JPH09305074A - 印字消色装置 - Google Patents

印字消色装置

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JPH09305074A
JPH09305074A JP11916096A JP11916096A JPH09305074A JP H09305074 A JPH09305074 A JP H09305074A JP 11916096 A JP11916096 A JP 11916096A JP 11916096 A JP11916096 A JP 11916096A JP H09305074 A JPH09305074 A JP H09305074A
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JP
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heating
temperature
medium
light
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Application number
JP11916096A
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English (en)
Inventor
Masaru Sugie
優 杉江
Masayuki Kubota
正幸 窪田
Chiaki Sekioka
千秋 関岡
Tomohiro Okazaki
智宏 岡崎
Hirobumi Haga
博文 芳賀
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Fujitsu Isotec Ltd
Original Assignee
Fujitsu Isotec Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学的に消色可能な消色性色素を使用したト
ナー又は筆記具で、複写、印刷、印字等が行われた記録
媒体を、前記色素の色を無色にして再生する印字消色装
置において、記録媒体に対する光照射と加熱とを分離
し、それぞれを必要量だけ記録媒体の紙面に作用させる
ことで効率良く消色作用を行うことを目的とする。 【解決手段】 記録媒体をヒートローラ等により圧力を
加えない自由な空間の媒体搬送経路8を通過させる搬送
手段7と、該搬送経路を通過する間に、熱の輻射と保温
により記録媒体の紙面をガラス転移温度まで加熱する加
熱部1と、該紙面に光をあてて消色反応を起こさせる照
射部2とからなり、前記加熱部1と照射部2は隣接して
配置され且つ前記空間の媒体搬送経路8は前記加熱部1
から照射部2にわたって連続していることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学的に消色可能な
色素を含む記録剤、例えば水性インク、油性インク、ト
ナー等でもって複写、印字、印刷がなされた記録媒体を
専用の消色装置に通すことにより、紙面の内容を消し、
その記録媒体を再利用する印字消色システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、種々のプリンタ、複写機等で使用
される記録剤の色素として、近赤外線消色型色素等の消
色性の色素が注目されている。消色性色素は、種々のプ
リンタ等で使用される記録剤、例えば種々のインク、ト
ナーの色素として利用することが可能であり、一方、記
録媒体上の記録剤は近赤外線照射等の光を照射すること
によって分解消色され得るので、記録媒体を繰返して再
利用することが可能であり、資源の保護に寄与し得るか
らである。
【0003】即ち、不要となった記録媒体は廃棄せず
に、消色装置を通過させることにより、再び白紙の記録
媒体として再利用可能な状態となる。この消色には、記
録媒体の記録面に定着したトナーを軟化させて消色反応
を助長する為の熱エネルギと、消色性の色素を分解して
無色にする為の特定波長の光エネルギが必要である。こ
の種の従来の消色装置として、例えば、特開平5−26
5253号公報では、触媒非含有記録剤でもって記録さ
れた記録媒体を消色する際、記録媒体に液状触媒を塗布
し、次いで消色処理として加熱と近赤外線照射を行うこ
と、あるいは、消色処理時にハロゲンランプ等の熱輻射
兼近赤外線照射源を用いて記録媒体に対する加熱と近赤
外線照射とを同時に行うことが開示されている。
【0004】また、特開平8−63058号公報では、
記録媒体を搬送経路に沿って搬送し、この搬送通路の上
下に設けた光源で、搬送中の記録媒体の上下両側より波
長600 〜900 nmの近赤外線を照射し且つ温風を吹きつけ
るように構成した光学的消色装置が開示されている。ま
た、特開平6−67576号公報及び特開平6−138
795号公報では、ヒートローラ及び加圧ローラからな
る加熱ローラ対とハロゲンランプ等の光源とを含み、光
照射の前に記録媒体を予備加熱する消色装置が開示され
ている。
【0005】以上のように、従来は、記録媒体をヒート
ローラに通して予備加熱した後に、ハロゲンランプの光
を記録媒体に照射する方法、あるいはハロゲンランプの
発する光と熱を同時に記録媒体の紙面に作用させる方法
等が知られていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の消色方法におい
て、まず、記録媒体をヒートローラに通して予備加熱し
た後に、ハロゲンランプ等の光を記録媒体に照射する方
法では、記録媒体がヒートローラに接触して加圧される
際に熱ストレスを受けて紙の変形や紙ジワが生じたり、
ヒートローラにより記録媒体に集中的に与えられた熱
が、光に当たる前に逃げてしまい、光照射による消色性
が低下するという問題があった。
【0007】消色性の向上策として更にヒートローラや
ランプのワット数を上げて、記録媒体に強い熱或いは光
エネルギを与えることも試みられているが、ヒートロー
ラによる熱ストレスや消費電力の問題で良好な結果は得
られない。つぎに、ハロゲンランプの発する光と熱を同
時に記録媒体の紙面上に作用させる方法は、ランプの直
上又は直下で記録媒体が空気の対流と光の放射による熱
伝達を受け、消色性を格段に向上させることが可能とな
り、実用化されている。しかし、この方法では、1つの
ランプからの光放射と熱エネルギを短い用紙搬送領域で
一度に集中して記録媒体に作用させる為、処理速度は毎
分2枚程度に制約される。また、発熱量の大きいハロゲ
ンランプを連続して点灯している為に、消色装置内部の
温度が必要以上に上昇し、本来必要な熱と光のバランス
をとることが難しいという問題があった。
【0008】そこで、本発明は、記録媒体に対する光照
射と加熱とを分離し、それぞれを必要量だけ記録媒体の
紙面に作用させることで効率良く消色作用を行うことの
できる印字消色装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに、本発明によれば、光学的に消色可能な消色性色素
を使用したトナー又は筆記具で、複写、印刷、印字等が
行われた記録媒体を、前記色素の色を無色にして再生す
る印字消色装置において、記録媒体をヒートローラ等に
より圧力を加えない自由な空間の媒体搬送経路を通過さ
せる搬送手段と、該搬送経路を通過する間に、熱の輻射
と保温により記録媒体の紙面をガラス転移温度まで加熱
する加熱部と、該紙面に光をあてて消色反応を起こさせ
る照射部とからなり、前記加熱部と照射部は隣接して配
置され且つ前記空間の媒体搬送経路は前記加熱部から照
射部にわたって連続していることを特徴とする印字消色
装置が提供される。ここで、ガラス転移温度とは、使用
する消色性色素、特に樹脂成分によって決まる樹脂の軟
化温度である。
【0010】前記加熱部は、媒体搬送経路に面しかつ照
射部まで直線状に延在する加熱部材と、該加熱部材と記
録媒体搬送経路の間に記録媒体を案内する部材とを具備
し、記録媒体が直接加熱部材に接触せず、かつ面圧や転
動等により圧力が加わらない自由な空間を移動しながら
加熱される。前記加熱部材は、熱源の光線を遮断する部
材を介して加熱部に熱を伝達するか、又は光線を発しな
い固体板状ヒータを熱源としたことで、光を紙面に与え
ないで、加熱に必要な赤外線のみを与えるものである。
【0011】前記の光線を遮断する部材または固体板状
ヒータは、該消色装置に通紙する記録媒体1枚の面積に
対して5%以上50%以下の加熱部表面の面積を有する。
熱源の光線を遮断する部材を介して加熱部の熱を伝達す
るものとして、例えば、ハロゲンランプあるいはヒータ
等の熱源に蓄熱性板材を対向配置したもの等が挙げられ
る。
【0012】加熱部から照射部までの媒体搬送経路の媒
体通過雰囲気の温度が115 ℃から240 ℃の温度範囲とな
るように前記加熱部が温度制御される。ここで、115 ℃
は、典型的な消色性色素を使用した場合の消色に必要な
記録媒体の紙面上の最低温度である。また、240 ℃以上
になると、記録媒体が例えば黄色に変色したり、焦げが
生じたりするする恐れがあり、好ましくない。
【0013】照射部と媒体搬送経路との間には、該媒体
搬送経路の温度雰囲気を保持して、かつ光を透過できる
ガラス部材が設置されており、加熱部にて媒体搬送経路
の前記空間に面する加熱部材と照射部の該ガラス部材と
は相互に接続された連続の壁を形成し、加熱部から照射
部までの媒体搬送通路の前記空間を規定すると共に、該
空間により加熱部の熱は照射部まで伝わり、媒体搬送通
路における空気加熱と前記ガラス部材の熱保持により、
消色に必要な雰囲気温度を消色反応完了まで保持できる
ようにしている。
【0014】媒体搬送経路に面する前記加熱部材の温度
が、初期昇温後の消色処理中に温度制御される。特に、
加熱部材の温度を監視し、ON/OFFのフィードバック制御
することが望ましい。加熱部を通過してから照射部まで
の記録媒体の紙面温度が115 ℃から140 ℃の温度範囲と
なるように該加熱部が温度制御される。115 ℃は、上述
のように、消色に必要な記録媒体の紙面上の最低温度で
あり、140 ℃は記録媒体上のトナー樹脂が溶融して媒体
搬送経路のガイド類に貼りつかない上限実績値により規
定された温度である。
【0015】照射部において使用するランプは、ナトリ
ウムランプ、クセノンランプ、水銀ランプのいずれかで
ある。実施例では、ナトリウムランプを使用している。
前記ランプは、照射部の媒体搬送通路以外への光の照射
を遮蔽するための反射板を具備する。前記ランプは、全
光束/ワット数の値が40ルーメン(lm)/W以上であり、
分光分布は500 〜780nm に強いピークを有し、且つ表面
温度は300 ℃以下であり、且つ寿命が6000時間以上のも
のである。なお、実施例では、14,500lm/150W =96.7lm
/W であった。ただし、基礎評価では、5,700 lm/150W
=38 lm/W で消色可能であった。また、分光分布は従来
使用していたハロゲンランプでは約1,000 nmであり、実
施例におけるナトリウムランプでは500 〜780nm であっ
た。また、寿命は従来使用していたハロゲンランプでは
2,000 時間、実施例におけるナトリウムランプでは12,0
00時間であった。
【0016】前記照射部は、ランプを2個以上使用する
か、又は1個のランプで複数に分岐した発光部を有する
ものである。前記加熱部及び照射部を媒体搬送経路の上
下両面にそれぞれ配置し、記録媒体の両面を同時に消色
可能としている。前記照射部は、該消色装置に通紙する
記録媒体1枚の面積に対して5%以上50%以下の光照射
面積を有する。実施例では、光照射面積は250cm2であ
り、これはA4紙の面積623.7 cm2 に対して250/623.7
=40%であった。
【0017】消色処理能力は処理面積/電力量の値で47
0 cm2 /Wh以上である。これは、次の計算により導き出
される。消費電力800Wh 以下でA4紙毎分10枚を処理で
きる装置とすると、A4紙1枚の面積は623.7 cm2 であ
るから1時間の処理面積は10ppm: 10×60×623.7 =37
4,220 cm2 である。これを最大ワット数800Wh で割ると
374,220 cm2 ÷800Wh =468 cm2 /Wh となる。これ以上
の能力が必要であるとして470 cm2 /Wh 以上とした。な
お、実施例では、最大消費電力800W、稼働時平均消費電
力590Wh として、374,220 cm2 ÷590Wh =634 cm2 /Wh
であった。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について詳細に説明する。図1及び図2は
本発明の消色装置の原理説明図である。図1は記録媒体
Sの上下両面を消色するもの、図2は記録媒体Sの上面
のみ消色するものを示す。これらの図において、1は加
熱部の領域、2は光照射部の領域である。3は加熱部中
で記録媒体を加熱する媒体搬送経路の空間に面する加熱
部材を示す。4は消色に必要な光を与えるランプであ
る。5は光照射部において、通紙部である媒体搬送経路
の温度を保持し、かつ光を透過する為のガラスである。
6は記録媒体Sを加熱部材やガラス面に直接触れないで
スムーズに通紙させる為の搬送ガイドである。7は記録
媒体の送りローラである。加熱部材3とガラス部材5は
記録媒体Sの媒体搬送経路に面する連続した壁を形成し
ている。8は記録媒体Sが通過する前述の媒体搬送経路
である。
【0019】図1では、加熱部材3及びランプ4を媒体
搬送経路の上下に配置し、記録媒体Sの両面を同時に消
色できるようにしている。また、片面印刷の場合は、記
録媒体Sの印刷面を上下いずれで進入しても消色できる
ようしている。図2では、加熱部材3及びランプ4を媒
体搬送経路の上側のみに配置し、記録媒体Sの片面を消
色する。ランプ4は複数本から成るもの(図示せず)を
使用しても良いが、複数の本数を使用せずに、1本の根
元部から複数に発光部に分離した形態のもの(図示せ
ず)でもよい。
【0020】記録媒体Sはモータ等の駆動源(図示せ
ず)に連動した記録媒体送りローラ7の回転により媒体
搬送経路を図中の矢印方向に通過する。まず、加熱部1
を通過しながら記録媒体Sは加熱される。記録媒体Sは
加熱部1で加熱されたその温度を保ったまて照射部2に
入り、ランプ4の光により消色反応を完了する。処理中
ランプ4は連続点灯であるが、加熱部材3はその温度の
監視により随時ON/OFFし、一定の温度範囲を保つ。
【0021】本発明では、まず加熱部1で記録媒体Sの
記録面のトナーが軟化して消色反応を促進できる温度ま
で、記録媒体Sを昇温させる。この加熱部1の領域は温
度センサ(図示せず)により常に温度を監視してON/OFF
し、媒体搬送経路の温度雰囲気が115 ℃から240 ℃の範
囲となり、記録媒体Sの紙面では115 ℃から140 ℃の範
囲となるように温度制御している為、記録媒体Sの加熱
不足による消色不良や温度の上昇しすぎによる記録媒体
Sの変色や焦げ等の問題はなく消費電力も抑えられる。
また、加熱には光の輻射を与えないので、黒コピー等の
異物の進入でも発煙や発火を起こさない安全性を有す
る。更に、ヒートローラによる加熱のように記録媒体S
を加圧せず、媒体搬送経路8を自由な状態で通紙する
為、記録媒体Sに対しるストレスを軽減でき、しわや変
形を生ずることがない。
【0022】記録媒体Sは加熱部1を抜けると光の照射
部2に入る。照射部2の媒体搬送経路8の上下(図2の
場合は上側のみ)には透明なガラス部材5があり、これ
らのガラス部材5は加熱部材3と直線状に繋がっている
ので、媒体搬送経路8の熱はそのまま照射部2に伝わ
り、且つ保持される。したがって、消色に必要な温度ま
で加熱された記録媒体Sは温度の低下がないままランプ
4からの強い光を受けて、消色される。なお、ランプ4
としては従来のハロゲンランプに対し、発熱量が低く、
数倍光強度が高く、波長適性に優れたナトリウムラン
プ、クセノンランプ、水銀ランプ等を使用する。
【0023】したがって、本発明によれば、効率的な加
熱方式により、少ない電力で、ストレスを与えることな
く短時間に記録媒体Sの温度を上げることができる。ま
た、低電力で光強度の強いナトリウムランプ等の採用に
より、従来のハロゲンランプを使用した消色装置と比べ
て低い紙面温度で高速の消色を可能とする。
【0024】
【実施例】図3及び図4は本発明の実施例構成図であ
る。図3は記録媒体の上下両面を消色するもの、図4は
記録媒体の上面のみ消色するものを示す。図1及び図2
において説明した加熱部1と照射部2に、記録媒体Sを
供給する給紙ユニット11と、記録媒体Sの搬送系1
2、排紙トレイ13を加え、給紙、消色、排紙ストック
という記録媒体Sの一連の流れを可能とする。また、排
熱ファン14等の必要な部材を設け、消色装置として構
成する。
【0025】図3に示すような実施例を使用して、処理
能力をA4縦方向通紙で毎分10枚処理として、加熱部1
と照射部2に以下の様な条件を設定した。加熱部材3 : 紙面に光を与えないで、記録媒体Sを消
色に必要な温度まで加熱でき、その温度を保持できる容
量を有することが必要である。実施例では、板状ヒータ
とし、媒体搬送経路8の上下にそれぞれ200 W のものを
各1枚配置した。なお、この板状ヒータ3については後
に更に詳細に説明する。
【0026】加熱部材3の温度制御: 毎分10枚の通紙
速度において、加熱部1の中で記録媒体Sを消色に必要
な温度まで昇温できる加熱部材3自体の温度が必要であ
る。実施例では、紙面の温度を130 ℃と設定し、その昇
温に必要な加熱部材(板状ヒータ)3自体の媒体搬送経
路8に面する表面温度を230 ℃とした。加熱部材3の具体的形状及び仕様 : 図5は板状ヒータ
の実施例である。前述のように、媒体搬送経路8の上下
にそれぞれ200 W の同一サイズのものを各1枚配置して
いる。上側ヒータの上面中央部には、温度制御器(図示
せず)に接続された熱電対21を接触させており、ヒー
タの表面(媒体搬送経路8に面する側を含む)の温度を
230 ℃となるようにON/OFF制御する。22はヒータのA
C電源端子である。ヒータの加熱部の面積は、幅23cm×
送り方向9cm=207 cm2 である。A4サイズの記録媒体
1枚の面積は、21cm×29.7cm=623.7 cm2 であるから、
加熱部/紙面の面積比は33%となる。
【0027】加熱部/紙面の面積比は、最小側では、ヒ
ートローラ状の線状の加熱部とならないように、最小値
を5%とする。また、最大側では、加熱長さを大きくと
ると十分な加熱が可能であるが、小型の消色装置を目的
として、加熱部を小さく抑えることが望ましく、最大値
を50%とする。なお、実施例では、小山製作所、「プレ
ートヒーター」、100V-200W 、幅230mm ×紙送り方向90
mm×厚さ4mmのものを使用し、加熱部の上下に各1枚を
同位置に配置した。
【0028】ランプ4: 低い電力で光強度が高いもの
で、消色実験により特に効果の高いものを採用した。実
施例では、図3に示すように、高圧ナトリウムランプ、
ワット数150 W 、媒体搬送経路8の上下に各1本配置し
た。媒体搬送経路8とは反対側には、他の部分への光の
散乱を防止するために、反射板9を設け、媒体搬送経路
8の側で必要な照射部の面積を確保している。
【0029】実施例では、照射部の面積と長さは、幅23
cm×送り方向11cm=253 cm2 である。前述のように、A
4サイズの記録媒体1枚の面積は、21cm×29.7cm=623.
7cm2であるから、照射部/紙面の面積比は40%となる。
照射部/紙面の面積比は、最小側では、線状の光照射と
ならないように、最小値を5%とする。また、最大側で
は、照射長さ大きくとると十分な消色が可能であるが、
小型の消色装置を目的として、加熱部と同様、照射部も
小さく抑えることが望ましく、最大値を50%とする。
【0030】実験においては、まず、ヒータ3とランプ
4をONにし、ランプの点灯が安定し且つ加熱部が規定の
温度に到達した定常状態で、毎分10枚の処理速度とした
ときの消色効果を確認した。比較のために、従来の消色
装置、即ち記録媒体Sに対してハロゲンランプを使用し
て光と熱を同時に作用させる消色装置と、図3に示す実
施例にかかる消色装置とを比較した。
【0031】従来の消色装置は図6に示す通りである。
図6において、7は送りローラ、11は給紙ユニット、
12は記録媒体の搬送系、13は排紙トレイ、14は排
熱ファン、15は吸気ファンである。30は媒体搬送経
路の上下に設けたハロゲンランプであり、このハロゲン
ランプの発する熱と光を同時に記録媒体に作用させて消
色するものである。
【0032】従来装置と実施例の装置とを比較した実験
結果は次の通りである。比較項目 従来の消色装置 実施例の消色装置 処理能力 毎分2枚 毎分10枚 記録媒体温度 約180 ℃ 約130 ℃ ランプ電力 360 W ×2=720 W 150 W ×2=300 W 加熱部電力 (ランプによる) 200 W ×2=400 W (断続でON) 装置総電力 780 Wh 平均590 Wh この実験結果に示すように、実施例の消色装置による
と、従来装置と比較して、処理能力が約5倍向上し、記
録媒体の紙面温度が約50℃低減し、平均消費電力で約25
%低減する、という結果が得られた。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来の
消色装置に対して大幅に処理能力を向上し、且つ省エネ
ルギ化が可能となる。また、記録媒体の紙面温度の低減
により記録媒体に対するストレスを緩和して記録媒体の
再利用性を向上すると共に、過熱に対するマージンも得
ることを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録媒体の両面を消色する本発明の原理説明図
である。
【図2】記録媒体の片面を消色する本発明の原理説明図
である。
【図3】本発明の消色装置の実施例構成図で、記録媒体
の両面を消色する装置の実施例である。
【図4】本発明の消色装置の実施例構成図で、記録媒体
の片面を消色する装置の実施例である。
【図5】実施例の消色装置における加熱部材の具体例を
示す。
【図6】ハロゲンランプを使用した従来の消色装置の概
略図である。
【符号の説明】
1…加熱部 2…照射部 3…加熱部材(ヒータ) 4…ランプ 5…ガラス部材 6…媒体ガイド 7…送りローラ 8…媒体搬送経路 9…反射板 11…給紙ユニット 12…記録媒体の搬送系 13…排紙トレイ 14…排熱ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 智宏 東京都稲城市大字大丸1405番地 富士通ア イソテック株式会社内 (72)発明者 芳賀 博文 東京都稲城市大字大丸1405番地 富士通ア イソテック株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的に消色可能な消色性色素を使用し
    たトナー又は筆記具で、複写、印刷、印字等が行われた
    記録媒体を、前記色素の色を無色にして再生する印字消
    色装置において、記録媒体をヒートローラ等により圧力
    を加えない自由な空間の媒体搬送経路を通過させる搬送
    手段と、該搬送経路を通過する間に、熱の輻射と保温に
    より記録媒体の紙面をガラス転移温度まで加熱する加熱
    部と、該紙面に光をあてて消色反応を起こさせる照射部
    とからなり、前記加熱部と照射部は隣接して配置され且
    つ前記空間の媒体搬送経路は前記加熱部から照射部にわ
    たって連続していることを特徴とする印字消色装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱部は、媒体搬送経路に面しかつ
    照射部まで直線状に延在する加熱部材と、該加熱部材と
    記録媒体搬送経路の間に記録媒体を案内する部材とを具
    備し、記録媒体が直接加熱部材に接触せず、かつ面圧や
    転動等により圧力が加わらない自由な空間を移動しなが
    ら加熱されることを特徴とする請求項1に記載の消色装
    置。
  3. 【請求項3】 前記加熱部材は、熱源の光線を遮断する
    部材を介して加熱部に熱を伝達するか、又は光線を発し
    ない固体板状ヒータを熱源としたことで、光を紙面に与
    えないで、加熱に必要な赤外線のみを与えるものである
    ことを特徴とする請求項2に記載の消色装置。
  4. 【請求項4】 前記の光線を遮断する部材または固体板
    状ヒータは、該消色装置に通紙する記録媒体1枚の面積
    に対して5%以上50%以下の加熱部表面の面積を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 加熱部から照射部までの媒体搬送経路の
    媒体通過雰囲気の温度が115 ℃から240 ℃の温度範囲と
    なるように前記加熱部が温度制御されることを特徴とす
    る請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】 照射部と媒体搬送経路との間には、該媒
    体搬送経路の温度雰囲気を保持して、かつ光を透過でき
    るガラス部材が設置されており、加熱部にて媒体搬送経
    路の前記空間に面する加熱部材と照射部の該ガラス部材
    とは相互に接続された連続の壁を形成し、加熱部から照
    射部までの媒体搬送通路の前記空間を規定すると共に、
    該空間により加熱部の熱は照射部まで伝わり、媒体搬送
    通路における空気加熱と前記ガラス部材の熱保持によ
    り、消色に必要な雰囲気温度を消色反応完了まで保持で
    きるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の装
    置。
  7. 【請求項7】 媒体搬送経路に面する前記加熱部材の温
    度が、初期昇温後の消色処理中に温度制御されることを
    特徴とする請求項5に記載の装置。
  8. 【請求項8】 加熱部を通過してから照射部までの記録
    媒体の紙面温度が115 ℃から140 ℃の温度範囲となるよ
    うに該加熱部が温度制御されることを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  9. 【請求項9】 照射部において使用するランプは、ナト
    リウムランプ、クセノンランプ、水銀ランプのいずれか
    であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記ランプは、照射部の媒体搬送通路
    以外への光の照射を遮蔽するための反射板を具備するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記ランプは、全光束/ワット数の値
    が40ルーメン(lm)/W以上であり、分光分布は500 〜780
    nmに強いピークを有し、且つ表面温度は300℃以下であ
    り、且つ寿命が6000時間以上のものであることを特徴と
    する請求項9に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記照射部は、ランプを2個以上使用
    するか、又は1個のランプで複数に分岐した発光部を有
    するものであることを特徴とする請求項9に記載の装
    置。
  13. 【請求項13】 前記加熱部及び照射部を媒体搬送経路
    の上下両面にそれぞれ配置し、記録媒体の両面を同時に
    消色可能としたことを特徴とする請求項1に記載の装
    置。
  14. 【請求項14】 前記照射部は、該消色装置に通紙する
    記録媒体1枚の面積に対して5%以上50%以下の光照射
    面積を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  15. 【請求項15】 消色処理能力は処理面積/電力量の値
    で470cm2/Wh 以上であることを特徴とする請求項5に記
    載の装置。
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