JPH09302347A - 液晶特性改善剤およびそれを含む反強誘電性液晶組成物 - Google Patents

液晶特性改善剤およびそれを含む反強誘電性液晶組成物

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JPH09302347A
JPH09302347A JP14364296A JP14364296A JPH09302347A JP H09302347 A JPH09302347 A JP H09302347A JP 14364296 A JP14364296 A JP 14364296A JP 14364296 A JP14364296 A JP 14364296A JP H09302347 A JPH09302347 A JP H09302347A
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liquid crystal
voltage
antiferroelectric
crystal composition
improving agent
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JP14364296A
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Yoshihiko Aihara
良彦 相原
Hiroyuki Mogamiya
浩之 最上谷
Shigeji Hashimoto
茂治 橋本
Ichiro Kobayashi
一郎 小林
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Showa Shell Sekiyu KK
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Showa Shell Sekiyu KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 閾値電圧および飽和電圧を低下させ、室温領
域以下の温度における応答速度を改善する液晶特性改善
剤およびこれを含む反強誘電性液晶組成物の提供。 【構成】 下記一般式〔1〕 【化1】 (式中、XはHまたはFを示し、mは5〜10の整数で
ある)で表わされる化合物よりなることを特徴とする液
晶特性改善剤およびこれを含む反強誘電性液晶組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反強誘電性液晶組
成物の特性を改善するのに適した液晶特性改善剤および
それを含む反強誘電性液晶組成物に関する。
【0002】
【従来技術】液晶表示素子は、1)低電圧作動性、2)
低消費電力性、3)薄形表示、4)受光型などの優れた
特徴を有するため、現在まで、TN方式、STN方式、
ゲスト−ホスト(Gest−Host)方式などが開発
され実用化されている。
【0003】しかし、現在広く利用されているネマチッ
ク液晶を用いたものは、応答速度が数msec〜数十m
secと遅い欠点があり、応用上種々の制約を受けてい
る。
【0004】これらの問題を解決するため、STN方式
や薄層トランジスタ方式などを用いたアクティブマトリ
ックス方式などが開発されたが、STN型表示素子は、
表示コントラストや視野角などの表示品位は優れたもの
となったが、セルギャップやチルト角の制御に高い精度
を必要とすることや応答がやや遅いことなどが問題とな
っている。薄膜トランジスタ方式は構造が複雑で製造時
の歩留りが低く、結果的に高価につく。
【0005】このため、応答性のすぐれた新しい液晶表
示方式の開発が要望されており、光学応答時間がμse
cオーダーと極めて短かい超高速デバイスが可能になる
強誘電性液晶の開発が試みられていた。
【0006】強誘電性液晶は、1975年、Meyer
等によりDOBAMBC(p−デシルオキシベンジリデ
ン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート)が初
めて合成された(Le Journal de Phy
sique,36巻1975,L−69)。さらに、1
980年、ClarkとLagawallによりDOB
AMBCのサブマイクロ秒の高速応答、メモリー特性な
ど表示デバイス上の特性が報告されて以来、強誘電性液
晶が大きな注目を集めるようになった〔N.A.Cla
rk,etal.,Appl.Phys.Lett.3
6.899(1980)〕。しかし、彼らの方式には、
実用化に向けて多くの技術的課題があり、特に室温でデ
ィスプレーに要求される実用特性を満足する強誘電性液
晶はほとんど無く、表示ディスプレーに不可欠な液晶分
子の配列制御に有効かつ実用的な方法も確立されていな
かった。
【0007】この報告以来、液晶材料/デバイス両面か
らの様々な試みがなされ、ツイスト二状態間のスイッチ
ングを利用した表示デバイスが試作され、それを用いた
高速電気光学装置も例えば特開昭56−107216号
などで提案されているが、高いコントラストや適正なし
きい値特性は得られていない。
【0008】このような視点から他のスイッチング方式
についても探索され、過渡的な散乱方式が提案された。
その後、1988年に本発明者らによる三安定状態を有
する液晶の三状態スイッチング方式が報告された〔A.
D.L.Chandani,T.Hagiwara,
Y.Suzuki etal.,Japan.J.of
Appl.Phys.,27,(5),L729−L7
32(1988)〕。
【0009】前記「三安定状態を有する」とは、第一の
電極基板と所定の間隙を隔てて配置されている第二の電
極基板との間に反強誘電性液晶が挟まれてなる液晶電気
光学装置において、前記第一及び第二の電極基板に電界
形成用の電圧が印加されるよう構成されており、図1A
で示される三角波として電圧を印加したとき、前記反強
誘電性液晶が、無電界時に分子配向が第一の安定状態
〔図3(a)〕になり、液晶電気光学装置の透過率が第
一の安定状態(図1Dの2)を示し、かつ、電界印加時
に一方の電界方向に対し分子配向が前記第一の安定状態
とは異なる第二の安定状態〔図3(b)〕になり液晶電
気光学装置の透過率が第2の安定状態(図1Dの3)を
示し、さらに他方の電界方向に対し前記第一及び第二の
安定状態とは異なる第三の分子配向安定状態〔図3
(c)〕になり液晶電気光学装置の透過率が第三の安定
状態(図1Dの1)を示すことを意味する。なお、この
三安定状態を利用する液晶電気光学装置については、本
出願人は特願昭63−70212号として出願し、特開
平2−153322号として公開されている。
【0010】三安定状態を示す反強誘電性液晶の特徴を
さらに詳しく説明する。クラーク/ラガウェル(Cla
rk−Lagawall)により提案された表面安定化
強誘電性液晶素子では、S*C相において強誘電性液晶分
子が図2(a)および(b)のように一方向に均一配向
した2つの安定状態を持ち、印加電界の方向により、ど
ちらか一方の状態に安定化され、電界を切ってもその状
態が保持される。
【0011】しかしながら実際には、強誘電性液晶分子
の配向状態は、液晶分子のダイレクターが捩れたツイス
ト二状態を示したり、層がくの字に折れ曲ったシエブロ
ン構造を示す。シエブロン層構造では、スイッチング角
が小さくなり低コントラストの原因になるなど、実用化
へ向けて大きな障害になっている。一方、“反”強誘電
性液晶は三安定状態を示すSmC*A相では、上記液晶電
気光学装置において、無電界時には、図3(a)に示す
ごとく隣り合う層毎に分子は逆方向に傾き反平行に配列
し、液晶分子の双極子はお互に打ち消し合っている。し
たがって、液晶層全体として自発分極は打ち消されてい
る。この分子配列を示す液晶相は、図1Dの2に対応し
ている。
【0012】さらに、(+)又は(−)のしきい値より
充分大きい電圧を印加すると、図3(b)および(c)
に示すごとく液晶分子が同一方向に傾き、平行に配列す
る。この状態では、分子の双極子も同一方向に揃うため
自発分極が発生し、強誘電相となる。
【0013】“反”強誘電性液晶のSmC*A相において
は、無電界時の“反”強誘電相と印加電界の極性による
2つの強誘電相が安定になり、“反”強誘電相と2つの
強誘電相間を直流的しきい値をもって三安定状態間をマ
イクロセカンドオーダーの高速スイッチングを行うもの
である。すなわち、印加電界の極性と大きさにより液晶
の分子配列が変化して、液晶の光学軸を三状態に変化さ
せることができ、このような液晶の三状態を一対の偏光
板にはさみ込むことにより電気光学的表示装置として用
いることができる。交流三角波の印加電圧に対して光透
過率をプロットすると図4のようなダブル・ヒステリシ
スを示す。このダブル・ヒステリシスに、図4の(A)
に示すようにバイアス電圧を印加して、さらにパルス電
圧を重畳することによりメモリー効果を実現できる特徴
を有する。
【0014】そして、“反”強誘電性液晶では、プラス
側とマイナス側の両方のヒステリシスを交互に使い画像
表示を行なうことができるため、自発分極に基づく内部
電界の蓄積による画像の残像現象を防止することができ
る。さらに、電界印加により強誘電相は層がストレッチ
され、ブックシエルフ構造となる。一方、第一安定状態
の“反”強誘電相では類似ブックシエルフ構造となる。
この電界印加による層構造スイッチングが液晶層に動的
シエアーを与えるため駆動中に配向欠陥が改善され、良
好な分子配向が実現できる。
【0015】以上のように、“反”強誘電性液晶は、
1)高速応答が可能で、2)高いコントラストと広い視
野角および3)良好な配向特性とメモリー効果が実現で
きる、非常に有用な液晶化合物と言える。
【0016】“反”強誘電性液晶の三安定状態を示す液
晶相については、1)A.D.L.Chandani
etal.,Japan J.Appl.Phys.,2
8,L−1265(1989)および2)H.Orih
ara etal.,Japan J.Appl.Ph
ys.,29,L−333(1990)に報告されてお
り、“反”強誘電的性質にちなみS*C A相(Anti
ferroelectric Smectic C
*相)と命名しているが本発明者らは、この液晶相が三
安定状態間のスイッチングを行なうためS*(3)相(本明
細書ではSmC*A相と表示)と定義した。
【0017】三安定状態を示す“反”強誘電相SmC*A
を相系列に有する液晶化合物は、本発明者の出願した特
開平1−316367号、特開平1−316372号、
特開平1−316339号、特開平2−28128号及
び市橋等の特開平1−213390号公報があり、また
三安定状態を利用した液晶電気光学装置としては本出願
人は特開平2−40625号、特開平2−153322
号、特開平2−173724号において新しい提案を行
っている。
【0018】前述した表示装置に用いられる反強誘電性
液晶に要求される材料特性は、主として 1)動作温度
範囲、2)応答速度、3)ヒステリシス特性、4)表示
コントラスト等が挙げられる。
【0019】これら反強誘電性液晶は、従来からの液晶
に較べて、その光学応答時間が短かく、高速デバイスと
しての可能性を切り開くものとして注目されているが、
この光学応答時間は、短ければ短いほど、液晶の用途を
拡大するので、応答時間の短縮は重要なテーマである。
また、反強誘電性液晶の潜在的課題は閾値電圧が高すぎ
ることであり、これを低くすることが大切である。
【0020】従来から開発されている反強誘電性液晶組
成物の多くは、室温以下の温度範囲における応答速度が
遅いために、液晶素子に動画を描かせる信号を加えた場
合にはコントラストが低下してしまい、見にくくなると
いう傾向があった。
【0021】また、一般的に反強誘電性液晶において
は、反強誘電性相から強誘電性相へ転移するのに必要な
閾値電圧あるいは飽和電圧は、温度の低下とともに高く
なるので、室温以下の領域ではICの供給可能電圧の限
界を超えてしまう場合がしばしばあった。この場合に
は、ICの耐圧を高くすれば対応できるが、決してコス
ト的には得策なことではない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、閾値
電圧および飽和電圧を低下させ、室温領域以下の温度に
おける応答速度を改善する液晶特性改善剤およびこれを
含む反強誘電性液晶組成物を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、下記一
般式〔1〕
【化2】 (式中、XはHまたはFを示し、mは5〜10の整数で
ある)で表わされる化合物よりなることを特徴とする液
晶特性改善剤に関する。
【0024】本発明の第二は、請求項1記載の液晶特性
改善剤を含有することを特徴とする反強誘電性液晶組成
物に関する。
【0025】前記一般式〔1〕の化合物を反強誘電性液
晶化合物に重量分率で0.1〜20%、好ましくは0.
5〜10%添加して使用することにより、特に室温以下
の応答速度と飽和電圧を低下した反強誘電性液晶組成物
とすることができる。
【0026】本発明の液晶特性改善剤は、例えばつぎの
反応式にしたがって製造することができる。
【化3】 (前記反応式中、Xとmは前記と同一であり、X1はハ
ロゲンである)
【0027】本発明における液晶の電気光学特性(閾値
電圧、飽和電圧および応答速度)の測定方法は下記の通
りである。ラビング処理したポリイミド配向膜を透明電
極基板上に有する、セル厚2μmの液晶セルに液晶組成
物を等方相において充填し、液晶配向セルを作製した。
作製した液晶セルを0.1〜1.0℃/min.の温度
勾配で徐冷して液晶を析出させる。この液晶セルを2枚
の偏光板を直交させた光電子増倍管付き偏光顕微鏡に電
圧0Vの状態で暗視野となるように配置した。液晶組成
物が反強誘電相であるときに、セルに±40V、1Hz
の三角波電圧を印加したときの光の相対透過率を、印加
した電圧に対してグラフ化すると図5のようになる。図
に示すようにプラス電圧を印加したときと、マイナス電
圧を印加したときとで、ほぼ左右対称な二つのヒステリ
シスを有することが特徴である。図中に示すように、印
加するプラス電圧(マイナス電圧)を大きくしていく
(小さくしていく)過程で、相対透過率が10%になる
電圧を閾値電圧V1、印加するプラス電圧(マイナス電
圧)を大きくしていく(小さくしていく)過程で、相対
透過率が90%になる電圧を飽和電圧V2、印加するプ
ラス電圧(マイナス電圧)を小さくしていく(大きくし
ていく)過程で、相対透過率が90%になる電圧を閾値
電圧V3と定義することにする。
【0028】セルに図6に示すような±50Vの矩形波
を印加したときの光の相対透過率の変化から応答速度
τ、τr、τdを求めることができる。τは強誘電状態
(具体的にはマイナス側の矩形波電圧終了時)から反強
誘電相の状態を経由して次の強誘電状態(具体的にはプ
ラス側の矩形波電圧印加により相対透過率が90%に達
したとき)になるまでの時間である。τrは反強誘電相
の状態(具体的には矩形波電圧をかけたとき)から、強
誘電状態(具体的には相対透過率が90%に達したと
き)に転移するまでの時間であり、τdは強誘電状態
(具体的には矩形波電圧終了時)から、反強誘電相の状
態(具体的には相対透過率が10%に達したとき)に転
移するまでの時間である。いずれも、単位はμsec.
である。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれにより限定されるものではない。
【0030】製造例(以下の実施例1、2、3において
用いる液晶特性改善剤の製法) 下記の反応式にしたがって製造する。すなわちp−ヒド
ロキシフェニルオキシヘプチル1.01gを100ml
のジクロロメタン中に溶解させ、トリエチルアミン0.
52g、ジメチルアミノピリジン0.18gを添加し十
分に撹拌した。3−トリフルオロオキシ安息香酸クロラ
イド1.2gを少しずつ、この溶液に添加し、室温、窒
素雰囲気下で約15時間撹拌した。この反応溶液を水中
に展開し、0.1NのHCl水溶液および0.1NのN
aOH水溶液を用いて水層を中性にして有機溶媒層を抽
出する。この有機溶媒層を過剰量の硫酸マグネシウムを
用いて乾燥させ、その後ジクロロメタンを留去する。こ
の粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:
ヘキサン/酢酸エチル=10.0:0.5)において分
離する。エタノール再結晶を行い、目的化合物である、
3−トリフルオロメトキシフェニルカルボニルオキシフ
ェニル−4−オキシヘプチル1.65gを得た。
【0031】
【化4】
【0032】比較例1 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシルオキシ
カルボニル)フェニル−4′−n−デシルオキシビフェ
ニル−4−カルボキシレート
【化5】 と4−(1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシルオキ
シカルボニル)フェニル−4′−n−ウンデシルオキシ
ビフェニル−4−カルボキシレート
【化6】 と4−(1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシルオキ
シカルボニル)フェニル−4′−n−デシルビフェニル
−4−カルボキシレート
【化7】 とを重量分率で28.7:31.7:39.6の割合で
混合した液晶組成物を作製した。
【0033】この液晶組成物をポリイミドを塗布しラビ
ング処理を施した透明電極付ガラスからなる厚さ2μm
のセルに注入し、ホットステージ付偏向顕微鏡観察によ
る相転移温度(昇温時のデータ、℃)は表1の通りであ
る。
【表1】
【0034】また、70℃、50℃、30℃および20
℃における応答速度τr、τd、τを表3に示す。さら
に50℃および30℃における閾値電圧V1、飽和電圧
2を表4に示す。
【0035】実施例1 比較例1で作製した液晶組成物に対して、前記製造例で
得られた下記式に示す3−トリフルオロメトキシフェニ
ルカルボニルオキシフェニル−4−オキシヘプチル
【化8】 を重量分率で5%添加した液晶組成物を作製した。
【0036】この液晶組成物の昇温時に前記方法で測定
した相転移温度(℃)は表2の通りである。
【表2】
【0037】また、70℃、50℃、30℃および20
℃における応答速度τr、τd、τを表3に示す。さら
に50℃および30℃における閾値電圧V1、飽和電圧
2を表4に示す。
【0038】
【表3】
【表4】
【0039】比較例2 4−(2−オクチルオキシカルボニル)フェニル−4′
−n−ノニルオキシ−2−フルオロビフェニル−4−カ
ルボキシレート
【化9】 と4−(2−オクチルオキシカルボニル)3−フルオロ
フェニル−4′−n−ノニルオキシ−2−フルオロビフ
ェニル−4−カルボキシレート
【化10】 とを重量分率で50.0:50.0の割合で混合した液
晶組成物を作製した。
【0040】この液晶組成物の昇温時に前記方法で測定
した相転移温度(℃)は表5の通りである。
【表5】
【0041】また、70℃、50℃、30℃および20
℃における応答速度τr、τd、τを表7に示す。さら
に50℃および30℃における閾値電圧V1、飽和電圧
2を表8に示す。
【0042】実施例2 比較例2で作製した液晶組成物に対して、前記製造例で
得られた下記式に示す3−トリフルオロメトキシフェニ
ルカルボニルオキシフェニル−4−オキシヘプチル
【化11】 を重量分率で5%添加した液晶組成物を作製した。
【0043】この液晶組成物の昇温時に前記方法で測定
した相転移温度(℃)は表6の通りである。
【表6】
【0044】また、70℃、50℃、30℃および20
℃における応答速度τr、τd、τを表7に示す。さら
に50℃および30℃における閾値電圧V1、飽和電圧
2を表8に示す。
【0045】
【表7】
【表8】
【0046】比較例3 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシルオキシ
カルボニル)フェニル−4′−n−デシルオキシビフェ
ニル−4−カルボキシレート
【化12】 と4−(1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシルオキ
シカルボニル)フェニル−4′−n−ウンデシルオキシ
ビフェニル−4−カルボキシレート
【化13】 と4−(1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシルオキ
シカルボニル)フェニル−4′−n−デシルビフェニル
−4−カルボキシレート
【化14】 と4−(2−オクチルオキシカルボニル)フェニル−
4′−n−ノニルオキシ−2−フルオロビフェニル−4
−カルボキシレート
【化15】 と4−(2−オクチルオキシカルボニル)3−フルオロ
フェニル−4′−n−ノニルオキシ−2−フルオロビフ
ェニル−4−カルボキシレート
【化16】 とを重量分率で20.1:22.2:27.7:15.
0:15.0の割合で混合した液晶組成物を作製した。
【0047】この液晶組成物の昇温時に前記方法で測定
した相転移温度(℃)は表9の通りである。
【表9】
【0048】また、70℃、50℃、30℃および20
℃における応答速度τr、τd、τを表11に示す。さ
らに50℃および30℃における閾値電圧V1、飽和電
圧V2を表12に示す。
【0049】実施例3 比較例3で作製した液晶組成物に対して、前記製造例で
得られた下記式に示す3−トリフルオロメトキシフェニ
ルカルボニルオキシフェニル−4−オキシヘプチル
【化17】 を重量分率で5%添加した液晶組成物を作製した。
【0050】この液晶組成物の昇温時に前記方法で測定
した相転移温度(℃)は表10の通りである。
【表10】
【0051】また、70℃、50℃、30℃および20
℃における応答速度τr、τd、τを表11に示す。さ
らに50℃および30℃における閾値電圧V1、飽和電
圧V2を表12に示す。
【0052】
【表11】
【表12】
【0053】
【効果】光学活性部位にトリフルオロメチル基を有する
系のみからなる反強誘電性液晶組成物、メチル基を有す
る系のみからなる反強誘電性液晶組成物、および両者を
含む反強誘電性液晶組成物のいずれに対しても、本発明
の液晶特性改善剤は、電気光学特性、すなわち応答速度
を速くすることができた上に、閾値電圧、飽和電圧を低
減することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは印加される三角波を、Bは市販のネマチッ
ク液晶の、Cは二状態液晶の、Dは三安定状態液晶の、
それぞれの光学応答特性を示す。
【図2】クラーク/ラガウェルにより提案された強誘電
性液晶分子の二つの安定した配向状態を示す。
【図3】Aは、反強誘電性液晶分子の三つの安定した配
向状態を示す。Bは、Aの各(a)、(b)、(c)に
対応した三状態スイッチングと液晶分子配列の変化を示
す。
【図4】反強誘電性液晶分子が印加電圧に対してダブル
ヒステリシスを描いて光透過率が変化することを示す印
加電圧−光透過率特性図である。
【図5】三角波印加電圧に対する相対透過率のヒステリ
シス曲線のモデルを示す。
【図6】(A)は印加電圧と時間の関係を示し、(B)
はその印加電圧がかかったときの液晶分子の応答状態を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 一郎 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シェル石油株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕 【化1】 (式中、XはHまたはFを示し、mは5〜10の整数で
    ある)で表わされる化合物よりなることを特徴とする液
    晶特性改善剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶特性改善剤を含有す
    ることを特徴とする反強誘電性液晶組成物。
JP14364296A 1996-05-14 1996-05-14 液晶特性改善剤およびそれを含む反強誘電性液晶組成物 Pending JPH09302347A (ja)

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JP (1) JPH09302347A (ja)

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