JPH09305176A - 自動伴奏装置 - Google Patents

自動伴奏装置

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JPH09305176A
JPH09305176A JP9074589A JP7458997A JPH09305176A JP H09305176 A JPH09305176 A JP H09305176A JP 9074589 A JP9074589 A JP 9074589A JP 7458997 A JP7458997 A JP 7458997A JP H09305176 A JPH09305176 A JP H09305176A
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真 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一種類の伴奏パターンデータに基づく伴奏
演奏のバリエーションを拡げることのできる自動伴奏装
置の提供。 【解決手段】 伴奏パターンデータの各構成音のうち少
なくとも1つの相対的音高順位の構成音について、楽音
要素の少なくとも1つ(例えば音高等)を制御する制御
情報が操作子手段によって設定される。そして、パター
ンデータ供給手段から伴奏パターンデータが供給される
と、その伴奏パターンデータの構成音のうち上記相対的
音高順位の構成音が、上記制御情報に従って情報制御手
段により制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、伴奏パターンデ
ータに基づいて伴奏演奏を自動的に実行する自動伴奏の
技術分野に属し、特に、同一種類の伴奏パターンデータ
に基づいて様々なバリエーションの伴奏音を行なうこと
ができるようにした自動伴奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドラムパート,ベースパート及びコード
バッキングパートといった複数の伴奏パートについての
伴奏パターンデータに基づき、楽曲の演奏の進行に従っ
て伴奏演奏を自動的に実行する自動伴奏装置が一般に知
られている。 こうした自動伴奏装置において、ベース
パート及びコードバッキングパートでは、或る所定の和
音を基準とする伴奏パターンデータが、指定された和音
名(和音根音及び和音種類)に対応してオートベースコ
ード処理によって音高変換される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このオートベースコー
ド処理は所定のアルゴリズムに従って行なわれるため、
指定された和音如何によっては、ユーザーが望むとおり
の音域や響き等の伴奏音で伴奏演奏が行なわれないこと
がある。しかしその場合でも、従来は、一旦伴奏パター
ンデータを選択した後に伴奏音の音域や響き等を任意に
変化させる術はなかった。この発明は上述の点に鑑みて
なされたもので、伴奏パターンデータを選択した後でも
伴奏音の音域や響き等を任意に変化させることができる
ように、同一種類の伴奏パターンデータに基づく伴奏音
のバリエーションを拡げた自動伴奏装置を提供しようと
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明に係る自動伴奏
装置は、伴奏パターンデータを供給するパターンデータ
供給手段と、伴奏パターンデータの各構成音のうち少な
くとも1つの相対的音高順位の構成音についての楽音要
素の少なくとも1つを制御する情報を発生する制御情報
発生手段と、前記供給手段から供給された伴奏パターン
データを、前記制御情報発生手段が発生する制御情報に
従って前記相対的音高順位の構成音について制御する制
御手段とを具えたことを特徴としている。
【0005】伴奏パターンデータの各構成音のうち少な
くとも1つの相対的音高順位の構成音について、楽音要
素の少なくとも1つ(例えば音高等)を制御する制御情
報が制御情報発生手段から発生する。そして、パターン
データ供給手段から伴奏パターンデータが供給される
と、その伴奏パターンデータの構成音のうち上記相対的
音高順位の構成音が、上記制御情報に従って情報制御手
段により制御される。
【0006】このように伴奏パターンデータの楽音要素
を構成音単位で制御することにより伴奏音の音域や響き
等を変化させることができるので、同一種類の伴奏パタ
ーンデータに基づく伴奏音のバリエーションを拡げるこ
とができるようになる。
【0007】次に、別の観点によれば、この発明に係る
自動伴奏装置は、伴奏パターンデータを供給するパター
ンデータ供給手段と、前記供給手段から供給された伴奏
パターンデータの構成音を音高の高い順に順番付けする
処理または音高の低い順に順番付けする処理の少なくと
もいずれか一方の処理を実行する順番付け手段と、前記
順番付け手段におけるいずれかの1または複数の順番の
構成音について、楽音要素の少なくとも1つを制御する
情報を発生する制御情報発生手段と、前記供給手段から
供給された伴奏パターンデータの構成音のうち、前記制
御情報発生手段による制御情報の発生の対象となった順
番を前記順番付け手段によって付された構成音を、該制
御情報に従って制御する制御手段とを具えたことを特徴
としている。
【0008】この自動伴奏装置では、伴奏パターンデー
タの構成音を音高の高い順に順番付けする処理または音
高の低い順に順番付けする処理の少なくともいずれか一
方の処理を実行する順番付け手段が設けられており、制
御情報発生手段では、この順番付け手段におけるいずれ
かの1または複数の順番の構成音について、楽音要素の
少なくとも1つを制御する情報を発生する。そして、パ
ターンデータ供給手段から伴奏パターンデータが供給さ
れると、その伴奏パターンデータの構成音のうち、制御
情報発生手段による制御情報の発生の対象となった順番
を順番付け手段によって付された構成音が、当該制御情
報に従って情報制御手段により制御される。これによ
り、やはり伴奏パターンデータの楽音要素を構成音単位
で制御することにより伴奏音の音域や響き等を変化させ
ることができるので、同一種類の伴奏パターンデータに
基づく伴奏音のバリエーションを拡げることができるよ
うになる。
【0009】次に、更に別の観点によれば、この発明に
係る自動伴奏装置は、伴奏パターンデータを供給するパ
ターンデータ供給手段と、伴奏パターンデータの各構成
音のうち1または複数の相対的音高順位の構成音につい
ての楽音要素の少なくとも1つを制御する情報を設定す
るための操作子手段と、前記供給手段から供給された伴
奏パターンデータを、前記操作子手段によって設定され
た制御情報に従って前記相対的音高順位の構成音につい
て制御する制御手段とを具えたことを特徴としている。
【0010】この自動伴奏装置では、前述の制御情報
が、操作子手段の操作によって設定されるようになって
いる。したがって、伴奏パターンデータを選択した後で
も、この操作子手段を操作することにより、伴奏音の音
域や響き等を任意に変化させることができるようにな
る。
【0011】尚、操作子手段として、音高を高い向きま
たは低い向きのうちのいずれか一方の向きにシフトさせ
るべきことを選択的に指示するための第1の操作子手段
と、伴奏パターンデータの各構成音のうち音高をシフト
させるべき1または複数の相対的音高順位の構成音を指
定するための第2の操作子手段とを設けるようにし、上
記制御手段に、第2の操作子手段によって指定された相
対的音高順位の構成音の音高を、第1の操作子手段によ
って指示された向きにシフトさせる制御を行なわせるこ
とが望ましい。そうすることにより、自動伴奏が行なわ
れている最中でも、どの構成音をどの向きにシフトさせ
るかを簡単な操作によって任意に切り換えて、所望の伴
奏音の音域や響き等を得ることができるようになる。
【0012】次に、更に別の観点によれば、この発明に
係る自動伴奏装置は、伴奏パターンデータを供給するパ
ターンデータ供給手段と、和音進行を指定する和音指定
手段と、前記供給手段から供給された伴奏パターンデー
タを、前記和音指定手段によって指定された和音に基づ
いて音高変換する変換手段と、前記和音指定手段によっ
て指定された和音の構成音の音高のうち、前記変換手段
による音高変換の際に前記伴奏パターンデータが変換さ
れなかった音高を検出する検出手段と、伴奏パターンデ
ータの各構成音のうち音高をシフトさせるべき1または
複数の構成音の相対的音高順位を指定するための操作子
手段と、前記変換手段によって音高変換された伴奏パタ
ーンデータの構成音のうち、前記操作子手段によって指
定された相対的音高の構成音の音高を、前記検出手段に
よって検出された音高のうちのいずれかにシフトさせる
制御手段とを具えたことを特徴としている。
【0013】この自動伴奏装置では、パターンデータ供
給手段から供給された伴奏パターンデータが、指定され
た和音に基づいて音高変換された際に、該和音の構成音
の音高のうち伴奏パターンデータが変換されなかった音
高(未使用の音高)を検出する検出手段が設けられてい
る。例えば、供給された伴奏パターンデータがメジャー
やマイナー等のような3種類の音名で構成される種類の
和音を基準として作成されたものであり、他方指定され
た和音がセブンスやメジャーセブンスやマイナーセブン
ス等のような4種類の音名で構成される種類の和音であ
る場合には、当該伴奏パターンデータを当該和音に基づ
いて音高変換すると、同一オクターブ内においては上記
4種類のうち1種類の音名が未使用となり、またそれよ
りも高い音域やそれよりも低い音域における上記4種類
の音名は全て未使用となる。また例えば、指定された和
音が伴奏パターンデータと同じくメジャーやマイナー等
のような3種類の音名で構成される種類の和音である場
合には、同一オクターブ内においては未使用の音名は存
在しないが、それよりも高い音域やそれよりも低い音域
における上記3種類の音名は全て未使用となる。検出手
段は、このような音高を検出するものである。
【0014】そして、音高変換された伴奏パターンデー
タの構成音のうち操作子手段によって指定された相対的
音高順位の構成音の音高が、制御手段により、検出手段
が検出した音高のうちのいずれかにシフトさせられる。
このような未使用の音高にシフトさせることにより、同
一種類の伴奏パターンデータに基づく伴奏音のバリエー
ションを一層拡げることができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、この発明の
実施の一形態に係る自動伴奏装置を採用した電子楽器の
全体構成を示すブロック図である。この電子楽器の全体
を制御するCPU1は、バスライン2を介して、ROM
3,RAM4,鍵盤5,パネル6(操作スイッチ群7及
び表示器8を含んでいる),音源9及びMIDIインタ
ーフェース10と接続されている。またCPU1には、
タイマ11からクロックパルスが供給される。このクロ
ックパルスは、後述の割込み処理をスタートするための
テンポクロックとして用いられる。
【0016】ROM3には、CPU1が実行すべき処理
を記述したプログラムや、各伴奏パート(一例としてド
ラムパート,ベースパート,第1のコードバッキングパ
ート及び第2のコードバッキングパートの合計4つの伴
奏パートとする)についてのそれぞれ複数種類のプリセ
ットされた伴奏パターンデータが記憶されている。RA
M4には、各伴奏パートについてユーザーが作成した伴
奏パターンデータを記憶するための領域や、後述するノ
ート順番テーブルや各種のレジスタ及びフラグのための
領域等が設けられている。
【0017】図2は、伴奏パターンデータのフォーマッ
トの一例を示す。この例では、伴奏パターンデータは
「イベント+相対時間方式」(イベントのタイミングを
直前のイベントのタイミングとの相対時間で表現する方
式)で作成されている。すなわち、当該伴奏パターンデ
ータの先頭アドレスの記憶領域には、楽曲の開始時点か
らの時間を示すデュレーションデータDU1が記憶さ
れ、それに続くアドレスの記憶領域には、デュレーショ
ンデータDU1で示したタイミングでのイベントI1が
記憶されている。イベントの種類には、ノートイベント
(ノートオンまたはノートオフと、ノートナンバー(但
し、ドラムパートの場合にはドラムの種類を示すドラム
種類データ)と、ベロシティ)と、コントロールイベン
ト(例えば音量の変更やピッチベンド等のイベント)と
がある。イベントI1の記憶領域に続くアドレスの記憶
領域には、イベントI1のタイミングと次のイベントI
2のタイミングとの相対時間を示すデュレーションデー
タDU2が記憶され、それに続くアドレスの記憶領域に
は、デュレーションデータDU2で示したタイミングで
のイベントI2が記憶されている。以下、デュレーショ
ンデータとイベントとが交互に記憶されている。
【0018】尚、図2の例では「イベント+相対時間方
式」で伴奏パターンデータを作成しているが、伴奏パタ
ーンデータの作成方式には、周知のとおり「イベント+
絶対時間方式」(イベントのタイミングを楽曲の開始時
点からの絶対時間で表わす方式)や「音高+符長方式」
(各音符についての音高及び符長を記憶する方式)や
「ベタ方式」(テンポクロックの全発生タイミングに対
応して音高データや発音制御データ等を記憶する方式)
等の方式もあるので、それらのうちのいずれかの方式で
伴奏パターンデータを作成するようにしてもよい。
【0019】図1に戻り、鍵盤5は、所定の鍵域(ここ
では一例として右鍵域とする)がメロディ音の演奏のた
めに用いられ、残りの鍵域(左鍵域)が和音進行の指定の
ために用いられるようになっている。操作スイッチ群7
には、特に図示しないが、この電子楽器を操作するため
の各種のスイッチが設けられている。そのうち自動伴奏
に関連するスイッチとしては、一例として次のようなも
のがある。 (1)各伴奏パートについて、ROM3またはRAM4
から読み出すべき伴奏パターンデータを選択するための
選択スイッチ(文字キースイッチやテンキースイッチ
等)。 (2)本発明の特徴を成すスイッチとして、伴奏パター
ンデータの構成音の音高をシフトさせるべき方向である
「シフト方向」を、高い向き(プラス方向)または低い
向き(マイナス方向)のうちのいずれか一方に選択的に
指示するための指示スイッチ(文字キースイッチ等)。 (3)本発明の特徴を成すスイッチとして、伴奏パター
ンデータの各構成音のうち音高をシフトさせるべき1ま
たは複数の相対的音高順位の構成音を指定する数値であ
る「シフト番号」を入力するための指定スイッチ(テン
キースイッチ等)。尚、一例として、「シフト番号」と
しては0から15までの間の任意の自然数の値を入力可
能になっている。 (4)自動伴奏をスタート/ストップするためのスター
ト/ストップスイッチ。
【0020】音源9は、鍵盤5の操作によって発生した
メロディ音のパートでの演奏情報と自動伴奏の実行によ
って発生した各伴奏パートでの演奏情報とに従い、それ
らのパートについての楽音波形データ(メロディ音波形
データ及び伴奏音波形データ)を同時並行的に生成する
ものである。一例として音源9は、楽音生成処理用のマ
イクロプログラムを実行する専用のDSP(ディジタル
シグナルプロセッサ)から成っている。音源9における
楽音生成方式は、例えば波形メモリ方式やFM(周波数
変調)方式のような周知の適宜の方式であってよい。音
源9で生成された楽音波形データは、サウンドシステム
12に伝送されて該システム12において音響的に発音
される。
【0021】次に、CPU1が実行する処理の一例を、
図3乃至図9を参照して説明する。図3は、CPU1が
実行するメインルーチンを示すフローチャートである。
このメインルーチンでは、所定の初期設定(ステップS
1)を行なった後、「キーイベント処理」(ステップS
2)と、「パネル処理」(ステップS3)と、その他の
処理(ステップS4)とから成るループ処理を繰り返し
実行する。
【0022】「キーイベント処理」は、鍵盤5の操作に
よるキーイベントに基づいて実行する処理である。この
処理では、図4に示すように、最初に、キーイベントが
あるか否かを判断する(ステップS11)。ノーであれ
ばリターンする。他方イエスであれば、当該キーイベン
トがメロディ音用の鍵域(右鍵域)で発生したのか否か
を判断する(ステップS12)。
【0023】ステップS12でイエスと判断された場合
には、ステップS13に進み、当該キーイベントがキー
オンのイベントであるか否かを判断する。イエスであれ
ば、当該キーイベントのキーコード等に基づいてメロデ
ィ音についての所定の発音処理を行ない(ステップS1
4)、そしてリターンする。他方ノーであれば(すなわ
ちキーオフのイベントであれば)、当該キーイベントの
キーコード等に基づいてメロディ音についての所定の消
音処理を行ない(ステップS15)、そしてリターンす
る。
【0024】これに対し、ステップS12でノーと判断
された場合(すなわち当該キーイベントが和音進行の指
定用の鍵域(左鍵域)で発生した場合)には、ステップ
S16に進み、和音の検出を行ない、検出した和音根
音,和音種類データをそれぞれRAM4内の所定のレジ
スタROOT,TYPEに書き込む。そしてリターンす
る。
【0025】尚、この図4の例のように鍵盤5の操作に
よるキーイベントに基づいて和音検出を行なう代わり
に、コードシーケンスデータ(楽曲の開始から終了に至
るまでのコード進行を順次指定するデータ)をRAM4
に記憶しておき、そのコードシーケンスデータを再生す
ることによって和音検出を行なうようにしてもよい。
【0026】図3に戻り、「パネル処理」は、操作スイ
ッチ群7の操作に基づいて実行する処理である。この処
理では、図5に示すように、「伴奏スタイル選択処理」
(ステップS21)と、「シフト設定処理」(ステップ
S22)と、「自動伴奏スタート/ストップ処理」と
(ステップS23)とを実行した後、リターンする。
【0027】「伴奏スタイル選択処理」は、選択スイッ
チの操作に基づいて各伴奏パートについての伴奏パター
ンデータを選択する処理であるが、本発明では、この選
択後に、「ノート−順番テーブル」の作成処理を併せて
実行するようになっている。この作成処理では、図6に
示すように、最初に、ベースパート及びコードバッキン
グパートのそれぞれのパートについて、選択した伴奏パ
ターンデータ中の各ノートオンイベント(図2参照)か
ら、ノートナンバを抽出する(ステップS31)。続い
て、抽出した各ノートナンバを昇順に(すなわち低い音
高を示すものの順に)順番付けし、各ノートナンバとそ
の順番とを対応させたノート−順番テーブルを作成して
RAM4に書き込む(ステップS32)。続いて、今度
は抽出した各ノートナンバを降順に(すなわち高い音高
を示すものの順に)順番付けし、各ノートナンバとその
順番とを対応させたノート−順番テーブルを作成してR
AM4に書き込む(ステップS33)。そしてリターン
する。これにより、各伴奏パート毎に「ノート−順番テ
ーブル」が作成される。
【0028】図10は、伴奏パターンデータと、該伴奏
パターンデータに基づいて作成されたノート−順番テー
ブルの内容との一例を示す。この例では、Cメジャーを
基準として作成されて同図(a)のように音名C3,E
3及びG3から構成されている伴奏パターンデータに基
づき、同図(b)のように、音名C3,E3,G3を示
すノートナンバがそれぞれ1番,2番,3番となる昇順
のノート−順番テーブルと、同図(c)のように、音名
G3,E3,C3を示すノートナンバがそれぞれ1番,
2番,3番となる降順のノート−順番テーブルとが作成
されている。
【0029】図5に戻り、「シフト設定処理」は、指示
スイッチ及び指定スイッチの操作に基づいて各伴奏パー
ト毎に「シフト方向」及び「シフト番号」を設定する処
理である。「自動伴奏スタート/ストップ処理」は、ス
タート/ストップスイッチの操作に基づいて実行する処
理である。この処理では、図7に示すように、最初に、
スタート/ストップスイッチのオンイベントがあるか否
かを判断する(ステップS41)。ノーであればリター
ンする。他方イエスであれば、RAM4内の自動伴奏フ
ラグRUNの値を‘1’と‘0’との間で反転し(ステ
ップS42)、フラグRUNの値が‘1’であるか否か
を判断する(ステップS43)。イエスであれば、各伴
奏パート毎に用意されている伴奏パターンデータの読出
しポインタを、それぞれ「伴奏スタイル選択処理」で選
択した伴奏パターンデータの先頭アドレスにセットし、
それらの先頭アドレスの記憶領域からそれぞれ当該伴奏
パートについてのデュレーションデータDU1(図2参
照)を読み出す(ステップS44)。続いて、各伴奏パ
ートについてのデュレーションデータDU1を、それぞ
れRAM4内の当該伴奏パート用の所定のレジスタTI
MEに書き込む(ステップS45)。そしてリターンす
る。他方ステップS43でノーと判断されれば(すなわ
ちフラグRUNの値が‘0’であれば)、発音中の伴奏
音について所定の消音処理を行ない(ステップS4
6)、そしてリターンする。
【0030】この「自動伴奏スタート/ストップ処理」
により、フラグRUNの値が‘1’のときにスタート/
ストップスイッチがオンされると、フラグRUNの値が
‘0’になり、自動伴奏が停止する。他方、フラグRU
Nの値が‘0’のとき(すなわち自動伴奏の停止中)に
スタート/ストップスイッチがオンされることによりフ
ラグRUNの値が‘1’になると、次に示すような割込
み処理をCPU1が実行することにより、自動伴奏が行
なわれる。
【0031】図8の自動伴奏処理は、タイマ11からの
テンポクロックを基準として、伴奏パターンデータ中の
デュレーションデータ(図2参照)が示す最小単位の時
間毎にスタートする。この処理では、最初に、伴奏パー
トの番号を指定する変数iの値を1に設定する(ステッ
プS51)。続いて、伴奏パートi用のレジスタTIM
Eiの値を1だけデクリメントし(ステップS52)、
当該レジスタTIMEiの値が0であるか否かを判断す
る(ステップS53)。
【0032】ノーであれば(すなわち伴奏パートiにつ
いてイベントI1のタイミングがまだ到来していなけれ
ば)、ステップS57にジャンプし、変数iの値を1だ
けインクリメントする。続くステップS58では、変数
iの値が伴奏パート1〜4の数である4よりも大きいか
否かを判断する。ノーであれば、ステップS52に戻っ
てステップS52及びS53の処理を繰り返す。このよ
うにして、各伴奏パート1〜4についてレジスタTIM
Eiの値が0であるか否かを判断し、全ての伴奏パート
についてレジスタTIMEiの値が0でなければ、ステ
ップS58でイエスと判断されてリターンする。
【0033】他方、いずれかの伴奏パートiについてレ
ジスタTIMEiの値が0になると(すなわち当該伴奏
パートiについてイベントI1のタイミングが到来する
と)、ステップS53でイエスと判断されてステップS
54に進む。ステップS54では、当該伴奏パートi用
の読出しポインタ(最初は、図7の「自動伴奏スタート
/ストップ処理」のステップS44で、伴奏パターンデ
ータの先頭アドレスにセットされている)を進めて、読
出しポインタが指示するアドレスの記憶領域からデータ
を読み出す。続くステップS55では、ステップS54
で読み出したデータがデュレーションデータであるか否
かを判断する。ここではイベントI1が読み出されてい
るのでノーと判断されてステップS59に進み、ステッ
プS54で読み出したデータがノートイベントであるか
否かを判断する。ノーであれば(すなわちコントロール
イベントであれば)、ステップS61に進んで当該イベ
ントに応じた処理を実行する。他方イエスであれば、ス
テップS60の「ノートイベント処理」に進む。
【0034】図9は、「ノートイベント処理」の一例を
示す。この例では、最初に、当該伴奏パートiがドラム
パートであるか否かを判断する(ステップS71)。イ
エスであれば、ステップS83に進み、そのノートイベ
ント中のノートオン信号またはノートオフ信号とドラム
種類データとを音源9に出力する。そしてリターンす
る。他方ステップS71でノーと判断されれば(すなわ
ちベースパートまたはコードバッキングパートであれ
ば)、ステップS72に進み、そのノートイベント中の
ノートナンバを、RAM4内の所定のレジスタNBに書
き込む。続くステップS73では、「シフト設定処理」
(図5)で当該伴奏パートiについて設定した「シフト
方向」がプラス方向であるか否かを判断する。
【0035】イエスであれば、ステップS74に進み、
「ノート−順番テーブル作成処理」(図6)で当該伴奏
パートiについて作成した昇順のノート−順番テーブル
を参照して、当該ノート−順番テーブルにおけるレジス
タNB内のノートナンバの順番(すなわち、そのノート
ナンバが当該伴奏パターンデータ中で何番目に低い音高
を示すものであるか)を検出する。そして、その順番を
RAM4内の所定のレジスタNPに書き込む。
【0036】他方ステップS73でノーと判断されれば
(すなわち、「シフト方向」がマイナス方向であれ
ば)、ステップS75に進み、「ノート−順番テーブル
作成処理」(図6)で当該伴奏パートiについて作成し
た降順のノート−順番テーブルを参照して、当該ノート
−順番テーブルにおけるレジスタNB内のノートナンバ
の順番(すなわち、そのノートナンバが当該伴奏パター
ンデータ中で何番目に高い音高を示すものであるか)を
検出する。そして、その順番をRAM4内の所定のレジ
スタNPに書き込む。
【0037】ステップS74またはS75を終えると、
ステップS76に進み、レジスタNB内のノートナンバ
を、レジスタROOT,TYPE内の和音根音,和音種
類データに基づいてオートベースコード処理によって音
高変換し、音高変換後のノートナンバをレジスタNBに
書き直す。
【0038】続くステップS77では、「シフト設定処
理」(図5)で当該伴奏パートiについて設定した「シ
フト番号」を、RAM4内の所定のレジスタSに書き込
む。続くステップS78では、レジスタS内の「シフト
番号」の値がレジスタNP内の順番の値以上であるか否
かを判断する。
【0039】ここで、「シフト方向」がプラス方向であ
る場合のステップS78の判断結果を、図10の伴奏パ
ターンデータを例にとって示すと、次のとおりである。 (1)「シフト番号」が1のとき 当該ノートナンバの示す音高がC3であれば、レジスタ
NP内の順番の値は1なのでイエスとなる。他方当該ノ
ートナンバの示す音高がE3またはG3であれば、レジ
スタNP内の順番の値は2または3なのでノーとなる。 (2)「シフト番号」が2のとき 当該ノートナンバの示す音高がC3またはE3であれ
ば、レジスタNP内の順番の値は1または2なのでイエ
スとなる。他方当該ノートナンバの示す音高がG3であ
れば、レジスタNP内の順番の値は3なのでノーとな
る。 (3)「シフト番号」が3のとき 当該ノートナンバの示す音高がC3,E3またはG3の
いずれであっても、レジスタNP内の順番の値は1,2
または3なのでイエスとなる。
【0040】また逆に、「シフト方向」がマイナス方向
である場合のステップS78の判断結果を、図10の伴
奏パターンデータを例にとって示すと、次のとおりであ
る。 (4)「シフト番号」が1のとき 当該ノートナンバの示す音高がG3であれば、レジスタ
NP内の順番の値は1なのでイエスとなる。他方当該ノ
ートナンバの示す音高がC3またはE3であれば、レジ
スタNP内の順番の値は3または2なのでノーとなる。 (5)「シフト番号」が2のとき 当該ノートナンバの示す音高がG3またはE3であれ
ば、レジスタNP内の順番の値は1または2なのでイエ
スとなる。他方当該ノートナンバの示す音高がC3であ
れば、レジスタNP内の順番の値は3なのでノーとな
る。 (6)「シフト番号」が3のとき 当該ノートナンバの示す音高がG3,E3またはC3の
いずれであっても、レジスタNP内の順番の値は1,2
または3なのでイエスとなる。
【0041】このステップS78でノーと判断されれ
ば、ステップS82にジャンプする。他方ステップS7
8でイエスと判断されれば、ステップS79に進む。ス
テップS79では、「シフト方向」がプラス方向である
場合にはレジスタNB内のノートナンバの値に12を加
算し(すなわち当該ノートイベントでの音高を1オクタ
ーブ上げ)、他方「シフト方向」がマイナス方向である
場合にはレジスタNB内のノートナンバの値から12を
減算する(すなわち当該ノートイベントでの音高を1オ
クターブ下げる)。そしてその計算結果をレジスタNB
に書き直す。(但し、別の例として、このステップS7
9においてレジスタNB内のノートナンバの値に加算ま
たは減算する値を12ではなく24または36にするこ
とにより、当該ノートイベントでの音高を2オクターブ
単位または3オクターブ単位で上昇または低下させるよ
うにしてもよい。あるいは、ノートナンバの値に加算ま
たは減算する値を12,24または36のうちのいずれ
にするかを、操作スイッチ群7の操作に基づいて任意に
設定できるようにしてもよい。)
【0042】続くステップS80では、レジスタS内の
「シフト番号」が当該ノート−順番テーブル内の最大の
順番Mよりも大きいか否かを判断する。図10を例にと
ってステップS80の判断結果を示すと、ノート−順番
テーブル内の最大の順番Mは3なので、「シフト番号」
が3以下のときはノーとなり、他方「シフト番号」が4
以上のときはイエスとなる。
【0043】ステップS80でノーと判断されれば、ス
テップS82に進む。他方ステップS80でイエスと判
断されれば、ステップS81に進み、レジスタS内の
「シフト番号」から順番Mを減じ、減算結果をレジスタ
Sに書き直す。そしてステップS78に戻り、ステップ
S80でノーと判断されるようになるまでステップS7
8乃至S80の処理を繰り返す。ステップS82では、
当該ノートイベントのノートオン信号またはノートオフ
信号とレジスタNB内のノートナンバとを音源9に出力
する。そしてリターンする。
【0044】再び図10の伴奏パターンデータを例にと
って、このステップS78乃至S80の処理によって音
高がシフトする様子を示すと、次のとおりである。 (1)「シフト方向」がプラス方向で「シフト番号」が
1のとき 図11(a)のように音高C3の構成音が音高C4にシ
フトする。 (2)「シフト方向」がプラス方向で「シフト番号」が
2のとき 図11(b)のように音高C3,E3の構成音がそれぞ
れ音高C4,E4にシフトする。 (3)「シフト方向」がプラス方向で「シフト番号」が
3のとき 図11(c)のように音高C3,E3,G3の構成音が
それぞれ音高C4,E4,G4にシフトする。 (4)「シフト方向」がプラス方向で「シフト番号」が
4のとき 図11(d)のように音高C3,E3,G3の構成音が
それぞれ音高C5,E4,G4にシフトする。 (5)「シフト方向」がプラス方向で「シフト番号」が
15のとき 図11(e)のように音高C3,E3,G3の構成音が
それぞれ音高C8,E8,G8にシフトする。
【0045】(6)「シフト方向」がマイナス方向で
「シフト番号」が1のとき 図11(f)のように音高G3の構成音が音高G2にシ
フトする。 (7)「シフト方向」がマイナス方向で「シフト番号」
が2のとき 図11(g)のように音高E3,G3の構成音がそれぞ
れ音高E2,G2にシフトする。 (8)「シフト方向」がマイナス方向で「シフト番号」
が3のとき 図11(h)のように音高C3,E3,G3の構成音が
それぞれ音高C2,E2,G2にシフトする。 (9)「シフト方向」がマイナス方向で「シフト番号」
が4のとき 図11(i)のように音高C3,E3,G3の構成音が
それぞれ音高C2,E2,G1にシフトする。
【0046】図8に戻り、ステップS60の「ノートイ
ベント処理」またはステップS61を終えると、ステッ
プS54に戻ってステップS54及びS55の処理を繰
り返す。今度は、ステップS54でデュレーションデー
タDU2(図2参照)が読み出されるので、ステップS
55でイエスと判断されてステップS56に進む。ステ
ップS56では、ステップS54で読み出したデュレー
ションデータを当該伴奏パートi用のレジスタTIME
iに代入する。続いてステップS57に進んでステップ
S57以下の処理を実行する。
【0047】以上のような自動伴奏処理により、ベース
パート及びコードバッキングパートにおいては、自動伴
奏が行なわれている最中でも、指示スイッチまたは指定
スイッチを操作して「シフト方向」または「シフト番
号」を変化させることにより、伴奏パターンデータの構
成音のうち任意に相対的音高順位の構成音を任意の向き
に所望のオクターブだけシフトさせて、所望の伴奏音の
音域や響き等を得ることができるようになる。
【0048】尚、図1の自動伴奏装置を、以上に説明し
たような自動伴奏機能に鑑みて改めてブロック化して示
すと、図12のとおりである。伴奏パターン記憶部A
(図1のROM3またはRAM4に該当)内の伴奏パタ
ーンデータに基づき、ノート−順番テーブル作成部B
(図1のCPU1に該当)によりノート−順番テーブル
Cが作成される。そして、制御部D(図1のCPU1に
該当)が、伴奏パターン記憶部Bから読み出した伴奏パ
ターンデータを、和音情報供給部E(図1の鍵盤5に該
当)からの和音情報に基づいて音高変換した後、シフト
指示部F(図1の操作スイッチ群7に該当)の指示に基
づき、ノート−順番テーブルCを参照して構成音単位で
音高をシフトする。こうして構成音単位で音高をシフト
した伴奏パターンデータに基づき、音源G(図1の音源
9に該当)において楽音生成処理が行なわれ、生成され
た楽音波形データがサウンドシステムH(図1のサウン
ドシステム12に該当)に供給される。
【0049】次に、この自動伴奏装置においてCPU1
が実行する処理の変更例を、図13乃至図14を参照し
て説明する。この変更例では、図4に示した「キーイベ
ント処理」と図9に示した「ノートイベント処理」との
代わりに、以下のような「キーイベント処理」と「ノー
トイベント処理」とを実行する。図13は、この変更例
に係る「キーイベント処理」を示す図であり、最初に図
4の「キーイベント処理」のステップS16と同じ内容
のステップS91乃至ステップS96の処理を実行した
後、続くステップS97で、「伴奏スタイル選択処理」
で作成したノート−順番テーブル中の全てのノートナン
バを、レジスタROOT,TYPE内の和音根音,和音
種類データに基づいて音高変換する。続くステップS9
8では、レジスタROOT,TYPE内の和音根音,和
音種類データで指定される和音の構成音の音高のうち、
ステップS97での音高変換においてノート−順番テー
ブル中のノートナンバが変換されなかった音高(未使用
となった音高)を示すノートナンバを検出し、そのノー
トナンバをテーブル化する。そしてリターンする。
【0050】再び図10を例にとって、この「キーイベ
ント処理」によってテーブル化されるノートナンバを示
すと、次のとおりである。レジスタROOT,TYPE
内の和音根音,和音種類データで指定される和音が、4
種類の音名の構成音から成る和音であり、図10のノー
ト−順番テーブル中の音高C3,E3,G3を示すノー
トナンバが、該和音根音,和音種類データに基づいて音
高変換されると、同一オクターブ内においては該和音中
の1種類の音名が未使用となり、またそれよりも高い音
域やそれよりも低い音域における上記4種類の音名は全
て未使用となる。すなわち、例えばレジスタROOT,
TYPE内の和音根音,和音種類データで指定される和
音がGセブンス(B,D,F及びGの4種類の音名の構
成音から成る)であり、図10のノート−順番テーブル
中の音高C3,E3,G3を示すノートナンバが図15
に示すようにそれぞれ音高G3,B3,D4を示すノー
トナンバに音高変換された場合には、すべての音域にお
ける音名Fが未使用となり、またG3,B3,D4より
も高い音域やそれよりも低い音域における音名B,D及
びGは全て未使用となる。この場合、これらの未使用の
音高を示すノートナンバをテーブル化する。
【0051】これに対し、レジスタROOT,TYPE
内の和音根音,和音種類データで指定される和音が、3
種類の音名の構成音から成る和音であり、図10のノー
ト−順番テーブル中の音高C3,E3,G3を示すノー
トナンバが、該和音根音,和音種類データに基づいて音
高変換されると、該音高変換後の3つの音高よりも高い
音域やそれよりも低い音域における上記3種類の音名は
全て未使用となる。この場合にも、これらの未使用の音
高を示すノートナンバをテーブル化する。
【0052】尚、ステップS98では、全ての音域にお
ける未使用ノートナンバをテーブル化してもよいが、所
定範囲内の音域における未使用ノートナンバ(例えば、
音高変換されたノートナンバより所定数オクターブだけ
高い音域及び該ノートナンバより所定数オクターブだけ
低い音域における未使用ノートナンバ)のみをテーブル
化するようにしてもよい。
【0053】図14は、この変更例に係る「ノートイベ
ント処理」を示す図であり、最初に図9の「ノートイベ
ント処理」のステップS71乃至ステップS78と同じ
内容のステップS101乃至ステップS108の処理を
実行した後、続くステップS109では、図13の「キ
ーイベント処理」でテーブル化した未使用ノートナンバ
を参照して、次のような処理を行なう。「シフト方向」
がプラス方向である場合には、レジスタNB内のノート
ナンバよりも高い音高を示すいずれかの未使用ノートナ
ンバ(例えば、レジスタNB内のノートナンバが図15
の音高G3を示すノートナンバであれば、音高F4を示
すノートナンバか、または音高G4を示すノートナン
バ)をレジスタNBに書き直す。他方「シフト方向」が
マイナス方向である場合には、レジスタNB内のノート
ナンバよりも低い音高を示すいずれかの未使用ノートナ
ンバ(例えば、レジスタNB内のノートナンバが図15
の音高G3を示すノートナンバであれば、音高F3を示
すノートナンバか、または音高D3を示すノートナン
バ)をレジスタNBに書き直す。
【0054】ステップS109を終えると、図9の「ノ
ートイベント処理」のステップS80乃至S82と同じ
内容のステップS110乃至ステップS112の処理を
実行した後、リターンする。なお、ステップS110,
S111,S108を介して再びステップS109に進
んだときは、未使用ノートナンバのうち、さらに高い、
あるいは低いノートナンバを選択して、レジスタNBに
書き直す。
【0055】このような「ノートイベント処理」によ
り、ベースパート及びコードバッキングパートにおいて
は、伴奏パターンデータの構成音のうちいずれかの相対
的音高順位の構成音の音高が、上記未使用の音高にシフ
トすることになる。このようにオクターブ単位以外の量
で音高をシフトさせることにより、同一種類の伴奏パタ
ーンデータに基づく伴奏音のバリエーションを一層拡げ
ることができるようになる。
【0056】以上のように、この自動伴奏装置では、伴
奏パターンデータを選択して自動伴奏を開始した後も、
指示スイッチ及び指定スイッチを操作して「シフト方
向」及び「シフト番号」を変化させることにより、所望
の伴奏音の音域や響き等を容易に得ることができるよう
になる。また、このように同一種類の伴奏パターンデー
タに基づいて様々なバリエーションの伴奏音を得られる
ので、多数の種類の伴奏パターンデータを作成してRO
M3やRAM4に記憶させる必要がなくなり、伴奏パタ
ーンデータの作成の労力及び時間の軽減とメモリの記憶
領域の節約とを図ることができるようになる。
【0057】尚、この実施の形態では、ROM3または
RAM4から読み出した伴奏パターンデータにオートベ
ースコード処理を施した後に、「シフト方向」及び「シ
フト番号」に応じてその伴奏パターンデータの構成音の
うちいずれかの相対的音高順位の構成音の音高をシフト
させている。しかし、これとは逆に、ROM3またはR
AM4から読み出した伴奏パターンデータの構成音の音
高を「シフト方向」及び「シフト番号」に応じてシフト
させた後にその伴奏パターンデータにオートベースコー
ド処理を施すようにしてもよい(但し、図13及び図1
4に示した変更例の場合には、先にオートベースコード
処理を施すことが必要である)。
【0058】また、この実施の形態では、ノート−順番
テーブルの作成処理において、ノートナンバを昇順に順
番付けしたノート−順番テーブルと、ノートナンバを降
順に順番付けしたノート−順番テーブルとを作成してい
る。しかし、ノートナンバをこれ以外の適宜の順序で順
番付けしたノート−順番テーブルを作成するようにして
もよい。また、この実施の形態では伴奏パートはドラム
パート,ベースパート,第1のコードバッキングパート
及び第2のコードバッキングパートの合計4つのパート
から成っているが、伴奏パートは4つ以外の数のパート
から成っていてもよい。また、この実施の形態では伴奏
パターンデータの構成音の音高を制御しているが、音高
以外の楽音要素(例えば音量等)を制御するようにして
もよい。
【0059】また、この実施の形態では鍵盤形式の電子
楽器に本発明を採用しているが、これに限らず、弦楽器
や打楽器の形式の電子楽器や、MIDI接続された外部
の電子楽器から供給される演奏情報に基づいて自動伴奏
を行なう電子楽器や、外部記憶装置に記録された演奏情
報を再生して自動伴奏を行なう電子楽器等に本発明を採
用してもよい。また、この実施の形態では、専用の音源
を搭載した電子楽器に本発明を採用しているが、CPU
自身が楽音生成処理を実行するいわゆるソフトウェア音
源方式の電子楽器(パーソナルコンピュータを用いたも
のを含む)や、MIDI接続された外部の音源に楽音生
成処理を実行させる電子楽器等に本発明を採用してもよ
い。
【0060】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る自動伴奏
装置によれば、伴奏パターンデータを選択して自動伴奏
を開始した後でも、操作子手段の操作に従って伴奏パタ
ーンデータの楽音要素を構成音単位で制御することによ
り、伴奏音の音域や響きを簡単に変化させて様々なバリ
エーションの伴奏演奏を行なうことができるようになる
という優れた効果を奏する。また、このように同一種類
の伴奏パターンデータに基づいて様々なバリエーション
の伴奏演奏を行なうことができるので、従来のように多
数の種類の伴奏パターンデータを作成してメモリに記憶
させる必要がなくなり、伴奏パターンデータの作成の労
力の軽減やメモリの記憶領域の節約を図ることができる
ようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態に係る自動伴奏装置の
全体構成を示すブロック図
【図2】 伴奏パターンデータのフォーマットの一例を
示す図
【図3】 CPUが実行するメインルーチンの一例を示
すフローチャート
【図4】 図3中のキーイベント処理の一例を示すフロ
ーチャート
【図5】 図3中のパネル処理の一例を示すフローチャ
ート伴奏パターンデータのフォーマットの一例を示す図
【図6】 ノート−順番テーブルの作成処理の一例を示
すフローチャート
【図7】 図3中の自動伴奏スタート/ストップ処理の
一例を示すフローチャート
【図8】 CPUが実行する割込み処理の一例を示すフ
ローチャート
【図9】 図8中のノートイベント処理の一例を示すフ
ローチャート
【図10】 伴奏パターンデータの構成音及びノート−
順番テーブルの一例を示す図
【図11】 伴奏パターンデータの構成音の音高がシフ
トする様子を示す図
【図12】 図1の自動伴奏装置の機能ブロック図
【図13】 キーイベント処理の変更例を示すフローチ
ャート
【図14】 ノートイベント処理の変更例を示すフロー
チャート
【図15】 変更例におけるテーブル化の一例を示す図
【符号の説明】
1 CPU 2 バスライン 3 ROM 4 RAM 5 鍵盤 6 パネル 7 操作スイッチ群 8 表示器 9 音源 10 MIDIインターフェース 11 タイマ 12 サウンドシステム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伴奏パターンデータを供給するパターン
    データ供給手段と、 伴奏パターンデータの各構成音のうち少なくとも1つの
    相対的音高順位の構成音についての楽音要素の少なくと
    も1つを制御する情報を発生する制御情報発生手段と、 前記供給手段から供給された伴奏パターンデータを、前
    記制御情報発生手段が発生する制御情報に従って前記相
    対的音高順位の構成音について制御する制御手段とを具
    えた自動伴奏装置。
  2. 【請求項2】 伴奏パターンデータを供給するパターン
    データ供給手段と、 前記供給手段から供給された伴奏パターンデータの構成
    音を音高の高い順に順番付けする処理または音高の低い
    順に順番付けする処理の少なくともいずれか一方の処理
    を実行する順番付け手段と、 前記順番付け手段におけるいずれかの1または複数の順
    番の構成音について、楽音要素の少なくとも1つを制御
    する情報を発生する制御情報発生手段と、 前記供給手段から供給された伴奏パターンデータの構成
    音のうち、前記制御情報発生手段による制御情報の発生
    の対象となった順番を前記順番付け手段によって付され
    た構成音を、該制御情報に従って制御する制御手段とを
    具えた自動伴奏装置。
  3. 【請求項3】 伴奏パターンデータを供給するパターン
    データ供給手段と、 伴奏パターンデータの各構成音のうち1または複数の相
    対的音高順位の構成音についての楽音要素の少なくとも
    1つを制御する情報を設定するための操作子手段と、 前記供給手段から供給された伴奏パターンデータを、前
    記操作子手段によって設定された制御情報に従って前記
    相対的音高順位の構成音について制御する制御手段とを
    具えた自動伴奏装置。
  4. 【請求項4】 前記操作子手段は、音高を高い向きまた
    は低い向きのうちのいずれか一方の向きにシフトさせる
    べきことを選択的に指示するための第1の操作子手段
    と、伴奏パターンデータの各構成音のうち音高をシフト
    させるべき1または複数の相対的音高順位の構成音を指
    定するための第2の操作子手段とを含んでおり、前記制
    御手段は、前記第2の操作子手段によって指定された構
    成音の音高を、前記第1の操作子手段によって指示され
    た向きにシフトさせる制御を行なう請求項3に記載の自
    動伴奏装置。
  5. 【請求項5】 伴奏パターンデータを供給するパターン
    データ供給手段と、 和音進行を指定する和音指定手段と、 前記供給手段から供給された伴奏パターンデータを、前
    記和音指定手段によって指定された和音に基づいて音高
    変換する変換手段と、 前記和音指定手段によって指定された和音の構成音の音
    高のうち、前記変換手段による音高変換の際に前記伴奏
    パターンデータが変換されなかった音高を検出する検出
    手段と、 伴奏パターンデータの各構成音のうち音高をシフトさせ
    るべき1または複数の構成音の相対的音高順位を指定す
    るための操作子手段と、 前記変換手段によって音高変換された伴奏パターンデー
    タの構成音のうち、前記操作子手段によって指定された
    相対的音高の構成音の音高を、前記検出手段によって検
    出された音高のうちのいずれかにシフトさせる制御手段
    とを具えた自動伴奏装置。
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JP2008102349A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Yamaha Corp 自動伴奏装置及びプログラム

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