JPH09303173A - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置

Info

Publication number
JPH09303173A
JPH09303173A JP11887996A JP11887996A JPH09303173A JP H09303173 A JPH09303173 A JP H09303173A JP 11887996 A JP11887996 A JP 11887996A JP 11887996 A JP11887996 A JP 11887996A JP H09303173 A JPH09303173 A JP H09303173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
internal combustion
combustion engine
rate
injection amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11887996A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Morishima
信悟 森島
Jun Yamada
潤 山田
Kenji Kanehara
賢治 金原
Tokio Kohama
時男 小浜
Masahiro Nasu
昌博 那須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Soken Inc
Priority to JP11887996A priority Critical patent/JPH09303173A/ja
Publication of JPH09303173A publication Critical patent/JPH09303173A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の加速過渡時等にあっても同機関への燃料
噴射量を常に適正に維持する。 【解決手段】内燃機関1の吸気ポート17にはインジェ
クタ18が配設され、吸気管2には吸気圧センサ8が配
設されている。ECU30内のCPU33は、吸気圧の
変化度合から内燃機関1の過渡運転状態を検出すると共
に、前記吸気圧の変化度合に基づいて、インジェクタ1
8による噴射燃料の壁面付着率とその付着燃料の残留率
とからなる燃料挙動を表すパラメータを可変に設定す
る。また、CPU33は、燃料挙動パラメータを用いて
燃料噴射量を補正する。かかる場合、吸気圧が正側に変
化していれば(車両加速時)、壁面付着率を増加させる
と共に残留率を減少させ、吸気圧が負側に変化していれ
ば(車両減速時)、壁面付着率を減少させると共に残留
率を増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本説明は、内燃機関における
燃料挙動を表すパラメータを用いて同内燃機関に噴射供
給する燃料量を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の制御装置として、内
燃機関の吸気系における燃料挙動シミュレーションモデ
ルに基づいて同機関への燃料供給量を制御する技術が知
られている(例えば、特開平6−280648号公報
等)。このような制御装置では、内燃機関の吸気管壁面
への燃料付着量やその蒸発量をパラメータとして同内燃
機関の筒内に流入する燃料の挙動を数式化した燃料挙動
モデルを用いる。そして、内燃機関の運転条件とその空
燃比の目標値とに基づいて同内燃機関に要求される燃料
量を算出すると共に、上記燃料の挙動を数式化した燃料
挙動モデルに従って、該算出された要求燃料量を実際に
供給すべき燃料量に補正するようにしている。
【0003】こうして上記制御装置では、機関筒内への
流入燃料の挙動を表すパラメータを用いた燃料挙動モデ
ルに従って、内燃機関に噴射供給される燃料量が制御さ
れる。このため、それらパラメータの設定さえ適正にな
されれば、その制御される燃料供給量が当該内燃機関の
空燃比を理想の空燃比に近づけることができ、ひいては
燃料供給量が適正に制御されることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
制御装置では、機関暖機後の定常運転時に対応する前記
パラメータを用い、C.F.アキノの式として周知の式
をそのまま使用して内燃機関の吸気系に付着している燃
料量を演算する。そして、その演算された付着燃料量に
基づいて同機関に噴射すべき燃料量を決定するようにし
ている。このため、車両加速時の過渡時等において前記
パラメータが変動する際には、付着燃料量等の燃料挙動
を正確に予測できず、実際に筒内に流入する燃料量を正
しく認識することができなかった。その結果、加速時或
いは減速時等において、空燃比の制御精度が極端に低下
するという事態を招き、トルク変動によるドライバビリ
ティの悪化や、排気エミッションの悪化の原因となって
いた。
【0005】また、インジェクタ近傍における燃料挙動
は、主に燃料の壁面付着率やその付着燃料の残留率をパ
ラメータとすることでその燃料動的モデルをシミュレー
トできる。ところが、既存の制御装置では、壁面付着率
や残留率が固定値として与えられていたため、車両の加
速要求や減速要求によって内燃機関の負荷状態が変化し
た場合には壁面への燃料付着量等が変動し、所望の燃料
噴射量制御が継続できないという問題があった。
【0006】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、内燃機関内での燃料の挙動を表すパラメ
ータを用いて同機関に噴射供給する燃料量を制御するに
あたり、たとえ加速過渡時等にあっても同機関への燃料
噴射量を常に適正に維持することのできる内燃機関の燃
料噴射量制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、請求項1に記載したように、内燃機関の
負荷状態の変化が検出され(負荷状態検出手段)、当該
内燃機関の負荷状態に基づいて、インジェクタによる噴
射燃料の壁面付着率とその付着燃料の残留率とからなる
燃料挙動を表すパラメータが可変に設定される(パラメ
ータ可変設定手段)。そして、該設定されたパラメータ
を用いてインジェクタによる燃料噴射量が補正される
(燃料噴射量補正手段)。
【0008】かかる場合、請求項2に記載したように、
動的挙動を表すパラメータは、吸気ポートにおける壁面
付着率及びその付着燃料の残留率と、前記内燃機関の筒
内における壁面付着率及びその付着燃料の残留率との少
なくともいずれか一方からなる。すなわち、吸気ポート
内で燃料を噴射する内燃機関では、吸気ポートにおける
壁面付着率及びその付着燃料の残留率と、前記内燃機関
の筒内における壁面付着率及びその付着燃料の残留率と
が燃料挙動を表すパラメータとなり、筒内(燃焼室内)
に直接、燃料を噴射する内燃機関(いわゆる、筒内直噴
式の内燃機関)では、内燃機関の筒内における壁面付着
率及びその付着燃料の残留率が燃料挙動を表すパラメー
タとなる。
【0009】なお、吸気ポートにおける燃料挙動には、
インジェクタ下流の吸気通路壁面に対して付着並びに残
留する要因の他に、吸気バルブ上面(同バルブの吸気ポ
ート側)に対して付着並びに残留する要因が含まれる。
また、内燃機関の筒内における燃料挙動には、筒内壁面
に対して付着並びに残留する要因の他に、ピストン上面
に対して付着並びに残留する要因が含まれる。
【0010】上記請求項1又は請求項2に記載の構成に
よれば、燃料挙動を表すパラメータとしての燃料の壁面
付着率やその付着燃料の残留率が、内燃機関の負荷状態
に応じて可変に設定できるため、例えば車両の加速に伴
う負荷状態の変化時にも所望の燃料噴射量を内燃機関に
噴射供給できる。その結果、いかなる場合にも安定した
空燃比制御を実現することができる。
【0011】より具体的には、請求項3に記載したよう
に、負荷状態検出手段は、内燃機関への吸入空気の圧力
変化を検出する。そして、吸入空気圧が正側に変化した
旨が検出された時(例えば車両加速時)には、前記壁面
付着率を増加させると共に前記残留率を減少させる。ま
た、吸入空気圧が負側に変化した旨が検出された時(車
両減速時)には、前記壁面付着率を減少させると共に前
記残留率を増加させる(図4,図8参照)。
【0012】つまり、例えば車両加速時においてスロッ
トル弁の開放に伴い吸入空気圧が正側に変化した場合に
は、インジェクタによる噴射燃料が霧化しにくくなり
(液滴な燃料となる)、噴射燃料が壁面(吸気ポート壁
面,筒内壁面)に付着する割合が増加する。また、かか
る加速時には、吸気流速が瞬時的に増大するため、その
勢いによって付着燃料が吸気ポート壁面に残留する割合
が減少する。さらに、同じく加速時には、吸気量の増加
に伴い筒内圧が上昇するため、圧縮熱によって燃料の気
化が促進され、筒内壁面の付着燃料が残留する割合が減
少する。
【0013】一方、例えば車両減速時においてスロット
ル弁の絞りに伴い吸入空気圧が負側に変化した場合に
は、インジェクタによる噴射燃料が霧化し易くなり(燃
料が微粒化される)、噴射燃料が壁面(吸気ポート壁
面,筒内壁面)に付着する割合が減少する。また、かか
る減速時には吸気流速が減少するため、付着燃料が吸気
ポート壁面に残留する割合が増加する。さらに、同じく
減速時には、筒内圧が低下するため、筒内壁面の付着燃
料が残留する割合が増加する。
【0014】以上の事象から、本請求項3の構成によれ
ば、燃料の燃料挙動モデルが適切に予測でき、その予測
結果を用いることでより一層精密な燃料噴射量制御が実
現できることとなる。なお、上記請求項において特に記
載していないが、説明上、インジェクタの上流側にスロ
ットル弁が配設されており、同スロットル弁が開側に動
作すると吸入空気圧が正側に変化し、スロットル弁が閉
側に動作すると吸入空気圧が負側に変化するものとして
いる。
【0015】また、請求項4に記載の発明によれば、吸
入空気圧の変化を同圧力の時間微分により検出すること
により、過渡時等の負荷状態の変化を容易に且つ正確に
予測することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図面に従って説明する。
【0017】図1は、本実施の形態における構成の概要
を説明するためのブロック図である。図1において、内
燃機関M1の吸気通路M2にはインジェクタM3が配設
されている。負荷状態検出手段M4、パラメータ可変設
定手段M5及び燃料噴射量補正手段M6は、例えばマイ
クロコンピュータを中心に構成される電子制御装置(以
下、ECUという)M7により構成され、このうち負荷
状態検出手段M4は、内燃機関M1の負荷状態の変化を
検出する。パラメータ可変設定手段M5は、負荷状態検
出手段M4により検出された前記内燃機関M1の負荷状
態の変化に基づいて、前記インジェクタM3による噴射
燃料の壁面付着率Rmとその付着燃料の残留率Pmとか
らなる燃料挙動を表すパラメータを可変に設定する。ま
た、燃料噴射量補正手段M6は、パラメータ可変手段M
5により設定されたパラメータを用いてインジェクタM
3による燃料噴射量Fiを補正する。上記ECUM7の
動作により、インジェクタM3による燃料噴射動作が制
御される。
【0018】図2は、本実施の形態にかかる内燃機関の
燃料噴射量制御装置をより詳細に示す構成図である。図
2において、火花点火式ガソリン多気筒内燃機関(以
下、単に内燃機関という)1には吸気管2と排気管3と
が接続されている。吸気管2には、アクセルペダル4に
連動するスロットル弁5が設けられ、同スロットル弁5
の開度は、スロットル開度センサ6により検出されるよ
うになっている。また、吸気管2のサージタンク7に
は、吸気圧センサ8が配設されている。
【0019】内燃機関1の気筒を構成するシリンダ9内
には図の上下方向に往復動するピストン10が配設され
ており、同ピストン10はコンロッド11を介して図示
しないクランク軸に連結されている。ピストン10の上
方にはシリンダ9及びシリンダヘッド12にて区画され
た燃焼室13が形成されており、燃焼室13は、吸気バ
ルブ14及び排気バルブ15を介して前記吸気管2及び
排気管3に連通している。排気管3には、排気ガス中の
酸素濃度に応じて異なる電圧信号を出力する空燃比セン
サ16が設けられている。
【0020】内燃機関1の吸気ポート17には電磁駆動
式のインジェクタ18が設けられており、このインジェ
クタ18には燃料タンク19から燃料(ガソリン)が供
給される。なお、本実施の形態では、吸気マニホールド
の各分岐管毎に1つずつインジェクタ18を有するマル
チポイントインジェクション(MPI)システムが構成
されている。この場合、吸気管上流から供給される新気
とインジェクタ18による噴射燃料とが吸気ポート17
にて混合され、その混合気が吸気バルブ14の開弁動作
に伴い燃焼室13内(シリンダ9内)に流入される。
【0021】ディストリビュータ20にはクランク軸の
回転状態に応じて720°CA毎にパルス信号を出力す
るクランク角センサ21と、30°CA毎にパルス信号
を出力する回転数センサ22が設けられている。
【0022】一方、ECU30は例えばマイクロコンピ
ュータシステムを中心に構成され、A/Dコンバータ3
1、入出力インターフェース32、CPU33、ROM
34、RAM35、バックアップRAM36、クロック
発生回路37等を備える。前記吸気圧センサ8の検出信
号及び空燃比センサ16の検出信号は、A/Dコンバー
タ31に入力され、A/D変換された後にバス38を介
してCPU33に入力される。また、前記スロットル開
度センサ6の検出信号、クランク角センサ21のパルス
信号、及び回転数センサ22のパルス信号は、入出力イ
ンターフェース32及びバス38を介してCPU33に
入力される。CPU33は、各検出信号に基づいて吸気
圧(PM)、空燃比、スロットル開度、基準クランク位
置及び機関回転数(Ne)を検知する。
【0023】さらに、ECU30には、前記インジェク
タ18の駆動を制御するためのダウンカウンタ39、フ
リップフロップ40及びインジェクタ駆動回路41が設
けられている。すなわち、後述する燃料噴射量制御ルー
チンで燃料噴射量が演算されると、その演算結果がダウ
ンカウンタ39に設定され同時にフリップフロップ40
もセット状態とされる。この結果、インジェクタ駆動回
路41によりインジェクタ18が通電され燃料噴射が開
始される。また、ダウンカウンタ39はクロックパルス
(図示せず)の計数を開始し、ダウンカウンタ39の値
が「0」になるとフリップフロップ40がリセットされ
る。そして、インジェクタ駆動回路41によりインジェ
クタ18の通電が遮断され燃料噴射が停止される。すな
わち、ECU30で演算された期間だけインジェクタ1
8が通電され、演算結果に応じた燃料が内燃機関1の各
気筒に供給される。
【0024】このように構成された燃料噴射量制御装置
において、インジェクタ近傍の燃料の挙動を図3を用い
て以下に説明する。図3は、インジェクタ近傍における
燃料挙動シミュレーションモデルを示す模式図である。
なお、本シミュレーションモデルでは、時刻を表すイン
デックスを「k」として示す。
【0025】図3において、「Fi(k)」は時刻kに
インジェクタ18より噴射される燃料量(噴射燃料量)
を、「Fmw(k)」は時刻kに吸気ポート17の壁面
に付着している燃料量(壁面付着燃料量)を、「Fc
(k)」は時刻kに筒内(シリンダ9内)へ流入する燃
料量(筒内流入燃料量)を、それぞれ示す。かかる場
合、時刻kの噴射燃料量Fi(k)のうち、吸気ポート
17の壁面に付着する割合(壁面付着率)を「Rm
(k)」とし、時刻kの壁面付着燃料量Fmw(k)の
うち、吸気ポート17の壁面に残留する割合(残留率)
を「Pm(k)」とすれば、以下の式(1),式(2)
が成立する。なお、この式は、C.F.アキノの式とし
て一般に知られている。
【0026】 Fmw(k)=Fi(k−1)・Rm(k−1) +Fmw(k−1)・Pm(k−1) …(1) この式(1)によれば、時刻kでの壁面付着燃料量Fmw
(k)は、前回の噴射燃料量Fi(k−1)及び前回の
壁面付着率Rm(k−1)の積と、前回の壁面付着燃料
量Fmw(k−1)及び前回の燃料残留率Pm(k−
1)の積との和により求められることとなる。
【0027】 Fc(k)=Fi(k)・(1−Rm(k)) +Fmw(k)・(1−Pm(k)) …(2) この式(2)によれば、時刻kでの筒内流入燃料量Fc
(k)は、今回の噴射燃料量Fi(k)から今回の燃料
付着分を減算した値と、今回の壁面付着燃料量Fmw
(k)から今回の燃料残留分を減算した値との和により
求められることとなる。
【0028】また、目標空燃比λ(理論空燃比)での燃
料の燃焼を実現する場合において、吸気流量を「Q
(k)」とすれば、実際に筒内に流入すべき目標流入燃
料量Fcr(k)は次の式(3)により求められる。
【0029】 Fcr(k)=Q(k)/λ …(3) この場合、インジェクタ近傍での燃料挙動を表す前記の
式(1),式(2)が実際の燃料挙動と一致するとすれ
ば、 Fcr(k)=Fc(k) …(4) が成立する。なお、吸気流量Q(k)は、吸気圧PM及
び機関回転数Neをパラメータとするマップから基本吸
入空気量を求め、該求められた基本吸入空気量をその時
の吸気温度で補正することから算出できる。
【0030】従って、目標空燃比λでの燃焼を実現する
際において、インジェクタ18による噴射燃料量Fi
(k)は、前記式(2)を変形することにより次の式
(5)から求められることとなる。
【0031】 Fi(k)={Fcr(k)−(1−Rm(k)・Fmw(k)} /(1−Rm(k)) …(5) この場合、燃料噴射量Fi(k)を求めるには、前記式
(1)から算出される壁面付着燃料量Fmw(k)が用
いられる。
【0032】以上の各式によれば、インジェクタ18に
よる噴射燃料の壁面付着率Rm(k)、付着燃料の残留
率Pm(k)の正しい値を求め、それにより前記式
(5)を解くことができれば、インジェクタ18に要求
される噴射燃料量Fi(k)が算出できることとなる。
【0033】ここで、従来一般には、壁面付着率Rm
(k)及び付着燃料の残留率Pm(k)は固定値として
扱われていた。しかし、壁面付着率Rm(k),付着燃
料の残留率Pm(k)は、機関の運転状態によって変動
し、必ずしも一定値とは限らない。つまり、図4に示す
ように、壁面付着率Rm(k),残留率Pm(k)は、
吸気管2内の吸気圧PMのスパイク的な変化に応じて変
動する。この吸気圧PMのスパイク的な変化は、車両の
加速要求或いは減速要求に伴い発生する。詳しくは、吸
気圧PMが正方向(加速方向)へ変動した瞬間におい
て、壁面付着率Rm(k)が増加すると共に、残留率P
m(k)が減少する。また、吸気圧PMが負方向(減速
方向)へ変動した瞬間において、壁面付着率Rm(k)
が減少すると共に、残留率Pm(k)が増加する。
【0034】そこで、本実施の形態の特徴として、前記
壁面付着率Rm(k)及び残留率Pm(k)を吸気圧P
Mの時間微分値に応じて可変に設定する。この時、Rm
(k),Pm(k)の設定は、次の式(6)に基づいて
実施する。
【0035】
【数1】
【0036】但し、0<a<1,0<b<1,c>0,
d<0である。前記の式(6)において、a,b,c,
dは、実験によって求めることのできる定数であって、
機関運転時において学習することも可能である。ΔPM
は、前回から今回までの吸気圧PMの変化量を示す値で
あって、前回の吸気圧をPM(k−1)、今回の吸気圧
をPM(k)とすると、ΔPM=PM(k)−PM(k
−1)として算出される。Δkは、前回から今回までの
時間変化量である。つまり、(ΔPM/Δk)は、吸気
圧PMの変化速度に相当する。
【0037】以上のことから、本実施の形態による燃料
噴射量制御が行われた場合には、車両の加速或いは減速
に伴う吸気圧変動が発生した時点で、残留率Pm(k)
及び壁面付着率Rm(k)が随時、吸気圧変動に追従し
て可変に設定できることになる。
【0038】上記パラメータを可変に設定する際の根拠
をより具体的に説明すれば、例えば車両加速時において
スロットル弁5の開放動作に伴い吸気圧PMが正側に変
化した場合((ΔPM/Δk)>0の場合)には、イン
ジェクタ18による噴射燃料が霧化しにくくなり(液滴
な燃料となる)、噴射燃料が壁面に付着する割合が増加
する(壁面付着率Rmが増加する)。また、かかる加速
時には、吸気流速が瞬時的に増大するため、その勢いに
よって壁面付着燃料が筒内に押し流され、当該付着燃料
が壁面に残留する割合が減少する(瞬間的に残留率Pm
が減少する)。すなわち、(ΔPM/Δk)>0の場合
には、壁面付着率Rm(k)を増加側の値に設定すると
共に、残留率Pm(k)を減少側の値に設定すればよい
ことになる。
【0039】一方、例えば車両減速時においてスロット
ル弁5の絞り動作に伴い吸気圧PMが負側に変化した場
合((ΔPM/Δk)<0の場合)には、インジェクタ
18による噴射燃料が霧化し易くなり(燃料が微粒化さ
れる)、噴射燃料が壁面に付着する割合が減少する(壁
面付着率Rmが減少する)。また、かかる減速時には吸
気流速が減少するため、付着燃料の筒内への流入は少な
くなり、付着燃料が壁面に残留する割合が増加する(残
留率Pmが増大する)。すなわち、(ΔPM/Δk)<
0の場合には、壁面付着率Rm(k)を減少側の値に設
定すると共に、残留率Pm(k)を増加側の値に設定す
ればよいことになる。
【0040】図5は、上述した燃料噴射量制御を実行す
るため手順を示すフローチャートであり、同処理は、各
気筒の燃料噴射毎(4気筒であれば、180°CA毎)
にECU30内のCPU33により実行される。
【0041】さて、図5の処理がスタートすると、CP
U33は、先ずステップ101〜104で筒内目標空燃
比λを算出する。詳しくは、CPU33は、ステップ1
01で内燃機関1の制御上の目標空燃比(便宜上、制御
目標空燃比λaと言う)を設定する。また、CPU33
は、続くステップ102で空燃比センサ16の出力によ
り得られる空燃比(便宜上、排気空燃比λbと言う)が
計測可能であるか否かを判別する。ここで、ステップ1
02の判別処理は、周知の空燃比フィードバック制御条
件を判別する処理に相当し、機関の冷却水温が所定温度
以上であること、空燃比センサ16が活性状態であるこ
と、機関が高回転・高負荷状態であること等を含む。
【0042】そして、ステップ102が否定判別されれ
ば(フィードバック条件不成立時)、CPU33はステ
ップ103に進んでその時の制御目標空燃比λaを排気
空燃比λbとして設定した後、ステップ104に進む。
また、前記ステップ102が肯定判別されれば(フィー
ドバック条件成立時)、CPU33はステップ103を
バイパスしてそのままステップ104に進む。ステップ
104において、CPU33は、制御目標空燃比λaの
2乗を排気空燃比λbで除算して筒内目標空燃比λを算
出する。
【0043】その後、CPU33は、ステップ105で
前述の式(3)を用いて、筒内へ流入すべき目標流入燃
料量Fcr(k)を算出する。次いで、CPU33は、
ステップ106で燃料挙動の予測パラメータである噴射
燃料の壁面付着率Rm(k)と付着燃料の残留率Pm
(k)を前述の式(6)に基づき算出する。このとき、
吸気圧PMの時間微分値(ΔPM/Δk)は、図示しな
い他のルーチンにて算出されている。
【0044】さらに、CPU33は、ステップ107で
上記ステップ105,106より得られた目標流入燃料
量Fcr(k),壁面付着率Rm(k),付着燃料の残
留率Pm(k)を使用し、前述の式(5)に基づいてイ
ンジェクタ18による実際の噴射燃料量Fi(k)を算
出する。最後に、CPU33は、ステップ108で前述
の式(1)に基づいて時間インデックスkを(k+1)
としたときの壁面付着燃料量Fmw(k+1)を演算し
て本ルーチンを終了する。
【0045】なお、本実施の形態では、図5のステップ
106が燃料挙動を表すパラメータ(Pm,Rm)を可
変に設定するためのパラメータ可変設定手段に相当す
る。また、同ステップ106で使用する式(6)の「Δ
PM/Δk」の項が、負荷状態検出手段に相当する。さ
らに、図5のステップ107が燃料挙動パラメータ(P
m,Rm)を用いて燃料噴射量を補正するための燃料噴
射量補正手段に相当する。
【0046】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
の効果が得られる。 (a)要するに、本実施の形態では、内燃機関1の負荷
状態の変化に基づいて、吸気ポート17における燃料挙
動パラメータ(噴射燃料の壁面付着率Rm,付着燃料の
残留率Pm)を可変に設定するようにした(図5のステ
ップ106)。そして、該設定したパラメータを用いて
インジェクタ18による噴射燃料量Fiを補正するよう
にした(図5のステップ107)。従って、車両の加速
或いは減速等における内燃機関1の過渡運転時にあって
も、その時の機関運転状態に応じた燃料挙動パラメータ
を設定することができる。つまり、壁面付着率Rmや残
留率Pmが固定値であった従来の装置とは異なり、過渡
運転時において実際の燃料挙動を的確に予測したシミュ
レーションモデルを実用化することができる。
【0047】以上のことから、過渡運転時に噴射燃料の
壁面付着率Rmや付着燃料の残留率Pmが変動したとし
ても、所望の燃料噴射量制御を継続することができ、空
燃比の変動を抑制することができる。その結果、トルク
変動によるドライバビリティの悪化や、排気エミッショ
ンの悪化を抑制することができる。
【0048】図6は、吸気圧PMの変化に伴う排気空燃
比(A/F)の変動を示すタイムチャートである。同図
の排気空燃比において、実線は本実施の形態における推
移を示し、破線は従来技術における推移を示す。同図に
示すように、従来技術(燃料挙動パラメータを固定)の
場合には吸気圧PMの変動に伴い排気空燃比が目標空燃
比から大きく外れるが、本実施の形態(燃料挙動パラメ
ータを可変)の場合には排気空燃比の変動が少なくな
り、空燃比がいち早く目標値に収束するのが分かる。
【0049】(b)特に、本実施の形態では、吸気圧P
Mの時間微分値(ΔPM/Δk)から内燃機関1の負荷
状態の変化を検出するようにしたため、過渡時等におけ
る負荷状態の変化を容易に且つ正確に予測することがで
きる。また、微少な負荷状態の変化時にあっても、適正
な燃料噴射量制御を実現することができる。
【0050】(c)また、本実施の形態では、車両の加
速時には、壁面付着率Rmを増加させると共に残留率P
mを減少させ、車両の減速時には、壁面付着率Rmを減
少させると共に残留率Pmを増加させるようにした。こ
のことから、燃料の動的挙動が適切に予測でき、その予
測結果を用いることでより一層精密な燃料噴射量制御が
実現できることとなる。
【0051】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を図7〜図9に従って説明する。但し、本
実施の形態の構成において、上述した第1の実施の形態
と同等であるものについては図面に同一の記号を付すと
共にその説明を簡略化する。そして、以下には第1の実
施の形態との相違点を中心に説明する。
【0052】つまり、上記第1の実施の形態における燃
料噴射量制御装置では、吸気ポート17における燃料挙
動シミュレーションモデルを使用してその際の予測パラ
メータ(Rm,Pm)に基づいてインジェクタ18によ
る噴射燃料量Fiを補正していたが、本実施の形態にお
ける燃料噴射量制御装置では、新たに筒内の燃料挙動シ
ミュレーションモデルを追加して筒内の燃料挙動パラメ
ータをも反映した燃料噴射量制御を行うものである。図
7は、吸気ポート17並びに筒内(シリンダ9内)にお
ける燃料挙動シミュレーションモデルを示す模式図であ
る。
【0053】図7において、新たに「Fcw(k)」は
時刻kに筒内壁面に付着している燃料量(筒内壁面付着
燃料量)を示す(なお、このFcw(k)にはピストン
上面に付着する燃料量も含む)。また、時刻kの噴射燃
料量Fi(k)のうち筒内壁面に付着する割合(筒内壁
面付着率)を「Rc(k)」とし、時刻kの筒内壁面付
着燃料量Fcw(k)のうち筒内壁面に残留する割合
(筒内残留率)を「Pc(k)」とすれば、以下の式
(7),式(8)により、筒内壁面付着燃料量Fcw
(k)及び筒内流入燃料量Fc(k)が算出される。こ
のとき、筒内流入燃料量Fc(k)は燃焼に関与する筒
内燃料量に相当する。
【0054】 Fcw(k)=Fi(k−1)・(1−Rm(k−1))・Rc(k) +Fcw(k−1)・Pc(k−1) …(7) Fc(k)=Fi(k)・(1−Rm(k))・(1−Rc(k)) +Fmw(k)・(1−Pm(k)) +Fcw(k)・(1−Pc(k)) …(8) つまり、本実施の形態では、燃料挙動パラメータとして
新たに、筒内壁面付着率Rc(k)とその付着燃料の残
留率Pcとが加えられると共に、筒内壁面付着燃料量F
cw(k)が上記(7)式により算出れされるため、上
記第1の実施の形態の式(2)に代えて、上記式(8)に
より筒内流入燃料量Fc(k)が算出されるることとな
る。
【0055】さらに、本制御式においても第1の実施の
形態と同様に、燃料挙動パラメータとしての噴射燃料の
筒内壁面付着率Rc、筒内壁面付着燃料の筒内残留率P
cは、次の式(9)に示す如く吸気圧の微分値(ΔPM
/Δk)に応じて可変に設定される。
【0056】
【数2】
【0057】但し、0<e<1,0<f<1,g>0,
h<0である。式(9)において、e,f,g,hは、
定数である。上記の式(9)によれば、加速時或いは減
速時等の過渡時において、燃料挙動パラメータ(筒内壁
面付着率Rc,筒内残留率Pc)が適正に設定できるこ
ととなる。この場合、図8に示すように、燃料挙動パラ
メータの変化は、吸気圧PMの変化(負荷状態の変化)
に相応していることが分かる。
【0058】より具体的に説明すれば、例えば車両加速
時においてスロットル弁5の開放動作に伴い吸気圧PM
が正側に変化した場合((ΔPM/Δk)>0の場合)
には、液滴な燃料が筒内に流入すると共に瞬間的な吸気
流速の増加によって当該燃料が筒内壁面に衝突しやすく
なるため、筒内壁面付着率Rcが増加する。また、かか
る加速時には、吸気量の増大によって筒内圧が上昇する
ため、圧縮熱によって気化が促進され筒内残留率Pcが
減少する。すなわち、(ΔPM/Δk)>0の場合に
は、筒内壁面付着率Rc(k)を増加側の値に設定する
と共に、筒内残留率Pc(k)を減少側の値に設定すれ
ばよいことになる。
【0059】一方、例えば車両減速時においてスロット
ル弁5の絞り動作に伴い吸気圧PMが負側に変化した場
合((ΔPM/Δk)<0の場合)には、十分に霧化さ
れた燃料が筒内に流入することから、筒内壁面付着率R
cは減少する。また、かかる減速時には筒内圧が低下す
るために筒内残留率Pcが増大する。すなわち、(ΔP
M/Δk)<0の場合には、筒内壁面付着率Rc(k)
を減少側の値に設定すると共に、筒内残留率Pc(k)
を増加側の値に設定すればよいことになる。
【0060】上記シミュレーションモデルを用いた燃料
噴射量制御を行うにあたってのフローチャートを図9に
示す。なお、本フローは第1の実施の形態における図5
のフローに相当するものであって、図9のステップ20
1〜205では図5のステップ101〜105と同じ処
理が実施される。また、図9のステップ206〜208
は、図5のステップ106〜108に対応するよう変更
されている。以下に、ステップ206〜208の処理を
説明する。
【0061】つまり、CPU33は、ステップ206で
吸気圧PMの時間微分値(ΔPM/Δk)に応じて燃料
挙動パラメータを算出する。ここで、吸気ポート17に
おける燃料挙動パラメータ(Rm,Pm)は、前記の式
(6)を用いて求められ、筒内における燃料挙動パラメ
ータ(Rc,Pc)は、前記の式(9)を用いて求めら
れる。
【0062】その後、CPU33は、ステップ207で
前記の式(8)を変形した演算式を用いてインジェクタ
18による噴射燃料量Fi(k)を算出する。最後に、
CPU33は、ステップ208で前記の式(1)に基づ
いて時間インデックスkを(k+1)としたときの壁面
付着燃料量Fmw(k+1)を演算すると共に、前記の
式(7)に基づいて時間インデックスkを(k+1)と
したときの筒内壁面付着燃料量Fcw(k+1)を演算
した後、本ルーチンを終了する。
【0063】以上第2の実施の形態によれば、筒内燃料
挙動シュミレーションモデルを追加したため、燃料挙動
パラメータをより一層精密に設定することができ、燃料
噴射量の制御精度を向上させることができる。その結
果、たとえ加速過渡時等にあっても内燃機関1への燃料
噴射量を常に適正に維持するという本発明の目的を達成
することができる。
【0064】(第3の実施の形態)次に、本発明におけ
る第3の実施の形態を説明する。図10は本実施の形態
にかかる内燃機関の燃料噴射量制御装置の概略構成を示
す。図10における内燃機関の特徴は、燃料が筒内へ直
接噴射されるようインジェクタ18が装着されているこ
とにある(いわゆる、筒内直噴方式の内燃機関であ
る)。このような筒内直噴方式の内燃機関においては、
吸気ポート17への噴射燃料の付着を無視できるため、
吸気ポート17での燃料挙動パラメータ(壁面付着率R
m,残留率Pm)を共に「0」にすればよい。こうして
Rm(k)=0,Pm(k)=0とすることにより、前
記第2の実施の形態の制御ロジックそのまま適用でき
る。
【0065】本第3の実施の形態によれば、筒内直噴式
の内燃機関においても、燃料挙動パラメータを適正に設
定することができ、燃料噴射量の制御精度を向上させる
ことができる。その結果、上記各実施の形態と同様に、
たとえ加速過渡時等にあっても内燃機関1への燃料噴射
量を常に適正に維持するという本発明の目的を達成する
ことができる。
【0066】なお、本発明は、上記各実施の形態の他に
次の形態にて実現できる。 (1)上記各実施の形態では、内燃機関の負荷状態の変
化を検出する手段として、吸気圧PMの時間微分値(吸
気圧速度)を用いたが、これを変更してもよい。例え
ば、スロットル開度やアクセル開度の変化から負荷状態
の変化を検出し、その検出結果を燃料挙動パラメータ
(壁面付着率Rm,残留率Pm)に反映させるようにし
てもよい。
【0067】(2)上記第1,第2の実施の形態では、
マルチポイントインジェクション(MPI)システムに
て燃料噴射量制御装置を具体化したが、これに代えてシ
ングルポイントインジェクション(SPI)システムに
て本制御装置を具体化してもよい。この場合には、吸気
マニホールド内での噴射燃料の壁面付着率及び残留率が
主となる予測パラメータを設定すればよく、筒内での燃
料挙動を考慮する必要性が少なくなる。
【0068】(3)併せて、インジェクタによる燃料噴
射動作が同期噴射であるか、又はグループ噴射であるか
に応じて燃料挙動の予測パラメータの設定方法を変更し
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における内燃機関の燃料噴射量制御装置
の概要を説明するためのブロック図。
【図2】第1の実施の形態における内燃機関の燃料噴射
量制御装置の概略を示す構成図。
【図3】吸気ポートにおける燃料挙動シミュレーション
モデルを示す模式図。
【図4】吸気圧と、噴射燃料の壁面付着率並びに付着燃
料の残留率との関係を示すタイムチャート。
【図5】第1の実施の形態における燃料噴射量制御手順
を示すフローチャート。
【図6】第1の実施の形態の効果を説明するためのタイ
ムチャート。
【図7】吸気ポート及び筒内における燃料挙動シミュレ
ーションモデルを示す模式図。
【図8】吸気圧と、噴射燃料の筒内壁面付着率並びに筒
内残留率との関係を示すタイムチャート。
【図9】第2の実施の形態における燃料噴射量制御手順
を示すフローチャート。
【図10】第3の実施の形態における内燃機関の周辺構
造を示す構成図。
【符号の説明】
1…内燃機関、18…インジェクタ、33…負荷状態検
出手段,パラメータ可変設定手段,燃料噴射量補正手段
としてのCPU。
フロントページの続き (72)発明者 金原 賢治 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 小浜 時男 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 那須 昌博 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のインジェクタ近傍における燃料
    の動的挙動モデルを使用して前記インジェクタによる燃
    料噴射量を制御するようにした内燃機関の燃料噴射量制
    御装置において、 前記内燃機関の負荷状態の変化を検出する負荷状態検出
    手段と、 前記負荷状態検出手段により検出された内燃機関の負荷
    状態に基づいて、前記インジェクタによる噴射燃料の壁
    面付着率とその付着燃料の残留率とからなる燃料挙動を
    表すパラメータを可変に設定するパラメータ可変設定手
    段と、 前記パラメータ可変手段により設定されたパラメータを
    用いて前記燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記動的挙動を表すパラメータは、吸気ポ
    ートにおける壁面付着率及びその付着燃料の残留率と、
    前記内燃機関の筒内における壁面付着率及びその付着燃
    料の残留率との少なくともいずれか一方からなる請求項
    1に記載の内燃機関の燃料噴射量制御装置。
  3. 【請求項3】前記負荷状態検出手段は、前記内燃機関へ
    の吸入空気の圧力変化を検出するものであり、 前記パラメータ可変設定手段は、吸入空気圧が正側に変
    化した時に、前記壁面付着率を増加させると共に前記残
    留率を減少させ、吸入空気圧が負側に変化した時に、前
    記壁面付着率を減少させると共に前記残留率を増加させ
    るようにした請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴
    射量制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射量制
    御装置において、 前記吸入空気圧の変化を同圧力の時間微分により検出す
    るようにした内燃機関の燃料噴射量制御装置。
JP11887996A 1996-05-14 1996-05-14 内燃機関の燃料噴射量制御装置 Pending JPH09303173A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11887996A JPH09303173A (ja) 1996-05-14 1996-05-14 内燃機関の燃料噴射量制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11887996A JPH09303173A (ja) 1996-05-14 1996-05-14 内燃機関の燃料噴射量制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09303173A true JPH09303173A (ja) 1997-11-25

Family

ID=14747397

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11887996A Pending JPH09303173A (ja) 1996-05-14 1996-05-14 内燃機関の燃料噴射量制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09303173A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001280181A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の燃料噴射制御装置
EP1457653A2 (en) 2003-03-11 2004-09-15 Nissan Motor Co., Ltd. Engine fuel injection control
EP1500806A2 (en) 2003-07-24 2005-01-26 Nissan Motor Co., Ltd. Engine fuel injection amount control device
JP2007239466A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Nissan Motor Co Ltd エンジンの燃料噴射制御装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001280181A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の燃料噴射制御装置
EP1457653A2 (en) 2003-03-11 2004-09-15 Nissan Motor Co., Ltd. Engine fuel injection control
US6856889B2 (en) 2003-03-11 2005-02-15 Nissan Motor Co., Ltd. Engine fuel injection control
CN1323234C (zh) * 2003-03-11 2007-06-27 日产自动车株式会社 发动机燃油喷射控制
EP1457653A3 (en) * 2003-03-11 2007-10-31 Nissan Motor Co., Ltd. Engine fuel injection control
EP1500806A2 (en) 2003-07-24 2005-01-26 Nissan Motor Co., Ltd. Engine fuel injection amount control device
US6990968B2 (en) 2003-07-24 2006-01-31 Nissan Motor Co., Ltd. Engine fuel injection amount control device
JP2007239466A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Nissan Motor Co Ltd エンジンの燃料噴射制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1079089B1 (en) Control apparatus for internal combustion engine and method of controlling internal combustion engine
JP2002201998A (ja) 内燃機関の制御装置
US6799560B2 (en) Fuel injection amount control apparatus and method of internal combustion engine
JPH1122512A (ja) 直噴火花点火式内燃機関の制御装置
US20110172898A1 (en) Internal combustion engine system control device
JPH09287507A (ja) 内燃機関のスロットル弁制御装置
JP2007092723A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
US5319558A (en) Engine control method and apparatus
JP3340924B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JPH09303173A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
US6536414B2 (en) Fuel injection control system for internal combustion engine
JP2004211667A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2002242713A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3817648B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JPS60132043A (ja) 燃料噴射制御装置
JP3928717B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP3846195B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3945298B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JPH0577867B2 (ja)
JP2001280181A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH0463933A (ja) 燃料噴射制御装置
JPS614842A (ja) 内燃エンジンの冷間時の燃料供給量フイ−ドバツク制御方法
JP2003097304A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2561248B2 (ja) 内燃機関の燃料カツト制御装置
JPH03246349A (ja) エンジンの燃料性状判定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20011002