JPH08113782A - 液晶特性改善剤 - Google Patents

液晶特性改善剤

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JPH08113782A
JPH08113782A JP27711094A JP27711094A JPH08113782A JP H08113782 A JPH08113782 A JP H08113782A JP 27711094 A JP27711094 A JP 27711094A JP 27711094 A JP27711094 A JP 27711094A JP H08113782 A JPH08113782 A JP H08113782A
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JP
Japan
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liquid crystal
ferroelectric
voltage
improver
phase
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JP27711094A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Okabe
伸宏 岡部
Shigeji Hashimoto
茂治 橋本
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Showa Shell Sekiyu KK
Original Assignee
Showa Shell Sekiyu KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスプレイに充分使用できるメモリーマー
ジンに優れた液晶組成物、とくに反強誘電性液晶組成物
を作成するための新規な液晶特性改善剤の提供。 【構成】 下記一般式〔I〕 【化1】 (式中、mとnは1〜14の整数から独立して選ばれ、
rは1または2、XとYは、単結合、O、COOおよび
OCOよりなる群から独立して選ばれた基、ZはCH3
またはCF3である)で示される化合物よりなることを
特徴とする液晶特性改善剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶特性改善剤に関す
る。とくに本発明は、反強誘電性液晶の特性を改善する
のに適した液晶特性改善剤に関する。
【0002】
【従来技術】液晶表示素子は、1)低電圧作動性、2)
低消費電力性、3)薄形表示、4)受光型などの優れた
特徴を有するため、現在まで、TN方式、STN方式、
ゲスト−ホスト(Gest−Host)方式などが開発
され実用化されている。
【0003】しかし、現在広く利用されているネマチッ
ク液晶を用いたものは、応答速度が数msec〜数十m
secと遅い欠点があり、応用上種々の制約を受けてい
る。
【0004】これらの問題を解決するため、STN方式
や薄層トランジスタ方式などを用いたアクティブマトリ
ックス方式などが開発されたが、STN型表示素子は、
表示コントラストや視野角などの表示品位は優れたもの
となったが、セルギャップやチルト角の制御に高い精度
を必要とすることや応答がやや遅いことなどが問題とな
っている。薄膜トランジスタ方式は構造が複雑で製造時
の歩留りが低く、結果的に高価につく。
【0005】このため、応答性のすぐれた新しい液晶表
示方式の開発が要望されており、光学応答時間がμse
cオーダーと極めて短かい超高速デバイスが可能になる
強誘電性液晶の開発が試みられていた。
【0006】強誘電性液晶は、1975年、Meyor
等によりDOBAMBC(p−デシルオキシベンジリデ
ン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート)が初
めて合成された(Le Journal de Phy
sique,36巻1975,L−69)。さらに、1
980年、ClarkとLagawallによりDOB
AMBCのサブマイクロ秒の高速応答、メモリー特性な
ど表示デバイス上の特性が報告されて以来、強誘電性液
晶が大きな注目を集めるようになった〔N.A.Cla
rk,etal.,Appl.Phys.Lett.3
6.899(1980)〕。しかし、彼らの方式には、
実用化に向けて多くの技術的課題があり、特に室温でデ
ィスプレーに要求される実用特性を満足する強誘電性液
晶はほとんど無く、表示ディスプレーに不可欠な液晶分
子の配列制御に有効かつ実用的な方法も確立されていな
かった。
【0007】この報告以来、液晶材料/デバイス両面か
らの様々な試みがなされ、ツイスト二状態間のスイッチ
ングを利用した表示デバイスが試作され、それを用いた
高速電気光学装置も例えば特開昭56−107216号
などで提案されているが、高いコントラストや適正なし
きい値特性は得られていない。
【0008】このような視点から他のスイッチング方式
についても探索され、過渡的な散乱方式が提案された。
その後、1988年に本発明者らによる三安定状態を有
する液晶の三状態スイッチング方式が報告された〔A.
D.L.Chandani,T.Hagiwara,
Y.Suzuki etal.,Japan.J.of
Appl.Phys.,27,(5),L729−L7
32(1988)〕。
【0009】前記「三安定状態を有する」とは、第一の
電極基板と所定の間隙を隔てて配置されている第二の電
極基板との間に反強誘電性液晶が挟まれてなる液晶電気
光学装置において、前記第一及び第二の電極基板に電界
形成用の電圧が印加されるよう構成されており、図1A
で示される三角波として電圧を印加したとき、前記反強
誘電性液晶が、無電界時に分子配向が第一の安定状態
〔図3(a)〕になり、液晶電気光学装置の透過率が第
一の安定状態(図1Dの)を示し、かつ、電界印加時
に一方の電界方向に対し分子配向が前記第一の安定状態
とは異なる第二の安定状態〔図3(b)〕になり液晶電
気光学装置の透過率が第2の安定状態(図1Dの)を
示し、さらに他方の電界方向に対し前記第一及び第二の
安定状態とは異なる第三の分子配向安定状態〔図3
(c)〕になり液晶電気光学装置の透過率が第三の安定
状態(図1Dの)を示すことを意味する。なお、この
三安定状態を利用する液晶電気光学装置については、本
出願人は特願昭63−70212号として出願し、特開
平2−153322号として公開されている。
【0010】三安定状態を示す反強誘電性液晶の特徴を
さらに詳しく説明する。クラーク/ラガウェル(Cla
rk−Lagawall)により提案された表面安定化
強誘電性液晶素子では、S*C相において強誘電性液晶
分子が図2(a)および(b)のように一方向に均一配
向した2つの安定状態を持ち、印加電界の方向により、
どちらか一方の状態に安定化され、電界を切ってもその
状態が保持される。
【0011】しかしながら実際には、強誘電性液晶分子
の配向状態は、液晶分子のダイレクターが捩れたツイス
ト二状態を示したり、層がくの字に折れ曲ったシエブロ
ン構造を示す。シエブロン層構造では、スイッチング角
が小さくなり低コントラストの原因になるなど、実用化
へ向けて大きな障害になっている。一方、“反”強誘電
性液晶は三安定状態を示すSmC*A相では、上記液晶
電気光学装置において、無電界時には、図3(a)に示
すごとく隣り合う層毎に分子は逆方向に傾き反平行に配
列し、液晶分子の双極子はお互に打ち消し合っている。
したがって、液晶層全体として自発分極は打ち消されて
いる。この分子配列を示す液晶相は、図1Dのに対応
している。
【0012】さらに、(+)又は(−)のしきい値より
充分大きい電圧を印加すると、図3(b)および(c)
に示すごとく液晶分子が同一方向に傾き、平行に配列す
る。この状態では、分子の双極子も同一方向に揃うため
自発分極が発生し、強誘電相となる。
【0013】“反”強誘電性液晶のSmC*A相におい
ては、無電界時の“反”強誘電相と印加電界の極性によ
る2つの強誘電相が安定になり、“反”強誘電相と2つ
の強誘電相間を直流的しきい値をもって三安定状態間を
マイクロセカンドオーダーの高速スイッチングを行うも
のである。すなわち、印加電界の極性と大きさにより液
晶の分子配列が変化して、液晶の光学軸を三状態に変化
させることができ、このような液晶の三状態を一対の偏
光板にはさみ込むことにより電気光学的表示装置として
用いることができる。交流三角波の印加電圧に対して光
透過率をプロットすると図4のようなダブル・ヒステリ
シスを示す。このダブル・ヒステリシスに、図4の
(A)に示すようにバイアス電圧を印加して、さらにパ
ルス電圧を重畳することによりメモリー効果を実現でき
る特徴を有する。
【0014】そして、“反”強誘電性液晶では、プラス
側とマイナス側の両方のヒステリシスを交互に使い画像
表示を行なうことができるため、自発分極に基づく内部
電界の蓄積による画像の残像現象を防止することができ
る。さらに、電界印加により強誘電相は層がストレッチ
され、ブックシエルフ構造となる。一方、第一安定状態
の“反”強誘電相では類似ブックシエルフ構造となる。
この電界印加による層構造スイッチングが液晶層に動的
シエアーを与えるため駆動中に配向欠陥が改善され、良
好な分子配向が実現できる。
【0015】以上のように、“反”強誘電性液晶は、
1)高速応答が可能で、2)高いコントラストと広い視
野角および3)良好な配向特性とメモリー効果が実現で
きる、非常に有用な液晶化合物と言える。
【0016】“反”強誘電性液晶の三安定状態を示す液
晶相については、1)A.D.L.Chandani
etal.,Japan J.Appl.Phys.,2
8,L−1265(1989)および2)H.Orih
ara etal.,Japan J.Appl.Ph
ys.,29,L−333(1990)に報告されてお
り、“反”強誘電的性質にちなみS*C A相(Anti
ferroelectric Smectic C*
相)と命名しているが本発明者らは、この液晶相が三安
定状態間のスイッチングを行なうためS*(3)相(本明
細書ではSmC*A相と表示)と定義した。
【0017】三安定状態を示す“反”強誘電相SmC*
Aを相系列に有する液晶化合物は、本発明者の出願した
特開平1−316367号、特開平1−316372
号、特開平1−316339号、特開平2−28128
号及び市橋等の特開平1−213390号公報があり、
また三安定状態を利用した液晶電気光学装置としては本
出願人は特開平2−40625号、特開平2−1533
22号、特開平2−173724号において新しい提案
を行っている。
【0018】前述した表示装置に用いられる反強誘電性
液晶に要求される材料特性は、主として 1)動作温度
範囲、2)応答速度、3)ヒステリシス特性、4)表示
コントラスト等が挙げられる。3)のヒステリシス特性
については、ヒステリシスの幅を示す目安としてメモリ
ーマージンを定義している。このメモリーマージンが大
きい方がディスプレイに適している。
【0019】現在、開発されている反強誘電性ディスプ
レイでは、TFTディスプレイの表示性能に比較して、
高精細、高品位という点で表示品位が充分でなく、前記
の重要な駆動特性の改善方法が強く求められている。そ
して、これらの性能を満たすには、単一化合物の反強誘
電性液晶化合物では非常に困難であることがわかってき
た。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ディ
スプレイに充分使用できるメモリーマージンに優れた液
晶組成物、とくに反強誘電性液晶組成物を作成するため
の新規な液晶特性改善剤を提供する点にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
〔I〕
【化2】 (式中、mとnは1〜14の整数から独立して選ばれ、
rは1または2、XとYは、単結合、O、COOおよび
OCOよりなる群から独立して選ばれた基、ZはCH3
またはCF3である)で示される化合物よりなることを
特徴とする液晶特性改善剤に関する。
【0022】本発明の液晶特性改善剤は、液晶組成物、
とくに反強誘電性液晶組成物に対して、通常0.1〜4
0wt%、好ましくは1〜20wt%を添加することに
より、メモリーマージンを改善することができる。
【0023】本発明におけるメモリーマージンはつぎの
ようにして測定した。ラビング処理したポリイミド配向
膜を透明電極基板上に有するセル厚2.0μmの液晶セ
ルに、実施例で得られた液晶化合物または液晶組成物を
等方相において充填し、液晶薄膜セルを作製した。作製
した液晶セルを0.1〜1.0℃/min.の温度勾配
で徐冷して析出させた。この液晶セルを2枚の偏光板を
直交させた、光電子増倍管付き偏光顕微鏡に電圧0Vの
状態で暗視野となるように配置した。液晶が反強誘電相
であるときに、セルに±40V、1Hzの三角波電圧を
印加したときの光の相対透過率を、印加した電圧に対し
てグラフ化すると図5のようになる。図に示すようにプ
ラス電圧を印加したときと、マイナス電圧を印加したと
きとでほぼ左右対称な二つのヒステリシスを有すること
が特徴である。図中に示すように、印加するプラス電圧
(マイナス電圧)を大きくしていく(小さくしていく)
過程で相対透過率が10%になる電圧をV1、印加する
プラス電圧(マイナス電圧)を大きくしていく(小さく
していく)過程で相対透過率が90%になる電圧を
2、さらに、印加するプラス電圧(マイナス電圧)を
大きくしていく(小さくしていく)過程で相対透過率が
90%になる電圧をV3と定義することにする。また、
ヒステリシスの幅をメモリーマージンM1とよび次式で
定義する。
【数1】 メモリーマージンの数値が大きい方がディスプレイには
適している。
【0024】本発明の液晶特性改善剤の例をつぎに示
す。
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れにより限定されるものではない。
【0027】比較例1 下記に示す液晶化合物を各々下記に示す割合にて配合し
て反強誘電性液晶組成物を作成した。
【化3】 これにより得られた反強誘電性液晶組成物のデータを表
3に示す。
【0028】実施例1
【化4】 この両者をブレンドして得た反強誘電性液晶組成物のデ
ータを表3に示す。
【0029】前述の測定方法によって物性を測定した3
0℃、40℃におけるメモリーマージンを表3に示す。
【表3】
【0030】
【効果】本発明の液晶特性改善剤の使用により、液晶組
成物、とくに反強誘電性液晶組成物のメモリーマージン
を大幅に向上することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは印加される三角波を、Bは市販のネマチッ
ク液晶の、Cは二状態液晶の、Dは三安定状態液晶の、
それぞれの光学応答特性を示す。
【図2】クラーク/ラガウェルにより提案された強誘電
性液晶分子の二つの安定した配向状態を示す。
【図3】Aは、本発明の“反”強誘電性液晶分子の三つ
の安定した配向状態を示す。Bは、Aの各(a)、
(b)、(c)に対応した三状態スイッチングと液晶分
子配列の変化を示す。
【図4】“反”強誘電性液晶分子が印加電圧に対してダ
ブルヒステリシスを描いて光透過率が変化することを示
す印加電圧−光透過率特性図である。
【図5】三角波印加電圧に対する相対透過率のヒステリ
シス曲線のモデルを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕 【化1】 (式中、mとnは1〜14の整数から独立して選ばれ、
    rは1または2、XとYは、単結合、O、COOおよび
    OCOよりなる群から独立して選ばれた基、ZはCH3
    またはCF3である)で示される化合物よりなることを
    特徴とする液晶特性改善剤。
JP27711094A 1994-10-17 1994-10-17 液晶特性改善剤 Pending JPH08113782A (ja)

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JP27711094A JPH08113782A (ja) 1994-10-17 1994-10-17 液晶特性改善剤

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JP27711094A JPH08113782A (ja) 1994-10-17 1994-10-17 液晶特性改善剤

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JPH08113782A true JPH08113782A (ja) 1996-05-07

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