカーボンナノチューブあるいはグラファイトナノファイバを用いることができる。カーボンナノチューブやグラファイトナノファイバはそれぞれ単独で用いてもよく、これらを混合して用いてもよい。
【0018】
第2の水素貯蔵容器2は、水素貯蔵材料として水素吸蔵合金2aが充填されている。水素吸蔵合金は、炭素系材料に比較して単位重量当たりの水素吸蔵量が小さい一方、水素の吸蔵・放出を短時間で行うことができる。具体的には、水素吸蔵合金2aとして例えばLaNi5やMmNiAl等を用いることができる。
【0019】
第1、第2水素貯蔵容器1、2は、それぞれ水素貯蔵容器1、2を加熱あるいは冷却するための第1、第2熱交換器1b、2bを備えている。これらの熱交換器1b、2bには、熱媒体(例えば温水あるいは冷水)が循環して、これにより水素貯蔵容器1、2を加熱あるいは冷却するように構成されている。なお、本実施形態の水素供給装置では、後述の制御部8からの信号を受けて、第2熱交換器2bに循環する熱媒体の温度調整を行う熱媒体温度調整部9が設けられている。
【0020】
また、第2水素貯蔵容器2には、第2水素貯蔵容器2内の温度(炭素系材料1aの温度)を検出するための温度センサ2cが設けられている。
【0021】
なお、本実施形態では、第1水素貯蔵容器1の容積を例えば20リットルとし、第2水素貯蔵容器2の容積を例えば1リットルとしている。
【0022】
水素供給流路4には、供給弁5および減圧弁6が設けられている。供給弁5を開閉することにより、水素供給装置から水素消費設備3への水素の供給・停止が行われる。また、減圧弁6により、水素貯蔵容器1、2から供給される高圧の水素が水素貯蔵設備3で使用するのに適した所定圧力に減圧される。
【0023】
第1水素貯蔵容器1と第2水素貯蔵容器2とは、水素供給流路4で接続されているため、これらの内圧は同じになるように構成されている。この水素貯蔵容器1、2の内圧を測定するための圧力計7が、水素供給流路4に設けられている。
【0024】
通常、水素吸蔵合金2aのプラトー圧(平衡水素圧)は温度によって変化する。そこで、本実施形態の水素供給装置には、第2水素貯蔵容器2の温度を一定に保つように温度制御を行う制御部8が設けられている。この制御部8には、水素消費設備3での水素消費量を予測した水素消費予測信号Aと、圧力計7からの圧力信号Bと、温度センサ2cからの温度信号Cとが入力される。なお、水素消費予測信号Aは、本実施形態の水素供給装置を自動車に適用した場合には、アクセル開度に相当するものである。
【0025】
制御部8では、これらの信号A〜Cに基づいて第2水素貯蔵容器2の使用状況(水素放出状況)に基づく温度変化を予測して、第2水素貯蔵容器2の温度を一定に保つために熱媒体温度調整部9に制御信号Dを出力する。熱媒体温度調整部9では、この制御信号Dに基づいて熱交換器2bを流れる熱媒体の温度調整を行う。これにより、第2水素貯蔵容器2の温度は一定に保たれ、第2水素貯蔵容器2に充填された水素吸蔵合金2aのプラトー圧を一定に保つことができる。
【0026】
また、本実施形態の水素供給装置では、第1水素貯蔵容器1から水素消費設備3に水素供給が行われる最低圧力(炭素系材料1aからの放出水素が水素消費設備3に供給される最低圧力)をPmin、第2の水素貯蔵容器2に備えられた水素吸蔵合金2aのプラトー圧をPmh、水素消費設備3に対する水素供給圧力をPcsとした場合に、常にPmin>Pmh>Pcsとなるように構成されている。通常、水素吸蔵合金2aのプラトー圧は水素吸蔵時と水素放出時で値が異なるが、水素吸蔵時および水素放出時のいずれでもPmin>Pmh>Pcsが成り立つように構成されている。本実施形態では、便宜上、水素吸蔵合金2aの水素吸蔵時および水素放出時のプラトー圧Pmhが等しいものとして説明する。
【0027】
次に、本実施形態の水素供給装置の作動を図1、図2に基づいて説明する。図2は、第1、第2水素貯蔵容器1、2の内圧(容器内圧)PH2と水素消費設備での水素消費予測信号(水素消費予測量)Aとの対応関係を示している。図2中上側のグラフが水素貯蔵容器1、2の内圧PH2(MPa)を示し、下側のグラフが水素消費予測量(リットル/分)を示している。また、上側グラフ中の一点鎖線は、第2水素貯蔵容器2が設けられていない場合の容器内圧PH2を示している。
【0028】
ここでは、第1水素貯蔵容器1の最低使用圧力Pmin=0.5MPa、水素吸蔵合金2aのプラトー圧Pmh=0.4MPa、水素消費設備3への水素供給圧Pcs=0.2MPaとしている。
【0029】
まず、供給弁5を開くことにより、水素が第1水素貯蔵容器1から水素供給流路4を介して水素消費設備3への供給が開始される。水素は減圧弁6で水素供給圧Pcsに減圧された後、水素消費設備3に供給される。水素消費設備3で水素消費が開始されていない場合には、容器内圧PH2は一定に保たれる(t1)。
【0030】
次に、水素消費設備3での水素消費量が急激に増加すると、これに伴い容器内圧PH2が急激に低下する(t2)。ここで、図2上側グラフ中の一点鎖線のように容器内圧PH2が低下し続けて水素供給圧Pcsを下回ると、水素供給装置からの水素供給ができなくなってしまう。
【0031】
しかしながら、本実施形態の水素供給装置では第2水素貯蔵容器2を備えているため、容器内圧PH2が第2水素貯蔵容器2に充填されている水素吸蔵合金2aのプラトー圧Pmhを下回ると、第2水素貯蔵容器2からの水素放出が開始される。これにより容器内圧PH2の低下を防止することができ、水素消費設備3への水素供給が継続される。
【0032】
すなわち、容器内圧PH2は、水素吸蔵合金2aのプラトー圧Pmh以上の圧力に保たれることとなる。ここで、第2水素貯蔵容器2から水素消費設備3への水素供給を可能にするためには、水素吸蔵合金2aのプラトー圧Pmhが水素貯蔵設備3への水素供給圧Pcsを上回っていること(Pmh>Pcs)が必要である。
【0033】
このとき、水素吸蔵合金2aが水素を放出する反応は吸熱反応である。従って、水素放出に伴って水素吸蔵合金2aの温度が低下し、プラトー圧Pmhが変動することになる。そこで本実施形態では、制御部8が水素消費予測信号A、容器内圧B、水素吸蔵合金温度Cに基づいて第2水素貯蔵容器2における温度低下を予測し、熱媒体温度調整部9および熱交換器2bにより第2水素貯蔵容器2を予め加熱するように構成されている。これにより、水素放出に伴う水素吸蔵合金2aの温度低下を防ぎ、水素吸蔵合金温度を一定に保ち、プラトー圧Pmhを一定に保つことができる。
【0034】
次に、水素消費設備3での水素消費量が一定量(例えば40リットル/分)になり、第2水素貯蔵容器2からの水素放出が継続される(t3)。
【0035】
次に、水素消費設備3での水素消費量が再び急激に増加すると、容器内圧PH2が若干低下するが(t4)、水素消費量が一定量(例えば60リットル/分)になると、容器内圧PH2は再びプラトー圧Pmhに回復する(t5)。
【0036】
次に、水素消費設備3での水素消費量が減少し始める(t6)。第2水素貯蔵容器2からの水素供給が行われている間に、徐々に第1水素貯蔵容器1の炭素系材料1aからの水素放出量が増え、容器内圧PH2が上昇する。そして、容器内圧PH2がプラトー圧Pmhを上回ると、第1水素貯蔵容器1から水素貯蔵設備3に水素供給が行われるようになり、第2水素貯蔵容器2では水素吸蔵合金2aが水素を吸蔵し始める。これにより、減少していた第2水素貯蔵容器2の水素吸蔵量は元に戻る。
【0037】
このとき、第1水素貯蔵容器1から放出される水素が、水素消費設備3への供給と同時に第2水素貯蔵容器2に貯蔵されるためには、第1水素貯蔵容器1の最低使用圧力Pminを第2水素貯蔵容器2の水素吸蔵合金2aのプラトー圧Pmhより大きくする必要がある(Pmin>Pmh)。
【0038】
なお、水素吸蔵合金2aが水素を吸蔵する反応は発熱反応であるが、制御部8により水素吸蔵合金2aの温度上昇を予測した温度制御が行われるため、第2水素貯蔵容器2の温度は一定に保たれ、プラトー圧は一定に保たれる。
【0039】
補足すれば、図2中ta、tcでは第1水素貯蔵容器1から水素消費設備3に水素が供給され、図2中tbでは第2水素貯蔵容器2から水素が供給される。また、炭素系材料1aは図2中ta〜tcで水素を放出しているのに対し、水素貯蔵合金2aは図2中tbでは水素を放出し、ta、tcでは水素を吸蔵している。
【0040】
以上、本実施形態の水素供給装置のように、単位重量当たりの水素貯蔵量の大きい炭素系材料1aと、水素吸蔵放出速度が速く応答性に優れた水素吸蔵合金2aとを組み合わせて用いることで、定常運転時、すなわち水素消費設備3にて緩やかな水素の消費が行われる場合には、大容量の炭素系材料1aからの放出水素を水素消費設備3に供給し、水素消費設備3にて急激な水素の消費が行われる場合には、応答性のよい水素吸蔵合金2aからの放出水素を供給することで対応できる。これにより、小型軽量で大容量の水素供給装置であって、水素消費設備での水素消費の急激な変動に対する応答性に優れた水素供給装置を提供することが可能となる。
【0041】
なお、第1、第2水素貯蔵容器1、2の容積やそれぞれに充填されている炭素系材料1aあるいは水素吸蔵合金2aの充填量等は、水素消費設備3の使用状況や水素消費パターンに基づいて任意に設定することができる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図3に基づいて説明する。図3では水素貯蔵容器1と水素供給流路4以外の部分を省略している。なお、上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0043】
図3に示すように、本第2実施形態の水素供給装置は、上記第1実施形態と比較して水素吸蔵合金を内蔵した第2の水素貯蔵容器(補助用水素貯蔵容器)2を省略したものである。水素吸蔵合金2aは、炭素系材料1aが内蔵された水素貯蔵容器1からの供給水素が流れる水素供給流路4内に配置されている。また、水素吸蔵合金2aを一定温度に保つための熱交換器2bは、水素供給流路4における水素吸蔵合金2aの配置位置の近傍に設けられている。
【0044】
以上、本第2実施形態の水素供給装置のような構成によっても、上記第1実施形態の水素供給装置と同様の効果を得ることができる。
【0045】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図4に基づいて説明する。図4では水素貯蔵容器1と水素供給流路4以外の部分を省略している。なお、上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
図4に示すように、本第3実施形態の水素供給装置は、上記第1実施形態と比較して水素吸蔵合金を内蔵した第2の水素貯蔵容器(補助用水素貯蔵容器)2を省略したものである。水素吸蔵合金2aは炭素系材料1aと混合された状態で水素貯蔵容器1に内蔵されている。
【0047】
本第3実施形態の水素供給装置では、水素吸蔵合金2aを一定温度に保つための熱交換器2b、熱媒体温度調整部9、制御部8等は設けられていない。炭素系材料1aの熱容量が大きいため、水素吸蔵合金2aの水素放出・吸蔵に伴う温度変動は炭素系材料1aの熱容量にて吸収され、結果として水素吸蔵合金2aの温度変化が抑えられるように構成されている。
【0048】
以上、本第3実施形態の水素供給装置のような構成によっても、上記第1実施形態の水素供給装置と同様の効果を得ることができる。
【0049】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、熱媒体を用いた熱交換器2b等により水素吸蔵合金2aの温度調整を行ったが、これに限らず、例えば電気ヒータ等の手段により温度調整を行ってもよい。例えば水素供給装置を燃料電池に適用した場合には、燃料電池で得られた電力により電気ヒータを作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の水素供給装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】第1実施形態の水素供給装置における第1、第2水素貯蔵容器の内圧と水素消費予測信号との関係を示す特性図である。
【図3】第2実施形態の水素供給装置おける水素貯蔵容器と水素供給流路の構成を示す模式図である。
【図4】第3実施形態の水素供給装置おける水素貯蔵容器の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1…第1の水素貯蔵容器(水素貯蔵容器)、1a…炭素系材料、2…第2の水素貯蔵容器(補助用水素貯蔵容器)、2a…水素貯蔵合金、3…水素消費設備、4…水素供給流路、8…制御部、A…水素消費予測信号。
Claims (6)
- 水素貯蔵材料を備え、前記水素貯蔵材料に貯蔵した水素を水素消費設備(3)に供給する水素供給装置であって、
前記水素貯蔵材料として炭素系材料(1a)および水素吸蔵合金(2a)を用いており、
前記炭素系材料(1a)から放出された水素が前記水素消費設備(3)に供給される最低圧力をPmin、前記水素吸蔵合金(2a)のプラトー圧をPmh、前記水素消費設備(3)への水素供給圧力をPcsとした場合に、Pmin>Pmh>Pcsの関係を満たすように、前記炭素系材料(1a)を備えた水素貯蔵容器(1)に水素が充填されており、
前記炭素系材料(1a)として、カーボンナノチューブあるいはグラファイトナノファイバのいずれか一方、あるいは双方を用いることを特徴とする水素供給装置。 - 前記水素吸蔵合金(2a)を備えるとともに前記水素貯蔵容器(1)より水素貯蔵量が小さい補助用水素貯蔵容器(2)が設けられ、
前記補助用水素貯蔵容器(2)は、前記水素貯蔵容器(1)から前記水素消費設備(3)に水素を供給するための水素供給流路(4)に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水素供給装置。 - 前記炭素系材料(1a)を備えた水素貯蔵容器(1)が設けられ、
前記水素吸蔵合金(2a)は、前記水素貯蔵容器(1)から前記水素消費設備(3)に水素を供給するための水素供給流路(4)に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の水素供給装置。 - 前記炭素系材料(1a)と前記水素吸蔵合金(2a)とが混合された状態で備えられた水素貯蔵容器(1)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水素供給装置。
- 前記水素貯蔵合金(2a)を所定温度に温度制御するための制御部(8)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の水素供給装置。
- 前記制御部(8)には、前記水素消費設備(3)での水素消費量を予測した水素消費予測信号(A)と、前記水素貯蔵容器(1)の内圧(PH2)に対応する信号(B)と、前記水素吸蔵合金(2a)の温度に対応する信号(C)とが入力されることを特徴とする請求項5に記載の水素供給装置。
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