JPH09304498A - 隧道入口における車両窓ガラスの結露防止方法及び車両用結露防止装置 - Google Patents

隧道入口における車両窓ガラスの結露防止方法及び車両用結露防止装置

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JPH09304498A
JPH09304498A JP8144835A JP14483596A JPH09304498A JP H09304498 A JPH09304498 A JP H09304498A JP 8144835 A JP8144835 A JP 8144835A JP 14483596 A JP14483596 A JP 14483596A JP H09304498 A JPH09304498 A JP H09304498A
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dew condensation
tunnel
vehicle
window glass
beacon
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JP8144835A
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Kazuhisa Kouchi
一久 甲地
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Bosch Corp
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Zexel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隧道進入前に自動的に結露防止のため窓ガラ
スの加熱を行える装置を提供する。 【解決手段】 トンネル1の近傍には、トンネル1内の
温度及び湿度データを無線送信するビーコン送信装置2
が設置されており、トンネル1の手前の適宜な位置で車
両4に搭載されたビーコン受信機5により、当該送信信
号が受信、復調されると、結露予知装置6において、外
気温、トンネル1内の温度及び湿度を基に、トンネル1
進入時の結露発生の有無が予測され、結露の可能性有り
と判定されると、通知装置7を介して窓ガラス加熱装置
8が始動されてトンネル1進入前から窓ガラスが加熱さ
れると同時に、通知装置7により乗員へ対して結露防止
制御が開始されたことが知らしめられるようになってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の窓ガラスの
結露を防止する方法及び装置に係り、特に、隧道へ進入
する前に予め車両の窓ガラスの結露を防止する方法及び
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、車両の窓ガラスが短時間の間に結
露し、運転者が前方を視認できなくなり、そのため追突
事故を招くというこれまで予想だにされなかった事故が
起きており問題となっている(朝日新聞:1996年3月2日
全国版)。これは、冬期、車両が高速道路上のトンネル
に入ると、フロントガラスが突然曇って前方が見えなく
なり、追突事故を引き起こしたというものである。
【0003】その原因の究明は、いまだ決定的な段階に
至ってはないが、比較的長いトンネル内では、車両の排
気ガス等により内部の雰囲気温度が外部よりも上昇し、
そこへ冬期の低い外気によって冷え切った車両のフロン
トガラスが晒されることによって、短時間の間に、フロ
ントガラスが結露し、前方が視認できない程になるとい
う見方がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両用空調
装置には、車室内温度と外気温度との差によって、窓ガ
ラスに生ずる結露を防止するため、窓ガラスへ向けて暖
気を吹き当てるいわゆるデフロスト機能が設けられてい
るが、通常、乗員が所定の操作を行って始めて動作が開
始されるようになっており、上述のように一瞬にして結
露したような場合には、これを解消するまでにはある程
度の時間を必要とするため、それ自体では、上述のよう
な事例における問題解決を図る手段となるものではな
い。また、車両窓ガラスの結露防止策としては、ガラス
に電熱線を埋め込み結露を防止できるようにしたものも
あるが、上述の場合と同様、一瞬に生じた結露に対して
速攻性を有するものではなく、それ自体では有効な解決
手段とはなり得ず、いずれにしても、現時点において有
効な解決策がなく、新たな技術が望まれている。
【0005】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、トンネル等の隧道への進入前に、自動的に結露防止
機能を作用させることができ、隧道進入の際に生じ得る
窓ガラスの結露を確実に回避することのできる隧道入口
における車両窓ガラスの結露防止方法及び車両用結露防
止装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る隧道入口における車両窓ガラスの結露防止方法は、環
境情報と、外部から入手された走行先における隧道に関
する情報とに基づいて、走行先の隧道における結露の発
生を予測し、その予測結果に応じて、隧道進入の前に予
め窓ガラスの加熱処理を行うものである。
【0007】かかる構成において、隧道に関する情報
は、隧道近傍に設置され、少なくとも隧道内の気温及び
湿度データを無線送信するビーコン送信装置と、車両に
搭載された前記ビーコン送信装置の電波を受信、復調す
るビーコン受信機により得るようにすると好適である。
また、隧道に関する情報は、GPS用衛星からの位置情
報を基に取得するようにしても好適である。
【0008】環境情報としては、例えば、車両の外部の
気温が好ましい。そして、この外気温と、隧道に関する
情報として隧道の位置、可能であれば隧道内の温度及び
湿度等を基に、車両が隧道へ進入した際に結露が発生す
るか否かを隧道の手前で予測し、所定の条件の下、結露
の可能性がある場合には、窓ガラスの加熱を予め行うこ
とにより、隧道進入の際に窓ガラスが瞬時にして曇るよ
うな事態が確実に回避されることとなるものである。
【0009】請求項4記載の発明に係る車両用結露防止
装置は、車両の走行先に位置する隧道における隧道進入
時の結露発生の有無を予測する結露予知手段と、前記結
露予知手段の予測結果に応じて、隧道進入前に予め窓ガ
ラスの加熱を行う窓ガラス加熱手段と、を具備してなる
ものである。
【0010】結露予知手段は、隧道近傍に設置され、少
なくとも隧道内の気温及び湿度データを無線送信するビ
ーコン送信装置と、車両に搭載され、前記ビーコン送信
装置からの電波を受信、復調するビーコン受信機と、前
記ビーコン受信機の復調信号及び車両外部の外気温とに
基づいて、隧道進入時の結露発生の有無を予測する結露
予知装置と、を具備してなるものが好適である。
【0011】かかる構成においては、隧道の手前におい
て、ビーコン送信装置からの電波をビーコン受信機によ
り捕捉することにより、隧道があることが検知され、さ
らに、隧道内の温度及び湿度情報が取得され、この情報
及び車両の外気温データに基づいて結露予知装置におい
て、隧道進入の際の結露発生の有無が予測されるように
なっているものである。そして、結露発生の可能性有り
とされる場合に、結露予知装置により窓ガラス加熱手段
が始動されることとなり、隧道進入前に窓ガラスが予め
加熱されることで、結露の発生が回避できるようになっ
ているものである。
【0012】また、請求項4記載の発明に係る車両用結
露防止装置において、結露予知手段は、GPS用衛星か
らの電波を受信、復調するGPS受信機と、複数の隧道
に関する情報が読み出し可能に記憶された隧道情報記憶
手段と、前記GPS受信機による復調信号に基づいて、
車両の現在地情報を解析する現在位置解析装置と、前記
特定隧道情報記憶手段からのデータと、前記現在位置解
析装置からの現在地に関するデータと、外部入力された
外気温データとに基づいて、走行先の隧道に所定距離接
近していると判定された場合に、隧道進入の際の結露発
生の有無を予測する結露予知装置と、を具備してなるも
のも好適である。
【0013】かかる構成においては、隧道情報記憶手段
は、例えば、予めの調査によって、先に従来の技術で説
明したようなトンネル出入口におけるフロントガラスの
結露が発生し得ることが解っているトンネルや、またそ
のようなフロントガラスの結露が発生する可能性がある
と予想されるトンネルに関しての情報(トンネル名称、
位置等)が、例えば、ICメモリ等の記憶素子に記憶さ
れてなるものが好適である。現在位置解析装置は、例え
ば、いわゆるカーナビゲーション装置に代表されるよう
なもので、GPS電波により車両の現在位置を特定でき
るようになっているものである。結露予知装置において
は、上述のようにして得られた車両の現在位置を基に、
隧道情報記憶手段に記憶されている最も近い隧道に所定
の基準で近づいているかい否かが判定され、近づいてい
ると判定された場合において、外気温データから隧道進
入の際の結露発生の可能性が予測され、結露発生の可能
性ありとされる場合に、窓ガラス加熱手段が始動される
こととなり、隧道進入前に窓ガラスが予め加熱されるこ
とで、結露の発生が回避できるようになっているもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図7を参照しつつ説明する。最初に、第1
の発明の実施の形態について、図1乃至図5参照しつつ
説明する。まず、図1を参照しつつ、この第1の発明の
実施の形態における車両用結露防止装置(以下「本装
置」と言う)の構成について説明すれば、本装置は、い
わゆるビーコン方式と称することのできる構成を有する
もので、トンネル1の出入口1a近傍に設置されたビー
コン送信装置2と、車両4に搭載されるビーコン受信装
置3とに大別されてなるものである。
【0015】ビーコン送信装置2は、予め定めれた形式
の電波が所定間隔で自動的に送信されるようになってい
るものである。この種の装置は、公知・周知の回路構成
により実現し得るものであり、特定の回路構成に限定さ
れる必要はないので、具体的構成についての説明は省略
する。このビーコン送信装置2には、トンネル1内に設
置された温度センサ(図示せず)と、同じくトンネル1
内に設置された湿度センサ(図示せず)の各々の出力信
号が入力されるようになっており、送信される電波に
は、少なくともトンネル内の温度及び湿度データが重畳
されるようになっている。
【0016】このようなビーコン送信装置2は、例え
ば、予めの調査によって、従来の技術で説明したような
トンネル出入口におけるフロントガラスの結露が発生し
得ることが解っているトンネルの出入口やその近傍に、
またそのようなフロントガラスの結露が発生する可能性
があると予想されるトンネルの出入口やその近傍に、そ
れぞれ設置されるものである。なお、このビーコン送信
装置2の出力電力は、設置される周囲の地理的条件等を
考慮してトンネル1から予め定めた距離離れた地点で、
車両4に搭載されたビーコン受信機5によって充分な強
度で受信可能なように設定される必要がある。
【0017】ビーコン受信装置3は、ビーコン送信装置
2からの電波を受信、復調するビーコン受信機5と、復
調された信号に基づいて、窓ガラス加熱制御の要否判断
を行う結露予知装置6と、この結露予知装置6の信号に
基づいて、結露防止制御が開始されることを乗員に知ら
しめるための通知装置7と、窓ガラスの加熱を行う窓ガ
ラス加熱装置8とを具備してなるものである。ビーコン
受信機5は、無線通信機器として公知・周知の回路構成
により実現され得るものであり、本発明特有の回路形式
のものではない。
【0018】結露予知装置6は、後述するような制御手
順によって窓ガラス加熱制御開始のいわゆるトリガとな
る結露予知信号の発生の要否を判定する機能を有するも
ので、現実的にはいわゆるCPUを用いて後述するよう
な制御手順を実現するプログラムを実行させることで実
現され得るものである。通知装置7は、例えば、所定の
表示灯の点灯、車両用空調装置に用いられる例えば液晶
表示素子に、所定のマークを表示する等により、結露防
止制御が開始されることを乗員に知らしめるためのもの
であるが、如何なる方法によるかは、特定のものに限定
される必要はないので、ここでは限定しないこととす
る。
【0019】また、窓ガラス加熱装置8は、結露を除去
できるものであればよく、特定のものに限定される必要
はないが、具体的には、例えば、車両用空調装置におけ
るようないわゆるデフロスト方式や、電熱線方式等が好
適である。
【0020】次に、上記構成における具体的な動作例に
ついて、図2乃至図5を参照しつつ説明する。まず、本
装置全体の動作を図2に示されたメインフローチャート
を参照しつつ説明すれば、ビーコン受信機5にビーコン
送信装置2からの電波が受信されたことが、結露予知装
置6のCPU(図示せず)によって確認されると、フロ
ントガラス結露防止制御が開示され、最初に、結露予知
検出制御がサブルーチン処理(詳細は後述)として行わ
れる(図2のステップ100参照)。
【0021】結露予知検出制御によって、フロントガラ
スの加熱が必要であるとして所定の信号が得られると、
結露防止制御すなわちフロントガラス加熱制御が開始さ
れることが通知装置7により乗員へ対して通知され(図
2のステップ200参照)、フロントガラスの加熱制御
がサブルーチン処理(詳細は後述)として行われるよう
になっている(図2のステップ300参照)。なお、通
知装置7による乗員への結露防止制御開始の通知は、こ
の通知装置7の構成によって異なるが、例えば、所定の
表示灯の点灯や、文字等の表示等により行われるもので
ある。
【0022】図3には、結露予知検出制御のサブルーチ
ン処理の内容を示すサブルーチンフローチャートが示さ
れており、以下、同図を参照しつつ結露予知検出制御の
内容について説明する。まず最初に、ビーコン受信機5
により復調された信号から、ビーコン送信装置2によっ
て送信されたトンネル1内の温度及び湿度データの読み
込み並びに外気温データの読み込みが結露予知装置6の
CPU(図示せず)によって行われる(図3のステップ
102参照)。なお、外気温データは、専用の温度セン
サを車両の外部に設けてもよいが、例えば、車両用空調
装置のために装備されている温度センサのデータを流用
するようにしてもよい。
【0023】データの読み込み後、外気温が例えば5℃
以下であるか否かの判定が行われ(図3のステップ10
4参照)、5℃以下ではないと判定された場合(NOの
場合)には、窓ガラスの加熱の必要無しとして、結露予
知装置6から通知装置7に対して何等の信号も出力され
ず(図3のステップ112参照)、一連の処理が終了さ
れることとなり、窓ガラスの加熱は行われないこととな
る。一方、外気温が5℃以下であると判定された場合
(YESの場合)には、トンネル1内の温度が、例えば
15℃以上であるか否かの判定が行われることとなる
(図3のステップ106参照)。
【0024】そして、トンネル1内の温度が15℃以上
ではないと判定された場合(NOの場合)には、先に説
明したステップ112へ進む一方、15℃以上であると
判定された場合(YESの場合)には、トンネル1内の
湿度が、例えば、80%以上であるか否かが判定される
こととなる(図3のステップ108参照)。トンネル1
内の湿度が80%以上ではないと判定された場合(NO
の場合)には、先に説明したステップ112へ進む一
方、湿度80%以上であると判定された場合(YES)
場合には、トンネル1内に進入した際、フロントガラス
に略瞬時に結露が生ずる可能性があるとして、通知装置
7へ対して結露予知信号が出力され、一連のサブルーチ
ン処理が終了することとなる(図3のステップ110参
照)。
【0025】次に、図4及び図5を参照しつつ、先の図
2のステップ300におけるフロントガラス加熱制御の
具体的内容について説明する。最初に、窓ガラス加熱装
置8が、車両用空調装置のデフロスト機能を流用する場
合のフロントガラス加熱制御の内容について、図4に示
されたサブルーチンフローチャートを参照しつつ説明す
ることとする。なお、車両用空調装置の構成について
は、既に公知・周知となっており、窓ガラス加熱装置8
として用いられる車両用空調装置もこのような公知・周
知となったもので充分であるので、ここでの具体的な説
明は省略することとする。
【0026】通知装置7へ結露予知装置6から結露予知
信号が入力されると、通知装置7により先に述べたよう
に乗員へ対する所定の通知が行われる(図1のステップ
200参照)と同時に、通知装置7により窓ガラス加熱
装置8へ対して加熱制御開始のための信号が入力され、
窓ガラス加熱装置8によるフロントガラス加熱制御が開
始されることとなる。最初に、車両用空調装置のエアミ
ックスドア(図示せず)が、最大暖房位置(フルヒー
ト)に回動されることとなる(図4のステップ302参
照)。なお、ステップ302において、「MIXドア」
は、エアミックスドアの意味である。
【0027】続いて、車室内への吹き出し口の設定がデ
フロスト状態に設定さる(図4においてステップ304
参照)と共に、ブロアファンが最大回転状態に設定され
ることとなり(図4のステップ306参照)、一連のサ
ブルーチン処理が終了することとなる。これにより、車
両用空調装置によるフロントガラスのデフロストが、ト
ンネル1から適宜な距離離れた地点で自動的に開始さ
れ、車両がトンネル1に進入するまでにフロントガラス
がある程度の時間暖められることとなるので、トンネル
1に進入したとたんに、フロントガラスが略全面に渡っ
て曇り、前方が見えなくなるようなことが確実に防止さ
れることとなる。
【0028】次に、窓ガラス加熱装置8として、フロン
トガラスに電熱線を埋設し、加熱するようにしたいわゆ
る電熱線方式を用いた場合のフロントガラス加熱制御の
内容について、図5に示されたサブルーチンフローチャ
ートを参照しつつ説明することとする。この場合、結露
予知装置6からの結露予知信号を受信した通知装置7に
より、所定の信号が窓ガラス加熱装置8に入力されるこ
とにより、フロントガラス加熱制御が開始されると、図
示されない通電回路が始動され、フロントガラスに埋め
込まれた電熱線(図示せず)が通電状態とされること
で、フロントガラス通電加熱が実行されるようになって
いる(図5のステップ308参照)。これにより、上述
したようにトンネル1の充分手前からフロントガラスが
暖められることとなるので、トンネル1に進入したとた
んに、フロントガラスが略全面に渡って曇り、前方が見
えなくなるようなことが確実に防止されることとなるも
のである。
【0029】上述した発明の実施の形態においては、ビ
ーコン送信装置2を設け、この送信電波を専用のビーコ
ン受信機5により受信するような構成としたが、例え
ば、車両に搭載されているラジオ受信機又はテレビ受像
機を流用するような構成としてもよい。すなわち、この
場合、ビーコン送信装置2からは、中波又は短波等の周
波数を受信できるラジオ受信機により受信可能な周波数
の無線信号を送信するか、また、テレビ受像機により受
信可能な周波数の無線信号を送信するようにし、ラジオ
受信機又はテレビ受像機において復調するような構成と
するとよい。
【0030】次に、第2の発明の実施の形態について、
図6及び図7を参照しつつ説明する。この第2の発明の
実施の形態における車両用結露防止装置(以下「本装
置」と言う)は、GPS方式と称することのできる構成
を有するもので、GPS(Global Positioning Syste
m)用衛星からの位置情報を利用したものである。最初
に、図6を参照しつつ本装置の構成について説明すれ
ば、本装置は、GPS受信機10と、現在位置解析装置
11と、特定トンネルマップ12と、外気温検出装置1
3と、結露予知装置14と、通知装置15と、窓ガラス
加熱装置16とを具備してなり、車両4に搭載されるも
のである。
【0031】GPS受信機10は、GPS用衛星17か
らの電波を受信するためのもので、既に実用化されてい
る市販のもの等を用いることができる。現在位置解析装
置11は、GPS受信機10で受信され、かつ、復調さ
れた信号を入力し、この信号に含まれたデータを基に、
車両の位置情報を解析するためのもので、例えば、いわ
ゆるCPUにより所定のプログラムを実行することで実
現されるものである。より具体的な例としては、近年実
用化されているいわゆるカーナビゲーション装置に代表
されるようなものである。
【0032】特定トンネルマップ12は、予めの調査に
よって、先に従来の技術で説明したようなトンネル出入
口におけるフロントガラスの結露が発生し得ることが解
っているトンネルや、またそのようなフロントガラスの
結露が発生する可能性があると予想されるトンネルに関
しての情報(トンネル名称、位置等)が、例えば、IC
メモリ等の記憶素子に記憶されてなるものである。
【0033】外気温検出装置13は、車両外部の温度を
検出し、これを所定の信号形式で結露予知装置14へ入
力するもので、例えば、温度センサ(図示せず)と、こ
の温度センサの出力を所定の信号形式へ変換するための
変換回路(図示せず)とを具備して構成され得るもので
ある。
【0034】結露予知装置14は、現在位置解析装置1
1、特定トンネルマップ12及び外気温検出装置13か
らのデータを基に、後述するような結露予知信号を出力
するもので、現実的にはいわゆるCPUを用いて後述す
るような制御手順を実現するプログラムを実行させるこ
とで実現され得るものである。通知装置15は、結露予
知装置14から結露予知信号を受け、結露防止制御が開
始されることを乗員に知らしめるためのもので、基本的
には先の第1の発明の実施の形態における通知装置7
(図1参照)と同一の構成を有してなるものであり、こ
こでの詳細な説明は省略することとする。
【0035】また、窓ガラス加熱装置16は、基本的に
は先の第1の発明の実施の形態における窓ガラス加熱装
置8(図1参照)と同一の構成を有してなるものであ
る。
【0036】次に、上記構成における具体的な動作例に
ついて、図2及び図7を参照しつつ説明する。まず、本
装置全体の基本的な動作は、先に図2に示されたメイン
フローチャートと同一であるので図2を参照しつつ基本
的動作について説明すれば、GPS受信機10により、
GPS用衛星17からの電波が受信、復調されると、復
調信号は現在位置解析装置11において解析され、車両
の位置情報が所定のデータ形式で出力されることとな
る。
【0037】GPS受信機10からの復調信号により現
在位置解析装置11において上述のように所定のデータ
が生成されたことが、結露予知装置14のCPU(図示
せず)によって確認されると、フロントガラス結露防止
制御が開始され、最初に、結露予知検出制御がサブルー
チン処理(詳細は後述)として行われる(図2のステッ
プ100参照)。
【0038】結露予知検出制御によって、フロントガラ
スの加熱が必要であるとして所定の信号が得られると、
結露防止制御すなわちフロントガラス加熱制御が開始さ
れることが通知装置15により乗員へ通知され(図2の
ステップ200参照)、フロントガラスの加熱制御がサ
ブルーチン処理(詳細は後述)として行われるようにな
っている(図2のステップ300参照)。
【0039】図7には、結露予知検出制御のサブルーチ
ン処理の内容を示すサブルーチンフローチャートが示さ
れており、以下、同図を参照しつつ結露予知検出制御の
内容について説明する。まず最初に、現在位置解析装置
11から現在位置データが、特定トンネルマップ12か
ら特定トンネル位置データが、外気温検出装置13から
外気温データが、それぞれ読み込まれる(図7のステッ
プ120参照)。
【0040】ここで、特定トンネルデータ位置データ
は、特定トンネルマップ12に予め記憶されている複数
のトンネルについての位置データの内、現在位置解析装
置11から入力された現在位置データに応じて車両の走
行先において最も近い位置にあるトンネルのデータであ
る。
【0041】上述のようなデータ読み込みがなされた後
は、特定トンネルが近いか否かが判定されることとなる
(図7のステップ122参照)。なお、ここで、近いか
否かの判定は、例えば、車両の現在位置と特定トンネル
との距離が予め定めた基準値以下か否かにより行うのが
好適である。
【0042】そして、未だ近くはないと判定された場合
(NOの場合)には、窓ガラスの加熱の必要無しとし
て、通知装置15に対する結露予知信号の出力が行われ
ず(図7のステップ128参照)、一連の処理が終了さ
れることとなり、窓ガラス加熱処理は行われないことと
なる。一方、ステップ122において、特定トンネルが
近いと判定された場合(YESの場合)には、外気温が
5℃以下であるか否かが、先に読み込まれた外気温デー
タを基に判定されることとなる(図7のステップ124
参照)。
【0043】そして、外気温が5℃以下ではないと判定
された場合(NOの場合)には、先に説明したステップ
128へ進む一方、外気温が5℃以下であると判定され
た場合(YESの場合)には、トンネル1内に進入した
際、フロントガラスに略瞬時に結露が生ずる可能性があ
るとして、結露予知信号が通知装置15へ出力され、一
連のサブルーチン処理が終了することとなる(図7のス
テップ126参照)。
【0044】通知装置15においては、上述のようにし
て結露予知信号が入力されると、結露防止制御の開始が
乗員へ対して所定の方法(表示灯の点灯、液晶表示素子
における文字表示等)により知らしめられることとな
る。また同時に、通知装置15を介して窓ガラス加熱装
置16が始動され、フロントガラスの結露防止が図られ
ることとなる。なお、窓ガラス加熱装置16におけるフ
ロントガラス加熱制御については、先に図4及び図5に
おいて説明したと同様であるのでここでの再度の説明は
省略することとする。
【0045】なお、上述したいずれの発明の実施の形態
においても、フロントガラスの結露防止のために隧道進
入前にフロントガラスの加熱を行うようにしたが、フロ
ントガラス以外にも同様に適用できることは勿論であ
る。
【0046】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、隧道進入前に所定条件下で車両の窓ガラスを予め加
熱できるような構成とすることにより、隧道進入前に窓
ガラスの温度と隧道内の温度との温度差が緩和されるの
で、隧道進入の際、窓ガラスが瞬時にして略全面に渡っ
て曇るようなことが回避され、この窓ガラスの一瞬の曇
りに起因する交通事故の発生が未然に防止され、車両の
安全走行の向上に寄与することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施の形態における車両用結露防
止装置の構成例を示す構成図である。
【図2】車両用結露防止装置におけるフロントガラス結
露防止制御の手順を説明するメインルーチンフローチャ
ートである。
【図3】図1に示された車両用結露防止装置における結
露予知検出制御の手順を説明するサブルーチンフローチ
ャートである。
【図4】車両用結露防止装置において窓ガラス加熱装置
が車両用空調装置を用いたものである場合のフロントガ
ラス加熱制御の手順を説明するサブルーチンフローチャ
ートである。
【図5】車両用結露防止装置において窓ガラス加熱装置
が窓ガラスを電熱線により加熱するものである場合のフ
ロントガラス加熱制御の手順を説明するサブルーチンフ
ローチャートである。
【図6】第2の発明の実施の形態における車両用結露防
止装置の構成例を示す構成図である。
【図7】図6に示された車両用結露防止装置における結
露予知検出制御の手順を説明するサブルーチンフローチ
ャートである。
【符号の説明】
2…ビーコン送信装置 3…ビーコン受信装置 5…ビーコン受信機 10…GPS受信機 17…GPS用衛星

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環境情報と、外部から入手された走行先
    における隧道に関する情報とに基づいて、走行先の隧道
    における結露の発生を予測し、その予測結果に応じて、
    隧道進入の前に予め窓ガラスの加熱処理を行うことを特
    徴とする隧道入口における車両窓ガラスの結露防止方
    法。
  2. 【請求項2】 隧道に関する情報は、隧道近傍に設置さ
    れ、少なくとも隧道内の気温及び湿度データを無線送信
    するビーコン送信装置と、 車両に搭載された前記ビーコン送信装置の電波を受信、
    復調するビーコン受信機により得ることを特徴とする請
    求項1記載の隧道入口における車両窓ガラスの結露防止
    方法。
  3. 【請求項3】 隧道に関する情報は、GPS用衛星から
    の位置情報を基に取得することを特徴とする請求項1記
    載の隧道入口における車両窓ガラスの結露防止方法。
  4. 【請求項4】 車両の走行先に位置する隧道における隧
    道進入時の結露発生の有無を予測する結露予知手段と、 前記結露予知手段の予測結果に応じて、隧道進入前に予
    め窓ガラスの加熱を行う窓ガラス加熱手段と、 を具備してなることを特徴とする車両用結露防止装置。
  5. 【請求項5】 結露予知手段は、隧道近傍に設置され、
    少なくとも隧道内の気温及び湿度データを無線送信する
    ビーコン送信装置と、 車両に搭載され、前記ビーコン送信装置からの電波を受
    信、復調するビーコン受信機と、 前記ビーコン受信機の復調信号及び車両外部の外気温と
    に基づいて、隧道進入時の結露発生の有無を予測する結
    露予知装置と、 を具備してなることを特徴とする請求項4記載の車両用
    結露防止装置。
  6. 【請求項6】 結露予知手段は、GPS用衛星からの電
    波を受信、復調するGPS受信機と、 複数の隧道に関する情報が読み出し可能に記憶された隧
    道情報記憶手段と、 前記GPS受信機による復調信号に基づいて、車両の現
    在地情報を解析する現在位置解析装置と、 前記特定隧道情報記憶手段からのデータと、前記現在位
    置解析装置からの現在地に関するデータと、外部入力さ
    れた外気温データとに基づいて、走行先の隧道に所定距
    離接近していると判定された場合に、隧道進入の際の結
    露発生の有無を予測する結露予知装置と、 を具備してなることを特徴とする請求項4記載の車両用
    結露防止装置。
  7. 【請求項7】 窓ガラス加熱手段は、車両用空調装置に
    よるデフロスト制御であることを特徴とする請求項4、
    5又は6記載の車両用結露防止装置。
  8. 【請求項8】 窓ガラス加熱手段は、ガラス内に埋設さ
    れた電熱線を加熱するものであることを特徴とする請求
    項4、5又は6記載の車両用結露防止装置。
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